JPH07157712A - 架橋性ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

架橋性ポリエステル系樹脂組成物

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JPH07157712A
JPH07157712A JP30533093A JP30533093A JPH07157712A JP H07157712 A JPH07157712 A JP H07157712A JP 30533093 A JP30533093 A JP 30533093A JP 30533093 A JP30533093 A JP 30533093A JP H07157712 A JPH07157712 A JP H07157712A
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JP
Japan
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acid
coating film
acrylate
meth
temperature
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JP30533093A
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English (en)
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Hiroshi Shibano
博史 柴野
Yoshiichi Kodera
宣一 小寺
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高硬度でありながら高伸度を有する架橋塗膜
を形成するポリエステル系樹脂組成物を提供する。 【構成】 塗膜を形成後に架橋させた塗膜の動的粘弾性
の対温度曲線が下記の式1及び式2を満足することを特
徴とする架橋性ポリエステル系樹脂組成物。 (式1) T1 −T0 ≧5 (℃) (式2) logE1” −logE0” ≧0.1(dy
n/cm2 ) T0 :損失弾性率の主分散のピークの低温側の立ち上
がり温度 E0” :T0 における損失弾性率の値 T1 :架橋させた塗膜を形成させた支持体の曲げ等の
後加工時の温度 E1” :T1 における損失弾性率の値

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】優れた機械特性を有する架橋塗膜
を提供するポリエステル系樹脂組成物に関する。さらに
は架橋後の塗膜が硬くて、かつ、よく伸びて強靭性に優
れた接着剤、塗料、コーティング剤等に用いられるポリ
エステル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】架橋型樹脂として熱硬化型、湿気硬化
型、放射線硬化型等種々のタイプの樹脂が提供され、か
つ実用に供されてきている。これら架橋の目的は耐溶剤
性、耐水性、対候性、対摩耗性等の耐久性を向上させる
ことが重要な目的ではあるが、架橋を充分に行うと塗膜
の伸びがなくなり非常にもろいものとなり、可撓性、耐
久性共に優れた硬い塗膜を得ることが非常に難しい。特
に、架橋させた塗膜を形成させた支持体に、折曲げ、打
ち抜き、絞り等の後加工を行う場合、その加工部にクラ
ック、ピンホール、はがれ等の欠陥が生じ易く、冬場な
ど低温の条件下では、著しく加工性が悪くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】架橋をさせるというこ
とは樹脂中の高分子鎖間で新たに共有結合を形成するこ
とであり、高分子鎖間の凝集力を増すことにつながり、
前記の耐久性に関する特性が向上することになる。しか
し、高分子鎖間の凝集力が増すことは逆に高分子鎖の自
由な動きを束縛することを意味し、硬くはなるが高分子
鎖間でのすべりや塗膜の表面エネルギーを減少させるこ
ととなる。そのため塗膜の伸びが少なく非常にもろいも
のとなったり、基材との密着性が劣ったものとなったり
する。従って、耐久性だけではなく、硬くて良く伸びる
架橋性樹脂の出現を求める声が強い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、架橋後の塗
膜の特性として、硬くて良く伸びる、すなわち、傷付き
等の変形に対する抵抗力が強く、さらに折り曲げや、ね
じりのような比較的大き応力に対しては変形することに
よりこれを緩和することが望ましく、言いかえると、大
きな変形に対しては、架橋後の塗膜の樹脂の主鎖の変形
運動によりこれを緩和することが望ましく、架橋後の塗
膜の樹脂の動的粘弾性測定における損失弾性率の対温度
曲線と後加工するときの温度との間に特定の関係がある
場合、前記欠点を克服した架橋塗膜が得られることを見
いだした。すなわち、本発明の架橋性ポリエステル系樹
脂組成物は、支持体上に塗膜を形成することができるポ
リエステル系樹脂組成物において、塗膜を形成後に架橋
させた塗膜の動的粘弾性の対温度曲線が、下記の式1お
よび式2を満足することを特徴とする架橋性ポリエステ
ル系樹脂組成物である。 (式1) T1 −T0 ≧5(℃) (式2) logE1”−logE0” ≧0.1(d
yn/cm2 ) T0 :損失弾性率の主分散のピークの低温側の立ち上
がり温度 E0” :T0 における損失弾性率の値 T1 :架橋させた塗膜を形成させた支持体の曲げ等の
後加工時の温度 E1” :T1 における損失弾性率の値
【0005】本発明で言う支持体とは塗膜を支持できる
もの(基材)であり、プラスチック、金属、ガラス等の
成形品や布、フイルム等のシート状物などを挙げること
ができる。本発明における架橋性ポリエステル系樹脂組
成物は、任意の架橋方式をとることができる。例えば、
メラミン樹脂、ポリイソシアネート化合物及びその誘導
体、エポキシ樹脂、過酸化物、レドックス系ラジカル開
始剤等を併用することによる熱架橋系、紫外線、電子
線、γ線、レーザー光線等による放射線架橋系、空気中
の水分や酸素による架橋系、酵素等によるバイオ架橋系
等をあげることが出来る。これらの架橋系から任意の方
式を選ぶことが出来るが、本発明の架橋性ポリエステル
系樹脂組成物から得られる架橋膜の厚みが300mμ以
下であることが好ましい。300mμを越えると平滑な
外観が得られにくいだけでなく、乾燥が不充分となり好
ましくない。
【0006】さらに本発明の樹脂組成物をもっとも良く
特徴付けるものは、架橋後の塗膜の動的粘弾性の温度特
性である。架橋させた塗膜にクラック、ピンホール、は
がれ等の欠陥が生じることなく、架橋させた塗膜を形成
させた支持体の折曲げ、打ち抜き、絞り等の後加工を行
うためには、架橋させた塗膜の損失弾性率の主分散のピ
ークの低温側の立ち上がり温度が、架橋させた塗膜を形
成させた支持体の曲げ等の後加工時の温度より5℃以上
低温であることが必要である。さらには10℃以上低温
であることが望ましい。
【0007】また、架橋させた塗膜を形成させた支持体
の曲げ等の後加工時の温度における架橋後の塗膜の損失
弾性率の値の対数値は損失弾性率の主分散のピークの低
温側の立ち上がり温度における架橋後の塗膜の損失弾性
率の値の対数値より0.1dyn/cm2 以上大きい必
要がある。さらには0.2以上であることが望ましい。
架橋させた塗膜の温度損失弾性率の主分散のピークの低
温側の立ち上がり温度が、架橋させた塗膜を形成させた
支持体の曲げ等の後加工時の温度より高温である場合や
低温であっても温度差が5℃未満の場合、もしくは、架
橋させた塗膜を形成させた支持体の曲げ等の後加工時の
温度における架橋後の塗膜の損失弾性率の値の対数値は
損失弾性率の主分散のピークの低温側の立ち上がり温度
における架橋後の塗膜の損失弾性率の値の対数値より
0.1dyn/cm2 未満の大きさであった場合、架橋
させた塗膜を形成させた支持体の折り曲げ、打ち抜き、
絞り等の後加工時に、架橋させた塗膜にクラック、ピン
ホール、はがれ等の欠陥が生じ好ましくない。
【0008】なお、ここで述べる損失弾性率の主分散の
ピークの低温側の立ち上がり温度とは、動的粘弾性の対
温度曲線において、損失弾性率の主分散のピークより低
温側の平坦部から、温度が上がるに従い、損失弾性率の
値が大きくなり始める温度を意味する。また、損失弾性
率の主分散のピークは、低温において凍結されていた樹
脂の主鎖の運動が、温度上昇に従い動き始める領域とし
て、一般に理解されている。
【0009】本発明の組成物を特徴付けるポリエステル
系樹脂としては、多塩基酸成分とポリオール成分からな
る飽和、不飽和の水酸基末端、及び/又は酸末端ポリエ
ステル樹脂、このポリエステル樹脂の末端を変性した変
性ポリエステル樹脂、これらポリエステル樹脂から導入
されるポリウレタン樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、
ポリエステルアクリレート樹脂、エポキシアクリレート
樹脂等を主成分とするものである。
【0010】多塩基酸成分としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタル酸等の
芳香族ジカルボン酸、p−ヒドロキシエチル安息香酸、
ヒドロキシピバリン酸等のオキシ酸、コハク酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン
酸等の脂肪族ジカルボン酸、フマール酸、マレイン酸、
イタコン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸、テトラヒド
ロフタル酸、シクロブテンジカルボン酸等の不飽和脂肪
族ジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、シクロブタン
ジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸が挙げられる。そ
の他、必要により、トリメリット酸、トリメシン酸、ピ
ロメリット酸等のトリ及びテトラカルボン酸を少量共重
合しても良い。
【0011】ポリオール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエス
テル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオ
キサイド付加物、水素化ビスフェノールAのエチレンオ
キサイドおよびプロピレンオキサイド付加物、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコールなどがある。またトリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタ
エリスリトールなどのトリおよびテトラオールを併用し
てもよい。ポリエステルポリオールとしては他にε−カ
プロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるラ
クトン系ポリエステルポリオール類、ポリ(ヘキサメチ
レンカーボネート)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジ
メチレンカーボネート)等のオリゴカーボネート類が挙
げられる。
【0012】ポリエステル樹脂の製造に際して、多塩基
酸成分およびポリオール成分の全量を一度に混合しても
よく、反応の進行に伴って分割して添加してもさしつか
えない。重縮合反応としては通常のエステル交換法又は
エステル化法さらには両法の併用によっても何らさしつ
かえなく、又任意の段階で系を加圧又は減圧にすること
により重合度を上げることができる。
【0013】酸末端ポリエステルを得る場合には、ポリ
エステル樹脂の製造後期で多官能有機カルボン酸無水物
を反応させる方法も使用できる。
【0014】多官能有機カルボン酸無水物とは、脂肪
族、脂環族、芳香族等の2価又は3価以上の環状又は線
状の酸無水物である。脂肪族多官能有機カルボン酸無水
物としてはコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼラ
イン酸、マレイン酸、ドデカンジオン酸等の酸無水物を
挙げることができる。脂環族多官能有機カルボン酸無水
物としてはヘキサヒドロオルソフタル酸、テトラヒドロ
フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の酸
無水物を挙げることができる。芳香族多官能有機カルボ
ン酸無水物としてはテレフタル酸、イソフタル酸、オル
ソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の酸無
水物を挙げることができる。好ましい多官能有機カルボ
ン酸無水物としては、無水トリメリット酸、ポリアゼラ
イン酸無水物、ポリセバチン酸無水物等がある。変性ポ
リエステル樹脂は、上記酸末端ポリエステル樹脂をモノ
エポキシ化合物と反応させることにより得られる。モノ
エポキシ化合物としては、エチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド、オクチレンオキ
サイド、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイ
ド、α−ピネンオキサイド等のオキサイド類、メチルグ
リシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エ
チルヘキシルグリシジルエーテル等のアルコールのグリ
シジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル、p−
ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−フェニルフェ
ニルグリシジルエーテル等のフェノール類のグリシジル
エーテル類、グリシジルベンゾエート、グリシジルアセ
テート、グリシジルブチレート等のグリシジルエステル
類、さらには、グリシドール、2−メチルグリシドー
ル、3−プロピルオキシランメタノール、3−フェニル
グリシドール、2−メチル−3−フェニルグリシドール
等の水酸基を有するエポキシ化合物等が挙げられる。
【0015】ポリウレタン樹脂は、上記水酸基末端ポリ
エステル樹脂を主成分とするものをイソシアネート化合
物と反応させることにより得られる。
【0016】イソシアネート化合物としては2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、p−フェニレンジイソシアネート、ビフェニル
メタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレ
ンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’
−ビフェニレンジイソシアネート、2,4−ナフタレン
ジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビ
フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニレン
ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネート−ジフ
ェニルエーテル、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレン
ジイソシアネート、1,3−ジイソシアネート−トメチ
ルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアネート、メチル
シクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネートジシンク
ロヘキサン、4,4’−ジイソシアネートジシクロヘキ
シルメタン、イソホロンジイソシアネート等のジイソシ
アネート化合物、全イソシアネート基のうち7モル%以
下の2,4−トリレンジイソシアネートの三量体、ヘキ
サメチレンジイソシアネートの三量体等のトリイソシア
ネート化合物あるいはイソシアネート・エチルアクリレ
ート、イソシアネートエチルメタククレート等の不飽和
イソシアネート化合物があげられる。
【0017】その他、鎖延長剤としてポリエステル樹脂
のポリオール成分として例示した化合物やモノエタノー
ルアミン、N−メチルエタノールアミン等のアミノアル
コール、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
イソホロンジアミン、ピペラジン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン等のジアミン、あるいは水等も使用で
きる。
【0018】ポリウレタンアクリレート樹脂は、上記ポ
リウレタン樹脂の構成成分に加えて1個以上の(メタ)
アクリロイルオキシ基と1個以上の水酸基とを有する化
合物を使用することにより得られる。
【0019】1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基
と1個以上の水酸基とを有する化合物としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール等のグリコールのモノ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパン、グリセリン、トリメチロール
エタン等のトリオール化合物のモノ(メタ)アクリレー
ト及びジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール等の4価以上のポリオール
のモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレー
ト、トリ(メタ)アクリレート、グリセリンモノアリル
エーテル、グリセリンジアリルエーテル等のヒドロキシ
ル基含有アクリル系化合物が挙げられる。
【0020】ポリエステルアクリレート樹脂は、上記酸
末端ポリエステルと上記1個以上の(メタ)アクリロイ
ルオキシ基と1個以上の水酸基とを有する化合物との反
応あるいは水酸基末端ポリエステルと(メタ)アクリル
酸のような1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基と
1個以上のカルボキシル基を有する化合物との反応によ
り得られる。また、エポキシアクリレート樹脂は、上記
酸末端ポリエステルとグリシジル(メタ)アクリレート
等のエポキシ基含有アクリル系化合物との反応により得
られるものが例示できる。これらのポリエステル系樹脂
は、上記製造の任意の段階で反応性基含有のオルガノポ
リシロキサンやフッ素化合物を反応させ耐久性、表面特
性等の向上を目的とし、変性されることが可能である。
【0021】本発明の組成物において、ポリエステル系
樹脂以外に特徴付けるものとして種々の架橋剤、添加
剤、顔料等がある。架橋剤としては、アミノ樹脂、エポ
キシ化合物、イソシアネート化合物およびアクリレート
化合物の群より選ばれた1種以上の化合物を使用するこ
とができる。アミノ樹脂としては、例えば尿素、メラミ
ン、ベンゾグアナミン等のホルムアルデヒド付加物、さ
らに炭素数が1〜6のアルコールによるアルキル化物を
あげることができる。また必要によりホルマリンの併用
により好ましい効果をあげることもできる。
【0022】エポキシ化合物としてはビスフェノールA
のジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、水素化
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオ
リゴマー、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、イソ
フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシ
ジルエステル、p−オキシ安息香酸グリシジルエステル
エーテル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステ
ル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コ
ハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジル
エステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグ
リシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテルおよびポリアルキレングリコールジグリシ
ジルエーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステ
ル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリ
シジルオキシベンゼン、ジグリシジルジメチルヒダント
イン、ジグリシジルエチレン尿素、ジグリシジルプロピ
レン尿素、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリ
メチロールエタンポリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリ
トールポリグリシジルエーテル、グリセロールアルキレ
ンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル等を挙げ
ることができる。
【0023】さらにイソシアネート化合物としては芳香
族、脂肪族、芳香脂肪族のジイソシアネート、3価以上
のポリイソシアネートがあり、低分子化合物、高分子化
合物のいずれでもよい。たとえばテトラメチレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネートの3量体などのイソシアネート化合物、ある
いはこれらのイソシアネート化合物の過剰量と、たとえ
ばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレ
ンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等の低分子活性水素化合物又
は各種ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオ
ール類、ポリアミド類等の高分子活性水素化合物などと
を反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物
等が挙げられる。
【0024】イソシアネート化合物としてはブロック化
イソシアネートであってもよい。イソシアネートブロッ
ク化剤としては、たとえばフエノール、チオフェノー
ル、メチルチオフェノール、エチルフェノール、クレゾ
ール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノー
ル、クロフェノール等のフェノール類、アセトキシム、
メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム
等のオキシム類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、エチレンクロルヒド
リン、1,3−ジクロロ−2−プロパノール等のハロゲ
ン置換アルコール類、t−ブタノール、t−ペンタノー
ル、t−ブタンヂオール等の第3級アルコール類、ε−
カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−プチロラク
タム、β−プロピルラクタム等のラクタム類が挙げら
れ、その他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルア
セトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステル
等の活性メチレン化合物、メリカプタン類、イミン類、
尿素類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダなども挙げ
られる。ブロック化イソシアネートは上記イソシアネー
ト化合物とイソシアネートブロック化剤とを従来公知の
適宜の方法により付加反応させて得られる。
【0025】アクリレート化合物は放射線架橋の際、架
橋密度を調整するために使用されるが、具体的な化合物
としては例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テ
トラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、フェノ
キシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ブ
トキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニ
ル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)
アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、N,
N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、イソ
ポニル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性
リン酸(メタ)アクリレート、N−メチルビニルピロリ
ドン、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリロキシエチルサクシ
ネート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレート等のモノアクリレート化合物、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシピパリン酸ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、シジクロペンタニ
ルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メ
タ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ
(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフ
ェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、等のジアクリレート化
合物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート等のトリアクリレート化合物、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロ
ールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン
酸変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート等のテトラアクリレート化合物等が挙げられる。
【0026】スチレン、ビニルトルエン、t−ブチルス
レチン、ジビニルベンゼン等のスチレン系単量体、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、イソプロピオン酸ビニル
などのビニルエステル系単量体、ジアリルフタレートな
どのアリル系単量体、アクリロニトリルメタクリニトリ
ルなどのビニルニトリル系単量体、ビニルピロリドン等
も使用できる。これらの架橋剤には硬化剤、あるいは促
進剤を併用することもできる。
【0027】光硬化の場合には光開始剤として、アセト
フェノン、ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンジルメチルケタール、ベンジルエチルケター
ル、ベンゾインイソブチルケトン、ヒドロキシジメチル
フェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ミヒラ
ーケトン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノ
ン、ベンジル、ジエチルチオキサンソン、2−クロロチ
オキサンソン、ベンゾイルエトキシホスフィンオキサイ
ド、1−トリメチルベンゾイルジフェニルホスインオキ
サイド等が使用できる。また必要に応じてn−ブチルア
ミン、ジn−ブチルアミン、トリエチルアミン等の光増
感剤が使用できる。
【0028】添加剤としては、可塑剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、安定剤、乾燥剤(ドライヤー)、帯電防止
剤、難燃剤、滑剤、分散剤、乳化剤、沈澱防止剤、湿潤
剤、増粘剤、たれ止剤、凍結防止剤、色分れ剤防止剤、
皮張り防止剤、消泡剤、レベリング剤、粘着付与剤、防
錆剤、ブロッキング防止剤、防腐剤、防カビ剤、防藻剤
等が挙げられ、用途に応じて適宜選択して用いられる。
【0029】顔料としては、二酸化チタン、亜鉛華等の
白色顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク等の
体質顔料、γ−Fe23 、γ−Fe23 とγ−Fe
3 4 の混晶、CrO2 、コバルトフェライト、コバル
ト被着酸化鉄、バリウムフェライト、Fe−Co、Fe
−Co−Ni等の磁性粉、MIO、ジンククロメート、
ストロンチウムクロメート、トリポリリン酸アルミ等の
防錆顔料、その他カーボンブラック、シリカ、アルミニ
ウム、亜鉛、アルミナ、ガラス、マイカ等の無機顔料が
例示できる。これらは各種表面改質や複合顔料化が施さ
れていてもよい。アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、
染付レーキ顔料等の有機顔料も使用できる。さらには、
ガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維等のフィラーも使
用できる。
【0030】
【実施例】以下に本発明の実施例について述べる。実施
例中、単に部とあるのは重量部を示す。 (1)ポリエステルの合成例 温度計、撹拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチル
テレフタレート437部、ジメチルイソフタレート43
7部、エチレングリコール399部、ネオペンチルグリ
コール360部およびテトラブトキシチタネート0.5
0部を仕込み、150〜230℃で120分間加熱して
エステル交換をさせた。次いで反応系を30分間で25
0℃まで昇温した後、系の圧力を徐々に減じて45分後
に10mmHgとし、さらに60分間反応を続けた。得
られたポリエステルAの分子量は4000、水酸基価は
500当量/106 g、酸価は5当量/106 gであっ
た。同様の製造法によりポリエステルB、CおよびDを
得た。表1にまとめて示す。
【0031】(2)変性ポリエステル(I)の合成例 反応容器中に、(1)で得られたポリエステルA400
部、ソリベッソ#150 200部を仕込み、溶解後、
無水コハク酸20部、4−ジメチルアミノピリジン2部
を加え約100℃で2時間反応させ、カルボキシル基末
端ポリエステルをえた。この段階でのポリエステルの酸
価は480当量/106 gと充分に反応は進行してい
た。次いでグリシドール15.1部を添加し、3時間反
応を行い、その後、シクロヘキサン235.1部を添加
し系を希釈し、酸価1当量/106g、水酸基価940
当量/106 の変性ポリエステル(I)−Aの固形分濃
度50%の溶液を得た。同様にして、ポリエステルBか
ら変性ポリエステル(I)−B、ポリエステルCから変
性ポリエステル(I)−C、ポリエステルDから変性ポ
リエステル(I)−Dの固形分濃度50%の溶液を得
た。表2にまとめて示す。
【0032】上記の変性ポリエステル(I)−A40部
(溶液80部)と(I)−B60部(溶液120部)の
混合溶液に、ダイセルヒュルス(株)製ポリイソシアネ
ートIPDI−B153016.2部およびジブチル錫
ジラウレート0.1部および二酸化チタン116.5部
を添加し、分散させ白色塗料を作成した。本塗料を厚さ
0.5mmの亜鉛メッキ鋼板上に塗布し、240℃で5
分間焼き付け硬化を行って、厚さ20μの硬化塗膜を形
成させた。このようにして作製した塗装鋼板の性能を下
記の方法で評価した。
【0033】硬度 三菱鉛筆ユニを用いて試験し、キズがつく最低の硬さの
1ランク下の硬さで表した。 加工性 万力による曲げテストのより試験し、クラックが入らな
い最低の間にはさむ板の枚数で評価した。試験はそれぞ
れ25℃と5℃で行った。
【0034】これら樹脂硬化物の動的粘弾性は以下のよ
うにして測定した。即ち、上記の方法で作製した白色塗
料を厚さ0.3mmのブリキ板上に塗布し、240℃で
5分間焼き付け硬化を行って、厚さ50μの硬化塗膜を
形成させた。この塗膜を水銀を用いて剥離後、0.5c
m×4cmの短冊上に切り、この試料片を(株)レオロ
ジ製動的粘弾性測定装置を用いて、温度−100〜15
0℃の範囲で、周波数110Hzの正限波を加えること
により測定した。
【0035】同様にして変性ポリエステル(I)−B、
(I)−Aと(I)−Cを40/60(部)配合したも
の、(I)−C、および、(I)−Aと(I)−Dを4
0/60(部)配合したものを評価した。さらに比較例
として(I)−Aおよび(I)−Aと(I)−Cを30
/70(部)配合したものを評価した。塗料の配合比、
得られた塗膜性能評価結果および動的粘弾性測定結果を
まとめて表3に示す。B1530は変性ポリエステルの
水酸基価と対応する量で配合している。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】*2 ΔT=T1 −T0 *3 ΔE”=logE1”−logE0” *1 T0 :損失弾性率の主分散のピークの低温側の
立ち上がり温度 E0” :T0 における損失弾性率の値 T1 :架橋させた塗膜を形成させた支持体の曲げ等の
後加工時の温度 E1” :T1 における損失弾性率の値
【0040】
【発明の効果】本発明の架橋性ポリエステル系樹脂組成
物により得られる架橋塗膜は、支持体に対しよく密着
し、高硬度でかつ高い加工性を有する塗膜を提供するこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に塗膜を形成することができる
    ポリエステル系樹脂組成物において、塗膜を形成後に架
    橋させた塗膜の動的粘弾性の対温度曲線が、下記式1お
    よび式2を満足することを特徴とする架橋性ポリエステ
    ル系樹脂組成物。 (式1) T1 −T0 ≧5(℃) (式2) logE1” −logE0” ≧0.1(d
    yn/cm2 ) T0 :損失弾性率の主分散のピークの低温側の立ち上
    がり温度 E0” :T0 における損失弾性率の値 T1 :架橋させた塗膜を形成させた支持体の曲げ等の
    後加工時の温度 E1” :T1 における損失弾性率の値
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105623493A (zh) * 2016-04-05 2016-06-01 成都优品化工有限公司 一种双重固化不饱和聚酯白色底漆及其制备方法

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