JPH0715651B2 - 温度制御装置 - Google Patents

温度制御装置

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JPH0715651B2
JPH0715651B2 JP60176566A JP17656685A JPH0715651B2 JP H0715651 B2 JPH0715651 B2 JP H0715651B2 JP 60176566 A JP60176566 A JP 60176566A JP 17656685 A JP17656685 A JP 17656685A JP H0715651 B2 JPH0715651 B2 JP H0715651B2
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heating element
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circuit
kotatsu
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博志 桑本
青戸  一義
徹 長村
哲 山田
譲 坂田
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Tottori Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、たとえば一般家庭において使用される電気
コタツなどの発熱体の通電を制御する温度制御装置に関
し、とくにその温度検出機構の改良に関する。
(ロ)従来の技術 一般に、家庭用の電気コタツなどに使用される温度制御
装置としては、たとえば特開昭58−158722号公報や特開
昭58−165166号公報に記載されている発明が知られてい
る。
前者は、半導体ヒータへの送風量を送風手段であるファ
ンを駆動するモータへの通電を制御することによってお
こない、その送風量によって間接的に半導体ヒータへの
発熱量を制御しようとするものである。また後者は、ヒ
ータへの通電をON−OFFの制御にておこなうものであ
る。
さらに第11図および第12図に示すものもよく知られてい
る。
第11図のものは、電子制御式コタツの回路図で、たとえ
ばコントローラ(50)で「低」を設定すると、コントロ
ーラ(50)内のトライアック(24)の位相制御をおこな
い、設定に対応した通電率(w数小)にてヒータ(51)
を制御する。また第12図のものは、いわゆるマイコン制
御式半導体温風コタツの回路図で、半導体ヒータ(52)
を用い、マイクロコンピユータ(53)によって送風用の
モータ(54)と半導体ヒータ(52)とのそれぞれの通電
率を制御するとともに、半導体ヒータ(52)自体のワッ
ト数の変化とを交じり合わせてコタツ内部の温度を制御
するものである。すなわち第12図において、温度設定用
の可変抵抗器(55)と抵抗(56)(57)とコタツ内に設
けたサーミスタ(58)とでブリッジ回路を構成し、温度
検出手段として動作し、その出力信号はマイクロコンピ
ユータ(53)のA/D入力端子に入力される。なお(59)
は室温を検知するためのサーミスタで他のブリッジ回路
を構成している。上記出力信号により、すなわちA/D入
力によりコタツ内温度を判定し、コタツ内温度が設定温
度よりもかなり低い場合は、マイクロコンピユータ(5
3)のD出力によりトランジスタ(60)を介してトラ
イアック(61)をトリガしてモータ(54)に100%通電
をするとともに、D出力によりトランジスタ(62)を
介してトライアック(63)をトリガして半導体ヒータ
(52)も100%通電する。この後コタツ内温度が設定温
度に達すると、半導体ヒータ(52)の通電率は50%に減
少させられる。さらに設定温度にコタツ内の温度が達す
ると、モータ(54)の通電率が50%に、かつ半導体ヒー
タ(52)の通電率を10%にそれぞれ減少させて温度の制
御をおこなうものである。したがって、設定温度に達す
るまで(以下立ち上りと記す)の時間が短く、かつ設定
温度に達してから(以下安定と記す)のコタツ内温度変
化幅が極めて小さいコタツの温度制御ができる。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、風量によって温度制御をおこなうものに
はランプヒータは使用できず、あるいはヒータをON−OF
Fして温度制御をおこなう場合には、コタツ内部の温度
が安定した際にON時とOFF時との温度幅(ディファレン
シャル)が生じるとともに、ヒータをランプ式とした場
合ヒータOFFにおいてはランプが消灯してしまい、視覚
的な暖かさを欠いた感じを使用者に与えるものであっ
た。
また第11図に示すものでは、立ち上り時に目標温度(設
定温度)に到達するまでに時間がかかるという問題点が
あった。
さらに、第12図に示すものでは、半導体ヒータを用いて
いるので輻射熱がなく、ランプヒータに比べて通電初期
の体感的暖房感が劣るものであり、この回路にてランプ
ヒータを制御した場合には、位相制御の割合が100%、5
0%、および10%であるため、ランプに明暗が生じてON
時とOFF時における温度幅が大きくなるといった問題点
があった。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、発熱体
にランプヒータを用いた場合に立ち上り時間が早く、か
つ安定時に発熱体周囲の温度幅を極めて小さくできる温
度制御装置を提供しようとするものである。
(ニ)問題点を解決するための手段 この発明は、通電によって輻射熱を発生する発熱体と、
該発熱体に直列接続した半導体制御手段と、前記発熱体
による周囲温度の変化を検知する感温手段と、温度設定
手段と、該温度設定手段と前記感温手段の信号に応答し
て発熱体の通電を位相制御する制御手段を備える温度制
御装置において、前記制御手段は、ゼロクロスパルス発
生手段と、該ゼロクロスパルス発生手段からの信号の発
生から所定時間後に出力するタイマー手段と、前記発熱
体の発熱量が最大となるように前記半導体制御手段のト
リガ用信号を出力する高発熱制御手段と、前記温度設定
手段と前記感温手段の信号に基づいて前記発熱体に通電
する位相を決定して前記半導体制御手段の出力信号を出
力する低発熱制御手段と、前記タイマー手段の出力にお
いて前記温度設定手段による設定温度に達したか否かを
判定する判定手段とを備え、前記判定手段によって設定
温度に達したと判断するまでは前記高発熱制御手段を選
択し、前記判定手段によって設定温度に達したと判断さ
れると前記低発熱制御手段を選択して前記発熱体の通電
率を位相制御する構成としたものである。
(ホ)作用 この発明は上記のように構成しているので、発熱体への
通電当初の温度が低い時には、タイマー手段の出力にお
いて判定手段が設定温度に達したと判断されるまでの間
は高発熱制御手段を選択してゼロクロスパルス発生手段
からの信号の発生からあらかじめ決められたタイマー手
段による所定時間を経過するまでの時間中は発熱体の発
熱量が略最大となる位相で半導体制御手段のトリガ用信
号を出力して立ち上がり時間を短縮できる。
このため、温度設定手段による設定温度が変更されたと
しても高発熱制御手段の動作時間は、タイマー手段によ
る所定時間に拘束されることから周囲温度が設定温度に
達しているにもかかわらず連続して最大となる発熱量で
制御して設定温度よりも高いオーバーシュートを生じる
のを防止する。
そして、温度が上昇し判定手段によって設定温度に達し
たと判定されると前記低発熱制御手段を選択し温度設定
手段と感温手段の信号に基づき前記発熱体に通電する位
相を決定して通電率を位相制御することにより、周囲温
度のオーバシュートを防止し、温度変化の幅を小さなも
のとすることができる。
また、通電によって輻射熱を発生する発熱体を使用した
コタツなどに使用した場合には、通電当初のようにコタ
ツ内が十分に暖まっていない期間に発熱体の通電が停
止、若しくは通電量が急激に低下することによって輻射
熱量が急激に低下すると使用者に冷感覚を与えるが、こ
の発明を採用すれば、タイマー手段による所定時間を経
過するまでの時間中は発熱体の発熱量が略最大となるよ
うに制御するため、コタツ内が十分に暖まっていない期
間に発熱体による輻射量の急激な低下を生じることがな
く、使用者に冷感覚を与えることがない。
(ヘ)実施例 以下この発明の実施例を図面にて詳述するが、この発明
が以下の実施例に限定されるものではない。
第1図において、(1)はゼロクロスパルス発生回路
で、交流電源(2)の電圧(a)がOVになった際にパル
ス信号(b)を出力する。(3)はディレイ回路で、ゼ
ロクロスパルス発生手段(1)に電気的に接続され、パ
ルス信号(b)を一定時間遅延させてのちパルス信号
(c)を出力する。(4)はタイマ回路で、ディレイ回
路(3)に電気的に接続され、コンデンサ(5)の充電
開始後所定の時間“H"レベルの遅延信号(d)を出力す
る。前記ディレイ回路(3)とタイマ回路(4)は、ゼ
ロクロスパルス発生回路(1)からのゼロクロスパルス
信号の発生からあらかじめ決められた所定時間を経過す
るまでの時間中は“H"レベルの信号を出力するタイマー
手段を構成する。前述の所定時間は、後述の温度設定手
段による設定温度に応じた周囲の安定温度を考慮して決
定されたものであり、例えば発熱体の発熱量を略最大で
通電する時間が最も短くなる温度設定手段による設定温
度が「低」の時における周囲温度が安定温度に達するま
での凡その時間よりも若干短い時間に設定している。こ
のように決定された所定時間は、発熱体の発熱量を略最
大で通電する時間が最も長くなる温度設定手段による設
定温度が「高」の時における周囲温度が安定温度に達す
るまでの凡その時間に比べても短くなる。コンデンサ
(5)には、トランジスタ(6)が並列に接続される。
すなわち、コンデンサ(5)の一方端にトランジスタ
(6)のコレクタが接続されるとともに、他方端はエミ
ッタが接続されるとともにグラウンドに接続される。ま
たコンデンサ(5)の一方端には温度設定手段となる可
変抵抗器(7)が直流電源ラインとの間に接続される。
可変抵抗器(7)は温度調整用である。(8)は感温手
段で、たとえば負特性のサーミスタで、抵抗(9)に直
列に接続されて、コンデンサ(5)と可変抵抗器(7)
との直列回路とでブリッジ回路を構成する。(10)は比
較回路で、その+入力端はコンデンサ(5)と可変抵抗
器(7)の接続点に、−入力端は感温手段(8)と抵抗
(9)との接続点にそれぞれ接続されている。(11)は
判定手段で、たとえばJ・Kフリップフロップで、その
J入力端は比較回路(10)の出力端に、またクロック
(以下CLKと記す)入力端はタイマ回路(4)の出力端
にそれぞれ接続されている。さらに判定手段(11)のQ
出力端および出力端には抵抗(12)と発光ダイオード
(13)との直列回路および抵抗(14)と発光ダイオード
(15)との直列回路とがそれぞれ接続されている。発光
ダイオード(13)は低温状態であることを、発光ダイオ
ード(15)は適温状態であることをそれぞれ発光して表
示する。(16)は通電率制御手段で、2つのAND回路(1
7)(18)とそのそれぞれの出力端に接続されるダイオ
ード(19)(20)およびそのそれぞれのダイオード(1
9)(20)のカソードがベースに接続されるトランジス
タ(21)とで構成されるトリガ手段(22)と、ランプヒ
ータなどの発熱体(23)に直列に接続される半導体制御
手段(24)とで構成される。半導体制御手段(24)とし
てはトライアックが好適である。そして発熱体(23)と
半導体制御手段(24)との直列回路が、交流電源(2)
に並列に接続されている。
またAND回路(17)の一方の入力端は、判定手段(11)
のQ出力端に、他方の入力端はワンショットマルチバイ
ブレータ(25)の出力端にそれぞれ接続される。またAN
D回路(18)の一方の入力端は、判定手段(11)の出
力端に、他方の入力端はワンショットマルチバイブレー
タ(26)の出力端にそれぞれ接続されている。ワンショ
ットマルチバイブレータ(25)の入力端はゼロクロスパ
ルス発生回路(1)の出力端に、またワンショットマル
チバイブレータ(26)の入力端は比較回路(10)の出力
端にそれぞれ接続されている。
前記比較回路(10)、判定手段(11)、ワンショットマ
ルチバイブレータ(25)(26)、AND回路(17)(18)
は発熱体の通電を制御する制御手段を構成し、また、前
記比較回路(10)と判定手段(11)とワンショットマル
チバイブレータ(25)及びAND回路(17)は低発熱制御
手段を構成し、さらに、前記比較回路(10)と判定手段
(11)とワンショットマルチバイブレータ(26)及びAN
D回路(18)は高発熱制御手段を構成する。
つぎに第2図A,Bを交えてこの実施例の動作について説
明する。
コンデンサ(5)はディレイ回路(3)が出力するパル
ス信号(c)によって、一定周期で充電と放電とが繰り
返しおこなわれる。すなわち、トランジスタ(6)がOF
Fの時に可変抵抗器(7)を介して充電がなされ、パル
ス信号(c)によってトランジスタ(8)がONの時に放
電がおこなわれる。この充放電時のコンデンサ(5)の
充電電圧を(g)とする。
いま、発熱体(23)の周囲温度が低いものとする。
比較回路(10)は、充電電圧(g)と感温手段(8)と
抵抗(9)とで分圧された電圧(f)とを比較し、充電
電圧(g)が電圧(f)より高くなると高電位レベルの
出力信号(h)を出力する。出力信号(h)が、コンデ
ンサ(5)の充電開始後所定の時間が経過した時点で高
電位レベルであるなら、判定手段(11)のQ出力端から
出力信号(i)が出力される。この出力信号(i)によ
って発光ダイオード(24)が発光し、低温状態であるこ
とを表示する。また出力信号(i)はAND回路(17)に
入力されて、ワンショットマルチバイブレータ(25)が
ゼロクロスパルス発生回路(1)からのパルス信号
(b)の後縁でトリガされて出力するワンショットパル
ス信号(e)のパルス幅時間だけAND回路(17)より出
力信号(j)として出力され、トランジスタ(21)をON
させる。トランジスタ(21)がONすることによって半導
体制御手段(24)がトリガされて発熱体(23)に通電さ
れる。半導体制御手段(24)がトリガされるタイミング
は、ワンショットパルス信号(e)に依存しているた
め、第2図Aからもわかるように、発熱体(23)へは約
100%の通電率(通電波形をmとし通電を実線で示す)
となる。なお上記の状態において、AND回路(18)は、
その一方の入力端に入力される判定手段(11)からの出
力信号(K)が“L"であるため、出力は“H"とならな
い。
この後周囲温度が高くなると、第2図Bに示すように、
比較回路(10)の出力信号(h)が、充電開始後所定の
時間を経過したのち高電位レベルとなる。すなわち、温
度が高くなる(適温)になることによって、感温手段
(8)の抵抗値がさがり、したがって比較回路(10)の
−入力端へ印加される電圧(f)が上昇することによっ
て、充電電圧(g)が一致するまでに時間がかかるもの
である。判定手段(11)は、J入力端に入力される出力
信号(h)が所定の時間経過した時点で低電位レベルで
あるため、出力端から出力信号(k)を出力する。こ
の時出力信号(i)は“L"となる。そして発光ダイオー
ド(15)に電圧に印加されることによって発光し適温表
示をする。さらに出力信号(k)は、AND回路(18)の
一方の入力端に入力され、他方の入力端に入力される出
力信号(h)の前縁にてトリガされたワンショットマル
チバイブレータ(26)が出力するワンショットパルス信
号(l)と論理積をとられて、AND回路(18)から出力
信号(j)を出力する。そして上記の低温時と同様、出
力信号(j)によってトランジスタ(21)がONし、この
タイミングで半導体制御手段(24)が位相制御されて発
熱体(23)の通電が制御される。
したがって、適温となるまでは判定手段(11)の出力信
号(i)が“H"となってAND回路(17)を開状態に保持
し、ワンショットマルチバイブレータ(25)の出力信号
(e)を半導体制御手段(24)に出力して発熱体(23)
を約100%の通電状態に保持する。適温となると、判定
手段(11)の出力信号(i)が“L"となってAND回路(1
7)を閉状態に保持し、ワンショットマルチバイブレー
タ(25)の出力信号(e)を遮断し、一方、判定手段
(11)の出力信号(k)が“H"となってAND回路(18)
を開状態に保持し、ワンショットマルチバイブレータ
(26)の出力信号(l)を半導体制御手段(24)に出力
して発熱体(23)を比較回路(10)の出力(設定温度と
周囲温度)に応じて位相制御する。
以上述べたようにして発熱体(23)の通電が制御される
が、さらに高い温度を必要とする場合あるいは温度を低
くしたい場合は、可変抵抗器(7)を操作して好みの温
度設定ができる。すなわち可変抵抗器(7)を操作する
ことによって抵抗値が可変され、したがってコンデンサ
(5)の充電電圧の立ち上り方が変って設定温度が変え
られるものである。たとえば温度設定「高」の場合に
は、可変抵抗器(7)の抵抗値VRをVR=0とし、逆に
「低」の場合にはVR=MAXとすれば、「高」では急激に
立ち上り、「低」では緩かに立ち上るものである。
ここで設定温度付近でバランスのとれた安定状態を作り
だすためのブリッジ回路を構成するコンデンサ(5)、
可変抵抗器(7)、感温手段(8)および抵抗(9)の
定数を実験的に求める方法について、第3図にて説明す
る。
第3図のグラフIは、この実施例をコタツに使用した場
合において、発熱体(23)に一定電力を通電した場合
の、電力とコタツ内温度Tkおよび感温手段(8)が検知
する温度Ttとの関係を示すグラフ、グラフIIは60Hzの交
流電源(2)を使用した場合の発熱体(23)の消費電力
の時間的変化を示すグラフ、グラフIIIは感温手段
(8)のコタツ内温度Tkに対する電位の比率を示すグラ
フ、グラフIVは可変抵抗器(7)を可変した場合の、コ
ンデンサ(5)の充電電圧の比率の充電開始後の時間的
変化を示すグラフである。
まず、グラフIにおいて、コタツ内温度Tkを67℃(希望
する「高」温度)に保つためには165w必要であることが
わかる。この165wを得るための発熱体(23)の通電時間
は、グラフIIよりゼロクロスから5.2msec.後に位相制御
をおこなえばよいことがわかる。つぎに5.2msec.経過後
のコンデンサ(5)の充電電圧比率を求めるためにグラ
フIIよりグラフIVに向けて垂直線イを引く。一方、グラ
フIにおいて、コタツ内温度を67℃にした場合に感温手
段(8)は77℃を検知した。ここでグラフIからグラフ
IIIに対し77℃を通る垂線を引き、グラフIIIにおける交
点を求めると、電位の比率は0.76となる。この比率から
この実施例では電圧(f)は9×0.76=6.84Vとすれば
よいことがわかる。すなわち、グラフIIIは感温手段
(8)の抵抗−温度特性が決定されれば抵抗(9)の抵
抗値により求められる曲線である。つぎにグラフIIIの
0.76の点からグラフIVに向けて水平線イ′を引く。前記
垂直線イと水平線イ′の交点イ″を通過する可変抵抗器
(7)とコンデンサ(5)との定数を決定すればコタツ
内は「高」(67℃)で安定することがわかる。
同様にして、コタツ内温度Tkを34℃(「低」)としたい
場合には50wが必要であり、以下上記と同様の手順に
て、グラフIVにおいて、交点ロ″を求める。ここで交点
イ″と交点ロ″において変化するのは可変抵抗器(7)
の抵抗値であり、コンデンサ(5)の定数を決定すれば
可変抵抗器(7)に必要な抵抗変化量が決定される。
以上のように、立ち上り時には約100%通電し、設定温
度に近づくと通電率は50%から安定に必要な最小通電率
(この実施例の場合は、「低」設定にて50wであり100%
通電時500wに設定しているので50w/500w=10%)まで位
相制御をすることができる。
つぎにこの発明の他実施例について第4〜6図にて説明
する。
第4図はこの発明の温度制御装置を使用した電子制御式
コタツの全体を示す回路図で、(27)はマイクロコンピ
ユータである。この他実施例では、判定手段および通電
率制御手段にマイクロコンピユータ(27)を使用するも
のである。第5図は温度検知および半導体制御手段(2
4)のトリガ信号を制御するこの発明の特徴的な回路を
抜粋したものである。以下この他実施例の動作を第5図
および第6図にて詳述する。
第6図に示す波形図は、第5図の制御回路のそれぞれの
入・出力端子および各部の電圧の波形を示したものであ
る。
マイクロコンピユータ(27)がゼロクロスパルスPzを検
出し、その結果端子R4からリセットパルスPrを出力す
る。リセットパルスPrが“L"レベルになると、端子R1か
らの電圧により、可変抵抗器(29)、抵抗(30)(31)
を介してコンデンサ(5)に充電が開始される。ここで
可変抵抗器(29)は上記実施例の可変抵抗器(7)同
様、温度設定用の可変ボリュームであり、コンデンサ
(5)への充電抵抗の値を変化させ得るものである。こ
の時の充電電圧をVcとする。つぎにリセットパルスPrが
“H"レベルになると、トランジスタ(32)がONしコンデ
ンサ(5)の充電電圧Vcは放電される。
一方コタツの内部温度を検出するため、コタツ内の所定
の位置に設置された感温手段(8)のたとえば負特性を
有するサーミスタ(以下サーミスタと記す)は、抵抗
(33)と直列に接続されているとともに、その接続が比
較回路(10)の−入力端に接続されている。したがって
コタツ内温度の上昇とともに上記接続点の電圧VThのレ
ベルが上昇する。
ここでコタツ温度が低い場合、すなわち温度設定「高」
の場合の動作について、第6図の第1部分を交えて説明
する。
充電電圧Vcと電圧VThとは比較回路(10)にて比較され
る。この比較結果は、トランジスタ(34)を介してマイ
クロコンピユータ(27)の端子K4に入力される。マイク
ロコンピユータ(27)は、交流電圧波形の90゜ごとに比
較結果が“H"レベルであるかを判定し、この時点で比較
結果が“L"レベルであるなら、すなわち充電電圧Vc>電
圧VThならば、端子R2にパルス信号PR2を出力する。こ
のパルス信号PR2は発熱体(23)が約100%通電される
タイミングにて出力される。すなわち、ゼロクロスパル
スPzが出力された直後にこのパルス信号PR2を出力すれ
ば、比較回路(10)からの比較出力をコンデンサ(35)
を介して得られる、トリガパルスVより早いタイミン
グでトランジスタ(36)のベースに印加できるためであ
る。このトランジスタ(36)のコレクタは、抵抗(37)
を介して半導体制御手段(24)のゲートに接続されてお
り、上記パルス信号PR2のタイミングで半導体制御手段
(24)はトリガされ、発熱体(23)への通電がなされ
る。
つぎに温度設定「高」において、コタツ内温度が設定温
度に近づくと、第6図の第2部分および第3部分に示す
ように、交流電圧波形90゜の時点で充電電圧Vc<電圧VT
hとなり、したがってマイクロコンピユータ(27)の端
子K4には“H"レベルの信号が入力される。よってマイク
ロコンピユータ(27)は充電電圧Vcが電圧VThに達して
いないため、端子Rからパルス信号PR2を出力しな
い。しかしながら、充電電圧Vcと電圧VThが一致した時
点で、比較回路(10)は高電位レベルの信号を出力し、
端子R1の電圧がコンデンサ(35)と抵抗(38)によって
微分されて、トリガパルスVを得る。このトリガパル
スVによってトランジスタ(36)がONして、V=VT
hの交点角度にて半導体制御手段(24)にゲート信号が
流れ、発熱体(23)がONして位相制御される。この時の
通電率(w数)は、コタツ内温度を維持安定させるw数
よりも大きいので、コタツ内温度は上昇しつづけ、した
がって電圧VThも増加しつづける。その結果充電電圧Vc
と電圧VThとの交点(−致点)は、第6図の第2部分と
第3部分とに示すように、右側に移行するので通電率は
徐々に低下する。第6図第3部分は、温度設定「高」で
コタツ内温度が設定温度に達した場合で、通電率(w
数)が減少してコタツ内温度を維持し得るw数まで下が
ると、コタツ内温度の上昇がとまるものである。
また温度設定を「低」に変えた場合、第6図第4部分に
示すように、充電電圧Vcのピークが低下し、電圧VThと
の交点すなわち一致点がなくなり、発熱体(23)への通
電はなくなる。すなわち発熱体(23)がランプヒータの
場合には、ランプヒータは消灯状態となる。この場合
は、コタツ使用者が温度を下げたいために温度設定を
「低」側に変更したので、ランプヒータは消灯した方が
使用者にコタツ温度が下がったという感じを与え(実際
に温度も下がる)ので、消灯となるほうがよいものであ
る。そしてランプヒータが消灯しているのでコタツ内温
度は徐々に低下し、「低」の設定温度に近づくと、充電
電圧Vcと電圧JThとは一致(交差)するが、この交差角
度は通電率0%に近いのでコタツ内温度はさらに低下し
つづける。コタツ内温度の低下に伴なって充電電圧Vcと
電圧VThとの交点は、第6図において、左側に移行する
ので通電率が増加し、やがて「低」の設定設度を維持す
るのに必要なワット数にて安定する。なおこの他実施例
では、端子K4の入力を90゜で検出してるが、マイクロコ
ンピユータ処理しているため、コタツの大きさ、発熱体
(23)のw数に応じた検出角度に変えることで、約100
%の通電範囲をコタツ使用に見合った範囲に容易に設定
することができる。
つぎにさらに他の実施例について第7〜11図にて説明す
る。
この他実施例は、上記実施例における温度設定用可変抵
抗器(7)の設定抵抗値による温度検出におよぼす影響
を小さくするためのものである。つまり第3図におい
て、グラフIVに示すように、充電電圧Vcの比率は、可変
抵抗器(7)の設定抵抗値により種々の傾きをもち、そ
れぞれの設定点イ″、ロ″、ハ″を通る直線Yは斜めに
傾いている。そのため所定の時間(この場合5msec.とす
る)を経過した時に充電電圧Vcと電圧VThの電圧レベル
を比較すると、可変抵抗器(7)の抵抗値がmin.(グラ
フIVにVRmin.で示す)の時は「高」安定点との差ニは少
なくて安定温度よりもやや低い温度で検出しているが、
可変抵抗器(7)の抵抗値がmid(グラフIVにVRmid.で
示す)およびmax(グラフIVにVRmax.で示す)と大きく
するにつれて「中」安定点との差ホおよび「低」安定点
との差へは大きくなり、可変抵抗器(7)を最大にした
低温度安定時にはかなり低温のときに充電電圧Vcと電圧
VThの電圧を比較することになる。
上記の内容を考慮してこの他実施例では、コンデンサ
(5)への充電開始後、充電電圧Vcの電圧が所定のレベ
ルに達した時点より計測を開始し、更に所定の時間が経
過した時点で充電電圧Vcと電圧VThを比較するものであ
る。
第7図に示すものは、第1図の実施例において、コンデ
ンサ(5)の充電電圧Vcが所定のレベルに達したかどう
かを検知する比較回路(38)を追加したものである。比
較回路(38)を追加することによってディレイ回路
(3)の出力端はトランジスタ(6)のベースにのみ接
続される。またタイマ回路(4)の入力端には比較回路
(38)の出力端が接続される。
この他実施例の動作を第8図および第9図を交えて説明
する。
まず比較回路(38)の基準電圧Vsを第9図グラフIVより
求める。
可変抵抗器(7)を「高」温度設定にした場合の安定点
は図中トとなる。つぎに可変抵抗器(7)を徐々に大き
くし、「低」温度設定にした場合の安定点を求めると図
中リとなる。安定点トと安定点リとの時間差を図中ヌで
示す。ここで可変抵抗器(7)の抵抗値VRmin.とVRmax.
のそれぞれと交差しかつそのれぞれの交点の間隔が時間
差ヌと同じ時間差ヌ′となるような充電電圧Vcの比率を
算出すると、直線Zが得られる。この直線Zの電圧レベ
ルが基準電圧Vsとなる。
今、可変抵抗器(7)をVRmin.にセットする。コンデン
サ(5)の充電電圧VcはVRmin.の曲線に沿って立ち上
り、基準電圧Vsを越える。越えた時点で計測を開始し、
時間ルを経過した後に充電電圧Vcと電圧VThとを比較す
る。この場合の安定点トとの差は図中ワとなる。
つぎに可変抵抗器(7)をVRmax.にセットする。コンデ
ンサ(5)の充電電圧VcはVRmax.の曲線に沿って立ち上
り基準電圧Vsを越える。上記同様、越えた時点で計測を
開始し、時間ルを経過した後に充電電圧と電圧VThとを
比較すると、安定点リとの差は図中カとなる。
ここで基準電圧Vsを越える時間差ヌ′は、安定時の安定
点ト、リの時間差ヌと同一の設定となり、かつ時間ル=
時間ル′であるから、差ワと差カは同一時間となり、可
変抵抗器(7)の設定に影響されずに温度検出がなされ
る。
第7図において、比較回路(38)によってコンデンサ
(5)の充電電圧Vc(以下充電電圧(g)と記す)と基
準電圧Vs(以下基準電圧(n)と記す)とを比較する。
比較回路(38)は充電電圧(g)が基準電圧(n)以下
の状態で“H"レベル出力信号(p)を出力し、その後縁
にてタイマ回路(4)がトリガされて遅延信号(d)を
出力する。遅延信号(d)の時間幅Tは一定である
が、出力信号(p)の時間幅Tは、充電電圧(g)、
いいかえれば可変抵抗器(7)の設定に対応して変化す
る。そして比較回路(10)の出力信号(h)が時間幅T
の間に“H"レベルとなれば、判定手段(11)は“H"レ
ベルの出力信号(i)を出力し、上記実施例同様低温表
示をするとともに発熱体(23)の通電を制御する。
第10図に示すものは、第5図に示す実施例に上記の比較
回路(38)を設けたもので、したがって発熱体(23)へ
の温度制御はマイクロコンピユータ(27)によっておこ
なわれるものである。
この他実施例では、基準電圧(n)を抵抗(39)と抵抗
(40)とで+9Vを分圧して得ている。そして充電電圧
(g)と基準電圧(n)とを比較回路(38)が比較し、
その比較結果はトランジスタ(41)で反転されてマイク
ロコンピユータ(27)の端子K4に入力される。従って充
電電圧(g)が基準電圧を越えた時点から端子K4入力さ
れて、所定時間を計測し、この所定時間経過後に充電電
圧(g)と感温手段(8)に対応する電圧VThとが比較
検出され、その結果によって第4図および第5図で示し
た他実施例と同様に発熱体(23)の通電が制御されるも
のである。
以上のような構成によって、温度設定用の可変抵抗器
(7)の設定にかかわらず、常に安定時よりも温度的に
やや低い位置で周囲温度を検出できる。また可変抵抗器
(7)の抵抗値を読み取って、抵抗値に対応した時間経
過後に充電電圧と感温手段(8)に対応する電圧とを比
較する構成にしていないので、可変抵抗器の抵抗値読取
回路、各種時間の設定などが不要となり、回路的にもマ
イクロコンピユータのソフトウエアであるプログラム的
にも簡素となりコストダウンがはかれる。
(ト)発明の効果 そして本願発明は、このような構成を備えることによ
り、発熱体の通電当初、タイマー手段の出力において判
定手段が設定温度に達したと判断されるまでの間は高発
熱制御手段を選択し周囲温度に係わらず発熱体の通電を
略最大の状態に保持して立ち上がり時間を大幅に短縮す
ることができる。
特に、ゼロクロスパルス発生手段からの信号の発生から
あらかじめ決められたタイマー手段による所定時間を経
過するまでの時間中は発熱体の通電が略最大の状態とな
る位相で半導体制御手段のトリガ用信号を出力するた
め、立ち上がり時間を大幅に短縮できる。
また、仮に温度設定手段によって設定温度を変更したと
しても高発熱制御手段の動作時間はタイマー手段による
所定時間に拘束されることから、周囲温度が設定温度に
応じた安定温度に到達する以前に高発熱制御手段による
通電を停止することができ、安定温度に到達後において
も高発熱制御手段が連続動作して発熱体の通電を略最大
にして発熱させオーバーシュートを生じるといった欠点
がない。
そして、判定手段によって設定温度に達したと判定され
ると低発熱制御手段を選択することにより、発熱体の通
電率を漸次減少させ周囲温度のオーバーシュートを防止
し、温度変化の少ない幅を小さなものとすることができ
る。
また、通電によって輻射熱を発生する発熱体を使用した
コタツなどに使用した場合には、通電当初のようにコタ
ツ内が十分に暖まっていない期間に発熱体の通電が停
止、若しくは通電量が急激に低下することによって輻射
熱量が急激に低下すると使用者に冷感覚を与えるが、こ
の発明を採用すれば、タイマー手段による所定時間を経
過するまでの時間中は発熱体の発熱量が略最大となるよ
うに制御するため、コタツ内が十分に暖まっていない期
間に発熱体による輻射量の急激な体を生じることがな
く、使用者に冷感覚を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例回路図、第2図A,Bはそれぞ
れこの実施例の動作を説明するための波形図、第3図は
感温手段およびコンデンサを含むブリッジ回路の定数を
求めるためのグラフ、第4図および第5図はそれぞれ他
実施例回路図および要部回路図、第6図は他実施例の動
作を説明するための波形図、第7図および第8図はさら
なる他実施例の回路図およびその動作を説明するための
波形図、第9図は第7図の比較回路(38)の基準電圧を
求めるためのグラフ、第10図は比較回路(38)を設けた
他実施例回路図、第11図および第12図はそれぞれ従来例
回路図である。 (5)……コンデンサ、(8)……感温手段、(11)…
…判定手段、(16)……通電率制御手段、(23)……発
熱体。
フロントページの続き (72)発明者 長村 徹 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 山田 哲 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 坂田 譲 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−129513(JP,A) 特開 昭59−177619(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通電によって輻射熱を発生する発熱体と、
    該発熱体に直列接続した半導体制御手段と、前記発熱体
    による周囲温度の変化を検知する感温手段と、温度設定
    手段と、該温度設定手段と前記感温手段の信号に応答し
    て発熱体の通電を位相制御する制御手段を備える温度制
    御装置において、前記制御手段は、ゼロクロスパルス発
    生手段と、該ゼロクロスパルス発生手段からの信号の発
    生から所定時間後に出力するタイマー手段と、前記発熱
    体の発熱量が最大となるように前記半導体制御手段のト
    リガ用信号を出力する高発熱制御手段と、前記温度設定
    手段と前記感温手段の信号に基づいて前記発熱体に通電
    する位相を決定して前記半導体制御手段の出力信号を出
    力する低発熱制御手段と、前記タイマー手段の出力にお
    いて前記温度設定手段による設定温度に達したか否かを
    判定する判定手段とを備え、前記判定手段によって設定
    温度に達したと判断するまでは前記高発熱制御手段を選
    択し、前記判定手段によって設定温度に達したと判断さ
    れると前記低発熱制御手段を選択して前記発熱体の電通
    率を位相制御することを特徴とする温度制御装置。
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