JPH07155562A - 整水装置 - Google Patents

整水装置

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JPH07155562A
JPH07155562A JP30399793A JP30399793A JPH07155562A JP H07155562 A JPH07155562 A JP H07155562A JP 30399793 A JP30399793 A JP 30399793A JP 30399793 A JP30399793 A JP 30399793A JP H07155562 A JPH07155562 A JP H07155562A
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water
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ion
conductivity
ion concentration
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Takayuki Urata
隆行 浦田
Akiko Onishi
晶子 大西
Tsuneo Shibata
恒雄 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 健康に不良な成分を除去でき、かつ適度なイ
オンを含んだおいしい水を供給できる整水装置を提供す
ることを目的としている。 【構成】 浄水部で水中の不良な成分を除去し、次段に
設けた整水部10が電気透析を行って、陽イオン交換性
の隔膜21と陰イオン交換性の隔膜20との間に構成し
た脱イオン室22a〜d内の処理水の含有イオンを、こ
の隣に設けているイオン濃縮室23a〜cに移動する。
これによりイオンの濃度を低下させて有害な成分を含ま
ずおいしい水を供給するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家庭や事務所などで使用
される飲料用の水を供給する整水装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年の水道水は塩素消毒がされているた
めに、多くの遊離塩素が含まれており、カルキ臭(塩素
臭)の多いものとなっている。また、塩素が多いため、
浄水過程において有機物と塩素が反応しトリハロメタン
を生成することもある。トリハロメタンはWHOが発ガ
ン性があると指摘しており、危険性の高いものである。
また、ドライクリーニング等が原因とされているトリク
レン類、ゴルフ場の付近では各種の農薬が水道水から検
出されている。これら汚染物質は人体に悪い影響を及ぼ
すと考えられ、水道水中にこれらが含まれることは社会
問題を形成するものである。さらに、水源の汚染が原因
して、いわゆるかび臭を有する水道水も見られるもので
ある。
【0003】そこで、これら水道水中に含有されている
不良成分を除去するために、従来の浄水装置ではおもに
活性炭による吸着作用を利用してこれらを除去している
ものである。また、厚生省より医療用具として承認され
ているイオン整水器もある。このイオン整水器は、水に
カルシウム成分を溶解させ、これを電気分解しアルカリ
イオン水と酸性イオン水とをつくるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水のおいしさについて
厚生省の「おいしい水研究会」は、(表1)に示すよう
な「おいしい水の要件」を示している。
【0005】
【表1】
【0006】水のおいしさや味に対する溶解成分の影響
ついては多くの研究がなされているが、硬度成分は味に
影響し、ある範囲内の濃度でおいしく感じるようであ
り、多すぎても少なすぎても味は悪くなる。
【0007】この点、従来用いられている活性炭等によ
る吸着や触媒作用を利用した浄水方法では、遊離塩素等
を除去することはできるが、硬度等で表されるイオン成
分をコントロールすることはできないものである。
【0008】またアルカリイオン整水器は、カルシウム
等が原水に比べて多いため「カルシウムの補給源」とし
て期待できることと、pHが高いのでいわゆる「制酸作
用」が期待できることによって、医療用具として認めら
れているものである。しかし、アルカリイオン整水器で
は硬度等のイオン成分をある程度増加させることはでき
るが、減少させることなどはできない。
【0009】本発明は、このような従来の構成が有して
いた課題を解決し、味や健康に不良な成分を除去するだ
けでなく、適度なイオン成分を含んだ、よりおいしい水
を供給できる整水装置を提供することを第一の目的とす
るものである。また前記第一の目的に関連して、自動的
に適度なイオン含有量に調整することができる整水装置
を提供することを第二の目的とするものである。また特
に、お茶や紅茶に適した水質を実現する整水装置を提供
することを第三の目的としている。更にまた、特にアル
カリイオン整水機能をも有する整水装置を提供すること
を第四の目的としているものである。また、前記第四の
目的を達成する他の手段を提供することを第五の目的と
しているものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
めの本発明第一の手段は、少なくとも活性炭を有する浄
水部と、この浄水部に接続した整水部とを備え、前記整
水部は、正電極及び負電極と、この正負電極間に直流電
圧を印加する直流電源と、陽イオン交換性の隔膜と陰イ
オン交換性の隔膜との間に構成した脱イオン室及びイオ
ン濃縮室とを有する整水装置とするものである。
【0011】第二の目的を達成するための本発明の第二
の手段は、整水部に、導電率を測定する導電率測定部
と、脱イオン室及びイオン濃縮室とを流れる水量を調整
する水量調整弁と、前記導電率測定部の情報を受けて正
負電極間に印加する直流電圧と前記水量調整弁の開閉を
制御する制御装置とを備えた整水装置とするものであ
る。
【0012】第三の目的を達成するための本発明の第三
の手段は、制御装置が有する導電率の基準値を50〜150
μS/cmとした整水装置とするものである。
【0013】また第四の目的を達成するための本発明の
第四の手段は、少なくともカルシウムを含む添加部と、
脱イオン室及びイオン濃縮室の水を排水する排出弁と、
極液の取り出し口とを有する整水装置とするものであ
る。
【0014】更に第五の目的を達成するための本発明の
第五の手段は、イオン濃縮室を出た水の一部を極液とし
て利用し、極液の取り出し口を有する整水装置とするも
のである。
【0015】
【作用】本発明の第一の手段は、浄水部で水中の不良な
成分を除去し、次段に設けた整水部が電気透析を行って
水中に溶存している味覚を低下させるイオンの濃度を低
下させるように作用して、有害な成分を含まずおいしい
水を供給できる整水装置を実現するものである。
【0016】また本発明の第二の手段は、導電率測定部
の水質情報をフィードバックして、脱イオン室とイオン
濃縮室に流れる水量の調整と、電極間に印加する直流電
圧を制御して、自動的に目標水質を満たす水を供給する
よう作用するものである。
【0017】本発明の第三の手段は、制御装置の基準値
を50〜150μS/cmとして、得られる水がお茶や紅茶を味
わう上で最適とした整水装置を実現するものである。
【0018】本発明の第四の手段は、添加部を通過させ
て水中にカルシウム分を含有させて、アルカリイオン水
整水装置として作用するものである。
【0019】本発明の第五の手段は、イオン濃縮室を出
た水を極液として利用し、カルシウムを含む添加部を使
用しなくともカルシウム濃度の高いアルカリイオン水整
水装置を実現するものである。
【0020】
【実施例】以下本発明の第一手段の実施例を図1に基づ
いて説明する。1は内部に少なくとも活性炭2を有する
とともにフィルター3を有し、蛇口6から供給された原
水を原水注入パイプ5を介して受けて浄化する浄水部で
ある。浄化された浄化水は、浄水出水口7から連結パイ
プ8を経由して整水部10の浄水注入口11に接続され
ている。整水部10は、電気透析によって前記浄化水中
の硬度成分であるイオンを適度に除去しており、硬度成
分を除去された脱イオン水は、脱イオン水出水パイプ1
4から外部に排出されるものである。
【0021】図2に前記整水部10の詳細を示してい
る。26・27はそれぞれ正電極・負電極であり、この
間に直流電源15によって直流電圧を印加して電気透析
を行っているものである。前記正電極26・負電極27
間には、実線で示している陽イオンを交換する陽イオン
交換性の隔膜21と、破線で示している陰イオンを交換
する陰イオン交換性の隔膜20とを設けている。また前
記各隔膜で仕切られている室は、脱イオン室22a・2
2b・22c・22d、イオン濃縮室23a・23b・
23cとして作用している。正電極26を設けている室
は陽極極室24であり、電気透析によって水中に含有さ
れている陰イオンが引き寄せられている。また負電極2
7を設けている室は陰極極室25であり、同様に陽イオ
ンが引き寄せられている。この陽イオンは負電極27に
析出してスケールとして堆積するものである。本実施例
ではこのスケールの堆積を防止するため、陽極極室24
で生成した酸性水を陰極極室25まで導いて、陰極極室
25で発生しているアルカリ性水を中和して極液出水パ
イプ12より排出しているものである。また前記イオン
濃縮室23a・23b・23cで濃縮された濃縮水は、
濃縮液出水パイプ13から排出しているものである。ま
た脱イオン室22a・22b・22c・22dでイオン
濃度を減じられた脱イオン水は、脱イオン水出水パイプ
14から外部に導き出して飲用に供しているものであ
る。
【0022】以下、本実施例の動作を説明する。蛇口6
から供給された原水は、原水注入パイプ5から浄水部1
に導かれている。ここで原水は、活性炭2を通って遊離
塩素やトリハロメタンが除去される。この後さらにフィ
ルター3を通過して、水の中に含まれる濁り等の成分を
ろ過している。ろ過された浄化水は浄水出水口7より連
結パイプ8を通って、整水部10の浄水注入口11へ送
られるものである。
【0023】整水部10では、直流電源15によって正
電極26・負電極27間に直流電圧を印加して、前記浄
水部1から送られてきた浄化水の電気透析を行っている
ものである。整水部10に入った浄化水は、浄水パイプ
16から水量調整弁17・18・19に導かれる。
【0024】水量調整弁17は、正電極26・負電極2
7間に構成しているイオン濃縮室23a・23b・23
cに流れ込む浄化水の水量と、次段の水量調整弁18に
流れ込む浄化水の水量を調整しているものである。イオ
ン濃縮室23a・23b・23cに流入した浄化水は、
ここで電気透析を受けるものであるが、分離した陽イオ
ンは陰イオン交換性の隔膜20によって跳ね返され、ま
た陰イオンは陽イオン交換性の隔膜21によって跳ね返
される。このとき、このイオン濃縮室23a・23b・
23cの隣に位置している脱イオン室22a・22b・
22c・22dでも、同様に浄化水の電気透析が実行さ
れており、ここで発生した陽イオン・陰イオンはそれぞ
れ陽イオン交換性の隔膜21・陰イオン交換性の隔膜2
0を通過してそれぞれ隣に位置しているイオン濃縮室2
3a・23b・23cに流れ込むものである。この結
果、イオン濃縮室23a・23b・23c内の水は、イ
オン濃度が濃縮されて高くなるわけである。この濃縮液
は、濃縮液出水パイプ13により整水部10から排出さ
れる。
【0025】また水量調整弁18は、前記浄化水を脱イ
オン室22a・22b・22c・22dに送り込んでい
るものである。この脱イオン室22a・22b・22c
・22dでは、前記同様の理由によって水中の陽イオン
と陰イオンとをそれぞれ隣に位置しているイオン濃縮室
23a・23b・23cに移動するため、イオン濃度が
低下するものである。この脱イオン室22a・22b・
22c・22dを通った脱イオン水は、脱イオン水出水
パイプ14に集められて整水部10から外部に排出され
て飲用に供されるものである。
【0026】また残りの水量調整弁19を通った浄化水
は陽極極室24に流れ込んで、電気透析を受け、陰イオ
ンが正電極26に吸引されて陽イオンの含有量の多いア
ルカリ性溶液となるものである。この陽極極室24を出
た溶液は陰極極室25に流れ込んで、ここで発生するア
ルカリ性溶液を中和して負電極27にスケールが堆積す
ることを防止して、極液出水パイプ12から整水部10
より排出するものである。
【0027】以下に、本実施例装置の効果を確認する実
験結果を実験例1として報告する。 (実験例1) (使用原水) 大阪市の水道水にCaCl2・MgSO4・NaHCO3
を添加し、硬度を110ppmに調整したものを使用した。
【0028】(分析方法) 各成分の分析法は水質試験
方法(日本水道協会編)による。 (実験方法) 図1に示した装置を使用して、前記使用
原水を使用し、脱イオン水出水パイプ14からの排出水
と、濃縮液出水パイプ13からの排出水と、極液出水パ
イプ12からの排出水とをサンプリングしたものを使用
している。
【0029】(実験条件) 通水水量は150〜800ml/min
と、正電極26・負電極27間の印加直流電圧は0〜8
0Vとしているものである。
【0030】(実験結果) 脱イオン水出水パイプ14
より排出される水の硬度変化を図3に示している。
【0031】この図3からわかるように、本実施例の整
水装置は水中のイオン濃度を有効に除去することができ
るものである。
【0032】また、通水流量300ml/minとし、印加電圧
を3Vとしたときと50Vとしたときの脱イオン水出水
パイプ14からの排出水と、濃縮液出水パイプ13から
の排出水と、極液出水パイプ12からの排出水のpHを
(表2)に示している。
【0033】
【表2】
【0034】これまで電気透析は、通常、限界電流密度
と呼ばれる電流密度以下で運転されている。これは第一
に透析以外に電気分解等で電気が無駄に消費されコスト
的に不利なこと、第二に限界電流密度以上で運転すると
脱イオン室の液のpHが不安定になり(これを中性かく
らん現象と呼ぶ)、脱イオン室の液の品質に影響がでる
おそれがあるためである。
【0035】しかし、本実験では限界電流密度以上の運
転条件である50Vでも、問題となるpHの変化は生じ
ないものであった。脱イオン室の液のpHが変化するの
は膜界面での水の電気分解と陽イオンと陰イオンの移動
度の差が原因と考えられる。今回はイオン交換性の隔膜
として膜の輸率・電気抵抗・固定電荷密度のほぼ等しい
旭化成製のイオン交換膜K-101とAー201を使用しており、
膜界面での水の電気分解の程度が等しかったためこの影
響が小さかったと思われる。またこれまで行われていた
電気透析は、海水等の高濃度にイオンを含む水の脱塩で
は陽イオンと陰イオンの移動度の差によって、陽イオン
と陰イオンの濃度差が生じ溶液のpHの変化を引き起こ
してきたと考えられるものである。しかし今回のように
イオンがほとんどない場合には、この影響は小さくなっ
て実際上問題とならなかったと思われるものである。
【0036】続いて、本発明の第二手段の実施例を図4
に基づいて説明する。本実施例は前記実施例と同様おい
しい水を実現するための条件である硬度成分を導電率を
測定することによって、自動的に所定の範囲とする事が
できるようにしているものである。本実施例の全体構成
は、前記図1と同様であり説明を省略する。
【0037】本実施例では整水部10の脱イオン水出水
パイプ14に、脱イオン水の導電率を測定する導電率測
定部30を設けているものである。この導電率測定部3
0の情報は、同様に整水部10に設けている制御装置3
1に伝達されている。制御装置31は前記導電率測定部
30の情報を受けて、直流電源15と水量調整弁17〜
19を制御しているものである。
【0038】以上の構成で、好みにあったイオン含有量
とした水を自動的にコントロールして供給するように作
動するものである。つまり導電率測定部30による脱イ
オン水出水パイプ14中の脱イオン水の導電率の測定値
が、制御装置31が有している基準値よりも大きくなっ
た場合には、制御装置31は正電極26・負電極27間
の印加直流電圧を大きくするように直流電源15を制御
する。また印加直流電圧が80Vに達しても、導電率測
定部30による測定値が基準値よりも大きい場合には水
量調整弁17・18・19を絞って流量を減少させるよ
うに作用するものである。また、導電率測定部30によ
る導電率の測定値が基準値よりも小さい場合には、水量
調整弁17・18・19を制御して浄化水の流量を増加
させるものである。また前記浄化水の流量を増加させて
もなお測定値が基準値よりも小さい場合には、印加電圧
を下げて所定の導電率の水を供給するものである。
【0039】こうして本実施例によれば、所定の導電率
の水を供給することができ、これによって好みにあった
イオン含有量とした水を自動的に供給できるものであ
る。
【0040】次に本発明の第三の手段の実施例について
説明する。本実施例の全体構成は前記図4のものと同一
である。本実施例では制御装置31は、基準値として50
〜150μS/cmという導電率を設定しているものである。
つまり、お茶や紅茶を味わう上で最も適した導電率を設
定しているものである。
【0041】図5は、前記硬度と導電率の関係について
市販されているミネラルウォータa〜dについて調べた
ものである。このように両者の間には高い相関が見い出
され、硬度を20〜60ppmとするためには電導率は50〜150
μS/cmになるようにすれば良いことがわかるものであ
る。制御装置31の基準値をこのように設定することに
よって、お茶や紅茶に適する水を自動的に供給すること
ができるものである。
【0042】前記構成で作成した水を3名のパネラーに
よって官能評価した結果を(表3)に示している。
【0043】
【表3】
【0044】このようにお茶用に使用するのであれば、
硬度は20〜60ppmが良いことがわかる。
【0045】続いて本発明の第四の手段の実施例を図6
・図7に基づいて説明する。本実施例の全体構成は前記
図1及び2と同様であり説明を省略する。水量調整弁1
7、18は、陽極極室24と陰極極室25に流れ込む水
量を調整している。33・34は排出弁で、脱イオン室
22とイオン濃縮室23の水の排出をコントロールして
いるものである。整水部10の浄水注入口11には、少
なくともカルシウムを含む添加部35を接続している。
本実施例ではこの添加部35として、グリセロリン酸カ
ルシウムを用いているが乳酸カルシウム等でも良いもの
である。この整水部10は、アルカリ性水の取り出し口
36と酸性水の取り出し口37を備えている。このアル
カリ性水の取り出し口36には、アルカリ性水の電導率
を測定する導電率測定部38を設けている。導電率測定
部38の検知情報は制御装置31に伝達されている。
【0046】以下本実施例の動作を説明する。前記各実
施例と同様、正電極26、負電極27間に適切な直流電
圧を印加することによって、脱イオン水出水パイプ14
からは脱イオン水を、濃縮液出水パイプ13からは濃縮
液を取り出すことができる。さらに本実施例では、浄化
水は少なくともカルシウムを含む添加部35を通過する
ためにカルシウムが添加されてこの濃度が高くなるもの
である。さらに浄化水は電気透析処理を受けるため、ア
ルカリ性水の取り出し口36からはカルシウムを多く含
むアルカリ性水が、酸性水の取り出し口37からは酸性
水が得られるものである。つまり本実施例では、医療用
具として使用されている物質生成器より得られる水と同
じものを簡単に得ることができるわけである。
【0047】おいしい水やお茶用の水としては含まれる
イオンの量はある範囲のものが良く、比較的軟水が好ま
れる。しかしカルシウム等が不足している人にとって
は、逆にカルシウム等のイオンが多く含まれている硬水
の方が健康には良く、また胃酸過多等の症状がある人に
とっては水のpHは高いほど良いものである。このよう
に本実施例によれば、イオン量のコントロールと物質生
成器の水の造水という全く異なった性質の水を一つの装
置で実現することができるものである。
【0048】続いて本発明の第五の手段の実施例を図8
・図9に基づいて説明する。本実施例の全体構成は前記
実施例と同様のものである。本実施例では陽極極室24
と陰極極室25で発生する極液を送液する極液送液パイ
プ41を設けている。また39・40は水量調整弁であ
る。水量調整弁39は、陽極極室24・陰極極室25に
流れ込む水量と、濃縮液出水パイプ13に流れ込む水量
を調整し、水量調整弁40は陽極極室24と陰極極室2
5に流れ込む水量を調整しているものである。
【0049】以下、本実施例の動作を説明する。浄水部
1から送られた浄水は、浄水パイプ16を介して整水部
10に送られる。整水部10では、水量調整弁17・1
8が作用して、この浄水を脱イオン室22とイオン濃縮
室23に送っている。脱イオン室22でイオン濃度を低
減された脱イオン水は、脱イオン水出水パイプ14より
整水部10外に導かれ、お茶等の用途においしい水とし
て利用される。またイオン濃縮室23ではイオン濃度が
増加した濃縮水が作られ、つまり添加部を介すること無
く水中のカルシウム成分を増やした硬水を作ることがで
きるものである。
【0050】この硬水は、水量調整弁39によって濃縮
液出水パイプ13と極液送液パイプ41に送るものとに
分離される。極液送液パイプ41に導かれた硬水は、流
量調節弁40を介して陽極極室24と陰極極室25に送
られて、ここでさらに電気透析を受けるものである。こ
の結果、この硬水のpHは陽極極室24で酸性となっ
て、酸性水の取り出し口37より取り出されて、アスト
リンゼン水等として利用される。また陰極極室25で電
気透析された水はpHがアルカリ性となって、アルカリ
性水の取り出し口36から取り出される。この水は(表
4)に示しているようにpHが高く、ミネラル量が多い
のでアルカリイオン水として使用できるものである。
【0051】
【表4】
【0052】このように本実施例によれば、カルシウム
の添加部を設ける必要がなく、簡単な構成で添加するカ
ルシウムの補給等のメンテの必要がない、カルシウム濃
度が高くpHがアルカリ性のアルカリイオン水を造るこ
とができるものである。
【0053】
【発明の効果】本発明の第一の手段は、浄水部と、整水
部とを備え、整水部は正電極及び負電極と、この正負電
極間に直流電圧を印加する直流電源と、陽イオン交換性
の隔膜と陰イオン交換性の隔膜との間に構成した脱イオ
ン室及びイオン濃縮室とを有する構成として、味や健康
に不良な成分を除去するだけではなく適度なイオン成分
を含むおいしい水を供給する整水装置が実現できるので
ある。
【0054】本発明の第二の手段は、前記本発明の第一
の手段が有する構成に加え、整水部に、導電率を測定す
る導電率測定部と、脱イオン室及びイオン濃縮室とを流
れる水量を調整する水量調整弁と、前記導電率測定部の
情報を受けて正負電極間に印加する直流電圧と前記水量
調整弁の開閉を制御する制御装置とを備え、適度なイオ
ン量を自動的に調整する整水装置を実現するものであ
る。
【0055】本発明の第三の手段は、本発明の第二の手
段の構成に加え、制御装置が有する導電率の基準値を50
〜150μS/cmと設定して、お茶や紅茶に最適な水を供給
できる整水装置を実現するものである。
【0056】また本発明の第四の手段は、少なくともカ
ルシウムを含む添加部と、脱イオン室及びイオン濃縮室
の水を排水する排出弁と、極液の取り出し口を有する構
成として、特にアルカリイオン水を提供できる整水装置
とすることができるものである。
【0057】更に本発明の第五の手段は、特に、イオン
濃縮室を出た水の一部を極液として利用し、極液の取り
出し口を有する構成として、簡単な構成で添加するカル
シウムの補給等のメンテの必要のないアルカリイオン水
を提供できる整水装置とすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の手段の実施例の整水装置を一部
断面にして示した側面図
【図2】同整水部の構成を示す構成図
【図3】同脱イオン水出水パイプより排出される水の硬
度変化を示す特性図
【図4】本発明の第二の手段の実施例における整水装置
の整水部の構成を示す構成図
【図5】同ミネラルウォータの硬度と導電率の関係を示
す特性図
【図6】本発明の第四の手段の実施例の整水装置を一部
断面にして示した側面図
【図7】同整水部の構成を示す構成図
【図8】本発明の第五の実施例の整水装置を一部断面に
して示した側面図
【図9】同整水部の構成を示す構成図
【符号の説明】 1 浄水部 2 活性炭 10 整水部 15 直流電源 17・18・19・39・40 水量調整弁 20 陰イオン交換性の隔膜 21 陽イオン交換性の隔膜 22a〜d 脱イオン室 23a〜c イオン濃縮室 26 正電極 27 負電極 30 導電率測定部 31 制御装置 33・34 排出弁 35 添加部 41 極液送液パイプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも活性炭を有する浄水部と、こ
    の浄水部に接続した整水部とを備え、前記整水部は、正
    電極及び負電極と、この正負電極間に直流電圧を印加す
    る直流電源と、陽イオン交換性の隔膜と陰イオン交換性
    の隔膜との間に構成した脱イオン室及びイオン濃縮室と
    を有する整水装置。
  2. 【請求項2】 整水部に、導電率を測定する導電率測定
    部と、脱イオン室及びイオン濃縮室とを流れる水量を調
    整する水量調整弁と、前記導電率測定部の情報を受けて
    正負電極間に印加する直流電圧と前記水量調整弁の開閉
    を制御する制御装置とを備えた請求項1記載の整水装
    置。
  3. 【請求項3】 制御装置が有する導電率の基準値を50〜
    150μS/cmとした請求項2記載の整水装置。
  4. 【請求項4】 少なくともカルシウムを含む添加部と、
    脱イオン室及びイオン濃縮室の水を排水する排出弁と、
    極液の取り出し口とを有する請求項1から3のいづれか
    1項に記載の整水装置。
  5. 【請求項5】 イオン濃縮室を出た水の一部を極液とし
    て利用し、極液の取り出し口を有する請求項1から3の
    いづれか1項に記載の整水装置。
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