JPH0715462B2 - 液体クロマトグラフイ−用充てん剤 - Google Patents

液体クロマトグラフイ−用充てん剤

Info

Publication number
JPH0715462B2
JPH0715462B2 JP14620486A JP14620486A JPH0715462B2 JP H0715462 B2 JPH0715462 B2 JP H0715462B2 JP 14620486 A JP14620486 A JP 14620486A JP 14620486 A JP14620486 A JP 14620486A JP H0715462 B2 JPH0715462 B2 JP H0715462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
group
packing material
silicone compound
liquid chromatography
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14620486A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62110746A (ja
Inventor
裕 大津
寛 福井
幹清 中野
興亜 中田
武利 神田
功 田中
修 城田
純一 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to US06/880,757 priority Critical patent/US4743377A/en
Priority to DE8686305103T priority patent/DE3686910T2/de
Priority to EP86305103A priority patent/EP0207784B1/en
Priority to CA000512916A priority patent/CA1287615C/en
Publication of JPS62110746A publication Critical patent/JPS62110746A/ja
Publication of JPH0715462B2 publication Critical patent/JPH0715462B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシリコーンポリマーの皮膜を表面上に担持した
粉体からなる液体クロマトグラフィー用充てん剤に関す
る。
〔従来の技術〕
現在、堺速液体クロマトグラフィーを用いた分析および
分取精製の技術は著しく発展しており、一部の企業にお
いては、これをさらに巨大化した液体クロマトグラフプ
ラントによる精製が行なわれている。この様な状況にお
いて、カラムに充てんして用いる充てん剤の品質が、分
析、分取精製において重要であることは言うまでもない
ことである。
現在、高速液体クロマトグラフィーによる分析、分取精
製の約8割が逆相液体クロマトグラフィーによって行な
われている。なかでも、シリカゲルのシラノール基(Si
−OH基)にジメチルオクタデシルクロルシランを化学結
合させたODS−シリカゲル(C18タイプ)充てん剤を用い
た応用例が数多く報告されている。この他に、逆相液体
クロマトグラフィー用の充てん剤としては、シリカゲル
のシラノール基にジメチルオクタクロルシランを化学結
合させたC8タイプ、ジメチルブチルクロルシランを化学
結合させたC4タイプ、トリメチルクロルシランを化学結
合させたC1タイプ、トリフェニルクロルシランを化学結
合させたフェニルタイプ等が知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記した従来の化学結合型逆相液体クロ
マトグラフィー用充てん剤においては、Si−OH(シラノ
ール)基とアルキルクロルシランとの反応が完結せずSi
−OH基が10〜20%残存している。残存Si−OH基の数は、
分子の大きい順、すなわち C18タイプ>C8タイプ>C4タイプ>C1タイプの順に多い
と言われており、逆相液体クロマトグラフィーにおいて
大きな問題点となっている。すなわち、残存Si−OH基が
存在すると、極性物質との相互作用が強く起こり、この
ため、分析や分取において極性化合物のピークは幅広と
なり、さらにテーリング現象が起きる。さらに、残存Si
−OH基は、極性の大きい化合物と非可逆的な吸着を起こ
すので、このために充てんカラムの劣化が早くなる。さ
らに、残存Si−OH基の存在およびシリカゲルの親水性面
の存在により、耐酸性および耐アルカリ性が弱く、使用
できる移動相溶媒のpH領域は、従来の充てんカラムの場
合、pH2〜7に制限される等の数多くの問題点が存在し
ている。このため、従来の充てんカラムの一には、ジメ
チルオクタデシルクロルシランあるいはジメチルオクチ
ルクロルシランとの反応の後で、残存Si−OH基を封鎖す
るために、再度トリメチルクロルシラン(TMS)等で処
理したものもある。しかしながら、トリメチルシリル化
処理によっても、残存Si−OH基を完全になくすことはで
きない。すなわち、残存Si−OH基を全く含まない高品質
の逆相液体クロマトグラフィー用充てん剤は未だ存在し
ていない。
また、トリメチルシリル化によって完全にSi−OH基を封
鎖できたとしても、依然、シリカゲルのむき出しの親水
性面は存在しているので耐酸及び耐アルカリ性に弱いと
いう問題は解決されない。
本発明は鋭意研究を重ねた結果、従来の化学結合型充て
ん剤とは本質的に異なる、樹脂カプセル型充てん剤によ
って、残存Si−OH基の影響を非常に少ないものにするこ
とができ、さらに耐酸性および耐アルカリ性の高いもの
にすることができることを見出した。従って、本発明の
目的は、Si−OH基の影響を完全に無くし、極性化合物の
ピークがシャープで、耐酸性および耐アルカリ性に優
れ、長期に渡って使用可能な液体クロマトグラフィー用
カラム充てん剤を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
前記の目的は、 (a)一般式 (式中、R1、R2およびR3は、相互に独立に、ハロゲン原
子少なくとも1個で置換されていることのある炭素原子
1〜10個の炭化水素基であり、そしてR4、R5およびR
6は、相互に独立に、水素原子であるかまたはハロゲン
原子少なくとも1個で置換されていることのある炭素原
子1〜10の炭化水素基であり、aは0または1以上の整
数であり、bは0または1以上の整数であり、cは0ま
たは2であり、そしてaとbとcとの和は3〜300であ
るものとする) で表わされるSi−H基を有するシリコーン化合物少なく
とも1種と粉体とを接触させて、その粉体の実質的に全
表面上でシリコーン化合物を重合させ、 (b)未反応のSi−H基を触媒の存在下で架橋させ、 そして場合により、 (c)前記工程(b)の際にわずかに生成するSi−OH
(シラノール)基をトリメチルシリル化剤でトリメチル
シリル化する 各工程からなる方法によって製造した、実質的に全表面
上にシリコーンポリマーの皮膜を担持した粉体からな
る、液体クロマトグラフィー用充てん剤によって達成さ
れる。
更に、前記目的は、 (a)一般式 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、a、bおよびcは前
記と同じ意味である) で表されるSi−OH基を有するシリコーン化合物少なくと
も1種と粉体とを接触させて、その粉体の実質的に全表
面上でシリコーン化合物を重合させ、 (b)未反応のSi−H基に炭素原子40個までのビニル化
合物を付加させ、そして場合により、 (c)残存する未反応Si−H基を触媒の存在下で架橋さ
せ、そして場合により、 (d)前記工程(c)の際にわずかに生成するSi−OH基
をトリメチルシリル化剤でトリメチルシリル化する 各工程からなる方法によって製造した、実質的に全表面
上にシリコーンポリマーの皮膜を担持した粉体からな
る、液体クロマトグラフィー用充てん剤によって達成さ
れる。
以下、本発明を更に詳述する。
本明細書において「粉体」とは、平均粒径3μm〜1000
μmで、比表面積10m2/g〜1000m2/gで、30Å〜1000Åの
細孔を有する多孔質の物体を意味する。本発明において
は、液体クロマトグラフィー用の担体として一般に使用
されている任意の粉体、例えばシリカゲル、アルミナ、
ガラスビーズ(例えばポーラスガラス)、ゼオライト、
ヒドロキシアパタイトまたはグラファイトを使用するこ
とができる。更に、複合粉体、すなわち、合成樹脂例え
ばポリアミド、アクリル樹脂またはポリビニルアルコー
ルの粉体の表面に微細な無機粉体例えばシリカゲル、二
酸化チタンまたはヒドロキシアパタイトを被覆処理した
粉体も使用することができる。好ましい粉体は、50〜50
0Å特に60〜300Åの細孔を持ち、比表面積が50〜600m2/
gで、粒径3μm〜500μmの球型あるいは破砕型のシリ
カゲルである。
本発明者は、前記の粉体に、Si−H基を有するシリコー
ン化合物を接触させ、表面重合させ、続いて架橋化する
かもしくはビニル化合物を付加することによって有機溶
媒例えばヘキサン、ベンゼン、クロロホルム、アセト
ン、メタノールもしくはアセトニトリルまたは水などに
よって溶解しない均一のシリコーンポリマー皮膜を形成
することができることを見い出した。
本発明においては、前記一般式 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、a、bおよびcは前
記と同じ意味である) で表されるSi−OH基を有するシリコーン化合物を単独で
またはそれらの混合物の形で前記粉体と接触させる。
前記基R1〜基R6の「炭化水素基」とは、直鎖もしくは分
枝アルキル基特には炭素原子1〜4個の低級アルキル基
例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはn
−ブチル基;シクロアルキル基例えばシクロヘキシル
基;シクロアルケニル基例えばシクロヘキセニル基;ア
リール基特にはフェニル基またはナフチル基;アリール
置換アルキル基例えばフェニルメチル基もしくはフェニ
ルエチル基;アルキル置換アリール基例えばメチルフェ
ニル基を意味する。
ハロゲン置換基は、塩素原子、臭素原子、沃素原子また
は弗素原子である。
前記一般式(I)で表されるシリコーン化合物は2種の
群からなる。第1の群は、前記一般式(I)においてc
=0の場合に相当し、一般式 (R1HSiO)a′(R2R3SiO)b′ (V) (式中、R1、R2およびR3は前記と同じ意味であり、a′
およびb′はそれぞれaおよびbと同じ意味であるが、
但し、a′とb′との和は3〜300であるものとする) で表されるSi−H基を有する環状シリコーン化合物であ
る。
本発明においては、前記一般式(V)において、R1、R2
およびR3が独立に低級アルキル基特にメチル基、エチル
基、n−プロピル基もしくはn−ブチル基、またはアリ
ール基にフェニル基であり、a′とb′との和が3〜10
0である環状シリコーン化合物を使用するのが好まし
い。R1、R2およびR3は異なる基であることができるが同
じ基であることが好ましい。
特に好ましい環状シリコーン化合物は一般式 (式中、R1は前記と同じ意味であり、a″は3〜300の
整数である) で表される化合物である。一般式(VI)においてR1がメ
チル基またはエチル基であり、a″が3〜100である化
合物が特に好ましい。
適当な環状シリコーン化合物としては、例えば、テトラ
ヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、テトラヒ
ドロテトラエチルシクロテトラシロキサン、テトラヒド
ロテトラフェニルシクロテトラシロキサン、テトラヒド
ロドデカメチルシクロオクタンシロキサン、テトラヒド
ロテトラオクチルシクロテトラシロキサン等を挙げるこ
とができる。
更に、本発明においては、異なる数の繰返し単位(例え
ば、30〜50個、80〜100個等)を含む環状シリコーン化
合物の混合物を使用することができる。
前記シリコーン化合物の第2の群は、前記一般式(I)
においてc=2の場合に相当し、一般式 (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記と同じ意味
であり、aおよびbはそれぞれaおよびbと同じ意
味であるが、但しa+b+2が3〜300であるもの
とする) で表されるSi−H基を有する直鎖状シリコーン化合物で
ある。
本発明においては、前記一般式(VII)において、R1、R
2、R3、R4、R5およびR6が独立に低級アルキル基特にメ
チル基、エチル基、n−プロピル基もしくはn−ブチル
基、またはアリール基特にフェニル基であり、aとb
との和が3〜100である直鎖状シリコーン化合物を使
用するのが好ましい。R1〜R6は異なる基であることがで
きるが同じ基であることが好ましい。
適当な直鎖状シリコーン化合物としては、例えば、1,1,
1,2,3,4,4,4−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,
2,3,4,5,5,5−ノナメチルペンタシロキサン、および1,
1,1,2,3,4,5,6,6,6−デカメチルヘキサシロキサンを挙
げることができる。
前記一般式(I)で表されるシリコーン化合物は、気相
状態または液相状態で粉体と接触させる。
気相のシリコーン化合物と粉体との接触(気相処理)は
以下のように実施する。
粉体(例えばシリカゲル)1重量部と、固体または液体
のシリコーン化合物0.01〜1重量部とをそれぞれ別々の
小容器に取り、それらを粉体容量の5〜500倍の容量を
もつ密閉容器(例えば、デシケータ、密閉式恒温槽)に
入れ、容器を密閉してから50〜200℃で2時間以上加熱
する。その際、粉体を静止させたままにしておいてもよ
いが、攪拌した方が好ましい。従って、密閉容器内に撹
拌機能をもつものや、または容器自体が振動もしくは回
転して内部の粉体を流動させる機能を有するものを使用
するのが好ましい。
大量の粉体(例えば5kg以上)を処理する場合には、例
えば、保温ジャケット付回転式加熱反応槽およびそれに
連結した保温ジャケット付原液供給タンクを含む装置を
使用して実施することができる。大量の粉体を加熱反応
槽内に入れ、真空ポンプで系を減圧し、50℃以上に加熱
する。予め同じ温度で加熱しておいた原液供給タンクの
開閉バルブを開き、シリコーン化合物のガスを反応槽内
に供給して粉体と接触させる。この際、反応槽を定基的
に回転させて内部の粉体を流動させるのが好ましい。
前記のように系を減圧した後で、その系を不活性ガス例
えば窒素ガスで置換してから、同じ操作を行うこともで
きる。
更に、内部に別の小容器を備えた反応槽を使用すること
ができる。その小容器内に固相または液相のシリコーン
化合物を入れ、減圧下または常圧下で加熱してシリコー
ン化合物を気化させ、粉体と接触させる。
更に、系を開放系とし、原液供給タンク内にキャリアガ
ス例えば窒素ガスを通じ、シリコーン化合物のガスを反
応槽内に供給することも可能である。
前記の気相処理に適したシリコーン化合物としては、例
えばテトラヒドロテトラエチルシクロテトラシロキサ
ン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン
を挙げることができる。
シリコーン化合物を溶解することのできる揮発性溶媒例
えばベンゼン、ジクロロメタンまたはクロロホルム特に
はヘキサンに溶かしたシリコーン化合物と粉体とを接触
させること(液相処理)もできる。シリコーン化合物1
〜50重量%を含む溶液を調製し、粉体1重量部に対して
シリコーン化合物0.01〜1重量部になるように、前記シ
リコーン化合物溶液を攪拌下で粉体に添加する。液相処
理の場合には、表面重合を行なう前に溶媒を蒸発させる
のが好ましい。
液相処理に使用するシリコーン化合物は、一般に、繰返
し単位10個以上を含有する環状または直鎖状のシリコー
ン化合物である。
粉体表面上でのシリコーン化合物の表面重合は、前記の
接触処理後の粉体を温度50〜200℃で2時間以上放置あ
るいは撹拌することによって行なうことができる。
この表面重合は、粉体自体の表面活性点の作用により促
進されるので、特に触媒を加える必要はない。ここで
「活性点」とは、シロキサン結合(Si−O−Si)または
Si−H(ヒドロシリル)基をもつシリコーン化合物の重
合を触媒することのできる部位であり、例えば酸点、塩
基点、酸化点または還元点を意味する。表面重合は、粉
体表面の活性点がシリコーンポリマーの皮膜で覆われて
しまうまで行なわれる。粉体自体の活性が非常に弱い場
合には、前記接触処理前または後の粉体にアルカリ触媒
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、水酸化アンモニウムもしくは水酸化カルシウム
等、またはアルキル金属触媒例えばジブチル錫などを適
宜添加した後に重合させても良い。
粉体とシリコーン化合物とを気相で接触させて加熱して
いる段階、または液相で接触させて恒温槽で加熱してい
る段階における粉体表面上のシリコーン化合物の重合の
様式は、2種類ある。そのうちの1つは、Si−H基同志
の架橋重合であり、粉体表面上に網目構造を形成するも
のである。すなわち、 (式中、Rは炭化水素基R1〜R6である) のとおりに進行する。
Si−H基同志の架橋重合の進行の程度は、FT−IR装置
(フーリエ変換赤外分光光度計)を用い、拡散反射スペ
クトルを測定することにより容易に把握することができ
る。すなわち、架橋が進行するに従い、Si−H基が消滅
していくので、2160cm-1に現れるSi−H伸縮振動に基づ
く吸収の強度を求めることにより把握が可能である。ま
た架橋重合による網目構造を生じたものは、熱分解ガス
クロマトグラフィーによるパイログラムでメタン、エタ
ンその他のアルカンのピークだけしか認められないの
で、この点から確認することもできる。この架橋重合
は、どの様に反応条件(温度、触媒等)を強化しても、
立体障害のために、80%以上にすることができない。
他の1つの重合の様式は、シロキサン結合 の切断と再結合との繰返しによる環状シリコーン化合物
の大環状化および直鎖状シリコーン化合物の大直鎖状化
である。これらの重合様式は例えば以下の反応式 または (前記の各式中、Rは前記と同じ意味であり、mはaと
bとの和であり、そしてm′はmより大きい整数であ
る) で表すことができる。
この重合は、粉体のもつ表面活性点(特にブレンステッ
ド酸点)により促進される。この重合の進行は、FT−IR
装置を用いた拡散反射スペクトルの測定において2160cm
-1のSi−H伸縮振動に基づく吸収の強度が減少しないこ
と、さらに熱分解ガスクロマトグラフィーによるパイロ
グラムでm′=4〜30程度の分布をもつ環状または直鎖
状シリコーンが出現することにより確認することができ
る。
以上の2つの異なった重合は、粉体の種類や反応条件
(温度、触媒等)によって、それぞれ単独に進行する場
合と、両方の型の重合が同時に進行する場合とがある。
そして、重合の程度も様々である。
以上のように、本発明においては分子量の低いシリコー
ン化合物を粉体と接触させるので、シリコーン化合物が
粉体の細孔内部にまで侵入して粉体の実質的に全表面上
に付着または吸着して重合するので、シリコーンポリマ
ーの極めて薄い皮膜(3Å〜30Åの皮膜)が粉体表面上
に形成され、粉体の多孔性が実質的に元のまま維持され
る。この多孔性は、続いて実施する架橋化、ビニル化合
物付加、およびトリメチルシリル化によっても実質的に
損われない。
以上の重合反応により粉体表面に形成されたシリコーン
ポリマーの分子量(重量平均分子量)は15万以上であ
る。前記の分子量が15万以上であることは確認すること
ができるが、より詳しく分子量を確定する手段はない。
すなわち、シリコーン化合物の場合、重合により高分子
化するにつれ、水や有機溶媒に溶けにくくなってしま
い、ポリマーを抽出して分子量を測定することはでき
ず、また、粉体表面上にコートされている状態でのポリ
マーの分子量を測定することも不可能である。
そこで、本発明者は間接的に分子量(重量平均分子量)
を推定するため、重合進行中の各段階のポリマーをクロ
ロホルムに抽出し、各抽出物をGPC(ゲルパーメーショ
ンクロマトグラフィー)で分析し、抽出されたポリマー
の分子量をポリスチレン換算によって求めたところ、最
大分子量15万のポリマーが存在することを検出すること
ができた。従って、クロロホルムに抽出されない状態に
まで十分に重合させたポリマーの分子量(重量平均分子
量)は15万以上であるということができる。
前記の表面重合によって形成したシリコーンポリマーで
被覆した粉体は、そのままカラムに充てんしても逆相液
体クロマトグラフィー用充てん剤としての使用が可能で
ある。例えば、前記一般式(I)において基R1〜基R
3(または基R1〜基R6)のすべてがメチル基であるシリ
コーン化合物で処理した粉体からなる本発明の充てん剤
は、シリカゲルにトリメチルクロルシランを化学結合さ
せた従来のC1タイプに匹敵する保持力をもっている。し
かしながら、Si−H基に対して不活性な溶媒(例えばア
セトニトリル等)を使用する場合には安定に使用するこ
とができるものの、アルコール系の移動相溶媒をカラム
に流した場合には、残存Si−H基が多いので、アルコー
ルと反応して水素を発生し、カラムは徐々に劣化してし
まう。アルコール系の移動相溶媒を使用することができ
ないことは、カラム充てん剤にとって致命的な欠陥とな
る。
本発明者等は、前記の表面重合処理後の粉体において、
シリコーンポリマー中に存在する未反応Si−H基を触媒
の存在下で架橋させることによって、アルコール系の移
動相溶媒を使用した場合においても安定に使用すること
のできる充てん剤を得ることができることを見出した。
架橋触媒としては、アルカリ触媒例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモ
ニウム、水酸化リチウムもしくは炭酸ナトリウム、アル
キル金属触媒剤例えばジブチル錫、またはアルキルアミ
ン触媒例えばトリブチルアミン等を使用することができ
る。これら触媒約0.01〜10重量%を含む水溶液、アルコ
ール溶液またはその他の有機溶液(例えばアセトンまた
はアセトニトリル)中で、前記の表面重合処理後の粉体
を、1〜40時間、室温もしくは加熱下で放置するかある
いは還流加熱すると、残存Si−H基が反応式 のように架橋する。
粉体表面上に被覆させるシリコーン化合物の量は、粉体
の重量に対して、1〜50重量%、好ましくは10〜30重量
%の量である。シリコーン化合物の量が50重量%を越え
ると、充分に重合せずに粉体表面上に単に付着しただけ
の状態のシリコーン化合物の量が増えるので充てん剤と
しては好ましくない。シリコーン化合物の量が1重量%
未満の場合には粉体の全表面をシリコーンポリマーの皮
膜で覆うことができず、充てん剤としての保持力が弱く
なるので好ましくない。所望量のシリコーン化合物を粉
体上に被覆するために使用するシリコーン化合物の量、
反応条件等はパイロット試験によって簡単に決定するこ
とができる。
こうして得られた粉体からなる本発明の充てん剤は、従
来の化合結合型充てん剤とほぼ同程度の保持力を有す
る。例えば、前記一般式(I)において基R1〜基R3(ま
たは基R1〜基R6)がすべてメチル基であるシリコーン化
合物で処理した粉体からなる本発明の充てん剤は、従来
のC1タイプの充てん剤に匹敵する。
本発明は、更に、一般式 (式中、R1は前記と同じ意味であり、tは重量平均分子
量を150,000以上にする整数であり、そしてxおよびy
は x+y=1および 0.6≦x≦1 の関係を満足する数である) で表されるシリコーンポリマーの皮膜を実質的に全表面
上に担持した粉体からなる液体クロマトグラフィー用充
てん剤を提供する。この充てん剤は、例えば、一般式 (式中、R1およびa″は前記と同じ意味である)で表さ
れる環状シリコーン化合物と前記粉体とを接触させて、
その粉体の実質的に全表面上でシリコーン化合物を重合
させ、そして未反応のSi−OH基を前記接触の存在下で架
橋させることによって製造することができる。
前記一般式(II)で表されるシリコーンポリマーの分子
量が150,000以上であることは、前記と同じ方法で推定
することができる。更に、xとyとの比は、FT−IR装置
を使用し、赤外拡散反射スペクトルを測定することによ
り求めることができる。この方法は、環状シリコーン化
合物のSi−OH基が次式(XI)のように架橋重合するに伴
ってSi−O−Siとなり、Si−H基が減少することを原理
としている。
すなわち、赤外拡散反射スペクトルにおいては、2160cm
-1にSi−H基の伸縮振動に基づくピークが現われ、この
吸収強度は架橋重合が進行するのに伴って減少する。従
って、重合前の試料および重合後の試料のSi−Hピーク
強度比を求めることにより、xとyの比を決定すること
ができる。
重合前の試料の調製は、重合後の試料のシリコーン化合
物被覆率を重量増から求め、それと同重量部の環状シリ
コーン化合物を非重合条件下でシリカゲルに添加して混
合することによって行なうことができる。拡散反射スペ
クトルの測定は、試料1重量部とKBr(臭化カリウム)
粉末9重量部とを撹拌混合したのち、セルに詰め、試料
台にセットして測定を行なう。得られたスペクトルの21
60cm-1にSi−H基のピーク強度を求め、以下の計算式
(XII)により算出する。
x=1.0−y y=Y/X (XII) 前記の計算式で、Xは重合前試料のSi−Hピーク強度で
あり、Yは重合後試料のSi−Hピーク強度である。
xとyとの関係は、x+y=1で0.6≦x≦1である
が、0.7≦x≦0.9の場合が好ましく、そしてxが約0.8
(従ってyが約0.2)の場合が特に好ましい。
前記一般式(I)で表されるシリコーン化合物で表面重
合処理した粉体を前記触媒の存在下で架橋処理すると、
その架橋工程の際にシラノール(Si−OH)基がわずかに
生成することがある。シラノール基を含む充てん剤は極
性の大きい化合物と非可逆的吸着を起こし、そのために
カラムの劣化が起きる。
本発明者等は、前記架橋工程の後で、そのSi−OH基をト
リメチルシリル化して封鎖することにより、Si−OH基の
影響の非常に少ない高品質の逆相液体クロマトグラフィ
ー用充てん剤を得ることができることを見出した。
トリメチルシリル化は、架橋処理後の粉体と、気相状態
または液相状態でトリメチルシリル化剤とを接触させる
ことによって実施する。例えば、トリメチルクロロシラ
ン0.5〜3重量部(特には約1重量部)とヘキサメチル
ジシラザン1〜6重量部(特には約2重量部)とピリジ
ン1〜8.5重量部(特には約7重量部)との混合液中で
前記粉体を、2〜24時間、撹拌下で還流加熱する。ある
いは、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザ
ン、トリメチルメトキシシランまたはトリメチルエトキ
シシランをそれぞれ単独で、密閉容器内で前記粉体と共
に約40℃〜150℃に加熱する。
こうして、従来の化学結合型カラム充てん剤では取扱う
ことのできなかった極性の大きな化合物をも取扱うこと
のできるカラム充てん剤が得られる。
ところで、特に逆相液体クロマトグラフィーにおいて
は、前記のC1タイプ充てん剤よりも強い保持力をもつ充
てん剤〔例えば、C18タイプ(ODS−シリカゲル)、C8
イプまたはフェニルタイプ〕を使用する場合が大半を占
める。本発明者は、アルコール系の移動相溶媒を用いて
も水素を発生せずに安定に使用することができ、しかも
従来の前記C18タイプの充てん剤に匹敵する保持力をも
つ液体クロマトグラフィー用充てん剤をさらに開発すべ
く鋭意検討した結果、さらに以下の発明を完成するにい
たった。
すなわち、本発明者は、前記粉体に前記一般式(I)で
表されるシリコーン化合物を前記と同様に接触および表
面重合させた後、残存Si−H基にビニル化合物を付加す
ることによって前記の目的を達成することのできる充て
ん剤を得ることができることを見出した。
前記のビニル化合物としては、例えば一般式 R8−CH=CH−R9 (IV) (式中、R8およびR9は、相互に独立に、水素原子、炭素
原子1〜40個のアルキル基、炭素原子4〜8個のシクロ
アルキル基もしくはシクロアルケニル基、または炭素原
子1〜20個のアルキル基で置換されていることのあるア
リール基であり、前記のアルキル基、シクロアルキル
基、シクロアルケニル基、アルキル置換アリール基また
はアリール基はハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボ
キシル基、アミノ基、シアノ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルホン酸基によっ
て置換されていることもできるものとする) で表される化合物を使用することができる。
前記一般式(IV)で表わされるビニル化合物は、R8およ
びR9が共に水素原子であるエチレン、R8またはR9の一方
が水素原子であって他方が水素原子以外の置換基である
ビニル化合物例えばα−オレフィン化合物、R8およびR9
が共に水素原子以外の同じ置換基である対称形ビニル化
合物、あるいはR8およびR9が水素原子以外の異なる置換
基である非対称形ビニル化合物のいずれであってもよ
い。
好ましいビニル化合物は、前記一般式(IV)においてR8
およびR9が相互に独立に、水素原子;炭素原子4〜20個
のアルキル基例えば1−ヘキシル基、1−オクチル基、
1−デシル基、1−ドデシル基、1−ヘキサデシル基、
または1−オクタデシル基;シクロヘキシル基またはシ
クロヘキセニル基;フェニル基またはナフチル基;また
は炭素原子1〜6個の低級アルキル基で置換されている
フェニル基またはナフチル基であるビニル化合物であ
る。
前記一般式(IV)において、R8が水素原子であり、R9
エチル基、ヘキシル基、ヘキサデシル基、またはフェニ
ル基のビニル化合物を付加させると、それぞれ従来の化
学結合型充てん剤のC4−タイプ、C8−タイプ、C18−タ
イプまたはフェニルタイプに相当するものを得ることが
できる。
別の好ましいビニル化合物は、前記一般式(IV)におい
て、R8およびR9の少なくとも一方が官能性基(ハロゲン
原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、シ
アノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、スルホン酸基)で置換されている水素原子以
外の基である化合物である。このビニル化合物を付加さ
せると順相またはイオン交換液体クロマトグラフィー用
充てん剤を得ることができる。
一方、前記官能性基を含まないビニル化合物を付加させ
ると逆相液体クロマトグラフィー用充てん剤を得ること
ができる。
以上のように、ビニル化合物を適宜選択することによっ
て充てん剤の特性を自由に設計し制御することができ
る。
前記のビニル化合物と前記のシリコーンポリマー被覆粉
体との反応は、それ自体公知のヒドロシクル化を利用し
て行なうことができる〔例えば、エイ・ジェイ・チョー
ク(A.J.Chalk)等、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.)、87,1
6(1965)参照〕。前記の反応は、例えば、溶媒の存在
下において、50〜300℃で、気相あるいは液相で、2時
間以上接触させることにより行なうことができる。
触媒としては、白金族触媒すなわちルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスミウム、イリジウムまたは白金の
化合物が適している。特にパラジウム化合物および白金
化合物が良好である。パラジウム系触媒としては、例え
ば塩化パラジウム(II)、塩化テトラアンミンパラジウ
ム(II)酸アンモニウム、酸化パラジウム(II)、水酸
化パラジウム(II)等を挙げることができる。白金系触
媒としては、例えば塩化白金(II)、テトラクロロ白金
酸(II)、塩化白金(IV)、ヘキサクロロ白金酸(I
V)、ヘキサクロロ白金酸(IV)アンモニウム、酸化白
金(II)、水酸化白金(II)、二酸化白金(IV)、酸化
白金(IV)、二硫化白金(IV)、硫化白金(IV)、ヘキ
サクロロ白金(IV)酸カリウム等を挙げることができ
る。また、これらのパラジウム系または白金系化合物に
トリ−C1−8−アルキルメチルアンモニウムクロライ
ドおよびトリ−C1−8−アルキルアミンを加え、水/
有機溶媒系でイオン対抽出を行なった後の有機溶媒層を
用いることもできる。更に、アルキルアミン例えばトリ
ブチルアミンを使用することもできる。
前記のビニル化合物と、シリコーンポリマー被覆粉体の
Si−H基との反応は、FT−IR装置を用いた拡散反射スペ
クトルの測定により、確認することができる。すなわ
ち、2160cm-1のSi−H基の吸収は、ビニル化合物の付加
により、吸収強度が大幅に減少し、これに代って2800cm
-1〜3000cm-1に新たにアルキル基に基づく吸収が現われ
る。従ってシリコーンポリマー被覆粉体のSi−H基とビ
ニル化合物との反応率は以下の計算式から求めることが
できる。
前記の反応率を60%以上に高めたものは、アルコール系
の移動相溶媒をカラムに流した場合にも、もはや水素を
発生せず、安定に使用することができる。
ビニル化合物付加後のシリコーンポリマーの被覆量は、
粉体の重量に対して、10〜60重量%、好ましくは20〜40
重量%の量である。
本発明は更に、一般式 (式中、R1は前記と同じ意味であり、R7は炭素原子42個
までの炭化水素基であり、uは重量平均分子量を150,00
0以上にする整数であり、そしてx′、y′およびzは x′+y′+z=1、 0≦x′≦0.5、 0≦y′≦0.4および 0.5≦z≦1.0 の関係を満足する数である) で表されるシリコーンポリマーの皮膜を、実質的に全表
面上に担持した粉体からなる液体クロマトグラフィー用
充てん剤を提供する。この充てん剤は、例えば、一般式 (式中、R1およびa″は前記と同じ意味である) で表される環状シリコーン化合物と前記粉体とを触媒さ
せて、その粉体の実質的に全表面上でシリコーン化合物
を重合させ、そして未反応のSi−H基に前記一般式(I
V)で表されるビニル化合物を付加させることによって
製造することができる。
前記一般式(III)で表されるシリコーンポリマーの分
子量が150,000以上であることは、前記と同じ方法で推
定することができる。
x′とy′とzとの比は、前記一般式(II)の場合と同
様に、FT−IR装置を使用して、拡散反射スペクトルを測
定することによって求めることができる。すなわち、ビ
ニル化合物を付加する前の試料について、前記の試算式
(XII)により、x(=x′)とyの比を算出してお
き、続いてビニル化合物を付加する前および後の試料の
2160cm-1のSi−Hピーク強度比を求め、以下の試算式
(XIII)により算出する。
x′=1.0−y y′=(Z/Y)y z=1.0−x′−y′ (XIII) 前記の試算式において、Yは前記と同じ意味であり、Z
はビニル化合物付加後のSi−Hピーク強度である。
x′とy′とzとの関係は、x′+y′+z=1で0≦
x′≦0.5、0≦1′≦0.4および0.5≦z≦1である
が、0.1≦x′≦0.3、0.1≦y′≦0.3および0.5≦z≦
0.7の場合が好ましく、x′が約0.2、y′が約0.2およ
びzが約0.6である場合が特に好ましい。
前記一般式(III)で表わされるシリコーンポリマー10
〜15重量%を被覆してなる逆相液体クロマトグラフィー
用充てん剤の保持力は、例えばR1がメチル基でR7がオク
タデシル基のものは従来のC18タイプ(ODS)−シリカゲ
ルに匹敵し、R1がメチル基でR7がオクチル基のものは従
来のC8タイプシリカゲルに匹敵し、R1がメチル基でR7
ブチル基のものは従来のC4タイプシリカゲルに匹敵し、
そしてR1がメチル基でR7が置換フェネチル基のものは従
来のフェニルタイプシリカゲルに匹敵する。
また、一般に前記一般式(I)で表されるシリコーン化
合物における置換基R1〜R3またはR1〜R6と前記一般式
(IV)で表わされるビニル化合物における置換基R8およ
びR9の組合せにより、従来の化学結合型充てん剤では得
られない幅広い保持力をもつ液体クロマトグラフィー用
充てん剤を得ることができる。
前記のシリコーン化合物付加処理は、立体障害のため
に、シリコーンポリマー中にSi−H基を若干残存させ
る。Si−H基が存在すると、アルカリ性(pH8〜14)の
移動相溶媒を使用した場合に水素を発生してカラムが劣
化する。そこで、前記と同様に残存Si−H基を架橋させ
るのが好ましい。この架橋処理は前記と同様に実施する
ことができる。
更に、その架橋処理の際にSi−OH基がわずかに生成する
ことがあるので、同様にトリメチルシリル化することが
好ましい。
こうして得られた粉体からなる本発明の充てん剤は、前
記のとおり、従来の化学結合型充てん剤とほぼ同程度の
保持力を有する。その上、本発明の充てん剤は、有機溶
媒、酸およびアルカリに対して優れた抵抗性を有し、長
期間に亘って非常に安定に使用することができる。
〔作 用〕
本発明によって得られる液体クロマトグラフィー用充て
ん剤は、化学結合型を特徴とする従来の充てん剤とはタ
イプが本質的に異なり、シリコーンポリマーが粉体を均
一にコートした樹脂カプセル型であることを特徴として
おり、シリコーンポリマーと粉体との間には実質的に化
学結合が存在していない。すなわち、樹脂カプセル型で
あるので、個々の粉体の持つ極性基(例えばシリカゲル
のシラノール基)の影響はほとんどない高品質の液体ク
ロマトグラフィー用充てん剤が得られる。
また、従来の充てん剤では使用することのできなかった
アルカリ性の移動相溶媒の使用が可能であり、分析およ
び分取における適用試料の範囲を拡大することができ
る。
更に、出発シリコーン化合物およびビニル化合物の側鎖
を適宜選択することにより、充てん剤の性質を自由に設
計し、そして制御することができる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、
これは本発明の技術的範囲を限定するものではない。な
お以下の実施例において、シリコーンポリマーの分子量
は特に断らない限り、重量平均分子量である。
例 1 約100Åの細孔を有し平均粒径5μmの球形シリカゲル
粉体10gと環状シリコーン化合物の〔式(I)におい
て、R1=CH3、a=3〜5、b=c=0のもの〕2gとを
それぞれ別の容器にとり、同一のデシケーターに入れ、
密閉して80℃の恒温槽に入れ、7時間放置し、デシケー
ター内で環状シリコーン化合物を気相でシリカゲル粉体
に接触させ表面重量させた。続いて、デシケーターから
シリカゲル粉体の容器を取り出し、恒温槽内において10
5℃で1時間加熱した。冷後、粉体を300mlビーカーにと
り、これに0.01N水酸化ナトリウム・アセトニトリル混
液(2:1)200mlを加え、粉体を分散させ、水溶上で2時
間加熱した。次に、グラスフィルター(G−4)を用い
て濾過し、さらに濾液が中性を示すまで水・アセトニト
リル混液(2:1)で洗浄濾過した後、105℃の恒温槽に入
れて3時間乾燥させた。こうして形成された粉体上のシ
リコーンポリマーは、FT−IR装置を使用して赤外拡散反
射スペクトルを測定する方法によって、式 で表たれるものであることがわかった。なお、クロロホ
ルム可溶物は、0.001%以下であったので分子量は15万
以上であることがわかった。
上記粉体3gをパッカーとポンプとを用い、内径4.6mmお
よび長さ25cmのステンレススチール製カラムに平衡スラ
リー法を充てんし、充てんカラムを作成した。
本カラムを高速液体クロマトグラフに接続し、移動相と
して30%メタノールを毎分1mlで流し、ウラシル、安息
香酸メチル、トルエン、およびナフタレンの標準混合物
を注入し、UV検出器を用いて254nmで検出し、クロマト
グラムを得た。この結果、各ピークの保持時間と理論段
数は以下の通りであった。
例 2 約100Åの細孔を有し平均粒径5μmの破砕型シリカゲ
ル粉体10gを300mlビーカーにとり、これにヘキサン100m
lと環状シリコーン化合物〔式(I)において、R1=C
H3、a=80〜100、b=c=0のもの〕4gとを添加し、
撹拌しながら水浴上でヘキサンを揮散させた後、100℃
の恒温槽に入れて10時間加熱した。冷後、粉体に0.01N
水酸化ナトリウム・アセトニトリル混液(2:1)200mlを
加え、粉体を分散させ、水浴上で2時間加熱した。次
に、グラスフィルター(G−4)を用いて濾過し、さら
に濾液が中性を示すまで水・アセトニトリル混液(2:
1)で洗浄濾過した後、105℃の恒温槽に入れ3時間乾燥
させた。こうして形成されたシリコーンポリマーは、前
記例1と同様の方法により、分子量15万以上、式 で表されるものであることがわかった。
上記粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成し
た。
そのカラムを高速液体クロマトグラフに接続し、移動相
として50%メタノールを毎分1mlで流し、前記例1と同
じ標準混合物について、前記例1と同様にしてクロマト
グラムを得た。各ピークの保持時間と理論段数は以下の
通りであった。
例 3 約100Åの細孔を有し平均粒径5μmの球形シリカゲル
粉体10gを300mlビーカーにとり、これにヘキサン100ml
と環状シリコーン化合物〔式(I)において、R1=C
6H5、a=20〜40、b=c=0のもの〕2gとを添加し撹
拌しながら水浴上でヘキサンを揮散させた後、180℃の
恒温槽に入れて10時間加熱した。冷後、粉体を前記例2
と同様に処理した。こうして、粉体上に分子量15万以上
で式 で表されるシリコーンポリマーの皮膜が形成された。
得られた粉体3gとステンレススチール製カラム(内径6
mmおよび長さ15cm)とから、前記例1と同様にして、充
てんカラムを作成した。
そのカラムを高速液体クロマトグラフに接続し、移動相
として50%メタノールを毎分1mlで流し、前記例1と同
じ標準混合物について、前記例1と同様にしてクロマト
グラムを得た。各ピークの保持時間と理論段数は以下の
通りであった。
例 4 約100Åの細孔を有し平均粒径10μmの球形シリカゲル
粉体10gを300mlビーカーにとり、これにヘキサン100ml
と環状シリコーン化合物〔式(I)において、R1=C
4H9、a=3〜10、b=c=0のもの〕2.5gとを添加し
撹拌しながら水浴上でヘキサンを揮散させた後、100℃
の恒温槽に入れて10時間加熱した。冷後、粉体を前記例
2と同様に処理した。こうして、粉体上に分子量15万以
上で式 で表されるシリコーンポリマーの皮膜が形成された。
得られた粉体から前記例3と同様に充てんカラムを作成
した。
そのカラムを高速液体クロマトグラフに接続し、移動相
として70%メタノールを毎分1mlで流し、前記例1と同
じ標準混合物について、前記例1と同様にしてクロマト
グラフを得た。各ピークの保持時間と理論段数は以下の
通りであった。
例 5 前記例1と同じシリカゲル粉体と環状シリコーン化合物
とを使用して、デシケータ内において前記例1と同じ条
件下で表面重量を行なわせ、続いてデシケーターからシ
リカゲル粉体の容器を取り出し、恒温槽内で105℃で1
時間加熱した。冷後、粉体を300mlのナス形フラスコに
取り、これに触媒としての塩化白金酸のトリ−n−オク
チルメチルアンモニウム塩1mgと、1−オクテン50mlと
を加えて水浴中で5時間還流加熱した。次に、グラスフ
ィルター(G−4)を用いて濾過し、さらにクロロホル
ム100ml、続いてメタノール50mlで洗浄濾過した後、105
℃の恒温槽に入れ1時間乾燥させた。
こうして形成された粉体上のシリコーンポリマーはFT−
IR装置を使用して赤外線拡散反射スペクトルを測定する
方法によって、式 で表されるものであることがわかった。また、クロロホ
ルム抽出物は0.001%以下であったので、分子量は15万
以上であることがわかった。
得られた粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成
し、前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピーク
の保持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 6 前記例1と同じシリカゲル粉体と環状シリコーン化合物
とを使用して、デシケータ内において前記例1と同じ条
件下で表面重量を行なわせ、続いてデシケーターからシ
リカゲル粉体の容器を取り出し、恒温槽内で105℃で1
時間加熱した。冷後、粉体を300mlのナス形フラスコに
取り、これに触媒としての塩化白金酸のトリ−n−オク
チルメチルアンモニウム塩5mgと、四塩化炭素25mlと1
−オクタデセン25mlとを加えて水浴中で10時間還流加熱
した。次に、グラスフィルター(G−4)を用いて濾過
し、さらにクロロホルム100ml、続いてメタノール50ml
で洗浄濾過した後、105℃の恒温槽に入れ1時間乾燥さ
せた。
こうして、分子量15万以上で、式 で表されるシリコーンポリマーの皮膜が粉体上に形成さ
れた。
得られた粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成
し、前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピーク
の保持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 7 前記例1と同じシリカゲル粉体と環状シリコーン化合物
とを使用し、デシケータ内において前記例1と同じ条件
下で表面重合を行なわせ、続いてデシケーターからシリ
カゲル粉体の容器を取り出し、恒温槽内で105℃で1時
間加熱した。冷後、粉体を300mlのナス型フラスコに取
り、これに触媒としての塩化白金酸のトリ−n−オクチ
ルメチルアンモニウム塩1mgと、四塩化炭素25mlとスチ
レン25mlとを加えて水浴中で2時間還流加熱した。次
に、グラスフィルター(G−4)を用いて濾過し、さら
にクロロホルム100ml、続いてメタノール50mlで洗浄濾
過した後、105℃の恒温槽に入れ1時間乾燥させた。
こうして、分子量15万以上で、式 で表されるシリコーンポリマーの皮膜が粉体上に形成さ
れた。
得られた粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成
し、前記例2と同様にクロマトグラムを得た。
各ピークの保持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 8 約50Åの細孔を有し平均粒径10μmの破砕型シリカゲル
粉体10gを300mlビーカーにとり、これにヘキサン100ml
と環状シリコーン化合物〔式(I)において、R1=C
H3、a=30〜50、b=c=0のもの〕3gとを添加し、撹
拌しながら水浴上でヘキサンを揮散させた後、100℃の
恒温槽に入れて10時間加熱した。冷後、粉体を300mlの
ナス型フラスコに取り、これに触媒としての塩化白金酸
2mgと、四塩化炭素25mlと1−ドコセン25mlとを加え
て、150℃の浴中で5時間還流加熱した。次に、グラス
フィルター(G−4)を用いて濾過し、さらにクロロホ
ルム100ml、続いてメタノール50mlで洗浄濾過した後、1
05℃の恒温槽に入れ1時間乾燥させた。
こうして、分子量15万以上で、式 で表されるシリコーン樹脂ポリマーの皮膜が粉体上に形
成された。
得られた粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成
し、前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピーク
の保持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 9 約60Åの細孔を有し平均粒径44〜63μm破砕型シリカゲ
ル粉体1kgと環状シリコーン化合物〔式(I)におい
て、R1=CH3、a=3〜5、b=c=0のもの〕200gと
をそれぞれ別の容器にとり、密閉して加熱が可能な恒温
槽(30)に入れ、密閉し、80℃で7時間放置し、環状
シリコーン化合物を気相でシリカゲル粉体に接触させ表
面重合させた。冷後、粉体を5の丸底フラスコに入
れ、これに触媒としての塩化白金酸のトリ−n−オクチ
ルメチルアンモニウム塩200mgと、1−オクテン1.5と
を加え、還流しながら、マントルヒーターで120℃で10
時間加熱した。次に、グラスフィルター(G−3)を用
いて濾過し、さらにクロロホルム2、続いてメタノー
ル5で洗浄濾過した後、105℃の恒温槽に入れ1時間
乾燥させた。
こうして、分子量15万以上で、式 で表されるシリコーンポリマーの皮膜が粉体上に形成さ
れた。
得られた粉体750gとステンレススチール製カラム(内径
5cmおよび長さ50cm)とから、前記例1と同様にして充
てんカラムを作成した。そのカラムを分取液体クロマト
グラフに接続し、移動相として85%メタノールを毎分10
0mlで流し、安息香酸メチル0.6gとトルエン1.2gとの混
合物をカラムに注入し、示差屈折計で検出して、クロマ
トグラムを得た。この結果、各ピークの保持時間と理論
段数は以下の通りであった。
例 10 前記例1と同じシリカゲル粉体と環状シリコーン化合物
とを使用して、デシケータ内において前記例1と同じ条
件下で表面重合を行なわせ、続いてデシケーターからシ
リカゲル粉体の容器を取り出し、恒温槽内で105℃で1
時間加熱した。冷後、粉体を300mlのナス型フラスコに
取り、これに触媒としての塩化白金酸のトリ−n−オク
チルメチルアンモニウム塩1mgと、1−オクタデセン50
mlとを加えて油浴中において120℃で5時間還流加熱し
た。次に、グラスフィルター(G−4)を用いて濾過
し、さらにクロロホルム100ml、続いてメタノール50ml
で洗浄濾過した後、105℃の恒温槽に入れ1時間乾燥さ
せた。
次いで乾燥粉体を300mlのナス型フラスコに取り、これ
に28%アンモニア水10ml、およびメタノール90ml加えて
水浴中で5時間還流加熱した。次に、グラスフィルター
(G−4)を用いて濾過し、続いてメタノール50mlで洗
浄濾過した後、105℃の恒温槽に入れ3時間乾燥させ
た。
次いで乾燥粉体を300mlのナス型フラスコに取り、これ
にトリメチルクロルシラン5g、ヘキサメチルジシラザン
10gおよびピリジン80mlを加え、水浴中で4時間還流加
熱した。冷後、水100mlを加え、グラスフィルター(G
−4)を用いて濾過し、さらにメタノール50mlで洗浄濾
過した後、120℃の恒温槽に入れ3時間乾燥させた。
得られた粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成
し、前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピーク
の保持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 11 約100Åの細孔を有し平均粒径5μmの球型シリカゲル
粉体10gを300mlビーカーにとり、これにヘキサン100ml
と環状シリコーン化合物〔式(I)において、R1=C
H3、a=30〜50、b=C=0のもの〕2.5gとを添加し撹
拌しながら水浴上でヘキサンを揮散させた後、100℃の
恒温槽に入れて10時間加熱した。冷後、粉体を300mlの
ナス型フラスコに取り、これに触媒としての塩化白金酸
のトリ−n−オクチルメチルアンモニウム塩1mgと、1
−オクテン50mlを加えて水浴中で5時間還流加熱した。
次に、グラスフィルター(G−4)を用いて濾過し、さ
らにクロロホルム100ml、続いてメタノール50mlで洗浄
濾過した後、105℃の恒温槽に入れ1時間乾燥させた。
次いで乾燥粉体を前記例10と同じ方法で架橋処理し、続
いてトリメチルシリル化した。
上記粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成し、
前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピークの保
持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 12 約100Åの細孔を有し平均粒径5μmの球型シリカゲル
粉体10gと環状シリコーン化合物〔式(I)において、R
1=R2=R3=CT3、a=1〜3、b=1〜3、a+b=3
〜5、c=0のもの〕2gとをそれぞれ別の容器にとり、
同一のデシケーターに入れ、密閉して80℃の恒温槽に入
れ、7時間放置し、デシケーター内で環状シリコーン化
合物を気相でシリカゲル粉体に接触させ表面重合させ
た。続いて、デシケーターからシリカゲル粉体の容器を
取り出し、恒温槽内において105℃で1時間加熱した。
冷後、粉体を300mlのナス型フラスコに取り、これに触
媒としての塩化白金酸のトリ−n−オクチルメチルアン
モニウム塩1mgと、1−オクタデセン50mlとを加えて油
浴中において120℃で5時間還流加熱した。次に、グラ
スフィルター(G−4)を用いて濾過し、さらにクロロ
ホルム100ml、続いてメタノール50mlで洗浄濾過した
後、105℃の恒温槽に入れ1時間乾燥させた。
次いで乾燥粉体を前記例10と同じ方法で架橋処理し、続
いてトリメチルシリル化した。
上記粉体から、前記例1と同様に充てんカラムを作成
し、前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピーク
の保持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 13 約100Åの細孔を有し平均粒径5μmの球型シリカゲル
粉体10gと直鎖状シリコーン化合物〔式(I)におい
て、R1=R4=R5=R6=CH3、a=3〜10、b=0、c=
2のもの〕3gとをそれぞれ別の容器にとり、同一のデシ
ケーターに入れ、密閉して100℃の恒温槽に入れ、16時
間放置し、デシケーター内で直鎖状シリコーン化合物を
気相でシリカゲル粉体に接触させ表面重合させた。続い
て、デシケーターからシリカゲル粉体の容器を取り出
し、恒温槽内において105℃で1時間加熱した。冷後、
粉体を300mlのナス型フラスコに取り、これに触媒とし
ての塩化白金酸のトリ−n−オクチルメチルアンモニウ
ム塩1mgと、1−オクタデセン50mlを加えて水浴中で5
時間還流加熱した。次に、グラスフィルター(G−4)
を用いて濾過し、さらにクロロホルム100ml、続いてメ
タノール50mlで洗浄濾過した後、105℃の恒温槽に入れ
1時間乾燥させた。
次いで乾燥粉体を前記例10と同じ方法で架橋処理し、続
いてトリメチルシリル化した。
上記粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成し、
前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピークの保
持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 14 約100Åの細孔を有し平均粒径5μmの球型シリカゲル
粉体10gを300mlビーカーにとり、これにヘキサン100ml
と直鎖状シリコーン化合物〔式(I)において、R1=R4
=R5=R6=CH3、a=20〜40、b=0、c=2のもの〕2
gとを添加し撹拌しながら水浴上でヘキサンを揮散させ
た後、120℃の恒温槽に入れて10時間加熱した。冷後、
粉体を300mlのナス型フラスコに取り、これに触媒とし
ての塩化白金酸のトリ−n−オクチルメチルアンモニウ
ム塩1mgと、1−オクテン50mlとを加えて水浴中で5時
間還流加熱した。次に、グラスフィルター(G−4)を
用いて濾過し、さらにクロロホルム100ml、続いてメタ
ノール50mlで洗浄濾過した後、105℃の恒温槽に入れ1
時間乾燥させた。
次いで乾燥粉体を前記例10と同じ方法で架橋処理し、続
いてトリメチルシリル化した。
上記粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成し、
前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピークの保
持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 15 約50Åの細孔を有し平均粒径10μmの破砕型シリカゲル
粉体10gと直鎖状シリコーン化合物〔式(I)におい
て、R1〜R6=CH3、a=1〜3、b=1〜3、a+b=
3〜5、c=2のもの〕2gとをそれぞれ別の容器にと
り、同一のデシケーターに入れ、密閉して100℃の恒温
槽に入れ、7時間放置し、デシケーター内で直鎖状シリ
コーン化合物を気相でシリカゲル粉体に接触させ表面重
合させた。続いて、デシケーターからシリカゲルの容器
を取り出し、恒温槽内において105℃で1時間加熱し
た。冷後、粉体を300mlのナス型フラスコに取り、これ
に触媒としての塩化白金酸のトリ−n−オクチルメチル
アンモニウム塩1mgと、1−オクタデセン50mlとを加え
て水浴中で5時間還流加熱した。次に、グラスフィルタ
ー(G−4)を用いて濾過し、さらにクロロホルム100m
l、続いてメタノール50mlで洗浄濾過した後、105℃の恒
温槽に入れ1時間乾燥させた。
次いで乾燥粉体を前記例10と同じ方法で架橋処理し、続
いてトリメチルシリル化した。
上記粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成し、
前記例4と同様にクロマトグラムを得た。各ピークの保
持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 16 約120Åの細孔を有し粒径25〜44μmの破砕型シリカゲ
ル粉体1kgと直鎖状シリコーン化合物〔式(I)におい
て、R1=R4=R5=R6=CH3、a=1〜3、b=1〜3、
a+b=3〜5、c=2のもの〕200gとをそれぞれ別の
容器にとり、同一の大型デシケーターに入れ、密閉して
80℃の恒温槽に入れ、16時間放置し、デシケーター内で
直鎖状シリコーン化合物を気相でシリカゲル粉体に接触
させ表面重合させた。続いて、デシケーターからシリカ
ゲル粉体の容器を取り出し、恒温槽内において105℃で
3時間加熱した。冷後、粉体を5の丸底フラスコに取
り、これに触媒としての塩化白金酸のトリ−n−オクチ
ルメチルアンモニウム塩100mgと、1−オクテン2を
加えて浴中で5時間還流加熱した。次に、グラスフィル
ター(G−4)を用いて濾過し、さらにクロロホルム5
、続いてメタノール1で洗浄濾過した後、105℃の
恒温槽に入れ1時間乾燥させた。
次いで乾燥粉体を5の丸底フラスコに取り、これに28
%アンモニア水0.2およびメタノール1.8加えて水浴
中で5時間還流加熱した。次にグラスフィルター(G−
4)を用いて濾過し、続いてメタノール1で洗浄濾過
した後、105℃の恒温槽に入れ3時間乾燥させた。
次いで乾燥粉体を5の丸底フラスコに取り、これにト
リメチルクロルシラン100g、ヘキサメチルジシラザン20
0g及びピリジン1.8を加え、水浴中で4時間還流加熱
した。冷後、水を加えグラスフィルター(G−4)を
用いて濾過し、さらにメタノール1で洗浄濾過した
後、120℃の恒温槽に入れ3時間乾燥させた。
得られた粉体750gとステンレススチール製カラム(内径
5cmおよび長さ50cm)とから前記例1と同様に充てんカ
ラムを作成した。本カラムを分取液体クロマトグラフに
接続し、移動相として85%メタノールを毎分100mlで流
し、安息香酸メチルおよびトルエンの標準混合物を注入
し、UV検出器を用いて254nmで検出し、クロマトグラム
を得た。この結果、各ピークの保持時間と理論段数は以
下の弾りであった。
例 17 約100Åの細孔を有し平均粒径5μmの破砕型シリカゲ
ル粉体10gを300mlビーカーにとり、これにヘキサン100m
lと直鎖状シリコーン化合物〔式(I)において、R1=R
4=R5=R6=CH3、a=80〜100、b=0、c=2のも
の〕4gとを添加し、撹拌しながら水浴上でヘキサンを揮
散させた後、100℃の恒温槽に入れて10時間加熱した。
冷後、粉体に0.01N水酸化ナトリウム・アセトニトリル
混液(2:1)200mlを加え、粉体を分散させ、水浴上で2
時間加熱した。次に、グラスフィルター(G−4)を用
いて濾過し、さらに濾液が中性を示すまで水・アセトニ
トリル混液(2:1)で洗浄濾過した後、105℃の恒温槽に
入れ3時間乾燥させた。
次いで乾燥粉体を前記例10と同じ方法でトリメチルシリ
ル化した。
上記粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成し、
前記例2と同様にしてクロマトグラムを得た。各ピーク
の保持時間と理論段数は以下の通りであった。
例 18 約100Åの細孔を有し平均粒径10μmの球型シリカゲル
粉体10gを300mlビーカーにとり、これにヘキサン100ml
と直鎖状シリコーン化合物〔式(I)において、R1=R4
=R5=R6=CH4H9、a=3〜10、b=0、c=2のも
の〕2.5gとを添加し撹拌しながら水浴上でヘキサンを揮
散させた後、100℃の恒温槽に入れて10時間加熱した。
次いで乾燥粉体を前記例10と同じ方法で架橋処理し、続
いてトリメチルシリル化した。
上記粉体から前記例1と同様に充てんカラムを作成し、
前記例2と同様にしてクロマトグラムを得た。各ピーク
の保持時間と理論段数は以下の通りであった。
〔発明の効果〕 本発明によって得られる液体クロマトグラフィー用充て
ん剤は、従来の化学結合型相逆液体クロマトグラフィー
用充てん剤と比べて種々の優れた特性をもっている。
すなわち、従来の化学結合型の充てん剤では、前記した
とおり、残在Si−OH基が10〜20%程度存在するので、極
性物質(特に塩基性物質)の溶出に大きな影響を与え
る。これに対して、本発明により得られる充てん剤は、
樹脂カプセル型であり、Si−OH基が完全にカプセルの内
側に包まれているので、Si−OH基の影響を実質的に排除
することができる。
更に、従来の化学結合型充てん剤の欠点であった、極性
物質の溶出におけるテーリング現象を防ぐことができ
る。
また、本発明による充てん剤は、従来の逆相液体クロマ
トグラフィー用充てんカラムにおいて約8割の使用率を
占め、保持力および分離能の高いC18タイプおよびC8
イプと比較して、ほぼ同程度の保持力および分離能を示
す。
更に本充てん剤は、シリカゲルが均一なシリコーンポリ
マー皮膜に覆われている為、特に耐アルカリ性に強く、
pH2〜12の間で長時間の使用が可能である。
以下、比較例によって本発明による充てん剤の効果を具
体的に説明するが、これは本発明の技術的範囲を限定す
るものではない。
比較例1 本発明は、本発明による充てん剤と、従来のC18タイプ
充てん剤との保持力および分離能を比較した。
前記例6で作成した充てん剤カラムおよび前記例5で作
成した充てんカラムを用意した。
従来のODSシリカゲル(C18タイプ)充てん剤を充てんし
たN社製の市販カラムを対照用として使用した。
前記の各カラムを高速液体クロマトグラフに接続し、移
動相として70%メタノールを毎分1mlで流し、ウラシ
ル、安息香酸メチル、トルエン、およびフタレンの標準
混合物を注入し、UV検出器を用いて254nmで検出し、ク
ロマトグラムを得た。第1図に従来のODS充てん剤によ
るクロマトグラムを、第2図に本発明の例6で得られた
充てんカラムによるクロマトグラムを、そして第3図に
本発明の例5で得られた充てんカラムによるクロマトグ
ラムを示した。第1図〜第3図において、はウラシ
ル、は安息香酸メチル、はトルエン、そしてはナ
フタレンの各ピークを示す。第1図と第2図との比較に
より、本発明の例6で得られた充てんカラムは従来の化
学結合型とほぼ同じ保持力をもち、分離能もほとんど変
わらないものであることがわかる。また、第3図に示す
例5の充てんカラムは、同一の移動相溶媒において前記
のものよりやや保持力が低いが、化学結合型のC8タイプ
の保持力に匹敵するものであった。
比較例2 本例は、本発明による樹脂カプセル型充てん剤および従
来の化学結合型充てん剤のSi−OH基の影響について比較
した。
本発明の充てん剤として前記例5、例6、例10、例12、
例13および例15で調製した充てん剤を使用した。対照用
として、従来の化学結合型充てん剤を充てんした形で提
供されている市販の充てんカラム10種を使用した。各充
てん剤について、トリメチルシリル化(TMS化)処理の
有無と共に後記の表1に示す。市販の各カラムと同様
に、本発明による各充てん剤3gをステンレススチール製
カラム(内径4.6mmおよび長さ25cm)に平衡スラリー法
で充てんし、充てんカラムを作成した。各カラムを高速
液体クロマトグラフに接続し、移動相として15%アセト
ニトリルを流速1ml/分でカラムに流し、チャートスピー
ド5mm/分でピリジン・フェノールテストを実施した。
ピリジン・フェノールテストとは、高速液体クロマトグ
ラフィーによりピリジンとフェノールとの混合物を分析
し、それぞれの保持時間(T)から、T(ピリジ
ン)/T(フェノール)値を求めるもので、その値が1
を超えて値が大きくなる程、残存Si−OH基が多く、極性
物質に対する影響は大きくなる。
同時に、ピリジンの溶出ピークのテーリングの度合を、
大きい方から5段階に分けて評価し、この結果を合わせ
て表1に示した。また、ピリジン・フェノールテストお
よびピリジン溶出ピークのテーリングの両者の結果をA,
BおよびCの3段階で総合評価し、表1に示した。この
結果、本発明によるカプセル型逆相液体クロマトグラフ
ィー用充てん剤は、市販の化学結合型の充てん剤と比較
して、Si−OH基の影響が非常に少なく、性能の優れてい
ることが実証された。
比較例3 本例は、本発明による樹脂カプセル型充てん剤および従
来の化学結合型充てん剤の耐アルカリ性について比較し
た。
本発明の充てん剤として前記例10、例12、例13および例
15で調製した充てん剤を使用した。対照用として、従来
の化学結合型充てん剤を充てんした形で提供されている
市販のODS−シリカゲル充てんカラム6種を使用した。
市販の各カラムと同様に、本発明による各充てん剤3gを
ステンレススチール製カラム(内径4.6mmおよび長さ25c
m)に平衡スラリー法で充てんし、充てんカラムを作成
した。各カラムを全自動高速液体クロマトグラフに接続
し、移動相としてブリットン・ロビンソンバッファーで
pH10に調整した70%メタノールを毎分1mlで流し、ナフ
タレン標準物質を注入し、クロマトグラムを得た。この
操作の繰り返しを全自動で行い、ナフタレンのクロマト
グラムのピークの保持時間が2分速くなる連続運転時間
を求めた。市販の化学結合型充てんカラムは、pH=8以
上で一定時間以上流すと、次第にカラムは劣化し、保持
力は低下すると言われている。
この結果は表2に示した。本発明による樹脂カプセル型
充てん剤の充てんカラムは、市販充てんカラムと比較し
て、かなり長時間の連続運転に耐え、耐アルカリ性に優
れていることが実証された。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の化学結合型充てん剤によるクロマトグラ
ムであり、第2図および第3図は本発明の樹脂カプセル
型充てん剤によるクロマトグラムである、第1図から第
3図において、はウラシル、は安息香酸メチル、
はトルエンそしてはナフタレンの各ピークを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 興亜 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 神田 武利 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 田中 功 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 城田 修 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 小山 純一 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−70457(JP,A) 特開 昭49−35396(JP,A) 特開 昭56−26258(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式 (式中、R1、R2およびR3は、相互に独立に、ハロゲン原
    子少なくとも1個で置換されていることのある炭素原子
    1〜10個の炭化水素基であり、そしてR4、R5およびR
    6は、相互に独立に、水素原子であるかまたはハロゲン
    原子少なくとも1個で置換されていることのある炭素原
    子1〜10の炭化水素基であり、aは0または1以上の整
    数であり、bは0または1以上の整数であり、cは0ま
    たは2であり、そしてaとbとcとの和は3〜300であ
    るものとする) で表わされるSi−H基を有するシリコーン化合物少なく
    とも1種と粉体とを接触させて、その粉体の実質的に全
    表面上でシリコーン化合物を重合させ、そして (b)未反応のSi−H基を触媒の存在下で架橋させる 各工程からなる方法によって製造した、実質的に全表面
    上にシリコーンポリマーの皮膜を担持した粉体からな
    る、液体クロマトグラフィー用充てん剤。
  2. 【請求項2】(c)前記工程(b)の際にわずかに生成
    するSi−OH基をトリメチルシリル化剤でトリメチルシリ
    ル化する工程を更に含む方法によって製造した特許請求
    の範囲第1項記載の液体クロマトグラフィー用充てん
    剤。
  3. 【請求項3】一般式 (式中、R1はハロゲン原子少なくとも1個で置換されて
    いることのある炭素原子1〜10個の炭化水素基であり、
    tは重量平均分子量を150,000以上にする整数であり、
    そしてxおよびyは x+y=1および 0.6≦x≦1 の関係を満足する数である) で表されるシリコーンポリマーの皮膜を実質的に全表面
    上に担持した粉体からなる液体クロマトグラフィー用充
    てん剤。
  4. 【請求項4】(a)一般式 (式中、R1、R2およびR3は、相互に独立に、ハロゲン原
    子少なくとも1個で置換されていることのある炭素原子
    1〜10個の炭化水素基であり、そしてR4、R5およびR
    6は、相互に独立に、水素原子であるかまたはハロゲン
    原子少なくとも1個で置換されていることのある炭素原
    子1〜10の炭化水素基であり、aは0または1以上の整
    数であり、bは0または1以上の整数であり、cは0ま
    たは2であり、そしてaとbとcとの和は3〜300であ
    るものとする) で表わされるSi−H基を有するシリコーン化合物少なく
    とも1種と粉体とを接触させて、その粉体の実質的に全
    表面上でシリコーン化合物を重合させ、そして (b)未反応のSi−H基に炭素原子40個までのビニル化
    合物を付加させる 各工程からなる方法によって製造した、実質的に全表面
    上にシリコーンポリマーの皮膜を担持した粉体からな
    る、液体クロマトグラフィー用充てん剤。
  5. 【請求項5】(c)残存する未反応Si−H基を触媒の存
    在下で架橋させる工程を更に含む方法によって製造した
    特許請求の範囲第4項記載の液体クロマトグラフィー用
    充てん剤。
  6. 【請求項6】(d)前記工程(c)の際にわずかに生成
    するSi−OH基をトリメチルシリル化剤でトリメチルシリ
    ル化する工程を更に含む方法によって製造した特許請求
    の範囲第5項記載の液体クロマトグラフィー用充てん
    剤。
  7. 【請求項7】一般式 (式中、R1はハロゲン原子少なくとも1個で置換されて
    いることのある炭素原子1〜10個の炭化水素基であり、
    R7は炭素原子42個までの炭化水素基であり、uは重量平
    均分子量を150,000以上にする整数であり、そして
    x′、y′およびzは x′+y′+z=1、 0≦x′≦0.5、 0≦y′≦0.4および 0.5≦z≦1.0 の関係を満足する数である) で表されるシリコーンポリマーの皮膜を、実質的に全表
    面上に担持した粉体からなる液体クロマトグラフィー用
    充てん剤。
JP14620486A 1985-07-02 1986-06-24 液体クロマトグラフイ−用充てん剤 Expired - Fee Related JPH0715462B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/880,757 US4743377A (en) 1985-07-02 1986-06-30 Packing material for liquid chromatography
DE8686305103T DE3686910T2 (de) 1985-07-02 1986-07-01 Fuellmaterial fuer fluessigkeitschromatographie.
EP86305103A EP0207784B1 (en) 1985-07-02 1986-07-01 Packing material for liquid chromatography
CA000512916A CA1287615C (en) 1985-07-02 1986-07-02 Packing material for liquid chromatography

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60-143857 1985-07-02
JP14385785 1985-07-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62110746A JPS62110746A (ja) 1987-05-21
JPH0715462B2 true JPH0715462B2 (ja) 1995-02-22

Family

ID=15348581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14620486A Expired - Fee Related JPH0715462B2 (ja) 1985-07-02 1986-06-24 液体クロマトグラフイ−用充てん剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0715462B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01250059A (ja) * 1988-03-30 1989-10-05 Kagakuhin Kensa Kyokai クロマトグラフィー用充填剤の製造方法
JP5481903B2 (ja) * 2009-03-30 2014-04-23 ダイソー株式会社 高純度長鎖不飽和脂肪酸メントールエステルの製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5147716B2 (ja) * 1972-08-07 1976-12-16
JPS5626258A (en) * 1979-08-10 1981-03-13 Mitsubishi Chem Ind Ltd Filler for chromatography
JPS5770457A (en) * 1980-10-20 1982-04-30 Dow Chemical Co Chromatography column filling agent having combined organic siloxan coating

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62110746A (ja) 1987-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4743377A (en) Packing material for liquid chromatography
Bien-Vogelsang et al. Syntheses of stationary phases for reversed-phase LC using silanization and polymer coating
Schomburg et al. Immobilization of stationary liquids in reversed-and normal-phase liquid chromatography: Production and testing of materials for bonded-phase chromatography
Nawrocki et al. Part II. Chromatography using ultra-stable metal oxide-based stationary phases for HPLC
JP2504005B2 (ja) 充填剤およびその製法
Sander et al. Influence of stationary phase chemistry on shape recognition in liquid chromatography
EP0269080B1 (en) Substrates with sterically-protected, stable, covalently-bonded organo-silane films
EP3276341B1 (en) Stationary phase for supercritical fluid chromatography
US4756834A (en) Phase supports for the partition chromatography of macromolecules, a process for their preparation and their use
US3839385A (en) Organo-silicon modified silica gel particles
Zhang et al. Green synthesis of mesoporous molecular sieve incorporated monoliths using room temperature ionic liquid and deep eutectic solvents
US4741830A (en) Separation materials for thin layer chromatography
WO2003078159A1 (en) Silica-based materials and methods
US5135649A (en) Column packing material with both hydrophobic and hydrophilic groups and process for production thereof
Engelhardt et al. Studies on shape selectivity of RP C18-columns
Blomberg et al. Glass capillary columns for gas chromatography coated with non-extractable films of cyanosilicone rubbers
JPH0715462B2 (ja) 液体クロマトグラフイ−用充てん剤
Novotny et al. Polar silicone-based chemically bonded stationary phases for liquid chromatography
Wang et al. Preparation of a zeolite-modified polymer monolith for identification of synthetic colorants in lipsticks
EP0501786B1 (en) Packing material for column and process for production thereof
Buijten et al. Crosslinked methylphenylsilicones as stationary phases for capillary gas chromatography
JP2818857B2 (ja) クロマトグラフィー用充填剤の製造方法
Gumanov et al. New sorbents based on tetraphenylporphyrin bound to silica gel for the separation of C 60 and C 70 fullerenes
Yang et al. Chemically bonded phenylsilicone stationary phases for the liquid chromatographic separation of polycyclic aromatic hydrocarbons and cyclosiloxanes
US3549525A (en) Partially deactivated silicon dioxide adsorbents and method

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees