JPH07154365A - スペクトル拡散通信用復調装置 - Google Patents
スペクトル拡散通信用復調装置Info
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- JPH07154365A JPH07154365A JP5301532A JP30153293A JPH07154365A JP H07154365 A JPH07154365 A JP H07154365A JP 5301532 A JP5301532 A JP 5301532A JP 30153293 A JP30153293 A JP 30153293A JP H07154365 A JPH07154365 A JP H07154365A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単且つ安価な構成としながら、信号帯域幅
が26MHz以下に制限されている場合でも10Mbp
sのデータ伝送速度を達成する。 【構成】 送信装置1では、10Mbpsの送信データ
を変換器により8ビット単位でパラレル信号に変換して
8個の変調器4a〜4hに与え、それぞれ異なるPN符
号によりSS変調して加算器により合成してSS信号と
して出力する。受信装置2では、8個の復調器8a〜8
hで同時に入力し、対応するPN符号パターンに設定さ
れたSAWマッチドフィルタおよび遅延素子により遅延
検波して復調し、受信用変換器9により直列に変換して
合成することにより送信データに対応する復調データを
得る。SAWマッチドフィルタを用いるので、非常に簡
素化された回路構成で装置を構成することができる。
が26MHz以下に制限されている場合でも10Mbp
sのデータ伝送速度を達成する。 【構成】 送信装置1では、10Mbpsの送信データ
を変換器により8ビット単位でパラレル信号に変換して
8個の変調器4a〜4hに与え、それぞれ異なるPN符
号によりSS変調して加算器により合成してSS信号と
して出力する。受信装置2では、8個の復調器8a〜8
hで同時に入力し、対応するPN符号パターンに設定さ
れたSAWマッチドフィルタおよび遅延素子により遅延
検波して復調し、受信用変換器9により直列に変換して
合成することにより送信データに対応する復調データを
得る。SAWマッチドフィルタを用いるので、非常に簡
素化された回路構成で装置を構成することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送信データを所定の複
数個のチャンネルに割当てるように変換器により直並列
変換し、各チャンネルに割当てられた直並列変換信号を
それぞれ異なる所定の擬似雑音符号が設定された変調器
によりスペクトル拡散変調した変調信号を合成してスペ
クトル拡散信号として出力するようにしたスペクトル拡
散通信システムに適用されるスペクトル拡散通信用復調
装置に関する。
数個のチャンネルに割当てるように変換器により直並列
変換し、各チャンネルに割当てられた直並列変換信号を
それぞれ異なる所定の擬似雑音符号が設定された変調器
によりスペクトル拡散変調した変調信号を合成してスペ
クトル拡散信号として出力するようにしたスペクトル拡
散通信システムに適用されるスペクトル拡散通信用復調
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、雑音に強く秘匿性に優れたスペク
トル拡散(Spread Spectrum ,以下SSと略称する)通
信方式が注目され始め、これに伴ないその送受信装置の
開発が進められている。
トル拡散(Spread Spectrum ,以下SSと略称する)通
信方式が注目され始め、これに伴ないその送受信装置の
開発が進められている。
【0003】一般に、SS通信方式において、送信信号
となるSS信号は、伝達すべき送信データをベースバン
ド信号で変調(情報変調)した狭い周波数帯域の搬送波
を、あらかじめ決められているビットレートの高い所定
の符号系列でSS変調をかけることにより、極めて広い
周波数帯域に拡散した信号として作りだされるものであ
る。
となるSS信号は、伝達すべき送信データをベースバン
ド信号で変調(情報変調)した狭い周波数帯域の搬送波
を、あらかじめ決められているビットレートの高い所定
の符号系列でSS変調をかけることにより、極めて広い
周波数帯域に拡散した信号として作りだされるものであ
る。
【0004】この場合、上述のSS変調をかけるときの
符号系列としては、例えば擬似雑音(Pseudo Random No
ise ,以下PNと称する)符号系列やGold符号系列
等があり、また、SS変調方式としては、直接変調方式
(Direct Sequense ,以下DS方式と称する)や周波数
ホッピング方式(Frequency Hopping ,FH方式)など
のさまざまなものが考えられている。
符号系列としては、例えば擬似雑音(Pseudo Random No
ise ,以下PNと称する)符号系列やGold符号系列
等があり、また、SS変調方式としては、直接変調方式
(Direct Sequense ,以下DS方式と称する)や周波数
ホッピング方式(Frequency Hopping ,FH方式)など
のさまざまなものが考えられている。
【0005】このようなSS通信方式において、例えば
PN符号系列を用いてDS方式によりSS変調を行った
場合に、受信器においてそのSS信号を復調するための
復調装置は、送信器でSS変調するときの用いたPN符
号と同じPN符号を用い、受信したSS信号がこのPN
符号のパターンと一致したときに情報ビット信号として
取り出すように構成されている。この場合、異なるPN
符号間では相関関係がないことから、受信信号に変調時
と同一のPN符号を乗ずることで、相関のある送信信号
の成分のみを抽出することができるものである。
PN符号系列を用いてDS方式によりSS変調を行った
場合に、受信器においてそのSS信号を復調するための
復調装置は、送信器でSS変調するときの用いたPN符
号と同じPN符号を用い、受信したSS信号がこのPN
符号のパターンと一致したときに情報ビット信号として
取り出すように構成されている。この場合、異なるPN
符号間では相関関係がないことから、受信信号に変調時
と同一のPN符号を乗ずることで、相関のある送信信号
の成分のみを抽出することができるものである。
【0006】このように所定の符号系列によりSS変調
がかけられたSS信号は、通常の通信方式における周波
数帯域に比べてかなり広い範囲の周波数帯域となるの
で、雑音に強くなると共に、電力スペクトル密度が低く
なって信号秘匿性に優れるので傍受されにくくなる等の
利点がある。
がかけられたSS信号は、通常の通信方式における周波
数帯域に比べてかなり広い範囲の周波数帯域となるの
で、雑音に強くなると共に、電力スペクトル密度が低く
なって信号秘匿性に優れるので傍受されにくくなる等の
利点がある。
【0007】また、PN符号等の所定の符号を用いてS
S変調およびSS復調を行う方式であるので、通常の通
信方式のように混信を避けるための周波数の割り当てと
いう概念がなくなり、通信局の増加に伴う割り当て周波
数不足の問題が解消されるという利点もある。
S変調およびSS復調を行う方式であるので、通常の通
信方式のように混信を避けるための周波数の割り当てと
いう概念がなくなり、通信局の増加に伴う割り当て周波
数不足の問題が解消されるという利点もある。
【0008】このようにSS通信は耐雑音特性や秘匿性
に優れた通信方式であるが、この通信方式を実現するた
めには非常に複雑な構成をもった装置が必要になるた
め、従来では軍事通信あるいは衛星通信などの特殊な用
途に限って使われていた。
に優れた通信方式であるが、この通信方式を実現するた
めには非常に複雑な構成をもった装置が必要になるた
め、従来では軍事通信あるいは衛星通信などの特殊な用
途に限って使われていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では、
工場や事務所内などにおける無線LANやコードレス電
話などのコンシューマ通信の需要が高まるにつれて、S
S通信が伝送品質の劣悪な通信環境での通信に適した方
式としての有用性が再認識されるようになってきてい
る。
工場や事務所内などにおける無線LANやコードレス電
話などのコンシューマ通信の需要が高まるにつれて、S
S通信が伝送品質の劣悪な通信環境での通信に適した方
式としての有用性が再認識されるようになってきてい
る。
【0010】しかし、日本国内においては、最近までS
S通信方式は少数の例外を除いてその運用が規制されて
おり、実用化には至っていなかった。そこで、電気通信
技術審議会は1992年7月に、準マイクロ波帯の周波
数帯を利用するSS方式を用いた無線LANシステムの
技術的条件を答申した。そして、この答申に基づいて、
1992年12月25日に、SS無線LANシステムは
小電力データ通信システムとして認可されるに至った経
緯がある。
S通信方式は少数の例外を除いてその運用が規制されて
おり、実用化には至っていなかった。そこで、電気通信
技術審議会は1992年7月に、準マイクロ波帯の周波
数帯を利用するSS方式を用いた無線LANシステムの
技術的条件を答申した。そして、この答申に基づいて、
1992年12月25日に、SS無線LANシステムは
小電力データ通信システムとして認可されるに至った経
緯がある。
【0011】このとき提示された小電力データ通信シス
テムの技術的条件の主なものは、表1に示すようなもの
であった。この場合、周波数は、産業科学医療用に指定
されている2.4GHz〜2.5GHzの周波数帯(I
SMバンド)となっており、その帯域幅は26MHz以
下とされている。また、空中線電力は10mW/MHz
であり、データ伝送速度としては256kbps〜2M
bps程度とされている。なお、このシステムにおいて
は、技術基準適合証明を取得している無線設備において
は免許を要しないので、使用者にとっては使いやすいシ
ステムとなるものである。
テムの技術的条件の主なものは、表1に示すようなもの
であった。この場合、周波数は、産業科学医療用に指定
されている2.4GHz〜2.5GHzの周波数帯(I
SMバンド)となっており、その帯域幅は26MHz以
下とされている。また、空中線電力は10mW/MHz
であり、データ伝送速度としては256kbps〜2M
bps程度とされている。なお、このシステムにおいて
は、技術基準適合証明を取得している無線設備において
は免許を要しないので、使用者にとっては使いやすいシ
ステムとなるものである。
【0012】
【表1】
【0013】また、SS無線LANシステムにおいて
は、上述のような法令に定められた技術的条件の他に、
実用化に対応して製作するためには、以下に示すような
4つの技術的課題に対しても満足するようなものが実現
される必要がある。すなわち、 (1)高速且つ高信頼なデータ伝送 (2)500平方mを超えるサービスエリアの実現 (3)低コスト化 (4)従来システムとの互換性 である。
は、上述のような法令に定められた技術的条件の他に、
実用化に対応して製作するためには、以下に示すような
4つの技術的課題に対しても満足するようなものが実現
される必要がある。すなわち、 (1)高速且つ高信頼なデータ伝送 (2)500平方mを超えるサービスエリアの実現 (3)低コスト化 (4)従来システムとの互換性 である。
【0014】この場合、上記した技術的課題のうち、
(1),(2)を達成するためには、電波が壁や天井等
で反射することによって生ずるマルチパスによる伝送品
質の劣化を克服する必要がある。これに対して、SS通
信方式はこうした劣悪な環境においても伝送品質の劣化
を起こさない通信方式として適したものとなる。
(1),(2)を達成するためには、電波が壁や天井等
で反射することによって生ずるマルチパスによる伝送品
質の劣化を克服する必要がある。これに対して、SS通
信方式はこうした劣悪な環境においても伝送品質の劣化
を起こさない通信方式として適したものとなる。
【0015】しかしながら、このSS通信方式を採用し
ようとする場合には、復調装置の構成が複雑且つ高価な
ものとなることから、上記(3)の点でSS通信方式を
無線LANに応用することは実用上の点で困難であっ
た。この点で、簡素化された低コストで構成できる復調
装置の実現がSS無線LANの実用化に際して不可欠の
要素となっている。
ようとする場合には、復調装置の構成が複雑且つ高価な
ものとなることから、上記(3)の点でSS通信方式を
無線LANに応用することは実用上の点で困難であっ
た。この点で、簡素化された低コストで構成できる復調
装置の実現がSS無線LANの実用化に際して不可欠の
要素となっている。
【0016】また、上記(4)で示す従来システムとの
互換性を達成するためには、現在、有線LANによるパ
ソコン間で使用されている程度のデータ伝送速度を達成
することが要求される。すなわち、現在の有線LANの
パソコン間で使用されるデータ伝送速度は、10Mbp
s程度を中心として最低でも3Mbps程度が必要であ
るから、このような有線LANを無線LANに置き換え
る場合においても同程度つまり最低でも3Mbps程度
の伝送速度が要求されることになる。
互換性を達成するためには、現在、有線LANによるパ
ソコン間で使用されている程度のデータ伝送速度を達成
することが要求される。すなわち、現在の有線LANの
パソコン間で使用されるデータ伝送速度は、10Mbp
s程度を中心として最低でも3Mbps程度が必要であ
るから、このような有線LANを無線LANに置き換え
る場合においても同程度つまり最低でも3Mbps程度
の伝送速度が要求されることになる。
【0017】しかしながら、現在のスペクトル拡散通信
方式では、伝送速度は信号帯域幅の1/20程度までで
あるため、小電力データ通信システムの信号帯域幅は法
令で26MHz以下と定められている点からすると、
1.3Mbps程度のデータ伝送速度しか得られないこ
とになる。したがって、従来システムとの互換性という
点においては、小電力データ通信システムを応用して有
線LANを無線化しようとする場合に大きな問題とな
る。
方式では、伝送速度は信号帯域幅の1/20程度までで
あるため、小電力データ通信システムの信号帯域幅は法
令で26MHz以下と定められている点からすると、
1.3Mbps程度のデータ伝送速度しか得られないこ
とになる。したがって、従来システムとの互換性という
点においては、小電力データ通信システムを応用して有
線LANを無線化しようとする場合に大きな問題とな
る。
【0018】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、簡単且つ安価な構成としながら、信号
帯域幅が26MHz以下に制限されている場合でも、有
線LANのパソコン間通信で使用される程度のデータ伝
送速度を達成でき、法令に定められた技術的基準を満た
すことができるようにしたスペクトル拡散通信用復調装
置を提供することにある。
で、その目的は、簡単且つ安価な構成としながら、信号
帯域幅が26MHz以下に制限されている場合でも、有
線LANのパソコン間通信で使用される程度のデータ伝
送速度を達成でき、法令に定められた技術的基準を満た
すことができるようにしたスペクトル拡散通信用復調装
置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、送信データを
所定の複数個のチャンネルに割当てるように変換器によ
り直並列変換し、各チャンネルに割当てられた直並列変
換信号をそれぞれ異なる所定の擬似雑音符号が設定され
た変調器によりスペクトル拡散変調した変調信号を合成
してスペクトル拡散信号として出力するようにしたスペ
クトル拡散通信システムに適用されるスペクトル拡散通
信用復調装置を対象とするものであり、前記スペクトル
拡散信号を受信する受信器と、前記複数の変調器のそれ
ぞれに対応して同じ擬似雑音符号に相当する電極パター
ンが形成され前記受信器からスペクトル拡散信号が入力
されると設定されている擬似雑音符号に対応するスペク
トル拡散信号に対してその相関ピークを出力する複数個
の弾性表面波フィルタと、これら複数個の弾性表面波フ
ィルタのそれぞれに対応して設けられ前記相関ピークを
遅延検波して復調信号として出力する複数個の遅延検波
手段と、これら複数個の遅延検波手段から出力される復
調信号を並列直列変換して合成することにより前記送信
データに対する復調データとして出力する受信用変換器
とを設けて構成したところに特徴を有する。
所定の複数個のチャンネルに割当てるように変換器によ
り直並列変換し、各チャンネルに割当てられた直並列変
換信号をそれぞれ異なる所定の擬似雑音符号が設定され
た変調器によりスペクトル拡散変調した変調信号を合成
してスペクトル拡散信号として出力するようにしたスペ
クトル拡散通信システムに適用されるスペクトル拡散通
信用復調装置を対象とするものであり、前記スペクトル
拡散信号を受信する受信器と、前記複数の変調器のそれ
ぞれに対応して同じ擬似雑音符号に相当する電極パター
ンが形成され前記受信器からスペクトル拡散信号が入力
されると設定されている擬似雑音符号に対応するスペク
トル拡散信号に対してその相関ピークを出力する複数個
の弾性表面波フィルタと、これら複数個の弾性表面波フ
ィルタのそれぞれに対応して設けられ前記相関ピークを
遅延検波して復調信号として出力する複数個の遅延検波
手段と、これら複数個の遅延検波手段から出力される復
調信号を並列直列変換して合成することにより前記送信
データに対する復調データとして出力する受信用変換器
とを設けて構成したところに特徴を有する。
【0020】
【作用】本発明のスペクトル拡散通信用復調装置によれ
ば、受信器によりスペクトル拡散信号を受信すると、そ
の受信信号は複数の弾性表面波フィルタに入力され、そ
れぞれの弾性表面波フィルタにおいては、変調時に用い
た擬似雑音符号に相当する電極パターンにより検波され
るので、各変調器によりスペクトル変調されたときの変
調信号に対応する相関ピークを出力し、それぞれに対応
して設けられた遅延検波手段は、その相関ピークを遅延
検波して復調信号として出力するようになる。受信用変
換器は、それらの遅延検波手段から入力される復調信号
を、変調時に送信データを割当てたときと逆に並列直列
変換を行って合成し、送信データに対応する復調データ
として出力するようになる。
ば、受信器によりスペクトル拡散信号を受信すると、そ
の受信信号は複数の弾性表面波フィルタに入力され、そ
れぞれの弾性表面波フィルタにおいては、変調時に用い
た擬似雑音符号に相当する電極パターンにより検波され
るので、各変調器によりスペクトル変調されたときの変
調信号に対応する相関ピークを出力し、それぞれに対応
して設けられた遅延検波手段は、その相関ピークを遅延
検波して復調信号として出力するようになる。受信用変
換器は、それらの遅延検波手段から入力される復調信号
を、変調時に送信データを割当てたときと逆に並列直列
変換を行って合成し、送信データに対応する復調データ
として出力するようになる。
【0021】この場合、送信データは複数の異なる擬似
雑音符号でスペクトル拡散変調された信号として合成さ
れた状態で出力されるので、その帯域幅はひとつの擬似
雑音符号によりスペクトル拡散変調された信号成分の帯
域幅と略同じとなるので、狭い周波数領域内で非常に多
い情報量を伝達することができるようになる。そして、
複数の弾性表面波フィルタのそれぞれにおいては、受信
された信号をそのまま入力するだけで対応する擬似雑音
符号で変調された信号成分を検波することができるの
で、複雑な復調回路を構成することなく、非常に簡素化
された回路構成で装置を構成することができるようにな
る。
雑音符号でスペクトル拡散変調された信号として合成さ
れた状態で出力されるので、その帯域幅はひとつの擬似
雑音符号によりスペクトル拡散変調された信号成分の帯
域幅と略同じとなるので、狭い周波数領域内で非常に多
い情報量を伝達することができるようになる。そして、
複数の弾性表面波フィルタのそれぞれにおいては、受信
された信号をそのまま入力するだけで対応する擬似雑音
符号で変調された信号成分を検波することができるの
で、複雑な復調回路を構成することなく、非常に簡素化
された回路構成で装置を構成することができるようにな
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図1な
いし図3を参照しながら説明する。まず、全体構成を示
す図1において、システムを構成する送信装置1と受信
装置2とは図のように構成されている。
いし図3を参照しながら説明する。まず、全体構成を示
す図1において、システムを構成する送信装置1と受信
装置2とは図のように構成されている。
【0023】まず、送信装置1において、デジタル信号
により構成される送信データは、変換器3に入力され
る。この変換器3は、入力された送信データを例えば8
ビット毎の並列送信データに変換してそれらを各ビット
に対応して8つの出力端子から出力するようになってお
り、その出力端子には8ビットの並列送信データに対応
した8個の変調器4a〜4hが接続されている。
により構成される送信データは、変換器3に入力され
る。この変換器3は、入力された送信データを例えば8
ビット毎の並列送信データに変換してそれらを各ビット
に対応して8つの出力端子から出力するようになってお
り、その出力端子には8ビットの並列送信データに対応
した8個の変調器4a〜4hが接続されている。
【0024】これらの変調器4a〜4hは、後述するよ
うに構成されるもので、それぞれは設定されている擬似
雑音符号(以下PN符号と称する)に基づいてスペクト
ル拡散(以下SSと称する)変調を行ってSS信号とし
て出力するようになっており、その出力端子は加算器5
に接続されている。加算器5は、各変調器4a〜4hか
ら入力されるSS信号を加算合成して出力し、アンテナ
6は、その合成したSS信号を電波信号として空間に出
力するようになっている。
うに構成されるもので、それぞれは設定されている擬似
雑音符号(以下PN符号と称する)に基づいてスペクト
ル拡散(以下SSと称する)変調を行ってSS信号とし
て出力するようになっており、その出力端子は加算器5
に接続されている。加算器5は、各変調器4a〜4hか
ら入力されるSS信号を加算合成して出力し、アンテナ
6は、その合成したSS信号を電波信号として空間に出
力するようになっている。
【0025】次に、受信装置2において、アンテナ7
は、送信装置1から出力されるSS信号を受信するよう
に設けられており、その受信信号を8個の復調器8a〜
8hに同時に入力するように接続されている。各復調器
8a〜8hは、後述するように構成されるもので、送信
装置1の変調器4a〜4hで変調するときのPN符号と
それぞれ同じPN符号で復調してデータ信号として出力
するもので、各出力端子は受信用変換器9に接続されて
いる。
は、送信装置1から出力されるSS信号を受信するよう
に設けられており、その受信信号を8個の復調器8a〜
8hに同時に入力するように接続されている。各復調器
8a〜8hは、後述するように構成されるもので、送信
装置1の変調器4a〜4hで変調するときのPN符号と
それぞれ同じPN符号で復調してデータ信号として出力
するもので、各出力端子は受信用変換器9に接続されて
いる。
【0026】受信用変換器9は、8個の復調器8a〜8
hから並列に出力される復調信号を送信器1側における
変換器3で変換した場合と逆の変換つまり、並列に入力
された信号を順次直列に変換して出力するもので、これ
により8ビットの直列データに変換してもとの送信デー
タに対応する受信データとして出力するようになってい
る。
hから並列に出力される復調信号を送信器1側における
変換器3で変換した場合と逆の変換つまり、並列に入力
された信号を順次直列に変換して出力するもので、これ
により8ビットの直列データに変換してもとの送信デー
タに対応する受信データとして出力するようになってい
る。
【0027】さて、上述の各変調器4a〜4hは図3に
示すように構成されている。なお、図には1個の変調器
4を代表として示す。すなわち、変換器3からビット毎
に並列に変換されたデータ信号が入力される入力端子は
第1の二重平衡変調器10に接続されている。この二重
平衡変調器10にはPN符号発生器11が接続されてお
り、各変調器4a〜4hに対応して設定された拡散符号
としてのPN符号が与えられるようになっており、与え
られた並列送信データでPN符号を2相位相変調してス
ペクトルを拡散して出力する。
示すように構成されている。なお、図には1個の変調器
4を代表として示す。すなわち、変換器3からビット毎
に並列に変換されたデータ信号が入力される入力端子は
第1の二重平衡変調器10に接続されている。この二重
平衡変調器10にはPN符号発生器11が接続されてお
り、各変調器4a〜4hに対応して設定された拡散符号
としてのPN符号が与えられるようになっており、与え
られた並列送信データでPN符号を2相位相変調してス
ペクトルを拡散して出力する。
【0028】第2の二重平衡変調器12は、第1の二重
平衡変調器10から出力信号が与えられると共に、搬送
波発生器13から所定の伝送帯域周波数の搬送波が与え
られるように接続されており、搬送波を二重平衡変調器
10から与えられる出力信号で2相位相変調してSS信
号(スペクトル拡散信号)として加算器5出力するよう
になっている。この場合、搬送波発生器13から出力さ
れる搬送波の周波数はすべての変調器4a〜4hで同一
としている。
平衡変調器10から出力信号が与えられると共に、搬送
波発生器13から所定の伝送帯域周波数の搬送波が与え
られるように接続されており、搬送波を二重平衡変調器
10から与えられる出力信号で2相位相変調してSS信
号(スペクトル拡散信号)として加算器5出力するよう
になっている。この場合、搬送波発生器13から出力さ
れる搬送波の周波数はすべての変調器4a〜4hで同一
としている。
【0029】なお、この情報変調は、PN符号発生器1
1から与えられる所定のPN符号の周期と同期させて行
なっている。つまり、データ1ビットにPN符号1周期
を対応させ、その間のPN符号の極性を反転させること
により情報変調を行なっているのである。また、上述の
場合、使用される電波の周波数帯域は、UHF(300
〜3000MHz)のうちの産業科学医療用に指定され
ているISM周波数帯域(2400〜2500MHz)
とされている。
1から与えられる所定のPN符号の周期と同期させて行
なっている。つまり、データ1ビットにPN符号1周期
を対応させ、その間のPN符号の極性を反転させること
により情報変調を行なっているのである。また、上述の
場合、使用される電波の周波数帯域は、UHF(300
〜3000MHz)のうちの産業科学医療用に指定され
ているISM周波数帯域(2400〜2500MHz)
とされている。
【0030】さて、前述の各復調器8a〜8hは図2に
示すように構成されている。なお、図には1個の復調器
8を代表として示している。この図2において、増幅器
14は、アンテナ7により受信したSS信号が入力され
ると、これを増幅して後段に接続されたSAW(弾性表
面波)素子15に入力するように接続されている。
示すように構成されている。なお、図には1個の復調器
8を代表として示している。この図2において、増幅器
14は、アンテナ7により受信したSS信号が入力され
ると、これを増幅して後段に接続されたSAW(弾性表
面波)素子15に入力するように接続されている。
【0031】このSAW素子15は、SAWマッチドフ
ィルタ16と遅延素子17とから構成されるもので、例
えば水晶等の単結晶からなる圧電基板18の上面にすだ
れ状をなす交差指電極19,20および21が夫々入力
端子,出力端子および遅延出力端子として形成された構
成となっている。そして、SAWマッチドフィルタ16
は交差指電極19および20からなる部分で構成され、
遅延素子17は交差指電極20および21からなる部分
で構成されている。
ィルタ16と遅延素子17とから構成されるもので、例
えば水晶等の単結晶からなる圧電基板18の上面にすだ
れ状をなす交差指電極19,20および21が夫々入力
端子,出力端子および遅延出力端子として形成された構
成となっている。そして、SAWマッチドフィルタ16
は交差指電極19および20からなる部分で構成され、
遅延素子17は交差指電極20および21からなる部分
で構成されている。
【0032】この場合、入力端子としての交差指電極1
9は、それぞれの復調器8a〜8hに対応して変調器4
a〜4hに用いたPN符号の1周期分のビットパターン
に一致するように配置形成されている。そして、SAW
マッチドフィルタ16は、SS信号が入力端子の交差指
電極19に与えられると、その入力信号のパターンが交
差指電極19のPN符号パターンに一致したときに相関
ピークとなる出力をSAW(弾性表面波)に変換して圧
電基板18の表面を伝播させ、交差指電極20で相関検
出信号として出力するようになっている。
9は、それぞれの復調器8a〜8hに対応して変調器4
a〜4hに用いたPN符号の1周期分のビットパターン
に一致するように配置形成されている。そして、SAW
マッチドフィルタ16は、SS信号が入力端子の交差指
電極19に与えられると、その入力信号のパターンが交
差指電極19のPN符号パターンに一致したときに相関
ピークとなる出力をSAW(弾性表面波)に変換して圧
電基板18の表面を伝播させ、交差指電極20で相関検
出信号として出力するようになっている。
【0033】また、遅延素子17は、交差指電極20に
伝播した相関ピークとなる出力をそのまま圧電基板18
の表面を伝播させ、PN符号の1サイクルに相当する時
間が経過する時点で交差指電極21により同じ相関ピー
クとなる出力を遅延信号として出力するようになってい
る。したがって、連続して入力されるSS信号に対し
て、ある時点で交差指電極20から相関検出信号が出力
されると、交差指電極21からはちょうど1サイクル前
の相関ピークに対応する遅延信号が出力されることにな
るのである。
伝播した相関ピークとなる出力をそのまま圧電基板18
の表面を伝播させ、PN符号の1サイクルに相当する時
間が経過する時点で交差指電極21により同じ相関ピー
クとなる出力を遅延信号として出力するようになってい
る。したがって、連続して入力されるSS信号に対し
て、ある時点で交差指電極20から相関検出信号が出力
されると、交差指電極21からはちょうど1サイクル前
の相関ピークに対応する遅延信号が出力されることにな
るのである。
【0034】さて、このSAWマッチドフィルタ16の
出力端子である交差指電極20および遅延素子17の遅
延出力端子である交差指電極21はそれぞれ演算回路2
2の2つの入力端子に接続されている。この演算回路2
2は、交差指電極20から与えられる相関検出信号を交
差指電極21から与えられる遅延信号で遅延検波して復
調データ信号として出力するもので、その出力端子はロ
ーパスフィルタ(LPF)23を介して出力端子に接続
されている。
出力端子である交差指電極20および遅延素子17の遅
延出力端子である交差指電極21はそれぞれ演算回路2
2の2つの入力端子に接続されている。この演算回路2
2は、交差指電極20から与えられる相関検出信号を交
差指電極21から与えられる遅延信号で遅延検波して復
調データ信号として出力するもので、その出力端子はロ
ーパスフィルタ(LPF)23を介して出力端子に接続
されている。
【0035】次に、本実施例の作用について説明する。
まず、送信装置1において、送信しようとする無線信号
は、前述した従来例の項で表1に示したような基準に適
合するようにしてSS信号として出力される。この場
合、送信データであるデジタル送信データは、有線LA
Nによるパソコン間のデータ伝送速度である10Mbp
s( Mega bit per second)を基準としたシリアル信号
であり、これが変換器3に入力されると、これを8ビッ
ト毎に直列−並列変換して1.25Mbaud(ボー;
変調速度の単位で1ボーは1秒当たり1要素であること
を示す)のパラレル信号に変換し、その8ビットのパラ
レル信号の各ビット毎にデジタル送信信号として変調器
4a〜4hに順次出力するようになる。
まず、送信装置1において、送信しようとする無線信号
は、前述した従来例の項で表1に示したような基準に適
合するようにしてSS信号として出力される。この場
合、送信データであるデジタル送信データは、有線LA
Nによるパソコン間のデータ伝送速度である10Mbp
s( Mega bit per second)を基準としたシリアル信号
であり、これが変換器3に入力されると、これを8ビッ
ト毎に直列−並列変換して1.25Mbaud(ボー;
変調速度の単位で1ボーは1秒当たり1要素であること
を示す)のパラレル信号に変換し、その8ビットのパラ
レル信号の各ビット毎にデジタル送信信号として変調器
4a〜4hに順次出力するようになる。
【0036】変調器4a〜4hにおいては、第1の二重
平行変調器10により、それぞれPN符号発生器11か
ら与えられる異なるPN符号に対して、変換器3から与
えられたデジタル送信信号の各ビット毎に位相変調を行
う。すなわち、デジタル送信信号の1ビットのデータを
1周期分のPN符号に対応させて極性を反転させたりそ
のままとしたりすることにより変調を行うのである。
平行変調器10により、それぞれPN符号発生器11か
ら与えられる異なるPN符号に対して、変換器3から与
えられたデジタル送信信号の各ビット毎に位相変調を行
う。すなわち、デジタル送信信号の1ビットのデータを
1周期分のPN符号に対応させて極性を反転させたりそ
のままとしたりすることにより変調を行うのである。
【0037】続いて、第2の二重平行変調器12によ
り、上述のようにして変調した信号で搬送波発生器13
から与えられる搬送波を位相変調してSS信号を生成す
る。この場合、PN符号発生器11により発生させるP
N符号の符号長を、例えば10とすると、第2の二重平
行変調器12から出力されるSS信号の周波数帯域幅は
25MHzとなる。
り、上述のようにして変調した信号で搬送波発生器13
から与えられる搬送波を位相変調してSS信号を生成す
る。この場合、PN符号発生器11により発生させるP
N符号の符号長を、例えば10とすると、第2の二重平
行変調器12から出力されるSS信号の周波数帯域幅は
25MHzとなる。
【0038】そして、このようにして各変調器4a〜4
hから出力された8種類のPN符号でスペクトル拡散変
調されたSS信号は、加算器5により加算され、この結
果、同一の周波数の搬送波を8つの異なるPN符号で変
調されたSS信号を合成したSS信号としてアンテナ6
から空中伝播信号として出力されるようになる。
hから出力された8種類のPN符号でスペクトル拡散変
調されたSS信号は、加算器5により加算され、この結
果、同一の周波数の搬送波を8つの異なるPN符号で変
調されたSS信号を合成したSS信号としてアンテナ6
から空中伝播信号として出力されるようになる。
【0039】なお、上述の場合、加算器5により加算し
たときに、新たな周波数のスペクトルが生じないのは次
の理由による。すなわち、複数個の電源(SS信号発生
器)に対する電圧電流は、一つの電源を残して他は全て
短絡した状態を重ね合わせたものである。そして、重ね
合わせの理は、電源が正弦波である場合に限らず、線形
回路素子からなる回路については一般に成立することが
分かっているから、上述のように、異なるSS信号を重
ね合わせたときの合成信号の周波数スペクトルは、各S
S信号の周波数の重ね合わせであるから、新たな周波数
スペクトルが生じないのである。
たときに、新たな周波数のスペクトルが生じないのは次
の理由による。すなわち、複数個の電源(SS信号発生
器)に対する電圧電流は、一つの電源を残して他は全て
短絡した状態を重ね合わせたものである。そして、重ね
合わせの理は、電源が正弦波である場合に限らず、線形
回路素子からなる回路については一般に成立することが
分かっているから、上述のように、異なるSS信号を重
ね合わせたときの合成信号の周波数スペクトルは、各S
S信号の周波数の重ね合わせであるから、新たな周波数
スペクトルが生じないのである。
【0040】さて、上述のようにして変調されたSS信
号が受信装置2のアンテナ7により受信されると、この
SS信号は復調器8a〜8hのそれぞれに同時に入力さ
れるようになる。各復調器8a〜8hにおいては、次の
ようにして復調を行う。
号が受信装置2のアンテナ7により受信されると、この
SS信号は復調器8a〜8hのそれぞれに同時に入力さ
れるようになる。各復調器8a〜8hにおいては、次の
ようにして復調を行う。
【0041】まず、SS信号が増幅器14を介して増幅
された後、SAWマッチドフィルタ15に入力される
と、ここでは、各交差指電極19のPN符号パターンに
対応したSS信号の成分がそのPN符号の1周期毎に相
関のピークを生成してSAW信号として圧電基板18を
伝播し、交差指電極20により電気信号に変換されて出
力されるようになる。
された後、SAWマッチドフィルタ15に入力される
と、ここでは、各交差指電極19のPN符号パターンに
対応したSS信号の成分がそのPN符号の1周期毎に相
関のピークを生成してSAW信号として圧電基板18を
伝播し、交差指電極20により電気信号に変換されて出
力されるようになる。
【0042】このとき、遅延素子16側の交差指電極2
1からはPN符号の1周期前の相関ピークに応じた信号
が出力されているので、演算回路25においては、これ
らの信号に基づいて遅延検波を行って復調信号を得るよ
うになる。この復調信号はローパスフィルタ23を介し
て復調データ出力として受信用変換器9に出力されるよ
うになる。
1からはPN符号の1周期前の相関ピークに応じた信号
が出力されているので、演算回路25においては、これ
らの信号に基づいて遅延検波を行って復調信号を得るよ
うになる。この復調信号はローパスフィルタ23を介し
て復調データ出力として受信用変換器9に出力されるよ
うになる。
【0043】従って、1周期前の相関ピークを基準に、
次の周期の相関ピークを遅延検波することによりプラス
或はマイナスのピークが出力されることになるので、送
信装置1における各変調器4a〜4hにて変調したとき
と逆の過程をたどって送信データ信号の1ビット毎に対
応した復調信号を得ることができる。
次の周期の相関ピークを遅延検波することによりプラス
或はマイナスのピークが出力されることになるので、送
信装置1における各変調器4a〜4hにて変調したとき
と逆の過程をたどって送信データ信号の1ビット毎に対
応した復調信号を得ることができる。
【0044】さて、受信用変換器9においては、各復調
器8a〜8hから与えられる復調データ出力がパラレル
信号として入力されるので、これを順次直列のデータ信
号に変換して10Mbpsの復調データに復元して出力
するのである。
器8a〜8hから与えられる復調データ出力がパラレル
信号として入力されるので、これを順次直列のデータ信
号に変換して10Mbpsの復調データに復元して出力
するのである。
【0045】このような本実施例によれば、送信装置1
により10Mbpsの送信データを8つの異なるPN符
号によりSS変調をかけて合成したSS信号に対して、
受信装置2の構成を、それらの各PN符号に対応したS
AWマッチドフィルタ16を備えた復調器8a〜8hに
より同時に復調してこれらを直列変換することにより復
元するようにしたので、帯域幅はひとつのPN符号によ
りスペクトル拡散変調された信号成分の帯域幅と略同じ
とながら、狭い周波数領域内で非常に多い情報量を伝達
することができるようになり、また、SAWマッチドフ
ィルタのそれぞれにおいては、受信された信号をそのま
ま入力するだけで対応するPN符号で変調された信号成
分を検波することができるので、複雑な復調回路を構成
することなく、非常に簡素化された回路構成で装置を構
成することができる。
により10Mbpsの送信データを8つの異なるPN符
号によりSS変調をかけて合成したSS信号に対して、
受信装置2の構成を、それらの各PN符号に対応したS
AWマッチドフィルタ16を備えた復調器8a〜8hに
より同時に復調してこれらを直列変換することにより復
元するようにしたので、帯域幅はひとつのPN符号によ
りスペクトル拡散変調された信号成分の帯域幅と略同じ
とながら、狭い周波数領域内で非常に多い情報量を伝達
することができるようになり、また、SAWマッチドフ
ィルタのそれぞれにおいては、受信された信号をそのま
ま入力するだけで対応するPN符号で変調された信号成
分を検波することができるので、複雑な復調回路を構成
することなく、非常に簡素化された回路構成で装置を構
成することができる。
【0046】図4は本発明の第2の実施例を示すもの
で、第1の実施例と異なるところは、8個の復調器8a
〜8hの各SAW素子15を構成するSAWマッチドフ
ィルタ16および遅延素子17を別々に構成したSAW
マッチドフィルタ24および遅延素子25としたもので
ある。
で、第1の実施例と異なるところは、8個の復調器8a
〜8hの各SAW素子15を構成するSAWマッチドフ
ィルタ16および遅延素子17を別々に構成したSAW
マッチドフィルタ24および遅延素子25としたもので
ある。
【0047】すなわち、SAWマッチドフィルタ24に
は、交差指電極19に相当する交差指電極26および交
差指電極20に相当する交差指電極27が形成されてお
り、遅延素子25には、交差指電極20に相当する交差
指電極28および交差指電極21に相当する交差指電極
29が形成されている。また、別々に構成したことか
ら、SAWマッチドフィルタ24の出力端子である交差
指電極27と遅延素子25の入力端子である交差指電極
28との間には増幅器30が接続され、SAWマッチド
フィルタ24から出力される相関ピーク信号を増幅器3
0により増幅して遅延素子25に入力するようになって
いる。
は、交差指電極19に相当する交差指電極26および交
差指電極20に相当する交差指電極27が形成されてお
り、遅延素子25には、交差指電極20に相当する交差
指電極28および交差指電極21に相当する交差指電極
29が形成されている。また、別々に構成したことか
ら、SAWマッチドフィルタ24の出力端子である交差
指電極27と遅延素子25の入力端子である交差指電極
28との間には増幅器30が接続され、SAWマッチド
フィルタ24から出力される相関ピーク信号を増幅器3
0により増幅して遅延素子25に入力するようになって
いる。
【0048】したがって、このような第2の実施例によ
っても第1の実施例と略同様の作用効果を得ることがで
きるものである。
っても第1の実施例と略同様の作用効果を得ることがで
きるものである。
【0049】なお、上記各実施例においては、送信装置
1により送信データを8つの異なるPN符号によりSS
変調をかけて合成したSS信号を送信すると共に、受信
装置2によりそれらの各PN符号に対応した8つのSA
Wマッチドフィルタ16を備えた復調器8a〜8hによ
り同時に復調する構成とした場合について説明したが、
これに限らず、送信データの伝送速度が達成できる範囲
内で、例えば2〜16程度の信号に分割してSS信号を
合成すると共に受信する構成とすることもできるもので
あり、伝送速度に対応して柔軟に構成を変形させること
ができる。
1により送信データを8つの異なるPN符号によりSS
変調をかけて合成したSS信号を送信すると共に、受信
装置2によりそれらの各PN符号に対応した8つのSA
Wマッチドフィルタ16を備えた復調器8a〜8hによ
り同時に復調する構成とした場合について説明したが、
これに限らず、送信データの伝送速度が達成できる範囲
内で、例えば2〜16程度の信号に分割してSS信号を
合成すると共に受信する構成とすることもできるもので
あり、伝送速度に対応して柔軟に構成を変形させること
ができる。
【0050】また、上記各実施例においては、データ伝
送速度が10Mbpsとして各変調器においては1.2
5Mbaud程度の伝送速度を設定した場合について説
明したが、これに限らず、伝送データの伝送速度が達成
できる範囲内であれば、例えば、0.5Mbaud程度
の伝送速度に設定することもできるものである。
送速度が10Mbpsとして各変調器においては1.2
5Mbaud程度の伝送速度を設定した場合について説
明したが、これに限らず、伝送データの伝送速度が達成
できる範囲内であれば、例えば、0.5Mbaud程度
の伝送速度に設定することもできるものである。
【0051】
【発明の効果】本発明のスペクトル拡散通信用復調装置
によれば、スペクトル拡散信号を受信する受信器を、複
数の変調器のそれぞれに対応して同じ擬似雑音符号に相
当する電極パターンが形成された複数個の弾性表面波フ
ィルタおよび遅延素子を設けると共に、これらから出力
される復調信号を並列直列変換する受信用変換器を設け
る構成としたので、帯域幅はひとつの擬似雑音符号によ
りスペクトル拡散変調された信号成分の帯域幅と略同じ
とながら、狭い周波数領域内で非常に多い情報量を伝達
することができるようになり、また、弾性表面波フィル
タのそれぞれにおいては、受信された信号をそのまま入
力するだけで対応する擬似雑音符号で変調された信号成
分を検波することができるので、複雑な復調回路を構成
することなく、非常に簡素化された回路構成で装置を構
成することができるという優れた効果を奏する。
によれば、スペクトル拡散信号を受信する受信器を、複
数の変調器のそれぞれに対応して同じ擬似雑音符号に相
当する電極パターンが形成された複数個の弾性表面波フ
ィルタおよび遅延素子を設けると共に、これらから出力
される復調信号を並列直列変換する受信用変換器を設け
る構成としたので、帯域幅はひとつの擬似雑音符号によ
りスペクトル拡散変調された信号成分の帯域幅と略同じ
とながら、狭い周波数領域内で非常に多い情報量を伝達
することができるようになり、また、弾性表面波フィル
タのそれぞれにおいては、受信された信号をそのまま入
力するだけで対応する擬似雑音符号で変調された信号成
分を検波することができるので、複雑な復調回路を構成
することなく、非常に簡素化された回路構成で装置を構
成することができるという優れた効果を奏する。
【図1】本発明の第1の実施例を示す電気的構成のブロ
ック図
ック図
【図2】変調装置の電気的構成のブロック図
【図3】SS信号復調器の電気的構成図
【図4】本発明の第2の実施例を示す図3相当図
1は送信装置、2は復調装置、3は変換器、4a〜4h
は変調器、5は加算器、6はアンテナ、7はアンテナ、
8a〜8hは復調器、9は受信用変換器、10および1
2は二重平衡変調器、11はPN符号発生器、13は搬
送波発生器、14は増幅器、15はSAW素子、16は
SAWマッチドフィルタ(弾性表面波フィルタ)、17
は遅延素子、18は圧電基板、19,20,21は交差
指電極、22は演算回路、23はローパスフィルタであ
る。
は変調器、5は加算器、6はアンテナ、7はアンテナ、
8a〜8hは復調器、9は受信用変換器、10および1
2は二重平衡変調器、11はPN符号発生器、13は搬
送波発生器、14は増幅器、15はSAW素子、16は
SAWマッチドフィルタ(弾性表面波フィルタ)、17
は遅延素子、18は圧電基板、19,20,21は交差
指電極、22は演算回路、23はローパスフィルタであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 送信データを所定の複数個のチャンネル
に割当てるように変換器により直並列変換し、各チャン
ネルに割当てられた直並列変換信号をそれぞれ異なる所
定の擬似雑音符号(PN符号)が設定された変調器によ
りスペクトル拡散変調した変調信号を合成してスペクト
ル拡散信号として出力するようにしたスペクトル拡散通
信システムに適用されるスペクトル拡散通信用復調装置
において、 前記スペクトル拡散信号を受信する受信器と、 前記複数の変調器のそれぞれに対応して同じ擬似雑音符
号に相当する電極パターンが形成され前記受信器からス
ペクトル拡散信号が入力されると設定されているPN符
号に対応するSS信号に対してその相関ピークを出力す
る複数個の弾性表面波フィルタ(SAWマッチドフィル
タ)と、 これら複数個の弾性表面波フィルタのそれぞれに対応し
て設けられ前記相関ピークを遅延検波して復調信号とし
て出力する複数個の遅延検波手段と、 これら複数個の遅延検波手段から出力される復調信号を
並列直列変換して合成することにより前記送信データに
対する復調データとして出力する受信用変換器とを具備
したことを特徴とするスペクトル拡散通信用復調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5301532A JPH07154365A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | スペクトル拡散通信用復調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5301532A JPH07154365A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | スペクトル拡散通信用復調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07154365A true JPH07154365A (ja) | 1995-06-16 |
Family
ID=17898072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5301532A Pending JPH07154365A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | スペクトル拡散通信用復調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07154365A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0969800A (ja) * | 1995-08-30 | 1997-03-11 | Nec Corp | スペクトラム拡散通信用csk通信装置及び通信方法 |
US6396870B1 (en) | 1998-01-14 | 2002-05-28 | Nec Corporation | Matched filter simultaneously operating for two different type codes |
-
1993
- 1993-12-01 JP JP5301532A patent/JPH07154365A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0969800A (ja) * | 1995-08-30 | 1997-03-11 | Nec Corp | スペクトラム拡散通信用csk通信装置及び通信方法 |
US5907576A (en) * | 1995-08-30 | 1999-05-25 | Nec Corporation | CSK communication system and method for spread spectrum communication |
US6396870B1 (en) | 1998-01-14 | 2002-05-28 | Nec Corporation | Matched filter simultaneously operating for two different type codes |
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