JPH07154246A - 位相同期ループおよび動作方法 - Google Patents

位相同期ループおよび動作方法

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JPH07154246A
JPH07154246A JP6193885A JP19388594A JPH07154246A JP H07154246 A JPH07154246 A JP H07154246A JP 6193885 A JP6193885 A JP 6193885A JP 19388594 A JP19388594 A JP 19388594A JP H07154246 A JPH07154246 A JP H07154246A
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frequency
clock signal
circuit
phase
signal
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JP6193885A
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Hector Sanchez
ヘクター・サンチェス
Joe Alvarez
ジョー・アルバーツ
Gianfranco Gerosa
ジアンフランコ・ジローザ
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    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力クロック信号を生成する位相同期ループ
22を提供する。 【構成】 位相同期ループは、位相/周波数回路12,
チャージ・ポンプ回路14,電圧制御発振器16,第1
分周回路24及び第2分周回路18を有する。位相/周
波数回路は第1クロック信号と第2クロック信号との間
の所定の位相関係に応答して第1制御信号を生成する。
チャージ・ポンプ回路は第1制御信号に応答して電圧を
生成する。電圧制御発振器は電圧に応答して第3クロッ
ク信号を生成する。第1及び第2分周回路は第3クロッ
クサイクルの周波数を第1及び第2比率で分周する。第
1比率は第2制御信号によって制御される。第1分周回
路の出力は出力クロック信号を生成する。第2分周回路
の出力は第1クロック信号を生成する。位相同期ループ
は与えられた動作環境についてVCO帯域幅条件が厳し
くなく、入力クロック周波数と出力クロック周波数の比
率を変更したときの位相同期時間が短い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、位相同期ルー
プに関し、さらに詳しくは、改善された周波数帯域幅を
有する位相同期ループに関する。
【0002】
【従来の技術】位相同期ループ(PLL)は、基準クロ
ック信号の位相および周波数を出力クロック信号の位相
および周波数と整合させるデバイスである。PLLは、
周波数変調(FM)無線装置およびデジタル・コンピュ
ータ用途で広く利用されている。
【0003】あるPLLは、基準クロック信号周波数の
ある倍数である周波数を有する出力クロック信号を生成
する。この修正は、無線装置が共通に利用可能な基準ク
ロック信号のある倍数で送受信する無線用途で有利であ
る。また、この修正は、データ・プロセッサがバス・ク
ロック信号など入力基準クロック信号のある倍数で動作
するデータ処理システムにとっても有利である。
【0004】P分周(divide-by-P) 回路(Pは整数)
は、上記の周波数修正を生成するために用いることがで
きる。P分周回路は、基準クロック信号とPLLの入力
との間に挿入して、基準クロック信号より(1/P)倍
遅い出力クロック信号を生成できる。逆に、M分周回路
(Mは整数)は、出力クロック信号の帰還ループに挿入
して、基準クロック信号より(M)倍速い出力クロック
信号を生成できる。
【0005】図1は、当技術分野で周知の位相同期ルー
プ10のブロック図を示す。PLL10は、位相/周波
数検出器12,チャージ・ポンプ14,電圧制御発振器
(以下、簡単に「VCO」という。)16,M分周回路
18およびP分周回路20を有し、MおよびPは整数で
ある。
【0006】PLL10の動作は当業者に周知である。
一般に、PLL10は、入力信号REFERENCE
CLOCKに対して所定の位相および周波数関係を有す
る出力クロック信号PLL OUTを生成する。特に、
PLL10は、基準クロック信号の位相および周波数に
整合するように、出力クロック信号PLL OUTの位
相および周波数をダイナミックに調整する。
【0007】位相/周波数検出器12は2つのクロック
信号を受け、UPおよびDOWN制御信号を生成する。
M分周回路18によって出力されるクロック信号がP分
周回路20によって出力されるクロック信号よりも低い
周波数を有する場合、位相/周波数検出器12はUP信
号をアサート(assert)する。逆に、M分周回路18によ
って出力されるクロック信号がP分周回路20によって
出力されるクロック信号よりも高い周波数を有する場
合、位相/周波数検出器12はDOWN信号をアサート
する。2つのクロック信号が実質的に同じ位相および周
波数を有する場合、位相/周波数検出器12はいずれの
信号もアサートしない。
【0008】チャージ・ポンプ10は、位相/周波数検
出器14の出力信号UPおよびDOWNに応答して、ノ
ード(図示せず)を充電または放電する。一般に、この
ノードは、直列接続された抵抗およびコンデンサを介し
てグランドに接続される。チャージ・ポンプ10は、ノ
ードに電流を流すことによってUP制御信号がアサート
されると、ノードを充電する。チャージ・ポンプ10
は、ノードから電流を流すことによってDOWN制御信
号がアサートされると、ノードを放電する。
【0009】VCO16は、チャージ・ポンプ14のノ
ードに現れる電圧に応答して、周期的なクロック信号
(PLL OUTと記す)を生成する。VCO16は、
第1および第2トランジスタをそれぞれ介して第1およ
び第2電源レールに接続されたリング発振器をその中に
有することができる。一般に、出力ノード12上に現れ
る電圧の増加により、第1または第2トランジスタの導
電性は増加して、それによりリング発振器の発振周波数
を増加させる。逆に、出力ノード12に現れる電圧の低
下により、第1または第2トランジスタの導電性は低下
して、それによりリング発振器の発振周波数を低下させ
る。
【0010】VCO16の出力は、PLL22の出力
(PLL OUTと記す。)を生成する。M分周回路1
8は、PLL OUT信号を受け、信号の周波数を整数
比Mで分周する。P分周回路20は、REFERENC
E CLOCK信号を受けて、信号の周波数を整数比P
で分周する。M分周回路18およびP分周回路20の出
力は、位相/周波数検出器12に入力される。位相/周
波数検出器12が整合するのは、これら2つの信号であ
る。
【0011】PLL10は、M分周回路18またはP分
周回路20を追加することにより、基準クロック信号と
は異なる周波数を有する出力クロック信号を生成でき
る。出力クロック信号の周波数νPLL OUT は、関係式: νPLL OUT =(M/P)νIN によって与えられ、ここでMおよびPは前述のように整
数であり、νINはREFERENCE CLOCKの周
波数である。
【0012】PLLの出力クロック信号の周波数は、プ
ログラム可能なM分周回路またはプログラム可能なP分
周回路を適切な位置に挿入することによって変えること
ができる。このような分周回路を含むPLLは、挿入さ
れた分周回路の設定に応じて異なる周波数を有するクロ
ック信号を生成できる。用途に応じて、この柔軟性が必
要であったり、全く望ましいことがある。例えば、多く
のFM無線システムでは、そのPLLは異なる動作周波
数について異なる出力クロック周波数を生成できなけれ
ばならない。データ処理システムでは、入力クロック信
号から独立して、データ・プロセッサによって許容でき
る最大許容周波数で出力クロック信号を生成することが
望ましいことがある。プログラム可能なPLLにより、
データ・プロセッサはさまざまな状況においてその最大
クロック速度で動作できる。後者の場合、分周回路の設
定は、入力クロック信号の周波数が低下するにつれて比
率(M/P)を増加するように調整できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】一般に、VCOの動作
特性は、PLLの制約条件である。VCOの帯域幅は、
最悪の製造成績の最大周波数と、最良の製造成績の最小
周波数とによって制限される。これら2つの周波数の差
が、特定の製造プロセスについてのVCOの帯域幅であ
る。従って、PLLの帯域幅を増加することを試みる設
計者は、2つの設計上の選択肢がある。まず(1)設計
者は回路性能を改善するために製造プロセスを修正また
は「改良(tweak) 」できる;あるいは(2)M分周回路
を利用し、Mの値を増加できる。製造プロセスを改良す
ることは高価な方法である。さらに、プロセス改良の結
果は予測しにくい。M分周回路を利用することはPLL
の有効帯域幅を増加できる。残念ながら、Mが増加する
につれて、基準クロック信号と出力クロック信号が比較
される速度は低下する。この低下により、雑音に対する
PLLの感受性は増加し、いずれのクロック信号の周波
数の変化に対する応答時間は低下する。また、VCO
は、それぞれの新たなクロック信号のセットを整合させ
るためにある数のクロック・サイクルを必要とする。一
般に、2つのクロック信号の位相および周波数の間の差
が大きければ大きいほど、2つの信号を整合させるため
に必要な「再同期(re-lock) 」時間も長くなる。従っ
て、M=2からM=1またはその逆にPLLがスイッチ
ングすることは、2つのクロック信号を再整合させるた
めに比較的長い時間を要する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、位相同
期ループの欠点を実質的に排除する、分周回路の組合せ
を有する位相同期ループが提供される。
【0015】出力クロック信号を生成する位相同期ルー
プは、位相/周波数回路,チャージ・ポンプ回路,電圧
制御発振器回路,第1分周回路および第2分周回路を有
する。位相/周波数回路は、第1クロック信号と第2ク
ロック信号との間の所定の位相関係に応答して、第1制
御信号を生成する。チャージ・ポンプ回路は、第1制御
信号に応答して電圧を生成する。電圧制御発振器回路
は、この電圧に応答して第3クロック信号を生成する。
第1および第2分周回路は、第3クロック・サイクルの
周波数を第1および第2比率でそれぞれ順次分周する。
第1比率は、第2制御信号によって制御される。第1分
周回路の出力は、出力クロック信号を生成する。第2分
周回路の出力は、前記第1クロック信号を生成する。
【0016】さらに、出力クロック信号を生成する方法
について説明する。本方法は、位相/周波数回路におい
て、第1クロック信号および第2クロック信号を受ける
段階と、第1クロック信号と第2クロック信号との間の
所定の位相関係に応答して第1制御信号を生成する段階
とによって構成される。また、本方法は、第1制御信号
に応答してチャージ・ポンプによって電圧を生成する段
階と、前記電圧に応答して電圧制御発振器によって第3
クロック信号を生成する段階とを有する。最後に、本方
法は、第1分周回路によって出力クロック信号を生成す
る段階と、第2分周回路によって前記第1クロック信号
を生成する段階とを有する。出力クロック信号の周波数
と、第3クロック信号の周波数との比率は、第2制御信
号に応答する。第1クロック信号の周波数と、出力クロ
ック信号の周波数との比率は、所定の比率である。
【0017】本発明の特徴および利点は、添付の図面と
ともに以下の詳細な説明から明らかになろう。ただし、
図面において同様な参照番号は同様な対応する部分を表
す。
【0018】
【実施例】図2は、本発明に従って構成された位相同期
ループ22のブロック図を示す。PLL22は、位相/
周波数検出器12,チャージ・ポンプ14,電圧制御発
振器(以下、簡単に「VCO」という。)16,M分周
回路18,P分周回路20およびN分周回路24を有
し、ただしM,N,Pは正の実数である。PLL帰還ル
ープにおける分周回路18,24の組合せは、与えられ
たVCO帯域幅の最大入力周波数と最小入力周波数との
間の差を増加し、入力周波数と出力周波数との間の可能
な比率の数を増加し、再同期時間を短縮する。従って、
一般に狭い帯域幅のVCOを生産する製造プロセスを利
用して、はるかに大きな入力周波数範囲を有するPLL
を製造できる。
【0019】PLL22の個々の要素の動作およびPL
L22の動作全体は、当業者に周知である。一般に、P
LL22は、入力信号REFERENCE CLOCK
に対して所定の位相および周波数関係を有する出力クロ
ック信号PLL OUTを生成する。特に、PLL22
は、基準クロック信号の位相および周波数を整合させる
ため出力クロック信号の位相および周波数をダイナミッ
クに調整し、あるいは複数の基準クロック信号の位相お
よび周波数を整合させるため出力クロック信号の位相お
よび周波数を調整する。
【0020】位相/周波数検出器12は2つのクロック
信号を受け、UPおよびDOWN制御信号を生成する。
M分周回路18によって出力されるクロック信号がP分
周回路20によって出力されるクロック信号よりも低い
周波数を有する場合、位相/周波数検出器12はUP信
号をアサートする(あるいは、M分周回路18によって
出力されるクロック信号の所定のエッジは、P分周回路
20によって出力されるクロック信号の同じエッジより
遅れる。)。逆に、M分周回路18によって出力される
クロック信号がP分周回路20によって出力されるクロ
ック信号よりも高い周波数を有する場合、位相/周波数
検出器12はDOWN信号をアサートする(あるいは、
M分周回路18によって出力されるクロック信号の所定
のエッジは、P分周回路20によって出力されるクロッ
ク信号の同じエッジより進む。)。2つのクロック信号
が実質的に同じ位相および周波数を有するとき、位相/
周波数検出器12はいずれの信号もアサートしない。
【0021】チャージ・ポンプ10は、位相/周波数検
出器14のUPおよびDOWN出力信号に応答して、ノ
ード(図示せず)を充電または放電する。一般に、この
ノードは、直列接続された抵抗およびコンデンサを介し
てグランドに接続される。チャージ・ポンプ10は、ノ
ードに電流を流すことによってUP制御信号がアサート
されると、ノードを充電する。チャージ・ポンプ10
は、ノードから電流を流すことによってDOWN制御信
号がアサートされると、ノードを放電する。本発明の1
実施例は、プログラム可能なポンプ電流を有するチャー
ジ・ポンプ10を含む。ポンプ電流とは、上記のノード
を充電または放電する電流のことである。可変電流によ
り、チャージ・ポンプ10はさまざまな分周回路設定で
一貫して動作できる。このようなチャージ・ポンプは、
選択された動作特性を維持するために必要な電流を選択
するための制御信号を受ける。図示のように、チャージ
・ポンプ10は、FREQUENCY CONTROL
と記された制御信号を受ける。1993年6月2日に出
願された米国特許出願第08/070,186号"A Cha
rge Pump with a Programmable Pump Current and Syst
em" は、PLL22に組み込むことができるチャージ・
ポンプについて説明する。
【0022】VCO16は、チャージ・ポンプ14のノ
ードに現れる電圧に応答して、周期的なクロック信号P
LL OUTを生成する。VCO16は、第1および第
2トランジスタをそれぞれ介して第1および第2電源レ
ールに接続されたリング発振器をその中に有することが
できる。一般に、出力ノード12上に現れる電圧の増加
により、第1または第2トランジスタの導電性は増加し
て、それによりリング発振器の発振周波数を増加させ
る。逆に、出力ノード12に現れる電圧の低下により、
第1または第2トランジスタの導電性は低下して、それ
によりリング発振器の発振周波数を低下させる。
【0023】N分周回路24は、信号VCO OUTを
受け、信号の周波数を比率Nで分周する。N分周回路2
4の出力は、PLL22の出力(PLL OUTと記
す。)を生成する。M分周回路18は、信号PLL O
UTを受け、信号VCO OUTの周波数を比率Mで分
周する。P分周回路20は、信号REFERENCEC
LOCKを受け、信号の周波数を比率Pで分周する。M
分周回路18およびP分周回路20の出力は、位相/周
波数検出器12に入力される。位相/周波数検出器12
が整合するのは、これら2つの信号である。
【0024】PLL22は、M分周回路18またはP分
周回路20を追加することにより、基準クロック信号と
は異なる周波数を有する出力クロック信号を生成でき
る。出力クロック信号の周波数νPLL OUT は、関係式: νPLL OUT =(M/P)νIN によって与えられ、ここでMおよびPは前述の比率であ
り、νINは入力信号REFERENCE CLOCKの
周波数である。本実施例では、M分周回路18およびP
分周回路20は、FREQUENCY CONTROL
と記された制御信号をを受ける。制御信号FREQUE
NCY CONTROLはいくつかの信号または信号の
セットを含んでもよいことが理解される。制御信号FR
EQUENCY CONTROLは、M分周回路18お
よびP分周回路20の除数を選択する。M分周回路18
およびP分周回路20は、個別にプログラム可能であ
る。従って、PLL22は、挿入された分周回路の設定
に応じて異なる周波数を有するクロック信号を生成でき
る。1993年4月5日に出願された米国特許出願第0
8/043,112号"Delay Matching Circuit"は、P
LL22に組み込むことができるP分周回路について説
明する。
【0025】VCO16の出力(VCO OUTと記さ
れる)の周波数は、出力信号(PLL OUT)の周波
数と必ずしも等しくない。信号VCO OUTの周波数
νVCO OUT は、関係式: νVCO OUT =(M*N/P)*νIN によって与えられ、ここでM,NおよびPは前述のよう
に実数であり、VINは入力信号REFERENCE C
LOCKの周波数である。また、制御信号FREQUE
NCY CONTROLは、N分周回路24の除数も選
択する。本発明の利点は、以下で説明する表1および表
2で最もよくわかる。
【0026】一般に、PLL22の利点は2つの例で説
明できる。第1の例では、PLL22は、ある所定の比
率と基準信号の周波数との積に等しい周波数を有する信
号を生成するようにプログラムされる。(以下の説明を
簡略にするため、Pは1に等しいと仮定する。)よっ
て、PLLの機能は、一般に定周波数の信号である基準
信号の周波数および位相を整合することである。第2の
例では、PLL22は、ある可変比率と基準信号の周波
数との積に等しい周波数を有する出力信号を生成するよ
うにプログラムされる。この第2の例では、基準信号は
概して一定の周波数を有すると仮定できる。よって、P
LLの機能は、一般に大きな増分で、出力信号の周波数
を変えることである。上記の機能的分岐は任意であり、
本PLLを説明するためのものである。実際の用途で
は、本発明は、一般に一定の周波数の基準信号を整合さ
せることと、入力および出力信号の周波数の比率を変え
ることの両方のために利用できる。
【0027】図3は、図2に示すPLL22の4つの構
成を表形式で示す。図3は、PLL22の第1動作モー
ドを示す。これら4つの構成において、PLL22は、
入力基準信号のある所定の比率と整合するクロック信号
を出力することを必要とする。ここで、比率は1:1で
ある。しかし、各4つの構成において、入力信号の周波
数は異なる。信号自体が変化するか、あるいは基準クロ
ックがいくつかの値の1つを有する環境で動作するよう
にPLL22が設計された場合に、基準信号の周波数は
変化する。この特定の例では、入力クロック信号の周波
数は16.5MHzから100MHzまで変化する。上
述のように、比率(M/P)は出力クロック信号と入力
クロック信号の比率を決定する。従って、M=1とプロ
グラムすることにより、出力クロック信号の周波数は入
力クロック信号の周波数と一致する。VCO16の周波
数は、Nを変えることにより出力周波数から独立して修
正できる。VCO OUT信号の周波数は、Nを8,
4,2と変えることにより、第1から第3の構成におい
て132MHzに維持できる。VCO OUT信号の周
波数は、第4の構成において200MHzまで増加す
る。
【0028】一般に、特定の用途におけるVCOの所要
帯域幅は、その用途で必要な最大VCO周波数と最小V
CO周波数との間の差である。第1の例では、VCOの
帯域幅は68MHz(200MHz−132MHz)で
ある。表1に示すものと同様な4つの構成で動作するよ
うに設計された既知のVCOの帯域幅は167MHzで
ある。このようなPLLは、(50%デューティ・サイ
クルを確保するため)Mが2に等しいM分周回路を有
し、N分周回路がない。この既知のPLLにおけるVC
Oは、第1および第4の構成でそれぞれ30MHzおよ
び200MHzで動作する。本発明のPLLは、与えら
れたVCOの機能を大幅に向上させ、あるいは逆に、与
えられた回路仕様について製造プロセスおよび物理特性
の制限を緩和する。
【0029】図4は、図2に示すPLL22の3つの構
成を表形式で示す。図4は、PLL22の第2動作モー
ドを示す。これら3つの構成において、PLL22は、
入力基準信号の特定の比率と整合するクロック信号を出
力することを必要とする。この特定の比率は、各構成で
異なる。入力信号の入力周波数は一定のままである。例
えば、PLL22がデータ・プロセッサおよびそのバス
が異なる周波数で動作する環境で動作するように設計さ
れたデータ・プロセッサの一部である場合に、周波数の
比率は変化する。この特定の例では、周波数比率は1:
1,1:2および1:4であり、入力クロック信号は一
定の16.5MHzである。上述のように、比率(M/
P)は、出力クロック信号と入力クロック信号の比率を
決定する。従って、M=1,2,4とプログラムするこ
とにより、出力クロックの周波数と入力クロックの周波
数の比率は、第1,第2および第3の構成において必要
な比率と一致する(P=1)。同時に、Nの値は積(N
*M)が一定となるように変えることができる。この例
では、積(N*M)は一定の値8である。この動作モー
ドは、132MHzの一定のVCO周波数を維持する。
PLL22を含む回路は、VCO14の周波数を変えず
にこれら3つの構成間で切り換えることができる。この
動作方式は、「スイッチング・オン・ザ・フライ(switc
hing on thefly)」という。N分周回路24により、P
LL22は、比率が変化した後に入力および出力クロッ
ク信号をほとんどまたは全く遅延なしに再同期できる。
【0030】具体的な実施例を参照して本発明について
説明してきたが、更なる修正や改善は当業者に想起され
る。例えば、P分周回路20は本発明を実施する上で必
要ない。また、各M分周回路18およびN分周回路24
が実行できる周波数分周の特定の範囲は、用途に固有の
ものである。従って、本発明は特許請求の範囲に定めら
れる発明の範囲から逸脱しないこのようなあらゆる修正
を含むことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術で周知の位相同期ループのブロック図
である。
【図2】本発明に従って構成された位相同期ループのブ
ロック図である。
【図3】図2に示すPLLの4つの構成の表である。
【図4】図2に示すPLLの3つの構成の表である。
【符号の説明】
12 位相/周波数検出器 14 チャージ・ポンプ 16 電圧制御発振器(VCO) 18 M分周回路 20 P分周回路 22 位相同期ループ(PLL) 24 N分周回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術で周知の位相同期ループのブロック図
である。
【図2】本発明に従って構成された位相同期ループのブ
ロック図である。
【図3】図2に示すPLLの4つの構成の図表である。
【図4】図2に示すPLLの3つの構成の図表である。
【符号の説明】 12 位相/周波数検出器 14 チャージ・ポンプ 16 電圧制御発振器(VCO) 18 M分周回路 20 P分周回路 22 位相同期ループ(PLL) 24 N分周回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジアンフランコ・ジローザ アメリカ合衆国テキサス州オースチン、ト レイ・パインズ・コーブ6506

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力クロック信号を生成する位相同期ル
    ープ(22)であって:第1クロック信号および第2ク
    ロック信号を受ける位相/周波数回路(12)であっ
    て、第1周波数によって特徴づけられる前記第1クロッ
    ク信号と、第2周波数によって特徴づけられる前記第2
    クロック信号との間の所定の位相関係に応答して、第1
    制御信号を生成する位相/周波数回路(12);前記位
    相/周波数回路に結合され、前記第1制御信号に応答し
    て電圧を生成するチャージ・ポンプ回路(14);前記
    チャージ・ポンプ回路に結合され、前記電圧に応答する
    第3周波数によって特徴づけられる第3クロック信号を
    生成する電圧制御発振器回路(16);前記電圧制御発
    振器回路に結合され、第4周波数によって特徴づけられ
    る出力クロック信号を生成する第1分周回路(24)で
    あって、前記第3周波数と第4周波数の比率が第2制御
    信号に応答する第1分周回路(24);および前記第1
    分周回路に結合され、前記第1クロック信号を生成する
    第2分周回路(18)であって、前記第1クロック信号
    と第4クロック信号の比率が所定の比率である第2分周
    回路(18);によって構成されることを特徴とする位
    相同期ループ。
  2. 【請求項2】 出力クロック信号を生成する方法であっ
    て:位相/周波数回路において、第1周波数によって特
    徴づけられる第1クロック信号と、第2周波数によって
    特徴づけられる第2クロック信号とを受ける段階;前記
    位相/周波数検出器において、前記第1クロック信号と
    第2クロック信号との間の所定の位相関係に応答して、
    第1制御信号を生成する段階;前記第1制御信号に応答
    して、チャージ・ポンプ回路によって電圧を生成する段
    階;前記電圧に応答する第3周波数によって特徴づけら
    れる第3クロック信号を電圧制御発振器によって生成す
    る段階;第4周波数によって特徴づけられる出力クロッ
    ク信号を第1分周回路によって生成する段階であって、
    前記第3周波数と第4周波数の比率が第2制御信号に応
    答する段階;および前記第1クロック信号を第2分周回
    路によって生成する段階であって、前記第1周波数と第
    4周波数の比率が所定の比率である段階;によって構成
    されることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 出力クロック信号を生成する方法であっ
    て:1回目に、位相/周波数回路において、第1周波数
    によって特徴づけられる第1クロック信号と、第2周波
    数によって特徴づけられる第2クロック信号とを受ける
    段階;前記位相/周波数検出器において、前記第1クロ
    ック信号と第2クロック信号との間の所定の位相関係に
    応答して、第1制御信号を生成する段階;前記第1制御
    信号に応答して、チャージ・ポンプ回路によって電圧を
    生成する段階;前記電圧に応答する第3周波数によって
    特徴づけられる第3クロック信号を電圧制御発振器によ
    って生成する段階;第4周波数によって特徴づけられる
    出力クロック信号を第1分周回路によって生成する段階
    であって、前記第3周波数と第4周波数の比率が第2制
    御信号に応答する段階;前記第1クロック信号を第2分
    周回路によって生成する段階であって、前記第1周波数
    と第4周波数の比率が第2制御信号に応答する段階;お
    よび次の2回目に、前記電圧に応答する第3クロック周
    波数によって特徴づけられる第3クロック信号を前記電
    圧制御発振器によって生成する段階であって、2回目の
    第3周波数は前記1回目の第3周波数に等しい段階;第
    5周波数によって特徴づけられる出力クロック信号を前
    記第1分周回路によって生成する段階であって、前記第
    3周波数と第5周波数の比率は前記第2制御信号に応答
    し、前記第5周波数は前記第4周波数と異なる段階;前
    記第1クロック信号を第2分周回路によって生成する段
    階であって、前記第1周波数と第5周波数の比率が前記
    第2制御信号に応答する段階;によって構成されること
    を特徴とする方法。
JP6193885A 1993-08-03 1994-07-27 位相同期ループおよび動作方法 Pending JPH07154246A (ja)

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US5952890A (en) 1997-02-05 1999-09-14 Fox Enterprises, Inc. Crystal oscillator programmable with frequency-defining parameters
US5960405A (en) * 1997-02-05 1999-09-28 Fox Enterprises, Inc. Worldwide marketing logistics network including strategically located centers for frequency programming crystal oscillators to customer specification
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EP2164175B1 (en) 2008-09-11 2016-10-19 Zoran Corporation Phase-locked loop

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FR2510287B1 (fr) * 1981-07-24 1985-01-04 Thomson Csf Synthetiseur de frequence a large bande relative

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TW236052B (en) 1994-12-11
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