JPH07153741A - プラズマ処理システム - Google Patents

プラズマ処理システム

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JPH07153741A
JPH07153741A JP29812293A JP29812293A JPH07153741A JP H07153741 A JPH07153741 A JP H07153741A JP 29812293 A JP29812293 A JP 29812293A JP 29812293 A JP29812293 A JP 29812293A JP H07153741 A JPH07153741 A JP H07153741A
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JP
Japan
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plasma
plasma processing
magnetic field
chamber
magnetic
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Application number
JP29812293A
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English (en)
Inventor
Kenji Fukuto
憲司 服藤
Masabumi Kubota
正文 久保田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマ発生の効率性と、加工に対して要求
されるプラズマ密度、空間分布等の制御性を高める。 【構成】 プラズマ発生装置1と、このプラズマを用い
たプラズマ加工装置6とを分離し、かつ1つのプラズマ
発生装置1から、1つあるいは複数のプラズマ加工装置
6へプラズマを供給できる構成にしている。プラズマを
輸送するプラズマ輸送装置4の内部には、輸送方向に沿
って磁力線の束を形成し、電子およびイオンが、この磁
力線に沿って、すみやかに輸送されるようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラズマを発生させ
るプラズマ発生装置と、プラズマ発生装置で発生したプ
ラズマを引き出すプラズマ引出し装置と、プラズマ発生
装置で発生したプラズマを利用してプラズマの密度分布
を制御しながらプラズマによる加工を行う複数のプラズ
マ加工装置と、プラズマ発生装置からプラズマ引出し装
置により引き出されたプラズマを複数のプラズマ加工装
置へ流量を独立に制御しながら輸送パイプ壁への損失が
少ないようにして輸送するプラズマ輸送装置と、プラズ
マ輸送装置に付設してプラズマ流量を制御するプラズマ
流量制御装置と、プラズマ輸送装置に付設した接続装置
と、これら各装置を統合したプラズマ処理システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波放電を用いたプラズマは、微細加
工のドライエッチング、薄膜形成のスパッタリングやプ
ラズマCVD、イオン注入機等、様々な加工に適用され
ている。加工寸法の微細化や膜質の高精度制御のため
に、高真空中でのプラズマ加工が求められている。
【0003】例えば、微細加工に適用されるドライエッ
チングを取り上げる。現代の高密度半導体集積回路の進
歩は産業革命にも比較される変革をもたらしつつある。
高密度化は、素子寸法の微細化、デバイスの改良、チッ
プサイズの大面積化等により実現されてきた。素子寸法
の微細化は光の波長程度まで進んできており、リソグラ
フィにはエキシマレーザや軟エックス線の使用が検討さ
れている。微細パターンの実現には、リソグラフィと並
んでドライエッチングが重要な役割を果たしている。
【0004】ドライエッチングとは、プラズマ、ラジカ
ル、イオン等による気相−固相表面における化学的また
は物理的反応を利用し、薄膜または基板の不要な部分を
除去する加工法である。ドライエッチング技術として最
も広く用いられている反応性イオンエッチング(RI
E)は、適当なガスの高周波放電プラズマ中に試料を曝
すとエッチング反応により試料表面の不要部分が除去さ
れるというものである。必要な部分は、通常、マスクと
して用いたホトレジストパターンにより保護されてい
る。
【0005】微細化のためにはイオンの方向性を揃える
ことが必要であるが、このためにはプラズマ中でのイオ
ンの散乱を減らすことが不可欠である。イオンの方向性
を揃えるためには、プラズマの真空度を高めてイオンの
平均自由行程を大きくするのが効果的であるが、真空度
を高めると高周波放電が生じ難くなるという問題があ
る。この対策として一般にプラズマ室に磁場を印加し、
放電を容易にする方法、例えばマグネトロン反応性イオ
ンエッチング技術やECR(電子サイクロトロン共鳴)
エッチング技術が開発されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなマグネトロン放電やECR放電は、プラズマ密度
が不均一で扱いが難しく、また加工する試料に電気的な
損傷が導入されてしまうという問題があった。例えば、
従来のマグネトロン反応性イオンエッチング装置では、
回転磁場によって局所的なプラズマの偏りを時間平均し
て均一にしているが、瞬時のプラズマ密度は均一ではな
いため局所的な電位差を発生し、MOSLSIプロセス
に適用するとゲート酸化膜破壊を生じることがある。
【0007】同様に、ECRエッチング装置では、磁場
がチャンバの径方向に分布を持つため、プラズマ密度の
局所的な粗密により、エッチング種の不均一を生じた
り、局所的な電位差を発生したりする。このプラズマの
不均一性に基づいてエッチングの均一性が悪くなり、L
SIを歩留まり良く作成することが困難であった。そし
てこのことは、さらに薄いゲート酸化膜が使用された超
微細パターンLSIのドライエッチングや大口径ウエハ
の使用等においては均一なエッチングが一層困難である
ことを意味する。
【0008】従来の13.56MHz励起の平行平板型
マグネトロンエッチング装置に100から200MHz
の高周波電力を重畳させ、プラズマを高密度化し、セル
フバイアス電圧を低減し高エネルギーイオンによる試料
への損傷を低減させることも試みられている。この方法
でもやはりプラズマの均一性向上は難しく、プラズマ不
均一に起因する問題の解決には十分とは言えない。
【0009】この発明は上記問題点に鑑み、プラズマに
よるドライエッチングを行う空間において、高真空のも
とで微細加工性に優れた、空間的均一性の良い、デバイ
スへの損傷の少ない試料へのプラズマ供給を効率よく実
現することができるプラズマ処理システム、ならびにそ
の構成要素であるプラズマ発生装置、プラズマ引出し装
置、プラズマ加工装置、プラズマ輸送装置、プラズマ流
量制御装置、接続装置を提供すること目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、この発明のプラズマ処理システムは、プラズマ発
生装置と、このプラズマを用いたプラズマ加工装置とを
分離し、かつ1つのプラズマ発生装置から、プラズマ輸
送装置を介して1つあるいは複数のプラズマ加工装置へ
プラズマが供給できるようにする。輸送途中のプラズマ
が、プラズマを輸送するプラズマ輸送装置の壁と接触し
てプラズマが損失することを可能な限り減らすために、
プラズマ輸送装置を取り囲むようなループ状の複数の外
部コイルを設置し、これらの外部コイルに電流を流すこ
とにより、プラズマを輸送する方向に沿った磁力線の束
を形成し、電子およびイオンが、この磁力線に沿ってサ
イクロトロン旋回運動を行いながら、すみやかに輸送さ
れることを用いて、プラズマ発生装置からプラズマ加工
装置へプラズマを輸送する手段を備えたプラズマ輸送装
置を設置する。プラズマ発生装置で生成されたプラズマ
をプラズマ輸送装置へ引き出すために、プラズマ発生装
置とプラズマ輸送装置との接続部近傍に、1つあるいは
複数のループ状コイルを接続部を取り囲むように設置
し、これらに電流を流すことにより、プラズマ発生装置
からプラズマ輸送装置へ向かう方向に収束するような磁
力線を形成し、これにより接続部の壁とは非接触的に、
プラズマを、プラズマ輸送パイプへ引き出す手段を備え
たプラズマ引出し装置を設置する。かつプラズマ輸送パ
イプの軸上の任意の位置に、その軸方向に垂直な面上に
円形コイルを設置し、その円形コイルに流す電流を可変
にすることにより、このコイルを設置した近傍の軸方向
磁場の磁束密度を可変にし、ミラー磁場を形成すること
により、プラズマ流量を制御する機能を備えたプラズマ
流量制御装置を設置する。かつプラズマ輸送パイプとプ
ラズマ加工装置との間を、円錐状パイプで接続し、プラ
ズマ輸送パイプの軸方向に沿って、その軸方向に垂直な
面上に設置された円形コイルの半径を、漸次大きくしな
がら、プラズマ加工装置上部まで設置することにより、
プラズマ輸送パイプの軸方向の磁束をプラズマ加工装置
の全領域にわたって均一になるように広げ、これにより
空間的に均一にプラズマが供給されるようにしたプラズ
マ加工装置との接続装置を設置する。かつプラズマ加工
装置の中心部に比べ周辺部の磁場の強度を強くすること
によりプラズマに対する磁気井戸を形成し、プラズマが
拡散によりプラズマ加工装置の壁と衝突して損失するこ
とを減らし、プラズマ加工装置の内部のプラズマ密度を
均一にする機能を具備し、かつ前記プラズマ中で生じた
反応性生成物を試料台上に設置した試料に照射させるよ
うに構成されている。また各プラズマ輸送装置に独立に
差動排気装置を設置している。
【0011】この発明の実施に当たっては、プラズマ発
生装置とプラズマ加工装置とをつなぐプラズマ輸送パイ
プは、できるだけ短いことが望ましい。
【0012】
【作用】この発明は上記した構成によって、プラズマ発
生装置と、このプラズマを用いたプラズマ加工装置とを
分離することにより、プラズマ発生装置は、プラズマ加
工装置に対して要求されるプラズマ密度あるいはプラズ
マの空間分布等の制御に必要な諸要求を実現するために
必要な諸機能の設置に伴う影響を受けることなく、最も
効率の良いプラズマ発生機能を設計することが可能とな
り、またプラズマを用いたプラズマ加工装置は、プラズ
マ発生装置に対して要求される入力電力に対するプラズ
マの効率的な発生のために必要な諸機能に全く影響を受
けることなく、例えばプラズマの空間分布の制御、ある
いは試料表面に対するイオン入射角の制御等の機能を設
計することが可能となる。
【0013】さらに、プラズマ発生装置から複数のプラ
ズマ加工装置へプラズマを輸送するシステムにすること
により、プラズマ発生とこのプラズマを用いたプラズマ
加工を行う機能を1つの装置にしていた従来型に比べ、
プラズマの拡散やプラズマからの輻射によって失われる
相対的なエネルギー損失が減少し、これにより同一のプ
ラズマ量を発生させるための全消費電力は少なくてす
む。これは、プラズマを閉じこめている空間に蓄えられ
ているエネルギーは、この空間の特徴的な長さをLとす
るとき、L3 に比例し、一方拡散や輻射による損失はほ
ぼL2 に比例するため、大容量のプラズマをまとめて発
生させ、これを各プラズマ加工装置へ送ったほうが、効
率的であるからである。
【0014】また、複数の外部コイルに電流を流すこと
により、あるいは複数の永久磁石を設置することによ
り、プラズマの輸送方向に沿って磁力線の束を形成し、
電子およびイオンが、磁力線に垂直な面でサイクロトロ
ン旋回運動を行いながら、電子およびイオンの持つ磁力
線方向の熱速度でこの磁力線に沿ってすみやかに輸送さ
れることを用いて、プラズマがプラズマを輸送するプラ
ズマ輸送装置の壁とできるだけ接触しないようにし、こ
れによりプラズマの損失とプラズマ中へのダストの侵入
を極力減らしながら、プラズマ発生装置からプラズマ加
工装置へプラズマを輸送することが可能となる。
【0015】また、プラズマ発生装置で生成されたプラ
ズマをプラズマ輸送装置へ引き出すための、プラズマ発
生装置とプラズマ輸送装置との接続部近傍に、1つある
いは複数のループ状コイルを接続部を取り囲むように設
置し、これらに電流を流すことにより、プラズマ発生装
置からプラズマ輸送装置へ向かう方向に収束するような
磁力線を形成し、この接続部の壁とは非接触的に、プラ
ズマを、プラズマを輸送するパイプへ引き出す手段を備
えたプラズマ引出し装置を設置することにより、相当量
のプラズマを効率よくプラズマを輸送するパイプへ誘導
することが可能となり、またプラズマの損失とプラズマ
中へのダストの侵入を極力減らすことができる。
【0016】さらに、プラズマ発生装置からプラズマ加
工装置へプラズマを輸送するパイプの軸上の任意の位置
に、その軸方向に垂直な面上に円形コイルを設置し、そ
のコイルに流す電流を可変にすることにより、このコイ
ルを設置した近傍の軸方向磁場の磁束密度を可変にし、
ミラー磁場を形成することにより、各プラズマ加工装置
へ輸送されるプラズマ流量を独立に制御し、さらにプラ
ズマ輸送パイプの軸上の任意の位置に差動排気装置を設
置することにより、各プラズマ加工装置の真空度を独立
に制御し、これらにより任意のプラズマ加工装置に供給
されるプラズマ量を時間的に変化させてプラズマによる
加工を行うことが可能となり、さらに同時に異なったプ
ラズマ加工装置において、異なったプラズマによる加工
を行うことが可能となる。
【0017】また、プラズマ輸送パイプとプラズマ加工
装置との間を、円錐状パイプで接続し、プラズマ輸送パ
イプの軸方向に沿って、その軸方向に垂直な面上に設置
された円形コイルの半径を、漸次大きくしながら、プラ
ズマ加工装置上部まで設置することにより、パイプの軸
方向の磁束をプラズマ加工装置の全領域にわたって均一
になるように広げ、これにより空間的に均一にプラズマ
をプラズマ加工装置に供給することが可能となる。ま
た、プラズマ加工装置の中心部に比べ周辺部の磁場の強
度を強くすることによりプラズマに対する磁気井戸を形
成し、プラズマが拡散によりプラズマ加工装置の壁に衝
突して損失することを減らし、かつプラズマ加工装置の
内部のプラズマ密度を均一にする機能を具備することに
より、前記プラズマ中で生じた反応性生成物を試料台上
に設置した試料に均一に照射させることが可能となり、
プラズマによる加工を空間的に一様に行うことが可能と
なり、また加工中の電気的なダメージを減らすことが可
能となる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の第1の実施例である、ドラ
イエッチングに適用したプラズマ処理システムについ
て、図面を参照しながら説明する。図1はこの発明のド
ライエッチングに適したプラズマ処理システムの一実施
例のブロック図である。図1において、1はプラズマ発
生装置、2はプラズマ引出し装置、3はプラズマ流量制
御装置、4はプラズマ輸送装置、5は接続装置、6はプ
ラズマ加工装置、7はプラズマ加工装置6内のプラズマ
分布を制御するプラズマ分布制御装置、8は排気装置、
9は差動排気装置、10は各プラズマ加工装置6に付加
的に反応性ガスを供給する反応性ガス供給装置である。
【0019】すなわち、この実施例では、単一のプラズ
マ発生装置1から複数のプラズマ加工装置6へ、プラズ
マ引出し装置2、プラズマ流量制御装置3、差動排気装
置9および接続装置5を具備したプラズマ輸送装置4を
介して、プラズマを供給する機能を持ったプラズマ処理
システムが構成されている。プラズマ発生装置1の真空
チャンバには、エッチングガスがマスフローコントロー
ラ(図示せず)を介して導入口(図示せず)から導か
れ、真空チャンバ内の圧力は排気装置8、例えばターボ
ポンプにより1〜1000Pa程度に制御されている。
プラズマ加工装置の真空チャンバ内には、下部に試料台
が設けられ、バイアスを形成するためと供給されたプラ
ズマに対して付加的な電離を行うために、13.56M
Hzの高周波電力が整合回路を通して、この試料台に供
給されている。
【0020】また、プラズマ加工装置6に供給されたプ
ラズマが装置側壁へ向かう拡散効果で損失することによ
り、装置中心から外側へ向かう動径方向の大きなプラズ
マ分布の変化ができることを防ぐために、プラズマの壁
への損失を防ぐ役割を果たす磁気井戸を用いたプラズマ
分布制御装置7を設置している。以上のように構成され
たドライエッチング装置について、図2以下に各構成装
置の詳細とその動作を説明する。
【0021】図2は、従来の平行平板型反応性イオンプ
ラズマ発生装置の構成図である。金属製チャンバ(真空
チャンバ)81中には、ガスコントローラ82を通して
反応性ガスが導入され、排気系83によって適切な圧力
に制御されている。金属製チャンバ81の上部にはアノ
ード(陽極)84が設けられ、下部にはカソード(陰
極)となる試料台85が設けられている。試料台85に
は、インピーダンス整合回路86を介して高周波電源8
7が接続されており、試料台85とアノード84との間
で高周波放電を起こすことができる。
【0022】図3は、従来の平行平板型マグネトロンプ
ラズマ発生装置の構成図である。金属製チャンバ81中
には、ガスコントローラ82を通して反応性ガスが導入
され、排気系83によって適切な圧力に制御されてい
る。金属製チャンバ81の上部にはアノード(陽極)8
4が設けられ、下部にはカソード(陰極)となる試料台
85が設けられている。試料台85には、インピーダン
ス整合回路86を介して高周波電源87が接続されてお
り、試料台85とアノード84との間で高周波放電を起
こすことができる。金属製チャンバ81中には、側面に
設置された、2対の位相の90度異なる対向する交流電
磁石88によって回転磁界が印加され、放電を容易にし
ている。電子は印加磁場により、サイクロイド運動をす
るため、イオン化効率が高くなるというものである。
【0023】この実施例において用いられるプラズマ発
生装置は、構造的には、図2および図3にそれぞれ示し
たプラズマ発生装置と同じであり、試料台85が単なる
カソード(陰極)として使用されるのみとなり、その内
部では加工は行わない点が従来例と異なる。図4は従来
の回転磁界を用いたリサージュ・エレクトロン・プラズ
マ発生装置の構成図である。図4において、205,2
06,207および208はそれぞれチャンバ201の
側部に設けられており10MHzの高周波電力が印加さ
れる側方電極であって、これら側方電極205,20
6,207,208に印加される電力の位相はその符号
に対して昇順または降順におよそ90度ずつ進んでい
る。側方電極205,206,207,208により囲
まれた空間がプラズマ発生領域であり、このプラズマ発
生領域に3.3V/cmの電場強度を有する回転磁場を
形成する高周波電力が高周波電源219から各側方電極
205,206,207,208に供給される。
【0024】チャンバ201には、エッチングガスがマ
スフローコントローラ(図示せず)を介して導入口(図
示せず)から導かれ、チャンバ201内の圧力はターボ
ポンプ(図示せず)により10Pa〜1000Pa程度
に制御されている。高周波電源219から供給された高
周波電力は、増幅器209,210,211,212お
よび整合回路213,214,215,216を介して
側方電極205,206,207,208に供給され
る。高周波電源219から各側方電極205,206,
207,208に供給される高周波電力はフェーズロッ
ク手段218により一定の位相差(90度)が実現され
るように制御されている。この場合、各側方電極20
5,206,207,208に供給される高周波電力の
周波数を等しくするため、一つの高周波電源219から
交流電力を増幅器209,210,211,212によ
り増幅している。
【0025】図5は、プラズマ引出し装置の構成図であ
る。プラズマ発生装置の壁17とプラズマの輸送を行う
プラズマ輸送パイプ11との間を、円錐状パイプ12で
接続している。プラズマを輸送するプラズマ輸送パイプ
11の軸方向に沿って、その軸方向に垂直な面上に、プ
ラズマ発生装置の壁17近傍から輸送を行うプラズマ輸
送パイプ11までループ状コイルである円形コイル13
を一定間隔をおきながら複数個配置し、設置された円形
コイル13の半径を、プラズマ発生装置からプラズマ輸
送パイプ11へ向かう方向に漸次小さくしている。これ
らの円形コイル13に矢印に示すような同一方向の同一
の電流を流すことにより、プラズマ輸送パイプ11の軸
方向の磁束14を、プラズマ発生装置の内部において広
がった形にし、それがプラズマ輸送パイプ11の方向に
向かうに従い漸次収束させる。プラズマを構成する電子
およびイオン15は、この磁力線14に沿ってサイクロ
トロン旋回運動16を行いながら電子およびイオン15
の持つ磁力線方向の熱速度で輸送される。すなわち、磁
力線を横切る方向の電子およびイオン粒子束に比べ、磁
力線に沿う方向の電子およびイオン粒子束の方が格段に
大きくなる。これにより、プラズマ発生装置の内部のプ
ラズマを、プラズマ発生装置あるいはプラズマ引出し装
置の壁との接触を少なくして、滑らかにかつ効率よくプ
ラズマ輸送パイプ11の方に誘導することができる。
【0026】図6は、プラズマ輸送装置の構成図であ
る。複数の円形外部コイル21をプラズマを輸送するプ
ラズマ輸送パイプ11の軸方向に沿って、その軸方向に
垂直な面上に一定間隔をおきながら複数個配置し、直流
電源22からループ状コイルである複数の円形外部コイ
ル21に電源を供給し、これらの円形外部コイル21に
電流を流すことにより、プラズマ輸送パイプ11の軸方
向に沿った磁力線の束23を形成する。プラズマを構成
する電子およびイオンは、この磁力線に沿ってサイクロ
トロン旋回運動を行いながら電子およびイオンの持つ磁
力線方向の熱速度で輸送される。すなわち、磁力線を横
切るプラズマ輸送パイプ11の動径方向の電子およびイ
オン粒子束に比べ、磁力線に沿う方向の電子およびイオ
ン粒子束の方が格段に大きくなる。これにより、プラズ
マを構成する電子およびイオンが、プラズマを輸送する
プラズマ輸送装置、つまりプラズマ輸送パイプ11の壁
と衝突して損失することが少ない状態で、プラズマ発生
装置からプラズマ加工装置へプラズマをすみやかに輸送
することが可能となる。
【0027】図7は、プラズマ流量制御装置の構成図で
ある。プラズマ発生装置からプラズマ加工装置へプラズ
マを輸送するプラズマ輸送パイプ11の軸上の任意の位
置に、その軸方向に垂直な面上にループ状コイルである
円形コイル31を設置し、この円形コイル31に直流電
源32と可変抵抗器33を用いて、この円形コイル31
に電流を流す。この円形コイル31に流す電流を、プラ
ズマを輸送するために設置してある複数の円形外部コイ
ル21に流す電流より強くすることにより、この円形外
部コイル21を設置した近傍の軸方向磁場の磁束密度を
強くし、ミラー磁場を形成する。磁力線34は、円形コ
イル31を設置した近傍において、中心部へ収束される
ように曲げられる。さて、磁場が空間的、時間的にあま
り急激に変化しない時には、その中を運動する電子およ
びイオンの磁気モーメントμが保存される。すなわち、
【0028】
【数1】μ=W⊥/B=一定 となる。ここで、W⊥は、磁力線に垂直な方向の運動エ
ネルギーである。一方、W//を磁力線に平行な方向の運
動エネルギーとすると、
【0029】
【数2】W=W//+W⊥ は保存される。磁気モーメントμが保存されるとする
と、(数1)および(数2)より
【0030】
【数3】W=W//+μB=一定 と書き表すことができる。磁場Bは、プラズマ輸送パイ
プ11の軸方向に沿った方向の場所の関数であるから、
μBは磁力線に沿った方向の一種のポテンシャルとみな
すことができる。したがって、電子およびイオンが磁場
の充分強いところにやってくると、W//=0となる。こ
の点で電子およびイオンは反射され、逆方向へ戻る。
【0031】図8はこの状況を説明した図である。符号
40のような磁力線が形成されている中を、電子および
イオン43が、サイクロトロン運動軌道41で示される
ようにサイクロトロン運動を行いながら、右から左へ進
行し、42で示される磁場の強い点(サイクロトロン運
動軌跡の反射点)42で反射され、右方向へ逆戻りす
る。
【0032】mを粒子の質量とすると、磁場に平行方向
の速度は
【0033】
【数4】v//=(v2 −2μB/m)1/2 で与えられるので、ミラー磁場の最大値をBM とする
と、
【0034】
【数5】v2 <2μBM /m の粒子に対して、v//の値が虚数になるので、ミラー磁
場によって反射される。
【0035】
【数6】2μB/m=v⊥2 /B であるから、
【0036】
【数7】v⊥/v=sinα とすると、ミラー磁場によって反射される条件は
【0037】
【数8】v⊥2 /v2 >sinαc となる。すなわち、図9に示される速度空間において、
(数8)で定義される臨界角αc より大きいαを持つ粒
子は反射される。円形コイル31に流す電流を時間的に
変化させることにより、任意のプラズマ加工装置に供給
されるプラズマ量を時間的に変化させ、プラズマによる
加工を行うことが可能となる。
【0038】図10は、接続装置の構成図である。プラ
ズマの輸送を行うプラズマ輸送パイプ11とプラズマを
用いた加工を行うプラズマ加工装置50との間を、円錐
状パイプ51で接続し、プラズマ輸送パイプ11の軸方
向に沿って、その軸方向に垂直な面上に設置された円形
コイル52の半径を、漸次大きくしながら、プラズマ加
工装置上部まで設置することにより、プラズマ輸送パイ
プ11の軸方向の磁束53をプラズマ加工装置の全領域
にわたって均一になるように広げ、これにより空間的に
均一にプラズマが供給されるようにすることが可能とな
る。
【0039】図11(a)は、プラズマ加工装置の構成
図である。プラズマ加工装置(真空チャンバを示してい
る)60の周辺部に、2重の同心円を想定する。内側の
円61上に直線コイル63を複数本配置し、これらの直
線コイル63に同一方向の電流を流し、また、外側の円
62上に直線コイル64を複数本配置し、これらの直線
コイル64には、内側の円61上の直線コイル63とは
逆方向の同一方向の電流を流す。これにより、図11
(b)の上面図に示されるように、内側の円61上に配
置された直線コイル63群と、外側の円62上に配置さ
れた直線コイル64群との間の領域65に、これらの円
61,62の周方向に、磁場66を発生させ、またこの
領域65の外側には、ほとんど磁場が発生しないように
する。これにより、プラズマ加工装置60内部のプラズ
マに対する磁気井戸を形成し、プラズマが拡散によりプ
ラズマ加工装置60の壁に衝突して損失することを減ら
し、かつプラズマ加工装置60内部のプラズマ密度を均
一にすることができる。
【0040】図12は、プラズマ加工装置のチャンバ壁
74の内部において、プラズマに対する磁気井戸72が
形成され、これによりプラズマを構成するプラズマ粒子
75が、この磁気井戸に閉じこめられる様子を模式的に
示したものである。磁気井戸の存在はプラズマ閉じこめ
の安定性に寄与し、またその深さは閉じこめられるプラ
ズマ密度に影響を与える。
【0041】図11に立ち戻る。このように、プラズマ
加工装置60内部にプラズマに対する磁気井戸を形成す
ることにより、前記プラズマ中で生じた反応性生成物を
試料台67上に設置した被エッチング試料である半導体
ウエハ68に均一に照射させることが可能となる。これ
により、プラズマによるエッチング加工を空間的に一様
に行うことが可能となり、また加工中の電気的なダメー
ジを減らすことが可能となる。なおこの際、試料台67
には13.56MHzの高周波電力源69から供給され
る高周波電力をアンプ70で増幅し、整合回路71を介
して供給している。
【0042】この発明では、プラズマ発生装置は、プラ
ズマ加工装置に対して要求されるプラズマ密度あるいは
プラズマの空間分布等の制御に必要な諸機能に全く影響
を受けることなく、最も効率の良いプラズマ発生機能を
設計することが可能となり、またプラズマを用いたエッ
チング加工装置(プラズマ加工装置)は、プラズマ発生
装置に対して要求される入力電力に対するプラズマの効
率的な発生のために必要な諸機能に全く影響を受けるこ
となく、例えばプラズマの空間分布の制御、あるいは試
料表面に対するイオン入射角の制御等の機能を設計する
ことが可能となる。
【0043】図2の従来型の平行平板型反応性イオンプ
ラズマ発生装置をエッチング装置として使用した場合に
は、プラズマ発生と加工は同一の装置内で行われ、また
プラズマ発生と発生したプラズマを試料上へ誘導するた
めの電源は同一であること等のため、プラズマ加工装置
内部におけるプラズマ密度あるいはプラズマの空間分布
等の制御を満足に行うことができなかった。このため、
試料台直上のプラズマ密度分布は図13(a)に示され
るように不均一である。これによりエッチングの不均一
や加工物への損傷が生じていたのである。
【0044】また、図3の回転磁場を用いたマグネトロ
ンエッチング装置では、平行平板型反応性エッチング装
置と同様に、プラズマ発生と加工が同一の装置内で行わ
れ、ある瞬時の試料台直上の磁束分布は図14(a)の
ように不均一である。このためチャンバ中の電子は、図
14(b)のように、磁場強度に逆比例した軌道半径で
回転するため、磁場強度の弱い上部および下部のプラズ
マ発生領域外側の場所の電子の半径は大きくなり、電子
がチャンバ壁に衝突して消滅する。また中央部左から右
へ横切る方向を考えた時、磁場強度の弱い中心部の場所
の電子密度が減少し、プラズマ密度も低くなり、磁場強
度の強い端部の場所の電子密度が増加し、プラズマ密度
も高くなる。こうしてプラズマ密度に不均一が生じ、エ
ッチングの不均一や加工物への損傷が生じていたのであ
る。
【0045】これに対して、この発明のエッチング加工
装置(プラズマ加工装置)を用いると、図13(b)で
示されるように、プラズマ加工領域部全域でのプラズマ
密度もほぼ均一になり、エッチング用反応ガスから生じ
る反応生成物は図11の試料である半導体ウエハ68の
全面にほぼ均一に照射される。このため試料全域でのエ
ッチングも均一になりチャージアップによる損傷も極め
て少ない。しかもプラズマ密度も高く、エッチングレー
トは大きい。
【0046】図15(a)は回転磁場を用いたマグネト
ロンエッチング装置でボロンリンガラスをエッチングし
た例を模式的に示している。図中、91はSi基板、9
2はボロンリンガラス、93はフォトレジストパターン
である。Si基板91直上のある瞬時の磁場強度分布が
図15(b)に示すように、試料台中央で最小値を持つ
場合では、Si基板91表面に入射してくるイオンフラ
ックスIは磁場強度分布に応じたプラズマ密度分布に比
例し、図15(a)に示すように、中央で疎となる。酸
化膜(ボロンリンガラス92)のエッチング速度も図1
5(c)に示すように、イオンフラックスにほぼ従った
ものとなり、不均一になる。また、プラズマ密度の不均
一は電荷の偏在による損傷を引き起こす。
【0047】これに対して、この発明のエッチング加工
装置によれば、先に述べたようにほぼ均一なプラズマが
発生するため、図16(a)に示すようにSi基板91
の表面に入射するエッチング用反応生成物であるイオン
フラックスIIも均一なものとなり、エッチング速度も図
16(b)のように均一性の高いものとなる。また、プ
ラズマが均一であるので、チャージの偏在は小さく、チ
ャージによる損傷は極めて小さい。
【0048】この場合にはプラズマ発生装置のチャンバ
内に導入するガスとしてCHF3 +O2 、CF4 +CH
22 等、フロンガスをベースにしたガスを用い、圧力
は10〜500Paでプラズマ生成を行った。このプラ
ズマ発生装置から10個のエッチング加工装置(プラズ
マ加工装置)へプラズマを供給し、同時にエッチングを
行った。エッチング加工装置内の圧力は0.1〜10P
aで行った。この際、エッチングレートは100から3
50nm/minであった。
【0049】この発明によれば、特にサブミクロンパタ
ーンのエッチング、6インチ(15.2cm)、8イン
チ(20.3cm)等の大口径の半導体ウエハのエッチ
ングに特に好ましい。それはプラズマ発生装置チャンバ
内の圧力が低く、イオン散乱が少なくフォトレジストパ
ターンからのエッチングによる寸法シフト(いわゆるC
Dロス)やエッチングレートのパターン寸法依存性が小
さいからである。また、プラズマの均一性が高くチャン
バの大型化が容易な構造であるためである。
【0050】また、この発明のプラズマ加工装置におい
て、印加した磁場の空間分布の歪みを防ぐために、非磁
性材料を使用したチャンバ系を用いることが望ましい。
さらに、外部からの磁場の影響を防ぐために、磁気シー
ルドを施したチャンバ系を用いることが望ましい。ま
た、この発明のプラズマ加工装置による他の実験では、
SF6 に微量の酸素を混合したガスを用い、被エッチン
グ材料はリンドープした多結晶Siとした。エッチング
ガスとしては、SF6 や酸素、塩素、よう素等のエレク
トロネガチィブ(負性)ガスを用いた場合にこの発明の
効果の大きいことが実験結果から得られた。この場合に
も、平行平板電極間内部における電界は均一であるの
で、均一性の良いプラズマが得られ、エッチングの均一
性も良好である。また、プラズマの局所的な偏りがほと
んどないので、MOSLSIのゲート酸化膜破壊等のデ
バイスへの損傷も極めて少なくなった。エッチングレー
トは200から400nm/minの値を得ている。
【0051】本実施例では酸化膜、多結晶シリコンエッ
チングの場合を示したが、Si化合物、Al等のメタル
のエッチング、多層レジストにおけるレジストのエッチ
ング等にもこの発明の装置を用いても高い効果が得られ
る。その場合、塩素やSF6、O2 等のエレクトロネガ
ティブガスを使用すると効果がさらに良くなる。アルミ
ニウムエッチングに適用した場合、BCl3 +Cl2
SiCl4 +Cl2 +CHCl3 等、塩素をベースにし
たガスを用い、圧力は0.1〜20Paとした。この
際、エッチングレートは400から900nm/min
が得られた。
【0052】以上のように、本実施例によれば、大容量
高密度のプラズマの発生を行い、このプラズマを複数個
のエッチング加工装置へ供給し、同時にエッチング加工
を行うことができた。さらに、各エッチング加工装置内
の試料台を構成する対向電極に13.56MHzの高周
波電力を印加制御することにより、エッチングの際の下
地との選択比もコントロールすることができた。また、
プラズマの局所的な偏りがほとんどないので、加工物へ
の損傷も極めて少なくすることができた。
【0053】また、本実施例では、プラズマの輸送、あ
るいは維持のための磁場を印加する機構として、円形コ
イルあるいは線状コイルに直流電流を流す方法を用いた
が、この場合が磁場の強さおよび方向が制御しやすく、
均一性がより良く、かつ機構が簡単であるということで
あり、これらのコイルのかわりに、電磁石あるいは永久
磁石を用いて所期目的の磁場を印加させても良い。
【0054】なお、高周波電力を印加する電極、電流を
印加するコイル、電磁石、あるいは永久磁石は、プラズ
マ加工を行う真空中に露出していないか、あるいはこれ
らが石英またはセラミック材料を介して設置されること
が好ましい。以下、この発明の第2の実施例について図
面を参照しながら説明する。図17は、トーラス状プラ
ズマ発生装置の構成断面図である。ドーナッツ型金属製
チャンバ105中には、ガスコントローラ120を通し
て反応性ガスが導入され、排気系121によって適切な
圧力に制御されている。ドーナッツ型金属製チャンバ1
05を取り囲むように、複数個の円形コイル106がほ
ぼ等間隔にドーナッツの周方向に配置され、これらの円
形コイル106に直流電流が供給されている。この結
果、磁力線110がトーラスの周方向に作られる。アン
テナ113を介して、圧縮アルフベン波、イオンサイク
ロトロン波、あるいは電子サイクロトロン波が励起さ
れ、複数個の円形コイル106群によって、このプラズ
マが安定に維持されている。すなわち、電子112ある
いはイオン111は、それぞれ、らせん軌道116ある
いはらせん軌道117を描きながら、磁力線110に沿
って運動を行い、ドーナッツ型金属製チャンバ105の
壁との衝突が極力抑えられ、プラズマが安定に維持され
ている。このトーラス状プラズマ発生装置により、高密
度のプラズマが安定に長時間維持される。
【0055】この場合には、ドーナッツ型金属製チャン
バ内に導入するガスとして、Arガスを用い、圧力は1
0〜500Paでプラズマ生成を行った。このプラズマ
発生装置から図1の2個のエッチング加工装置6へプラ
ズマを供給し、同時に異なったエッチングを行った。す
なわち、片方のエッチング加工装置6へは、反応性ガス
供給装置10からBCl3 +Cl2 、SiCl4 +Cl
2 +CHCl3 等、塩素をベースにしたガスを供給し、
プラズマ加工装置の真空チャンバ内の試料台に13.5
6MHzの高周波電力を整合回路を通して供給し、バイ
アスを形成するとともに、供給されたArプラズマと塩
素ベースガスに対して付加的な電離を行う。エッチング
加工装置内の圧力は0.1〜20Paとした。この際、
エッチングレートは800から1500nm/minが
得られた。また、もう片方のエッチング加工装置6へ
は、反応性ガス供給装置10からCHF3 +O2 、CF
4 +CH22 等、フロンガスをベースにしたガスを供
給し、プラズマ加工装置の真空チャンバ内の試料台に1
3.56MHzの高周波電力を整合回路を通して供給
し、バイアスを形成するとともに、供給されたArプラ
ズマとフロンベースガスに対して付加的な電離を行う。
エッチング加工装置内の圧力は0.1〜10Paとし
た。この際、エッチングレートは200から500nm
/minが得られた。
【0056】この発明によれば、特にサブミクロンパタ
ーンのエッチング、6インチ、8インチ等の大口径の半
導体ウエハのエッチングに特に好ましい。それはプラズ
マ加工装置チャンバ内の圧力が低く、イオン散乱が少な
くフォトレジストパターンからのエッチングによる寸法
シフト(いわゆるCDロス)やエッチングレートのパタ
ーン寸法依存性が小さいからである。また、プラズマの
均一性が高くチャンバの大型化が容易な構造であるため
である。
【0057】なお、この発明で用いたトーラス状プラズ
マ発生装置においては、プラズマの発生手段として、ア
ンテナ113を介して、圧縮アルフベン波、イオンサイ
クロトロン波、あるいは電子サイクロン波を励起する方
法を用いたが、ドーナッツの周方向に配置された複数の
円形コイルに時間的に変化する非定常電流を供給するこ
とにより、非定常磁場を発生させて電磁誘導的にプラズ
マを発生させることも可能である。
【0058】以下、この発明の第3の実施例である、プ
ラズマ処理システムが適用されたCVD加工装置につい
て、図18を参照しながら説明する。第3の実施例が適
用されたCVD加工装置が、第1の実施例が適用された
図11に示すドライエッチング加工装置と異なるのは、
試料台67に高周波電力を供給する手段、例えば高周波
電力源69、アンプ70、整合回路71が設けられてい
ない点と、堆積膜の膜厚を制御するためのヒーター15
0が試料台67に設けられている点である。その他の点
については、図11に示すドライエッチング加工装置と
同様であるので、同一の符号を付すことにより詳細な説
明は省略する。このCVD加工装置10内にプラズマを
供給するために、プラズマ発生装置のチャンバ内には、
2 ガス150sccmとSiH4 ガス150sccm
とを導入し、これらのガス圧力は7Paに設定し、プラ
ズマを発生させている。これにより、各CVD加工装置
のチャンバ60のガス圧力は0.7Paに設定される。
なお、試料台67には温度制御装置を設け、試料内67
の温度制御を行う。その制御温度は400°Cに設定す
ることが好ましい。
【0059】図19は、前記CVD加工装置により作製
した半導体チップの断面を示している。Si基板160
の上には熱酸化膜161が形成されている。スパッタリ
ング法により、0.8μmの膜厚に堆積されたアルミニ
ウム162は、フォトリソグラフィおよびドライエッチ
ングによって0.8μm幅の配線に加工されている。ア
ルミニウム162の上には、前記CVD加工装置により
SiN膜163が堆積されている。このCVD加工装置
は、6インチまたは8インチ等の大口径の半導体ウエハ
に対するCVD法に好適である。その理由は、ドライエ
ッチング加工装置のときに説明したように、このCVD
加工装置は、プラズマの均一性を高くすることができる
ため、堆積膜をウエハ全体にわたって均一に実現するこ
とができるからである。
【0060】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、プラズ
マ発生装置は、プラズマ加工装置に対して要求されるプ
ラズマ密度あるいはプラズマの空間分布等の制御に必要
な諸機能に全く影響を受けることなく、最も効率の良い
プラズマ発生機能を設計することが可能となり、プラズ
マ加工装置は、プラズマ発生装置に対して要求される入
力電力に対するプラズマの効率的な発生のために必要な
諸機能に全く影響を受けることなく、例えばプラズマの
空間分布の制御、あるいは試料表面に対するイオン入射
角の制御等の機能を設計することが可能となる。プラズ
マを輸送するパイプの軸上の任意の位置に、可変のミラ
ー磁場を形成することにより、プラズマ流量を制御し、
これにより任意のプラズマ加工装置に供給されるプラズ
マ量を時間的に変化させてプラズマによる加工を行うこ
とが可能となる。プラズマ輸送パイプの軸方向の磁束を
プラズマ加工装置の全領域にわたって均一になるように
広げ、これにより空間的に均一にプラズマが供給される
ようにすることが可能となり、またプラズマ加工装置の
中心部に比べ周辺部の磁場の強度を強くすることによ
り、プラズマ加工装置内部のプラズマ密度を均一にし、
前記プラズマ中で生じた反応性生成物を試料台上に設置
した試料に均一に照射させることが可能となり、プラズ
マによる加工を空間的に一様に行うことが可能となり、
また加工中の電気的なダメージを減らすことが可能とな
る。この発明により、微細加工性に優れかつ量産性が高
く、均一性の良い、ゲート酸化膜破壊等のデバイスへの
損傷も極めて少ないエッチングおよびCVDが実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1、第2および第3の実施例にお
けるドライエッチング加工装置およびCVD加工装置シ
ステムの実施例のブロック図である。
【図2】平行平板型反応性イオンプラズマ発生装置の構
成を示す概略図である。
【図3】この発明の第1および第3の実施例において用
いられる平行平板型マグネトロンプラズマ発生装置の構
成を示す概略図である。
【図4】回転磁界を用いたリサージュ・エレクトロン・
プラズマ発生装置の構成を示す概略図である。
【図5】プラズマ引出し装置の構成を示す概略図であ
る。
【図6】プラズマ輸送装置の構成を示す概略図である。
【図7】ミラー磁場を用いたプラズマ流量制御装置を示
す模式図である。
【図8】ミラー磁場中を運動する荷電粒子の運動を示す
模式図である。
【図9】速度空間における、ミラー磁場中を運動する荷
電粒子の通過あるいは反射される領域を示す模式図であ
る。
【図10】接続装置の構成を示す概略図である。
【図11】(a)はプラズマ加工装置の構成を示す概略
図、(b)はプラズマ加工装置の上面図である。
【図12】プラズマ加工装置内部において、プラズマに
対する磁気井戸が形成され、これによりプラズマを構成
する粒子が、この磁気井戸に閉じこめられる様子を模式
図である。
【図13】(a)は従来の平行平板型反応性イオンエッ
チング装置における試料台直上のプラズマ密度分布を示
す概略図、(b)はこの発明のプラズマ加工装置におけ
る試料台直上のプラズマ密度分布を示す概略図である。
【図14】従来のマグネトロンエッチング装置における
磁束分布(a)と電子の回転(b)を示す模式図であ
る。
【図15】従来のマグネトロンエッチング装置における
ボロンリンガラスのエッチングを説明するための断面図
と磁場強度分布を示す概略図である。
【図16】この発明のドライエッチング装置におけるボ
ロンリンガラスのエッチングを説明するための断面図と
エッチング速度分布を示す概略図である。
【図17】トーラス状プラズマ発生装置の構成を示す概
略断面図である。
【図18】(a)はCVDに適用されるプラズマ加工装
置の構成を示す概略図、(b)はCVDに適用されるプ
ラズマ加工装置の上面図である。
【図19】CVD加工装置により作製した半導体チップ
の断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマ発生装置 2 プラズマ引出し装置 3 プラズマ流量制御装置 4 プラズマ輸送装置 5 接続装置 6 プラズマ加工装置 7 プラズマ分布制御装置 8 排気装置 9 差動排気装置 10 反応性ガス供給装置 11 プラズマ輸送パイプ 12 円錐状パイプ 13 円形コイル 14 磁束 15 電子およびイオン 16 サイクロトロン旋回運動 17 プラズマ発生装置の壁 21 円形外部コイル 22 直流電源 23 磁力線の束 31 円形コイル 32 直流電源 33 可変抵抗器 34 磁力線 40 磁力線 41 サイクロトロン運動軌道 42 サイクロトロン運動軌道の反射点 43 電子およびイオン 50 プラズマ加工装置 51 円錐状パイプ 52 円形コイル 53 パイプの軸方向の磁束 60 プラズマ加工装置 61 2重の同心円の内側の円 62 2重の同心円の外側の円 63 直線コイル 64 直線コイル 65 領域 66 周方向の磁場 67 試料台 68 半導体ウエハ 69 高周波電力源 70 アンプ 71 整合回路 72 磁気井戸 74 プラズマ加工装置のチャンバ壁 75 プラズマ粒子 81 金属製チャンバ 82 ガスコントローラ 83 排気系 84 アノード(陽極) 85 試料台 86 インピーダンス整合回路 87 高周波電源 88 交流電磁石 90 磁力線 91 Si基板 92 ボロンリンガラス 93 フォトレジストパターン 105 ドーナッツ型金属製チャンバ 106 円形コイル 110 磁力線 111 イオン 112 電子 113 アンテナ 116 らせん軌道 117 らせん軌道 120 ガスコントローラ 121 排気系 150 ヒーター 160 Si基板 161 熱酸化膜 162 アルミニウム 163 SiN膜 201 チャンバ 205 側方電極 206 側方電極 207 側方電極 208 側方電極 209 増幅器 210 増幅器 211 増幅器 212 増幅器 213 整合回路 214 整合回路 215 整合回路 216 整合回路 218 フェーズロック機構 219 高周波電源

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一のプラズマ発生装置と、このプラズ
    マ発生装置から供給されるプラズマによって加工を行う
    複数のプラズマ加工装置と、前記プラズマ発生装置から
    前記複数のプラズマ加工装置へそれぞれプラズマを輸送
    する複数のプラズマ輸送装置と、前記プラズマ発生装置
    からプラズマを引き出す複数のプラズマ引出し装置と、
    前記複数のプラズマ輸送装置にそれぞれ付設されて輸送
    するプラズマの流量を制御する複数のプラズマ流量制御
    装置と、前記複数のプラズマ輸送装置にそれぞれ付設さ
    れてプラズマを前記複数のプラズマ加工装置へそれぞれ
    供給する複数の接続装置とを備えたプラズマ処理システ
    ム。
  2. 【請求項2】 プラズマ発生装置が、チャンバに複数の
    電極を配置し、前記チャンバに電離させるべきガスを導
    入し、前記複数の電極のいずれかに、位相が同じかある
    いは異なる高周波電力またはその高調波の高周波電力を
    印加してプラズマを発生させる構造である請求項1記載
    のプラズマ処理システム。
  3. 【請求項3】 プラズマ発生装置が、チャンバに磁場を
    発生させる磁場発生手段を配置し、前記チャンバに電離
    させるべきガスを導入し、前記磁場発生手段により適当
    な磁場を印加し、この磁場と電子サイクロトロン共鳴を
    起こし得るマイクロ波を前記チャンバに印加することに
    よりプラズマを発生させる構造である請求項1記載のプ
    ラズマ処理システム。
  4. 【請求項4】 プラズマ発生装置が、チャンバに複数の
    コイルを配置し、前記チャンバに電離させるべきガスを
    導入し、前記複数のコイルに時間的に変化する非定常電
    流を印加することにより非定常磁場を発生させ、電磁誘
    導的にプラズマを発生させる構造である請求項1記載の
    プラズマ処理システム。
  5. 【請求項5】 プラズマ発生装置で生成されたプラズマ
    をプラズマ輸送装置へ引き出すための、前記プラズマ発
    生装置と前記プラズマ輸送装置との接続部近傍に、1つ
    あるいは複数の外部コイルを設置し、前記1つあるいは
    複数の外部コイルに電流を流すことにより、前記プラズ
    マ発生装置から前記プラズマ輸送装置へ向かう方向に収
    束するような磁力線を形成し、電子およびイオンが、こ
    の磁力線に沿ってサイクロトロン旋回運動を行いなが
    ら、この磁力線に沿った方向にすみやかに輸送されるよ
    うにして、前記接続部の壁とは非接触的に、プラズマ
    を、プラズマ輸送パイプへ引き出すようにしたプラズマ
    引出し装置。
  6. 【請求項6】 プラズマ発生装置で生成されたプラズマ
    をプラズマ輸送装置へ引き出すための、前記プラズマ発
    生装置と前記プラズマ輸送装置との接続部近傍に、1つ
    あるいは複数のループ状コイルを前記接続部を取り囲む
    ように設置し、前記1つあるいは複数のループ状コイル
    に電流を流すことにより、前記プラズマ発生装置から前
    記プラズマ輸送装置へ向かう方向に収束するような磁力
    線を形成し、電子およびイオンが、この磁力線に沿って
    サイクロトロン旋回運動を行いながら、この磁力線に沿
    った方向にすみやかに輸送されるようにして、前記接続
    部の壁とは非接触的に、プラズマを、プラズマ輸送パイ
    プへ引き出すようにしたプラズマ引出し装置。
  7. 【請求項7】 プラズマ発生装置で生成されたプラズマ
    をプラズマ輸送装置へ引き出すための、前記プラズマ発
    生装置と前記プラズマ輸送装置との接続部近傍に、1つ
    あるいは複数の永久磁石を設置することにより、前記プ
    ラズマ発生装置から前記プラズマ輸送装置へ向かう方向
    に収束するような磁力線を形成し、電子およびイオン
    が、この磁力線に沿ってサイクロトロン旋回運動を行い
    ながら、この磁力線に沿った方向にすみやかに輸送され
    るようにして、前記接続部の壁とは非接触的に、プラズ
    マを、プラズマ輸送パイプへ引き出すようにしたプラズ
    マ引出し装置。
  8. 【請求項8】 プラズマ引出し装置が、プラズマ発生装
    置で生成されたプラズマをプラズマ輸送装置へ引き出す
    ための、前記プラズマ発生装置と前記プラズマ輸送装置
    との接続部近傍に、1つあるいは複数の外部コイルを設
    置し、前記1つあるいは複数の外部コイルに電流を流す
    ことにより、前記プラズマ発生装置から前記プラズマ輸
    送装置へ向かう方向に収束するような磁力線を形成し、
    電子およびイオンが、この磁力線に沿ってサイクロトロ
    ン旋回運動を行いながら、この磁力線に沿った方向にす
    みやかに輸送されるようにして、前記接続部の壁とは非
    接触的に、プラズマを、プラズマ輸送パイプへ引き出す
    ようにした構造である請求項1記載のプラズマ処理シス
    テム。
  9. 【請求項9】 プラズマ引出し装置が、プラズマ発生装
    置で生成されたプラズマをプラズマ輸送装置へ引き出す
    ための、前記プラズマ発生装置と前記プラズマ輸送装置
    との接続部近傍に、1つあるいは複数のループ状コイル
    を前記接続部を取り囲むように設置し、前記1つあるい
    は複数のループ状コイルに電流を流すことにより、前記
    プラズマ発生装置から前記プラズマ輸送装置へ向かう方
    向に収束するような磁力線を形成し、電子およびイオン
    が、この磁力線に沿ってサイクロトロン旋回運動を行い
    ながら、この磁力線に沿った方向にすみやかに輸送され
    るようにして、前記接続部の壁とは非接触的に、プラズ
    マを、プラズマ輸送パイプへ引き出すようにした構造で
    ある請求項1記載のプラズマ処理システム。
  10. 【請求項10】 プラズマ引出し装置が、プラズマ発生
    装置で生成されたプラズマをプラズマ輸送装置へ引き出
    すための、前記プラズマ発生装置と前記プラズマ輸送装
    置との接続部近傍に、1つあるいは複数の永久磁石を設
    置することにより、前記プラズマ発生装置から前記プラ
    ズマ輸送装置へ向かう方向に収束するような磁力線を形
    成し、電子およびイオンが、この磁力線に沿ってサイク
    ロトロン旋回運動を行いながら、この磁力線に沿った方
    向にすみやかに輸送されるようにして、前記接続部の壁
    とは非接触的に、プラズマを、プラズマ輸送パイプへ引
    き出すようにした構造である請求項1記載のプラズマ処
    理システム。
  11. 【請求項11】 プラズマ発生装置からプラズマ加工装
    置へプラズマを輸送するプラズマ輸送パイプの軸方向に
    沿って、磁力線の束を形成する手段を設け、電子および
    イオンが、この磁力線に沿ってサイクロトロン旋回運動
    を行いながら、この磁力線に沿った方向にすみやかに輸
    送されるようにして、前記プラズマ発生装置から前記プ
    ラズマ加工装置へプラズマを輸送するようにしたプラズ
    マ輸送装置。
  12. 【請求項12】 プラズマ発生装置からプラズマ加工装
    置へプラズマを輸送するプラズマ輸送パイプの軸方向に
    沿って、前記プラズマ輸送パイプを取り囲むように複数
    のループ状外部コイルを設置し、前記複数のループ状外
    部コイルに電流を流すことにより、磁力線の束を形成
    し、電子およびイオンが、この磁力線に沿ってサイクロ
    トロン旋回運動を行いながら、この磁力線に沿った方向
    にすみやかに輸送されるようにして、前記プラズマ発生
    装置から前記プラズマ加工装置へプラズマを輸送するよ
    うにしたプラズマ輸送装置。
  13. 【請求項13】 プラズマ輸送装置が、プラズマ発生装
    置からプラズマ加工装置へプラズマを輸送するプラズマ
    輸送パイプの軸方向に沿って、磁力線の束を形成する手
    段を設け、電子およびイオンが、この磁力線に沿ってサ
    イクロトロン旋回運動を行いながら、この磁力線に沿っ
    た方向にすみやかに輸送されるようにして、前記プラズ
    マ発生装置から前記プラズマ加工装置へプラズマを輸送
    するようにした構造である請求項1記載のプラズマ処理
    システム。
  14. 【請求項14】 プラズマ輸送装置が、プラズマ発生装
    置からプラズマ加工装置へプラズマを輸送するプラズマ
    輸送パイプの軸方向に沿って、前記プラズマ輸送パイプ
    を取り囲むように複数のループ状外部コイルを設置し、
    前記複数のループ状外部コイルに電流を流すことによ
    り、磁力線の束を形成し、電子およびイオンが、この磁
    力線に沿ってサイクロトロン旋回運動を行いながら、こ
    の磁力線に沿った方向にすみやかに輸送されるようにし
    て、前記プラズマ発生装置から前記プラズマ加工装置へ
    プラズマを輸送するようにした構造である請求項1記載
    のプラズマ処理システム。
  15. 【請求項15】 請求項11または請求項12のプラズ
    マ輸送装置に付設されるプラズマ流量制御装置であっ
    て、プラズマ発生装置からプラズマ加工装置へプラズマ
    を輸送するプラズマ輸送パイプの軸方向の任意の位置に
    おける磁力線の束の密度を可変にする手段を設置するこ
    とによりミラー磁場を形成し、磁場が空間的、時間的に
    あまり急激に変化しない時には、その中を運動する電子
    およびイオンの磁気モーメントが保存されることを用
    い、前記磁力線の束の密度を変化させることによりプラ
    ズマ流量を制御するようにしたプラズマ流量制御装置。
  16. 【請求項16】 請求項11または請求項12のプラズ
    マ輸送装置に付設されるプラズマ流量制御装置であっ
    て、プラズマ発生装置からプラズマ加工装置へプラズマ
    を輸送するプラズマ輸送パイプの軸上の任意の位置に、
    その軸方向に垂直な面上にループ状コイルを設置し、こ
    のループ状コイルに流す電流を可変にすることにより、
    前記ループ状コイルを設置した近傍の軸方向磁場の磁束
    密度を可変にし、磁場が空間的、時間的にあまり急激に
    変化しない時には、その中を運動する電子およびイオン
    の磁気モーメントが保存されることを用い、前記軸方向
    磁場の磁束密度を変化させることによりプラズマ流量を
    制御するようにしたプラズマ流量制御装置。
  17. 【請求項17】 プラズマ流量制御装置が、プラズマ発
    生装置からプラズマ加工装置へプラズマを輸送するプラ
    ズマ輸送パイプの軸方向の任意の位置における磁力線の
    束の密度を可変にする機構を設置することによりミラー
    磁場を形成し、磁場が空間的、時間的にあまり急激に変
    化しない時には、その中を運動する電子およびイオンの
    磁気モーメントが保存されることを用い、前記磁力線の
    束の密度を変化させることによりプラズマ流量を制御す
    るようにした構造である請求項1記載のプラズマ処理シ
    ステム。
  18. 【請求項18】 プラズマ流量制御装置が、プラズマ発
    生装置からプラズマ加工装置へプラズマを輸送するプラ
    ズマ輸送パイプの軸上の任意の位置に、その軸方向に垂
    直な面上にループ状コイルを設置し、このループ状コイ
    ルに流す電流を可変にすることにより、前記ループ状コ
    イルを設置した近傍の軸方向磁場の磁束密度を可変に
    し、磁場が空間的、時間的にあまり急激に変化しない時
    には、その中を運動する電子およびイオンの磁気モーメ
    ントが保存されることを用い、前記軸方向磁場の磁束密
    度を変化させることによりプラズマ流量を制御するよう
    にした構造である請求項1記載のプラズマ処理システ
    ム。
  19. 【請求項19】 請求項11または請求項12のプラズ
    マ輸送装置に付設される接続装置であって、プラズマ輸
    送パイプとプラズマ加工装置との接続部において、前記
    プラズマ輸送パイプの軸方向の磁束を前記プラズマ加工
    装置の全領域にわたって均一になるように広げる手段を
    設け、これにより空間的に均一にプラズマを前記プラズ
    マ加工装置に供給するようにした接続装置。
  20. 【請求項20】 請求項11または請求項12のプラズ
    マ輸送装置に付設される接続装置であって、プラズマ輸
    送パイプとプラズマ加工装置との間を、円錐状パイプで
    接続し、前記プラズマ輸送パイプの軸方向に沿って、そ
    の軸方向に垂直な面上に設置された円形コイルを、その
    半径を漸次大きくしながら、前記プラズマ加工装置上部
    まで設置し、前記円形コイルに電流を流すことにより、
    前記プラズマ輸送パイプの軸方向の磁束を前記プラズマ
    加工装置の全領域にわたって均一になるように広げ、こ
    れにより空間的に均一にプラズマを前記プラズマ加工装
    置に供給するようにした接続装置。
  21. 【請求項21】 接続装置が、プラズマ輸送パイプとプ
    ラズマ加工装置との接続部において、前記プラズマ輸送
    パイプの軸方向の磁束を前記プラズマ加工装置の全領域
    にわたって均一になるように広げる手段を設け、これに
    より空間的に均一にプラズマを前記プラズマ加工装置に
    供給するようにした構造である請求項1記載のプラズマ
    処理システム。
  22. 【請求項22】 接続装置が、プラズマ輸送パイプとプ
    ラズマ加工装置との間を、円錐状パイプで接続し、前記
    プラズマ輸送パイプの軸方向に沿って、その軸方向に垂
    直な面上に設置された円形コイルを、その半径を漸次大
    きくしながら、前記プラズマ加工装置上部まで設置し、
    前記円形コイルに電流を流すことにより、前記プラズマ
    輸送パイプの軸方向の磁束を前記プラズマ加工装置の全
    領域にわたって均一になるように広げ、これにより空間
    的に均一にプラズマを前記プラズマ加工装置に供給する
    ようにした構造である請求項1記載のプラズマ処理シス
    テム。
  23. 【請求項23】 チャンバの中心部に比べ周辺部の磁場
    の強度を強くすることにより、プラズマに対する磁気井
    戸を形成し、プラズマが拡散により前記チャンバの壁に
    衝突して損失することを減らし、かつ前記チャンバ内部
    のプラズマ密度を均一にするようにしたプラズマ加工装
    置。
  24. 【請求項24】 チャンバの周辺部に、直線コイルを2
    重の同心円状に複数本ずつ配置し、内側の円上の直線コ
    イルに同一方向の電流を流すとともに、外側の円上の直
    線コイルに前記内側の円上の直線コイルとは逆方向に同
    一方向の電流を流すことにより、内側に円状に配置され
    た直線コイル群と外側に円状に配置された直線コイル群
    との間の領域に、前記内側および外側の円の周方向に磁
    場を発生させ、前記領域の外側にはほとんど磁場を発生
    させないようにして磁気井戸を形成した請求項23記載
    のプラズマ加工装置。
  25. 【請求項25】 チャンバ内部に供給されたプラズマ中
    で生じた反応性生成物を、前記チャンバ内部の試料台上
    に設置した試料に照射することにより、前記試料をエッ
    チングするようにした請求項23または請求項24記載
    のプラズマ加工装置。
  26. 【請求項26】 チャンバ内部に供給されたプラズマ中
    で生じた反応性生成物を、前記チャンバ内部の試料台上
    に設置した試料に照射することにより、前記試料に薄膜
    を形成するようにした請求項23または請求項24記載
    のプラズマ加工装置。
  27. 【請求項27】 チャンバ内部の試料台にバイアスを印
    加して試料をエッチングするようにした請求項23また
    は請求項24記載のプラズマ加工装置。
  28. 【請求項28】 チャンバ内部の試料台にバイアスを印
    加して試料に薄膜を形成するようにした請求項23また
    は請求項24記載のプラズマ加工装置。
  29. 【請求項29】 試料台の温度を制御する手段を設けた
    請求項23または請求項24記載のプラズマ加工装置。
  30. 【請求項30】 チャンバが非磁性材料で構成された請
    求項23または請求項24記載のプラズマ加工装置。
  31. 【請求項31】 チャンバに磁気シールドを施した請求
    項23または請求項24記載のプラズマ加工装置。
  32. 【請求項32】 プラズマ加工装置が、チャンバの中心
    部に比べ周辺部の磁場の強度を強くすることにより、プ
    ラズマに対する磁気井戸を形成し、プラズマが拡散によ
    り前記チャンバの壁に衝突して損失することを減らし、
    かつ前記チャンバ内部のプラズマ密度を均一にするよう
    にした構造である請求項1記載のプラズマ処理システ
    ム。
  33. 【請求項33】 チャンバの周辺部に、直線コイルを2
    重の同心円状に複数本ずつ配置し、内側の円上の直線コ
    イルに同一方向の電流を流すとともに、外側の円上の直
    線コイルに前記内側の円上の直線コイルとは逆方向に同
    一方向の電流を流すことにより、内側に円状に配置され
    た直線コイル群と外側に円状に配置された直線コイル群
    との間の領域に、前記内側および外側の円の周方向に磁
    場を発生させ、前記領域の外側にはほとんど磁場を発生
    させないようにして磁気井戸を形成した請求項32記載
    のプラズマ処理システム。
  34. 【請求項34】 チャンバ内部に供給されたプラズマ中
    で生じた反応性生成物を、前記チャンバ内部の試料台上
    に設置した試料に照射することにより、前記試料をエッ
    チングするようにした請求項32または請求項33記載
    のプラズマ処理システム。
  35. 【請求項35】 チャンバ内部に供給されたプラズマ中
    で生じた反応性生成物を、前記チャンバ内部の試料台上
    に設置した試料に照射することにより、前記試料に薄膜
    を形成するようにした請求項32または請求項33記載
    のプラズマ処理システム。
  36. 【請求項36】 チャンバ内部の試料台にバイアスを印
    加して試料をエッチングするようにした請求項32また
    は請求項33記載のプラズマ処理システム。
  37. 【請求項37】 チャンバ内部の試料台にバイアスを印
    加して試料に薄膜を形成するようにした請求項32また
    は請求項33記載のプラズマ処理システム。
  38. 【請求項38】 複数のプラズマ輸送装置に独立に差動
    排気装置を設けた請求項1記載のプラズマ処理システ
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH097999A (ja) * 1995-06-20 1997-01-10 Shibaura Eng Works Co Ltd ドライエッチング装置

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