JPH0715352Y2 - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JPH0715352Y2
JPH0715352Y2 JP8954689U JP8954689U JPH0715352Y2 JP H0715352 Y2 JPH0715352 Y2 JP H0715352Y2 JP 8954689 U JP8954689 U JP 8954689U JP 8954689 U JP8954689 U JP 8954689U JP H0715352 Y2 JPH0715352 Y2 JP H0715352Y2
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秀雄 宮城
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、部品の異常温度上昇を検出するサーマルプ
ロテクタを用いて回路保護を行うインバータ装置に関す
るものである。
〔従来の技術〕
第10図にインバータ装置の第1の従来例を示す。第10図
のインバータ装置は、1石式であって、トランジスタか
らなるスイッチング素子Tr1を制御回路Bによってオン
オフさせ、インダクタL1,コンデンサC1およびインダク
タL2により振動電流を発生して蛍光ランプ等の放電ラン
プl1に高周波電流を供給し、これによって放電ランプl1
を点灯させるようになっている。Eは直流電源、D1はダ
イオード、C2はコンデンサである。
この第10図の回路では、放電ランプl1の寿命末期等にお
いて、インダクタL1,L2,スイッチング素子Tr1等の部品
に流れる電流が増加し、それらの温度が異常に上昇した
ときに、サーマルプロテクタTPがそれらの部品のいずれ
かの温度上昇を検知し、導通状態から非導通状態へ移行
することにより高周波変換動作を停止させるようになっ
ている。
第11図にインバータ装置の第2の従来例を示す。第11図
のインバータ装置は、バランサL3を用いて2本の放電ラ
ンプl1,l2を並列点灯させるようにしてあり、その他の
構成は第10図のものと同様である。C3はコンデンサであ
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
第10図に示したインバータ装置においては、放電ランプ
l1の脱着時(交換時)に、電源を再投入しなくても高周
波変換動作を開始させるために、主回路の振動が停止し
ているときでも、制御回路Bからスイッチング素子Tr1
の駆動信号を継続して供給している。この回路構成で
は、放電ランプl1の寿命末期等の異常時にサーマルプロ
テクタTPがいずれかの部品の異常温度上昇を検知し、サ
ーマルプロテクタTPが非導通状態となって主回路の振動
動作を停止させるが、停止後もスイッチング素子Tr1
オンオフ動作を行っており、主回路の振動の停止に伴っ
て部品の温度が降下し、サーマルプロテクタTPが非導通
状態から導通状態に復帰したときに、主回路が再び振動
を始め、部品温度が上昇することになる。この結果、サ
ーマルプロテクタTPが動作−復帰を繰り返すことにな
り、安全上好ましくない動作になる。
第11図に示したインバータ装置においては、第10図のも
のと同様の問題を有する他、2本の放電ランプl1,l2
何れか一方のみが寿命末期になったが他方は正常である
場合でも、2本の放電ランプl1,l2の両方が消灯してし
まう。したがって、異常が生じた例えば放電ランプl1
消灯させるが正常な放電ランプl2は点灯させておくとい
うような動作を行うことは不可能である。
上記第10図および第11図のインバータ装置のような問題
を解消するには、サーマルプロテクタを制御回路Bの中
の回路に設け、異常が発生してサーマルプロテクタが動
作した時に、高周波発振出力を絞り、電源オフ等による
リセット信号が入るまで、高周波発振出力を絞った状態
を保持するように制御回路Bを構成することが考えられ
る。
上記のように、サーマルプロテクタを制御回路B内に設
けると、第10図および第11図のように主回路中にサーマ
ルプロテクタTPを介挿した場合のように温度上昇時に主
回路の動作を停止させるというような一意的な保護動作
を行うのとは異なり、制御回路Bの回路設計により保護
対象に合わせた多様な保護動作を行うことができる。
しかしながら、サーマルプロテクタTPは、導通信頼性を
確保するために、最小使用電流iminが定められており、
imin=10〜50mAが通常である。したがって、サーマルプ
ロテクタTPの接点を制御回路B内に設ける場合、制御回
路Bの消費電流が大きくなり、制御回路電源の容量が大
きくなってしまい、発熱,コスト高を招いたり、装置全
体の効率低下を招く等の問題があった。
この考案の目的は、制御回路の発熱,コスト高ならびに
装置全体の効率低下を招くことなくサーマルプロテクタ
の導通の信頼性を確保することができ、しかもサーマル
プロテクタの動作信号に基づき保護対象に合わせた多様
な保護動作を行うことができるインバータ装置を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
この考案のインバータ装置は、直流電源の電圧を高周波
変換回路で高周波電圧に変換して負荷へ供給するように
なっている。また、高周波変換回路の発熱部品に熱結合
させたサーマルプロテクタを直流電源および高周波変換
回路の何れか一方の内部の通電経路中に介挿し、サーマ
ルプロテクタと並列に抵抗を接続している。
さらに、サーマルプロテクタの動作に伴う抵抗の両端電
圧の変化または抵抗に流れる電流の変化を検出する検出
回路を設けるとともに、検出回路の出力に基づきサーマ
ルプロテクタの動作時に高周波変換回路から負荷への供
給電力を制限する制御回路を設けている。
〔作用〕
この考案の構成によれば、サーマルプロテクタを直流電
源および高周波変換回路の何れか一方の内部の通電経路
中に介挿しているので、サーマルプロテクタに最小使用
電流以上の電流を流すことができてサーマルプロテクタ
の導通の信頼性を確保することができる。また、サーマ
ルプロテクタに抵抗を並列に接続しているので、その抵
抗値を適切に設定することにより、サーマルプロテクタ
の動作信号を微小電流で動作する制御回路に最適なレベ
ルで伝達することができる。この結果、サーマルプロテ
クタの動作信号に基づき保護対象に合わせた多様な保護
動作を行うことができる。しかも、制御回路中にサーマ
ルプロテクタを設けてはいないので、制御回路の発熱,
コスト高ならびに装置全体の効率低下を招くことがな
い。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面を参照しながら説明す
る。
具体的な実施例の回路構成の説明に先立って、このイン
バータ装置の基本的な構成を第1図および第2図に基づ
き、1石式インバータを例にとって説明する。
このインバータ装置は、第1図に示すように、直流電源
Eの電圧を高周波変換回路Aで高周波電圧に変換して負
荷Lへ供給するようになっている。高周波変換回路A
は、例えば、スイッチング素子SWとダイオードD1とコン
デンサC1とインダクタL1,L2とからなり、その動作は従
来例で述べた通りである。また、負荷Lは、例えば従来
例と同様に放電ランプおよびコンデンサで構成される。
また、高周波変換回路Aの発熱部品(例えば、スイッチ
ング素子SWまたはインダクタL1,L2等)に熱結合させた
サーマルプロテクタTPを直流電源Eおよび高周波変換回
路Aの何れか一方の内部の通電経路中に介挿し、サーマ
ルプロテクタTPと並列に抵抗Zを接続している。このサ
ーマルプロテクタTPおよび抵抗Zの並列回路の挿入位置
としては、第1図に示すように、例えば一点鎖線X1〜X5
の位置が考えられる。なお、直流電源Eを、第2図に示
すように、交流電源ACの電圧をダイオードブリッジDB1
で全波整流し、さらに平滑コンデンサC0で平滑して得る
構成の場合、サーマルプロテクタTPおよび抵抗Zの並列
回路の挿入位置としては、一点鎖線X6,X7の位置も考え
られる。この場合、サーマルプロテクタTPを一点鎖線
X1,X2の位置に挿入すると、サーマルプロテクタTPに直
流電流が流れ、一点鎖線X3,X4,X5の位置に挿入すると、
サーマルプロテクタTPに高周波電流が流れ、一点鎖線
X6,X7の位置に挿入すると、サーマルプロテクタTPに平
滑に伴うリップル電流が流れる。この際、サーマルプロ
テクタTPに流れる電流はいずれも最小使用電流iminを超
えるものとなる。
さらに、サーマルプロテクタTPの動作に伴う抵抗Zの両
端電圧の変化または抵抗Zに流れる電流の変化を検出す
る検出回路DK1を設けるとともに、検出回路DK1の出力に
基づきサーマルプロテクタTPの動作時(開成時)に高周
波変換回路Aから負荷Lへの供給電力を制限する制御回
路Bを設けている。この際、サーマルプロテクタTPの動
作信号を検出回路DK1を介して制御回路Bに加える場合
に、その信号の大きさは、抵抗Zのインピーダンスを選
ぶことにより、任意に設定することができる。
以上のような構成のインバータ装置では、高周波変換回
路Aや負荷Lに異常が生じて、高周波変換回路A内の部
品の温度が異常に上昇すると、サーマルプロテクタTPが
動作(開成)し、抵抗Zの両端電圧または抵抗Zに流れ
る電流が変化する。検出回路DK1は、上記の変化を検出
し、検出結果を制御回路Bに与えることになる。この結
果、制御回路Bは高周波変換回路Aから負荷Lへの供給
電力を低く制限して、高周波変換回路Aの構成部品およ
び負荷L等の保護を図ることになる。この場合、高周波
変換回路Aの出力の低減は、例えばスイッチング素子SW
のオンデューティを小さくすることにより行うことがで
きるが、これには限らない。
このインバータ装置によれば、サーマルプロテクタTPを
直流電源Eおよび高周波変換回路Aの何れか一方の内部
の通電経路中に介挿しているので、サーマルプロテクタ
TPに最小使用電流imin以上の電流を流すことができてサ
ーマルプロテクタTPの導通の信頼性を確保することがで
きる。
また、サーマルプロテクタTPに抵抗Zを並列に接続して
いるので、その抵抗値を適切に設定することにより、サ
ーマルプロテクタTPの動作信号を微小電流で動作する制
御回路Bに最適なレベルで伝達することができる。この
結果、サーマルプロテクタTPの動作信号に基づき保護対
象に合わせた多様な保護動作を行うことができる。例え
ば、いったんサーマルプロテクタTPが動作して高周波変
換回路Aの出力を低下させると、リセット信号を制御回
路Bに与えるまで高周波変換回路Aの出力を復帰させな
いようにすることが可能となり、サーマルプロテクタTP
の動作・復旧の繰り返しを防止することができる。ま
た、サーマルプロテクタTPが動作したときに、高周波変
換回路Aの出力を零にするのではなく、任意のレベルに
減少させることが可能となる。この結果、例えば他灯の
点灯回路において、1灯が異常となったときにも、点灯
状態を維持しながら、回路の保護を図ることができる。
しかも、制御回路B中にサーマルプロテクタTPを設けて
はいないので、制御回路Bの発熱,コスト高ならびに装
置全体の効率低下を招くことがない。
また、サーマルプロテクタTPおよび抵抗Zの並列回路を
第1図における一点鎖線X1またはX3の位置あるいは第2
図における一点鎖線X7の位置に設けると、検出回路DK1
および制御回路BとサーマルプロテクタTPおよび抵抗Z
の並列回路とのグラウンドラインを共通にすることがで
き、絶縁処理、レベルシフト処理等を行うことが不要と
なり、信号の伝達を容易に行うことができる。
つぎに、インバータ装置の具体的な実施例を以下に説明
する。
第3図にインバータ装置の具体的な第1の実施例を示
す。このインバータ装置は、サーマルプロテクタおよび
抵抗を第1図における一点鎖線X3の位置に挿入した例を
示している。
直流電源Eは、交流電源ACとダイオードブリッジDB1
平滑コンデンサC0からなる。
高周波変換回路Aは、1石式で第1図と同様の構成であ
り、スイッチング素子SWとして、トランジスタからなる
スイッチング素子Tr1を用いている。負荷Lは、放電ラ
ンプl1とコンデンサC2からなる。
R10は抵抗、C4はコンデンサ、ZD1はツェナーダイオード
で、これらの電源電圧VCCを発生し、制御回路Bおよび
検出回路DK1の電源となる。
スイッチング素子Tr1のオンオフを制御する制御回路B
は、タイマ集積回路(μPC555等)IC1と抵抗R7,R8,R9,R
11,R12,コンデンサC5,C6およびトランジスタTr3からな
り、発振動作を行う。その発振周波数fおよびデューテ
ィは、タイマ集積回路IC1の5番ピンの電圧と抵抗R8,R9
およびコンデンサC6とで決まる。この場合、コンデンサ
C6の充電速度を高めると、スイッチング素子Tr1のオン
期間が短くなる。タイマ集積回路IC1の3番ピンが発振
出力であり、ハイレベルとローレベルとを繰り返す方形
波信号を出力し、この方形波信号によってスイッチング
素子Tr1をオンオフ駆動し、インダクタL1,L2およびコン
デンサC1により高周波信号を生じさせて放電ランプl1
点灯させる。
一方、サーマルプロテクタTPおよび抵抗Zの並列回路が
スイッチング素子Tr1のエミッタ側に直列に挿入接続さ
れており、抵抗Zの両端電圧の高低をコンパレータIC2
によって検出するようになっている。サーマルプロテク
タTPは、通常は閉成状態であり、抵抗Zの両端電圧VZ
0である。例えば放電ランプl1が寿命末期(いわゆる、
エミッタ消耗状態)となると、高周波変換回路Aの主回
路電流が増加し、インダクタL1,L2やスイッチング素子T
r1に過電流が流れてそれらの部品の発熱が増加する。こ
れらの部品のいずれかとサーマルプロテクタTPとを熱結
合しておくことにより、部品の発熱の増大に連動してサ
ーマルプロテクタTPが動作(開成)する。その結果、抵
抗Zにスイッチング素子Tr1のエミッタ電流IEが流れ、
抵抗Zの両端間にZ・IEなる電圧VZが発生する。
いま、Z・IE>VZD2となるように、あらかじめ抵抗Zの
抵抗値やツェナーダイオードZD2のツェナー電圧を設定
しておけば、サーマルプロテクタTPが動作して開成する
ことで、コンパレータCP2の出力がローレベルからハイ
レベルに変化する。この結果、R−Sフリップフロップ
IC3がセットされ、R−SフリップフロップIC3のQ出力
がローレベルからハイイレベルに変化し、Q出力がハイ
レベルに固定される。
R-SフリップフロップIC3のQ出力がハイレベルになる
と、トランジスタTr2,Tr3がそれぞれオフからオンに変
化し、抵抗R11が抵抗R8に並列に接続されることとな
る。この結果、コンデンサC6の充電速度が高くなり、タ
イマ集積回路IC1の3番端子から出力される発振信号の
ハイレベル期間が短くなり、したがってスイッチング素
子Tr1のオン期間が短縮され、高周波変換回路Aの主回
路電流が減少し、負荷Lへの供給電力が減少する。
このように高周波変換回路Aから負荷Lへの供給電力が
減少すると、高周波変換回路Aの部品の発熱が低減さ
れ、サーマルプロテクタTPの温度も下降してサーマルプ
ロテクタTPが復帰(閉成)する。なお、サーマルプロテ
クタTPが復帰しても、R−SフリップフロップIC3のQ
出力は変化しないので、高周波変換回路Aの出力は少な
く制限された状態を保持する。
電源スイッチを遮断して再度投入すると、コンデンサC7
および抵抗R4を通してR−SフリップフロップIC3がリ
セットされ、R−SフリップフロップIC3のQ出力がロ
ーレベルに復帰し、制御回路Bが元の状態にもどり、し
たがって高周波変換回路Aの出力も元の状態に復帰す
る。
R2,R3,R5,R6は抵抗である。
この実施例の回路構成では、サーマルプロテクタTPにス
イッチング素子TR1であるトランジスタのエミッタ電流I
Eが流れており、例えば27W用の蛍光ランプを負荷Lとし
た場合に、実効値で100〜300mAの電流がサーマルプロテ
クタTPに流れることになり、サーマルプロテクタTPの最
小使用電流50mAを十分に保証することができる。
また、サーマルプロテクタTPの動作時のコンパレータCP
2への入力電圧は抵抗Zの抵抗値を選択することにより
任意に設定することができる。
また、サーマルプロテクタTPの温度が低下してサーマル
プロテクタTPが復帰しても、高周波変換回路Aは出力低
減状態を保持され、再び高周波変換回路Aが始動して、
その出力が上昇し、再度サーマルプロテクタTPが動作す
るというような繰り返し動作は起こらず、安全性の高い
ものである。
なお、サーマルプロテクタTPの接続状態は、第3図のも
のに限らず、第4図(a),(b)に示すようなものも
考えられる。第4図(a)の場合は、直列接続した抵抗
Z1,Z2のうち抵抗Z2の方にサーマルプロテクタTPを並列
接続している。第4図(b)の場合は、並列接続した抵
抗Z1,Z2のうち抵抗Z2の方にサーマルプロテクタTPを直
列介挿している。
第5図にインバータ装置の具体的な第2の実施例を示
す。このインバータ装置は、サーマルプロテクタおよび
抵抗を第2図における一点鎖線X7の位置に挿入した例を
示している。
このインバータ装置でも、前記実施例と同様に、サーマ
ルプロテクタTPの動作に伴う抵抗Zの両端電圧の変化を
検出回路DK2で検出し、その検出信号を制御回路Bに与
えることにより、サーマルプロテクタTPの動作時に高周
波変換回路Aの出力を低く制限するようにしている。そ
の他は前記の実施例と同様である。
つぎに、このインバータ装置の動作を説明する。
放電ランプl1,l2が正常である場合、発熱素子の温度が
一定のレベル以下の状態で高周波変換回路Aが動作して
いて、放電ランプl1,l2が定格点灯している。このと
き、サーマルプロテクタTPは閉成していて、抵抗Zには
電流が流れず、その両端には電圧が発生しないため、検
出回路DK2の出力はなく、制御回路Bは高周波変換回路
Aを定格状態で動作させる。
一方、放電ランプl1,l2が寿命末期等になって発熱素子
の温度が一定のレベルを超えると、サーマルプロテクタ
TPが開成して、抵抗Zの両端に電圧が生じ、検出回路DK
2が制御回路Bへ信号を送る。この結果、制御回路B
は、高周波変換回路Aのオン・デューティを変化させた
り、周波数を変化させたり、あるいは高周波変換回路A
内に含まれる限流インダクタンスを変化させることによ
り、ランプ電流を減少させ、これによって発熱素子の温
度上昇が一定以上にならないように制御する。
この場合、平滑コンデンサC0と直列にサーマルプロテク
タTPおよび抵抗Zの並列回路を接続すると、サーマルプ
ロテクタTPに平滑コンデンサC0のリップル電流(例えば
0.5A程度)が流れてサーマルプロテクタTPの最小使用電
流(例えば50mAが保証され、確実にサーマルプロテクタ
TPを動作させることができ、微小電流で動作する制御回
路Bを働かせることができる。
この実施例では、保持回路が含まれていないので、高周
波変換回路Aの出力を制限してサーマルプロテクタTPの
温度が降下し、サーマルプロテクタTPが復帰すると、検
出回路DK2がサーマルプロテクタTPの復帰を検出して制
御回路Bに信号を与えることから、高周波変換回路Aの
出力も元に復帰し、サーマルプロテクタTPの動作・復帰
の繰り返し動作が行われるが、その他の点については前
記実施例で述べたのと同様である。
第6図は第5図のブロックを具体化した回路図を示して
いる。このインバータ装置の基本動作は、第5図につい
て説明したので、説明は省く。また、制御回路Bは、特
開昭64-4000号公報に開示されたものと同様の構成であ
り、詳しい動作説明は省く。
検出回路DK2は、平滑コンデンサC0と抵抗Zの接続点を
抵抗R21を介してトランジスタTr10のベースに接続し、
トランジスタTr10のベース・エミッタ間に抵抗R22を接
続し、トランジスタTr10のコレクタが検出回路DK2の出
力端となり、制御回路Bへ抵抗R23を通して入力されて
いる。そして、トランジスタTr10のオンオフによってコ
ンパレータCP4のマイナス入力端子へ加わる電圧が切り
替わる。
サーマルプロテクタTPは、第6図ではインダクタL1に熱
結合し、インダクタL1の温度を検出するようになってい
る。
つぎに、動作を説明する。
放電ランプl1,l2が正常なときには、インダクタL1はサ
ーマルプロテクタTPが動作する温度より低い状態で安定
している。このとき、サーマルプロテクタTPには、平滑
コンデンサC0のリップル電流が流れる。この電流値は、
平滑コンデンサC0が大型コンデンサ(180V,100μF)の
ものなら、約0.5A程度であり、サーマルプロテクタTPの
最小使用電流50mAを十分に保証している。このとき、抵
抗Zの両端には電圧が発生しないため、トランジスタTr
10はオフであって、抵抗R23とアース間は開放となり、
制御回路Bは抵抗R23がない状態、つまり定格動作の状
態となり、放電ランプl1,l2には定格電流が流れる。
つぎに、放電ランプl1,l2が寿命末期となって、出力電
流が増加すると、インダクタL1の温度が上昇してサーマ
ルプロテクタTPの動作温度を超え、サーマルプロテクタ
TPが開成することになる。この結果、抵抗Zの両端に電
圧が発生してトランジスタTr10がオンとなり、抵抗R24
と並列に接続され、コンパレータCP4のマイナス入力端
子の電圧が低下し、スイッチング素子Tr1のオン・デュ
ーティが小さくなり、発振周波数も高くなり、ランプ電
流を減少させる。
なお、上記各実施例では、1石式のインバータに本考案
を適用したが、ハーフブリッジ式のインバータやプッシ
ュプル式のインバータにも本考案を適用することが可能
である。
また、高周波変換回路Aの出力可変の手段としても、ス
イッチング素子Tr1のオン・デューティを変化させるだ
けでなく、発振周波数を変化させたり、限流インダクタ
ンスを変化させるようにしてもよい。また、サーマルプ
ロテクタTPによる温度検出は、発振用のインダクタL1
限らず、限流用のインバータL2やスイッチング素子Tr1
等、放電ランプl1,l2の寿命末期のエミッタ消耗時に温
度が正常時よりも高く上昇する部品なら何の温度を検出
してもよい。
このように構成すると、負荷として、多灯の放電ランプ
l1,l2がある場合において、1灯が寿命末期となって回
路素子の温度上昇でサーマルプロテクタTPが働いたとし
ても、高周波変換回路Aを遮断して、全ての放電ランプ
l1,l2を不点にすることは防止することができ、制御回
路Bによって、ランプ電流を減少させながら、残り放電
ランプを点灯させながら、回路素子の温度上昇を低減さ
せることができる。
第7図にインバータ装置の具体的な第3の実施例を示
す。このインバータ装置は、第6図の回路の変形例とな
るもので、トランジスタTr10と抵抗R23との間に保持回
路HGを挿入したもので、その他は第6図のものと同様で
ある。
保持回路HGは、トランジスタTr10のコレクタに接続した
抵抗R31,反転バッファIC5,フリップフロップIC6,リ
セット用のコンデンサC31および抵抗R32,トランジスタ
Tr11,抵抗R33で構成されている。
この実施例によれば、いったんサーマルプロテクタTPが
動作して高周波変換回路Aの出力が制限されると、保持
回路HGの作用でサーマルプロテクタTPの復帰後も高周波
変換回路Aの出力制限状態が保持され、サーマルプロテ
クタTPの動作・復帰の繰り返しがなく、安全性の高い。
その他の効果は第6図に示したものと同様である。
第8図にインバータ装置の具体的な第4の実施例を示
す。このインバータ装置は、サーマルプロテクタおよび
抵抗を第1図における一点鎖線X4の位置に挿入した例を
示している。このインバータ装置では、サーマルプロテ
クタTPと並列にカレントトランスCTの1次巻線を接続
し、カレントトランスCTの2次巻線にダイオードD2を介
して抵抗Z3,Z4の直列回路を接続し、抵抗Z4の電圧をト
ランジスタTr12のベース・エミッタ間に加え、さらにト
ランジスタTr12のコレクタ出力を制御回路Bに加えるこ
とで、サーマルプロテクタTPが動作したときの抵抗Z4
両端間の電圧を変化をトランジスタTr12で検出し、高周
波変換回路Aの出力を制限するようにしている。
動作について説明すると、サーマルプロテクタTPが動作
して接点が開放されると、カレントトランスCTの1次巻
線に電流が流れ、その2次巻線にも電流が発生し、ダイ
オードD2および抵抗Z3を通してトランジスタTr12にベー
ス電流が供給されて、トランジスタTr12がオンとなる。
これに伴って、制御回路Bが高周波変換回路Aの出力を
制限することになる。
この場合、カレントトランスCTは、高周波変換回路Aと
制御回路Bとの絶縁を図るために設けられている。
その他の構成は、高周波変換回路Aの動作および制御回
路の動作は第3図に示したものと同様である。
このインバータ装置の場合、サーマルプロテクタTPが常
閉型であって、常時サーマルプロテクタTPにランプ電流
が流れており、放電ランプl1が例えば27Wのものである
場合に約400mAの電流が流れ、サーマルプロテクタTPの
最小使用電流を保証している。
この実施例の効果としては、サーマルプロテクタTPの繰
り返し動作を防ぐ効果は得られないが、その他は第3図
に示したものと同様である。
第9図にインバータ装置の具体的な第5の実施例を示
す。このインバータ装置は、サーマルプロテクタおよび
抵抗を第1図における一点鎖線X5の位置に挿入した例を
示している。このインバータ装置は、絶縁のために、カ
レントトランスCTに代えて、ホトカプラPCを用いてい
る。この場合、サーマルプロテクタTPの開閉に応じてホ
トカプラPCがオンオフする。
動作について説明すると、サーマルプロテクタTPが動作
して接点が開放すると、ランプ電流が抵抗Z5およびZ6
通して流れ、このうち抵抗Z6を通る電流がホトカプラPC
の発光素子側に流れ、受光素子がオンとなってサーマル
プロテクタTPが動作したことを制御回路に伝達する。
その他の動作は第8図のものと同様である。
この実施例の効果は第8図のものと同様である。
〔考案の効果〕
この考案のインバータ装置によれば、サーマルプロテク
タを直流電源および高周波変換回路の何れか一方の内部
の通電経路中に介挿しているので、サーマルプロテクタ
に最小使用電流以上の電流を流すことができてサーマル
プロテクタの導通の信頼性を確保することができる。
また、サーマルプロテクタに抵抗を並列に接続している
ので、その抵抗値を適切に設定することにより、サーマ
ルプロテクタの動作信号を微小電流で動作する制御回路
に最適なレベルで伝達することができる。この結果、サ
ーマルプロテクタの動作信号に基づき保護対象に合わせ
た多様な保護動作を行うことができる。しかも、制御回
路中にサーマルプロテクタを設けてはいないので、制御
回路の発熱,コスト高ならびに装置全体の効率低下を招
くことがない。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれこの考案のインバータ装
置の基本的な構成を示す回路図、第3図はこの考案の具
体的な第1の実施例の構成を示す回路図、第4図
(a),(b)は第3図の実施例の変形回路構成を示す
部分回路図、第5図はこの考案の具体的な第2の実施例
の構成を示すブロック図、第6図は第5図のブロックの
具体構成を示す回路図、第7図はこの考案の具体的な第
3の実施例の構成を示す部分回路図、第8図はこの考案
の具体的な第4の実施例の構成を示す部分回路図、第9
図はこの考案の具体的な第5の実施例の構成を示す部分
回路図、第10図はインバータ装置の第1の従来図を示す
回路図、第11図はインバータ装置の第2の従来図を示す
回路図である。 E……直流電源、A……高周波変換回路、B……制御回
路、L……負荷、TP……サーマルプロテクタ、Z……抵
抗、DK1……検出回路

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源と、この直流電源の電圧を高周波
    電圧に変換して負荷へ供給する高周波変換回路と、前記
    直流電源および高周波変換回路の何れか一方の内部の通
    電経路中に介挿されて前記高周波変換回路の発熱部品に
    熱結合させたサーマルプロテクタと、このサーマルプロ
    テクタと並列に接続された抵抗と、前記サーマルプロテ
    クタの動作に伴う前記抵抗の両端電圧の変化または前記
    抵抗に流れる電流の変化を検出する検出回路と、この検
    出回路の出力に基づき前記サーマルプロテクタの動作時
    に前記高周波変換回路から前記負荷への供給電力を制限
    する制御回路とを備えたインバータ装置。
JP8954689U 1989-07-26 1989-07-26 インバータ装置 Expired - Lifetime JPH0715352Y2 (ja)

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