JPH07153405A - プラズマ応用装置 - Google Patents

プラズマ応用装置

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JPH07153405A
JPH07153405A JP5330053A JP33005393A JPH07153405A JP H07153405 A JPH07153405 A JP H07153405A JP 5330053 A JP5330053 A JP 5330053A JP 33005393 A JP33005393 A JP 33005393A JP H07153405 A JPH07153405 A JP H07153405A
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JP
Japan
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piezoelectric element
chamber
discharge
plasma
gas
Prior art date
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Pending
Application number
JP5330053A
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English (en)
Inventor
Hideki Tanaka
秀樹 田中
Hideki Fujita
秀樹 藤田
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマ応用装置においてマイクロ波放電あ
るいは高周波放電を発生させるのが難しい。特にガス圧
が低いとき、マイクロ波あるいは高周波を与えるだけで
はなかなか放電が起こらない。最初の放電を容易に発生
させるのが目的である。 【構成】 チャンバに圧電素子を取り付け、圧電素子の
端子の一方をチャンバに、他方をチャンバ内に設けた放
電端子に接続する。圧電素子を遠隔操作によって動く衝
撃子によって叩くと、チャンバ内壁と放電端子間に高電
圧が発生する。これによってチャンバと放電端子間に放
電が発生する。これが引き金になり、マイクロ波放電を
誘起する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラズマを利用した
プラズマ応用装置に関する。特にプラズマの点火を容易
にしたプラズマ応用装置に関する。プラズマ応用装置
は、原料ガスをチャンバ内に導き、これをマイクロ波あ
るいは高周波を用いてプラズマを生成し、このプラズマ
を対象物に照射するようにしたものである。プラズマ応
用装置としては、例えば半導体、誘電体などへのイオン
照射装置、イオン注入装置、イオンエッチング装置、薄
膜形成装置、CVD装置などを挙げることができる。な
お以下の説明では、チャンバ内にプラズマを発生させる
ための機構としてマイクロ波を用いたECRイオン源を
備えたプラズマ応用装置について説明する。
【0002】
【従来の技術】図1によって従来例に係るECRイオン
源の一例を説明する。チャンバの一部には磁石1が設け
られて軸方向に磁界を発生している。チャンバの中央部
にはアンテナ2があってマイクロ波3を外部からチャン
バ内に導いている。チャンバ内にはアルゴンなどのプラ
ズマを生成するためのガスが、ガス入口4から導入され
る。マイクロ波が導入される側のヘッドフランジ5は磁
性体で作られる。
【0003】チャンバ内の、アンテナの前方にはプラズ
マ電極6がある。プラズマ電極6は中央に開口を有しこ
れからプラズマが外部に出てゆく。プラズマ電極6のさ
らに前方には磁性体である引出し電極7がある。これは
プラズマ電極6との間に強い電界を形成し、プラズマを
加速する作用がある。磁性体であるのは、磁石1の磁気
回路の抵抗Sを下げるためである。
【0004】アンテナ2とヘッドフランジ5の間には絶
縁物8が介在する。マイクロ波を導入するためにはアン
テナを使う他に、マイクロ波発振器と導波管とを用いて
も良い。マイクロ波はチャンバ内で、低次モ−ドの定在
波を形成する。周波数は多くの場合、2.45GHzで
ある。または自由空間にある電子を振動させて運動エネ
ルギ−を与える。
【0005】磁石1の形成する磁力線はヘッドフランジ
5、引出し電極7を通り、自由空間に出る。この磁石は
永久磁石でも良いし、電磁石でも良い。またチャンバの
外周にコイルを巻いて縦磁場を作るようにしても良い。
自由空間での磁力線は図に磁力線9として書いてある。
【0006】空間は真空に引いてあるが、アルゴンなど
のガスが導入されているので、完全な真空ではない。自
然に電離した電子がわずかに含まれているので、自由電
子がマイクロ波によって振動する。運動エネルギ−を得
て、アルゴン原子に衝突する。原子が励起され、一部か
ら電子が放出される。この電子がマイクロ波によって加
速される。これが他の中性原子をさらに電離する。磁界
が軸方向にあるので、電子が磁力線の周りを螺旋運動す
る。
【0007】この周波数がマイクロ波の周波数に近いの
で共鳴が起こる。875ガウスであると電子の共鳴周波
数が2.45GHzになる。この領域で厳密な意味での
共鳴が起こる。もちろん全体にわたって875ガウスに
なる訳ではない。しかしこれに近い磁界であればエネル
ギ−をマイクロ波から効率的に吸収できる。こうしてマ
イクロ波放電によってガス原子が電離されて、プラズマ
となるのである。これが引出し電極7の開口を通り外部
に引き出されて対象物に照射される。以後はマイクロ波
からのエネルギ−の吸収と、イオンビ−ムとしてのエネ
ルギ−損失が釣り合って安定に放電が持続する。
【0008】ガスは目的に応じて異なる。エッチングの
場合は、塩素などハロゲンを原料ガスとすることが多
い。薄膜形成の場合は膜形成するべき材料を含む原料ガ
スを用いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】原料ガスをチャンバ内
に導き、はじめにプラズマを発生させる時を問題にす
る。先に述べたように、自然に電離している電子をマイ
クロ波で加速する。ところが自然に電離している電子の
数は極めて僅かである。種になる電子が少ないのでプラ
ズマが立ちにくいという欠点がある。それでもガス圧が
かなり高いとプラズマが立つが、圧力が低いと一層プラ
ズマの点灯が難しい。遊離電子の数が少ないし、原子と
の衝突断面積が小さいからである。
【0010】しかしエッチングなどの実際の用途を考え
ると、低圧でプラズマを発生させたいという要求が高
い。一度点火してしまえば後は安定にプラズマを維持で
きるのであるが、はじめに点火するのが難しい。
【0011】またアンテナの先端が酸化されることもあ
る。酸素を含むガスをプラズマとするのに利用した場合
などである。この場合、マイクロ波による電界がチャン
バ内に十分に印加されないので、余計にマイクロ波によ
る放電が起こりにくい。
【0012】マイクロ波放電が起こらない場合、一時的
にマイクロ波のパワ−を大きくして強制的に放電を起こ
させるということをしている。例えば定常状態で30W
であるものを100Wにするというふうにする。こうす
ると高真空の場合でもプラズマが点火される。しかしマ
イクロ波電力の増強法は、電力を余分に消費する。また
ケ−ブル端子が損傷を受けるという可能性もある。
【0013】この他に磁場を一時的に増強してプラズマ
を点火させることもある。しかしこれは磁場発生源が永
久磁石の場合は不可能である。電磁石の場合、これは可
能である。しかし、コイル電流を一時的に変化させ得る
ようにすると装置が大型になる。回路も複雑になる。本
発明は、特に高真空においてもプラズマ点灯を容易にす
るようにしたプラズマ応用装置を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマ応用装
置は、チャンバの内部に放電端子を設け、チャンバと放
電端子の間に圧電素子の電極を接続し、圧電素子に衝撃
力を加えて高電圧を発生させ、放電端子とチャンバ内壁
との間に火花を飛ばし、放電を誘起するようにした。圧
電素子は圧力を印加することにより電圧を発生する。反
対に電界を掛けると膨張収縮する。これを圧電効果とい
う。本発明は圧電素子を叩くと高電圧が発生するという
ことを利用してプラズマを点火するものである。
【0015】
【作用】圧電効果は、イオン結晶が外力を受けて誘起分
極を発生する現象をいう。反対に電界を掛けると歪みを
発生することも圧電効果という。イオン結晶であって圧
力により対称性が低下する結晶群に見られる現象であ
る。ロッシェル塩、チタン酸バリウム、水晶、リン酸二
水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸リチウ
ム、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、酸化亜鉛Z
nO、二フッ化ポリビニル、PZT(PbZrO3 とP
bTiO3 の固溶体)などが知られている。単結晶の方
が圧電効果は大きいが多結晶でも差し支えない。圧電セ
ラミック(当然多結晶である)も用いられる。
【0016】圧電素子に衝撃を加えると、ある方向に高
電圧が発生する。電流は殆ど取れないが電圧は高い。圧
電素子の端子を、チャンバと、チャンバ内に設けた放電
端子に接続しているので、圧電素子を叩くと放電端子と
チャンバの間に高電圧が発生する。放電端子とチャンバ
の間に火花が飛ぶ。火花は局所的な放電である。火花が
原料ガスの一部を電離させる。電子とイオンになる。
【0017】電子はチャンバ内にプラズマを発生させる
ための機構からのマイクロ波あるいは高周波によって加
速される。加速された電子は、マイクロ波あるいは高周
波のエネルギ−を吸収し、高速螺旋運動あるいは振動を
する。この電子が他の中性原子に衝突しこれをラジカル
あるいはイオンにする。イオンと電子に分離したものが
プラズマである。次第に電子が増殖されてプラズマが増
える。以後放電が安定してプラズマ密度も安定する。
【0018】
【実施例】本発明は初めに圧電素子の高電圧によって火
花を飛ばし放電を引き起こすところに特徴がある。図2
により本発明を、プラズマを発生するための機構として
マイクロ波を用いたECRイオン源を備えたプラズマ応
用装置に適用した実施例を説明する。磁石1は永久磁石
または電磁石で縦方向に磁界を発生する。チャンバ内に
は絶縁物8によって絶縁されたアンテナ2からマイクロ
波3が導入される。ガス入口4からはプラズマにすべき
ガスが導入される。チャンバは磁性体のヘッドフランジ
5によってマイクロ波導入側が形成される。チャンバの
内部には、アンテナ先端に対向してプラズマ電極6があ
る。適当な電圧を印加できるようになっている。プラズ
マ電極6は中央に開口を有する。
【0019】さらに引出し電極7がその先に設けられ
る。これにも開口がある。プラズマ電極6には適当な電
圧を印加して、プラズマからイオンビ−ムを引き出すよ
うになっている。磁石1により縦方向に磁場が発生し、
ヘッドフランジ5と引出し電極7など磁性体を伝わって
磁力線が形成される。磁気回路のギャップが引出し電極
7とヘッドフランジ5の中央部の間に生ずる。ここに図
示したように磁力線9ができる。
【0020】このような構成は図1の従来例と同じであ
る。本発明ではさらに圧電素子20がヘッドフランジ5
の上に、放電端子24がチャンバ内に設けられている。
圧電素子20から絶縁物28で被覆された電線27が放
電端子24につながっている。圧電素子20の上には衝
撃子21を摺動自在に設けた絶縁パイプ23が設置され
る。圧力ガス22が絶縁パイプ23に導かれる。プラズ
マ応用装置のチャンバは高電圧側にあるが、ガスは大地
側から送られる。ガスも絶縁パイプも電気を通さないの
で、大地側と高圧側の絶縁性を保つことができる。
【0021】圧電素子20から衝撃子21を離してお
き、ガスを送って衝撃子21を摺動して圧電素子20を
叩くと衝撃力により圧電素子20が高電圧を発生する。
これがチャンバ内壁と、放電端子24の間に印加され
る。ここにガスが存在しているので、ガスが高電圧によ
って電離されて火花放電25が発生する。火花の軌跡に
そって自由電子とイオンが発生する。これが核となって
マイクロ波放電が誘起される。以後マイクロ波共鳴放電
が持続する。
【0022】衝撃子21は機械的に圧電素子20を打つ
ようにすればよいのであり、大地側から動かすことがで
きるようにする。前記の空気圧によるものの他、油圧に
よっても良い。さらにプラスチックなど絶縁物によるリ
ンク機構によって、機械的に衝撃子21の運動を起こさ
せることができる。
【0023】
【発明の効果】圧電素子によって瞬間的に高い電圧を発
生し、チャンバ内に設けた放電端子とチャンバの間に火
花放電を発生させる。これによってマイクロ波あるいは
高周波による放電が開始する。火花はマイクロ波放電あ
るいは高周波放電をトリガ−する作用がある。圧電素子
は電流が小さいが高い電圧を誘起できる。密度の低いガ
ス中に放電を発生させる場合、電流はあまり要らない
が、高電圧は必要である。圧電素子はこのような要求に
最適である。
【0024】また圧電素子は結晶の歪みを利用して高電
圧を発生するものであるので、機械的部分が少なく素子
自体は長寿命である。保守管理が容易である。また圧電
素子に衝撃力を与えるためにリンク機構などではなく
て、圧力ガス系や油圧系を用いる事とすれば、大地側と
高圧側を容易に絶縁できるので極めて好都合である。
【0025】高圧電源を搭載しても高電圧を発生して火
花放電を発生させることができる。しかしそのようにす
ると絶縁の問題が難しい。さらに重くて嵩張る高圧電源
を設けるとコストを押し上げる結果になる。望ましいこ
とではない。本発明は圧電素子を用いるのでコスト面で
も、スペ−スの点でも、絶縁の面でも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例に係るECRイオン源の概略断面図。
【図2】本発明の実施例に係るプラズマ応用装置の概略
断面図。
【符号の説明】
1 磁石 2 アンテナ 3 マイクロ波 4 ガス入口 5 ヘッドフランジ 6 プラズマ電極 7 引出し電極 8 絶縁物 9 磁力線 20 圧電素子 21 衝撃子 22 圧力ガス 23 絶縁パイプ 24 放電端子 25 放電

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを導入することができ真空に引くこ
    とのできるチャンバと、このチャンバ内にプラズマを発
    生させるための機構と、チャンバ内に設けられる放電端
    子と、チャンバに設けられこのチャンバと放電端子の間
    に高電圧を印加すべき圧電素子と、この圧電素子を叩く
    ための衝撃子と、この衝撃子を運動させるための機構と
    を含み、衝撃子で圧電素子を叩くことにより、圧電素子
    に高電圧を発生させ、チャンバ内壁と放電端子の間に火
    花放電を起こさせ、これによりプラズマを点火するよう
    にしたことを特徴とするプラズマ応用装置。
JP5330053A 1993-11-30 1993-11-30 プラズマ応用装置 Pending JPH07153405A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5330053A JPH07153405A (ja) 1993-11-30 1993-11-30 プラズマ応用装置

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JP5330053A JPH07153405A (ja) 1993-11-30 1993-11-30 プラズマ応用装置

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JPH07153405A true JPH07153405A (ja) 1995-06-16

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ID=18228257

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JP5330053A Pending JPH07153405A (ja) 1993-11-30 1993-11-30 プラズマ応用装置

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JP (1) JPH07153405A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6548381B2 (en) 2001-04-26 2003-04-15 Nissin Electric Co., Ltd. Ion beam irradiation apparatus and method of igniting a plasma for the same
WO2009062846A1 (de) * 2007-11-14 2009-05-22 Forschungsverbund Berlin E. V. Verfahren und einrichtung zur zündung und aufrechterhaltung eines plasmas

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6548381B2 (en) 2001-04-26 2003-04-15 Nissin Electric Co., Ltd. Ion beam irradiation apparatus and method of igniting a plasma for the same
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