JPH07151562A - 波形整形回路 - Google Patents

波形整形回路

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JPH07151562A
JPH07151562A JP24023094A JP24023094A JPH07151562A JP H07151562 A JPH07151562 A JP H07151562A JP 24023094 A JP24023094 A JP 24023094A JP 24023094 A JP24023094 A JP 24023094A JP H07151562 A JPH07151562 A JP H07151562A
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signal
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Mitsuhiro Saito
斎藤  光弘
Hideki Kabune
秀樹 株根
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スレッショルドレベルを追従させるための複
雑な回路構成を用いずに、入力信号の振幅中心が変動し
ても確実に信号処理を行うことができる波形整形回路を
提供する。 【構成】 交流信号を発生する回転速度センサ1からの
入力信号を所定のスレッショルドレベルと比較して、こ
の入力信号を矩形波信号に変換する波形整形回路におい
て、この回路は積分回路2Aおよびレベル調整回路2B
を有しており、回転速度センサ1からの入力信号を入力
して積分し、この入力信号の積分値に基づいて入力信号
の波形中心を求め、求めた波形中心を所定の基準電圧レ
ベルにフィードバック調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータ等の被検出対象
物の回転速度に応じて発生する交流信号を処理するため
の波形整形回路に係わり、例えば車両の車輪等に有効利
用される波形整形回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の波形整形回路として、回転
速度センサから出力される交流信号をプルアップ抵抗に
より所定レベルを中心にした交流信号に変換し、それを
所定のスレッショルドレベルでコンパレートするように
したものがある。しかし、センサからの出力の振幅中心
が種々の要因により変動する場合に、それをー定のスレ
ッショルドレベルと比較していたのでは正確に波形整形
できないという問題がある。
【0003】そこで、センサからの出力の振幅中心が変
動しても、スレッショルドレベルをこの出力変動に追従
するように設定することで入力信号を検出しようとする
波形整形回路が既に考案されている。この種の従来技術
として特開昭62−135773号に開示のごとく図6
に示すようなスレッショルドレベル追従型の波形整形回
路がある。
【0004】図に示すスレッショルドレベル追従型の波
形整形回路は、回転速度を検出する回転速度センサ32
と、回転速度センサ32からの入力信号のノイズを除去
するための抵抗33、コンデンサー34からなるローパ
スフィルタおよび5V定電流源37の定電流によりプル
アップされた電圧の状態を検出する参照信号を作るため
の抵抗35、コンデンサー36からなるローパスフィル
タと、ノイズを除去した後の信号と参照信号とをそれぞ
れインピーダンス変換するオペアンプ38、39と、こ
のインピーダンス変換された信号に対してスレッショル
ドレベルを作る定電流源42、43、抵抗40、41か
らなる回路と、スレッショルドレベルのHigh、Lo
wの2レベルから実際に波形整形し出力するコンパレー
タ44、45、およびRSフリップフロップ47から構
成されている。さらに、参照信号を監視することによっ
て回転速度センサ32の断線等を検出するコンパレータ
46を上記回路に結線し、回路異常発生時に回路異常を
検出し異常信号をfNG側へ出力して図示しない外部接
続のモニタ回路に波形整形回路のエラー表示を可能にし
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスレッショ
ルドレベル追従型の波形整形回路では、回転速度を検出
した回転速度センサからの入力信号を定電流源からの定
電流または抵抗によりプルアップし同相入力電圧範囲内
に信号を調整し、回転速度センサからの出力の振幅中心
の変動に追従するようにスレッショルドレベルを設定し
ている。しかし、この回路構成であると調整電圧が回転
速度センサの抵抗等によって変動するため、後段のパル
ス整形回路が複雑になる。即ち、スレッショルドレベル
追従型の波形整形回路にあっては、まず、定電流により
プルアップされた電圧の状態を検出する参照信号を作る
ためのローパスフィルタが必ず必要となり、さらに、こ
の参照信号を基準にHigh、Lowに一定のスレッシ
ョルドレベルを決めるのに、参照信号が不安定なために
新たな定電流とそれに係る抵抗も必ず必要となるからで
ある。また、通常これらの定電流と抵抗は個々に独立の
温度特性を有しているため、それぞれを合わすような温
度補償回路が必要な場合もあった。従って、どうしても
後段のパルス整形回路を複雑にせざるを得ないという問
題があった。
【0006】そこで本発明は、以上のような問題点に鑑
みてなされたものであり、スレッショルドレベルを追従
させるための複雑な回路構成を用いずに、入力信号の振
幅中心が変動しても確実に信号処理を行うことができる
波形整形回路を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1に記載の発明によれば、交流信号
を発生するセンサからの入力信号を所定のスレッショル
ドレベルと比較して前記入力信号を矩形波信号に変換す
る波形整形回路において、前記センサからの入力信号を
入力して積分し、この入力信号の積分値に基づいて入力
信号の波形中心を求め、この波形中心を所定の基準電圧
レベルにフィードバック調整するレベル調整回路を有す
ることを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の発明によれば、交
流信号を発生するセンサからの入力信号を所定のスレッ
ショルドレベルと比較して前記入力信号を矩形波信号に
変換する波形整形回路において、前記センサからの入力
信号を入力して積分し、この入力信号の積分値に基づい
て入力信号の波形中心を求め、この波形中心の信号成分
を相殺する逆位相の信号を前記入力信号に加算すると共
に所定の直流バイアスを加えて前記入力信号の波形中心
を所定の基準電圧レベルに調整するレベル調整回路を有
することを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の発明によれば、請
求項1または2に記載の発明において、前記入力信号の
積分時定数を入力信号または波形整形後の信号の周波数
に応じて切り替える積分時定数切替回路を有することを
特徴とする。また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項1乃至3のいづれかに記載の発明において、前記レ
ベル調整回路は、さらに前記センサへのバイアス電圧を
可変調整して前記入力信号をレベル調整することを特徴
とする。
【0010】また、請求項5に記載の発明によれば、請
求項1乃至4のいづれかに記載の発明において、前記レ
ベル調整回路により調整された入力電圧波形を、前記基
準電圧レベルに関連づけられたスレッショルドレベルに
て比較して矩形波信号に変換するパルス整形回路を有す
ることを特徴とする。また、請求項6に記載の発明によ
れば、請求項1乃至5のいづれかに記載の発明におい
て、前記レベル調整回路の出力電流状態を監視して回路
の異常を検出する回路異常検出回路を有することを特徴
とする。
【0011】また、請求項7に記載の発明によれば、請
求項2に記載の発明において、前記レベル調整回路の出
力電流が所定の電流検出レベルを越えたときに回路異常
として検出する回路異常検出回路を有し、前記積分時定
数切替回路による前記入力信号の積分時定数の切り替え
に応じて前記電流検出レベルを変化させることを特徴と
する。
【0012】
【作用及び発明の効果】請求項1に記載の発明によれ
ば、センサからの入力信号は積分されレベル調整回路に
入力され、レベル調整回路は、この入力信号の積分値に
基づいて入力信号の波形中心を所定の基準電圧レベルに
フィードバック調整するので、入力信号の振幅中心が変
動しても確実に信号処理を行うことができる。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、センサか
らの入力信号を積分して求めた波形中心の信号成分を相
殺する逆位相の信号をこの入力信号に加算し、さらに所
定の直流バイアスを加えることにより入力信号の波形中
心を所定の基準電圧レベルに調整しているので、請求項
1と同様の効果を奏する。請求項3に記載の発明によれ
ば、請求項1または2に記載の発明において、さらに入
力信号の積分時定数を入力信号または波形整形後の信号
の周波数に応じて切り替えているので、レベル調整回路
の反応時間を早くすることができ、よって被検出対象物
に影響、例えばセンサロータのロータ高速回転時に、ロ
ータ軸共振による軸振れが原因となって生じる低周波ノ
イズによる影響を防止できる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
乃至3のいづれかに記載の発明におけるレベル調整回路
は、さらにセンサへのバイアス電圧を可変調整して入力
信号をレベル調整しているので、より効果的に信号処理
ができる。請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃
至4のいづれかに記載の発明において、さらにレベル調
整回路により調整された入力電圧波形を、基準電圧レベ
ルに関連づけられたスレッショルドレベルにて比較して
矩形波信号に変換しているので、入力信号の振幅中心が
変動しても確実にセンサからの入力信号を矩形波信号に
波形整形できる。
【0015】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
乃至5のいづれかに記載の発明において、さらにレベル
調整回路の出力電流状態を監視することにより回路の異
常を検出するようにしているので、センサの断線やショ
ート等の異常に対して確実に異常検出動作ができる。請
求項7に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明に
おいて、さらにレベル調整回路の出力電流が所定の電流
検出レベルを越えたときに回路異常として検出し、入力
信号の積分時定数の切り替えに応じて前記電流検出レベ
ルを変化させているので、被検出対象物の影響、例えば
センサロータの軸振れ等によるセンサの出力波形の変動
から生じる誤検出を効果的に防止できる。
【0016】以上説明したように、上記いずれの発明に
おいても簡単な回路にて構成可能であるので、従来の波
形整形回路にみられるようなスレッショルドレベルを追
従させる複雑な回路構成を用いずに十分波形整形できる
波形整形回路が提供できる。
【0017】
【実施例】以下本発明を図に示すー実施例に従って説明
する。尚、本実施例において使用するセンサは波形整形
回路に種々利用されるセンサのー例であって、例えば車
両に利用した場合の図示しないセンサロータの回転速度
に作用する回転速度センサを示し、回転速度に比例する
周波数を有する信号を発生するものである。
【0018】図1は、本発明の回路ブロックの一例であ
り、回転速度センサ1、積分回路2A、レベル調整回路
2B、ローパスフィルタ3、パルス整形回路4、回路異
常検出回路5、およびCPU6より構成されている。こ
のように構成される回路ブロックの基本動作を図1に従
って説明する。回転速度センサ1は車輪の回転速度に応
じた電磁ピックアップを用いたものであり、車輪の回転
速度に比例する周波数を有する信号を発生する。この信
号は回転速度センサ1の−電位、即ちGND電位を中心
に正負に振れる略正弦波の交流信号で、その出力電圧は
周波数に応じて発生する。そこで後段のパルス整形回路
4への信号を同相入力電圧範囲内の信号とするために、
積分回路2Aにより回転速度センサ1の出力をモニタ
し、その信号を積分し、平均レベル信号を抽出する。そ
して、この信号の波形中心の中心電圧レベルを予め設定
した基準電圧レベルとなるようにレベル調整回路2Bに
よりフィードバックする。
【0019】好適には、レベル調整回路2Bは、入力さ
れ積分された回転速度センサ1からの入力信号に対し
て、この入力信号の波形中心の信号成分を相殺する逆位
相の信号を前記入力信号に加算し、さらに所定の直流バ
イアスを加えて入力信号の波形中心を所定の基準電圧レ
ベルに調整する。また、さらに回転速度センサ1へのバ
イアス電圧を可変調整して、回転速度センサ1からの入
力信号をレベル調整することも特に有効である。
【0020】その結果、回転速度センサ1の出力は前記
のような所定の基準電圧レベルを中心とした信号とな
り、この信号をローパスフィルタ回路3に送り、ここ
で、高周波干渉信号を除去してパルス整形回路4へ送
る。パルス整形回路4では前記所定の基準電圧レベルを
基準にスレッショルドレベルを設定して、高周波干渉信
号を除去した信号をロジックレベルの矩形波信号に変換
する。
【0021】最後に、この信号をCPU6へ送り、CP
U6にて車輪速度を演算する。ここで、レベル調整回路
2によりフィードバック調整される信号は、結果的にパ
ルス整形回路4への入力信号を調整できる信号ならばど
の信号を調整しても良く、たとえばローパスフィルタ3
を通った信号をフィードバック調整する回路構成でも差
支え無い。
【0022】また上述の回路構成に回路異常検出回路5
を接続することで、レベル調整回路2Aのフィードバッ
ク出力電流を回路異常検出回路5によりモニタし、回路
のGNDショートや回転速度センサ1の断線等の異常を
判定することができる。そして、その結果をfNG側へ
異常信号として出力してCPU6へ送り、CPU6にて
フェールセーフ、ダイアグ出力等の異常処理を行う。
【0023】以上のような回路ブロック構成からなる波
形整形回路を実現したー回路例を図2(a)に示す。図
2(a)において、積分回路およびレベル調整回路はオ
ペアンプ12,抵抗8,9,10,およびコンデンサー
11により構成され、ローパスフィルタ回路は抵抗1
3、コンデンサー14で構成されている。そしてパルス
整形回路は、抵抗15、16、17、18、19、コン
パレータ21、22、およびRSフリップフロップ23
により構成されている。また、回路異常検出回路はコン
パレータ20により構成されている。
【0024】このように構成された波形整形回路では、
車輪の回転速度に応じ信号を出力する回転速度センサ7
のインピーダンスをRsとし、コンデンサー11、14
の容量をそれぞれC2 、C1 とし、抵抗8、9、および
13の抵抗値をそれぞれR2、R3 、およびR1 とす
る。このときレベル調整は、回転速度センサ7の出力信
号を入力し、数式1に示すような積分時定数τC1を有す
る抵抗8、9、およびコンデンサー11より構成される
積分回路により平均レベル信号のみを取り出し、その信
号の波形の中心が予め設定した所定の基準電圧レベルV
AVE となるようレベル調整回路のオペアンプ12により
フィードバック調整を行う。
【0025】
【数1】τC1=C2(R2+R3+R23/Rs) その結果、回転速度センサ7の出力は電圧VAVE を中心
とした信号となり、数式2に示すようなカットオフ周波
数を有する後段のローパスフィルタ回路にて処理され、
イグニッションノイズやEMIノイズ等の高周波干渉信
号が除去される。
【0026】
【数2】 最後に、この高周波干渉信号を除去した信号を単純な抵
抗分割で構成されるパルス整形回路にてロジックレベル
の矩形波信号に変換してOUT側へ出力することで、図
示しないCPUによって車輪の回転速度は演算され処理
されるのである。このとき、コンパレータ21、22の
スレッショルドレベルはレベル調整回路の参照電圧V
AVE と同一回路で作られ、抵抗15、16、17、1
8、19で構成される抵抗分割により電圧VAVE の上下
に同一電位差VTHにてVAVE ±VTHに設定されている。
但しここでは、抵抗17,18は同一抵抗値である。こ
れにより図示しないセンサロータの歯精度に見合ったデ
ューテイを有する矩形波信号に変換可能となる。
【0027】また、レベル調整回路のフィードバック出
力、即ちオペアンプ12の出力P1をコンパレータ20
にて構成される回路異常検出回路にてモニタし、回転速
度センサ7の断線等を検出している。以上のように本実
施例に示す回路を車両の車輪速度検出用として利用する
場合、車両がある速度以上になると、回転速度センサ1
の被検出対象となるセンサロータの軸が車両の固有振動
(通常、20〜50Hz)により振れることがある。ロー
タ軸が振れると、その周波数で回転速度センサ1からの
出力波形の波形中心が図3(a)に示すー点斜線のよう
に予め設定したー定の電圧レベルVAVE に対して変動す
る。
【0028】この状態においても正確な波形整形をする
必要があり、そのために図2(a)の抵抗9(R3 )の
両端子間において、抵抗R3 と並列に新たな抵抗rを挿
入した回路、即ち、図2(b)に示すような積分時定数
切替回路を接続する。この積分時定数切替回路により、
入力信号または波形整形後の信号の周波数に応じて積分
時定数を切り替え小さく調整している。これにより、レ
ベル調整回路の反応時間を早くし、回転速度センサ1か
らの出力波形の車両の固有振動による影響、換言すれ
ば、センサロータのロータ高速回転時に、ロータ軸共振
による軸振れが原因となって生じる低周波ノイズによる
影響が防止できる。
【0029】したがって、この積分時定数切替回路によ
れば、全車速領域において、回転速度センサ1からの出
力波形を図3(b)に示すように予め設定したー定の電
圧レベルVAVE に対して変動の無い正確なものに波形整
形を行うことができる。また、この時、回路の異常検出
用に予め設定した所定の後述の電圧レベルVNGがー定の
レベルであると、前記の如く回転速度センサ1からの出
力波形の変動により、あたかも回路に異常でもあったか
のような誤検出を生じてしまう恐れがある。この場合、
電圧レベルVNGを積分時定数の切り替えに応じて変化さ
せる、若しくは、変動時の出力波形の検出を禁止させる
ことにより誤検出を効果的に防止できる。
【0030】次に、以上のような波形整形回路の信号処
理動作時の各部の波形を図4に示す。図4(a)は、レ
ベル調整回路によってフィードバック調整される前後の
回転速度センサから発する出力波形を示し、図4(b)
はレベル調整回路によってフィードバック調整された波
形がローパスフィルタおよびパルス整形回路によって整
形された時の出力波形を示している。
【0031】図4(a)において、回転速度センサから
発する図2(a)のINでの出力波形はGND電位を中
心に図の破線のような波形24となり、この波形24は
レベル調整回路によって図に示す予め設定した一定の電
圧レベルVAVE を中心に実線のような波形25となるよ
うに図の矢印の方へフィードバック調整される。こうし
てフィードバック調整された波形25は後段のローパス
フィルタ回路にて高周波干渉信号が除去処理されると図
2(a)の出力P2にて図4(b)に示すような略正弦
波26が出力される。ここで図4(b)に示すVAVE
TH及びVAVE−VTHは、抵抗分割で決められた同相入
力電圧範囲内のスレッショルドレベルであるから、この
レベルに従ってRSフリップフロップ回路により波形整
形を行い、最終的に、回転速度センサの出力波形は図4
(b)のような矩形波27として図2(a)のOUT側
に出力されることとなる。
【0032】また、波形整形回路に回転速度センサの断
線等の異常が発生した際に、結線されている回路異常検
出回路の異常検出動作時の各部の波形を図5に示す。回
路に異常があり回転速度センサの断線等を確認するとレ
ベル調整回路によってフィードバック調整された回転速
度センサの図2(a)のINでの出力波形は、図5
(a)に示す波形28のように断線した時点で出力しな
くなる。折しも回転速度センサのインピーダンスRsは
∞(無限大)となり、図5(b)に示す電位レベル29
【0033】
【数3】(Rs+R2 )/Rs×VAVE で与えられるため、図2(a)のP1における出力波形
は図の波形30のようにVAVE へ降下する。そして、予
め設定した電圧レベルVNG以下になるやいなやコンパレ
ータの出力が反転し、図2(a)のfNG側へ異常信号
として図の波形31のように出力される。
【0034】また、回転速度センサにGNDショートの
異常が発生した場合は、インピーダンスRS は0Ωとな
るので、図2(a)のP1における電圧は上昇する。し
たがって、この電圧を異常信号としてfNG側にて検出
すれば、回路異常が検出できる。なお、オペアンプ12
の出力電圧を監視することは、レベル調整回路の出力電
流を監視することと同じである。したがって、本実施例
の回転異常検出回路は、実質的にレベル調整回路の出力
電流状態を監視していることになる。
【0035】以上述べた本実施例の波形整形回路であっ
ては、回転速度センサ7の出力電圧波形の中心を予め設
定した中心電圧レベルVAVE に精度よくフィードバック
調整することが可能であり、この調整によりセンサ抵抗
の変化やGND電位の変化が吸収され、数十mVPPとい
った微小な信号の処理を可能としている。また、波形中
心が精度よく確実にコントロールされているため、後段
のパルス整形回路4は単にコンパレータにて比較処理す
るのみでよく、ダイオード等の特別なクランプ回路(図
示せず)を設けることなしに数百VPPもの過大なセンサ
出力にも対応できる。
【0036】よって、回路構成が簡単となり、従来の複
雑な回路構成を要した処理回路に比して十分回路面積が
小さくなる。即ち、図6に示す従来の回路構成は少なく
ともオペアンプ2個、コンパレータ3個を必要としたの
に対して、本実施例ではオペアンプ1個、コンパレータ
3個を使用するのみで済み、少なくともオペアンプが1
個不要となる。ここで、回路に使用されるオペアンプに
は位相補償用のコンデンサーが必要でありコンパレータ
の略1.5倍の面積を必要とするため、回路面積比較に
おいて、本実施例回路は従来回路に比して略75%で構
成可能となる。さらに、本実施例に示す波形整形回路は
特に車載用として使用されることが多く、少なくとも3
回路または4回路使用するABS(アンチロック・ブレ
ーキ・システム)やTRC(トラクション・コントロー
ル)システム等のようなシステムでは総合的に考慮すれ
ば大幅な小型化が可能となり、3個または4個のオペア
ンプが不要となればその分廉価な波形整形回路が実現で
きることとなる。
【0037】またセンサの断線等の回路異常検出につい
ても、特別な回路を追加することなく、レベル調整回路
のフィードバック出力を常にコンパレータにて比較する
のみで実現できるという利点もある。尚、本実施例では
特に車両等の車輪の回転速度に応じた回転速度センサか
らの信号処理について詳述したが、本発明には負荷(図
示せず)を感知し略正弦波の交流信号を発するような通
常考え得るセンサが殆ど全て適用でき、車両以外の他の
被検出対象物への利用も有効に行うことができる。この
場合であっても、本実施例と全く同様の効果は得られ
る。
【0038】また、本発明は、上記本実施例に限られる
ものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種
々変形が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す回路ブロック図である。
【図2】(a)は本発明の構成を示すー回路図である。
(b)は積分時定数切替回路である。
【図3】(a)は回転速度センサからの波形整形前の出
力波形である。(b)は回転速度センサからの波形整形
後の出力波形である。
【図4】(a)は図2のレベル調整回路による信号処理
の前後の入出力波形である。(b)は図2のローパスフ
ィルタ回路及びパルス整形回路による出力波形である。
【図5】(a)は図2の回路異常のときの入力波形であ
る。(b)は図2の回路異常のときの出力波形である。
【図6】従来技術の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 回転速度センサ 2A 積分回路 2B レベル調整回路 3 ローパスフィルタ回路 4 パルス整形回路 5 回路異常検出回路 6 CPU 12 オペアンプ 20、21、22 コンパレータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流信号を発生するセンサからの入力信
    号を所定のスレッショルドレベルと比較して前記入力信
    号を矩形波信号に変換する波形整形回路において、 前記センサからの入力信号を入力して積分し、この入力
    信号の積分値に基づいて入力信号の波形中心を求め、こ
    の波形中心を所定の基準電圧レベルにフィードバック調
    整するレベル調整回路を有することを特徴とする波形整
    形回路。
  2. 【請求項2】 交流信号を発生するセンサからの入力信
    号を所定のスレッショルドレベルと比較して前記入力信
    号を矩形波信号に変換する波形整形回路において、 前記センサからの入力信号を入力して積分し、この入力
    信号の積分値に基づいて入力信号の波形中心を求め、こ
    の波形中心の信号成分を相殺する逆位相の信号を前記入
    力信号に加算すると共に所定の直流バイアスを加えて前
    記入力信号の波形中心を所定の基準電圧レベルに調整す
    るレベル調整回路を有することを特徴とする波形整形回
    路。
  3. 【請求項3】 前記入力信号の積分時定数を入力信号ま
    たは波形整形後の信号の周波数に応じて切り替える積分
    時定数切替回路を有することを特徴とする請求項1また
    は2に記載の波形整形回路。
  4. 【請求項4】 前記レベル調整回路は、さらに前記セン
    サへのバイアス電圧を可変調整して前記入力信号をレベ
    ル調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の波形整形回路。
  5. 【請求項5】 前記レベル調整回路により調整された入
    力電圧波形を、前記基準電圧レベルに関連づけられたス
    レッショルドレベルにて比較して矩形波信号に変換する
    パルス整形回路を有することを特徴とする請求項1乃至
    4のいづれかに記載の波形整形回路。
  6. 【請求項6】 前記レベル調整回路の出力電流状態を監
    視して回路の異常を検出する回路異常検出回路を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいづれかに記載の波
    形整形回路。
  7. 【請求項7】 前記レベル調整回路の出力電流が所定の
    電流検出レベルを越えたときに回路異常として検出する
    回路異常検出回路を有し、前記積分時定数切替回路によ
    る前記入力信号の積分時定数の切り替えに応じて前記電
    流検出レベルを変化させることを特徴とする請求項2に
    記載の波形整形回路。
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