JPH07151059A - ロータリースロートカットオフ装置及び遠心ファンノイズを低下するための方法 - Google Patents

ロータリースロートカットオフ装置及び遠心ファンノイズを低下するための方法

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JPH07151059A
JPH07151059A JP6169134A JP16913494A JPH07151059A JP H07151059 A JPH07151059 A JP H07151059A JP 6169134 A JP6169134 A JP 6169134A JP 16913494 A JP16913494 A JP 16913494A JP H07151059 A JPH07151059 A JP H07151059A
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centrifugal fan
fan
resonator
impeller
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファンのスロートカットオフ域におけるノイ
ズを、高表面速度で通過するインペラーブレードを使用
して減少させること。 【構成】 ハウジング内の排出開口の近くでハウジング
上に取り付けるように適合されたケーシングと、ファン
インペラーの回転によって発生する音パルスを吸収する
ためにローター内に設けられた種々の深さの複数の共鳴
器空洞を有する、ケーシング内に回転可能に支持される
円筒形ローターと、ローターをケーシング内で遠心ファ
ンインペラーに対して回転させ、遠心ファンの操作によ
って発生するノイズをローターの共鳴空洞内に吸収させ
て顕著に低下するためにローターに接続される手段とを
含むことを特徴とする、遠心ファンのインペラーの操作
によって発生するノイズを低下するために、ファンと共
に使用するように適合されたロータリーカットオフ共鳴
器装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心ファンのためのノ
イズ低下に関し、より詳細にはかようなファンに取付け
可能なロータリーカットオフ装置、及びファンの操作に
よって生じるノイズ脈動を低下するための方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】遠心ファンは、蒸気発生器/動力プラン
ト装置、プロセスプラント、鉱山、トンネル換気、及び
多量の空気又はガスを動かす必要のある他の装置におい
て広く使用される。これらのファンは本来非常にうるさ
く、発生するファンノイズを環境的に許容できるレベル
まで低下するために特別の努力が払われていることが知
られている。現在使用されている標準的なノイズ低下方
法は、ファンハウジングの大規模な防音、ファンの上流
及び下流のダクトの防音、及びファン入口及び排出口消
音設備の設置を含む。しかしながら、かようなノイズ低
下方法はファン設置コストを顕著に増加させ、入口及び
排出消音器は圧力降下損失を導入して動力消費量を増加
させる。
【0003】遠心ファンのための既知のノイズ低下装置
におけるこれらの欠点のために、他の種々のノイズ低下
手段が開発されている。例えば、Hassettの米国特許第
3,712,412号は、高速ファンから等の高速流体流のため
の、調整可能共鳴室を用いた音抑制装置を開示してい
る。Chaliisの米国特許第4,174,020号及び同第4,279,32
5号は、遠心ファンのための音響的処理のための空洞を
有する固定防音装置を開示している。更にCheringtonら
の米国特許第4,475,621号は燃焼炉のための音響的音削
減室を開示している。しかしながら、遠心ファンから等
の大規模操作ファンによって生じる不所望なノイズを効
果的に低下するためには、さらに改良が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かようなノ
イズが最も多く発生する箇所、つまりファンのスロート
カットオフゾーンにおけるファンノイズを、高表面速度
でそのゾーンを通過するインペラーブレードによって減
少させるための、遠心ファンに取付けるために適合され
たロータリーカットオフ装置及びその操作方法を提供す
る。ロータリーカットオフ装置は、取付け可能ユニット
としても、遠心ファン組立体の一体的部分としても設け
ることができる。
【0005】ロータリーカットオフ装置は主に、ファン
ハウジングに取付け可能で円筒形ローターの一部を包囲
するケーシングを含み、このローターは、複数の四分の
一波長及び/又はヘルムホルツ共鳴器空洞を含み、ファ
ンインペラーブレードに近接して位置される。このロー
タリーカットオフ装置のローターは回転可能であり、フ
ァン平均流とローター共鳴室の口との間の相対流れ速度
が、効率的な共鳴器−圧力パルス相互作用を許容し、そ
れによりブレード通過振動数及びその倍音においてファ
ンインペラーブレードによって発生する圧力パルスの顕
著な削減を提供するように調整されるように、変速駆動
装置を有していてもよい。ブレード通過振動数及びその
倍音におけるこれらの圧力パルスは、遠心ファンによっ
て発生する高いノイズレベルの主要な原因となる。ノイ
ズ振動数は、ファンインペラーの表面速度とファンイン
ペラーブレードの数との関係によって決定される。この
遠心ファンのブレード通過振動数は下記の数式1で表さ
れる:
【0006】
【数1】
【0007】本発明のロータリーカットオフ装置は、通
常遠心ファンのハウジング内のハウジング排出導管がイ
ンペラーの近くで渦巻き部と交差する箇所に設けられる
慣用の固定スロートカットオフ手段に代わるものである
ことが理解される。このカットオフ装置は、新しい遠心
ファン組立体中に設けることができ、又はハウジング排
出開口中の既存の固定カットオフ手段を除去して、これ
を本発明のロータリーカットオフ装置と置換することに
より、既存の遠心ファン中に改装することもできる。
【0008】カットオフ装置ローター中に設けられる共
鳴空洞は、代表的には四分の一波長管状形状、又はヘル
ムホルツ共鳴器空洞、或いはその両方からなり、その外
側端部(口)は開放され、内側端部は閉鎖されている。
装置ローターには共鳴空洞の完全配列が設けられ、これ
らは最大限の効率のために直列又は千鳥配列でローター
表面をち密に占めてもよい。共鳴器空洞の長さはロータ
ー直径よりも短く、四分の一波長共鳴器空洞の長さ対直
径(L/d)の比は、第一モード音響反応の最適効率の
ためには好ましくは8/1〜16/1でなければならな
い。共鳴器空洞は好ましくはローター軸を横切って配向
される。
【0009】四分の一波長共鳴器の空洞深さつまり長さ
は、下記の数式2で表される。
【0010】
【数2】
【0011】この等式は、共鳴器の口のサイズ、共鳴器
の形状、追加質量効果等に関連する修正要因について実
験に基づいて証明されなければならない。
【0012】装置ローター中の共鳴器空洞の形状は、代
表的には円形の横断面を有しローター軸を横切って配向
される直線状空洞であるが、L字形、U字型等の他の横
断面形状が許容可能であり、又はいかなる形式のヘルム
ホルツ共鳴器空洞をも使用することができる。ヘルムホ
ルツ共鳴器空洞は、ローター内により多くの空洞を配置
することができ、又より小さい直径のローターを使用す
ることを許容するため、特に利点がある。
【0013】ヘルムホルツ共鳴器の基本的振動数は下記
の等式3で表される:
【0014】
【数3】
【0015】ヘルムホルツ共鳴器の振動数等式は、共鳴
器の口及び首部、空洞の形状、追加質量効果等に関連す
るいかなる修正要因に対しても実験を基に証明されなけ
ればならない。
【0016】ローターに対するファン流速が、ローター
中の共鳴器空洞の「音響的詰まり」を起こすのに不充分
である遠心ファン/共鳴器ローター形状について、最大
の音低下を提供するために、共鳴器空洞の角度が水平面
に対してファン軸を通して可変であるように、ローター
は回転可能に調節可能であってもよい。ファン流速が固
定ローター内中の固定共鳴空洞の音響的詰まりを起こす
遠心ファン/共鳴器ローター形状について、ローター装
置は、該ローター装置をファンインペラーの表面速度に
対する表面速度で回転するための駆動手段を含んでもよ
い。
【0017】ロータリーカットオフ装置の回転は、遠心
ファンインペラーの回転と同方向でも、ファン回転と反
対方向であってもよい。共鳴器装置の回転方向並びにそ
の回転速度及び表面速度は、遠心ファンノイズ低下効果
が最大であるように選択される。
【0018】ロータリーカットオフ装置は、定速又は変
速遠心ファンのどちらにも用いることができる。変速フ
ァンについては、ロータリーカットオフ装置の二つの特
徴が異なる:(1)共鳴器空洞は、代表的にはノイズが
最も高いと思われるファン最高速範囲の振動数範囲であ
る音振動数の範囲をカバーするように調節されなければ
いけない。(2)ファンインペラー速度に対するロータ
リーカットオフ装置の表面速度は、ファンインペラーの
表面速度に対して調節可能とする必要があるであろう。
【0019】このロータリーカットオフ装置は、18−
144インチ(45.72cm−365.76cm)の
インペラー直径を有する遠心ファンに対して有用であ
る。このカットオフ装置に有用なローターの大きさは、
直径4−36インチ(10.16cm−91.44c
m)、長さ8−48インチ(20.32cm−121.
92cm)であり、好ましいローターの大きさは、直径
8−24インチ(20.32cm−60.96cm)、
長さ12−36インチ(30.48cm−91.44c
m)である。ロータリーカットオフ装置ローターの表面
速度は、ファンインペラー表面速度の30−100%で
なければならず、それが取り付けられる遠心ファンの最
大音低下を達成するように設定される。
【0020】遠心ファンの代表的なインペラー回転速度
は720−3,600rpmであるが、小さなファンに
は5,200rpmまでのより高い回転速度を用いても
よい。ロータリーカットオフ装置において、ブレード通
過振動数によって生じる対応する基本音振動数は、72
0−3,600rpmで操作される10及び12ブレー
ドのインペラーについては、代表的には120−720
Hzであり、第一倍音振動数は二倍の高さである。
【0021】本発明のロータリーカットオフ共鳴器装置
は、空気流速及び音振動数の広範囲に渡る「音響的詰ま
り」のために比較的非効果的である、通常遠心ファンと
共に使用される固定つまり回転不可能形式の音共鳴器の
不利な点を回避する。調節可能表面速度を有するこのロ
ータリーカットオフ共鳴器装置は、かような音響的詰ま
りの問題を回避することができる。このロータリーカッ
トオフ装置は、有利に遠心ファンのブレード通過振動数
音パルス及び第一倍音を20−25デシベル程度実質的
に低下する。この装置はまた、遠心ファンハウジング及
びその隣接するダクトの周囲に固定防音手段を設ける必
要性を実質的に削減、又は排除さえする役割を果たす。
【0022】以下に本発明の態様を列挙する。
【0023】1.遠心ファンのブレード付きインペラー
の操作によって発生するノイズを低下するために、該遠
心ファンと共に使用するように適合されたロータリーカ
ットオフ共鳴器装置であって、該装置は、ハウジングの
排出開口の近くで遠心ファンのハウジング上に取り付け
るように適合されたケーシングと、該ケーシング内に回
転可能に支持される円筒形ローターであって、該ロータ
ーは、ファンインペラーの回転によって発生する音パル
スを吸収するためにローター内に設けられた種々の深さ
の複数の共鳴器空洞を有する円筒形ローターと、前記ロ
ーターを前記ケーシング内で遠心ファンインペラーに対
して回転させ、それにより遠心ファンの操作によって発
生するノイズを前記ローターの共鳴空洞内に吸収させる
ことによりかなり低下するために、前記ローターに接続
される手段とを含むことを特徴とするロータリーカット
オフ共鳴器装置。
【0024】2.前記ローターが、ファンハウジングに
取付けられるベアリング手段によって両端部において回
転可能に支持される、上記1に記載のロータリー共鳴器
装置。
【0025】3.前記ローターが、それが取り付けられ
る遠心ファンのインペラーと同一方向に回転可能であ
る、上記1に記載のロータリー共鳴器装置。
【0026】4.前記ローターが、それが取り付けられ
る遠心ファンのインペラーと反対方向に回転可能であ
る、上記1に記載のロータリー共鳴器装置。
【0027】5.前記ローター中の前記共鳴器空洞が円
筒形である、上記1に記載のロータリー共鳴器装置。
【0028】6.前記共鳴器空洞がローター軸を横切る
向きに配向される、上記1に記載のロータリー共鳴器装
置。
【0029】7.前記ローター中の前記各共鳴器空洞が
8/1−16/1の長さ/直径比を有する、上記1に記
載のロータリー共鳴器装置。
【0030】8.前記共鳴器空洞がヘルムホルツ共鳴器
形式である、上記1に記載のロータリー共鳴器装置。
【0031】9.前記ケーシング及びローターが、ファ
ン排出開口に隣接するその下方の位置で遠心ファンのハ
ウジングに取り付けられる、上記1に記載のロータリー
共鳴器装置。
【0032】10.前記ローターが、ロータリー駆動手段
を含み、遠心ファンインペラーの回転速度と共に変化す
る表面速度で回転可能である、上記1に記載のロータリ
ー共鳴器装置。
【0033】11.前記ローターが、直径8−24インチ
(20.32−60.96cm)、長さ12−36イン
チ(30.48−91.44cm)を有し、30−10
0の共鳴器空洞を含有する、上記1に記載のロータリー
共鳴器装置。
【0034】12.前記ローター中の共鳴器空洞の角度
が、ファンインペラー軸に対して回転可能に調節可能で
ある、上記9に記載のロータリー共鳴器装置。
【0035】13.遠心ファンのブレード付きインペラー
の操作によって発生するノイズを低下するために該遠心
ファンと共に使用するように適合されたロータリー共鳴
器カットオフ装置であって、該装置は、ハウジング排出
開口に隣接しその下方の位置において遠心ファンのハウ
ジング上に取り付けるように適合された2つの端部板を
有するケーシングと、該ケーシング内に回転可能に支持
される円筒形ローターであって、該ローターは、ファン
の回転によって発生する音パルスを吸収するために、ロ
ーター中にローター軸を横切る方向に種々の深さで設け
られる複数の共鳴器空洞を有し、該各空洞は8/1−1
6/1の長さ/直径比を有する円筒形ローターと、遠心
ファンインペラーのロータリーブレードカットオフ速度
に対する速度で、前記ケーシング内において前記ロータ
ーを回転させ、それにより遠心ファンの操作によって発
生するノイズを、前記ローターの共鳴器空洞内で吸収す
ることによりかなり低下するために、前記ローターの一
端に接続される駆動手段とを含むことを特徴とするロー
タリー共鳴器カットオフ装置。
【0036】14.ファンからのノイズ低下を達成するよ
うに適合されたロータリー共鳴器カットオフ装置を含む
遠心ファン組立体であって、該組立体は、(a)入口と
排出開口とを有し、駆動手段に取り付けられる回転可能
ブレード付きインペラーを含有するハウジングと、
(b)前記遠心ファンの前記ハウジングの排出開口の近
くの位置で該ハウジング上に取り付けられるケーシング
と、(c)前記ケーシング内に回転可能に支持される円
筒形ローターであって、該ローターは、ファンインペラ
ーの回転によって発生する音パルスを吸収するために、
ローターを横切る方向に種々の深さで設けられる複数の
共鳴器空洞を有し、前記各空洞は8/1−16/1の長
さ/直径比を有する円筒形ローターと、(d)遠心ファ
ンインペラーのロータリーブレードカットオフ速度に対
する速度で、前記ケーシング内で前記ローターを回転さ
せ、それにより遠心ファンの操作によって発生するノイ
ズを、前記ローターの共鳴器空洞内で吸収することによ
り顕著に低下するために、前記ローターに接続される駆
動手段とを含むことを特徴とする遠心ファン組立体。
【0037】15.遠心ファンの操作によって発生するノ
イズを低下するための方法であって、該方法は、(a)
ハウジング排出開口の近くの位置においてロータリーカ
ットオフ装置を遠心ファンハウジング上に取付ける工程
であって、該装置は、ケーシング内で回転可能であっ
て、ファンインペラーの回転の間に発生する音パルスを
吸収するようなサイズとされる、複数の共鳴器空洞を含
有するローターを含む、前記装置を取り付ける工程と、
(b)所望のガス流速度とファンからの排出圧力とを提
供するように選択された回転速度において遠心ファンイ
ンペラーを操作する工程と、(c)ローター共鳴器空洞
中にノイズを吸収し、遠心ファンからのノイズを減少さ
せるために、ファンブレード付きインペラーの表面速度
の30−100%に等しい表面速度で前記ローターを回
転させる工程とを含むことを特徴とする遠心ファンの操
作によって発生するノイズを低下するための方法。
【0038】16.ファンインペラー回転速度が720−
3,600rpmである、上記15に記載の遠心ファン
ノイズを低下するための方法。
【0039】17.インペラーブレードによって発生する
ブレード通過音振動数が120−720Hzであり、ノ
イズ低下が20−25デシベルである、上記15に記載
の方法。
【0040】
【実施例】図1の代表的な遠心ファン10の側面図に示
されるように、ファンハウジング11は渦巻き形であ
り、ハウジング中を通るガス流のために除々に増加する
横断面積を有する。ファンハウジング11は回転可能イ
ンペラー12を包含し、これは中心ガス流入口開口12
a、及び10−16ブレード等インペラー直径によって
多くのブレード12bを有する。ファンの操作中、ガス
は、インペラー中心入口12aから半径方向外方へブレ
ード12bの間を通り、膨張ハウジング11及び排出開
口13中を流れることが理解される。ハウジング11と
排出開口13との交差点でインペラー12の近くには、
慣用の固定型スロートカットオフ手段14が位置され
る。この固定スロートカットオフ構造14を高速で通過
するブレード12bは、慣用の遠心ファンの操作中に発
生し、そこから発出される過剰で不所望な脈動ノイズの
主な原因であることがわかる。
【0041】図2及び図3に示されるように、本発明の
遠心ファン組立体20は、回転軸23に載置されるブレ
ード付きインペラー22を包含するハウジング21を含
み、この軸23はカップリング手段23aによって電動
モーター24等の駆動手段に直接結合される。ロータリ
ースロートカットオフ音共鳴器装置25は、インペラー
22の周囲及びファンハウジング排出開口29の近くで
遠心ファン組立体のハウジング21に取り付けて設けら
れる。図3に最も良く示されるように、ファンハウジン
グ21は、中心入口開口22a及び10−14ブレード
等の多数のブレード22bを有するブレード付きインペ
ラー22を包囲する。ロータリー共鳴器装置25は、部
分下方ケーシング26を含み、このケーシングは、2つ
の支持部27a及び27b、並びに排出開口29の近く
及び下方でファンハウジング21に取付けられる2つの
端部板28a及び28bによって支持される。下方ケー
シング26は細長い円筒形ローター30を一部包囲し、
このローターはその両端部でベアリング32によって回
転可能に支持され、ベルト及びプーリ等の駆動手段33
を介して変速モーター34によって駆動される。優れた
ノイズ低下結果を達成するために、ファンインペラー2
2の外側表面とローター30との間の距離Dは、直径の
小さいファンインペラーのための約1.0インチ(2.
54cm)から直径の大きなファンのための約6.0イ
ンチ(15.24cm)まで変化させてもよい。
【0042】図4にさらに示されるように、延長駆動軸
31を有するローター30は、その両端部において自動
調心ベアリング32によって支持され、このベアリング
は端部板28及びファンハウジング21に取り付けられ
支持される。
【0043】図4及び図5によって詳細に示されるよう
に、ロータリー共鳴器ローター30は、各々ローター軸
を横切る方向に延長し種々の深さつまり長さを有する複
数の共鳴空洞36を包含する。これらの空洞36の位
置、大きさ及び形状は、遠心ファン20のインペラーブ
レード22bの操作によって発生する種々の音の振動数
を減衰させるための共鳴器を提供するように選択され
る。ローター30は、少くとも2つ、通常30−100
の共鳴空洞36を含有し、この空洞の各々はローター円
筒表面に位置する外側開口35を有する。図5a及び図
5bに示されるように、空洞36は好ましくは円筒形で
あり、好ましくはローター軸を横切る方向に配向され、
ローター直径よりも短い長さを有し、長さ/直径比は8
/1−16/1である。空洞36は、一次音振動数を吸
収するためにローターの対向側に設けられる長い空洞3
6aと、音の第一倍音を吸収するように設計された短い
空洞36bとを含む。図4において空洞36は直列配置
で示されるが、代わりにローター30に千鳥状配列に設
けてもよい。
【0044】遠心ファンへの代表的な設置のために、ロ
ータリーカットオフ装置25は、ファンの大きさに応じ
てローター直径4−36インチ(10.16−91.4
4cm)、長さ8−48インチ(20.32−121.
92cm)を有してもよい。かようなカットオフ装置
は、インペラー直径18−144インチ(45.72−
365.76cm)の遠心ファンに取り付けることがで
き、効果的に消音された遠心ファン組立体を提供し、大
きな直径のインペラーでは大きな直径のロータリーカッ
トオフ装置を使用する。
【0045】カットオフ装置ローター30には、図6に
概略的に示されるように、代わりに種々の外形を有する
複数のヘルムホルツ式共鳴器空洞40を設けて、必要な
共鳴振動数をカバーすることもできる。これらのヘルム
ホルツ共鳴器空洞は、代表的には小直径口開口41を有
し、この開口は直径d、首部長さlを有し、首部はより
大きな直径及び容積Vを有する共鳴器空洞42へつなが
る。ホルムヘルツ共鳴器空洞40は、通常共鳴器ロータ
ー30の軸の周囲に等間隔で円周上に2つ、3つ又は4
つの共鳴器を1組として対称に配置され、図7には4つ
の場合を断面で示す。
【0046】共鳴器ローターに対するファンガス流速度
が共鳴器空洞の音響的詰まりを起こさないような遠心フ
ァン/共鳴器ローター形状においては、ローター中の共
鳴空洞の角度がファンインペラー軸の水平面に対して調
節可能である、ロータリースロートカットオフ装置の別
の配置を用いることができる。図8に示される本発明の
この実施態様において、遠心ファン50はハウジング5
1を有し、図3と同様の複数のブレード53を有する回
転可能インペラー52を包含する。ファンインペラー5
2の周囲及びファン排出開口55の近くでハウジング5
1に回転可能に取り付けられるスロートカットオフ装置
54が設けられる。ロータリーカットオフ装置54は、
複数の実質的に平行な共鳴器空洞56を含有する。カッ
トオフ装置54は、延長軸55によってその長手軸の周
囲で回転し、それにより垂直面またはファンインペラー
軸を渡っての共通面に対する空洞56の角度「A」を、
空洞56における音吸収を最大とし、よってブレード付
きインペラー52の操作の間ノイズ脈動を最小化するよ
うに調節することができる。
【0047】本発明を、遠心ファン組立体に取り付けら
れたロータリーカットオフ装置の代表的な実施例を用い
て更に説明するが、範囲を限定するものと解釈されるも
のではない。
【0048】実施例 ロータリーカットオフ装置が構築され、図3に一般的に
示されるようにファンハウジング排出スロート開口に隣
接して遠心ファンに取り付けられる。遠心ファン及びロ
ータリーカットオフ装置は、以下の寸法及び操作特性を
有する: ファンインペラー直径、インチ(cm) 18(45.72) ローター直径、インチ(cm) 8(20.32) ローター長さ、インチ(cm) 14(35.56) ローター中の共鳴器空洞の数 60 空洞直径、インチ(cm) 0.625(1.588) ファン回転速度、rpm 2,300 ファンインペラーのブレード通過振動数及び 460,920 ブレード通過振動数の2倍、Hz 両方向のローター速度、rpm 500−6,000 ファンブレードスロートカットオフ 200(60.96) 速度、fps(mps) ローター表面速度、fps(mps) 70−200(21.34) インペラーとローター外側表面との 2(5.08) 間の距離、インチ(cm) カットオフ装置ローターを種々の速度でファンインペラ
ーに対して各方向に操作することにより、ファンハウジ
ング中の慣用の固定スロートカットオフ点を通過するフ
ァンインペラーのブレードによって通常発生する音響的
ノイズは、カットオフ装置ローターの多くの空洞にノイ
ズが効果的に吸収されることにより、実質的に低下され
る。
【0049】本発明を広く、及び特定の実施態様によっ
て説明してきたが、添付請求項によって規定される範囲
内において変更及び改変をなしてもよいことが理解され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ファン排出開口に隣接する慣用の固定
スロートカットオフ形状を有する代表的な遠心ファンの
概略側面配置図である。
【図2】図2は、本発明に従ってファンハウジング上に
載置されるロータリーカットオフ装置を有するモーター
駆動組立体を備える遠心ファンの前面立面図である。
【図3】図3は、図2の2−2線に沿った遠心ファン組
立体の側面立面断面図であり、ロータリースロートカッ
トオフ装置の載置配置を示す。
【図4】図4は、遠心ファンに有用な特定の直列共鳴器
空洞配置を有するロータリーカットオフ装置ローターの
立面図である。
【図5】図5A及び図5Bは、図4の5A線及び5B線
に沿った断面図であり、ロータリーカットオフローター
のための特定配置の共鳴器空洞の詳細を示し、長い方の
空洞はファンのブレード通過振動数で共鳴するサイズで
あり、短い方の空洞はブレード通過振動数の二倍(つま
り第一倍音)で共鳴するサイズである。
【図6】図6は、装置ローターに有用である代表的なホ
ルムヘルツ共鳴器空洞の断面図である。
【図7】図7は、ローター内に設けられた4つの同形ホ
ルムヘルツ共鳴器空洞の複合空間節約配置を用いた装置
ローターの断面図である。
【図8】図8は、共鳴器空洞の角度がファンインペラー
に対して調節可能である別の共鳴器ローターを有する遠
心ファン組立体の側面立面図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心ファンのブレード付きインペラーの
    操作によって発生するノイズを低下するために、該遠心
    ファンと共に使用するように適合されたロータリーカッ
    トオフ共鳴器装置であって、該装置は、 ハウジングの排出開口の近くで遠心ファンのハウジング
    上に取り付けるように適合されたケーシングと、 該ケーシング内に回転可能に支持される円筒形ローター
    であって、該ローターは、ファンインペラーの回転によ
    って発生する音パルスを吸収するためにローター内に設
    けられた種々の深さの複数の共鳴器空洞を有する円筒形
    ローターと、 前記ローターを前記ケーシング内で遠心ファンインペラ
    ーに対して回転させ、それにより遠心ファンの操作によ
    って発生するノイズを前記ローターの共鳴空洞内に吸収
    させることによりかなり低下するために、前記ローター
    に接続される手段とを含むことを特徴とするロータリー
    カットオフ共鳴器装置。
  2. 【請求項2】 遠心ファンのブレード付きインペラーの
    操作によって発生するノイズを低下するために該遠心フ
    ァンと共に使用するように適合されたロータリー共鳴器
    カットオフ装置であって、該装置は、 ハウジング排出開口に隣接しその下方の位置において遠
    心ファンのハウジング上に取り付けるように適合された
    2つの端部板を有するケーシングと、 該ケーシング内に回転可能に支持される円筒形ローター
    であって、該ローターは、ファンの回転によって発生す
    る音パルスを吸収するために、ローター中にローター軸
    を横切る方向に種々の深さで設けられる複数の共鳴器空
    洞を有し、該各空洞は8/1−16/1の長さ/直径比
    を有する円筒形ローターと、 遠心ファンインペラーのロータリーブレードカットオフ
    速度に対する速度で、前記ケーシング内において前記ロ
    ーターを回転させ、それにより遠心ファンの操作によっ
    て発生するノイズを、前記ローターの共鳴器空洞内で吸
    収することによりかなり低下するために、前記ローター
    の一端に接続される駆動手段とを含むことを特徴とする
    ロータリー共鳴器カットオフ装置。
  3. 【請求項3】 ファンからのノイズ低下を達成するよう
    に適合されたロータリー共鳴器カットオフ装置を含む遠
    心ファン組立体であって、該組立体は、(a)入口と排
    出開口とを有し、駆動手段に取り付けられる回転可能ブ
    レード付きインペラーを含有するハウジングと、(b)
    前記遠心ファンの前記ハウジングの排出開口の近くの位
    置で該ハウジング上に取り付けられるケーシングと、
    (c)前記ケーシング内に回転可能に支持される円筒形
    ローターであって、該ローターは、ファンインペラーの
    回転によって発生する音パルスを吸収するために、ロー
    ターを横切る方向に種々の深さで設けられる複数の共鳴
    器空洞を有し、前記各空洞は8/1−16/1の長さ/
    直径比を有する円筒形ローターと、(d)遠心ファンイ
    ンペラーのロータリーブレードカットオフ速度に対する
    速度で、前記ケーシング内で前記ローターを回転させ、
    それにより遠心ファンの操作によって発生するノイズ
    を、前記ローターの共鳴器空洞内で吸収することにより
    顕著に低下するために、前記ローターに接続される駆動
    手段とを含むことを特徴とする遠心ファン組立体。
  4. 【請求項4】 遠心ファンの操作によって発生するノイ
    ズを低下するための方法であって、該方法は、(a)ハ
    ウジング排出開口の近くの位置においてロータリーカッ
    トオフ装置を遠心ファンハウジング上に取付ける工程で
    あって、前記装置は、ケーシング内で回転可能であっ
    て、ファンインペラーの回転の間に発生する音パルスを
    吸収するようなサイズとされる、複数の共鳴器空洞を含
    有するローターを含む、前記装置を取り付ける工程と、
    (b)所望のガス流速度とファンからの排出圧力とを提
    供するように選択された回転速度において遠心ファンイ
    ンペラーを操作する工程と、(c)ローター共鳴器空洞
    中にノイズを吸収し、遠心ファンからのノイズを低下さ
    せるために、ファンブレード付きインペラーの表面速度
    の30−100%に等しい表面速度で前記ローターを回
    転させる工程とを含むことを特徴とする遠心ファンの操
    作によって発生するノイズを低下するための方法。
JP6169134A 1993-08-02 1994-07-21 ロータリースロートカットオフ装置及び該装置を含む遠心ファン組立体並びに遠心ファンノイズを低下するための方法 Expired - Lifetime JP2628145B2 (ja)

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