JPH07150294A - 加工性、疲労特性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板及びその製造方法 - Google Patents

加工性、疲労特性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板及びその製造方法

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JPH07150294A
JPH07150294A JP23994594A JP23994594A JPH07150294A JP H07150294 A JPH07150294 A JP H07150294A JP 23994594 A JP23994594 A JP 23994594A JP 23994594 A JP23994594 A JP 23994594A JP H07150294 A JPH07150294 A JP H07150294A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高強度特性と優れた加工性、疲労特性及び優
れた低温靭性を合わせ持つ高強度熱延薄鋼板とその製造
方法を低コストかつ安定的に提供すること。 【構成】 化学成分として、C=0.04〜0.15重
量%、Si≧1.0重量%、Mn≧1.0重量%、Nb
≧0.005重量%、Al=0.005〜0.10重量
%、S≦0.01重量%及びFeを主成分として含み、
ミクロ組織として主にフェライト、マルテンサイトで構
成され、フェライト占積率(VF )>50%かつフェラ
イト平均粒径(dF )≦5μmかつマルテンサイト平均
粒径(dM)≦5μmであり、特性として引張強さ(T
S)>590MPa 、降伏比(YR)≦70%、強度−延
性バランス(引張強さ×全伸び)≧18000(MPa・
%)、穴拡げ比(d/d0 )≧1.2、疲労限度比≧
O.40、破面遷移温度≦−40℃を具備する高強度熱
延薄鋼板を圧延条件、冷却条件、巻取条件を制御するこ
とにより製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、産業用機械等に
使用することを企図した加工性、疲労特性及び低温靭性
に優れた高強度熱延薄鋼板及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車用薄鋼板の軽量化と衝突時の安全
確保を主な背景として高強度薄鋼板の需要が増大してお
り、TS590MPa 級鋼が広く使用されるに到ってい
る。さらに昨今では、TS>590MPa の要求が強まっ
ており、また、要求特性は単にTSのみならず、加工性
(高TS×T.El、低YR、高d/d0 )、溶接性等
々多岐にわたっている。特に高強度熱延薄鋼板の場合、
用途として使用状況が苛酷であるロード・ホイール等の
足廻り部材に用いられることが多いため、加工性、溶接
性のみならず、十分な疲労特性及び低温靭性を有するこ
とが要求される。しかるに従来の薄鋼板ではTS>59
0MPa という高強度特性と加工性(高TS×T.El、
低YR、高d/d0 )、疲労特性(高疲労限度比)及び
低温靭性を両立させたものがないのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
技術が持つ問題点を解消し、高強度特性(TS>590
MPa)と優れた加工性(降伏比(YR)≦70%、強度−
延性バランス(引張強さ×全伸び)≧18000(MPa・
%)、穴拡げ比(d/d0 )≧1.2)、優れた疲労特
性(疲労限度比≧0.40)及び優れた低温靭性(破面
遷移温度≦−40℃)を合わせ持つ高強度熱延薄鋼板と
その製造方法を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
達成するため、以下に示す構成を手段とする。 (1)化学成分として、C=0.04〜0.15重量
%、Si≧1.0重量%、Mn≧1.0重量%、Nb≧
0.005重量%、Al=0.005〜0.10重量
%、S≦0.01重量%、及びFeを主成分として含
み、ミクロ組織として主にフェライト、マルテンサイト
で構成され、フェライト占積率(VF )>50%かつフ
ェライト平均粒径(dF )≦5μmかつマルテンサイト
平均粒径(dM)≦5μmであり、特性として引張強さ
(TS)>590MPa 、降伏比(YR)≦70%、強度
−延性バランス(引張強さ×全伸び)≧18000(MPa
・%)、穴拡げ比(d/d0 )≧1.2、疲労限度比≧
0.40、破面遷移温度≦−40℃を具備することを特
徴とする加工性、疲労特性及び低温靭性に優れた高強度
熱延薄鋼板。
【0005】(2)Ca=0.0005〜0.01重量
%またはREM=0.005〜0.05重量%を含有す
ることを特徴とする(1)に記載の加工性、疲労特性及
び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板。 (3)Cr≧0.01重量%を含有することを特徴とす
る(1)乃至(2)のいずれかに記載の加工性、疲労特
性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板。
【0006】(4)化学成分として、C=0.04〜
0.15重量%、Si≧1.0重量%、Mn≧1.0重
量%、Nb≧0.005重量%、Al=0.005〜
0.10重量%、S≦0.01重量%及びFeを主成分
として含む鋼を鋳造して得た鋼片を用いて、800℃以
上で仕上げ圧延を完了した後、ホットランテーブルにて
25℃/秒未満の冷却速度で3秒以上緩冷却し、550
℃以上で該緩冷却を完了した後、25℃/秒以上の冷却
速度で急冷却し、巻取を350℃未満で実施することを
特徴とするミクロ組織として主にフェライト、マルテン
サイトで構成され、フェライト占積率(VF )>50%
かつフェライト平均粒径(dF )≦5μmかつマルテン
サイト平均粒径(dM )≦5μmであり、特性として引
張強さ(TS)>590MPa 、降伏比(YR)≦70
%、強度−延性バランス(引張強さ×全伸び)≧180
00(MPa・%)、穴拡げ比(d/d0 )≧1.2、疲労
限度比≧0.40、破面遷移温度≦−40℃を具備する
加工性、疲労特性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼
板の製造方法。
【0007】(5)化学成分として、C=0.04〜
0.15重量%、Si≧1.0重量%、Mn≧1.0重
量%、Nb≧0.005重量%、Al=0.005〜
0.10重量%、S≦0.01重量%及びFeを主成分
として含む鋼を鋳造して得た鋼片を用いて、800℃以
上で仕上げ圧延を完了した後、ホットランテーブルにて
25℃/秒以上の冷却速度で800℃〜550℃に急冷
却し、該温度範囲内にて25℃/秒未満の冷却速度で3
秒以上緩冷却し、550℃以上で該緩冷却を完了した
後、再び25℃/秒以上の冷却速度で急冷却し、巻取を
350℃未満で実施することを特徴とするミクロ組織と
して主にフェライト、マルテンサイトで構成され、フェ
ライト占積率(VF )>50%かつフェライト平均粒径
(dF )≦5μmかつマルテンサイト平均粒径(dM
≦5μmであり、特性として引張強さ(TS)>590
MPa 、降伏比(YR)≦70%、強度−延性バランス
(引張強さ×全伸び)≧18000(MPa・%)、穴拡げ
比(d/d0 )≧1.2、疲労限度比≧0.40、破面
遷移温度≦−40℃を具備する加工性、疲労特性及び低
温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板の製造方法。
【0008】(6)Ca=0.0005〜0.01重量
%またはREM=0.005〜0.05重量%を含有す
ることを特徴とする(4)乃至(5)のいずれかに記載
の加工性、疲労特性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄
鋼板の製造方法。 (7)Cr≧0.01重量%を含有することを特徴とす
る(4)乃至(6)のいずれかに記載の加工性、疲労特
性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板の製造方法。
【0009】
【作用】以下、本発明について詳細に説明する。まず、
化学成分の特徴及び制限理由を説明する。Cはマルテン
サイトの確保のために、0.04重量%(以下重量%を
%と略)以上添加するが、溶接部の脆化を防止して、最
良なスポット溶接性を得、さらにd/d0 ≧1.2以上
の優れた穴拡げ性を得るために、その添加上限を0.1
5%以下とする。Si,Mnは強化元素である。また、
Siはフェライトの生成を促進し、炭化物の生成を抑制
することにより、マルテンサイトを確保する作用があ
り、Mnは焼き入れ性を向上してマルテンサイトを確保
する作用がある。その作用を十分に発揮させるために
は、Si,Mnの各々の単独の添加下限量は1.0%以
上である。
【0010】特にSiは加工性を劣化させずに高強度と
高疲労特性を得るために有効であり、1.5%以上の添
加が好ましい。一方、Si,Mnの添加上限量は、熱間
圧延性の劣化等の製造上の観点からSi≦5%、フェラ
イト占積率確保の観点からMn≦3%が好ましい。
【0011】Nbは本発明のポイントとなる元素であ
り、フェライト及びマルテンサイトの微細化に寄与し、
優れた低温靭性を発揮させるとともに、疲労特性向上に
も寄与する。その作用を十分に発揮させるためには添加
下限量は0.005%以上である。その効果の飽和か
ら、添加上限量は0.050%が好ましい。Sは硫化物
系介在物により、穴拡げ性が劣化するのを防ぐため、そ
の上限量を0.01%、好ましくは0.002%以下と
する。Alは脱酸とAlNによるオーステナイトの細粒
化を経たフェライト占積率の増加、フェライトの細粒
化、マルテンサイトの確保、細粒化を目的に0.005
%以上添加する。脱酸効果の飽和から0.10%を添加
上限とするが、フェライト占積率の増加、フェライトの
細粒化、マルテンサイトの確保、細粒化の観点から3%
まで添加してもよい。
【0012】Caは硫化物系介在物の形状制御(球状
化)により、穴拡げ性をより向上させるために0.00
05%以上添加するが、効果の飽和さらには介在物の増
加による逆効果(穴拡げ性の劣化)の点からその上限を
0.01%、好ましくは0.0010〜0.0050%
とする。また、REMも同様の理由からその添加量を
0.005〜0.05%とする。
【0013】Crは強化元素であり、また、Si,Mn
添加によるマルテンサイトを確保する作用をより高める
効果を有する。その効果を発揮させるためには添加下限
量は0.01%以上である。フェライト占積率確保の観
点から添加上限量は1%以下が好ましい。また、同様の
観点からMnとの合計量は3%以下が好ましい。
【0014】以上が本発明の主たる成分の添加理由であ
るが、強度確保、細粒化を目的に特性を劣化させない範
囲でTi,Cu,Ni,V,B,Moを1種または2種
以上添加してもよい。また、PはSiやAlと同様の作
用を有するため添加してもよいが、2次加工性、靭性、
溶接性の観点から、好ましくは上限量を0.02%とす
る。
【0015】次に、ミクロ組織の特徴及び制限理由を以
下に説明する。 主にフェライト、マルテンサイトの2相で構成されて
おり、フェライト占積率(VF )が50%超であり、そ
の他組織(ベイナイト、パーライト、残留オーステナイ
トの1種または2種以上)は5%未満であること。フ
ェライト平均粒径(dF )≦5μmかつマルテンサイト
平均粒径(dM )≦5μmであること。かつを満た
すことができない場合、材質特性の劣化を生ずる。すな
わち、引張強さ(TS)>590MPa かつ降伏比(Y
R)≦70%かつ強度−延性バランス(引張強さ×全伸
び)≧18000(MPa・%)かつ穴拡げ比(d/d0
≧1.2、疲労限度比≧0.40かつ破面遷移温度≦−
40℃を満足することができない。なお、高強度特性、
高加工性、高疲労特性の両立という観点から、フェライ
トは硬質であることが好ましく、ビッカース硬度でフェ
ライト硬さ>150、さらに好ましくはフェライト硬さ
>200が望まれる。
【0016】さらに、前記したミクロ組織を如何に達成
するかという観点から圧延規制、冷却規制、巻取規制等
の値とその制限理由を説明する。仕上げ圧延終了温度
(FT7)の下限は加工組織(加工フェライト)・層状
組織の出現による特性の劣化を防ぐため、800℃、好
ましくは850℃とする。なお、組織微細化の観点から
950℃を上限とすることが望ましい。次にホットラン
テーブルでの冷却及び巻取について述べる。冷却は図1
に示す2つのパターン(パターンA及びパターンB)に
よる。
【0017】パターンAにおいては、まず、図3に示す
如くフェライト占積率50%以上の増加効果を得るた
め、25℃/秒未満の冷却速度で3秒以上緩冷却し、7
5%以上のフェライト占積率を得るためには8秒以上の
緩冷却を行い、パーライトかつまたはベイナイトの生成
防止のため、該緩冷却を550℃以上で完了した後、2
5℃/秒以上の冷却速度で急冷却し、巻取はパーライト
かつまたはベイナイトかつまたは残留オーステナイトが
5%以上生成することを防止するため350℃未満とす
る。
【0018】パターンBにおいては、まず、フェライト
の細粒化効果を高めるため25℃/秒以上の冷却速度で
800℃〜550℃に急冷却する。800℃超ではフェ
ライトの細粒化効果が得られず、550℃未満ではパー
ライトかつまたはベイナイトが5%以上生成する。次
に、フェライト占積率の増加効果を得るため該温度範囲
内にて25℃/秒未満の冷却速度で3秒以上(好ましく
は8秒以上)緩冷却する。
【0019】さらに、パーライトかつまたはベイナイト
の生成防止のため、該緩冷却を550℃以上で完了した
後、25℃/秒以上の冷却速度で急冷却し、巻取はパー
ライトかつまたはベイナイトかつまたは残留オーステナ
イトが5%以上生成することを防止するため350℃未
満とする。また、フェライト占積率の増加効果、フェラ
イト及びマルテンサイトの細粒化効果、さらにはホット
ランテーブル長の低減を狙って、圧延直後急冷を行って
もよい。
【0020】以上が本発明の製造方法の規制理由である
が、フェライト占積率の増加効果、フェライト及びマル
テンサイトの細粒化効果を高めるため、加熱温度上限
を1150℃とする、仕上げ圧延の開始温度(FT
0)を1000℃以下とする、仕上げ圧延の全圧下率
を75%以上とする等の手段を単独ないしは複合で行っ
てもよい。なお、圧延に供する鋼片はいわゆる冷片再加
熱、HCR,HDRのいずれであってもかまわない。ま
た、いわゆる薄肉連続鋳造による鋼片であってもかまわ
ない。また、本発明による熱延薄鋼板をめっき原板とし
てもよい。
【0021】
【実施例】供試鋼のFe以外の化学成分を表1に示す。
また、本発明例及び比較例の熱延薄鋼板の製造条件を表
2に、材質特性値及びミクロ組織を表3に示す。また、
フェライト占積率と疲労限度比との関係を図2に、フェ
ライト占積率と緩冷却時間との関係を図3に示す。引張
試験はJIS−5にて、穴拡げ試験はクリアランス10
%にて打ち抜いた20φの穴をバリを外側にして30度
円錐ポンチにて押し拡げて実施した。疲労特性は受入れ
ままの表面状態で完全両振りの平面曲げ疲労試験を行
い、疲労限度比=200万回疲労強度/引張強さを求め
た。
【0022】また、遷移温度vTrsは1/4サブサイ
ズのシャルピー衝撃試験片を用いて、+20℃〜−60
℃の範囲にて20℃ピッチで実施して求めた破面率50
%の遷移温度である。なお、フェライト占積率VF 、マ
ルテンサイト占積率VM 、フェライト平均粒径dF 及び
マルテンサイト平均粒径dM は1000倍の光学顕微鏡
写真から求めた。フェライト硬さは10gのマイクロビ
ッカース試験機により求めた。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】本発明例であるNo.1〜No.3及びNo.5
〜No.10はミクロ組織としてフェライトとマルテンサ
イトで構成され、フェライト平均粒径(dF )≦5μm
かつマルテンサイト平均粒径(dM )≦5μmであり、
特性として引張強さ(TS)>590MPa 、降伏比(Y
R)≦70%、強度−延性バランス(引張強さ×全伸
び)≧18000(MPa・%)、穴拡げ比(d/d0 )≧
1.2、疲労限度比≧0.40、破面遷移温度≦−40
℃を具備しており、加工性、疲労特性及び低温靭性に優
れた高強度熱延薄鋼板が得られている。また異方性も小
さい。なお、フェライト硬さはD鋼が250、A,B,
C,E鋼は200〜250であった。比較例であるNo.
4はNbを含有していないためにフェライト平均粒径が
大きくなり、破面遷移温度が著しく劣化しており、低温
靭性が不良である。
【0027】なお、特に重要な特性である疲労限度比
は、図2に示すようにフェライト占積率>50%で0.
40以上、フェライト占積率>75%で0.45以上と
いう優れた特性を示す。その制御については、図3に示
すように緩冷時間の制御が重要である。
【0028】
【発明の効果】本発明により従来にない複合特性を合わ
せ持つ熱延高強度薄鋼板、すなわち高強度特性(TS>
590MPa)と、優れた加工性(降伏比(YR)≦70
%、強度−延性バランス(引張強さ×全伸び)≧180
00(MPa・%)、穴拡げ比(d/d0 ≧1.2)、優れ
た疲労特性(疲労限度比≧0.40)及び優れた低温靭
性(破面遷移温度≦−40℃)を合わせ持つ高強度熱延
薄鋼板とその製造方法を低コストかつ安定的に提供する
ことが可能となったため、使用用途・使用条件が格段に
広がり、工業上、経済上の効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】a,bは冷却テーブルでの冷却方法を示す図表
である。
【図2】フェライト占積率と疲労限度比の関係を示す図
表である。
【図3】フェライト占積率と緩冷時間の関係を示す図表
である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C=0.04〜0.15重量%、 Si≧1.0重量%、 Mn≧1.0重量%、 Nb≧0.005重量%、 Al=0.005〜0.10重量%、 S ≦0.01重量%及びFeを主成分として含み、 ミクロ組織として主にフェライト、マルテンサイトで構
    成され、フェライト占積率(VF )>50%かつフェラ
    イト平均粒径(dF )≦5μmかつマルテンサイト平均
    粒径(dM )≦5μmであり、特性として引張強さ(T
    S)>590MPa 、降伏比(YR)≦70%、強度−延
    性バランス(引張強さ×全伸び)≧18000(MPa・
    %)、穴拡げ比(d/d0 )≧1.2、疲労限度比≧
    0.40、破面遷移温度≦−40℃を具備することを特
    徴とする加工性、疲労特性及び低温靭性に優れた高強度
    熱延薄鋼板。
  2. 【請求項2】 Ca=0.0005〜0.01重量%ま
    たはREM=0.005〜0.05重量%を含有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の加工性、疲労特性及び
    低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板。
  3. 【請求項3】 Cr≧0.01重量%を含有することを
    特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の加工性、
    疲労特性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板。
  4. 【請求項4】 C=0.04〜0.15重量%、 Si≧1.0重量%、 Mn≧1.0重量%、 Nb≧0.005重量%、 Al=0.005〜0.10重量%、 S ≦0.01重量%及びFeを主成分として含む鋼を
    鋳造して得た鋼片を用いて、800℃以上で仕上げ圧延
    を完了した後、ホットランテーブルにて25℃/秒未満
    の冷却速度で3秒以上緩冷却し、550℃以上で該緩冷
    却を完了した後、25℃/秒以上の冷却速度で急冷却
    し、巻取を350℃未満で実施し、ミクロ組織として主
    にフェライト、マルテンサイトで構成され、フェライト
    占積率(VF )>50%かつフェライト平均粒径
    (dF )≦5μmかつマルテンサイト平均粒径(dM
    ≦5μmであり、特性として引張強さ(TS)>590
    MPa 、降伏比(YR)≦70%、強度−延性バランス
    (引張強さ×全伸び)≧18000(MPa・%)、穴拡げ
    比(d/d0 )≧1.2、疲労限度比≧0.40、破面
    遷移温度≦−40℃を具備することを特徴とする加工
    性、疲労特性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 800℃以上で仕上げ圧延を完了した
    後、ホットランテーブルにて25℃/秒以上の冷却速度
    で800℃〜550℃に急冷却し、該温度範囲内にて2
    5℃/秒未満の冷却速度で3秒以上緩冷却し、550℃
    以上で該緩冷却を完了した後、再び25℃/秒以上の冷
    却速度で急冷却し、巻取を350℃未満で実施し、ミク
    ロ組織として主にフェライト、マルテンサイトで構成さ
    れ、フェライト占積率(VF )>50%かつフェライト
    平均粒径(dF )≦5μmかつマルテンサイト平均粒径
    (dM )≦5μmであり、特性として引張強さ(TS)
    >590MPa 、降伏比(YR)≦70%、強度−延性バ
    ランス(引張強さ×全伸び)≧18000(MPa・%)、
    穴拡げ比(d/d0 )≧1.2、疲労限度比≧0.4
    0、破面遷移温度≦−40℃を具備することを特徴とす
    る請求項4記載の加工性、疲労特性及び低温靭性に優れ
    た高強度熱延薄鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 Ca=0.0005〜0.01重量%ま
    たはREM=0.005〜0.05重量%を含有するこ
    とを特徴とする請求項4乃至5のいずれかに記載の加工
    性、疲労特性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 Cr≧0.01重量%を含有することを
    特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の加工性、
    疲労特性及び低温靭性に優れた高強度熱延薄鋼板の製造
    方法。
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Cited By (4)

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