JPH07149697A - 1−アミノアントラキノン類の製造方法 - Google Patents

1−アミノアントラキノン類の製造方法

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JPH07149697A
JPH07149697A JP30197193A JP30197193A JPH07149697A JP H07149697 A JPH07149697 A JP H07149697A JP 30197193 A JP30197193 A JP 30197193A JP 30197193 A JP30197193 A JP 30197193A JP H07149697 A JPH07149697 A JP H07149697A
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JP
Japan
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acid
aminobenzoyl
group
benzoic acid
carbon atoms
Prior art date
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Pending
Application number
JP30197193A
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English (en)
Inventor
Tadashi Mizuno
正 水野
Tetsuya Shiozaki
哲也 塩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高収率、高選択的に1−アミノアントラキノ
ンおよびその誘導体を得る方法を提供することを目的と
する。 【構成】 2−(2’−アミノベンゾイル)安息香酸誘
導体を発煙硫酸を除く超強酸の存在下に加熱して閉環さ
せることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料、顔料および医薬
中間体として有用である1−アミノアントラキノン類の
効率的な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】1−アミノアントラキノン類を製造する
方法としては、次の方法が知られている。 (1)アントラキノンをスルホン化して得られるアント
ラキノンスルホン酸をアミノ化する方法。 (2)アントラキノンをニトロ化して得られるニトロア
ントラキノンを還元する方法。 (3)2−(2’−アミノベンゾイル)安息香酸誘導体
を硫酸などの鉱酸の存在下に加熱して閉環する方法(特
開昭49−45050号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は、以下に述べるような欠点を有する。(1)の
アントラキノンをスルホン化し、次いでアミノ化する方
法は、スルホン化に水銀化合物を使用する必要があるの
で、環境保全上問題がある。(2)のアントラキノンを
ニトロ化し、次いで還元する方法は、ジニトロ化された
副生成物が多く含まれるので工業的に使用可能な高純度
の製品を得るのが困難である。また、(3)の2−
(2’−アミノベンゾイル)安息香酸誘導体を硫酸など
の鉱酸の存在下で閉環する方法は、1−アミノアントラ
キノンの収率は高くなく、スルホン化物と見られる副生
成物が多く得られる。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み、本発
明者らは1−アミノアントラキノン類のより効率的な製
造方法について鋭意検討した結果、2−(2’−アミノ
ベンゾイル)安息香酸類を発煙硫酸を除く超強酸の存在
下に加熱して、閉環することにより、高収率、高選択的
に目的とする1−アミノアントラキノン類が得られるこ
とを見いだし、本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、一般式 化3
【化3】 (式中、Xは水素原子、または3’、4’もしくは5’
の位置に置換されたハロゲン原子、炭素数1〜4個の低
級アルキル基もしくは炭素数1〜4個の低級アルコキシ
基を表し、Yは水素原子、または3、4、5もしくは6
の位置に置換されたハロゲン原子、炭素数1〜4個の低
級アルキル基、炭素数1〜4個の低級アルコキシ基、水
酸基、カルボキシル基、スルホン酸基もしくはニトロ基
を表す)で示される2−(2’−アミノベンゾイル)安
息香酸類を発煙硫酸を除く超強酸の存在下に加熱して閉
環させることを特徴とする一般式 化4
【化4】 (式中、X、Yは前記した基と同一である)で示される
1−アミノアントラキノン類の製造方法である。
【0006】本発明において用いられる2−(2’−ア
ミノベンゾイル)安息香酸類としては、具体的には2−
(2’−アミノベンゾイル)安息香酸、2−(2’−ア
ミノ−3’−クロルベンゾイル)安息香酸、2−(2’
−アミノ−4’−クロルベンゾイル)安息香酸、2−
(2’−アミノ−5’−クロルベンゾイル)安息香酸、
2−(2’−アミノ−3’−ブロムベンゾイル)安息香
酸、2−(2’−アミノ−4’−ブロムベンゾイル)安
息香酸、2−(2’−アミノ−5’−ブロムベンゾイ
ル)安息香酸、2−(2’−アミノ−3’,5’−ジブ
ロムベンゾイル)安息香酸、2−(2’−アミノ−5’
−メチルベンゾイル)安息香酸、2−(2’−アミノ−
5’−メトキシベンゾイル)安息香酸、2−(2’−ア
ミノベンゾイル)−4−クロル安息香酸、2−(2’−
アミノベンゾイル)−5−メチル安息香酸、2−(2’
−アミノベンゾイル)−5−メトキシ安息香酸、2−
(2’−アミノベンゾイル)−6−ヒドロキシ安息香
酸、2−(2’−アミノベンゾイル)−4−カルボキシ
安息香酸、2−(2’−アミノベンゾイル)−3−スル
ホ安息香酸、2−(2’−アミノベンゾイル)−4−ス
ルホ安息香酸、2−(2’−アミノベンゾイル)−5−
スルホ安息香酸、2−(2’−アミノベンゾイル)−4
−ニトロ安息香酸および2−(2’−アミノベンゾイ
ル)−6−ニトロ安息香酸などがあげられる。
【0007】本発明において用いられる2−(2’−ア
ミノベンゾイル)安息香酸類はN−フェニルフタルイミ
ドおよびその誘導体から公知の方法によって合成され
る。
【0008】本発明においては、用いられる酸の酸強度
が非常に重要である。本発明においては超強酸が用いら
れる。超強酸とは100%硫酸より強い酸強度を有する
酸として定義される(田部浩三、野依良治、「超強酸・
超強塩基」(1980)講談社)。ただし、発煙硫酸は
スルホン化物と見られる副生成物が多く得られ、収率が
低下するので除かれる。
【0009】超強酸としては液体超強酸、固体超強酸の
いずれでも用いることができるが、液体超強酸として
は、トリフルオロメタンスルホン酸、五フッ化アンチモ
ン、五フッ化ヒ素、五フッ化タンタル、五フッ化ニオブ
などや、それらとフッ化水素やフルオロ硫酸との混合物
などがあげられる。また固体超強酸としてはシリカ、ア
ルミナ、チタニア、ジルコニア、五酸化ニオブなどやこ
れらの混合物を担体とし、それに先に例示した液体超強
酸や塩化アルミニウム、臭化アルミニウムあるいは三フ
ッ化ホウ素などを担持した物などがあげられる。反応に
おいては、通常単品で用いられるが、もちろん混合物の
形でも使用できる。
【0010】発煙硫酸や超強酸ではないが100%硫酸
より弱い酸強度を持つ硫酸を用いた場合、スルホン化物
と見られる副生成物が多く得られ、例えば比較例1に示
すように、望む生成物の収率は非常に低くなる。
【0011】超強酸の使用量は原料の2−(2’−アミ
ノベンゾイル)安息香酸類1重量部に対して約1〜20
0重量部、好ましくは約10〜150重量部、さらに好
ましくは約20〜100重量部である。
【0012】反応温度は約100〜250℃の範囲、好
ましくは約140〜220℃の範囲で行われる。
【0013】本反応は、常圧で行うこともできるし、加
圧下で行うこともできる。反応は大気中で行うこともで
きるが、水分による超強酸の酸強度の低下を防ぐため窒
素等の不活性な雰囲気下で行うのが望ましい。
【0014】反応は容器中に2−(2’−アミノベンゾ
イル)安息香酸類を入れ、これに上記の超強酸を加えて
所定温度に加熱して数分ないし数時間行う。反応混合物
は定法に従い後処理を行う。例えば、水を加えた後アル
カリで中和し、沈澱物を濾過することにより目的物を得
る。また生成物は必要により再結晶などの精製を行い、
使用に供される。
【0015】反応に用いられた超強酸は蒸留などの手段
により回収しリサイクル使用することも可能である。
【0016】
【発明の効果】本発明の方法によって、1−アミノアン
トラキノン類を短時間で収率良く得ることができる。ま
た反応に水銀系触媒を用いないので環境への悪影響の懸
念もない。
【0017】
【実施例】本発明を実施例で詳細に説明するが、本発明
はこの実施例に限定されるものではない。反応率は2−
(2’−アミノベンゾイル)安息香酸類の転化率を、収
率は1−アミノアントラキノン類の純度換算値を示す。
なお反応結果の分析は、液体クロマトグラフィーを用い
て行った。
【0018】実施例1 2−(2’−アミノベンゾイル)安息香酸0.1gとト
リフルオロメタンスルホン酸8.4gを5mlの容器に
仕込み200℃で30分加熱、撹拌した。反応終了後、
内容物に20mlの水を加えた後、10%カセイソーダ
水溶液を加えて中和し、沈澱生成物を濾過、洗浄、乾燥
して生成物を得た。生成物中には未反応2−(2’−ア
ミノベンゾイル)安息香酸も含まれ、分析した結果、反
応率は99.7%、収率は94.7%であった。
【0019】実施例2 2−(2’−アミノベンゾイル)安息香酸0.1gとト
リフルオロメタンスルホン酸2.8gを5mlの容器に
仕込み160℃で3時間加熱、撹拌した。反応終了後、
内容物に5mlの水を加えた後、10%カセイソーダ水
溶液を加えて中和し、沈澱生成物を濾過、洗浄、乾燥し
て生成物を得た。分析した結果、反応率は99.9%、
収率は68.9%であった。
【0020】比較例1 2−(2’−アミノベンゾイル)安息香酸0.1gと9
5%硫酸1.4gを5mlの容器に仕込み160℃で3
時間加熱、撹拌した。後処理は実施例1と同様にして行
い、生成物を得た。分析した結果、反応率は93.9
%、収率は6.4%であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 化1 【化1】 (式中、Xは水素原子、または3’、4’もしくは5’
    の位置に置換されたハロゲン原子、炭素数1〜4個の低
    級アルキル基もしくは炭素数1〜4個の低級アルコキシ
    基を表し、Yは水素原子、または3、4、5もしくは6
    の位置に置換されたハロゲン原子、炭素数1〜4個の低
    級アルキル基、炭素数1〜4個の低級アルコキシ基、水
    酸基、カルボキシル基、スルホン酸基もしくはニトロ基
    を表す)で示される2−(2’−アミノベンゾイル)安
    息香酸類を発煙硫酸を除く超強酸の存在下に加熱して閉
    環させることを特徴とする一般式 化2 【化2】 (式中、X、Yは前記した基と同一である)で示される
    1−アミノアントラキノン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 超強酸がトリフルオロメタンスルホン酸
    である請求項1記載の1−アミノアントラキノン類の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 2−(2’−アミノベンゾイル)安息香
    酸類が2−(2’−アミノベンゾイル)安息香酸である
    請求項1記載の1−アミノアントラキノン類の製造方
    法。
JP30197193A 1993-12-01 1993-12-01 1−アミノアントラキノン類の製造方法 Pending JPH07149697A (ja)

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