JPH0714805A - 電極の形成方法及びその形成装置 - Google Patents
電極の形成方法及びその形成装置Info
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- JPH0714805A JPH0714805A JP15168793A JP15168793A JPH0714805A JP H0714805 A JPH0714805 A JP H0714805A JP 15168793 A JP15168793 A JP 15168793A JP 15168793 A JP15168793 A JP 15168793A JP H0714805 A JPH0714805 A JP H0714805A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来よりも低温の加熱処理による電極の形成
方法及びその形成装置を提供する。 【構成】 n型ZnSeを有機洗浄などによって清浄な
状態とし、真空容器1b内の基板ホルダ2bに装着す
る。ここで、真空度は1×10-8Torr程度である。
ヒータ2cによって基板ホルダ2bごと予備加熱処理を
施し、n型ZnSeの表面に付着している水分や有機物
を除去する。予備加熱処理は200℃で15分間にわた
って行う。同時に、マスク3bを、1000℃で1時間
にわたって焼き出しし、マスク3bのガス出しを行う。
基板温度を200℃に保ったまま、焼き出ししたマスク
3bを基板表面に移動させる(3a)。表面にハロゲン
ランプ (ヨウ素タングステンランプ60W)4bの光
4cを集光して照射しながら、Inの分子線5cを1×
10-6Torrの圧力で1時間にわたって照射する。
方法及びその形成装置を提供する。 【構成】 n型ZnSeを有機洗浄などによって清浄な
状態とし、真空容器1b内の基板ホルダ2bに装着す
る。ここで、真空度は1×10-8Torr程度である。
ヒータ2cによって基板ホルダ2bごと予備加熱処理を
施し、n型ZnSeの表面に付着している水分や有機物
を除去する。予備加熱処理は200℃で15分間にわた
って行う。同時に、マスク3bを、1000℃で1時間
にわたって焼き出しし、マスク3bのガス出しを行う。
基板温度を200℃に保ったまま、焼き出ししたマスク
3bを基板表面に移動させる(3a)。表面にハロゲン
ランプ (ヨウ素タングステンランプ60W)4bの光
4cを集光して照射しながら、Inの分子線5cを1×
10-6Torrの圧力で1時間にわたって照射する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体の電流注入型電
極の形成方法及びその形成装置に関する。
極の形成方法及びその形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この分野の電極としては、金属電
極材料を蒸着した後に加熱処理を施すことにより、電極
と半導体との間の接触抵抗を下げるようにしたものが多
く用いられている。
極材料を蒸着した後に加熱処理を施すことにより、電極
と半導体との間の接触抵抗を下げるようにしたものが多
く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低い成長温
度で半導体結晶を形成する場合には、蒸着後における加
熱処理の温度が成長温度よりも高いことがある。例え
ば、n型ZnSeにIn電極を付ける場合には、300
℃のアニール温度が必要である。
度で半導体結晶を形成する場合には、蒸着後における加
熱処理の温度が成長温度よりも高いことがある。例え
ば、n型ZnSeにIn電極を付ける場合には、300
℃のアニール温度が必要である。
【0004】しかし、このn型ZnSeが250℃で結
晶成長させたものであった場合、成長温度よりも高いプ
ロセス温度が存在するために、半導体結晶内における不
純物の拡散や複合準位の形成など、特性の劣化を引き起
こす虞れがある。
晶成長させたものであった場合、成長温度よりも高いプ
ロセス温度が存在するために、半導体結晶内における不
純物の拡散や複合準位の形成など、特性の劣化を引き起
こす虞れがある。
【0005】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、従来よりも低い加熱温度で、電極と半導体との間
の接触抵抗を下げることのできる電極の形成方法及びそ
の形成装置を提供することを目的とする。
ため、従来よりも低い加熱温度で、電極と半導体との間
の接触抵抗を下げることのできる電極の形成方法及びそ
の形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る電極の形成方法は、半導体を、その成
長温度よりも低い温度に加熱し、前記半導体の表面に、
その禁制帯幅よりも高いエネルギーの光を照射しなが
ら、金属電極材料を蒸着することを特徴とする。
め、本発明に係る電極の形成方法は、半導体を、その成
長温度よりも低い温度に加熱し、前記半導体の表面に、
その禁制帯幅よりも高いエネルギーの光を照射しなが
ら、金属電極材料を蒸着することを特徴とする。
【0007】また、本発明に係る電極の形成装置は、真
空容器内に、半導体の表面に光を照射する手段と、前記
半導体の表面に金属電極を蒸着する電極材料蒸発源と、
ガス出しが可能で、かつ、移動可能なマスクとを少なく
とも備えてなるものである。
空容器内に、半導体の表面に光を照射する手段と、前記
半導体の表面に金属電極を蒸着する電極材料蒸発源と、
ガス出しが可能で、かつ、移動可能なマスクとを少なく
とも備えてなるものである。
【0008】
【作用】本発明は上記の手段によって得られる以下の作
用に基づくものと考えられる。すなわち、半導体表面に
禁制帯幅以上のエネルギーの光を照射すると、半導体が
光を吸収して電子正孔対を発生させる。そして、この電
子正孔対が半導体と金属との間の結合に際してのエネル
ギーバリアを減少させ、半導体表面における金属のマイ
グレーションを促進させる。これにより、金属電極材料
を蒸着した後に加熱処理を施さなくても、電極と半導体
との間の接触抵抗を低く抑えることができる。従って、
成長温度の低温化でオーミック性電極の形成が困難にな
った材料系であっても、低温での後プロセスによって、
オーミック性電極の形成が可能となる。
用に基づくものと考えられる。すなわち、半導体表面に
禁制帯幅以上のエネルギーの光を照射すると、半導体が
光を吸収して電子正孔対を発生させる。そして、この電
子正孔対が半導体と金属との間の結合に際してのエネル
ギーバリアを減少させ、半導体表面における金属のマイ
グレーションを促進させる。これにより、金属電極材料
を蒸着した後に加熱処理を施さなくても、電極と半導体
との間の接触抵抗を低く抑えることができる。従って、
成長温度の低温化でオーミック性電極の形成が困難にな
った材料系であっても、低温での後プロセスによって、
オーミック性電極の形成が可能となる。
【0009】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。 (実施例1)図1は本発明に係る電極の形成装置の一実
施例を示す概略図である。図1に示すように、真空ポン
プ1aを備えた真空容器1bには光導入窓4aが設けら
れており、外部から基板2aの表面に光を導入すること
ができるようにされている。また、電極材料の蒸発源と
してIn(インジウム)用のるつぼ5aが装備されてお
り、シャッタ5bによってInの分子線5cの供給をコ
ントロールすることができるようにされている。基板ホ
ルダ2bはヒータ2cによって加熱することができ、移
動可能でかつ交換式のタンタル製マスク3aを備えてい
る。そして、このマスク3aは、蒸着直前において同じ
チャンバ内の基板加熱用ヒータ2cとは別のヒータ3c
によって十分な高温(1000℃程度)にまで加熱さ
れ、これによりガス出しが行われる(図1中、3bは待
機時及びガス出し時におけるマスク位置を示す)。尚、
このガス出しに際しては、蒸着物質や被蒸着物質に影響
を与えないように、真空容器1bの真空度を十分高くす
ることによって、マスク3bから蒸発した物質が膜に吸
着しないようにし、分子線となって真空容器1bの内壁
などに直接衝突して吸着されるようにするのが好まし
い。このようにマスクを十分高温にしてガス出しをする
ことができるので、そのままの真空を破らずにマスクと
して使用することができる。ガス出しができない場合、
蒸着時のサンプル加熱時に、サンプルに隣接しているマ
スクも加熱されるために、マスクからの不純物がサンプ
ル表面に付着する。このために、マスクのガス出し機構
は本発明に不可欠となる。ここで、マスク3a(3b)
はタンタル製としたが、必ずしもこれに限定されるもの
ではなく、蒸着に用いる温度範囲で構成元素のガス出し
の無い材料であれば、例えばステンレスやパイロリティ
ックボロンナイトライド(PBN)であってもよい。
尚、図1において、4bはハロゲンランプ(ヨウ素タン
グステンランプ60W)、4cはその光、4dはフィル
タを示す。
に説明する。 (実施例1)図1は本発明に係る電極の形成装置の一実
施例を示す概略図である。図1に示すように、真空ポン
プ1aを備えた真空容器1bには光導入窓4aが設けら
れており、外部から基板2aの表面に光を導入すること
ができるようにされている。また、電極材料の蒸発源と
してIn(インジウム)用のるつぼ5aが装備されてお
り、シャッタ5bによってInの分子線5cの供給をコ
ントロールすることができるようにされている。基板ホ
ルダ2bはヒータ2cによって加熱することができ、移
動可能でかつ交換式のタンタル製マスク3aを備えてい
る。そして、このマスク3aは、蒸着直前において同じ
チャンバ内の基板加熱用ヒータ2cとは別のヒータ3c
によって十分な高温(1000℃程度)にまで加熱さ
れ、これによりガス出しが行われる(図1中、3bは待
機時及びガス出し時におけるマスク位置を示す)。尚、
このガス出しに際しては、蒸着物質や被蒸着物質に影響
を与えないように、真空容器1bの真空度を十分高くす
ることによって、マスク3bから蒸発した物質が膜に吸
着しないようにし、分子線となって真空容器1bの内壁
などに直接衝突して吸着されるようにするのが好まし
い。このようにマスクを十分高温にしてガス出しをする
ことができるので、そのままの真空を破らずにマスクと
して使用することができる。ガス出しができない場合、
蒸着時のサンプル加熱時に、サンプルに隣接しているマ
スクも加熱されるために、マスクからの不純物がサンプ
ル表面に付着する。このために、マスクのガス出し機構
は本発明に不可欠となる。ここで、マスク3a(3b)
はタンタル製としたが、必ずしもこれに限定されるもの
ではなく、蒸着に用いる温度範囲で構成元素のガス出し
の無い材料であれば、例えばステンレスやパイロリティ
ックボロンナイトライド(PBN)であってもよい。
尚、図1において、4bはハロゲンランプ(ヨウ素タン
グステンランプ60W)、4cはその光、4dはフィル
タを示す。
【0010】(実施例2)次に、実施例1の装置を用い
た電極の形成方法について説明する。本実施例2では、
半導体として、成長温度300℃で分子線エピタキシャ
ル(MBE)成長させた、キャリア密度が1×1018c
m-3で膜厚が2.3μmのn型ZnSeを用い、金属電
極材料としてInを用いた場合を例に挙げて説明する。
た電極の形成方法について説明する。本実施例2では、
半導体として、成長温度300℃で分子線エピタキシャ
ル(MBE)成長させた、キャリア密度が1×1018c
m-3で膜厚が2.3μmのn型ZnSeを用い、金属電
極材料としてInを用いた場合を例に挙げて説明する。
【0011】電極の形成手順は以下のとおりである。す
なわち、まず、電極を付けようとする基板2aとしての
n型ZnSeを有機洗浄などによって清浄な状態とし、
真空容器1b内の基板ホルダ2bに装着する。この時の
真空度は、不純物の付着の虞れがない点で、1×10-5
Torr以下にするのが好ましい。本実施例2では、M
BE(分子線エピタキシャル)成長装置を使用してお
り、真空度は1×10-8Torr程度となっている。次
いで、ヒータ2cによって基板ホルダ2bごと予備加熱
処理を施し、n型ZnSeの表面に付着している水分や
有機物を除去する。ここで、予備加熱処理は200℃で
15分間にわたって行う。
なわち、まず、電極を付けようとする基板2aとしての
n型ZnSeを有機洗浄などによって清浄な状態とし、
真空容器1b内の基板ホルダ2bに装着する。この時の
真空度は、不純物の付着の虞れがない点で、1×10-5
Torr以下にするのが好ましい。本実施例2では、M
BE(分子線エピタキシャル)成長装置を使用してお
り、真空度は1×10-8Torr程度となっている。次
いで、ヒータ2cによって基板ホルダ2bごと予備加熱
処理を施し、n型ZnSeの表面に付着している水分や
有機物を除去する。ここで、予備加熱処理は200℃で
15分間にわたって行う。
【0012】これと同時に、ヒータ3cによってマスク
3bを1000℃で1時間にわたって焼き出しし、これ
によりマスク3bのガス出しを行う。尚、焼き出し時間
は長ければ長いほどよく、焼き出し温度は高ければ高い
ほどよい。
3bを1000℃で1時間にわたって焼き出しし、これ
によりマスク3bのガス出しを行う。尚、焼き出し時間
は長ければ長いほどよく、焼き出し温度は高ければ高い
ほどよい。
【0013】次いで、基板温度を200℃に保ったま
ま、焼き出ししたマスク3bを基板(n型ZnSe)2
aの表面に移動させる(3a)。そして、基板(n型Z
nSe)2aの表面にハロゲンランプ(ヨウ素タングス
テンランプ60W)4bの光4cを集光して照射しなが
ら、Inの分子線5cを1×10-6Torrの圧力で1
時間にわたって照射する。これにより、基板(n型Zn
Se)2aの表面に厚さ約0.5μmのIn電極が形成
される。ここでは、基板温度を200℃としたが、半導
体素子の形成温度以下であれば、結晶成長時の膜の特性
を劣化させることなく金属電極材料を蒸着することがで
きる。また、蒸着時の基板温度は高い方が電流電圧特性
(I−V特性)の立ち上がり電圧は低かった。
ま、焼き出ししたマスク3bを基板(n型ZnSe)2
aの表面に移動させる(3a)。そして、基板(n型Z
nSe)2aの表面にハロゲンランプ(ヨウ素タングス
テンランプ60W)4bの光4cを集光して照射しなが
ら、Inの分子線5cを1×10-6Torrの圧力で1
時間にわたって照射する。これにより、基板(n型Zn
Se)2aの表面に厚さ約0.5μmのIn電極が形成
される。ここでは、基板温度を200℃としたが、半導
体素子の形成温度以下であれば、結晶成長時の膜の特性
を劣化させることなく金属電極材料を蒸着することがで
きる。また、蒸着時の基板温度は高い方が電流電圧特性
(I−V特性)の立ち上がり電圧は低かった。
【0014】尚、マスク3bのガス出しを行わない場合
には、前回使用した電極材料が試料に付着し、電極の特
性劣化(例えば、接触抵抗の増加)が見られた。図2
に、従来の形成方法によって電極を形成し、蒸着後に加
熱処理を施さなかったもの(サンプルA)と、本発明の
形成方法で形成した電極(サンプルB)と、従来の形成
方法によって電極を形成し、蒸着後に還元雰囲気
(H2 ;10容量%、Ar;90容量%)中で、300
℃で10分間にわたって加熱処理を施したもの(サンプ
ルC)のI−V特性を示す。尚、測定は、電極間の距離
が5mmで電極の直径が1mmの2つのIn電極を用
い、光照射以外は同じ蒸着条件で形成した。
には、前回使用した電極材料が試料に付着し、電極の特
性劣化(例えば、接触抵抗の増加)が見られた。図2
に、従来の形成方法によって電極を形成し、蒸着後に加
熱処理を施さなかったもの(サンプルA)と、本発明の
形成方法で形成した電極(サンプルB)と、従来の形成
方法によって電極を形成し、蒸着後に還元雰囲気
(H2 ;10容量%、Ar;90容量%)中で、300
℃で10分間にわたって加熱処理を施したもの(サンプ
ルC)のI−V特性を示す。尚、測定は、電極間の距離
が5mmで電極の直径が1mmの2つのIn電極を用
い、光照射以外は同じ蒸着条件で形成した。
【0015】サンプルAは、立ち上がり電圧が約6Vと
高く、ショットキー接触であることを示している。一
方、サンプルB(本発明)は、蒸着後に加熱処理を施さ
なくても立ち上がり電圧が改善されている。すなわち、
オーミック接触特性を示し、蒸着後に加熱処理を施した
従来の電極(サンプルC)とほぼ同じ特性であることが
分かる。
高く、ショットキー接触であることを示している。一
方、サンプルB(本発明)は、蒸着後に加熱処理を施さ
なくても立ち上がり電圧が改善されている。すなわち、
オーミック接触特性を示し、蒸着後に加熱処理を施した
従来の電極(サンプルC)とほぼ同じ特性であることが
分かる。
【0016】尚、光照射は、蒸着された金属の膜厚が3
0nm以上になるとほとんど効果がなくなる。これは、
金属が光を吸収してしまい、半導体まで到達しなくなる
からである。従って、光の照射は蒸着初期だけでも構わ
ない。また、基板の加熱も蒸着初期だけで構わない。こ
こでいう蒸着初期とは、蒸着膜の厚さが30nm以下の
段階である。
0nm以上になるとほとんど効果がなくなる。これは、
金属が光を吸収してしまい、半導体まで到達しなくなる
からである。従って、光の照射は蒸着初期だけでも構わ
ない。また、基板の加熱も蒸着初期だけで構わない。こ
こでいう蒸着初期とは、蒸着膜の厚さが30nm以下の
段階である。
【0017】上記サンプルCの場合には、加熱処理の温
度が300℃であり、半導体結晶の成長温度(300
℃)よりも高温ではないので、加熱処理による膜の電気
的特性の劣化はほとんど見られない。しかし、成長温度
が50℃だけ低い250℃である場合、その抵抗率は、
本発明の形成方法によって形成した電極で測定した半導
体薄膜の抵抗率に比べて10%程度低くなった。
度が300℃であり、半導体結晶の成長温度(300
℃)よりも高温ではないので、加熱処理による膜の電気
的特性の劣化はほとんど見られない。しかし、成長温度
が50℃だけ低い250℃である場合、その抵抗率は、
本発明の形成方法によって形成した電極で測定した半導
体薄膜の抵抗率に比べて10%程度低くなった。
【0018】ここで、ハロゲンランプ4bの光4cのど
の成分が電極形成に効果的であるかを調べるため、フィ
ルタ4dを介在させた状態で光4cを照射した。その結
果、480nmよりも長い波長の光を透過するフィルタ
(HOYAのY−48フィルタ使用)を介在させた場合
には、立ち上がり電圧の改善は見られなかった。これに
対し、460nmよりも長い波長の光を透過するフィル
タ(HOYAのY−46フィルタ使用)を介在させた場
合には、立ち上がり電圧の改善が見られた。そして、透
過上限の波長を短くするに伴い、立ち上がり電圧の改善
度が向上した。
の成分が電極形成に効果的であるかを調べるため、フィ
ルタ4dを介在させた状態で光4cを照射した。その結
果、480nmよりも長い波長の光を透過するフィルタ
(HOYAのY−48フィルタ使用)を介在させた場合
には、立ち上がり電圧の改善は見られなかった。これに
対し、460nmよりも長い波長の光を透過するフィル
タ(HOYAのY−46フィルタ使用)を介在させた場
合には、立ち上がり電圧の改善が見られた。そして、透
過上限の波長を短くするに伴い、立ち上がり電圧の改善
度が向上した。
【0019】尚、本実施例2においては、蒸着速度は
0.2nm/sであったが、蒸着速度を1nm/s以上
に上げると、立ち上がり電圧の改善度が低下した。これ
は、蒸着速度が速すぎると、半導体と金属との間の接合
が十分に行われない状態のままで次の金属原子が半導体
基板上に飛来し、十分な接合ができないためと考えられ
る。従って、蒸着速度は十分にゆっくりである必要があ
る。
0.2nm/sであったが、蒸着速度を1nm/s以上
に上げると、立ち上がり電圧の改善度が低下した。これ
は、蒸着速度が速すぎると、半導体と金属との間の接合
が十分に行われない状態のままで次の金属原子が半導体
基板上に飛来し、十分な接合ができないためと考えられ
る。従って、蒸着速度は十分にゆっくりである必要があ
る。
【0020】また、本実施例2においては、基板2aと
してn型ZnSeを用いているが、n型CdSを用いた
場合には500nmよりも短い波長の光が有効であっ
た。また、ZnSを用いた場合には、360nmよりも
短い波長の光が有効であった。これにより、非熱処理電
極として用いるには蒸着時の禁制帯幅以上の光が有効で
あると考えられる。尚、ここには示していないが、他の
あらゆる半導体においても、禁制帯幅以上のエネルギー
の光を照射しながらゆっくりとした速度で蒸着を行った
結果、同様に立ち上がり電圧の改善が見られた。
してn型ZnSeを用いているが、n型CdSを用いた
場合には500nmよりも短い波長の光が有効であっ
た。また、ZnSを用いた場合には、360nmよりも
短い波長の光が有効であった。これにより、非熱処理電
極として用いるには蒸着時の禁制帯幅以上の光が有効で
あると考えられる。尚、ここには示していないが、他の
あらゆる半導体においても、禁制帯幅以上のエネルギー
の光を照射しながらゆっくりとした速度で蒸着を行った
結果、同様に立ち上がり電圧の改善が見られた。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電極
の形成方法によれば、従来よりも低い加熱処理温度で、
電極と半導体との間の接触抵抗を下げることができる。
このため、成長温度の低温化でオーミック性電極の形成
が困難になった材料系であっても、低温での後プロセス
によってオーミック性電極の形成が可能となる。従っ
て、電流注入素子への応用として、その実用的価値は大
きい。
の形成方法によれば、従来よりも低い加熱処理温度で、
電極と半導体との間の接触抵抗を下げることができる。
このため、成長温度の低温化でオーミック性電極の形成
が困難になった材料系であっても、低温での後プロセス
によってオーミック性電極の形成が可能となる。従っ
て、電流注入素子への応用として、その実用的価値は大
きい。
【0022】また、本発明に係る電極の形成装置によれ
ば、低温熱処理電極を効率良く合理的に形成することが
できる。
ば、低温熱処理電極を効率良く合理的に形成することが
できる。
【図1】本発明に係る電極の製造装置の一実施例を示す
概略図である。
概略図である。
【図2】電極のI−V特性を示す図である。
1a 真空ポンプ 1b 真空容器 2a 基板 2b 基板ホルダ 2c 基板加熱用ヒータ 3a マスク(蒸着時) 3b マスク(待機時・ガス出し時) 3c マスク加熱用ヒータ 4a 光導入窓 4b ハロゲンランプ(ヨウ素タングステンランプ) 4c 光 4d フィルタ 5a In用のるつぼ 5b 分子線用シャッタ 5c In分子線
Claims (2)
- 【請求項1】 半導体を、その成長温度よりも低い温度
に加熱し、前記半導体の表面に、その禁制帯幅よりも高
いエネルギーの光を照射しながら、金属電極材料を蒸着
する電極の形成方法。 - 【請求項2】 真空容器内に、半導体の表面に光を照射
する手段と、前記半導体の表面に金属電極を蒸着する電
極材料蒸発源と、ガス出しが可能で、かつ、移動可能な
マスクとを少なくとも備えてなる電極の形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15168793A JPH0714805A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 電極の形成方法及びその形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15168793A JPH0714805A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 電極の形成方法及びその形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0714805A true JPH0714805A (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=15524070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15168793A Pending JPH0714805A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 電極の形成方法及びその形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714805A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7491982B2 (en) | 2005-01-28 | 2009-02-17 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Diode having low forward voltage drop |
JP2010238788A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-21 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 熱処理装置 |
KR101009558B1 (ko) * | 2003-12-02 | 2011-01-18 | 삼성모바일디스플레이주식회사 | 진공 성막 장치 |
CN106256925A (zh) * | 2015-06-18 | 2016-12-28 | 佳能特机株式会社 | 真空蒸镀装置、蒸镀膜的制造方法和有机电子器件的制造方法 |
CN108504995A (zh) * | 2017-02-24 | 2018-09-07 | 萨特隆股份公司 | 用于基材、特别是眼镜镜片的真空涂布的箱式涂布设备及其加热装置 |
-
1993
- 1993-06-23 JP JP15168793A patent/JPH0714805A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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