JPH07148056A

JPH07148056A - 額縁付きハガキ体

Info

Publication number: JPH07148056A
Application number: JP31925093A
Authority: JP
Inventors: Izumi Mukogasa; 和泉向笠
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1993-11-26
Filing date: 1993-11-26
Publication date: 1995-06-13

Abstract

(57)【要約】【目的】分解組立て性がよく、内部に収めた薄状送付物
の出し入れが容易で、付加価値の高い額縁付きハガキ体
の提供。【構成】フレーム２、マット３、アクリルパネル４、写
真５、ハガキ部６を順次組み合わせてピン７を挿入孔８
に圧入して額縁付きハガキ体１とする。そしてハガキ部
６の裏側片面には手紙用紙１４を収納できるポケット１
３が設けられ、スタンド脚１５を切り起こし状態とした
時に、空間Ｓから手紙用紙１４が取り出せるようになっ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、額縁の裏板にあたる部
分を郵送のための宛名や文言記入スペースを配したハガ
キ部とし、そのまま郵送できるようにした額縁付きハガ
キ体に関する。

【０００２】

【従来の技術】額縁付きハガキ体は、写真、絵ハガキな
どの額収納物を入れた額縁がそのまま受取人の元へ郵送
されるので、受取人へ強い意外性とインパクトを与え、
贈り物や宣伝用として非常に適したものである。そこで
本出願人はその基本技術を先に提案した（実開昭６３−
１７２３７４号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような額縁付きハガキ体は、額収納物を挟み込んだり、
取り出したりする際の分解組立て容易性を確保する必要
があり、さらに、なるべく沢山の記入スペースを確保し
たいという要求があった。

【０００４】また、額収納物の周辺部位を覆って見栄え
を良くするため使用される窓を形成したマットは、額収
納物の内容やサイズによって色々な大きさの窓に変えら
れる方が望ましく、その他、壁に吊り下げる際の吊り下
げ用のリングを別途部品として備えなければならないな
どの不都合もあった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、フレ
ームに、透明保護パネルと、額収納物と、そしてハガキ
部とを順次組み合わせてなる額縁付きハガキ体におい
て、ハガキ部は、切り起こし自在なスタンド脚を有し、
フレームの裏面に設けた挿入孔に圧入される可撓変形可
能な挿入部を持つ樹脂製のピンによって前記フレームに
取り付けられ、そして、前記スタンド脚を切り起こし状
態にした時に確保される空間より薄状送付物の取り出し
を可能とするポケットがハガキ部の裏側片面に設けられ
ているものとした。

【０００６】さらに、額収納物が見えるように窓を形成
したマットがフレームと透明保護パネルとの間に挟持自
在に備えられ、該マットには大窓・小窓切り換え用の溝
が設けられているものとした。

【０００７】加えて、ピンのうちの一つは吊り下げ用の
リングが一体に設けられているものとした。

【０００８】

【作用】ハガキ部取付け用のピンを可撓変形可能な挿入
部を持つ樹脂製としたので、挿入孔に圧入すれば郵送中
の強度を確保でき、逆に外す時もその可撓変形性を利用
してスムーズなピンの抜き差しが可能であり、これによ
り、使用時に額収納物を入れたり交換したりする際の分
解組立てがし易くなる。

【０００９】そして、スタンド脚を切り起こせばそこに
得られる空間を利用して内部から薄状送付物を容易に取
り出せる。この薄状送付物として、手紙用紙またはメッ
セージカードなどを採用すれば記入スペースを大きくす
ることができ、意外性をも期待できる。

【００１０】また、マットの小窓を大窓にして使用した
い場合は、溝にカッターやナイフを当ててこの溝を切断
すればよい。

【００１１】さらに、額縁付きハガキ体を吊り下げ使用
するためのリングとして予めピンとリングを一体に形成
したものを使用するので、部品点数を減少でき、吊り下
げ用のリング付きピンの取付け位置を変えることによっ
て、この額縁付きハガキ体を横長にも縦長にも吊り下げ
ることができる。

【００１２】

【実施例】第１実施例図面を参考にして、本発明に係る第１実施例を説明す
る。なお、図１の矢示Ａ方向は、フレームの「表」・
「表側」、矢示Ｂ方向はハガキ部の「表」・「表側」を
示すものである。この額縁付きハガキ体１は、フレーム
２に「透明保護パネル」としてのアクリルパネル４、
「額収納物」としての写真５、そしてハガキ部６とを順
次組み合わせた構造となっており、マット３がフレーム
２とアクリルパネル４との間に挟持されている。そし
て、ピン７によってハガキ部６がフレーム２へ取り付け
られる。

【００１３】フレーム２は、郵送中の衝撃に耐え得るプ
ラスチックの一体成形でなる矩形の枠で、図３から分か
るようにこの例では略半円の断面をもつ所謂かまぼこ形
となっている。そして、フレーム２の裏面には、ピン７
を圧入する楕円形の開口を有する挿入孔８がフレーム２
の４つの頂点及び各４辺の中央部位に合計８つ形成され
ている。挿入孔８の形状・寸法については、ピン７の説
明と共に詳細に後述する。また、フレーム２の枠内側に
は段差部９が設けられ、マット３を嵌め込むようになっ
ている。

【００１４】マット３は、プラスチック製で、その中央
にはアクリルパネル４を通して写真５が見えるように矩
形の窓１０が形成されている。窓１０の大きさはフレー
ム２の枠内のりよりやや小さく、すなわち、額縁付きハ
ガキ体１を表側（矢示Ａ方向）から見た場合、フレーム
２の内側からマット３が露呈して写真５の周囲を覆うと
共に額縁の装飾としての役割をする。さらに、窓１０の
開口周囲の厚みはマット３縁部の厚みより小さくなるよ
うに段差部１１が設けられ、アクリルパネル４を嵌め込
むようになっている。

【００１５】アクリルパネル４は「透明保護パネル」と
して使用するものであるが、以上及び以下の説明におい
て「透明」とは半透明を含む広義の用語として示され
る。つまり、透過視認性のあるものであればよい。そし
て同様に、以上及び以下の説明において「パネル」とは
パネルの厚さのごく薄いものをも含み、つまり、撓み性
のあるものでもよい。このアクリルパネル４は、郵送中
の割れや擦過傷が生じにくく、ハガキ部６との間に写真
５を鑑賞可能に挟持し且つ写真５を保護するものであ
る。

【００１６】「額収納物」としては、写真５に代えて、
例えば、絵ハガキ、毛筆書、賞状、ポスター、押し花、
お守りなど一般的に額縁に飾ることのできる薄い形状の
ものであればよい。また、図示せぬがシールカバー付き
の絵ハガキとして内外に異なる絵、文章を施すようにす
ることも可能である。

【００１７】ハガキ部６は、写真５をアクリルパネル４
との間に挟持する通常の額縁における裏板の役目をする
と同時に、矢示Ｂ方向表側の片面にハガキ様式が印刷さ
れ、郵送のための宛名や差出人の記入スペース、郵便番
号・切手添付位置などを示す枠取りが配されるものであ
る。ハガキ部６の周囲には、フレーム２に重ね合わせる
とき挿入孔８と対応する部位に通孔１２が合計８つ設け
られている。なお、２枚のハガキ部６を重ねてセットし
てピン７で止め、１枚を返信用に使用することも可能で
ある。

【００１８】そして、矢示Ｂ方向から見て、ハガキ部６
の裏側の片面（すなわちアクリルパネル４及び写真５側
の片面）には紙製のポケット１３が設けられ、ここに
「薄状送付物」としての手紙用紙１４を収納できるよう
にしてあり、記入スペースを別途に確保することができ
る。図１、２のように、このポケット１３は後述するス
タンド脚１５の形成部位（すなわち後述する空間Ｓ）を
避けハガキ部６の上半分に下向きとなるよう貼付されて
いる。なお、手紙用紙１４に代えてメッセージカード、
或いは薄型オルゴールなどを収納してもよい。

【００１９】また、ハガキ部６には、左縁近傍及び下縁
近傍からそれぞれ右上がりに略中央まで至る互いに略平
行な２本のミシン目１６、１７が形成され、両ミシン目
１６、１７の略中央側各端の間を結ぶ折り曲げ線１８を
中心に両ミシン目１６、１７の間が切り起こされること
によって、額縁付きハガキ体１を立てて飾るためのスタ
ンド脚１５が形成される。そして、このスタンド脚１５
は、上記の薄状送付物の取り出し用蓋を兼ねており、ス
タンド脚１５を切り起こした状態とした時にはそこに空
間Ｓが得られるので、そこよりポケット１３に収められ
た薄状送付物を取り出せるようになっている。さらに、
スタンド脚１５の中央部位には、コの字形にミシン目１
９が形成され、コの字形の内側部分をスタンド脚１５と
は反対側に切り倒して粘着部２０を写真５に貼り付ける
ことにより、スタンド脚１５のハガキ部６に対する角度
を固定させるための支柱２１とすることができる。

【００２０】ピン７は、弾性力を有する可撓変形可能な
樹脂製で、図４に示すように、頭部２２と挿入部２３と
挿入孔８への圧入を容易にするためのテーパー部２４と
からなっている。そして、フレーム２に設けられた挿入
孔８の開口形状は、挿入部２３の直径ａよりやや短い短
径ｂと、この直径ａよりやや長い長径ｃを有する楕円形
となっている。さらに、テーパー部２４先端の直径ｄは
短径ｂよりもやや短くなっている。

【００２１】ここで、ピン７を挿入孔８に挿入すると、
まずテーパー部２４の先端が挿入孔８の短径方向の開口
縁に当接し、次に挿入部２３が変形しながら挿入孔８内
部に進入する。すると、挿入孔８の短径方向にピン７の
挿入部２３が押圧され、これによって挿入部２３は挿入
孔８の長径方向にやや膨出変形するが、長径ｃは挿入部
２３の直径より長いので、この膨出変形を妨げない。そ
のためスムーズにピン７が挿入され、且つ適度の固定力
が保たれるようになる。

【００２２】なお、８つのピン７のうち一つの頭部２２
には吊り下げ用のリング２５が一体に設けられ、額縁付
きハガキ体１を壁にかける時に使用できるようになって
いる。吊り下げ用のリング２５の位置を、図１に示す如
く額縁付きハガキ体１の横辺中央とすれば縦長に、ま
た、縦辺中央とすれば横長に額縁付きハガキ体１を吊り
下げ飾ることができる。

【００２３】上記のように構成されたフレーム２、マッ
ト３、アクリルパネル４、写真５を順に組み合わせ、必
要に応じてポケット１３に薄状送付物としての手紙用紙
１４を入れた後、ハガキ部６をピン７によってフレーム
２に取付けて宛名や差出人など記入し額縁付きハガキ体
１として郵送する。額縁付きハガキ体１を受け取った受
取人は、ハガキ部６のハガキ様式部分に書かれた通信内
容や写真５を楽しんだ後、必要なピン７を外してスタン
ド脚１５を切り起こし、空間Ｓからポケット１３の薄状
送付物を取り出すことができる。そして、支柱２１を固
定することによって額縁付きハガキ体１を立てて飾るこ
とができるようになっている。

【００２４】上記実施例において、スタンド脚１５に支
柱２１を設けたが、支柱２１はなくてもスタンド脚１５
だけで額縁付きハガキ体１を立てて飾ることが可能であ
る。また、挿入孔８の開口形状は楕円形でなく、三角
形、矩形、その他の多角形としてもよい。この場合に
は、これら多角形の内接円直径を短径ｂ、外接円直径を
長径ｃと見做してピン７の挿入部２３及びテーパー部２
４の寸法を決定すればよい。さらに、テーパー部２４は
なくても、ピン７の挿入方向をやや傾けることによって
挿入孔８への圧入が可能である。

【００２５】第２実施例図６〜８に示されるマット２６は、第１実施例のマット
３とその構造が異なるもので、第２実施例において、マ
ット２６以外は第１実施例と同様に構成されているので
重複する説明を省略する。マット２６はいわゆるＬ判サ
イズ用の大きなもので、その中央に楕円形の小窓２７が
開口され、この小窓２７の周囲には矩形の大窓２８切開
用の溝２９が設けられている。図８に示すように、溝２
９の断面はＶ字形を呈しており、この深さはマット２６
の裏側にほぼ達し、そして溝底が薄い繋ぎ部分となって
おり、容易に切り離すことができる。なお、３０は写真
５及びアクリルパネル４を区画セットするための位置決
めガイドであり、写真５やアクリルパネル４を嵌め込ん
でずれを防止する。

【００２６】第２実施例によれば、例えば、ポートレー
トのようなその中央部のみを見せるのが適した写真５を
額縁付きハガキ体１に挟み込む場合、小窓２７をそのま
ま使用し、風景画のように全体を見せる方がよい場合に
は、溝２９をカッターやナイフなどで切断して大窓２８
を切り開くことにより、写真５の寸法やレイアウトに容
易に対応することができる。

【００２７】

【発明の効果】本発明は、以上説明したようなもので、
郵送中の強度を確保しながらも額縁付きハガキ体の分解
組立てが容易なので、額収納物の挟み込みや取り出しが
しやすい。また、薄状送付物を送ることができるので沢
山の記入スペースを確保でき、郵送中に第三者の目に触
れることがなく、スタンド脚を切り起こせば薄状送付物
の取り出しも容易であるという効果がある。

【００２８】また、マットの小窓・大窓を容易に選択で
きるので、多様な額収納物に対応でき、額縁付きハガキ
体を卓上用、壁掛け用としても使いやすく、より付加価
値の高い額縁付きハガキ体を提供できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る第１実施例を示す分解図。

【図２】第１実施例を矢示Ｂ方向から示す平面図。

【図３】図２の線Ｘ−Ｘ′による断面図。

【図４】挿入孔を短径方向に切断してピンと共に示す一
部断面図。

【図５】図４を矢示Ｃ方向から示す平面図。

【図６】第２実施例に用いられるマットを示す斜視図。

【図７】図６のマットを示す平面図。

【図８】図７の線Ｙ−Ｙ′による断面図。

【符号の説明】

１額縁付きハガキ体２フレーム３、２６マット４アクリルパネル５写真６ハガキ部７ピン８挿入孔１０窓１３ポケット１４手紙用紙１５スタンド脚２５吊り下げ用のリング２７小窓２８大窓２９溝

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】フレームに、透明保護パネルと、額収納
物と、そしてハガキ部とを順次組み合わせてなる額縁付
きハガキ体において、ハガキ部は、切り起こし自在なスタンド脚を有し、フレ
ームの裏面に設けた挿入孔に圧入される可撓変形可能な
挿入部を持つ樹脂製のピンによって前記フレームに取り
付けられ、そして、前記スタンド脚を切り起こし状態に
した時に確保される空間より薄状送付物の取り出しを可
能とするポケットがハガキ部の裏側片面に設けられてい
ることを特徴とする額縁付きハガキ体。
【請求項２】額収納物が見えるように窓を形成したマ
ットがフレームと透明保護パネルとの間に挟持自在に備
えられ、該マットには大窓・小窓切り換え用の溝が設け
られている請求項１記載の額縁付きハガキ体。
【請求項３】ピンのうちの一つは吊り下げ用のリング
が一体に設けられている請求項１又は２記載の額縁付き
ハガキ体。