JP2982958B2 - 立体表示台紙及び立体表示台紙セット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、立体感を有する立
体表示台紙及び立体表示台紙を自分の好みに合わせて作
ることができる立体表示台紙セットに関する。

【０００２】

【従来の技術】今日、種々の図柄が印刷されたパンフレ
ットや手紙セット等が販売されているが、これらパンフ
レット等の多くは紙面に通常の平面的な印刷を施しただ
けのものに過ぎず、強調したい部分については色彩を派
手にする等の手法によって対応していたに過ぎず、単調
で変化に乏しいといった問題点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、強調したい
部分を台紙から浮き上がらせて立体感を持たせた立体表
示台紙及び自分の好みに合わせて立体表示台紙を製作す
ることができる立体表示台紙セットを提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の立体表
示台紙は、図柄が印刷された台紙上に押力によって厚み
方向に弾性変形して圧縮可能な発泡体よりなる支持片が
貼着されているとともに、該支持片の上端面には図柄部
が設けられてなり、更に、上記台紙上の図柄と上記支持
片の図柄部とが一体化して一つの纏まった図柄を構成し
ていることを特徴とする。

【０００５】請求項２に記載の立体表示台紙は、請求項
１に記載の立体表示台紙において、上記図柄部は上記支
持片の上端面に貼着された印刷シート片であることを特
徴とする。

【０００６】請求項３に記載の立体表示台紙は、請求項
１に記載の立体表示台紙において、上記図柄部は上記支
持片の上端面に図柄を印刷することによって形成されて
いるとともに、該支持片は上記図柄部の輪郭に沿った形
状に構成されていることを特徴とする。

【０００７】請求項４に記載の立体表示台紙セットは、
図柄が印刷された台紙と該台紙に貼着される押力によっ
て厚み方向に弾性変形して圧縮可能な発泡体よりなる支
持片と該支持片の上端面に貼着される印刷シート片とか
らなり、更に、上記台紙上の図柄と上記印刷シート片の
図柄部とが一体化して一つの纏まった図柄を構成してい
ることを特徴とする。

【０００８】請求項５に記載の立体表示台紙セットは、
図柄が印刷された台紙と該台紙に貼着される押力によっ
て厚み方向に弾性変形して圧縮可能な発泡体よりなる支
持片とからなり、上記支持片の上面には図柄を印刷する
ことによって図柄部が形成されているとともに、該支持
片は上記図柄部の輪郭に沿った形状とされ、更に、上記
台紙上の図柄と上記支持片の図柄部とが一体化して一つ
の纏まった図柄を構成していることを特徴とする。

【０００９】

【作用】本発明の立体表示台紙は、上端面に図柄部が設
けられた支持片が台紙上に貼着されて構成されているの
で、支持片の図柄部は台紙上面から支持片の厚み分だけ
上方に位置した状態、即ち、支持片の図柄部を台紙上に
印刷された図柄や文字よりも上方に浮き上がらせた状態
とすることができ、図柄部を台紙上の図柄等よりも強調
させることができるとともに、台紙全体に立体感を持た
せることができる。又、上記支持片は弾性変形可能であ
るので、例えば、立体表示台紙を封筒等に収納する際に
は、支持片が封筒の表裏面からの押圧力により圧縮され
て立体表示台紙は嵩張ることなく簡単且つ確実に封筒等
に収納される。更に、上記支持片は緩衝材としての作用
をも有し、立体表示台紙に外部から力が加わったとして
も該支持片がその力を吸収するので立体表示台紙が損傷
することはない。

【００１０】又、請求項４に記載の立体表示台紙セット
は、台紙と該台紙に貼着される弾性変形可能な支持片と
該支持片の上端面に貼着される印刷シート片とから構成
されているので、上端面に所望の印刷シート片を貼着し
た支持片を台紙の所望の位置に貼着することによって使
用者の好みに応じた立体表示台紙を得ることができ、
又、請求項５に記載の立体表示台紙セットの場合には、
所望の支持片を台紙の所望位置に貼着するだけで趣のあ
る立体表示台紙を得ることができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の立体表示台紙の一例を図
面を参照しつつ説明する。本発明の立体表示台紙１は、
図１に示したように、台紙11と該台紙11上に貼着される
弾性変形可能な支持片12と該支持片12の上端面に貼着さ
れて図柄部を形成する印刷シート片13とから構成され
る。

【００１２】上記台紙11は、上記支持片12を貼着するこ
とができれば、その材質及び形状については特に限定さ
れず、例えば、誕生日カード等で用いられるようなやや
厚手の紙や手紙等において用いられるような薄手の紙で
あってもよく、紙の他に合成樹脂性フィルム等であって
もよく、その形状も図１に示したような縦長長方形状の
他、円形状のものであってもよい。そして、上記台紙11
には所望の図柄11a が印刷されている。

【００１３】上記支持片12は、外部からの押力によって
厚み方向に圧縮変形可能な弾性材料である発泡体から形
成されている。上記支持片12の形状は、その上端面が上
述する印刷シート片13を安定した状態で貼着することが
でき且つ該印刷シート片13を貼着した場合に該印刷シー
ト片13からはみ出さない形状、即ち、上端面に貼着する
印刷シート片13の形状よりも小さいものであれば、特に
限定されず、例えば、直方体形状や円形状等の他、後述
する印刷シート片13の平面形状に合致した平面形状とし
てもよい。

【００１４】又、上記支持片12の厚みは、一定厚みであ
る必要はなく、例えば、図２に示したように、前側から
後側に向かって徐々に厚みを厚くして上端面を前方から
後方に向かって上方に傾斜させてもよく、このように支
持片12の上端面を前方から後方に向かって上方に傾斜さ
せておけば、該支持片12の上端面に印刷シート片13を貼
着すると、該印刷シート片13の図柄13a が前方に起立し
た状態となり、得られる立体表示台紙１に立体感をより
一層付与することができる。そして、上記支持片12は上
記台紙１上に貼着されているが、その貼着手段は特に限
定されるものではなく、粘着剤等の汎用の貼着手段が用
いられればよい。

【００１５】上記印刷シート片13は通常の印刷紙に所望
の図柄13a が印刷されてなり、その形状については特に
限定されるものではない。又、上記印刷シート片13は上
記支持片12の上端面に貼着されるが、その貼着手段につ
いても特に限定されるものではなく、粘着剤等の汎用の
貼着手段が用いられればよい。

【００１６】上記印刷シート片13に印刷される図柄13a
は、上記台紙11上に印刷された図柄11a に関連性をもた
せている。例えば、図３のように、印刷シート片13の図
柄13a を建物の図柄とするとともに、台紙11上における
上記支持片12の貼着部分を除く部分に上記印刷シート片
13に印刷された建物周辺の風景（図柄11a ）を描いてお
くことによって、得られる立体表示台紙は一つの纏まっ
た図柄を構成するとともに、上記印刷シート片13の建物
（図柄13a ）を台紙11上に描いた風景（図柄11a ）から
上方に浮き上がらせた強調した状態とすることができ、
これを見る者に印象付けることができる。

【００１７】又、図１に示したように、台紙11として縦
長長方形状の二つ折り可能なカードを用い、台紙11上に
は簡単なメッセージや図柄を書いておくとともに、上記
印刷シート片13を上端面に貼着した支持片12を所望位置
に貼着することによって、所望のメッセージカードとす
ることができ、メッセージを受け取る者の好きな図柄を
上記印刷シート片13に印刷しておくことにより、受け取
る者の好きな図柄を他の図柄から上方に浮かび上がらせ
た強調した状態とすることができ、受け取る者を喜ばせ
ることができる。

【００１８】次に、上記立体表示台紙１を好みに合わせ
て作ることができる立体表示台紙セット２について説明
する。上記立体表示台紙セット２は、図４に示したよう
に、上記台紙11と該台紙11に貼着される上記支持片12と
該支持片12の上端面に貼着される印刷シート片13とから
構成され、通常これらは透明な包装袋３に収納して販売
される。更に、上記立体表示台紙セット２を用いて作製
された立体表示台紙１を入れる封筒４を同封しておいて
もよい。

【００１９】上記台紙11は、例えば、クリスマスカード
等に用いられる保形性を有する紙から形成されており、
その上面には例えばクリスマスツリー（図柄）11a が描
かれている。そして、上記支持片12は、例えば、所定厚
みを有し且つ上面に粘着力を発現する薬剤を層着してい
る発泡体に縦横の切れ目を入れることにより直方体状に
区割りされて多数個形成され、その下面に層着された粘
着剤層を介して一枚の離形紙12b 上に剥離可能に貼着、
配設されている。更に、上記印刷シート片13は、例え
ば、一枚のフィルム13b 上に複数枚剥離可能に貼着され
ており、その上面には、例えば、上記台紙11に描かれた
クリスマスツリー（図柄）11a に飾りつけをするための
飾りつけ（図柄）13a が印刷されているとともに、その
下面には上記支持片12の上面に層着された薬剤（図示せ
ず）と反応することによって粘着力を発現する薬剤（図
示せず）が層着されている。

【００２０】そして、上記立体表示台紙セット２の使用
にあたっては、上記印刷シート片13をフィルム13b から
剥離する一方、上記支持片12を離型紙12b から剥離しそ
の下面に層着した粘着剤層を露出させる。そして、離型
紙12b から剥離した上記支持片12の上面に上記印刷シー
ト片13の下面を貼り合わせて薬剤同士を反応させて粘着
力を発現させて両者を貼着一体化させる。しかる後、上
記支持片12の下面に層着した粘着剤層によって上記台紙
11の所望位置に支持片12を貼着して、上記印刷シート片
13を上記台紙11の図柄（クリスマスツリー）11a の所望
位置に配設する。

【００２１】このようにして、上記台紙11上に印刷シー
ト片13を支持片12を介して配置すると、上記印刷シート
片13の図柄13a が上記台紙11の図柄11a と一体化して一
つの纏まった図柄を構成するとともに、上記印刷シート
片13の図柄13a が上記台紙11の図柄11a よりも上方に浮
かび上がった立体感を有する状態となり、上記印刷シー
ト片13の図柄13a が強調された立体表示台紙１を得るこ
とができる。

【００２２】上記のようにして得られた立体表示台紙
は、必要に応じて二つ折りにして上記包装袋３に同封し
た封筒４に入れられて所定の者に送られる。この際、図
５に示したように、上記支持片12は弾性変形可能な材料
から形成されていることから、二つ折りした場合にあっ
ても上記支持片12は弾性変形して圧縮された状態となっ
て嵩張ることはなくコンパクトな状態で封筒４に入れる
ことができる。更に、上記支持片12は弾性変形可能な材
料から形成されていることから、該支持片12は緩衝剤の
役割を果たし、外部から加えられる力を吸収して上記支
持片12の上端面に貼着した印刷シート片13が損傷するこ
とを防止することができる。

【００２３】上記では、得られた立体表示台紙１を別に
用意した封筒４に入れる必要があったが、台紙11を図６
に示したように構成すると、得られる立体表示台紙１か
ら即座に封書を形成することができ、別途封筒４を用意
することなく、立体表示台紙１だけで郵送することがで
きる。

【００２４】即ち、図６（ａ）に示したように、台紙11
を二つ折り可能に形成して、その一半部の上面における
外周縁部、即ち、折り目以外の三辺縁部にコ字状に粘着
剤層11b を層着するとともに、該粘着剤層11b 上に離形
紙11c を剥離可能に貼着してある。更に、上記台紙11の
粘着剤層11b の内側には、該粘着剤層11b に沿って断続
的にコ字状に切り込み線11d が形成されている。

【００２５】上記のように形成された台紙11上に上記と
同様にして上記印刷シート13を支持片12を介して配設す
る。この際、台紙11上に罫線を設けている場合にはメッ
セージを書いておく。

【００２６】しかる後、上記離形紙11c を剥離して上記
粘着剤層11b を露出させた上で、上記台紙11をその左右
方向の中央部において二つ折りして、上記粘着剤層11b
を上記台紙11の他半部の外周縁部に貼着させて、上記台
紙11の一半部と他半部とを一体不可分とし、上記印刷シ
ート片12を内部に収納した状態とした封書を作製し、そ
のまま郵送することができる（図６（ｂ）参照）。な
お、上記台紙11の下面の一半部又は他半部のいずれか一
方の面には宛て先を記載するための宛て先記載欄11e を
形成してある（図６（ｄ）参照）。

【００２７】そして、上記封書として送られた立体表示
台紙１の内部を見るには、台紙11の三辺縁部に設けてい
る切り込み線11d を連続させることにより、この切り込
み線11d で囲まれた台紙11の一半部を折り目を介して他
半部に対して見開き状態とすることによって中身のメッ
セージや立体感を有する図柄等を見て楽しむことができ
る（図６（ｃ）参照）。

【００２８】なお、上記では台紙11の一半部における三
方周縁部に粘着剤層11b を層着している場合を説明した
が、図７に示したように、台紙11の一半部における折り
目以外の三方外周縁にフラップ片11f を延設して、台紙
11をその左右方向の中央部において二つ折りして、この
フラップ片11f を上記台紙11の他半部の下面における外
周縁部に貼着させることによって、上記台紙11の一半部
と他半部とを一体不可分として封書を作製するように構
成してもよい。

【００２９】上記立体表示台紙１では、支持片12の上端
面に印刷シート片13を貼着することによって、上記印刷
シート片13の図柄13a を台紙11から浮かび上がらせてい
たが、図８に示したように、上記支持片12の上端面に直
接図柄を印刷して図柄部12aを形成するとともに、該支
持片12の平面形状を該図柄部12a の輪郭に沿った形状と
なるように構成してもよい。なお、このように支持片12
の上端面に直接図柄を印刷して図柄部12a を形成すると
ともに、該支持片12の平面形状を該図柄部12aの輪郭に
沿った形状となるように構成している場合には、該支持
片12を他の商品等に貼着して多目的にそれら商品の立体
化を図ることができる。

【００３０】このように図柄部12a を支持片12の上端面
に直接印刷することによって、支持片12の上端面に印刷
シート片13を貼着する作業を省くことができ、支持片12
をその下面に層着された粘着剤層でもって台紙11の所望
位置に貼着することによって上記と同様の立体表示台紙
１を直ちに得ることができる。しかも、図柄部12a が支
持片12と一体化しているので、不用意に図柄部12a が支
持片12から分離したりすることがなく、図柄部12a を台
紙11上の所定位置に浮かび上がらせた立体感のある状態
に確実に保持することができる。

【００３１】

【発明の効果】本発明の立体表示台紙は、図柄が印刷さ
れた台紙上に押力によって厚み方向に弾性変形して圧縮
可能な発泡体よりなる支持片が貼着されているととも
に、該支持片の上端面には図柄部が設けられてなり、更
に、上記台紙上の図柄と上記支持片の図柄部とが一体化
して一つの纏まった図柄を構成していることを特徴とす
るので、支持片の図柄部を台紙上から浮かび上がらせた
状態とすることができ、立体感に優れているとともに、
封筒等の内部に収納する際には弾性変形可能な支持片が
圧縮して厚みが薄くなり、コンパクトに収納することが
できる。しかも、上記支持片は弾性変形可能であること
から緩衝材の役割をも果たし、外部からの力を吸収して
立体表示台紙が破損するのを防止している。

【００３２】又、請求項４又は請求項５に記載の如く、
台紙と支持片と印刷シート片又は台紙と図柄部が形成さ
れた支持片とからなる立体表示台紙セットである場合に
は、台紙上に印刷された図柄の所望位置に所望の図柄を
有する印刷シート片又は支持片を配置させることができ
るので、自分の好みにあわせた立体表示台紙を簡単且つ
確実に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の立体表示台紙を示した斜視図、

【図２】支持片の一例を示した斜視図、

【図３】図３（ａ）は本発明の他の立体表示台紙を示し
た斜視図、図３（ｂ）は図３（ａ）の正面図、

【図４】本発明の立体表示台紙セットを示した斜視図、

【図５】台紙を二つ折りとした状態を示した正面図、

【図６】本発明の他の立体表示台紙の斜視図及び使用要
領を示した斜視図、

【図７】本発明の他の立体表示台紙を示した平面図、

【図８】支持片の一例を示した斜視図。

【符号の説明】

１ 立体表示台紙 11 台紙 11a 図柄 12 支持片 12a 図柄部 13 印刷シート片 13a 図柄 ２ 立体表示台紙セット ３ 包装袋 ４ 封筒

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 図柄が印刷された台紙上に押力によって
   厚み方向に弾性変形して圧縮可能な発泡体よりなる支持
   片が貼着されているとともに、該支持片の上端面には図
   柄部が設けられてなり、更に、上記台紙上の図柄と上記
   支持片の図柄部とが一体化して一つの纏まった図柄を構
   成していることを特徴とする立体表示台紙。
2. 【請求項２】 上記図柄部は上記支持片の上端面に貼着
   された印刷シート片であることを特徴とする請求項１に
   記載の立体表示台紙。
3. 【請求項３】 上記図柄部は上記支持片の上端面に図柄
   を印刷することによって形成されているとともに、該支
   持片は上記図柄部の輪郭に沿った形状に構成されている
   ことを特徴とする請求項１に記載の立体表示台紙。
4. 【請求項４】 図柄が印刷された台紙と該台紙に貼着さ
   れる押力によって厚み方向に弾性変形して圧縮可能な発
   泡体よりなる支持片と該支持片の上端面に貼着される印
   刷シート片とからなり、更に、上記台紙上の図柄と上記
   印刷シート片の図柄部とが一体化して一つの纏まった図
   柄を構成していることを特徴とする立体表示台紙セッ
   ト。
5. 【請求項５】 図柄が印刷された台紙と該台紙に貼着さ
   れる押力によって厚み方向に弾性変形して圧縮可能な発
   泡体よりなる支持片とからなり、上記支持片の上面には
   図柄を印刷することによって図柄部が形成されていると
   ともに、該支持片は上記図柄部の輪郭に沿った形状とさ
   れ、更に、上記台紙上の図柄と上記支持片の図柄部とが
   一体化して一つの纏まった図柄を構成していることを特
   徴とする立体表示台紙セット。