JPH07146620A - 平面ヒータおよび定着装置ならびに画像形成装置 - Google Patents

平面ヒータおよび定着装置ならびに画像形成装置

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JPH07146620A
JPH07146620A JP3050294A JP3050294A JPH07146620A JP H07146620 A JPH07146620 A JP H07146620A JP 3050294 A JP3050294 A JP 3050294A JP 3050294 A JP3050294 A JP 3050294A JP H07146620 A JPH07146620 A JP H07146620A
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heating element
resistance heating
flat heater
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光明 山川
Kuniyuki Hayama
訓幸 葉山
Katsuya Sato
克也 佐藤
Ikue Satou
幾恵 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複写紙へのトナーの滲みや裏写りを防止し、複
写高速化に対応する。 【構成】平面ヒータ12と定着ローラ13とを対向配置
する。平面ヒータ12は、その抵抗発熱体19を紙排出
側一端e0 側へずらすように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はトナー等の被定着物を
加熱して紙等に定着せしめる平面ヒータおよび定着装
置、ならびに、これらを含む複写機等の画像形成装置に
係り、特に、トナー等の滲みや裏写り等の防止を図った
平面ヒータおよび定着装置ならびに複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機,ファクシミリ等のOA
機器では、トナー像を形成した複写紙を加熱することに
より定着せしめる定着装置を有する。
【0003】従来、この種の定着装置としては例えば特
開平1−187582号公報や特開平1−279276
号公報に掲載されたもの等種々ある。これらは、図14
に示すように、平面ヒータ1、定着ローラ2との間で、
トナー像Tを形成した複写紙Pを圧接しながら図中矢印
方向へ繰り出して通過させ、その際に複写紙Pを平面ヒ
ータ1により加熱することにより未定着トナーTを溶融
し、複写紙Pに定着させている。平面ヒータ1は図1
5,図16に示すように、アルミナ製等の細長帯板状の
基板3上に抵抗発熱体4をスクリーン印刷焼成等により
厚膜形成し、その外面をガラス被膜のコート層5等によ
り被覆している。
【0004】つまり、図14に示すように、定着ローラ
2の紙入力側inでは、複写紙P上のトナー像Tがまず
無端耐熱性シート6を介して平面ヒータ1により加熱溶
融され、少なくとも、その表層部は融点を大きく上回り
完全に軟化溶融する。しかる後、定着ローラ2の紙排出
側outでは、複写紙Pが平面ヒータ1から離れ、トナ
ー像Tは自然放熱して再び冷却固化し、耐熱性シート6
も複写紙Pから離反される。このようにトナー像Tは一
旦完全に軟化溶融された後、定着ローラ2の紙排出側で
再び冷却固化するので、トナー像Tの凝縮力は非常に大
きくなっており、一団となって挙動することとなる。
【0005】また、トナー像Tは加熱されて軟化溶融さ
れた際に定着ローラ2により加圧されるため、トナー像
Tが複写紙Pの転写材表層に浸透して、そのまま冷却固
化するので、耐熱性シート6にオフセットすることなく
定着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の定着装置1では、トナー像Tのトナーの主成
分であるワックスが約80℃の融点であり、また溶融時
の粘度も低いために、約200℃前後の平面ヒータ1に
より加熱されると、熱伝導性の良好な基板3の紙入力側
の始端からその紙排出側の後端までの長さWが長いため
に、その間の冷却が緩やかに行なわれる。このために、
その間にトナーが複写紙Pに浸透し過ぎて滲みや紙面の
表面から裏に滲み出る裏写りといった不都合を生ずる。
【0007】つまり、平面ヒータ1は図15,図16に
示すようにアルミナセラミックス製で熱伝導特性が良好
な基板3の幅方向中心OW上に、抵抗発熱体4を同軸上
に形成しているために、抵抗発熱体4の後端から基板3
の後端(図15中大矢印で示す複写紙Pの排出方向側一
端)までの距離Wが長く、この距離Wの間は抵抗発熱体
4により加熱された基板3によりコート層5を介して複
写紙Pをさらに加熱する部分であるので、トナー像Tを
抵抗発熱体4により加熱した後も、引き続き基板3の後
端部により加熱することとなり、急速に冷却することが
できないために、前記滲みや裏写りを発生させている。
【0008】また、複写の高速化により平面ヒータ1の
出力も増大する傾向にあり、これに伴って前記問題点も
さらに一層重要な問題となっている。
【0009】そこでこの発明はこのような事情を考慮し
てなされたもので、その目的は、紙へのトナーの滲みや
裏写りを防止することができ、複写等の高速化にも対応
することができる平面ヒータおよび定着装置ならびに画
像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は前記課題を解
決するために次のように構成される。
【0011】本願の請求項1に記載の発明(以下、第1
の発明という)は、絶縁性の細長状の基板と、この基板
の表面上に長手方向に沿って形成された抵抗発熱体と、
この抵抗発熱体を前記基板上にて被覆する電気絶縁体よ
りなるコート層とを有する平面ヒータにおいて、前記抵
抗発熱体を、前記基板の幅方向中心からその一端側へず
らして形成したことを特徴とする。
【0012】また、本願の請求項2に記載の発明(以
下、第2の発明という)は、抵抗発熱体は、その長手方
向のトリミングを、基板の一端側と反対側の縁部からし
てなることを特徴とする。
【0013】さらに、本願の請求項3に記載の発明(以
下、第3の発明という)は、請求項1または2記載の平
面ヒータと、この平面ヒータに対向して回転自在に設け
られ、この平面ヒータとの間に紙を通す定着ローラとを
有し、前記平面ヒータは、その抵抗発熱体を、基板の前
記紙の排出側一端へずらして形成されてなることを特徴
とする。
【0014】さらにまた、本願の請求項4に記載の発明
(以下、第4の発明という)は、平面ヒータの抵抗発熱
体は、基板における紙の排出側の反対側からトリミング
してなることを特徴とする。
【0015】また、本願の請求項5に記載の発明(以
下、第5の発明という)は、請求項3または4記載の定
着装置を備えていることを特徴とする。
【0016】さらに、本願の請求項6に記載の発明(以
下、第6の発明という)は、耐熱性電気絶縁性材料から
なる基板と、この基板の一面上に形成された帯状の抵抗
発熱体と、この抵抗発熱体の外面を被覆して電気的に絶
縁するように前記基板の一面上に形成されて、トナーを
付着せしめた移動中の被加熱体に前記抵抗発熱体からの
発熱を伝熱せしめるコート層とを具備し、前記基板の一
端部に、その一面側を切欠く切欠部を形成する一方、前
記抵抗発熱体を、前記基板の一面の平坦部における幅方
向中心よりも切欠部側へ偏心させ、この抵抗発熱体の一
端を前記基板の切欠部の切欠内端近傍に位置させてなる
ことを特徴とする。
【0017】さらにまた、本願の請求項7に記載の発明
(以下、第7の発明という)は、基板の切欠部が切欠斜
面と切欠段差の一方であることを特徴とする。
【0018】また、本願の請求項8に記載の発明(以
下、第8の発明という)は、抵抗発熱体は、被加熱体の
移動方向入側端からトリミングしてなることを特徴とす
る。
【0019】さらに、本願の請求項9に記載の発明(以
下、第9の発明という)は、請求項6〜8のいずれか1
項に記載の平面ヒータと、この平面ヒータに対向して回
転自在に設けられ、この平面ヒータとの間に紙を通す定
着ローラとを有し、前記平面ヒータは、その抵抗発熱体
を、基板の前記紙排出側一端へずらして形成されてなる
ことを特徴とする。
【0020】さらにまた、本願の請求項10に記載の発
明(以下、第10の発明という)は、請求項9記載の定
着装置を具備していることを特徴とする。
【0021】
【作用】
〈第1〜第5の発明〉抵抗発熱体を基板の幅方向中心か
ら、その一端側、例えば紙の出側一端側へずらしている
ので、基板に所定の幅をもたせて折れに対する強度を保
持し、かつ予熱領域を保持したまま基板の紙排出側の長
さを短かくできる。
【0022】このために、基板の紙排出側端部では抵抗
発熱体により加熱された基板により紙を加熱する時間が
短かくなるので、紙を排出してから急速に冷却すること
ができる。
【0023】したがって、紙へのトナーの滲みや裏写り
を防止することができる。
【0024】また、抵抗発熱体の縁部を長手方向にトリ
ミングする場合は、基板の紙排出側と反対側から行なう
ので、基板の紙出側の距離を所定幅で正確に確保するこ
とができる。
【0025】〈第6〜第10の発明〉抵抗発熱体が基板
の平坦部における幅方向中心から切欠部側へ偏心して、
抵抗発熱体の紙出側端が基板の斜面や段差等の切欠部の
内端近傍に位置しているので、被加熱体の紙がその入側
から排出側へ向けて移動すると、紙は、まず抵抗発熱体
からの発熱によりコート層を介して加熱されて、トナー
を溶融させるが、その直後、紙は基板の斜面や段差の切
欠部に差し掛かり、昇温中の基板から急に離れるので、
紙のトナーが急冷される。このために、トナーの滲みや
裏写りを防止することができる上に、トナーの紙への定
着の高速化を図ることができる。つまり、画像形成の高
速化を図ることができる。
【0026】また、抵抗発熱体のトリミングを紙の入側
端から行なう場合は、その出側端をトリミングしないの
で、この抵抗発熱体の出側端を、基板の切欠部内端近傍
に高精度で位置させることができる。
【0027】
【実施例】以下、この発明の実施例を図1〜図13に基
づいて説明する。
【0028】図4はこの発明を複写機等の定着装置に適
用した場合の一実施例の拡大図であり、図において、定
着装置11は、平面ヒータ12と回転自在の加圧ローラ
である定着ローラ13とを対向配置し、平面ヒータ12
と定着ローラ13との間に、トナー像Tを形成した複写
紙Pを通すことにより、この複写紙Pを平面ヒータ12
で加熱しながら図中矢印方向へ繰り出して、トナー像T
を複写紙Pに定着せしめるものである。
【0029】定着ローラ13は図示しないモータ等の回
転軸13aにより回転駆動され、その外周には緩衝材1
4を介して耐熱弾性材料15を被せており、複写紙Pを
平面ヒータ12側へ適圧で常時圧接して図中矢印方向へ
繰り出すようになっている。
【0030】一方、平面ヒータ12は載頭円筒状のホル
ダ16の平頭端上にシリコーンラバー等の耐熱樹脂で固
定され、ホルダ16の外周には円筒状に接続された無端
耐熱性シート17を遊びをもって外嵌している。耐熱性
シート17は複写紙Pのトナー像Tに圧接し、複写紙P
の繰出しによってホルダ16の外周を回転するようにな
っている。
【0031】そして、平面ヒータ12は図1にも示すよ
うに、例えばアルミナ製の帯状薄板より成る基板18の
表面上に、帯状の抵抗発熱体19を基板11の幅方向中
心軸OWよりも複写紙Pの排出側一端e0 へずらして形
成しており、抵抗発熱体19の長手方向両端部には一対
の電極導体20a,20bを連続的に形成している。電
極導体20a,20bを除く、これら抵抗発熱体19お
よび基板18の表面上にはガラス等の絶縁体よりなるコ
ート層であるコーティング層21を滑らかな山形状に形
成しており、このコーティング層21上を耐熱性シート
17が滑動する。
【0032】このように抵抗発熱体19を基板18の紙
排出側一端e0 へずらしているので、図2(A),
(B)にも示すように、基板18の紙排出側一端部の長
さW0 は、その反対側の複写紙P入力側の一端ei側の
長さWiよりも短かく形成されている。
【0033】ここで、W0 は排紙の冷却が良好に行な
え、かつ排紙がスムーズ行なうのに最も適切な幅に設定
しており、Wiは紙が所定の温度に達するための予熱領
域が確保できるように設定している。
【0034】これにより、基板18の紙排出側端部の加
熱面積が減少するので、平面ヒータ12の温度は図3
中、実曲線で示すように分布し、破線曲線で示す従来例
に比して基板18の紙排出側で急激に温度が降下し、急
速冷却が可能となる。
【0035】なお、抵抗発熱体19をトリミングすると
きは、図2(B)中矢印に示すように基板18の紙入力
側eiの一端から長手方向に沿って行ない、基板18の
紙排出側一端e0 からはトリミングしない。これによ
り、その紙排出側の距離W0 を所定幅で正確に確保する
ことができる。
【0036】本実施例の定着装置11はこのように構成
されているので、トナー像Tを形成した複写紙Pは定着
ローラ13と平面ヒータ12との間を圧接されながら通
過する際に、この平面ヒータ12により加熱されて図4
中矢印方向へ排出されるが、その際に、トナー像Tが平
面ヒータ12により約200℃前後で加熱されて、一旦
完全に溶融する。しかる後に、複写紙Pが定着ローラ1
3の紙排出側で平面ヒータ12から離され、トナー像T
が自然放熱して再び冷却固化し、複写紙Pに定着する。
【0037】そして、平面ヒータ12の基板18は、そ
の紙排出側端部の長さW0 が短かいので、トナー像Tの
加熱後は急速に冷却され、トナー像Tの滲みや裏写り等
を防止することができる。
【0038】したがって、複写の高速化による平面ヒー
タ12の出力増大にも容易に対応することができる。つ
まり、本実施例によれば、複写の高速化に対応できる。
【0039】図5は前記実施例の定着装置11を電子複
写機31に適用した場合の一実施例であり、複写機31
はそのケーシング32内に、感光ドラム33と、これに
複写紙Pを給送する給送ローラ34と、感光ドラム33
にトナーを供給する現像器35と、帯電器36や転写放
電器37等を内蔵し、トナー像Tを形成した複写紙Pを
定着装置11に通して加熱することによりトナー像Tを
複写紙Pに定着させるようになっている。
【0040】この定着装置11は前記したように平面ヒ
ータ12の紙排出側端部の長さW0が短かいので、トナ
ーの滲みや裏写りを防止することができるのは前述した
通りである。なお、この定着装置11はファクシミリ機
の定着装置としても適用することができる。
【0041】図6は他の実施例の平面ヒータ41の要部
平面図であり、この平面ヒータ41は抵抗発熱体42の
両端に電極導体43a,43bを形成する際に、予めト
リミング用の切込み44a,44bを左右に形成してお
く点に特徴がある。
【0042】つまり、従来の平面ヒータ41aは抵抗発
熱体42をトリミングする場合、図7に示すようにまず
抵抗発熱体42の端部に垂直方向にトリミングを開始
し、そのトリミング溝45aが所定の深さに達した後
に、トリミング方向を垂直方向から水平方向へ直角に変
え、抵抗発熱体42を長手方向にトリミングしてトリミ
ング溝45aを形成している。
【0043】しかし、これではトリミング方向を垂直方
向から水平方向へ直角に変えるので、トリミングスピー
ドが低下する上に、トリミング溝45aの深さや幅等に
ばらつきが発生する。特に、トリミングの方向転換部で
加工バリアが残り、抵抗発熱体42上にガラスコート層
を形成した後の絶縁耐圧を低下させている。
【0044】これに対し、前記平面ヒータ41では切込
み44a,44bからトリミングを開始してトリミング
溝45aを形成するので、トリミングの方向を途中で転
向する必要がなく、その分、トリミングスピードも速
く、加工バリアの発生も殆ど防止することができる。ま
た、図1等で示す平面ヒータ12の抵抗発熱体19をト
リミングする場合も、その紙入側端ei から長手方向に
沿って行ない、紙出側eo 端をトリミングしないことに
より、この紙出側eo 端を正確に位置付けすることがで
きる。
【0045】図8はこの発明の他の実施例の平面ヒータ
101の平面図、図9はそのIX−IX線断面図であり、こ
の平面ヒータ101は、耐熱性電気絶縁性材料、例えば
アルミナ(Al2 3 )セラミックスからなる長さ約3
00mm,幅約6mm,厚さ約0.8〜約1mmの大きさの細
長の基板102の表面102a上に、その長手方向に沿
って、長さ約230mm,幅約2mm,厚さ約10μmの銀
・パラジウム(Ag・Pd)合金やニッケル・錫(Ni
・Sn)合金等を主体とする帯状の抵抗発熱体103
を、その幅方向中心Oaが基板102の一面の平坦部に
おける幅方向中心Obから紙排出側eo へ所要量偏心す
るように形成している。そして、基板102は、図9に
も示すようにその表面102a側の紙排出側eo 端部、
つまり、抵抗発熱体103の紙排出側eo の端面ないし
その近傍から基板102の紙排出側eo 端面まで、所要
角の下り傾斜面102bを切欠形成している。
【0046】この抵抗発熱体33の長手方向両端部に
は、長さ約15mm,幅約6mmの幅広な銀(Ag),白金
(Pt),金(Au)や銀・白金(Ag・Pt)合金,
銀・パラジウム(Ag・Pd)合金等を主体とする良導
電体膜からなる一対の給電用の端子部104a,104
bを重層して形成している。
【0047】また、基板102の表面102a上には、
一対の給電端子部104a,104bと基板102の長
手方向両端部を除くほぼ全面を覆うように、ガラス粉末
等からなる層厚さが20〜100μmのガラス質のコー
ト層105を形成している。
【0048】コート層105は図8,図9に示すよう
に、その図中上面上に、被加熱体である複写用紙Pを直
接、または耐熱シート等を介して間接に紙入力側ei か
ら紙排出側e0 に向けて滑動させ、その際に、抵抗発熱
体103の発熱により複写紙Pの一面に付着されたトナ
ー像Tを加熱することにより、この複写紙Pにトナー像
Tを定着させるものである。
【0049】そして、コート層105は、その紙排出側
out端部105bが、基板102の下り傾斜面102
bに対応して下り傾斜面105aに形成されている。
【0050】このために、この平面ヒータ101の温度
分布は図10の実曲線に示すように平面ヒータ101の
幅方向中心Oaをピークとして、紙排出側eo で急激に
低下し、破線曲線で示す従来例に比して複写紙Pの急冷
効果が大きい。
【0051】したがって、このように構成された平面ヒ
ータ101を図11に示すように定着装置111に組み
付けた場合には、トナー像Tを形成した複写紙Pが加圧
ローラである定着ローラ13と平面ヒータ101との間
を加圧されながら通過し、平面ヒータ101により加熱
されて紙排出側eo へ排出されるが、その際に、トナー
像Tが平面ヒータ31により加熱されて一旦完全に溶融
する。しかる後に、複写紙Pが定着ローラ13の紙排出
側inにおいて、平面ヒータ31のコート層105の下
り傾斜面105aから離されるので、トナー像Tが急冷
されて固化し、複写紙Pに定着する。なお、図11中、
図4で示す部分と同一または相当部分には同一符号を付
している。
【0052】つまり、平面ヒータ101の基板102
は、その紙排出側eo の長さを、抵抗発熱体103を偏
心させている分だけ縮小するうえに、コート層105の
紙排出側eo を下り傾斜面105aに形成しているの
で、加熱領域を縮小して、複写紙Pを急冷することがで
き、トナー像Tの滲みや裏写りを防止することができ
る。また、複写紙Pを急冷するので、複写の高速化によ
る平面ヒータ101の出力増大にも容易に対応すること
ができる。つまり、本実施例によれば、複写の高速化に
対応することができる。
【0053】なお、本実施例の平面ヒータ101では、
基板102の紙排出側eo 端部に、下り傾斜面102b
を切欠形成した場合について説明したが、本実施例はこ
れに限定されるものではなく、例えばこの下り傾斜面1
02bを図12で示す平面ヒータ121のように、段差
102cに置換してもよい。この段差102cは基板1
02の表面102aより一段低く、この段差102c上
にスクリーン印刷等により積層されるコート層105の
紙排出側eo 端部に所要角の下り傾斜面105aを形成
し得る形状と大きさであればよい。この平面ヒータ12
1によっても、コート層105の出側端eo に下り傾斜
面105aを形成しているので、前記平面ヒータ101
とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0054】また、図8と図12で示す各平面ヒータ1
01,121においても、図1等で示す平面ヒータ12
と同様に、抵抗発熱体103をトリミングするときは、
基板102の紙入力側ei 一端から長手方向に沿って行
ない、紙排出側eo の一端からはトリミングしない。こ
れにより、抵抗発熱体103の紙排出側eo の一端を、
基板102の下り傾斜面102bまたは段差102cの
内端またはその近傍に高精度に位置させることができ
る。
【0055】図13は図11で示す定着装置111を組
み込んだ電子式複写機131の構成を示しており、この
複写機131は筺体132の上面に設けた透明ガラスな
どの透明部材からなる原稿載置台133を図中矢印方向
に往復動して原稿134を走査するようになっている。
【0056】筺体132内の上部には光照射用のランプ
135が設けられており、このランプ135により照射
された原稿134からの反射光線が短焦点小径結像素子
アレイ136によって感光ドラム137上にスリット露
光される。感光ドラム137は例えば酸化亜鉛感光層あ
るいは有機半導体感光層が被覆されたものであり、矢印
方向に回転する。
【0057】また、帯電器138は感光ドラム137上
に一様に帯電を行なうものであり、この帯電器138に
より帯電された感光ドラム137には、結像素子アレイ
136によって画像露光が行なわれた静電画像が形成さ
れる。この静電画像は、現像器139による加熱で軟化
溶融する樹脂等から成るトナーを用いて顕像化される。
【0058】一方、カセット140内に収納されている
複写用紙Pは、給送ローラ141と感光ドラム137上
の画像と同期するようにタイミングをとって上下方向で
圧接して回転される対の搬送ローラ142によって、感
光ドラム137上に送り込まれる。そして、転写放電器
143によって感光ドラム137上に形成されているト
ナー像Tは複写用紙P上に転写される。
【0059】この後、感光ドラム137上から離れた複
写用紙Pは、搬送ガイド144によって前述した定着装
置111に導かれ、ここで加熱定着処理された後にトレ
イ145に排出される。なお、トナー像Tを転写後、感
光ドラム137上の残留トナーはクリーナ146によっ
て除去される。
【0060】上記定着装置111は複写用紙Pの移動方
向と直交する方向に、この複写機131が複写できる最
大判用紙の幅(長さ)に合せた有効長、すなわち最大判
用紙の幅(長さ)よりも長い抵抗発熱体103(図8,
図9参照)を延在させた板状ヒータ101を配置してお
り、耐熱シート17を介して板状ヒータ101と定着ロ
ーラ13との間を送られる複写用紙P上の未定着トナー
像Tは、抵抗発熱体103からの熱を受けて溶融し、複
写用紙P面上に文字,英数字,図面等の複写像を現出さ
せる。
【0061】このような、定着装置111による複写像
は抵抗発熱体103が、複写機131が許容する最大判
用紙の長さ(幅)以上に亘り細長に連続形成してあり、
その延在方向にほぼ均一な温度分布が得られ、複写用紙
Pには、全面に亘り転写むら等が無い同一コントラスト
の鮮明な高品質の複写が得られる。
【0062】また、この定着装置111は前記したよう
に、複写用紙Pへのトナー像Tの滲みや裏写りを防止で
きるうえに、高速複写化に対応することができる。
【0063】なお、この発明は上記実施例に限定され
ず、例えば前記平面ヒータ101,121の基板102
の材質はアルミナ(Al2 3 )セラミックスに限ら
ず、他の材質のセラミックスやガラス,ポリイミド樹脂
のような耐熱性の高い合成樹脂部材などであってもよ
い。
【0064】また、抵抗発熱体103や基板102を覆
うコート層105の形成は必須のものではなく、しか
も、これを形成する場合でも、そのガラスの材質は実施
例のものに限らず、発熱温度やそれぞれ使用する状況に
応じて適宜選べることはいうまでもない。
【0065】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る平面
ヒータは、抵抗発熱体を基板上に、紙排出側へずらすよ
うに形成したので、平面ヒータによるトナーの加熱後の
冷却を急速に行なうことができ、トナー像の滲みや裏写
りを防止することができる。また、抵抗発熱体を長手方
向にトリミングるする場合はその基板の紙排出側と反対
側から行なうので、基板の紙搬出側を所定幅で正確に確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平面ヒータの一実施例の平面図。
【図2】(A)は図1のIIA−IIA線断面図、(B)は
同図(A)の一部を省略して示す図。
【図3】図1等で示す平面ヒータの温度分布を従来例と
比較して示す図。
【図4】図1等で示す平面ヒータを含む定着装置の拡大
縦断面図。
【図5】図4で示す定着装置を有する複写機の構成図。
【図6】本発明に係る平面ヒータの他の実施例の要部平
面図。
【図7】従来の平面ヒータの一部平面図。
【図8】本発明に係る板状ヒータの他の実施例の平面
図。
【図9】図8のIX−IX線断面図。
【図10】図9で示す平面ヒータに対応して、その幅方
向の温度分布を示す図。
【図11】図8等で示す平面ヒータを組み付けた定着装
置の一実施例の縦断面図。
【図12】図9等で示す平面ヒータの他の実施例の縦断
面図。
【図13】図11で示す定着装置を組み込んだ電子式複
写機の一実施例の縦断面図。
【図14】従来の定着装置の縦断面図。
【図15】図14で示す従来の平面ヒータの拡大図。
【図16】図15で示す平面ヒータの平面図。
【符号の説明】
11,111 定着装置 12,101,121 平面ヒータ 13 定着ローラ 17 無端耐熱性シート 18,102 基板 102a 基板102の表面 102b 下り傾斜面 102c 段差 19,103 抵抗発熱体 20aと20b,104aと104b 各対の電極導体 21,105 コート層 31.131 複写機 35,135 ランプ 36,136 結像素子アレイ 37,137 感光ドラム P 複写用紙 T トナー像 ei 紙入力側 eo 紙排出側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 幾恵 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性の細長状の基板と、 この基板の表面上に長手方向に沿って形成された抵抗発
    熱体と、 この抵抗発熱体を前記基板上にて被覆する電気絶縁体よ
    りなるコート層とを有する平面ヒータにおいて、 前記抵抗発熱体を、前記基板の幅方向中心からその一端
    側へずらして形成したことを特徴とする平面ヒータ。
  2. 【請求項2】 抵抗発熱体は、その長手方向のトリミン
    グを、基板の一端側と反対側の縁部からしてなることを
    特徴とする請求項1記載の平面ヒータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の平面ヒータと、 この平面ヒータに対向して回転自在に設けられ、この平
    面ヒータとの間に紙を通す定着ローラとを有し、 前記平面ヒータは、その抵抗発熱体を、基板の前記紙排
    出側一端へずらして形成されてなることを特徴とする定
    着装置。
  4. 【請求項4】 平面ヒータの抵抗発熱体は、基板におけ
    る紙の排出側の反対側からトリミングしてなることを特
    徴とする請求項3記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の定着装置を備え
    ていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 耐熱性電気絶縁性材料からなる基板と、 この基板の一面上に形成された帯状の抵抗発熱体と、 この抵抗発熱体の外面を被覆して電気的に絶縁するよう
    に前記基板の一面上に形成されて、トナーを付着せしめ
    た移動中の被加熱体に前記抵抗発熱体からの発熱を伝熱
    せしめるコート層とを具備し、 前記基板の一端部に、その一面側を切欠く切欠部を形成
    する一方、 前記抵抗発熱体を、前記基板の一面の平坦部における幅
    方向中心よりも切欠部側へ偏心させ、この抵抗発熱体の
    一端を前記基板の切欠部の切欠内端近傍に位置させてな
    ることを特徴とする平面ヒータ。
  7. 【請求項7】 基板の切欠部が切欠斜面と切欠段差の一
    方であることを特徴とする請求項6記載の平面ヒータ。
  8. 【請求項8】 抵抗発熱体は、被加熱体の移動方向入側
    端からトリミングしてなることを特徴とする請求項6ま
    たは7に記載の平面ヒータ。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれか1項に記載の平
    面ヒータと、 この平面ヒータに対向して回転自在に設けられ、この平
    面ヒータとの間に紙を通す定着ローラとを有し、 前記平面ヒータは、その抵抗発熱体を、基板の前記紙排
    出側一端へずらして形成されてなることを特徴とする定
    着装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の定着装置を具備してい
    ることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5974294A (en) * 1997-05-22 1999-10-26 Minolta Co., Ltd. Fixing device having infrared transparent member

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