JPH07145073A - 血液凝固因子阻害因子処置のための水性組成物 - Google Patents

血液凝固因子阻害因子処置のための水性組成物

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JPH07145073A
JPH07145073A JP6123151A JP12315194A JPH07145073A JP H07145073 A JPH07145073 A JP H07145073A JP 6123151 A JP6123151 A JP 6123151A JP 12315194 A JP12315194 A JP 12315194A JP H07145073 A JPH07145073 A JP H07145073A
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Daphne C Tse
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血液凝固因子に対する阻害因子を有する血友
病患者の止血処置に使用する治療組成物を提供する。 【構成】 第VII 因子37ないし190単位/mlおよ
び第VII a因子25ないし80単位/mlを含む水性組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の背景 本発明は血液凝固病変の治療用組成物に関する。本発明
は一般に血液凝固因子の阻害因子を有する患者の出血性
症状の管理に有用な新規組成物の新規な製造方法に関す
る。特に、本発明は抗血友病因子または血漿トロンボプ
ラスチン成分阻害因子の治療に関する。
【0002】本出願において「阻害因子」なる述語は、
血友病A患者中の抗血友病因子に対し、または血友病B
患者中の血漿トロンボプラスチン成分に対し特異的な抗
体を意味する。
【0003】血液凝固は非常に複雑なプロセスである。
最終的にフィブリン凝塊を生じさせる種々の血液成分間
の相互作用は、連続して発生するいくつもの過程(カス
ケード)を経由し、各過程は前後の過程に依存しかつそ
れによって規制される。一般にこの凝固過程に関与する
血液成分は、酵素原か、または酵素変調因子である。該
酵素原は酵素的に不活性なタンパクで、凝固過程の初期
の段階で生成された一般に他のタンパク分解酵素である
活性因子の作用によってタンパク分解酵素へ変換され
る。このような変換を受けた凝固因子を以後「活性因
子」と定義し、そして下位クラス記号“a”によって表
わされ、他方酵素原は「凝固因子前駆体」という。
【0004】酵素変調因子はカルシウムイオンまたは非
酵素タンパクのような助因子が主であり、そして多くは
酵素が少しでも触媒活性を発揮しようとするならば必須
である。このような変調因子は酵素基質と区別されるべ
きである。基質は酵素によって共有結合的に変化される
が、変調因子は構造上の変化を受けることなしに酵素へ
結合する。
【0005】血液凝固過程は、大部分一つ一つの酵素原
によって区切られた、生成した血液成分と可溶性血液成
分との間の反応の連続流である。ハーゲマン因子(第XI
I 因子)の接触活性化のような最初の出来事が連続流の
一本の枝として開始される。基本的にはこの最初の出来
事の生成物が連続流中の次の酵素原を活性化し、そして
フイブリン凝塊が生成するまで順次このような反応が続
く。この連続流の全速度は、助因子および変調因子に依
存する。
【0006】今や種々の多数の血液凝固因子と、それら
が相互に反応し環境の影響を受ける態様が知られている
が、しかし疑問が残っている多くの分野が残っている。
このような一分野は、血液凝固因子阻害因子の作用、病
因学および治療法である。
【0007】血液凝固因子の阻害因子は、通常の出血治
療においてかなりの難問である。凝固不足による無制限
の出血は通常プールした血漿原から不足している成分の
供給によって停止される。しかしながら阻害因子は不足
している凝固因子の存在に応答して患者によってしばし
ば明らかにされるので、凝固因子の投与量を増すことは
単に阻害因子のより多量の産生を生じるだけとなるか
ら、この慣用のアプローチはしばしば非生産的である。
【0008】この凝固因子阻害因子による問題はそれだ
けの問題ではない。例えば血友病A患者人口の推定21
%までは第VIII因子阻害因子、すなわち抗血友病因子
(AHF)阻害因子を発生する。本発明の背景を完全に
理解するためには、血液凝固の機構およびそれに対する
阻害因子の影響を論ずることが必要である。
【0009】このような凝固因子阻害因子の病因学はよ
く解明されていないが、しかし二つの主要ルートをたど
るものと考えられる。第一に、上で論じたように治療的
凝固因子濃縮物、例えばAHFの頻繁な投与は患者に増
加した阻害因子力価で証明される免疫反応をしばしば生
成する。AHFによる患者の免疫系への多数回の挑戦
は、増加し続けるAHF抗体レベルを促進するものと信
じられる。このような抗体は次にAHFと複合体をつく
り、その活性をブロックするので、抗体力価の上昇は満
足な臨床応答を達成するため一層多くの投与量を記録す
る。
【0010】対照的に、阻害因子の出現の第二のルート
は、治療的血液タンパク分画の投与の作用とは信じられ
ていない。むしろ阻害因子はしばしば薬剤反応またはコ
ラーゲン異変の後で、自然発生的または自己免疫病の態
様で発生するようである。
【0011】医学社会では、凝固因子阻害因子を、
(a)免疫抑制しまたはすることなく、凝固因子の極端
に低投与量または極端に高投与量を投与するか、(b)
ヒト以外の起源の凝固因子を使用するか、または(c)
活性プロトロンビン複合体濃縮物(PCC),すなわち
少なくとも凝固因子の少割合が活性酵素へ変換されたP
CCを投与することによって処置している。最初の二つ
の手法は広く使用されていない。患者の系に存在してい
る阻害因子を圧倒する充分に多量の凝固因子の注入は、
阻害因子力価が凝固因子の投与毎に応答して上昇するか
ら、各治療毎に段々有効でなくなる。他方非人間凝固因
子の使用は治療した患者に重大な免疫反応の危険を発生
させる。
【0012】凝固因子阻害因子で悩まされる患者の治療
のため活性PCCの使用は、Feket et alら
による1972年第14回国際血液学会議における発表
以後、広く受入れられている。例えばKurzynsk
i et alはNew England Journ
al Of Medicine 291(4):164
(1974)において因子II15単位/ml(以下因子
をFと略記することがある),F−VII 200単位/m
l,F−IX42単位/ml,F−X 58単位/ml,F
−IXa3−10単位/ml,およびトロンビン0.00
1−0.003単位/mlを含有する活性PCCをF−
VIII阻害因子で悩まされている患者を処置するために治
療的に使用した。作用する活性因子の正体は議論の的で
あるけれども、このような濃縮物の臨床的成功は種々の
活性凝固因子VII a,IXaまたはX aの存在に帰せられ
ている。最近は、成功は「第VIII因子阻害因子バイパス
活性」(FEIBA)を有する成分の存在にも帰せられ
ている。この成分は活性因子II,VII ,IXまたはX の一
つであるとは信じられておらず、そうではなくてその活
性の本態はよく解明されていない。
【0013】活性PCCは第VIII因子阻害因子の処置に
使用するとき、ヒトに免疫反応が観察されないように第
VIII因子抗原を充分に含まぬように複合体を調製できる
という利点を有する。以前凝固因子阻害因子の処置に使
用されたプロトロンビン複合体濃縮物の大部分は、コー
ン分画I上清からプロトロンビン複合体を強化した血漿
分画操作の人工物であり、該活性因子は特別の工程が誘
発したものはなく、その結果濃度が低過ぎるかまたは変
動するため満足なものではないとしばしば考えられてい
た。
【0014】PCCの活性化方法はこの分野で一般的に
言われて来たが、このような製品の製造のためのわれわ
れが知っている詳細な唯一の記載は、Eibl et
alの米国特許第4,160,025号だけである。彼
らはその中で、彼らの方法が開発される以前は、「活性
プロトロンビン複合体濃縮物はそれらの有効成分に関し
試験することができず、そして標準化することができな
かった・・・・・従って結果は安全でなく、そして再現
することができなかった」と主張している。さらに彼ら
は彼らの方法は、「再現できそして慎重な態様で所望の
第VIII因子阻害因子バイパス活性の産生を保護するのが
目的である」と述べている。
【0015】Eibl et alの方法は、血漿、寒
性沈殿プア血漿またはコーン分画I上清から選ばれた出
発原料を接触活性化剤の使用によって活性化し、FEI
BA成分および第II,VII ,IXおよびX 因子を塩基性イ
オン交換体へ吸着することよりなる。接触活性化剤は、
ハーゲマン因子の活性化によって本来の凝固機構を開始
するシリカまたはカリオンのようなよく知られた物質で
ある。
【0016】Eibl et alは彼らの最終製品の
標準化には高度に配慮したが、彼らは活性化操作には少
ししか注意を払っていない。pH,温度、出発原料およ
び活性化剤は一般的に記載されているが、実施例1およ
び2に開示されている1時間または3時間以外活性化時
間は述べられていない。
【0017】酵素の連続反応流である活性化反応は、活
性化されたサンプル中の物質によりそして関与する酵素
の反応速度によってさまざまのかつ予期できない速度で
急激に加速される傾向にあるので、プロトロンビン複合
体濃縮物の過剰活性化を避けるのは極めて困難である。
もっとも可能性ある過剰活性化の有害な結果は、製品中
にトロンビン、または活性第II因子の出現である。例え
ばEibl et alはトロンビンレベル0.05お
よび0.07NIH単位/mlを報告している。トロン
ビンは血液成分に対し直接フィブリン凝塊を生成するよ
うに作用することができるが、他の活性凝固因子は凝固
反応流の初期にその効果を発揮し、そのため生体内で血
液成分によって変調を受けるので、トロンビンは望まし
いとは考えられない。
【0018】Eibl et alによって報告された
上昇したトロンビンレベルは、われわれは彼らが活性操
作を適切に制御しなかった結果であると信ずる。Eib
let alは活性化のための出発原料をスクリーンせ
ず、そのため使用した血漿または血漿分画の各ロットの
すでに存在している活性化状態を考慮に入れることに失
敗し、そして活性化に対するそのロットの操作中の対応
を決定していない。しかしながらEibl et al
は実施例1において、最終製品の種々のロットにおける
凝固因子およびFEIBAレベルの変動は、凝固因子対
FEIBAの所望の比が得られるまでバルクバッチを混
合することによって補償することを提案している。これ
はコスト、収率損失、およびこのような操作につきもの
の汚染の危険のために不満足である。
【0019】White et al“Blood”
(2):159−170(1977)によれば、アメ
リカ赤十字PCCはヘパリンの存在および抗トロンビン
IIIの慎重な強化のため非血栓形成性である。これらの
二つの添加物はPCC中のプロテアーゼの不可逆的不活
性化を生ずるといわれている。このような凝縮物は、不
注意に存在するかも知れない活性因子およびその発生機
構がヘパリンおよび抗トロンビンIII によって抑制され
るこのような目的に有用であるかどうかは問題である。
【0020】従って本発明の目的は、最終製品を混合ま
たは取り扱うことなしに活性PCC製剤を標準化するこ
とである。
【0021】他の目的は操作中トロンビンの生成を減ら
し、そして生成したトロンビンを中和するように、活性
PCCの製造を制御することである。
【0022】本発明は、第VII 因子37ないし190単
位/mlおよび第VII a因子25ないし80単位/ml
を含む、血液凝固因子の阻害因子を有する患者の止血処
置に使用するための水性組成物に関する。
【0023】別の目的は凝固因子阻害因子を持ってい
る、または欠乏症患者を第II,VII ,全IX,X,VII
a,IXa前駆体、およびXa因子の選ばれた活性を含有
する活性PCCで処置することである。
【0024】本発明のこれらおよびその他の目的は、本
明細書を全体として考慮することにより当業者には明白
であろう。
【0025】本発明の主目的は、活性化の終了前に、実
質上あらかじめ決定した組成の活性PCCを得るのに必
要とする条件を決定することによって達成される。これ
は発表された先行技術の特徴である標準化および血栓形
成性の未解決問題に対する消極的アプローチと対照的で
ある。先行技術では活性化時間および温度のような条件
は任意に設定され、そして得られる製品の困難性は、も
し可能であれば混合されたとき所望の製品が得られるよ
うなロットを選ぶことによって救済される。
【0026】一般に活性化の一条件だけが変化すること
を許され、そしてこれは活性化が進行を許される反応時
間であるのが通常である。
【0027】選んだ条件の大きさは二つの方法のうち一
方の方法によって決定される。二方法のうち最低に好ま
しい方法においては、該条件は活性化が開始された後分
画の部分標本を分取し、各部分標本の活性化を中止し、
各部分標本の活性化程度を決定し、そして分画のあらか
じめ定めた活性化程度を得るのに必要な条件の大きさを
計算することによって決定される。
【0028】その代りに、条件の大きさは、活性化前に
分画の部分標本を分取し、部分標本間で条件を変え、各
部分標本について設定した条件に従って活性化し、活性
化を中止し、そして分画のあらかじめ定めた活性化の程
度が得られるのに必要な条件の大きさを計算することに
よって決定することができる。この具体例は、同時に活
性化が進行しているバルクから分取した部分標本の定量
中に起り得るような、あらかじめ定めた活性化レベルを
オーバーランすることがあり得ないという利益を有す
る。
【0029】活性化操作の制御は、出発原料として自然
活性化の低い程度を示す分画だけを選ぶことによって容
易化される。
【0030】活性化程度は、トロンビン測定も有用であ
るが、活性化されない部分的トロンボプラスチン(NA
PT)または第VIII因子補正時間を追跡することによっ
て一般的に監視される。これらの測定法は後で詳細に記
載される。個々の凝固因子のレベルも活性化の測定とし
て決定されることができる。これら因子の測定方法もこ
の中で記載される。
【0031】本発明の追加の目的は、米国特許第3,5
60,475号の方法の間に生成される中間PCCを活
性化することによって達成される。PCCを活性化する
ための該特許方法中の特定の活性化点選定は、活性化遅
延剤がPCC中に存在するから活性化操作の制御を大き
く容易化する。
【0032】別の目的は、一般に製品の容器に充填さ
れ、凍結乾燥される直前に、活性化遅延剤が中和または
除去された後、活性化された製品へヘパリンを添加する
ことによって達成される。
【0033】さらに別の目的は、最終的に活性化された
PCC中へ安定化剤ヘパリン、そして場合により抗トロ
ンビンIII を含めることによって達成される。これら物
質はトロンビンを不活化し、そして血栓症に罹患し易い
患者、例えば肝機能異常患者に対する付加的安全性を提
供するものと信じられる。
【0034】本発明はまた、単位/mlとして、凝固因
子活性F−II(プロトロンビン)1−10;トロンビン
約0.003以下,F−VII 約37ないし190,FVI
I a約8ないし80,総F−IX(IX+IXa)約15ない
し112,F−IXa前駆体0ないし約30,F−X約1
ないし30,およびF−Xa約1ないし20を有する水
溶液よりなる改良された活性PCC組成物を含む。さら
に詳しくは、改良された活性PCCは、一定の輪郭され
た総F−IXおよびF−IXa前駆体、F−VII およびF−
VII a,F−XおよびF−Xaレベル、F−VIII補正活
性およびNAPT時間を含有し、そして活性PCCが投
与される患者に免疫反応を生じないように第VIII因子抗
原を充分に含まないであろう。
【0035】好適な具体例の説明 ここで使用するのに適当な出発原料は、少なくとも凝固
因子II,VII ,IX,X,XIおよびXII を含有しなければ
ならない。出発組成物は一般にコーン血漿分画I+II+
III ,IおよびIII ,IIおよびIII ,III ,III −0,
IV−1,またはIV−1およびIV−4の溶液であり、IV−
1が好ましい。該組成物は約20℃において約10w/
v%に緩衝液または食塩水に溶解し、そしてすでに存在
する自然活性化の程度を決定するため、以下の記載する
ように凝固因子活性についてスクリーニングされなけれ
ばならない。凝固因子は次に適当な公知のプロトロンビ
ン複合体吸着剤、例えば米国特許第3,360,475
号に記載されているように三塩基性リン酸カルシウム、
またはジエチルアミノエチル基置換樹脂へ吸着し、次に
溶解したコーン分画の体積の約4%に等しい溶離溶媒の
体積中に吸着剤から溶離することによって部分的に精製
される。これら体積および温度は臨界的ではない。
【0036】出発物質は次に好ましくは無意識に自然に
高程度に活性化されているかどうかを検知するために検
定される。出発物質が適当であるかどうかは、該分画N
APT時間および、好ましくは第VIII因子補正時間を測
定することによって決定される。前者は例えばPepp
er et al,“British Journal
Of Haematology”36:573(19
77)またはKington et alのアメリカ血
液学会1974年アトランタ大会の抄録第86号に開示
されている慣用の測定である。出発原料はトリス緩衝食
塩水に、1:10ないし1:1000,最適には1:1
00に測定前希釈されることが好ましい。サンプルを最
大強度で使用すると、凝塊時間はしばしば過剰に速い。
NAPT時間は血漿凝塊の生成をその読み取り信号とし
て有するので、試験結果は1:100希釈が使用された
ときの秒で通常報告される。ここではNAPT時間とい
えば、すべて食塩水中0.06MトリスpH8.3(以
後トリス緩衝食塩水という)中サンプルまたは標準の
1:100希釈液についての測定である。
【0037】第VIII因子補正時間測定は、すべて37℃
で実施する以下の工程よりなる。試験すべき組成物の部
分標本をバルビタール緩衝液中に1:20,1:40お
よび1:80の希釈度を与えるように希釈する。このバ
ルビタール緩衝液はProctor et al,A
m.J.Clin.Path.36(3):214(1
961)記載の希釈液の修正であり、それは希釈液1部
を水1部と混合することによってつくられる。
【0038】F−VIII補正活性1単位/mlを有する参
照活性PCCの1:20,1:40,および1:80を
未知サンプルと同様に希釈液中につくる。ここでの目的
のため、第VIII因子補正活性1単位とは、正常なヒト血
漿の第VIII因子活性の5%以下を有する第VIII因子欠乏
または阻害血漿へ加えるとき、上記測定条件においてそ
の血漿の凝塊時間を35秒へ補正する活性PCCが前記
希釈液中に1:20希釈度で含まれている量として定義
される。試薬ブランクは標準液と同じ態様で調製され
る。
【0039】測定の実施に当り、可溶性エラグ酸混合物
(Actinの商標名でDadeから販売されている)
0.1mlをあらかじめ温められたフイブロメーター反
応カップのセットへ添加される。正常なプールしたヒト
血漿の5%以下の第VIII因子活性を有する第VIII因子欠
乏血漿0.1mlを次に各カップへ加える。ブランクま
たは標準希釈液の各部分標本0.1mlを直ちにエラグ
酸混合物および第VIII因子欠乏血漿を収容したカップへ
加える。3分後0.02M CaCl2 0.1mlを凝
固を開始するため加える。凝固時間を記録し、そして必
要ならば試薬ブランク凝固について補正する。
【0040】第VIII因子補正活性の単位は反復実験を平
均し、そして希釈度によって確立された参照濃度をそれ
ぞれ凝固時間に対しプロックすることにより計算され
る。各希釈サンプルの濃度は該プロックから位置決め
し、その希釈度について補正し、そして平均濃度が単位
/mlとして報告される。第VIII因子補正測定の結果
は、出発原料をスクリーニングし、そして活性化条件を
決定する場合は単に秒で報告することが好ましい。しか
しながら最終製品の力価は一般に単位/mlで報告され
る。出発分画をスクリーニングする場合、希釈は修正し
ない希釈液でなされる。
【0041】NAPT時間約200秒以上および第VIII
因子補正時間約89秒以上を有する出発原料が本発明の
方法に使用するために許容できる。例えばそれぞれが異
なる血漿プールから調製されたコーン分画IV−1ペース
トの30の群において、NAPT時間は144から29
4秒、そして第VIII因子補正時間は82.7から98秒
の範囲であった。出発原料をトロンビンについてもスク
リーニングすることが好ましく、そのような場合、出発
原料は後で記載の測定法において2時間以内に凝塊を生
ずるのに充分なトロンビン、すなわちトロンビン約0.
001単位/ml以上を含むならば使用してはならな
い。また出発原料はプロトロンビン約0.4ないし1.
0単位/ml,F−VIII0.5ないし3.0単位/m
l,F−IX0.5ないし1.5単位/ml,およびF−
X0.5ないし3.0単位/mlを含まなければならな
い。
【0042】活性化の程度を決定するためのフィードバ
ック測定の有効性は、測定を実施するのにたっぷりした
時間が与えられるように活性化の速度をおそくすること
によって改良することができる。これは測定実施中あら
かじめ定めた活性化状態を越える機会を減らす。活性化
速度をおそくする便利な一手法は、凝固因子を以後活性
化遅延剤と呼ぶ血漿成分の存在下で活性化することであ
る。活性化遅延剤は活性化速度をおそくし、そしてコー
ン分画IV−1ペーストの10%溶液をpH7.2におい
て三塩基性リン酸カルシウムの0.5重量%に吸着し、
三塩基性リン酸カルシウムから0.1Mクエン酸ナトリ
ウムで溶離し、リン酸カルシウム溶離液からポリエチレ
ングリコール(PEG)濃度5%において沈殿する操作
中に除去または中和される物質と定義される。遅延剤の
本態は未知であるが、活性化速度をおそくする抗トロン
ビンIII または同定されない希釈タンパクであると推定
される。リン酸カルシウム溶離液中に残っている抗トロ
ンビンIII の量は約1国際単位/mlで、一方PEG沈
殿後の製品は約0.1単位/mlを含有する。
【0043】好ましくは活性化遅延剤を含有する適当な
出発原料が選ばれれば、以後活性化操作という操作が開
始され、少なくとも不活性酵素原が対応する血液凝固因
子へ変換される。これは血漿または血漿分画を接触活性
化することにより慣例的に実施される。これはカオリ
ン、シリカまたはケイ酸塩のような接触活性化剤を出発
原料と混合し、そして所望の活性化状態が得られるまで
混合を継続することにより達成される。接触活性化剤は
公知であり、そして任意の一種の選択は臨界的でない。
しかしながら所望の活性化程度が得られたとき除去を容
易にするように、不溶性活性化剤を使用するのが好まし
い。接触活性化剤は約0.05ないし5w/v%,好ま
しくは0.06%の濃度で使用される。活性化の平均温
度は0℃ないし約30℃の範囲とすることができ、そし
て好ましくは約15℃である。pHは約5.5ないし
8.5の範囲にあり、そして好ましくは約7.2であ
る。タンパク濃度は約0.3ないし0.9gl%の範囲
である。
【0044】活性化の程度は通常一つのそしてあらかじ
め定めた活性化の程度が得られるように変化する条件を
除いて、すべての条件を一定に保つことによって制御さ
れる。pH,温度およびその他の条件を一定に保ち、反
応時間を変えることによって活性化期間を制御すること
が好ましい。これは反応混合物を遠心またはロ過するこ
とにより、好ましくは1.2ミクロン孔径を有するカー
トリッジフィルターでロ過することにより、反応が容易
に停止されるので便利である。しかしながら反応時間を
一定に保ち、他の条件の一つを変化させることも本発明
の範囲内である。例えばあるバルクロットが少ししか活
性化を必要としない場合、反応はもっと激しい処理を必
要とするロットよりも低い温度で実施することができ
る。温度による活性化制御は、低温、すなわち0℃ない
し約10℃においては、トロンビンおよび第IXaおよび
第Xa因子に比較して第VII a因子の産生が有利になる
という追加の利益を提供する。最後に二以上の条件を変
えることができるが、しかしこれは一般に好ましくな
い。
【0045】活性化期間は、スクリーニングによって決
定された出発血漿中にすでに自然に発生した活性化の程
度と、所望の活性化程度とに依存する。NAPT時間で
表わした好ましい活性化程度は、約70ないし100
秒、好ましくは75ないし95秒である。好ましい活性
化の程度は約70ないし90秒、好ましくは約70ない
し80秒の第VIII因子補正時間としても表わすことがで
きる。第VIII因子補正時間は、活性化中の凝固時間の変
化がNAPT時間の変化ほど著しくないので、活性化状
態のモニターのためには好ましくない。第VIII因子補正
時間測定そしてまたトロンビン生成時間または前に引用
したPepper et alによって開示されたFE
IBA試験に代えて、NAPT時間を使用することは本
発明の範囲内である。ここで報告された凝固時間は、こ
とわりのない限り活性化直後のサンプルについてのもの
である。活性PCCのそれ以上の濃縮はNAPTおよび
第VIII因子補正時間を短縮し、例えば凝固因子濃度の2
倍化はNAPT時間を約半分にするであろう。さらに異
なるあらかじめ定めたNAPTおよび第VIII因子補正時
間によって表わされる異なる活性化程度も最終製品を使
用されるべき臨床的応用に応じて選択されることができ
る。また活性化の程度は他の測定法、例えば以下に記載
する一つまたはそれ以上の活性凝固因子試験法によって
も決定することができる。実際の経過時間そのものは一
般に本質的でないが、しかし約5ないし45分、概略1
5分の範囲であることが判明した。
【0046】出発物質の個々のバルクロットの各自の活
性化に必要とする時間の大きさを知得するための好まし
い方法は、バルクロットから活性化前に採取した部分標
本を使用して活性化期間を最初に決定し、そして次に該
ロットを活性化中にも同様にモニターすることを含む。
この好ましい方法の第一の部分は、活性化以前にバルク
ロットから複数のサンプルを採取し、各サンプルを活性
化し、そして活性化を異なる時間で停止することを含
む。各部分標本は次にそのNAPT時間および第VIII因
子補正時間について測定され、そして結果のプロットが
作成され、所望のNAPT時間および場合により第VIII
因子補正時間を得るため経過しなければならない期間が
決定される。またトロンビンも測定されることが好まし
い。次にバルクロットが部品標本サンプルについて使用
したのと同じ条件でこの期間を念頭において活性化され
る。
【0047】さらに詳しくは、好ましい具体例の最初の
部分は、サンプルの110ml部分標本2本を採取し、
約60mgのシリカを各部分標本と15℃ないし20℃
の温度で混合し、活性化が5分間進行するのを許容し、
それを60分に達するまで反復し、シリカを除去するた
め部分標本をロ過し、各部分標本について活性化時間を
記録し、そして各部分標本について平均NAPTおよび
第VIII因子補正時間を決定することよりなる。NAPT
および第VIII因子補正時間それぞれ約70ないし100
秒および約70ないし90秒を得るのに必要な活性時間
がその後間挿法によって決定される。この全操作は普通
1.5時間以下を必要とする。この時間の間サンプルが
それから採取されたバルクロットは活性因子のレベルに
有意な変化なしに単に15ないし20℃に保たれること
ができる。
【0048】適当な活性化時間を決定するための好まし
い方法の第二の部分は、バルクロットそれ自体に対する
活性化操作の影響がモニターされるから、代表となるこ
とを意図した部分標本の活性化を追跡するよりも一層直
接的な結果が得られる利益を有する。この方法の第二の
部分は、スクリーニングされた出発原料の活性化を開始
し、反応混合物から5分間隔で10mlサンプルを採取
し、それぞれについて第VIII因子補正およびNAPT時
間、そして場合によりトロンビンを測定することよりな
る。あらかじめ定めた第VIII因子補正またはNAPT時
間が次の5分間間隔内に達成されることが見込まれると
き、シリカをロ過除去することにより活性化操作を停止
する。これら測定はサンプルを採取した時の活性化の状
態の測定であって、結果を読み取る時のそれではないの
で、活性化操作を停止すべき時点は測定結果から外挿法
によって予測することが望ましい。予測は、普通のよう
に活性化操作の間前に観察された第VIII因子補正時間お
よびNAPT時間のプロットを基礎にして行う。
【0049】制御された活性化の終了の後、その必要は
ないけれども凝固因子をさらに任意の所望程度に精製す
ることができる。活性PCCを米国特許第3,560,
475号に開示され、そして上で論じたようなPEG沈
殿によって精製し、濃縮することが好ましい。他のタン
パク単離技術、例えばイオン交換樹脂への吸着、ゲルク
ロマトグラフィー、またはアルカノールまたはプルロニ
ックポリマーのような良く知られた試薬による沈殿も使
用することができる。
【0050】精製した製品は分画IV−1ペーストの約2
%溶液に等しい水溶液の体積に溶解される。好ましくは
この水溶液は0.1Mクエン酸ナトリウム1容、0.9
%NaCl 4容およびヘパリン1ないし2単位/ml
を含有する。pHは生理的に耐え得るレベル例えば7.
0へ調節され、清澄化され、そして慣用技術で無菌ロ過
され、バイアルへ小分され、そして凍結乾燥される。製
品は一般に無菌水中に凍結乾燥前と同じ濃度に復元され
る。復元された製品はヘパリンを0.5ないし1.5単
位/ml,好ましくは約1.1単位/ml以上含有する
であろう。
【0051】ヘパリンは活性化後任意の点で加えること
もできるが、凍結乾燥前の活性PCCの最後の溶解のと
きに添加すべきである。ヘパリンを凍結乾燥直前に加え
るのが好ましい。製品は通常抗トロンビンを0.1国際
単位/mlを含有するので、もっと多量の抗トロンビン
III を加える必要はないが、この時点で抗トロンビンII
I も加えられる。もし必要なら、復元された活性PCC
中の余分のトロンビン活性をトロンビン0.003単位
/ml以下に減らすのに充分な抗トロンビンIII および
ヘパリンが加えられる。
【0052】凝固因子定量 第XI,XII ,II,VII ,IX,X,Xa,IXa前駆体,VI
I a因子およびトロンビンの測定のための分析方法は一
般に慣用のものである。これら定量のすべては、ことわ
りのない限りいくつかの共通特徴を有している。第1に
各定量法は試験サンプルの2系列の系統的希釈液と、そ
して1単位/mlの与えられた力価を有する標準液を調
製することを含む。試験サンプル中の単位/mlによる
濃度は、2系列を平均し、標準液について得られた結果
をそれらの以前の系統的希釈によって確立されたそれら
のそれぞれの%濃度に対してプロットし、該プロットか
ら希釈した試験サンプル中の%濃度を読み取り、調製し
た系統的希釈について試験サンプル濃度を補正し、試験
サンプル%濃度を平均し、そして平均値を100で割っ
て定量した因子の単位/mlに到達することによって計
算することができる。
【0053】第2に、ことわりのない限りすべての定量
は37℃で実施され、そしてすべての試薬はその温度に
あらかじめ加温される。
【0054】第3に、総凝固因子の定量は標準として凍
結乾燥したヒト正常血漿または凍結正常ヒト血漿を使用
する。凍結乾燥した正常ヒト血漿は、新たに採血した正
常ヒト血漿の三つの別々のプールに対して標準化され
る。各プールは、経口避妊薬、抗炎症剤または関節炎投
薬を服用していない10人の絶食した正常供血者からの
静脈血を採取することによって調製される。供血者はま
たプロトロンビン時間11ないし15秒、APTT30
ないし45秒、およびフィブリノーゲンレベル200な
いし400mg/dlを有していなければならない。血
液は3.8%クエン酸ナトリウム中に血液9容に対し抗
凝固剤1容の割合で採取し、混合し、100RCFで1
5分間遠心し、その後各血漿上清の等量をプールする。
血漿は1時間以内に定量する。以下で定量した各総因子
についての3プールの平均力価を勝手に1単位/mlと
設定する。
【0055】凍結正常ヒト血漿は、プールを1mlづつ
プラスチックバイアルへ分配し、そして−70℃で凍結
することを除き、前記の新たに採血した3プールのうち
任意の一つと同じ方法で調製される。凍結したプールは
60日以内に使用される。各凍結プールは各総因子を1
単位/ml含むものと考えられる。以後上記2方法のい
ずれかにより確立された標準単位を含有する血漿は、参
照血漿または標準血漿と呼ばれる。
【0056】第4に、いくつかの定量において使用され
る因子欠乏血漿は、特定の因子が先天的に欠乏している
供血者、すなわち正常プール血漿中に存在するものの約
5%より少ない因子力価を有する供血者から得た血漿で
ある。
【0057】第5に、F−IX定量は総および前駆体F−
IXを検出する。総F−IXのための定量は活性および不活
性F−IX活性の合計値を測定し、他方F−IXa前駆体定
量は実質上活性物質を含まない。従ってF−IXaは総F
−IXから前駆体活性を差し引くことによって推算するこ
とができる。残りの分析方法、すなわち第II,VII ,
X,XIおよびXII のための分析方法は、すべて活性およ
び酵素原因子の合計を測定することに注意すべきであ
る。しかしながら簡単にするためこれら定量について
「総」または「全」は使用しない。他方およびF−IX定
量法と対照的に、以下に記載のトロンビン、VII aおよ
びXa法は活性因子を直接定量する。
【0058】トロンビンは以下の方法によって測定され
る。NIHトロンビン標準ロットB−3に対して標準化
されたウシトロンビン標準を通常の食塩水中0.00
1,0.002,0.003,0.005および0.0
10μ/mlに希釈する。この希釈した標準液2.0m
lをフィブリノーゲン基質0.5mlへ加える。混合物
を28℃でインキュベートする。反応試験管を2分毎に
チェックする。最初のフィブリンストランドの出現をも
って終点とする。試験サンプルは希釈なしで同じように
定量する。このように復元した試験サンプルの2.0m
lをフィブリノーゲン基質0.5mlへ加え、そして終
点生成を2分毎に観察する。試験サンプルの凝固時間を
トロンビン標準液の凝固時間と比較する。計算は一般に
前に記載したように実施する。
【0059】第Xa因子はYin et al.“J.
Lab.Clin.Med.”81:298(197
3)の方法の変法で測定する。参照標準を含むすべての
試薬はシグマ、ケミカル、カンパニーから市販されてい
る。試験サンプルはYin et alが使用した緩衝
液中に1:8,1:16および1:32(サンプルの部
対緩衝液の部)またはその希釈度が濃度0.01単位/
mlにおける第Xa因子標準液の凝固時間より長くなる
までの高希釈度へ系統的に2本宛希釈する。
【0060】標準第Xa因子は最初同じ緩衝液中へ1:
4に希釈し、そして2本宛1:64へ系統的に希釈す
る。標準F−Xaの1:4希釈液をF−Xa1単位/m
lと定める。標準F−Xaはここに記載する定量におい
て1:2希釈度において平均凝固時間14秒を生ずるも
のと定義される。各最終希釈液0.1mlをフィブロメ
ーターカップ中へピペットし、次に凝固を開始させるた
め0.025CaCl20.1mlおよびウシ血漿−ウ
サギセファリン溶液0.2mlをピペットする。各試験
管についての凝固時間を測定し、そしてF−Xa活性を
前に記載したように計算する。
【0061】F−Xaは前記の凝固法の代替法として色
原体法によっても測定することができる。定量結果を
「色原体法」であると断わりがない限り、F−Xaは凝
固法によって測定したものと思われたい。色原体法は殆
んどKosow,“Thrombosis Resea
rch”1:565−573(1976)に記載されて
いる。これは405nmにおけるその光吸収によって検
出し得る色原体を得るように、F−Xaによって特異的
に加水分解された合成基質を使用する。この基質S−2
222はOrtho Diagnostics,In
c.より市販されている。標準F−XaはSigma
Chemical Co.から得られるが、使用前Na
Cl 1.33重量%を含む0.05Mトリス緩衝液p
H8.3中へ1:4に希釈される。F−Xa0.5単位
/mlを含む1:4希釈標準液は定量において405n
mにおける平均光学密度0.260を示さなければなら
ない。この定量の実施において、サンプルおよび希釈し
た標準液はトリス緩衝液中に系統的に希釈される。各希
釈液の0.4mlをガラス試験管へピペットし、0.5
M CaCl2 および0.1M NaClを含む溶液
0.075mlおよび1分後NaCl 0.9重量%を
含む0.05Mトリス緩衝液pH8.3中のS−222
2溶液0.5mlをピペットする。50%酢酸0.1m
lを3分後に加えて反応を停止し、そして吸収を緩衝液
ブランクに対し405nmにおいて読み取る。計算は一
般に前に記載したように実施する。
【0062】第X因子は“Thromb.et Dia
th”:24(1958)記載のBachma et
al.法の変法で測定するが、ザイツロ過した雄ウシ
血漿の代りに第X因子欠乏血漿を使用し、フィブロメー
ターを終点検出のために使用し、そして希釈液はPro
ctor et al“Am.J.Clin.Pat
h.”36(3):214(1961)記載の塩化ナト
リウムおよびクエン酸ナトリウム含有ベロナール緩衝液
である。ラッセルマムシ毒液およびセファリンは、それ
ぞれバロース、ウエルカム、アンド、カンパニーおよび
トラベノール、ラボラトリーズ社のハイラインド、デイ
ビジョンから得た。計算は一般に前に記載したように実
施した。
【0063】プロトロンビン(第II因子)は以下の手法
で定量される。Tocantins,Ed.,Bloo
d Coaguration,Hemorrhage
and Thrombosis,vol.1,pp−1
44−148(1964)中のPechet法によって
調製した第II因子欠乏血漿0.1mlを8本の試験管へ
それぞれ分配する。100%参照血漿は参照血漿をイミ
ダゾール1.72w/v%緩衝液pH7.3中へ1:1
0に希釈することによって調製される。この参照血漿は
次に同じ緩衝液中に1:5,1:10,1:20および1:
40にさらに希釈される。各希釈液の0.1ml部分標
品2本宛第II因子欠乏基質を含む試験中へピペットされ
る。試験管の各2本セット中へ参照血漿をピペットした
直後、CaCl2 で凍結乾燥したウサギ脳トロンボプラ
スチン0.2mlをプラスチック先端ピペットを使用し
て各試験管へ加える。15秒混合した後、各試験管に光
源の上で2秒に1回前後に傾け、そして最後のゲル生成
までの経過時間を記録する。以上の操作を、イミダゾー
ル緩衝液中の1:100希釈液を1:5,1:10,
1:20および1:40希釈液をつくる前につくること
を除いて、試験サンプルについて繰り返す。データは前
に記載したのと同じ方法で処理される。
【0064】F−IXは前に引用したProctor e
t alの方法と実質的に同じである以下の方法によっ
て測定される。活性PCC試験サンプルの最小の1:2
0前希釈は生理食塩水中に調製される。参照血漿は前希
釈されない。試験サンプルおよび参照血漿のバルビター
ル緩衝食塩水中への2本宛の1:5,1:10,1:2
0および1:40希釈液は、Proctor et a
lに記載の部分的トロンボプラスチン−カオリン0.1
mlおよび正常F−IX活性の5%以下を有するF−IX先
天的欠乏血漿0.1mlを既に収容している試験管へピ
ペットする。3分後、0.03M CaCl2 0.1m
lを各試験管内容物と混合し、30秒間インキュベート
し、そして次に各試験管を光源の前で最終ゲル生成があ
るまで2秒に1回以下傾ける。CaCl2 添加からゲル
生成までの時間を記録し、そしてデータを一般に前に記
載したように処理する。
【0065】F−IXa前駆体は、最初の試験サンプルの
最小1:20希釈を生理食塩水でなく、F−IX欠乏基質
中につくることを除いて、総F−IXについての前記方法
と同じ方法で定量する。
【0066】第VII 因子は、凝固点をClotek器具
で測定し、そして希釈液が前に引用したProctor
et alが記載した希釈液であることを除き、Ba
nget al.,Ed.,Thrombosis a
nd BleedingDisorders,Theo
ry and Methods,pp−197−198
(1971)記載のEsnouf et al法によっ
て測定される。
【0067】第VII a因子はサンプルを最初ベンズアミ
ジン−セファローズアフィニティーマトリックスで吸着
することによって定量される。ベンズアミジン−セファ
ローズアフィニティーマトリックスは、例えばSchm
er,“Z.Physiol.Chem.”353:8
10−814(1972)に記載されている良く知られ
たアフィニティーゲルである。吸着されない分画を0.
1M NaHCO3 pH7.8で洗うことによりマトリ
ックスから除去する。次に0.5M NaClおよび
0.3MベンズアミジンHClを含む同じ緩衝液がF−
VII aを含有する分画を除去するために使用される。VI
I aについて後者の分画の定量は、F−VII に使用した
同じ定量法および参照により実施される。
【0068】第XI因子の定量は、CaCl2 溶液が0.
03Mであり、トラベノール、ラボラトリーズ社のハイ
ランド、デイビジョンから販売されているセファリン−
カオリンを使用し、そして凝固点をClotek装置を
使用することを除いて、Rappaport et a
l.,J.Lab.Clin.Med.57:771
(1961)に記載されている。
【0069】第XII 因子は実質上第XI因子と同じ方法で
測定される。しかしながらこの場合第XII 因子欠乏血漿
を使用し、そして定量はプラスチック物品との接触で実
施される。
【0070】本発明の新規な活性化された製品は、個々
の凝固因子の量または活性、NAPTおよびF−VIII補
正時間で代表される全体の凝固促進活性、トロンビン活
性および処置した患者にF−VIIIに対する免疫を誘発す
る物質を実質上含まないこと、ヘパリン1単位/ml以
上および最終製品中に抗トロンビンIII 約0.1ないし
3単位/mlの存在によって特徴付けられる。前記特徴
のいずれかまたはすべての組み合わせは本発明の製品を
も特徴付ける。
【0071】本発明の活性PCC中の凝固因子活性の典
型的、好ましいおよびもっと好ましい範囲は、以下の第
1表に述べる限界内にある。第1表に述べた成分に加え
て、製品は場合によりF−XI約3ないし65単位/ml
およびF−XII 約1ないし30単位/mlを含んでもよ
い。
【0072】 第 1 表 活性PCC凝固因子レベル(単位/ml) 因子 典型的 好ましい 最も好ましい II 1−10 3.6−8.9 3.6−5.9 (プロトロンビン) VII 37−190 37−122 39−88 VII a 8−80 25−78 25−60 総IX 15−112 20−81 50−80 IXa前駆体 0−30 5−20 5−12 X 1−30 1−25 1−13 Xa 1−20 1−10 4−10 Xa 1−10 1−8 1−5 (色原体法) トロンビン 0.003 0.002 0.001
【0073】勿論これら因子のそれぞれに対する単位/
mlで表わした範囲は、製品の意図する用途によって変
わる活性PCCの復元体積によるであろう。上に示した
範囲は患者へ直接投与するため希釈または復元された活
性PCCについてである。
【0074】本発明の組成物は、F−VII 37ないし1
90単位/mlおよびF−VII a25ないし80単位/
mlを含む。
【0075】本発明はまた、F−VIII補正活性約1ない
し35単位/mlおよびNAPT時間約27ないし70
秒/mlを有する製品を含む。好ましい組成物はF−VI
II補正活性約7ないし30単位/mlを示す。
【0076】本発明の活性PCCはこれまでPCCが投
与されて来たのと同じ方法で患者に投与することができ
る。普通凍結乾燥した活性PCCを含むバイアルの内容
物は無菌水で復元され、そして一般にF−VIII補正活性
約8ないし160単位/kg,好ましくはF−VIII補正
活性約10ないし80単位/kgの範囲である治療上有
効な投与量において注入される。最適な結果は、F−VI
II補正活性約25単位/kg以上,好ましくは50単位
/kgの投与量で得られる。もし必要ならば、まれには
活性PCCの全投与量はF−VIII補正活性約2000単
位/kgにも達した。満足な治療法は通常F−VIII補正
活性約8ないし300単位/kg,好ましくはF−VIII
補正活性約10ないし100単位/kgの全投与量にお
いて見られる。全投与量は一回の出血現象の間投与され
るF−VIII補正活性の量に関し、一回の注入時の投与し
た量をいうのではないので、一回の注入が臨床的に満足
な結果を達成するのに有効なことがしばしばあることが
理解できよう。
【0077】治療処置の一具体例は、F−IX約20ない
し112単位/mlおよびF−IXa前駆体0ないし約3
0単位/mlを含む水性組成物の治療的に有効投与量を
凝固因子阻害因子を発揮する患者に投与することであ
る。
【0078】本発明の治療法の他の具体例は、F−VII
約37ないし110単位/mlおよびF−VII a約8な
いし80単位/mlを含む水性組成物の治療的に有効投
与量を凝固因子阻害因子を発揮する患者に投与すること
である。
【0079】本発明の他の具体例は、F−X約1ないし
50単位/mlおよびF−Xa約4ないし10単位/m
lを含む水性組成物の治療的に有効投与量を凝固因子阻
害因子を発揮する患者へ投与することである。
【0080】本発明は以下の実施例を参照することによ
りもっと完全に理解されるであろう。
【0081】実施例1活性プロトロンビン複合体の製造 この実施例は活性PCCの制御された製剤の典型的な製
造操作を記載する。
【0082】コーン分画IV−1ペースト80kgを食塩
水720Lに懸濁し、pHをIN水酸化ナトリウムで
7.2に調節する。発生した重い沈殿を沈殿させ、その
後で透明な上清を遠心で得る。NAPTおよび第VIII因
子補正時間はそれぞれ240秒および98秒と測定され
た。これら時間はそれぞれ200秒および98秒以上の
基準に入るので、このロットを活性化に使用した。リン
酸カルシウム3.6kgを清澄化した上清へ加える。1
5分間混合後、懸濁液を遠心してリン酸カルシウムへ吸
着された凝固因子を回収する。該因子は溶解したIV−1
ペースト容の4%に等しい体積の0.1Mクエン酸ナト
リウムと5分間激しく混合することにより、リン酸カル
シウムから分離される。懸濁液は遠心され、上清が回収
される。
【0083】上清中の凝固因子は次に、上清へシリカ2
0.9gを加え、連続的に混合することによって活性化
される。サンプル10mlを5分間隔で採取し、そして
前記のNAPTおよび第VIII因子補正時間と、そしてト
ロンビン定量によって活性の程度を測定する。
【0084】NAPTおよび第VIII因子補正時間がそれ
ぞれ90および70ないし90秒以内に達したとき、シ
リカ誘発活性化は反応混合物を1.2ミクロンカートリ
ッジでロ過することによって打ち切られる。この時点で
のトロンビン活性は0.003単位/ml以下であっ
た。
【0085】次に活性PCCは米国特許第3,560,
475号に記載のPEG(ポリエチレングリコール)沈
殿工程によってさらに精製される。シリカ除去工程から
のロ液は平均分子量4000を有するPEG(PEG4
000)1.4kgを加えることにより、PEG5w/
v%にされる。約15分間混合後懸濁液は遠心され、そ
のpHは5.2へ調節され、そして上清はさらにPEG
4.1kgの添加によってPEG4000濃度20%に
される。約15分間混合後、上清を遠心し、そして沈殿
を採取する。沈殿はNaCl 0.72%およびヘパリ
ン1.5単位/mlを含み、pH7.0に調節された
0.02Mクエン酸ナトリウム中に溶解され、清澄化さ
れ、無菌ロ過され、30mlバイアルに分注され、凍結
乾燥される。水で復元したこの製剤中の第VIII因子補正
およびNAPT活性、および凝固因子レベルを第2表に
記載する。
【0086】 第 2 表因子または活性 活性(別に記載しない限り単位/ml) II 7.8 VII 47.6 VII a 58.8 IX 39.2 IXa前駆体 11.5 X 9.3 Xa 1.6 トロンビン 0.002 第VIII因子補正 21.2 NAPT時間(1:100希釈) 45.6(秒)
【0087】実施例2 実施例1の操作をPCCのさらに10ロットについて実
質上繰り返した。結果を第3表に示す。
【0088】
【表1】
【0089】実施例3 本発明の製品を治療効果の評価のため13人の研究者に
分配した。全部で患者13人が合計74出血回数につい
て処置された。1人を除いてすべての患者は第VIII因子
抗体を各種レベルで示し、第VIII因子抗体を持っていな
い患者は実施例4においても追加報告する。
【0090】これら患者の出血は、主として関節(5
9.5%)で、軟組織(14.8%)および関節と軟組
織の併発出血は残りの大部分を占めた。残る15人のう
ち10人(13.5%)は外傷から誘発され、3人は血
尿を示し、1人は吐血で、1人は頭蓋骨内出血であっ
た。 幾例かは多数回注入であるが、全投与量は第VIII
因子補正活性9ないし1861単位/kgの範囲であっ
た。投与量の分布は、患者トロンビン時間(PT)およ
び活性部分トロンボプラスチン時間(PTT)に関連し
て以下の第4表および第5表でさらに論ずる。各投与量
は注射用無菌水中で注入することにより投与した。多く
の場合中程度または優秀な臨床反応を達成するためには
約30mlの一回投与が充分であったが、多数の出血に
おいて2回以上の投与量が投与された。
【0091】活性PCCの臨床的実行は各研究者により
注入後8時間以内に積極的に評価された。評価は全体の
臨床反応についてなされたが、研究者は止血、痛みの軽
減、および関節運動の改善に重きを置いた。一般に「優
秀」な全体の臨床反応とは、通常1回注入後8時間以内
の急激な痛みの軽減、および関節または出血部位寸法の
明白な減少を意味する。「中程度」の全体臨床反応は、
はっきりしたしかしいくらかおそい痛みおよび出血部位
軽減と定義され、この場合いくらかの例では2回以上の
注入が必要であった。「良好」全体臨床反応とは、さら
に注入を必要とするはっきりしない、しかし多分有益な
効果を意味する。「無効」と呼ぶ全臨床反応は、痛み、
関節運動の範囲、または出血部位の膨潤程度に関し無効
を意味する。
【0092】74回の出血における製品による治療から
得られた全臨床反応を第4表に要約する。便宜上第VIII
因子補正活性投与量は、50単位/kg以上と以下の2
群に分けた。
【0093】 第 4 表 全臨床反応 患 者 投 与 量 等級 総数 %総数 50U/kg以下 50U/kg以上 (計) (計) 優秀 43 58.1 33/50 10/24 (66.0%) (41.6%) 中程度 22 29.7 10/50 12/24 (20.0%) (50.0%) 良好 6 8.1 5/50 1/24 (10.0%) (4.2%) 無効 3 4.1 2/50 1/24 (4.0%) (4.2%) 計 74 100.0 50/74 24/74 (67.6%) (32.4%)
【0094】全出血例のうち、43例または58.1%
が研究者によって優秀な臨床反応として類別された。優
秀な臨床反応と中程度の反応とを合すると、全出血例の
65例(87.8%)が有効な結果となる。9例の出血
例は研究者によって良好または無効と類別され、後者は
9例中3例を数えた。
【0095】第4表はさらに、第VIII因子補正活性50
単位/kg以上の投与量を受けた50出血例のうち、3
3例または66%が優秀な臨床反応を示し、50単位以
下を投与した24例のたった10例(または41.6
%)が優秀な臨床反応を示したことを示している。この
ように第VIII因子補正活性50単位/kgの投与量が出
血例の最良の治療処置のために好ましいことが結論され
る。
【0096】臨床反応が発生しなかった3例の出血例の
うち、1人は最初製品の比較的的投与量(10単位/k
gおよび22時間後21単位/kg)で処置された。患
者が42単位/kgの追加投与2回を受け(それぞれ約
22時間置き)、ギブス副木を当てた後はいくらかの除
去の改善が見られた。
【0097】2番目の患者は31.8単位/kgの3回
の注入の最初の注入後に僅かの改善を示した。しかしな
がらその後の投与は効果のないことを示したので、患者
は第VIII因子療法に切り替えた。第VIII因子(3,50
0単位)の3回の投与後、出血のゆっくりした改善が起
った。
【0098】3番目の患者はほんの少量の1回の製品の
注入(39.1単位/kg)を受けた。
【0099】出血例の抑制においては症状の急速な軽快
が極めて重要であるから、これらのデータを本発明製品
の1回投与の効果を示すようにアレンジした。第5表は
この結果を要約する。
【0100】 第 5 表 1回投与後の全臨床反応 患者当初投与量 等級 総数 %総数 >50U/kg <50U/kg 優秀 40 66.6 28(87.5%) 12(42.8%) 中程度 18 30.0 3(9.4%) 15(53.6%) 良好 1 1.7 1(3.1%) 0(0%) 無効 1 1.7 0(0%) 1(3.6%) 計 60 100.0 32/60 28/60 (53.3%) (46.7%)
【0101】50単位/kgまたはそれ以上で良い成績
が得られることが見られる。
【0102】活性PCC投与量、注入後PTTおよびP
T定量、および臨床反応間の相関関係が間隔が15分か
ら2時間の間で変化する注入前から注入後への最低およ
び最高PTおよびPTTの減少を測定することによって
検討された。その結果が対照時間との差、すなわち△差
として第6表および第7表に示される。単位は第VIII因
子補正単位である。
【0103】 第 6 表 最初に注入後のPTTの変化 臨 床 反 応 数 投与量範囲 △PTT範囲 (U/kg) (秒) 計 優秀 中程度 良好 無効 7.9− 39.1 1.1−14.5 21 9 11 0 1 31.5− 50.1 16.0−61.5 4 2 2 0 0 52.0−100.0 16.9−46.3 20 15 3 1 1 57.5−103.0 1.6−14.5 6 5 1 0 0
【0104】 第 7 表 最初の注入後のPTの変化 臨 床 反 応 数 投与量範囲 △PT範囲 (U/kg) (秒) 計 優秀 中程度 良好 無効 5.3− 39.1 1.3−1.9 5 2 2 0 1 7.9− 50.0 2.4−5.2 21 9 12 0 0 52.0−103.0 2.0−7.0 21 17 3 0 1 55.0−100.0 0.5−1.7 6 5 1 0 0
【0105】結論として、主として第VIII因子阻害因子
による凝固因子欠乏症を示した患者33人の74出血例
が本発明製品によって処置された。74例中71例に有
効臨床反応を得た。71例中59例は有効な臨床反応を
得るためにたった1回の注入が必要であり、59例中5
5例は注入後8時間以内に反応が現れた。有効な臨床反
応を得るのに6例は2回投与を、6人は3回またはそれ
以上の注入を必要とした。
【0106】PTTおよびPT値の最大の低下は第VIII
因子補正活性50単位/kg以上の投与量で発生し、そ
して大きい有効な臨床反応をともなった。
【0107】実施例4 実施例3に報告した臨床実験患者1人は第IX因子欠乏の
既往歴を持っていた。さらに第XI因子阻害因子が観察さ
れた。この患者は左腿に自然出血を持ち、そのため彼は
最初入院第1日ないし第7日に1日当り1Lの新鮮な凍
結血漿を投与された。第10日ないし第13日に本発明
製品が投与された。合計第VIII因子補正活性177単位
/kgの4回注入後の全的臨床反応は、研究者によって
中程度と類別された。研究者は「この製品の供給がなけ
れば患者は出血のため彼の左足を使用できなくなってい
たであろう」と報告した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バークバイル,エル レイモンド アメリカ合衆国92704カリフォルニア、サ ンタアナ、サウスニューポートストリート 731 (72)発明者 トーマス,ウイリアム アール アメリカ合衆国92677カリフォルニア,ラ グナニグエル、ブリガンチンドライブ 33571 (72)発明者 ツエ,ダフネ シー アメリカ合衆国92683カリフォルニア、ウ エストミンスター、ミントストリート 8941

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第VII 因子37ないし190単位/mlお
    よび第VII a因子25ないし80単位/mlを含む、血
    液凝固因子の阻害因子を有する患者の止血処置に使用す
    るための水性組成物。
  2. 【請求項2】ヒトに第VIII因子に対する免疫反応を引き
    起こさないように充分に第VIII因子抗原を含まない請求
    項1の水性組成物。
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