JPH071447A - ポリエステルのペレット、およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステルのペレット、およびその製造方法

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JPH071447A
JPH071447A JP5149005A JP14900593A JPH071447A JP H071447 A JPH071447 A JP H071447A JP 5149005 A JP5149005 A JP 5149005A JP 14900593 A JP14900593 A JP 14900593A JP H071447 A JPH071447 A JP H071447A
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pellets
pellet
molten
dent
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Shin Ito
紳 伊藤
Katsuma Kamata
勝馬 鎌田
Kazuki Yoshioka
一樹 吉岡
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/12Making granules characterised by structure or composition
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/02Making granules by dividing preformed material
    • B29B9/06Making granules by dividing preformed material in the form of filamentary material, e.g. combined with extrusion

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 融着しにくい。 【構成】 溶融ポリエステルを成形し固化する際に形成
された表面が、少なくとも1個のへこみを有し、かつ、
固化後に粗面化されているペレットである。このペレッ
トは、全体形状が円柱状または楕円柱状とし、へこみ部
分の面積が柱状体側面の面積の1/30〜1/5にする
こと、また、当初の表面粗度と粗面化した後の表面粗度
との差が、0.4μmよりも小さくないことが望まし
い。ペレットの製造は、溶融状態のポリエステルを、断
面が円状または楕円状の小孔から吐出させてストランド
とし、ストランドが半溶融状態であるうちに切断してペ
レット化して、溶融ポリエステルを成形し固化する際に
形成されたペレット表面に少なくとも1個のへこみを形
成せしめ、ペレットを固化させた後に、溶融ポリエステ
ルを成形し固化する際に形成されたペレット表面を粗面
化するとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステルのペレッ
ト、およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、ポ
リエステルのペレットが、成形品製造工程において、乾
燥工程や成型機へ供給する際に融着することのないよう
に、耐ブロッキング性を向上させたポリエステルのペレ
ット、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルは、繊維、フィルム、ボト
ルなどに成形して広く使用されている熱可塑性の素材で
ある。このポリエステルの成形品は、通常、ジカルボン
酸とジオールとを重合させてポリエステルとし、溶融状
態のポリエステルを冷却して直径または一辺が1〜8m
m程度のペレットを製造し、このペレットを成形機に供
給して所望の形状に成形し、製造している。ところが、
この成形工程で使用するペレット加熱乾燥装置や成形機
の供給段などにおいて、ポリエステルペレットが相互に
融着してブロック化し、成形機への供給安定性を阻害し
たり、気泡を巻き込んだりするなどの問題があった。
【0003】この問題を解決するため、従来は、乾燥や
成形前に予備結晶化の工程を設けてポリエステルのペレ
ットの結晶化度を上げたり、ポリエステルのペレットに
流動滑剤を添加したり、押出機の供給口に原料供給を安
定させるためのフィダーを取付けたり、乾燥中にペレッ
トを強力に撹拌するなどの対策を講じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
は、大規模な付加設備を要したり、所要エネルギーを増
加させたり、成形品の品質を低下させるなどの課題を抱
え、必ずしも満足できる対策ではなかった。そこで、本
発明者は、この課題を解決する目的でポリエステルペレ
ットの融着を防止し、耐ブロッキング性を向上させる手
段の研究を行った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題
を解決する手段を研究していたところ、ポリエステルペ
レットの表面にある種の形状を付与し、かつ、特定の表
面あらさを付与すれば、ポリエステルペレットの耐ブロ
ッキング性が大きく向上することを見出だし、本発明を
完成した。
【0006】すなわち、前記の課題は、溶融ポリエステ
ルを成形し固化する際に形成された表面が、少なくとも
1個のへこみを有し、かつ、固化後に粗面化されている
ことを特徴とする、ポリエステルのペレットを用いるこ
とによって解決される。このペレットの全体形状は、本
来、とくに限定されることはないが、円柱状または楕円
柱状とし、へこみ部分の面積が柱状体側面の面積の1/
30〜1/5にすることが望ましく、また、粗面化され
る前の表面粗度と粗面化した後の表面粗度との差が、
0.4μmよりも小さくないことが望ましい。この形状
は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテ
レフタレートのペレットに好適である。上記のポリエス
テルのペレットが、2種以上が混合されていてもよく、
また、少なくとも50重量%となるようにすれば、従来
のポリエステルのペレットが混合していてもよい。
【0007】上記のペレットを製造する好ましい具体的
な手段には、溶融状態のポリエステルを断面が円状また
は楕円状の小孔から吐出させてストランドとし、ストラ
ンドが半溶融状態であるうちに切断してペレット化する
ことにより、溶融ポリエステルを成形し固化する際に形
成されたペレット表面に少なくとも1個のへこみを形成
せしめ、このペレットを固化させた後に、溶融ポリエス
テルを成形し固化する際に形成されたペレット表面を粗
面化する方法をあげることができる。前記の溶融状態の
ポリエステルを吐出させる楕円状の小孔の長径が、短径
に対して1〜4であることが好ましい。
【0008】
【実施態様例および作用】以下、本発明のポリエステル
のペレットおよびその製造方法について、具体的に実施
態様例をあげながら説明する。まず、本発明の対象とな
るポリエステルについて説明する。本発明のポリエステ
ルはとくに限定されないが、ジカルボン酸成分として、
たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエ
タンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;ドデカン
ジオン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デ
カンジカルボン酸、などの脂肪族カルボン酸;シクロヘ
キサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸;ヒドロ
キシ安息香酸、グリコール酸、ヒドロキシエトキシ安息
香酸などのヒドロキシカルボン酸があげられる。また、
ジオール成分としては、たとえば、エチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、p−キシレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサジメタノール、ビスフェノー
ルをあげることができる。本発明は、これらの共重合物
や混合物にも適用できる。なかでも、主たるジカルボン
酸成分が、テレフタル酸または/およびイソフタル酸ま
たは/およびドデカンジオン酸であり、主たるジオール
成分が、1,4−ブタンジオールまたは/およびエチレ
ングリコールまたは/およびポリテトラメチレングリコ
ールからなるポリエステル、または、これらに共重合成
分を共重合したポリエステルに利用するとよい。たとえ
ば、大量生産されているポリエチレンテレフタレートや
ポリブチレンテレフタレートの成形に利用すると、効果
が大きい。
【0009】本発明を適用できるポリエステルのペレッ
トの形状に制限はなく、円柱状、楕円柱状、角柱状、盤
状、球状などがあげられる。円柱状および楕円柱状のペ
レットは、前記のへこみを形成しやすく、本発明を効果
的に利用できる。ペレットの大きさは、一般に実用され
ているペレットの大きさに準ずればよく、直径、または
一辺が0.7〜12mm程度である。
【0010】さて、本発明のポリエステルのペレットを
図1を参照して説明する。図1は、本発明のポリエステ
ルのペレットの実施態様例を示す拡大斜視図である。本
発明のポリエステルのペレットは、溶融ポリエステルを
成形し、固化する際に形成された表面(以下、この表面
のことを「本発明でいう表面」と称する。)1に、少な
くとも1個のへこみ3、すなわち相対的に凹となる部分
を有する。本発明でいう表面の意味するところは、たと
えば、重合器や押出機から、溶融ポリエステルをストラ
ンドとして導出して固化させる過程で形成される表面の
ことであって、ストランドをカッターで切断してペレッ
ト化する際に形成される切断面2などを除くものであ
る。従って、たとえば、冷却溶媒中で成形、固化される
球状のペレットでは、全表面が本発明でいう表面に相当
する。
【0011】本発明でいう表面に存在する前記のへこみ
は、たとえば、えくぼ、月面のクレータ、空缶を指で押
し付けた際に生ずるへこみの様に、面積に対して比較的
浅い凹部であることが好ましい。たとえば、錐で開けた
穴のような凹みは余り好ましいものではない。後者のよ
うなへこみでも多数あれば本発明の効果を生ずるが、一
つや二つでは本発明の効果が小さいからである。たとえ
ば、円柱状または楕円柱状のペレットは、通常、両端面
がカッターによる切断面であり、側面が本発明でいう表
面に相当するが、一つのへこみの面積は、本発明でいう
表面の面積の少なくとも1/30、好ましくは1/15
〜1/5程度がよい。ペレットが多面体の場合、へこみ
一つの面積は、へこみの存在する面の面積の少なくとも
1/20、好ましくは1/10以上、特に好ましくは1
/6〜1/2程度である。へこみの数は、本発明でいう
表面全体についても、またその内の一面についてもにと
くに制限はない。ペレットが多面体で、本発明にいう表
面が複数存在する場合、その複数の面にそれぞれ少なく
とも一つのへこみがあれば非常に効果的である。しか
し、すべての面にへこみがある必要はない。へこみが二
つの場合には、対称する位置にあると効果的である。へ
こみの面積は、そのへこみを有する面の面積に対し、通
常1/15〜1/2程度で必要、かつ、十分な効果を得
ることができる。
【0012】さらに、本発明においては、本発明にいう
表面が、その形成時に較べて粗面化されている。この粗
面化の程度は、JIS B 0601−1982に準じ
て測定した表面粗度Raを指標とし、粗面化処理前のペ
レットの表面粗度をRaμmとし、粗面化処理後の表面
粗度をRa´μmとすると、その差、すなわち、Ra´
−Raは、0.4μmをこえさせる。一般に、Ra´−
Raを、少なくとも0.6μmにすると、耐ブロッキン
グ性が大きく向上し、かつ成形原料として安定に供給で
きる噛み込み性を大幅に向上できるので好ましい。
【0013】本発明のポリエステルのペレットは、その
2種以上が混合されていてもよく、また、本発明のペレ
ットが少なくとも50重量%となるようにすれば、従来
の形状のペレットが混合していても目的とする効果をも
たらすことができる。
【0014】次に、本発明のポリエステルのペレットの
製造方法を実施態様例をあげながら、具体的に説明す
る。本発明のポリエステルのペレットを製造するのに、
特別の制限はない。しかし、ポリエステルを溶融状態
で、たとえば、円状又は楕円状のダイから吐出させ、吐
出させたストランドが半溶融状態のときカッターで切断
すれば、特別な装置を用いずに、本発明にいう表面にへ
こみを形成させることができるので、好ましい製造方法
である。半溶融状態とは、ストランドの表面は固化して
いるが、内部が溶融している状態のことをいう。ストラ
ンドが完全に固化した後、切断してもへこみは発生しな
い。また、表面が十分に固化しない間に切断してもへこ
みが発生し難く、結晶化度が低くなって融着しやすく
り、好ましくない。ダイが楕円状の場合、長径と短径と
の比は、ストランドの断面積や引取速度、ポリエステル
の種類などによって選定するが、通常は4をこえないよ
うにする方がよい。半溶融状態で切断するタイミングの
設定が難しくなるからである。
【0015】本発明にいう表面を粗面化するには、ペレ
ット表面に剪断処理を施せばよい。具体的には、たとえ
ば、ヘンシェルミキサ、Vブレンダ、リボンブレンダ、
タンブラーブレンダや精米機などの粒体攪拌装置を用
い、ペレットを攪拌する。なかでも、容量、処理能力の
点から市販の精米機を転用することが好ましい。処理時
間は、通常、0.1〜30分でよい。粗面化の程度は処
理時間や剪断力を調節することにより変えることができ
る。剪断処理を施す方法によっては、ペレット表面が粗
面化されると同時に、ペレット表面の結晶化が進行し、
融着防止を高める効果も有する。剪断処理されたペレッ
ト面は、処理前に比べ光沢が失われるので、表面が粗面
化されたことが目視によっても確認できる。
【0016】
【実施例】以下に実施例と比較例とをあげて比較し本発
明をより具体的に説明する。 実施例 1 本発明のポリエステルのペレットおよびその製造方法を
用いて、固有粘度0.89のポリブチレンテレフタレー
ト100kgをペレット化した。このポリブチレンテレ
フタレートを245℃の溶融状態で2kg/cm2 に加
圧し、直径8.5mmの円形の小孔3個をもつ口金から
吐出させてストランドとし、冷水シャワーと水浴槽とを
用いて急冷しつつ、ニップローラで100m/秒で引き
取った。このストランドが完全に固化していない半溶融
状態で、カッターを用いて長さ3.2mmに切断し、さ
らに水浴して十分に冷却し固化させ、ペレット化した。
このペレットは、長さが約3.2mm、断面の長径が約
3mm、短径が約2.5mmの楕円柱であった。このペ
レットの側面、すなわち本発明でいう表面には、深さ約
0.2mm、面積約2.5mm2 のえくぼ状のへこみ1
個を生じていた。ペレット表面のあらさを測定たとこ
ろ、そのRaは0.68μmであった。このペレット1
0kgを、攪拌装置(1PR−7B精米機(使用電流1
7A):(株)佐竹製作所製)に通し、1パスで剪断処
理を行い、表面を粗面化し、本発明のポリエステルペレ
ットを製造した。製造したペレット表面のあらさRa´
を測定したところ1.24であって、Raとの差は0.
56μmであった。このペレットの融着試験を行うため
に、ペレット50gを容器にとり、16g/cm2 の荷
重がかかるようにし、熱風乾燥機を用いて200℃で1
時間加熱した。しかし、融着によるブロッキングは全く
認められなかった。
【0017】比較例 1 口金から吐出させたストランドが完全に固化してから切
断した以外は、実施例1と全く同様にして、ポリブチレ
ンテレフタレートのペレットを製造した。製造したペレ
ットの寸法は、実施例1で製造したペレットと同じであ
ったが、へこみは存在しなかった。ペレット表面のあら
さを測定たところ、そのRaは0.60μmであった。
このペレット50gを容器にとり無荷重で、熱風乾燥機
を用い200℃、1時間加熱し融着試験を行ったとこ
ろ、ペレット同士がくっついておこし状になるブロッキ
ングが認められた。また、同様にペレット50gを容器
にとり16g/cm2 の荷重がかかるようにし、熱風乾
燥機にて200℃、1時間加熱して融着試験を行ったと
ころ、ペレット同士がくっついておこし状になるブロッ
キングが認められ、また完全にペレット同士が融着して
くっついたものが観察された。
【0018】このペレット10kgを実施例1と同様に
処理して、表面を粗面化した。粗面化されたペレットの
表面はRa´は、1.21μmで、Raとの差は0.6
1μmであった。このペレット50gを容器にとり無荷
重で、熱風乾燥機を用い200℃、1時間加熱して融着
試験を行ったところ、ペレット同士の融着によるブロッ
キングは認められなかった。しかし、16g/cm2
荷重がかかるようにして同様の加熱処理をおこなうと、
ペレット同士が完全に融着したものは観察されなかった
ものの、おこし状になるブロッキングが認められた。
【0019】比較例 2 表面の粗面化を省略した以外は、実施例1で得たのと同
じポリエステルのペレットについて、比較例1と同じ方
法の融着試験をおこなった。無荷重で行った融着試験で
は、ペレット同士が軽くおこし状になる、軽度のブロッ
キングが認められた。また、16g/cm2 の荷重がか
かるようにして融着試験を行ったものは、ペレット同士
がくっついておこし状になるブロッキングが認められ、
また完全にペレット同士が融着してくっついたものが数
個、観察された。
【0020】実施例 2 本発明のポリエステルのペレットおよびその製造方法を
用いて、固有粘度0.64のポリエチレンテレフタレー
ト100kgをペレット化した。このポリエチレンテレ
フタレートを290℃の溶融状態で2.6kg/cm2
に加圧し、直径8.5mmの円形の小孔3個をもつ口金
から吐出させてストランドとし、冷水シャワーと水浴槽
とを用いて急冷しつつ、ニップローラで105m/秒で
引き取った。このストランドが完全に固化していない半
溶融状態で、カッターを用いて長さ4.1mmに切断
し、さらに水浴して十分に冷却し固化させ、ペレット化
した。このペレットは、長さが約4.1mm、断面の長
径が約4mm、短径が約2.6mmの楕円柱であった。
このペレットの本発明でいう表面には、深さ約0.2m
m、面積約3.5mm2 のえくぼ状のへこみ1個を生じ
ていた。ペレット表面のあらさを測定たところ、そのR
aは0.71μmであった。このペレット10kgを、
攪拌装置(1PR−7B精米機(使用電流17A):
(株)佐竹製作所製)に通し、1パスで剪断処理を行
い、表面を粗面化し、本発明のポリエステルペレットを
製造した。製造したペレット表面のあらさRa´を測定
したところ1.32であって、Raとの差は0.61μ
mであった。このペレットについて、実施例1と同じ融
着試験を行ったが、融着によるブロッキングは全く認め
られなかった。
【0021】比較例 3 口金から吐出させたストランドが完全に固化してから切
断した以外は、実施例2と全く同様にして、ポリエチレ
ンテレフタレートのペレットを製造した。得られたペレ
ットは、長さが約4.1mm、断面の長径が約4mm、
短径が約2.6mmの楕円柱であったが、へこみは存在
しなかった。ペレット表面のあらさを測定たところ、そ
のRaは0.69μmであった。
【0022】このペレットに実施例2と同じ条件で表面
を粗面化した。粗面化したペレット表面のあらさRa´
を測定したところ1.32であって、Raとの差は0.
63μmであった。このペレットについて、実施例2と
同じ融着試験を行ったところ、ペレット同士がくっつい
ておこし状になるブロッキングが認められた。しかし、
完全にペレット同士が融着したものは全く観察されなか
った。
【0023】比較例 4 実施例2で得たペレットを粗面化を施さず融着試験をお
こなったところ、ペレット同士がくっついておこし状に
なるブロッキングが認められ、また完全にペレット同士
が融着してくっついたものが数個、観察された。
【0024】
【発明の効果】本発明のポリエステルのペレットは、本
発明でいう表面にへこみを生じさせ、表面のあらさを元
の表面よりも粗面化しただけのものであるが、成形工程
における無用の融着が防止され、耐ブロッキング性が向
上している。その結果、ペレットの噛み込み性が向上
し、成形時に安定して成形機に供給することができる。
そして、このようなペレットは、重合器や押出機から導
出されるポリエステルのストランドを半溶融状態でカッ
ターで切断し、冷却後に、市販の精米機を用い、ペレッ
トの表面を粗面化することで、特別に高価な装置を必要
とせず、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のポリエステルのペレットの実施態様
例を示す拡大斜視図。
【符号の説明】
1:溶融ポリエステルを成形し固化する際に形成された
表面 2:カッターによる切断面 3:へこみ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融ポリエステルを成形し、固化する際に
    形成された表面が、少なくとも1個のへこみを有し、か
    つ、固化後に粗面化されていることを特徴とする、ポリ
    エステルのペレット。
  2. 【請求項2】全体形状が円柱状または楕円柱状であり、
    へこみ部分の面積が柱状体側面の面積の1/30〜1/
    5であることを特徴とする、請求項1に記載のポリエス
    テルのペレット。
  3. 【請求項3】前記の粗面化される前の表面粗度と、粗面
    化した後の表面粗度との差が、0.4μmよりも小さく
    ないことを特徴とする、請求項1または2に記載のポリ
    エステルのペレット。
  4. 【請求項4】ポリエステルがポリエチレンテレフタレー
    トまたはポリブチレンテレフタレートであることを特徴
    とする、請求項1、2または3に記載のポリエステルの
    ペレット。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4に記載したポリ
    エステルのペレットを少なくとも1種含み、その量が少
    なくとも50重量%であることを特徴とする、ポリエス
    テルのペレット。
  6. 【請求項6】溶融状態のポリエステルを、断面が円状ま
    たは楕円状の小孔から吐出させてストランドとし、スト
    ランドが半溶融状態であるうちに切断してペレット化す
    ることにより、溶融ポリエステルを成形し固化する際に
    形成されたペレット表面に少なくとも1個のへこみを形
    成せしめ、このペレットを固化させた後に、溶融ポリエ
    ステルを成形し固化する際に形成されたペレット表面を
    粗面化することを特徴とする、ポリエステルのペレット
    の製造方法。
  7. 【請求項7】前記の溶融状態のポリエステルを吐出させ
    る楕円状の小孔の長径が、短径に対して1〜4であるこ
    とを特徴とする、請求項6に記載のポリエステルのペレ
    ットの製造方法。
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