JPH07144139A - 微量試料保存装置 - Google Patents

微量試料保存装置

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JPH07144139A
JPH07144139A JP5295380A JP29538093A JPH07144139A JP H07144139 A JPH07144139 A JP H07144139A JP 5295380 A JP5295380 A JP 5295380A JP 29538093 A JP29538093 A JP 29538093A JP H07144139 A JPH07144139 A JP H07144139A
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英雄 榎
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亮 三宅
Masaharu Ishii
雅治 石井
Isao Yamazaki
功夫 山崎
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  • Devices For Use In Laboratory Experiments (AREA)
  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 細胞を含む試料の損傷を防止して連続的に急
速に凍結し、個別に長期保存可能とする。 【構成】 前処理部2は、粒子または薬品を含む液状の
試料11を微量化部3に提供する。微量化部3で分類・
微量化された試料は冷却部5で保存媒体4上に凍結保存
され、搬送部6により搬送されて保管部7で保存され
る。保存された試料は回収部8で解凍回収され後処理部
9により外部に取り出される。装置各部の制御は制御部
10により行い、制御部への情報の入出力は入出力部1
01により行う。 【効果】 微細かつ微量な試料を高密度に保存でき、各
試料に個別にアクセスできるため、試料の高品質保存が
可能となり、操作・管理が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細胞を含む試料の凍結
保存に係り、特に試料を急速に冷却・加熱し長期保存を
行なうのに好適な微量試料保存装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の血球や各種の細胞を凍結保存する
微量試料保存装置においては、細胞を含む溶液にグリセ
リンなどの凍害防御剤を添加し数℃〜数百℃/minの
冷却速度で緩速凍結し−80℃以下で凍結保存する手段
がよく用いられている。しかしながら、凍害防御剤の添
加操作や解凍した後の凍害防御剤の除去操作が煩雑で操
作に数時間を要する。これらの手段以外に凍害防御剤を
用いず細胞を急速に凍結する超急速凍結法があるが10
000℃/s以上の冷却速度を実現しないと細胞の内外
に氷の結晶が生じ細胞が破壊される。超急速凍結法は主
に電子顕微鏡で生物試料を観察するときの前処理として
採用されている。この方法には衝突法、投入法、スプレ
ー法の3種がある。衝突法は低温の金属ブロックに試料
を打ち付け急速に凍結させる方法で、この場合、氷晶を
生じさせないためには試料の厚さが100μm以下であ
る必要があり装置の大きさの制限のため一度に凍結でき
る試料の量は非常に少なくなる。投入法、スプレー法は
どちらも液体窒素や液体エタンなどの冷媒に試料を投入
する方法で投入法は固形試料、スプレー法は液状試料を
対象とするものである。双方とも液体窒素などの冷媒に
試料を投入するが投入速度が数m〜数百m/sとなる。
特に、スプレー法は液体を数十μmに微粒化し数百m/
sの高速で冷媒に突入する必要があり細胞の損傷を生じ
る恐れがある。
【0003】以上に関連する文献としては、冷凍,Vol.5
7,No.656,pp560-567、およびジャーナル オブ マイクロ
スコピイ(Journal of Microscopy),Vol.140,Pt1,pp17
-40などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の微量試料保存装
置にあっては、試料の前処理部、微量化部、冷却部など
を一つ以上備えてはいるものの各部を備えてなく、細胞
の損傷を防止して連続的に急速凍結し、個別に長期保存
する装置がない問題点があった。そして、試料の保存時
には液体窒素容器やフリーザ内に多数の試料を混在して
保存するため保存管理が面倒で、また、試料の貯蔵、搬
出時に外気が流入し庫内の温度が上昇し保存状態が悪く
なる。さらに、試料間の汚染や人手による取り扱いのた
めの汚染の危険性が生じる問題点があった。
【0005】本発明の目的は、細胞を含む溶液を凍結す
るにあたり細胞の損傷を防ぐとともに、連続的して急速
に細胞を凍結し、個別に長期保存することのできる微量
試料保存装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る微量試料保存装置は、粒子または薬品
を含む液状の試料を前処理する前処理部と、試料を微量
化する微量化部と、微量化した微量試料を冷却する冷却
部と、装置内で微量試料を搬送する搬送部と、微量試料
を保存する保管部と、保存された試料を再生回収する回
収部と、再生試料の後処理を行う後処理部と、制御部及
び制御部へ情報の入出力を行う入出力部とを備え、それ
ぞれの部は、試料の少なくとも冷却、保存及び再生を平
面状の保存媒体上で行うものである構成とする。
【0007】そして微量化部は、回転機構と昇降機構と
を有するピペッタと、ピペッタで吸引した試料を微粒化
し放出するノズルと、放出された試料内の粒子を光学的
に検出する検出部と、ノズルの前方に配置され微粒化し
た試料の進行方向を制御し保存媒体を所定の位置に滴下
させる電極とよりなり、冷却部は保存媒体と接触して冷
却し、保管部は保存媒体を低温保存する棚状のスタッカ
を有し、回収部は保存媒体上の試料を加熱・解凍して回
収する回収機構を有し、後処理部は保存媒体上の再生試
料を外部の容器に回収し、制御部は装置内のそれぞれの
部を制御し、入出力部は制御部へ少なくとも指令、デー
タの交換、外部ネットワークとの通信及びマンマシンイ
ンターフェースを行なうものである構成でもよい。
【0008】また微量化部の流路を、二重管で形成しか
つ二重管の内管の出口を外管の流路内に設け、内管に液
状試料を流通するとともに外管に搬送液を流通し、中央
を流れる液状試料に光を照射する光源と液状試料内の粒
子からの散乱光及び蛍光を検出する検出器とを具備した
構成でもよい。
【0009】さらに微量化部は、液状試料を放出するノ
ズルを有する流路と、流路内の液状試料に含まれる粒子
を検出する第一の検出手段と、ノズルの出口近傍に設け
られる第一の電極と、液状試料の液滴の進行方向に向か
い液滴の位置、速度及び進行方向を検出する第二の検出
手段及び第二の電極と、液滴の位置、速度及び進行方向
を検出する第三の検出手段及び第三の電極とを有する構
成でもよい。
【0010】そして冷却部は、冷凍機より供給される冷
媒の流通する冷媒流路を内蔵する冷却ブロックと冷却ブ
ロック上の伝熱部材とよりなり、伝熱部材上に保存媒体
を接触冷却するものである構成でもよい。
【0011】また冷却部は、冷凍機より供給される冷媒
の流通する冷媒流路を内蔵する冷却ブロックと、冷却ブ
ロック上に設けられペルチエ効果を有するn型半導体及
びp型半導体と、それぞれの半導体のそれぞれの端面に
形成された電極と、冷却ブロックとそれぞれの半導体の
一方の端面の電極との間を絶縁する絶縁部とよりなり、
保存媒体の電気的導体で形成した試料保存部をそれぞれ
の半導体の他方の端面の電極に接触し、それぞれの電極
間に電圧を印加するものである構成でもよい。
【0012】さらに複数対のn型半導体及びp型半導体
を直列に接続し、保存媒体上にそれぞれの対の半導体に
対向し複数の電気的導体部を設けた構成でもよい。
【0013】そして微量化部の流路を、二重管で形成し
かつ該二重管の内管の出口を外管の流路内に設け、内管
に液状試料を流通するとともに外管に搬送液を流通し、
中央を流れる液状試料に光を照射する光源と液状試料内
の粒子からの散乱光及び蛍光を検出する検出器とを具備
し、検出器による検出部と保存媒体との間のほぼ中央で
外管を貫通して露出させた内管を屈曲させ、内管の保存
媒体と対向する位置に開口部を設けた構成でもよい。
【0014】また屈曲させた内管を切断して形成した開
口部の周辺に弾性部材を設けるとともに、弾性部材のそ
れぞれの側に弾性部材より大きい剛性を有する支持部材
を設け、それぞれの支持部材内に開口部の上流側と下流
側のそれぞれの内管を埋設し、それぞれの支持部材間に
伸縮可能なアクチュエータを設けた構成でもよい。
【0015】さらに屈曲させた内管を切断して形成した
開口部の周辺に支持部材を設けるとともに、支持部材内
に開口部の上流側と下流側のそれぞれの内管を埋設し、
開口部の上部の支持部材にダイヤフラムにより隔離され
た二つの室を設け、開口部に近接する第一の室に開口部
と接触しかつ液体試料と非混合の流体を充満し、第二の
室内に伸縮可能なアクチュエータを内蔵し、アクチュエ
ータの伸縮方向の端面をダイヤフラムを介して第一の室
に接続した構成でもよい。
【0016】そして屈曲させた内管を切断して形成した
開口部の周辺に支持部材を設けるとともに、支持部材内
に開口部の上流側と下流側のそれぞれの内管を埋設し、
開口部の上部の支持部材に室を設けて室内に伸縮可能な
アクチュエータを内蔵し、アクチュエータの伸縮方向の
一端を室の一面に接続し、他端を開口部を横切るピスト
ンに接続した構成でもよい。
【0017】また屈曲させた内管の開口部の上流側の内
管の外周に、径方向に伸縮可能な円環状のアクチュエー
タを設けた構成でもよい。
【0018】さらに微量化部の流路を、二重管で形成し
かつ二重管の内管の出口を外管の流路内に設け、内管に
液状試料を流通するとともに外管に搬送液を流通し、中
央を流れる液状試料に光を照射する光源と液状試料内の
粒子からの散乱光及び蛍光を検出する検出器とを具備
し、検出器による検出部と保存媒体との間のほぼ中央で
外管を貫通して内管を露出させ、内管の保存媒体に対向
する先端に開口部を設けて開口部の上流側の内管の外周
に、径方向に伸縮可能な円環状のアクチュエータを設け
て開口部を包む第二の外管を設けた構成でもよい。
【0019】そして開口部の上流側の内管の管壁内に、
径方向に伸縮可能な円環状のアクチュエータを内蔵した
構成でもよい。
【0020】また搬送部は、筒状の支持部と、支持部に
収容され駆動源により回転駆動される主動ローラと主動
ローラに対向する従動ローラとよりなる少なくとも一つ
の搬送ユニットと、保管部内で搬送ユニットを上下動さ
せる上下機構と、回転させる回転機構とを有している構
成でもよい。
【0021】さらに保存媒体は、平面状の基板と、基板
上に試料を保存する少なくとも一つの区画に分割された
試料保存部とを有する構成でもよい。
【0022】そして保存媒体は、情報記録部を有する構
成でもよい。
【0023】また保存媒体は、試料保存部のそれぞれの
区画に発熱抵抗体及び温度センサを備えたブリッジを有
する構成でもよい。
【0024】さらに回収部は、回収液の流通する屈曲し
た回収管の屈曲部に設けた開口部を保存媒体に対向して
配置し、回収管をXYZ軸方向に駆動する駆動部を具備
している構成でもよい。
【0025】そして回収管の開口部付近に回収管を支持
する支持部材を設け、支持部材に温度センサとヒータと
を内蔵した構成でもよい。
【0026】また回収管を二重管で形成した構成でもよ
い。
【0027】さらに細胞バンクにおいては、前記いずれ
か一つの微量試料保存装置を備えてなる構成とする。
【0028】
【作用】本発明によれば、試料に前処理部で薬品を添加
し、微量化部で分離して微量の試料を形成し、この試料
を冷却部の保存媒体に接触・冷却し凍結保存する。保存
媒体は保管部に保存され、回収部で再生操作を施され、
後処理部に回収される。
【0029】そして、前処理部のピペッタにより試料を
吸引し微量化部に供給する。微量化部で試料内の細胞な
どの粒子を認識・選別しノズル先端から放出された液滴
を電極により形成した電場により保存媒体上の所定の位
置に滴下して凍結し、搬送部により保存媒体を保管部内
に移動し保管機構に保持した後に搬送部により搬入出す
る。回収時は回収部で保管媒体上の試料を加熱・解凍し
て、後処理部を経由して容器に回収する。
【0030】また、前処理部のピペッタにより吸引した
試料は、微粒化部の内管より流出し一定流速で細長い流
れとなって流下する。この流れに光源からの光を照射
し、流れに含まれる微粒子からの散乱光、蛍光を受光素
子より検知し粒子を判別する。さらにノズル先端から分
離飛翔した液滴を電場により保存媒体上の所定の位置に
滴下し凍結保存する。
【0031】さらに、第二の検出手段により飛翔後の液
滴の進行方向、速度および大きさを検出する。第二の電
極により所定の電界を発生させ、第二の電極を通過した
液滴の進行方向および速度を第三の検出器により検知
し、方向および速度の変化を基に液滴の帯電量を推定
し、保存媒体上の所定の位置に液滴が落下するように第
三の電極に印加する電圧を決定する。
【0032】そして、冷却部に至った保存媒体は伝熱部
材に接触し冷却される。
【0033】また、半導体上の電極は、転送されてきた
保存媒体上の試料保存部に接触し、半導体に電圧を印加
して試料保存部からペルチエ効果により吸熱し冷却す
る。
【0034】さらに、直列した半導体回路に電圧を印加
して保存媒体上の複数の電気的導体部を個別に冷却す
る。
【0035】そして、二重管の内部の管から出て二重管
の中央付近を流れた試料液は下流側中央付近に設けた内
管に流入し、下流側の保存媒体に対向する位置に存在す
る開口部で保存媒体に接触し凍結して保存媒体上に定着
する。
【0036】また、アクチュエータが伸縮し、弾性部材
に包まれた管の切断部が開閉し、試料の一部が押し出さ
れ対面する保存媒体に接触し凍結固定される。
【0037】さらに、アクチュエータの伸縮によりダイ
ヤフラムが変位し流体を管の開放部に突出させ、管内を
流れてきた試料が保存媒体側に押し出され保存媒体表面
に接触し凍結固定される。
【0038】そして、ピストンがアクチュエータにより
開放部に突出し試料を保存媒体側に押し出し凍結固定す
る。
【0039】また、アクチュエータを径方向に伸縮し試
料を保存媒体側に押し出し保存媒体に接触させることに
より凍結固定させる。
【0040】さらに、二重管内部のアクチュエータを径
方向に伸縮し試料を保存媒体側に押し保存媒体に接触さ
せることにより凍結固定させる。
【0041】そして、二重管の内部の管に内蔵したアク
チュエータを径方向に伸縮し試料を保存媒体側に押し保
存媒体に接触させることにより凍結固定させる。
【0042】また、保存媒体は、搬送ユニット内のロー
ラに挟持されローラの回転により微量化部に導入され
る。微量化部での処理が終了すると、保管部に導かれ上
下機構、回転機構により搬送ユニットから棚状のスタッ
カに保管される。
【0043】さらに、保存媒体上の各小区画には小滴化
した試料が保存される。
【0044】さして、情報記録媒部で、保存媒体上に保
存された試料に関する情報を保持する。
【0045】また、温度センサからの信号をもとに発熱
抵抗体に流す電流を調節し試料の温度履歴を制御する。
【0046】さらに、発熱抵抗体の発熱によりブリッジ
がたわみブリッジ中央部と保存媒体基板との接触熱抵抗
が増加し、発熱抵抗体による温度上昇がより急峻にな
る。
【0047】そして、回収管の開口部で回収液と凍結試
料が接触して試料が融解し回収管内に回収されるまた、
温度センサの出力によりヒータに流れる電流を調整し回
収機構先端の温度を一定に保つ。
【0048】さらに、駆動部により保存媒体上の試料の
上に回収管の開口部を移動し、回収機構を降下させ開口
部を試料に接触させ試料を開口部で回収液により融解さ
れ回収される。
【0049】そして、二重管の内部の管から流出した回
収液は保存媒体上の凍結試料と接触し試料を融解する。
融解された試料は回収液とともにして外側の管から吸入
され回収される。
【0050】
【実施例】本発明の一実施例を図1を参照しながら説明
する。図1に示すように、粒子または薬品を含む液状の
試料11を前処理する前処理部2と、試料11を微量化
する微量化部3と、微量化した微量試料を冷却する冷却
部5と、装置内で微量試料を搬送する搬送部6と、微量
試料を保存する保管部7と、保存された試料を再生回収
する回収部8、再生試料の後処理を行う後処理部9と、
制御部10及び制御部10へ情報の入出力を行う入出力
部101とを備え、それぞれの部2,3,5,6,7,
8,9,10,101は、試料の少なくとも冷却、保存
及び再生を平面状の保存媒体4上で行うものである構成
とする。すなわち、保存・処理対象となる細胞、蛋白
質、遺伝子、薬品などの試料11に前処理部2で蛍光色
素などの分類用試薬やグリセリンやDMSOなどの凍害
防止剤を添加し、微量化部3で分離し微量の試料11を
形成する。冷却部5では、保存媒体4が冷却された状態
でセットされており、これに微量化部3から出た微量の
試料11が接触・冷却し凍結して定着する。保存媒体4
は保管部7の特定の位置に保存され、適宜、回収部8に
送られる。保存媒体4上の微量の試料11は解凍などの
再生操作を施され、後処理部9で添加されていた薬品の
除去や新たな薬品の添加などの処理を施された後、再生
試料12として提供される。搬送部6は装置内での保存
媒体4のハンドリングを行う。また、制御部10は装置
内の各部を協調制御するとともに入出力部101を介し
て試料に関する情報や操作司令を受け、試料の処理状
況、保存場所や装置の状態を出力する。なお、微量化部
3で微量化された試料11を直接、後処理部9に送って
もよい。また、再生試料12を再び試料11として前処
理部2に投入してもよい。本実施例によれば、細胞など
の多種類かつ微小な試料を自動的に保存処理できるので
試料の管理が容易で省力化が可能になる。
【0051】図2に本発明の他の実施例を示す。本実施
例は試料11を装置内に吸引供給する前処理部2と、試
料11を微粒化し試料内の細胞などの粒子の選別を行な
う微量化部3と、微粒化した試料11を保持し保存する
保存媒体4と、保存媒体4を冷却する冷却部5と、保存
媒体4を出入口13,14から搬入出し装置内で搬送す
る搬送部6と、保存媒体4を保管する保管部7と、保存
媒体4上の試料11の回収を行なう回収部8と、回収部
8の保存媒体4上の再生試料12を外部の容器93に回
収する後処理部9と、冷却部5を冷却する冷凍機51
と、装置1内の各部を協調制御する制御部10と、制御
部10への指令、データの交換、外部ネットワークとの
通信およびマンマシンインターフェースなどを行なう入
出力部101とよりなる。
【0052】次に本実施例の動作について説明する。前
処理部2の昇降機構211および回転機構212により
ピペッタ22の先端を試料11の入った容器23に挿入
し試料11を吸引し微量化部3に供給する。微量化部3
のソート機構31は細胞の分別回収を行なうセルソータ
などに採用されている機構を用い、微量化部3内の流路
を流れる試料11内の細胞などの粒子を電気的・光学的
に認識・選別し、流路先端32から放出された液滴33
を電極34で帯電させた上で、所定の電圧を印加した電
極35により液滴33の進行方向を制御し、対向する保
存媒体4上の所定の位置に滴下する。保存媒体4は冷却
部5により試料11に適合した所定の温度に冷却されて
おり、保存媒体4上に落下した液滴33は保存媒体4上
に凍結固定される。試料11を保存媒体上に滴下した
後、搬送部6により保存媒体4を保管部7内に移動す
る。保管部7には温湿度センサ71が設置されており、
温湿度センサ71の信号により冷凍機51を運転し保管
部7内を所定の温湿度に保つ。また保管部7内にはスタ
ッカなどの保管機構72を有し、保管媒体4を複数保持
して搬送部6により搬出入する。保管部7から保管媒体
4を搬出する場合、搬送部6により回収部8に搬送し、
回収機構82で保管媒体4上の試料11を加熱・解凍し
て、再生試料を後処理部9を介して容器93に回収した
り、出入口13,14より保管媒体4ごと取り出す。な
お、保存媒体4の冷却を行なわず保存媒体4上に滴下し
た薬品・試料11を搬送部6により直接、回収部8に搬
送し、後処理部9から容器93に回収してもよい。ま
た、複数の液滴33を保管媒体4上の同一位置に滴下し
てもよい。本実施例によれば、微量の薬品・試料を保存
媒体上に衝突冷却するため急速冷却が可能になり試料を
高品質保存できる。また、保存媒体上の特定の位置に保
存できるので薬品・試料の管理が容易になる。
【0053】図3および図4に本発明の他の実施例を示
す。本実施例は微量化部3の構成および動作に関するも
のである。図3に示すシース液容器113から出た流路
1131は、三方弁115,116,117に接続す
る。三方弁115,116,117は、それぞれシリン
ジポンプ118,119,120と、試料駆動用流路1
151、洗浄用流路1161およびシース液流路117
1とに接続し、流路1131と各シリンジポンプまたは
各流路の連結を切り替える。流路およびシリンジポンプ
内はシース液により満たされている。
【0054】本実施例の動作シーケンスを図4を参照し
ながら説明する。まず、前処理部2の昇降機構211お
よび回転機構212によりピペッタ22を上昇・回転・
降下させ、三方弁115によりシリンジポンプ118と
ピペッタ22を結ぶ流路を連結し、シリンジポンプ11
8により容器23内の試料11を吸引する。所定量の試
料11を吸引後シリンジポンプ118を停止し、昇降機
構211および回転機構212によりピペッタ先端を注
入ポート213に挿入するとともに、三方弁117によ
りシリンジポンプ120とシース液流路1171とを連
結する。次に、シリンジポンプ118,120を駆動
し、それぞれ試料11とシース液とをフローセル301
内に一定流量吐出する。これにより、前処理部2より吸
入された試料11は、先細中空円筒形のフローセル30
1内の中央に位置したノズル302から吐出されてフロ
ーセル側面の流路から流れ込んだシース流112に包み
込まれ、フローセル中央を一定流速で細長い流れ(サン
プル流111)となって流下する。サンプル流111内
に含まれる細胞などの微粒子は光源303から照射され
た光を散乱、または蛍光物質により染色され、照射光に
より励起されて蛍光を発する。これらの光を、受光素子
(第一の検出手段)304により検知し受光量により粒
子の種類を判別する。フローセル先端からは超音波振動
子305の一定周波数の振動により一定周期で試料を含
む液滴が分離飛翔するが、流速が一定のため粒子の含ま
れる液滴33を同定することができる。フローセル先端
付近には電極34が存在し、粒子の種類に応じて所定の
電圧が印加され液滴33を帯電させる。帯電された液滴
33は電位差を有する複数の電極よりなる対向電極35
により、発生された電界により帯電量に応じて進路を変
更され冷却部5で冷却された保存媒体4上の所定の位置
に落下する(保存液滴331)。また不要な液滴(廃棄
液滴332)は廃液回収管1241を経由して廃液用容
器124に廃棄される。以上の操作が終了すると、昇降
機構211および回転機構212によりピペッタ22を
洗浄ポート125内に挿入し、三方弁116を切り替え
てシリンジポンプ119と流路1161とを連結し、シ
リンジポンプ119を駆動しピペッタ22の洗浄を行
う。洗浄により生じた廃液は洗浄液回収管1251を経
由して廃液用容器124に回収する。本実施例によれ
ば、微量の試料を薬品・試料を保存媒体上の特定の位置
に微量固定できるので多種多数の薬品・試料を小さなス
ペースに保管できる。また、微量の薬品・試料から分析
データが得られる。
【0055】図5に本発明の他の実施例を示す。本実施
例は微量化部3のソート機構に関するものである。フロ
ーセル301先端から分離された液滴33は、電極(第
一の電極)34を通過し、光源307と、レンズ30
8,309,311と、ライン状(1次元)の検出部を
有するポジションセンサ310,312とよりなる検出
器314の検出器群(第二の検出手段)3141,31
42および検出器群(第三の検出手段)3143,31
44を通過する。検出器314は、光源307から発し
た光をレンズ308で液滴33の進行方向(紙面に向か
う方向)に垂直な平面をなすシート光3081に変換す
る。ポジションセンサ310,311の光軸はシート光
と同一平面にあり互いにほぼ垂直であり、シート光30
81を通過する液滴33からの散乱光または蛍光を検知
し、液滴33がシート光3081を通過する瞬間の液滴
33の位置を検知する。検出器3141,3142の出
力を制御部10で処理し電極34を通過した後の液滴3
3の速度と進行方向を求める。また液滴33からの散乱
光または蛍光の強度により液滴の大きさおよび形状に関
する情報も求められる。電極(第二の電極)341の対
向する極板間に所定の電圧を印加し所定の電界をかけて
おく。電極341を通過した液滴33は帯電量に応じた
力を受けて速度・進行方向が変化する。これを検出器3
143,3144により検出器3141,3142と同
様に検知する。これにより液滴の帯電量を推定する。こ
の情報と検出器3143,3144通過後の液滴の速度
および進行方向のデータをもとに、下方に位置する保存
媒体4上の所定の位置に液滴が落下するように電極(第
三の電極)35のx,y方向偏向電極351,352に
印加する電圧を決定する。なお、本実施例では2組の検
知器により液滴の進行方向および速度を検知したが、検
知器の光源からの光をレンズにより矩形または円形状断
面を有する平行光とし、検知器に2次元の検出部を有す
るポジションセンサを使用し、平行光内を移動する液滴
からの散乱光または蛍光を検知し液滴の軌跡を求めて液
滴の進行方向および速度を検出することとしてもよい。
本実施例によれば、液滴の位置、移動方向、速度および
帯電量が計測できるため、電極による液滴の誘導が正確
になり保存媒体上の所定の位置に液滴を精度よく滴下で
きる。
【0056】図6に本発明の他の実施例を示す。図6は
冷却部5の保存媒体4の冷却手段を示す。冷却部5に至
った保存媒体4は、冷凍機51から供給される冷媒の流
通する冷媒流路511を内蔵する冷却ブロック512上
の伝熱部材514に試料保存部42を接触し冷却され
る。伝熱部材514は熱伝導率が高い金属やセラミック
(ベリリア;BeO)を用い、試料保存部42に対して
熱容量を数倍以上大きくする。本実施例によれば、伝熱
部材の熱伝導率が高く熱容量も大きく試料保存部の冷却
が急速にできるので試料冷却時の操作時間を短縮でき
る。
【0057】図7に冷却部での保存媒体の冷却手段を示
す。保存媒体4上の試料保存部42は金属などの導体よ
りなる。また、冷却部はペルチエ効果を有するn型半導
体52と、p型半導体53と、各々の半導体の両端に形
成した電極541〜544と、冷凍機51から供給され
る冷媒の流通する冷媒流路511を内蔵する冷却ブロッ
ク512とよりなり、冷却ブロック512と電極54
1,544とは電気的な絶縁効果を持つ絶縁部513を
介して接触している。半導体上の電極542,543
は、転送されてきた保存媒体4上の試料保存部42に接
触し電極541から電極544に至る熱電対回路を形成
する。試料保存部42は、この回路に流れる電流551
の量に応じてペルチエ効果により吸熱され、電極54
1,544側よりも低い温度に冷却される。また、電流
の向きを反転させることにより試料保存部42の温度を
上昇させることもできる。本実施例によれば、試料保存
部の温度を冷凍機の能力以上に下げることができるので
試料保存部に接触した試料の冷却速度をより大きくでき
る。また、回路に流す電流を調節することにより試料保
存部の温度をコントロールできるので試料保存部を試料
に適した温度に保持できる。また、回路に流す電流を反
転することにより試料の加熱も可能になる。
【0058】図8に本発明の他の実施例を示す。本実施
例ではペルチエ効果を有するn型半導体521〜523
およびp型半導体531〜533の各組(各対)を複数
直列に配置し、保存媒体4上の試料保存部42を、絶縁
体420と、絶縁体420の半導体に対向する面に各半
導体組に対応して形成した電極421〜423とで形成
し、電気的に直列な熱電対回路とする。なお、図8では
半導体の組を3組としたが、組の数は任意に変更でき
る。また、異なる回路を設けて試料保存部42を部分的
に冷却または加熱してもよい。また、半導体組の上に平
板を設置しさらにその上に半導体組を形成して冷却ブロ
ック512と試料保存部42の温度差を増大させてもよ
い。本実施例によれば、複数の半導体組を形成するので
熱電対の数が増加し吸熱量および発熱量が増す。また、
試料保存部を部分的に温度制御したり、試料保存部内で
の温度差を増加することが可能になる。
【0059】図9および図10に本発明の他の実施例を
示す。本実施例では試料液を保存媒体上に点着すること
により保存を行なう。シース液容器113から前処理部
2およびフローセル301に至る流路は図3に示す実施
例と同様であり、サンプル流111内の粒子の検出も図
3と同様であるが、ソート機構で微粒化は行わずフロー
セル301の下流にサンプル流111を回収するサンプ
ル流導入管(内管)1111と、シース流112を回収
するシース流回収管(外管)1121とよりなる試料分
離部を設ける(図11参照)。サンプル流導入管111
1の末端は点着機構52の先端で保存媒体4に対向した
開口部を有し、開口部から出たサンプル流111に含ま
れる試料11の一部が保存媒体4に接して冷却され凍結
して保存媒体4上に定着する。点着機構52は水平およ
び垂直方向に移動可能なXYZステージ53上に設置さ
れ、開口部を保存媒体4に対して移動し任意の位置に試
料を点着する。残ったサンプル流111は隣接するサン
プル回収管1221から三方弁123を介してシリンジ
ポンプ126により吸引される。また、シース流112
はシース流回収管1121から三方弁122を介してシ
リンジポンプ121により吸引される。シリンジポンプ
121,126に吸引された廃液は三方弁122、12
3を介してシリンジポンプ121,126から吐出され
管1241から廃液用容器124に排出される。本実施
例によれば、試料の微粒化が不要で液滴が空中を飛翔す
ることがないので試料の保存位置をより正確に決めるこ
とができる。また、液滴が飛散することが無いので装置
内の汚染防止に有効である。
【0060】図12に本発明の他の実施例を示す。本実
施例は点着機構先端の構造と動作を示すものである。点
着機構52にはサンプル導入管1111からサンプル流
111が流入し、サンプル導入管1111に連結した点
着管521を通って点着機構先端522に至り方向転換
してサンプル回収管1221に流出する。点着機構先端
部分の点着管521はゴムや樹脂などの弾性を有する弾
性部材523に包まれ、さらに両側は弾性部材523よ
り剛性の大きな支持部材524に包まれている。また、
圧電素子やソレノイドなどのアクチュエータ525が支
持部材524に挟まれている。点着管521は点着機構
先端に切断部526を有するが通常、弾性部材523の
弾性により接続しサンプル流111をサンプル導入管1
111側からサンプル回収管1221に導いている。サ
ンプル導入管上流のフローセル301内で検出された細
胞などの保存対象がサンプル導入管1111から点着管
521を経由して点着機構先端に達したとき、制御部
(図示しない)からの信号によりアクチュエータ525
が伸縮し、さらにこれに伴って弾性部材523も伸縮し
弾性部材523に包まれた点着管521の切断部526
が開閉する間に細胞などの試料を含むサンプル流111
の一部1112が切断部526から点着機構先端に押し
出される。このとき押し出されたサンプル流の一部11
12は対面する保存媒体4に接触し急速に冷却されて保
存媒体4上に凍結固定される。なお、点着機構52を支
持するXYZステージ(図示しない)により点着機構先
端を下降し点着機構先端に付着したサンプル流の一部1
112を保存媒体に点着した後、点着機構を上昇し点着
を行うこととしてもよい。本実施例によれば、点着を行
うときのみ切断部が開くので不要なサンプル流が保存媒
体上に付着することがない。
【0061】図13に本発明の他の実施例を示す。本実
施例の点着管521は点着機構先端で開放している。点
着機構先端に近接する支持部材524内にはダイヤフラ
ム527により隔離された室(第二の室)528が存在
しアクチュエータ525によりダイヤフラム527が振
動する。室528に対してダイヤフラム527を挟んで
点着管開放部側に連結する室(第一の室)529には気
体またはサンプル流111と混合しない液体などの流体
が満たされている。サンプル導入管上流のフローセル3
01内で検出された細胞などの保存対象がサンプル導入
管1111から点着管521を経由して点着機構先端に
達したとき、制御部(図示しない)からの信号によりア
クチュエータ525が伸縮し、ダイヤフラム527が変
位し室529内の流体を点着管開放部に突出させる。こ
れにより点着管521内を流れてきた保存対象を含むサ
ンプル流111は保存媒体4側に押し出される。これに
より保存対象を含むサンプル流111の一部が冷却され
た保存媒体表面に接触し急速に冷却され凍結固定され
る。本実施例によれば、アクチュエータは微量の質量の
小さな流体を駆動するのでアクチュエータが小形にな
る。
【0062】本発明の他の実施例を図14に示す。本実
施例では前記実施例のダイヤフラム527の代わりにピ
ストン5271がアクチュエータ525により点着管開
放部に突出しサンプル流111の一部を保存媒体側に押
し出す。本実施例によれば、アクチュエータによる駆動
力が流体を介さず直接ピストンを伝わるのでサンプル流
の押し出しを高速化できる。
【0063】図15に本発明の他の実施例を示す。本実
施例では点着機構先端の点着管521に開放部を設け、
サンプル流111をサンプル回収管側の点着管5212
から吸引する。サンプル導入管側の点着管5211の外
部に円環状のアクチュエータ525を設置し、サンプル
導入管上流のフローセル301内で検出された細胞など
の保存対象が、サンプル導入管1111から点着管52
1を経由して点着機構先端に達したとき、制御部(図示
しない)からの信号によりアクチュエータ525を径方
向に伸縮し、サンプル流111の一部を保存媒体側に押
し出し保存媒体4に接触させることにより急速に冷却し
凍結固定させる。本実施例によれば、可動部が少ないの
で構造が簡単になり故障が減少する。
【0064】図16に本発明の他の実施例を示す。本実
施例では、点着管521が二重管で形成されている。サ
ンプル導入管側が内側の点着管5211で、サンプル回
収管側が外側の点着管(第二の外管)5212となって
いる。点着管5211側から出たサンプル流は点着管5
212に吸引される。点着管5211の外部に円環状の
アクチュエータ525が設置され、サンプル導入管上流
のフローセル301内で検出された細胞などの保存対象
が、サンプル導入管1111から点着管521を経由し
て点着機構先端に達したとき、制御部(図示しない)か
らの信号によりアクチュエータ525が径方向に伸縮
し、サンプル流111の一部が保存媒体側に押し出され
保存媒体4に接触し急速に冷却されて凍結固定される。
本実施例によれば、点着管が同心状になっているので点
着機構先端が小形化できる。また、点着管が小形となる
ので点着機構先端に点着管を複数並列することができ
る。
【0065】図17に本発明の他の実施例を示す。本実
施例は前記実施例の点着管5211にアクチュエータ5
25を内蔵した構成である。本実施例によれば、アクチ
ュエータがサンプル流に触れることがないのでアクチュ
エータによるサンプル流の汚染およびサンプル流による
アクチュエータの腐蝕が防止できる。
【0066】図18に本発明の他の実施例を示す。本実
施例は搬送部6と保管部7に関するもので保管部7の一
部を示している。搬送部6はモータなどの駆動源61に
より回転駆動される主動ローラ62と、主動ローラ62
に対向する従動ローラ63(保存媒体4を主動ローラ6
2とともに挟持し、主動ローラ62の回転により駆動さ
れる保存媒体4に接触し回転する)とを備えた複数の搬
送ユニットよりなる(図2参照)。出入口13から挿入
された保存媒体4は、搬送ユニット601のセンサ64
により検知され、センサ64は制御部10に検知信号を
送る。この検知信号をもとに制御部10は搬送ユニット
601に動作開始を指令し、保存媒体を微量化部3に導
入する。保存媒体4の先端が微量化部3を横切りセンサ
65に達すると、センサ65から検知信号が制御部10
に発せられる。制御部10は、この検知信号をもとに搬
送ユニット601を停止し、保存媒体4をソート機構3
1の流路先端32に対向する位置に停止させる。微量化
部3での処理が終了すると、制御部10は搬送ユニット
602を駆動し保存媒体4を保管部7に導く。保管部7
に入った保存媒体4はセンサ66により検知され、検知
信号が制御部10に送られる。制御部10は、この検知
信号をもとに搬送ユニット602を駆動する。保存媒体
4の先端がセンサ67に検知されると、検知信号が制御
部10に送られ、制御部10は、これをもとに搬送ユニ
ット602を停止し保存媒体4をスタッカ72の前に止
める。
【0067】保管部4内の搬送ユニットは、搬送ユニッ
トを保持する筒状の支持部6051と、これらを上下さ
せる上下機構および回転させる回転機構とよりなる。上
下機構は保管部7内のベース681と、保管部7外のプ
レート682と、保管部7の外壁73を貫通してベース
681とプレート682とを結合するシャフト683
と、外壁73上に設置されたモータ684と、モータ6
84の回転軸に取り付けられたボールネジによりプレー
ト682を上下動させる直動機構685とよりなる。回
転機構はベース681上のモータ691の回転軸(また
は歯車などの動力伝達系を介して)が支持部6051の
上面に結合した構造で、モータ691の回転により搬送
ユニットの方向を変える。搬送ユニットは上下機構およ
び回転機構により位置決めされるが、制御部10により
各機構のモータ回転軸に設置したエンコーダ(図示しな
い)からのパルスを計数しモータの回転数および回転角
度を求め、直動機構の移動量や搬送ユニットの回転角度
を求めることにより搬送ユニットの位置を求めることが
できる。また、外壁73やスタッカ72などに設置した
距離センサや光スイッチなどからの信号により搬送ユニ
ットの位置を求められることは言うまでもない。
【0068】制御部10は上下機構および回転機構によ
り搬送ユニットを90゜回転し、かつ上下動させること
により所定のスタッカの区画の前に搬送ユニット内の保
存媒体4を移動させ、搬送ユニット内の駆動機構を動作
させ保存媒体4を区画内に送り込む。保存媒体4の設置
が終了すると、搬送ユニットは上下機構68および回転
機構69により初期位置(微量化部3の駆動部から保存
媒体4を受け取る位置)に復帰する。
【0069】スタッカ72の所定の区画に保存された保
存媒体4を取り出す場合、制御部10は搬送ユニット内
のセンサ(図示しない)からの信号により搬送ユニット
内に他の保存媒体のないことを確認して搬送ユニットを
90゜回転し、かつ上下動させて搬送ユニットを保存媒
体4の存在する所定の区画前に移動させる。スタッカ7
2を挟んで反対側には補助機構65が存在すが、補助機
構65は、ソレノイドなど軸が出入りするタイプのアク
チュエータ651を支持するプレート652と、ガイド
棒653(プレート652を貫通しプレート652がガ
イド棒653の軸方向に移動可能)と、モータとボール
ネジとによりプレート652をガイド棒652に沿って
上下に駆動する直動機構654とにより形成されてい
る。補助機構65は制御部10からの指令にもとづき所
定の回転数および角度だけボールネジを回転させ、プレ
ート652を保存媒体4の存在する区画まで移動し、プ
レート652上のアクチュエータ651の軸により保存
媒体4を搬送ユニット側に突き出す。突き出された保存
媒体4は搬送ユニット内の搬送ユニットに捉えられて搬
送ユニット内に取り込まれる。次に、搬送ユニットは上
下機構および回転機構により初期位置(微量化部3の駆
動部から保存媒体4を受け取る位置)に復帰し、保存媒
体4を搬送ユニットに次々と受け渡し反応処理部8に移
送する。本実施例によれば、搬送ユニット、スタッカお
よび補助機構をユニットとして複数直列に接続できるた
め、ユニットの追加・削減により保管量の増減が容易に
できる。
【0070】図19〜図21に本発明の他の実施例を示
す。本実施例は保存媒体の構成に関するものである。保
存媒体は、基本的に平面状の基板41と、基板41上で
試料や薬品を保存する領域となる試料保存部42とより
なる。試料保存部42は基板41と別部品で接着または
溶着により基板41に取り付けるか(図19参照)、基
板41の表面を直接加工して形成する(図20参照)。
試料保存部42の表面はエッチングやスパッタリングな
どの加工技術により凹凸を形成し複数の小区画43から
なる領域としてもよい(図20参照)。各小区画には小
滴化した試料が保存される。本実施例によれば、区画に
分けされた平面状の保存部に試料や薬品を保存でき、保
存した試料や薬品の位置が数値化されるので情報管理が
容易になる。
【0071】図22に本発明の他の実施例を示す。本実
施例の保存媒体は試料保存部42内の小区画43に複数
のブリッジ44を形成し、ブリッジ44の脚の部分およ
び中央部分に発熱抵抗体451,452および温度セン
サ461,462を設ける。ブリッジ44の中央部分に
は微量化部で微量化された試料11が凍結保存される。
保存媒体は2枚の基板47,48を貼り合わせて形成さ
れており、上部基板47上には、ブリッジ44と基板上
の各ブリッジの温度センサからの出力を増幅する増幅
器、および発熱抵抗体に電流を供給するドライバが搭載
された回路部471が存在する。回路部471はコネク
タ472を介して図1に示す制御部10と接続され、電
流の供給を受けて温度センサからの信号や制御部10か
らの指令信号の授受を行う。また、記録媒体473は磁
気ストライプやバーコード、RAMおよびROMなどの
情報記録媒体であり、保存媒体上に保存された試料に関
する情報を保持する。記録媒体473が磁気ストライプ
の場合は搬送部または保管部に設けた記録再生ヘッド
(図示しない)によって制御部10との情報の授受を行
なう。また、RAM,ROMなどの場合は回路部471
を経由するか、専用の電極(図示しない)により制御部
10との情報の授受を行なう。下部基板48には、上部
基板47上の各ブリッジ44の脚部に対向する凹部48
1と、凹部481に挟まれブリッジ44の中央部分に対
向する凸部482(基板面に対して数十マイクロメータ
以下突出)が存在し、凹部481,凸部482以外の基
板面で上部基板と貼り合わされている。この構造により
ブリッジ中央部は凸部482と接触して冷却されかつ試
料11も冷却される。
【0072】制御部10は冷却時および、加熱時にブリ
ッジ44上の温度センサ461,462からの信号をも
とに発熱抵抗体451,452に流す電流を調節し試料
11の温度履歴を制御する。ブリッジ44の脚部上の発
熱抵抗体451の発熱により脚部の温度が上昇すると、
脚部が熱膨脹してブリッジ44がたわみ、ブリッジ中央
部と凸部との接触圧力が低下する。接触熱抵抗は接触圧
力により変化する(一般的には接触圧力が大きいほど接
触熱抵抗は小さくなる)が、接触圧力の低下によりブリ
ッジ中央部と凸部の接触熱抵抗が大きくなる。これによ
り、発熱抵抗体452による温度上昇がより急峻にな
る。また、加熱中のブリッジ44以外の部分への熱の流
出が減り他の小区画の温度上昇を防止できる。また、加
熱を中止した場合、ブリッジの温度が下がるほどブリッ
ジ中央部と凸部との接触圧力が増加し接触熱抵抗が減少
するので急峻な温度低下が実現できる。
【0073】本実施例によれば、試料保存部を熱容量の
小さなブリッジで形成したため、ブリッジ上の試料の温
度変化を急峻にできる。また、ブリッジ上に温度センサ
や発熱抵抗体が存在するのでブリッジの精密な温度制御
ができる。また、保存媒体上に記録媒体が存在するので
保存媒体自体の管理や流通が容易になる。
【0074】図23,24に本発明の他の実施例を示
す。図23は保存媒体上の試料を回収する装置を示して
いる。装置は主に後処理部9と回収機構82とよりな
る。回収時には、後処理部9のピペッタ92を昇降機構
911と回転機構912により吸入ポート917に挿入
する。同時に三方弁915によりシリンジポンプ918
をピペッタ92内の流路と連結する。また、回収機構5
4側の三方弁922によりシリンジポンプ923と回収
液導入管9221とを連結する。これにより、シリンジ
ポンプ923からピペッタ92に至る流路が形成され
る。シリンジポンプ918とシリンジポンプ923とは
それぞれ同時に吸引動作と吐出動作を開始する。シリン
ジポンプ923からは回収液容器914から吸引してお
いた回収液を、吐出し回収液導入管9221から回収機
構82先端に供給する。回収機構先端で回収液は保存媒
体上の試料に接触し、融解した試料を取り込んでピペッ
タ92側の回収液吸入管9222からピペッタ92内の
流路に吸引する。次に各シリンジポンプを停止し、昇降
機構911,回転機構912を動作させピペッタ92を
容器93内に挿入する。次に、シリンジポンプ918を
駆動しピペッタ92内の試料を含む回収液を容器93内
に吐出すことにより回収動作を終了する。
【0075】本実施例によれば、保存媒体を冷却した状
態で装置内に留めたまま保存媒体上の一部の試料を回収
できるため、保存媒体の汚染や温度上昇による試料の変
質を防止できる。
【0076】図25に本発明の他の実施例を示す。本実
施例は回収機構先端の構成に関するものである。両端が
回収液導入管9221と回収液吸入管9222とに連結
する回収管821内には回収液導入管9221から注入
された回収液が満たされている。回収機構先端の回収管
821には開口部822が存在し、周囲を支持部材82
3により支持されている。支持部材823内には温度セ
ンサ824,ヒータ825が存在する。図1に示す制御
部10は、温度センサ824の出力によりヒータ825
に流れる電流を調整し回収機構先端の温度を一定に保
つ。試料回収時には図23に示すXYZステージ83に
より、保存媒体4上の微量化された試料11の上に回収
管821の開口部822を移動する。次にXYZステー
ジ83により回収機構82を降下させ開口部822を試
料11に接触させ、シリンジポンプ823を駆動し回収
液導入管9221から回収液を注入する。試料11は開
口部922で回収液により融解され、回収液吸入管92
22に吸入されてピペッタ92に回収され後処理部で処
理される。回収が終了するとXYZステージ83によ
り、回収機構82を上昇させ保存媒体4から隔離し次の
回収に備える。
【0077】本実施例によれば、回収機構は回収対象の
試料のみにアクセスするので保存媒体上の他の試料の温
度上昇や変質を防止できる。
【0078】図26に本発明の他の実施例を示す。本実
施例では回収管821を2重管構造とし、回収液導入管
側の回収管8211からの回収液を回収液吸入管側に吸
引し試料の回収を行うものである。なお、図26では回
収液吸入管を内側の管とし、回収液導入管を外側の管と
したが、回収液吸入管を外側の管とし、回収液導入管を
内側の管としてもよい。
【0079】本実施例によれば、回収管が同心状になっ
ているので回収機構先端が小形化できる。また、回収管
が小形となるので回収機構先端に回収管を複数並列する
ことができる。
【0080】本発明の他の実施例として細胞バンクは、
前記いずれか一つの微量試料保存装置を備えてなる構成
とする。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、細胞や薬品などの微細
でかつ微量な試料を、急速に凍結して高密度に保存で
き、各試料に個別にアクセスできるため、細胞や薬品の
高品質保存が可能となるとともに操作・管理が容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1に示す装置の構成図である。
【図3】図1に示す微量化部の構成図である。
【図4】図3の動作シーケンスを示す図である。
【図5】図3の要部を拡大した図である。
【図6】図3に示す冷却部の構成図である。
【図7】冷却部の他の実施例を示す構成図である。
【図8】冷却部の他の実施例を示す構成図である。
【図9】微量化部の他の実施例を示す構成図である。
【図10】図9の動作シーケンスを示す図である。
【図11】図9に示す試料分離部の要部を拡大した構成
図である。
【図12】点着機構先端の構成図である。
【図13】点着機構先端の他の実施例を示す構成図であ
る。
【図14】点着機構先端の他の実施例を示す構成図であ
る。
【図15】点着機構先端の他の実施例を示す構成図であ
る。
【図16】点着機構先端の他の実施例を示す構成図であ
る。
【図17】点着機構先端の他の実施例を示す構成図であ
る。
【図18】搬送部および保管部の構成図である。
【図19】保存媒体の構成図である。
【図20】保存媒体の構成図である。
【図21】保存媒体の構成図である。
【図22】保存媒体の構成を示す斜視図である。
【図23】回収部の構成図である。
【図24】図23の動作シーケンスを示す図である。
【図25】回収機構先端の構成図である。
【図26】回収機構先端の他の実施例を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
2 前処理部 3 微量化部 4 保存媒体 5 冷却部 6 搬送部 7 保管部 8 回収部 9 後処理部 10 制御部 11 試料 101 入出力部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 22/00 A 8610−3H 23/00 Z 9132−3H 23/19 A 9132−3H (72)発明者 山崎 功夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子または薬品を含む液状の試料を前処
    理する前処理部と、前記試料を微量化する微量化部と、
    微量化した微量試料を冷却する冷却部と、装置内で前記
    微量試料を搬送する搬送部と、該微量試料を保存する保
    管部と、保存された試料を再生回収する回収部と、再生
    試料の後処理を行う後処理部と、制御部及び該制御部へ
    情報の入出力を行う入出力部とを備え、それぞれの部
    は、前記試料の少なくとも冷却、保存及び再生を平面状
    の保存媒体上で行うものであることを特徴とする微量試
    料保存装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の微量試料保存装置におい
    て、微量化部は、回転機構と昇降機構とを有するピペッ
    タと、該ピペッタで吸引した試料を微粒化し放出するノ
    ズルと、放出された前記試料内の粒子を光学的に検出す
    る検出部と、前記ノズルの前方に配置され微粒化した前
    記試料の進行方向を制御し保存媒体を所定の位置に滴下
    させる電極とよりなり、冷却部は前記保存媒体と接触し
    て冷却し、保管部は前記保存媒体を低温保存する棚状の
    スタッカを有し、回収部は前記保存媒体上の試料を加熱
    ・解凍して回収する回収機構を有し、後処理部は前記保
    存媒体上の再生試料を外部の容器に回収し、制御部は装
    置内のそれぞれの部を制御し、入出力部は前記制御部へ
    少なくとも指令、データの交換、外部ネットワークとの
    通信及びマンマシンインターフェースを行なうものであ
    ることを特徴とする微量試料保存装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の微量試料保存装置におい
    て、微量化部の流路を、二重管で形成しかつ該二重管の
    内管の出口を外管の流路内に設け、前記内管に液状試料
    を流通するとともに前記外管に搬送液を流通し、中央を
    流れる前記液状試料に光を照射する光源と該液状試料内
    の粒子からの散乱光及び蛍光を検出する検出器とを具備
    したことを特徴とする微量試料保存装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の微量試料保存装
    置において、微量化部は、液状試料を放出するノズルを
    有する流路と、該流路内の液状試料に含まれる粒子を検
    出する第一の検出手段と、前記ノズルの出口近傍に設け
    られる第一の電極と、前記液状試料の液滴の進行方向に
    向かい液滴の位置、速度及び進行方向を検出する第二の
    検出手段及び第二の電極と、前記液滴の位置、速度及び
    進行方向を検出する第三の検出手段及び第三の電極とを
    有することを特徴とする微量試料保存装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の微量試料装置において、冷
    却部は、冷凍機より供給される冷媒の流通する冷媒流路
    を内蔵する冷却ブロックと該冷却ブロック上の伝熱部材
    とよりなり、該伝熱部材上に保存媒体を接触冷却するも
    のであることを特徴とする微量試料保存装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の微量試料保存装置におい
    て、冷却部は、冷凍機より供給される冷媒の流通する冷
    媒流路を内蔵する冷却ブロックと、該冷却ブロック上に
    設けられペルチエ効果を有するn型半導体及びp型半導
    体と、それぞれの半導体のそれぞれの端面に形成された
    電極と、前記冷却ブロックとそれぞれの半導体の一方の
    端面の電極との間を絶縁する絶縁部とよりなり、保存媒
    体の電気的導体で形成した試料保存部をそれぞれの半導
    体の他方の端面の電極に接触し、それぞれの電極間に電
    圧を印加するものであることを特徴とする微量試料保存
    装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の微量試料保存装置におい
    て、複数対のn型半導体及びp型半導体を直列に接続
    し、保存媒体上にそれぞれの対の半導体に対向し複数の
    電気的導体部を設けたことを特徴とする微量試料保存装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の微量試料保存装置におい
    て、微量化部の流路を、二重管で形成しかつ該二重管の
    内管の出口を外管の流路内に設け、前記内管に液状試料
    を流通するとともに前記外管に搬送液を流通し、中央を
    流れる前記液状試料に光を照射する光源と該液状試料内
    の粒子からの散乱光及び蛍光を検出する検出器とを具備
    し、該検出器による検出部と保存媒体との間のほぼ中央
    で前記外管を貫通して露出させた前記内管を屈曲させ、
    該内管の前記保存媒体と対向する位置に開口部を設けた
    ことを特徴とする微量試料保存装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の微量試料保存装置におい
    て、屈曲させた内管を切断して形成した開口部の周辺に
    弾性部材を設けるとともに、該弾性部材のそれぞれの側
    に該弾性部材より大きい剛性を有する支持部材を設け、
    それぞれの支持部材内に前記開口部の上流側と下流側の
    それぞれの内管を埋設し、それぞれの支持部材間に伸縮
    可能なアクチュエータを設けたことを特徴とする微量試
    料保存装置。
  10. 【請求項10】請求項8記載の微量試料保存装置におい
    て、屈曲させた内管を切断して形成した開口部の周辺に
    支持部材を設けるとともに、該支持部材内に前記開口部
    の上流側と下流側のそれぞれの内管を埋設し、前記開口
    部の上部の前記支持部材にダイヤフラムにより隔離され
    た二つの室を設け、前記開口部に近接する第一の室に前
    記開口部と接触しかつ液体試料と非混合の流体を充満
    し、第二の室内に伸縮可能なアクチュエータを内蔵し、
    該アクチュエータの伸縮方向の端面を前記ダイヤフラム
    を介して前記第一の室に接続したことを特徴とする微量
    試料保存装置。
  11. 【請求項11】請求項8記載の微量試料保存装置装置に
    おいて、屈曲させた内管を切断して形成した開口部の周
    辺に支持部材を設けるとともに、該支持部材内に前記開
    口部の上流側と下流側のそれぞれの内管を埋設し、前記
    開口部の上部の前記支持部材に室を設けて該室内に伸縮
    可能なアクチュエータを内蔵し、該アクチュエータの伸
    縮方向の一端を前記室の一面に接続し、他端を前記開口
    部を横切るピストンに接続したことを特徴とする微量試
    料保存装置。
  12. 【請求項12】請求項8記載の微量試料保存装置におい
    て、屈曲させた内管の開口部の上流側の前記内管の外周
    に、径方向に伸縮可能な円環状のアクチュエータを設け
    たことを特徴とする微量試料保存装置。
  13. 【請求項13】請求項1記載の微量試料保存装置におい
    て、微量化部の流路を、二重管で形成しかつ該二重管の
    内管の出口を外管の流路内に設け、前記内管に液状試料
    を流通するとともに前記外管に搬送液を流通し、中央を
    流れる前記液状試料に光を照射する光源と該液状試料内
    の粒子からの散乱光及び蛍光を検出する検出器とを具備
    し、該検出器による検出部と保存媒体との間のほぼ中央
    で前記外管を貫通して前記内管を露出させ、該内管の前
    記保存媒体に対向する先端に開口部を設けて該開口部の
    上流側の前記内管の外周に、径方向に伸縮可能な円環状
    のアクチュエータを設けて前記開口部を包む第二の外管
    を設けたことを特徴とする微量試料保存装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の微量試料保存装置にお
    いて、開口部の上流側の内管の管壁内に、径方向に伸縮
    可能な円環状のアクチュエータを内蔵したことを特徴と
    する微量試料保存装置。
  15. 【請求項15】請求項1記載の微量試料保存装置におい
    て、搬送部は、筒状の支持部と、該支持部に収容され駆
    動源により回転駆動される主動ローラと該主動ローラに
    対向する従動ローラとよりなる少なくとも一つの搬送ユ
    ニットと、保管部内で該搬送ユニットを上下動させる上
    下機構と、回転させる回転機構とを有していることを特
    徴とする微量試料保存装置。
  16. 【請求項16】請求項1記載の微量試料保存装置におい
    て、保存媒体は、平面状の基板と、該基板上に試料を保
    存する少なくとも一つの区画に分割された試料保存部と
    を有することを特徴とする微量試料保存装置。
  17. 【請求項17】請求項1記載の微量試料保存装置におい
    て、保存媒体は、情報記録部を有することを特徴とする
    微量試料保存装置。
  18. 【請求項18】請求項16又は17記載の微量試料保存
    装置において、保存媒体は、試料保存部のそれぞれの区
    画に発熱抵抗体及び温度センサを備えたブリッジを有す
    ることを特徴とする微量試料保存装置。
  19. 【請求項19】請求項1記載の微量試料保存装置におい
    て、回収部は、回収液の流通する屈曲した回収管の屈曲
    部に設けた開口部を保存媒体に対向して配置し、前記回
    収管をXYZ軸方向に駆動する駆動部を具備しているこ
    とを特徴とする微量試料保存装置。
  20. 【請求項20】請求項19記載の微量試料保存装置にお
    いて、回収管の開口部付近に該回収管を支持する支持部
    材を設け、該支持部材に温度センサとヒータとを内蔵し
    たことを特徴とする微量試料保存装置。
  21. 【請求項21】請求項19記載の微量試料保存装置にお
    いて、回収管を二重管で形成したことを特徴とする微量
    試料保存装置。
  22. 【請求項22】請求項1〜21のいずれか1項記載の微
    量試料保存装置を備えてなることを特徴とする細胞バン
    ク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006029824A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Olympus Corp 生物学的材料の解析システムおよび生物学的材料の分離方法
JP2011516882A (ja) * 2008-04-10 2011-05-26 デナトール アクティエボラグ 生体試料を保管し調製する装置
JP2018500548A (ja) * 2014-11-13 2018-01-11 ライカ ミクロジュステーメ ゲーエムベーハー 凍結された試料に用いられる容器を備える凍結機械
CN113819677A (zh) * 2021-10-22 2021-12-21 西安热工研究院有限公司 一种适用于在线流体监测的控温系统

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