JPH07143901A - 履 物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歩行による中底と大底との摩擦によって生じ
る熱の放散より足裏を隔離し、そして足裏および／また
は足指への換気が可能な履物を、加えて発汗および／ま
たは臭いの問題を処理可能な履物を提供する。 【構成】 中底３の下部に配置された隔離装置５を備え
たことを特徴とする履物。 【効果】 歩行による中底と大底との摩擦によって生じ
る熱の放散より足裏を隔離しておくことができる。そし
て足裏および／または足指への換気が可能な履物を提供
できる。加えて、本発明のよれば、発汗および／または
臭いの問題を処理可能になる。この結果、使用者の快適
性を著しく向上させることができ、足の病気による攣縮
の危険を大きく減じることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】本発明は、靴、ブーツ、半長靴及び
これと類似したもの、特に隔離装置を備えた履物に関す
るものである。

【０００２】

【従来技術及び問題点】現在、特に産業界において、多
くの人々は仕事中、８時間あるいはそれ以上同じ履物を
履いている。このことは海綿状腫れによる攣縮、寄生菌
による又は寄生菌によらない皮膚病、さらには足裏の皮
膚の剥落を助長する結果となる。少なくとも特に足に多
量の発汗をする人々にとっては、焼け付くような感覚、
窮屈感を助長する。

【０００３】上述のような点を解決する手段として、履
物の所定箇所、特に履物の前部に複数の貫通穴を設ける
方法が提案されている。

【０００４】しかしながら、この解決方法によれば、空
気の循環を生じないこと、足裏に空気が通気されないこ
と、特に足指、足指の後方部分に通気されないという欠
点がある。また、足裏に生じる歩行による熱を発散させ
ることはできない。

【０００５】さて、履物本体に直接成形し設けられた大
底を有する履物は、病状をさらに昂進する恐れがあり、
また著しい不快感を感じさせる恐れがあった。

【０００６】

【問題点を解決するための手段】本発明は上述の欠点を
除去することを目的とする。詳細には、中底の下に隔離
装置を備えたことを特徴としている。

【０００７】以下、本発明の履物の即断面図である図１
に基づき本発明の好ましい実施例（これによって本発明
は限定されるものではない）について述べる。

【０００８】

【実施例】図１より明らかなように、本発明による履物
１は、大底２、中底３及び履物本体４を有している。

【０００９】本発明によれば、履物１は中底３の下に分
離装置５を備えるのが有利である。

【００１０】分離装置５は、好ましくは、使用者の足裏
の荷重が負荷される少なくとも一つの区域の下部に配置
された長尺部材６より構成され、前記部材６は中底３の
下部に少なくとも一つの空気室を画成するようになって
いる。

【００１１】この長尺部材６は中底３の内面に半田付
け、熔接、のり付けあるいは縫製によってその周囲７を
固定され、底を一部を構成するようになっている。そし
て部材６は、好ましくはリブ状の複数のスペーサ手段８
を備えており、前記中底３と共に複数の空気室を画成す
るようになっている。

【００１２】本発明によれば、前記スペーサ手段８は長
尺部材６の長手方向を横切って伸長している。前記履物
の材料に柔軟性を妨害するものを使用していないため、
長手方向に柔軟な長尺部材６は歩行で生じる独特な屈曲
（前記複数のリブ８間の立体形状を変形する）が可能と
なる。

【００１３】同様に、本発明の一態様によれば、スペー
サ手段８は長尺部材６の長手方向に平行に伸長している
こともできる。

【００１４】長尺部材６の柔軟性を改良するため、リブ
状のスペーサ手段８は、前記スペーサ手段によって前後
に画成される隣の空気室と連通する切り込みを有してい
るのが有利である。

【００１５】本発明による装置５は、足の裏下部に隔離
された空気ポケットを形成しているため、歩行時におけ
る大底２と中底３の間の摩擦によって生じる熱の放散か
ら開放される。

【００１６】本発明による他の特徴によれば、中底３
は、長尺部材６に設けられたスペーサ手段８によって画
成された空気室の上部面の一部または全面に貫通孔９を
備えている。同様に、歩行中における長尺部材の屈曲毎
に、中底３と大底２に蓄えられた空気は貫通孔９を通っ
て履物中に拡散する。そして前記屈曲後、スペーサ手段
８間に新しい空気が吸入される。

【００１７】隔離装置５の装備は、大底の曲率半径の減
少を可能にし、前記装置５の近くの大底の厚さを減少さ
せるのを可能にする。この結果、例えばポリウレタンを
射出して大底２を製造する場合、隔離装置５の近傍の射
出量を減少させることができる。

【００１８】本発明によれば、中底３と長尺部材６間で
画成される一または複数の空気室に長期間にわたって脱
臭作用および／または乾燥作用のある固体物質を充填す
ることができる。同様に、臭いの蒸散および発散の問題
を同様に処理可能である。

【００１９】本発明による図示しない他の態様によれ
ば、長尺部材６は、一方において上部分と内側部分で画
成される平たい鞘状であることができる。他方では、吸
排気を行ない、履物の内外の空気を足裏及び／または足
指および踵付近に入れ替えるノズル状である吸気弁手段
および排気弁手段を備えることもできる。上述のような
変形例は、隔離装置５の効果と、空気循環および歩行中
の履物中の空気の入れ替え効果を組み合わせたものとな
る。

【００２０】上述の隔離装置５によって生じる空気循環
あるいは換気は、特に使用者が移動するときに大きくな
る。使用者の歩行によって大底３に負荷される圧力が大
きく変化するため、同様に、歩行の負荷がかったときに
生じる大底の屈曲のためである。

【００２１】足裏および／または足指への空気の供給及
び分配は所定部分に導く通路、溝などを設けることによ
って良好に行なうことができる。

【００２２】同様に、図示しない本発明による他の態様
によれば、隔離装置５と、底の踵部分に配置され、長尺
部材６によって画成される空気室へ導通路を介して連通
する空気循環ポンプを組み合わせることが可能であり、
前記ポンプは履物内外に空気を吸排気するようになって
いる。同様に、空気を入れ替え、または入れ替えること
なく、履物内部に強制的に空気を循環させるようにする
こともできる。前記空気は貫通孔９を介して足裏および
／または足指に供給される。

【００２３】前記大底２はポリウレタン発泡体であるこ
とができ、単一クッション層構造、密度を変化させた複
数のクッション層を有する多層クッション構造であって
もよい。

【００２４】本発明は上述の実施例および添付の図面に
より限定されるものではない。本発明の技術的範囲を逸
脱することなく、同等の技術により置換すること、また
種々の部材の構成を変化させることが可能である。

【００２５】

【発明の効果】本発明にる履物によれば、歩行による中
底と大底との摩擦によって生じる熱の放散より足裏を隔
離しておくことができる。そして足裏および／または足
指への換気が可能な履物を提供できる。加えて、本発明
のよれば、発汗および／または臭いの問題を処理可能に
なる。この結果、使用者の快適性を著しく向上させるこ
とができ、足の病気による攣縮の危険を大きく減じるこ
とが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による一実施例の履物の一部側断面図。

【符号の説明】

１ 履物 ２ 大底 ３ 中底 ４ 履物本体 ５ 隔離装置 ６ 長尺部材 ７ 長尺部材の周囲 ８ スペーサ手段 ９ 貫通孔

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中底３の下部に配置された隔離装置５を
   備えたことを特徴とする履物。
2. 【請求項２】 前記隔離装置５は、使用者の足裏の荷重
   が負荷される少なくとも一つの部分の下部に配置された
   長尺部材６によって構成され、前記長尺部材６は、前記
   中底３と少なくとも一つの空気室を画成することを特徴
   とする請求項１記載の履物。
3. 【請求項３】 前記長尺部材６は、半田付け、熔接、の
   り付けまたは縫製により前記中底３の内側面にその周囲
   ７が固定され、前記中底３と複数の空気室を画成する複
   数のスペーサ手段８を備えていることを特徴とする請求
   項２記載の履物。
4. 【請求項４】 前記スペーサ手段８はリブ状であること
   を特徴とする請求項３記載の履物。
5. 【請求項５】 前記スペーサ手段８は長尺部材６の長手
   方向に対し横切って伸長していることを特徴とする請求
   項３または４記載の履物。
6. 【請求項６】 前記スペーサ手段８は長尺部材６の長手
   方向に対し平行に伸長していることを特徴とする請求項
   ３または４記載のいずれかの履物。
7. 【請求項７】 前記スペーサ手段８は、前記スペーサ手
   段によって画成される隣の空気室と連通するような少な
   くとも一つの切り込みを備えていることを特徴とする請
   求項３から６記載のの履物。
8. 【請求項８】 前記中底３は長尺部材６に設けられた前
   記スペーサ手段８によって画成された空気室の上部面の
   一部あるいは全面に貫通孔９を備えていることを特徴と
   する請求項３から７記載のいずれかの履物。
9. 【請求項９】 前記中底３と長尺部材６の間で画成され
   る一つまたは複数の空気室は、長時間効果がある脱臭作
   用及び／または乾燥作用のある固体物質を充填したこと
   を特徴とする請求項１〜９記載のいずれかの履物。
10. 【請求項１０】 前記長尺部材６は、上部面の一部と前
    記長尺部材６の面の一部で画成される平たい鞘状である
    ことができ、また吸排気を行ない、履物の内外の空気を
    足裏及び／または足指および踵付近に入れ替えるノズル
    状である吸気弁手段および排気弁手段を備えていること
    を特徴とする請求項１〜９記載のいずれかの履物。
11. 【請求項１１】 前記隔離装置５は、底の踵部分に配置
    され、かつ長尺部材６によって画成された空気室に導通
    路によって連通した空気循環ポンプを備えており、前記
    空気循環ポンプは履物内外の空気を吸排気するようにな
    っていることを特徴とする請求項１〜９記載のいずれか
    の履物。