JPH07143868A - レトルト殺菌方法 - Google Patents

レトルト殺菌方法

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JPH07143868A
JPH07143868A JP29529093A JP29529093A JPH07143868A JP H07143868 A JPH07143868 A JP H07143868A JP 29529093 A JP29529093 A JP 29529093A JP 29529093 A JP29529093 A JP 29529093A JP H07143868 A JPH07143868 A JP H07143868A
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sterilization
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hot water
sterilized
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Hidefumi Okamoto
英文 岡本
Morio Taniguchi
守男 谷口
Takashi Nishi
隆司 西
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House Foods Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】殺菌設定温度になるまでの温度上昇時の脱気不
良による加熱むらを少なくすると共に、熱媒体の接触ム
ラを少なくし、殺菌時におけるランニングコストを低減
できるレトルト殺菌方法を提供することを目的とする。 【構成】レトルト本体の中にある被殺菌包装物をレトル
ト殺菌する方法において、レトルト本体内の温度が殺菌
設定温度に達成するまでは、熱水を上部からシャワー状
に降り注いで被殺菌包装物を脱気及び加熱し、殺菌設定
温度に達成した後は、蒸気を噴出して前記被殺菌包装物
を殺菌する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶詰、レトルトパウチ
詰、プラスチック成形容器詰食品などの包装食品(被殺
菌包装物)をレトルト殺菌する方法に関し、特に、シャ
ワー式殺菌と蒸気式殺菌とを組み合わせたレトルト殺菌
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、缶詰、レトルトパウチ詰、プラ
スチック成形容器詰食品などの包装食品をレトルト殺菌
する方法には、蒸気式殺菌法と熱水式殺菌法が知られて
いる。しかし、これらの殺菌法は、(1)レトルト内の
被殺菌物周囲に脱気不良又は流れのよどみ(不均一な流
れ)が発生する傾向があるため、殺菌中の温度のばらつ
きが生じ、品質を維持できない、(2)設備費用が高
い、等の問題があった。そこで、最近では、上記問題が
なく構造が簡単ないわゆるシャワー式殺菌法を用いてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシャワ
ー式殺菌法では、被加熱物の形状により、熱水の接触ム
ラが生じ、加熱ムラが大きくなり、又、加熱殺菌時のラ
ンニングコストも高くなる。本発明は、上記課題を解決
するために、殺菌設定温度になるまでの温度上昇時の脱
気不良による加熱むらを少なくすると共に、熱媒体の接
触ムラを少なくし、殺菌時におけるランニングコストを
低減できるレトルト殺菌方法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、レトルト本体の中にある被殺菌包装物を
レトルト殺菌する方法において、レトルト本体内の温度
が殺菌設定温度に達成するまでは、熱水を上部からシャ
ワー状に降り注いで被殺菌包装物を脱気及び加熱し、殺
菌設定温度に達成した後は、蒸気を噴出して前記被殺菌
包装物を殺菌する。
【0005】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明を実施するためのシャワー式レトルト殺菌
装置Aは、図1に示すように、水平方向に延びたほぼ円
筒形(釜半径は1m)のレトルト本体1と、レトルト本
体1の内壁の上部に取り付けられ、加熱媒体としての熱
水を導入する熱水導入部2と、レトルト本体1内のほぼ
中間部分で多段に着脱自在に積層され缶詰、レトルトパ
ウチ詰、プラスチック成形容器詰食品などの被殺菌包装
物(図示せず)を収容するためのトレー3と、熱水導入
部2から導入された熱水を被殺菌包装物にシャワー状に
降水するシャワー形成手段4と、被殺菌包装物へ蒸気を
噴出する蒸気吹出管20,21,22を有する。熱水導
入部2は、実質的に水平方向に延びた菅であり、下面に
多数の孔が均一に設けられている。熱水導入部2は、そ
の上側中央部分において、レトルト本体1の外側にある
熱水供給管5と連結されている。シャワー形成手段4
は、共にステンレス製で多数の孔を有する第1水圧調整
棚6及び第2水圧調整棚7からなり、熱水導入部2とト
レー3との間に配置される。
【0006】蒸気吹出管20は、下方から上方へ蒸気を
噴出する噴出ノズル(図示せず)を有し、蒸気吹出管2
1,22は、両側面から中央へ蒸気を噴出する噴出ノズ
ル(図示せず)を有する。蒸気吹出管20,21,22
は、それぞれ蒸気供給管23に連結されている。24は
蒸気供給弁である。レトルト本体1の下側部分には給水
部8aが設けられ、その給水部8aに、給水管8を介し
て水が供給される。給水管8と熱水供給管5とは図示し
ない方向制御弁を介して連結されており、その方向制御
弁の切り換えにより給水部8aに供給された水は、図示
しないポンプによって熱水供給管5に圧送され、加熱装
置により所定温度の熱水に加熱される。レトルト本体1
の上部には、加圧管13が連結され、エアータンク14
aとエアーコンプレッサ14bからなる加圧装置14に
よりレトルト本体1内を加圧する。次に、本発明の実施
例の作用について説明する。まず、給水装置から給水管
8を介してレトルト本体1内の給水部8aに水位で20
cm程度まで水を供給する。次いで、供給された水をポン
プによって圧送し、その水を加熱装置によって所定の殺
菌設定温度(約120℃)まで加熱する。加熱された熱
水は熱水供給管5を介して、熱水導入部2に導入され、
熱水導入部2の孔から第1水圧調整棚6、第2水圧調整
棚7を通る。第2水圧調整棚7の孔から落ちた熱水は、
トレー3に収容された被殺菌包装物にシャワー状に降水
する。熱水による降水量は360l/min 程度である。
【0007】被殺菌包装物に降水した熱水は、レトルト
本体1内の給水部8aに戻り、次いで再度、給水管8,
熱水供給管5を介して循環される。上記シャワー殺菌工
程はレトルト本体1内の温度が殺菌設定温度(約120
℃)になるまで行われる(10分間)。殺菌設定温度に
達成した後は、シャワー式の殺菌を停止し、代わりに蒸
気供給管24を開状態にして、蒸気を蒸気供給管23を
介して蒸気吹出管20,21,22から噴出させて、被
殺菌包装物を殺菌する(15分間)。上記工程を経て殺
菌工程が終了する。図3は、シャワー式殺菌と蒸気式殺
菌を組み合わせた本発明により、レトルトパウチを22
段目のトレーに収納して殺菌する際の、21段目のトレ
ーにおける前端部,2段目のトレーにおける前端部にお
ける温度変化を経時的に示すグラフである。一方、図4
は、従来の蒸気式殺菌装置のみを用いて、レトルトパウ
チを22段のトレーに収納して殺菌する際の、21段目
のトレーにおける前端部,2段目のトレーにおける前端
部における温度変化を経時的に示すグラフである。
【0008】図3及び図4のグラフを比較すると明らか
なように、本発明によれば、レトルト本体1内の温度が
殺菌設定温度になるまでの温度上昇時はシャワー式の加
熱が行われるので、蒸気式殺菌のみを行う場合に比べ、
各段の間の温度差が少なく、より均一で安定した加熱を
行うことができる。又、レトルト本体1内の温度が殺菌
設定温度に達成された後は、蒸気式の殺菌が行われるの
で、シャワー式殺菌のみを行う場合に比べ、殺菌時にお
ける蒸気消費量を50%削減でき、その分ランニングコ
ストを低減できる。以上、本発明の好ましい実施例を説
明したが、発明の範囲又は精神に逸脱することなく、特
許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内において
開示した実施例に種々の変更をすることができることは
明らかである。従って、殺菌設定温度,殺菌時間等は、
殺菌される包装物の種類や量等の諸条件により適宜変更
されるべきである。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、レトルト本体内の温度
が殺菌設定温度になるまでの温度上昇時はシャワー式の
殺菌が行われるので、蒸気式殺菌のみを行う場合に比
べ、各段の間の温度差が少なく、より均一で安定した加
熱を行うことができる。又、レトルト本体内の温度が殺
菌設定温度に達成された後は、蒸気式の殺菌が行われる
ので、シャワー式殺菌のみを行う場合に比べ、殺菌時に
おける蒸気消費量を50%削減でき、その分ランニング
コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する装置を概略的に示す正面断面
図である。
【図2】本発明を実施する装置を概略的に示す側断面図
である。
【図3】本発明により、レトルトパウチを22段のトレ
ーに収納して殺菌する際の、21段目のトレーにおける
前端部,2段目のトレーにおける前端部における温度変
化を経時的に示すグラフである。
【図4】従来の蒸気式殺菌装置により、レトルトパウチ
を22段のトレーに収納して殺菌する際の、21段目の
トレーにおける前端部,2段目のトレーにおける前端部
における温度変化を経時的に示すグラフである。
【符号の説明】
A…レトルト殺菌装置 1…レトルト本体 2…熱水導入部 3…トレー 4…シャワー形成手段 5…熱水供給管 6…第1水圧調整棚 7…第2水圧調整棚 8…給水管 20,21,22…蒸気吹出管 23…蒸気供給管 24…蒸気供給弁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、レトルト本体の中にある被殺菌包装物を
レトルト殺菌する方法において、レトルト本体内の温度
が殺菌設定温度に達成するまでは、熱水を上部からシャ
ワー状に降り注いで被殺菌包装物を加熱し、殺菌設定温
度に達成した後は、蒸気を噴出して前記被殺菌包装物を
殺菌する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】被殺菌包装物に降水した熱水は、レトルト
本体1内の給水部8aに戻り、次いで再度、給水管8,
熱水供給管5を介して循環される。上記シャワー加熱
程はレトルト本体1内の温度が殺菌設定温度(約120
℃)になるまで行われる(10分間)。殺菌設定温度に
達成した後は、シャワー式の加熱を停止し、代わりに蒸
気供給管24を開状態にして、蒸気を蒸気供給管23を
介して蒸気吹出管20,21,22から噴出させて、被
殺菌包装物を殺菌する(15分間)。上記工程を経て殺
菌工程が終了する。図3は、シャワー式殺菌と蒸気式殺
菌を組み合わせた本発明により、レトルトパウチを22
段目のトレーに収納して殺菌する際の、21段目のトレ
ーにおける前端部,2段目のトレーにおける前端部にお
ける温度変化を経時的に示すグラフである。一方、図4
は、従来の蒸気式殺菌装置のみを用いて、レトルトパウ
チを22段のトレーに収納して殺菌する際の、21段目
のトレーにおける前端部,2段目のトレーにおける前端
部における温度変化を経時的に示すグラフである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、レトルト本体内の温度
が殺菌設定温度になるまでの温度上昇時はシャワー式の
加熱が行われるので、蒸気式殺菌のみを行う場合に比
べ、各段の間の温度差が少なく、より均一で安定した加
熱を行うことができる。又、レトルト本体内の温度が殺
菌設定温度に達成された後は、蒸気式の殺菌が行われる
ので、シャワー式殺菌のみを行う場合に比べ、殺菌時に
おける蒸気消費量を50%削減でき、その分ランニング
コストを低減できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レトルト本体の中にある被殺菌包装物をレ
    トルト殺菌する方法において、 レトルト本体内の温度が殺菌設定温度に達成するまで
    は、熱水を上部からシャワー状に降り注いで被殺菌包装
    物を脱気及び加熱し、殺菌設定温度に達成した後は、蒸
    気を噴出して前記被殺菌包装物を殺菌する、ことを特徴
    とするレトルト殺菌方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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