JPH0714336A - 磁気記録装置 - Google Patents
磁気記録装置Info
- Publication number
- JPH0714336A JPH0714336A JP15328493A JP15328493A JPH0714336A JP H0714336 A JPH0714336 A JP H0714336A JP 15328493 A JP15328493 A JP 15328493A JP 15328493 A JP15328493 A JP 15328493A JP H0714336 A JPH0714336 A JP H0714336A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- slider
- magnetic disk
- magnetic head
- recording medium
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- Pending
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- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
- Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気ディスク装置における磁気ヘッドスライ
ダと磁気ディスクの摺動強度を上げる。 【構成】 磁気ディスク装置10が、磁気ディスク6と
の対向面へSiを形成した後Cイオン5を打ち込み、C
を含むSi層4を有するスライダレール2を持つ磁気ヘ
ッドスライダ1と、表面に主としてカーボンからなる保
護膜を有する磁気ディスクとを有する。 【効果】 磁気ヘッド及び磁気ディスクの摩耗及び損傷
が軽減され摺動強度が上がりCS/S寿命が伸びその結
果、装置の摺動信頼性が向上する。
ダと磁気ディスクの摺動強度を上げる。 【構成】 磁気ディスク装置10が、磁気ディスク6と
の対向面へSiを形成した後Cイオン5を打ち込み、C
を含むSi層4を有するスライダレール2を持つ磁気ヘ
ッドスライダ1と、表面に主としてカーボンからなる保
護膜を有する磁気ディスクとを有する。 【効果】 磁気ヘッド及び磁気ディスクの摩耗及び損傷
が軽減され摺動強度が上がりCS/S寿命が伸びその結
果、装置の摺動信頼性が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドが磁気記録
媒体の表面を浮上して記録再生を行なう磁気記録装置に
関するものである。
媒体の表面を浮上して記録再生を行なう磁気記録装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に知られているように、コンピュー
タなどの外部磁気記録装置の分野では、記録密度の向
上、データ転送速度の高速化のためさまざまな研究が行
われている。そのために磁気ディスク装置においては、
磁気ヘッドの低浮上化、磁気記録媒体である磁気ディス
クの高速回転化が年々行われており、特に磁気ヘッドと
磁気記録媒体との間のスペーシングを微小化させる技術
の進歩は目覚ましい。近年、磁気ヘッドや磁気記録媒体
の表面粗さの微小化を図るなどして、0.1μm以下の
磁気ヘッドの低浮上化を実現している。
タなどの外部磁気記録装置の分野では、記録密度の向
上、データ転送速度の高速化のためさまざまな研究が行
われている。そのために磁気ディスク装置においては、
磁気ヘッドの低浮上化、磁気記録媒体である磁気ディス
クの高速回転化が年々行われており、特に磁気ヘッドと
磁気記録媒体との間のスペーシングを微小化させる技術
の進歩は目覚ましい。近年、磁気ヘッドや磁気記録媒体
の表面粗さの微小化を図るなどして、0.1μm以下の
磁気ヘッドの低浮上化を実現している。
【0003】しかしながら、上記のようにスペーシング
の微小化を図った磁気ディスク装置では、磁気ヘッド・
磁気ディスク間の接触頻度が増すため、磁気ヘッドおよ
び磁気ディスクの摩耗、損傷が著しい。そのため、装置
の摺動信頼性が著しく低下し、正常な磁気記録が行えな
いという問題が発生する。
の微小化を図った磁気ディスク装置では、磁気ヘッド・
磁気ディスク間の接触頻度が増すため、磁気ヘッドおよ
び磁気ディスクの摩耗、損傷が著しい。そのため、装置
の摺動信頼性が著しく低下し、正常な磁気記録が行えな
いという問題が発生する。
【0004】従来から磁気ヘッドのスライダ材料として
はAl2O3−TiC及びZrO2等の複合セラミックス
材料が用いられており、また磁気ディスクとしてはスパ
ッタ法で形成した薄膜磁気ディスクが多く用いられる。
はAl2O3−TiC及びZrO2等の複合セラミックス
材料が用いられており、また磁気ディスクとしてはスパ
ッタ法で形成した薄膜磁気ディスクが多く用いられる。
【0005】また磁気ヘッドの低浮上化、磁気ディスク
の高速回転化は、コンタクトスタート・ストップ(以下
CS/Sと略す)の摺動強度について影響を及ぼし、磁
気ディスク装置の寿命を著しく低下させることが知られ
ている。
の高速回転化は、コンタクトスタート・ストップ(以下
CS/Sと略す)の摺動強度について影響を及ぼし、磁
気ディスク装置の寿命を著しく低下させることが知られ
ている。
【0006】磁気ヘッドスライダ面に摺動強度を上げる
目的で膜を有する磁気ヘッドとしては、特開昭63−2
82912号公報に記載の磁気ヘッドがある。
目的で膜を有する磁気ヘッドとしては、特開昭63−2
82912号公報に記載の磁気ヘッドがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に、高記憶容
量、高速データ転送を図るために、磁気ヘッドの低浮上
化、そして磁気記録媒体である磁気ディスクの高速回転
化は、必須課題である。
量、高速データ転送を図るために、磁気ヘッドの低浮上
化、そして磁気記録媒体である磁気ディスクの高速回転
化は、必須課題である。
【0008】磁気ヘッドの浮上においては、磁気ディス
クの表面粗さを小さくしたり、両者間の押し付け力を増
す事で磁気ヘッドの低浮上化ができるが、狭スペースの
ため磁気ヘッドと磁気ディスクの接触頻度は増加する。
さらに磁気ディスクの回転数が上がると、一回の接触に
おける磁気ヘッドと磁気記録媒体の損傷が増加し、磁気
ヘッドと磁気記録媒体の寿命が著しく低下する。また磁
気ディスクの回転数が増加することにより、CS/Sに
おいても寿命を低下させる。
クの表面粗さを小さくしたり、両者間の押し付け力を増
す事で磁気ヘッドの低浮上化ができるが、狭スペースの
ため磁気ヘッドと磁気ディスクの接触頻度は増加する。
さらに磁気ディスクの回転数が上がると、一回の接触に
おける磁気ヘッドと磁気記録媒体の損傷が増加し、磁気
ヘッドと磁気記録媒体の寿命が著しく低下する。また磁
気ディスクの回転数が増加することにより、CS/Sに
おいても寿命を低下させる。
【0009】上述の公知例は、ヘッド/ディスク間の吸
着及び耐摩耗性についての記載はあるが、CS/S時の
耐摺動性については考慮されていない。
着及び耐摩耗性についての記載はあるが、CS/S時の
耐摺動性については考慮されていない。
【0010】本発明の目的は、磁気ヘッドと磁気記録媒
体である磁気ディスクのCS/S時における耐摺動性の
向上を実現し、高い信頼性を得ることができる磁気ヘッ
ドスライダを磁気ディスク装置に適用することで、高信
頼性を有する磁気ディスク装置を提供することである。
さらに他の目的は、薄膜磁気変換器、特に磁気抵抗効果
型の磁気変換器の耐食性を向上させることにある。
体である磁気ディスクのCS/S時における耐摺動性の
向上を実現し、高い信頼性を得ることができる磁気ヘッ
ドスライダを磁気ディスク装置に適用することで、高信
頼性を有する磁気ディスク装置を提供することである。
さらに他の目的は、薄膜磁気変換器、特に磁気抵抗効果
型の磁気変換器の耐食性を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明における磁気ディ
スク装置は、磁気ディスクの回転によって浮上する磁気
ヘッドが、少なくとも磁気記録媒体に対向するスライダ
レール部にCを含有するSi膜を有する。
スク装置は、磁気ディスクの回転によって浮上する磁気
ヘッドが、少なくとも磁気記録媒体に対向するスライダ
レール部にCを含有するSi膜を有する。
【0012】また上記の膜は、薄膜磁気変換器の部分を
被覆するように設けてもよい。
被覆するように設けてもよい。
【0013】
【作用】少なくともスライダ面にCを含むSi膜を有す
る磁気ヘッドは、C膜を保護膜とする磁気記録媒体との
摺動時の相性が良い。このため、磁気ヘッドと磁気記録
媒体との接触頻度や摺動時間が増加しても磁気ヘッドの
摩耗及び損傷そして磁気記録媒体保護膜の摩耗及び損傷
を抑制することができる。さらにCS/S時の摺動強度
も向上する。
る磁気ヘッドは、C膜を保護膜とする磁気記録媒体との
摺動時の相性が良い。このため、磁気ヘッドと磁気記録
媒体との接触頻度や摺動時間が増加しても磁気ヘッドの
摩耗及び損傷そして磁気記録媒体保護膜の摩耗及び損傷
を抑制することができる。さらにCS/S時の摺動強度
も向上する。
【0014】また上記の膜は緻密に磁気変換器を被覆し
ているため、水分等による腐食を防止することができ
る。
ているため、水分等による腐食を防止することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
る。
【0016】図1には本発明が適用された磁気ヘッドス
ライダの一実施例の図を示す。磁気ヘッドスライダ1は
Al2O3やTiCなどの複合セラミックス材から成り、
スライダレール2の空気流出端後部に薄膜磁気変換器
(図示せず)を搭載している。薄膜磁気変換器としては
誘導型や磁気抵抗効果型などが用いられる。そして磁気
ディスク(図示せず)と接触するスライダレール2の媒
体対向面に、少なくともCを含有するSi層4を形成し
ている。本実施例では、スライダレール2が磁気ヘッド
スライダ1に2本平行に設けられている双胴型を例示し
たが、本発明が適用される磁気ディスク装置の磁気ヘッ
ドスライダは、このタイプの磁気ヘッドスライダに限ら
れるものではない。
ライダの一実施例の図を示す。磁気ヘッドスライダ1は
Al2O3やTiCなどの複合セラミックス材から成り、
スライダレール2の空気流出端後部に薄膜磁気変換器
(図示せず)を搭載している。薄膜磁気変換器としては
誘導型や磁気抵抗効果型などが用いられる。そして磁気
ディスク(図示せず)と接触するスライダレール2の媒
体対向面に、少なくともCを含有するSi層4を形成し
ている。本実施例では、スライダレール2が磁気ヘッド
スライダ1に2本平行に設けられている双胴型を例示し
たが、本発明が適用される磁気ディスク装置の磁気ヘッ
ドスライダは、このタイプの磁気ヘッドスライダに限ら
れるものではない。
【0017】図2は本発明が適用された磁気ヘッドスラ
イダの構造断面概略図を示す。図2においてスライダレ
ール2の媒体対向面は、図2(a)のようにスライダレ
ール2の媒体対向面にSi層3を例えば蒸着法等により
形成させたのちに、Cイオン5を打ち込んで、図2
(b)に示すようにCを含有するSi層4を、形成させ
たものである。
イダの構造断面概略図を示す。図2においてスライダレ
ール2の媒体対向面は、図2(a)のようにスライダレ
ール2の媒体対向面にSi層3を例えば蒸着法等により
形成させたのちに、Cイオン5を打ち込んで、図2
(b)に示すようにCを含有するSi層4を、形成させ
たものである。
【0018】Si層3はスライダ面から薄膜磁気変換器
の部分まで被覆するように形成してもよい。この場合に
は薄膜磁気変換器の水分等による腐食を防止する効果が
ある。
の部分まで被覆するように形成してもよい。この場合に
は薄膜磁気変換器の水分等による腐食を防止する効果が
ある。
【0019】またこの被覆層の厚さは最大で50nmが
好ましい。この被覆層が厚いと、磁気ヘッドと磁気ディ
スク間の浮上スペーシングロスになるため薄いほど好ま
しく、2〜20nmは本発明を実施するに当たって更に
好ましい。
好ましい。この被覆層が厚いと、磁気ヘッドと磁気ディ
スク間の浮上スペーシングロスになるため薄いほど好ま
しく、2〜20nmは本発明を実施するに当たって更に
好ましい。
【0020】図2(a)におけるCを含有するSi層4
の形成方法としては、Cイオン5を加速電圧10keV
前後で打ち込むことにより、表面から5〜10nmにC
を含むSi層4を形成することができる。また、Cイオ
ン5の注入時間を制御することにより膜中のSiとC量
比をコントロールできる。Cイオンの打ち込みについて
は、本実施例ではイオンを加速電圧10keV前後で打
ち込んだが、本発明は、この条件に特定される訳ではな
い。
の形成方法としては、Cイオン5を加速電圧10keV
前後で打ち込むことにより、表面から5〜10nmにC
を含むSi層4を形成することができる。また、Cイオ
ン5の注入時間を制御することにより膜中のSiとC量
比をコントロールできる。Cイオンの打ち込みについて
は、本実施例ではイオンを加速電圧10keV前後で打
ち込んだが、本発明は、この条件に特定される訳ではな
い。
【0021】図3は、CS/S時の磁気ディスク6と磁
気スライダヘッド1の関係を示した図である。磁気ディ
スク装置は装置が停止している時には磁気ヘッドスライ
ダは磁気記録媒体と接触しており(図3(a))、磁気
記録媒体が回転することにより空気流が発生して磁気ヘ
ッドスライダを浮上させる(図3(c))CS/S方式
を採用しているが、磁気記録媒体が回転を始める段階で
は磁気ヘッドスライダと磁気記録媒体とは接触しながら
動く(図3(b))。このCS/S時の摺動強度を上げ
ることにより装置寿命は向上する。
気スライダヘッド1の関係を示した図である。磁気ディ
スク装置は装置が停止している時には磁気ヘッドスライ
ダは磁気記録媒体と接触しており(図3(a))、磁気
記録媒体が回転することにより空気流が発生して磁気ヘ
ッドスライダを浮上させる(図3(c))CS/S方式
を採用しているが、磁気記録媒体が回転を始める段階で
は磁気ヘッドスライダと磁気記録媒体とは接触しながら
動く(図3(b))。このCS/S時の摺動強度を上げ
ることにより装置寿命は向上する。
【0022】図4は、本発明を適用した磁気ディスク装
置の構造概略図である。図4(a)は、磁気ディスク装
置を上部から透過して見た磁気ディスク装置の概略図で
ある。図4(b)は、図4(a)のA−A’断面から見
た磁気ディスク装置の構造概略図である。
置の構造概略図である。図4(a)は、磁気ディスク装
置を上部から透過して見た磁気ディスク装置の概略図で
ある。図4(b)は、図4(a)のA−A’断面から見
た磁気ディスク装置の構造概略図である。
【0023】磁気ディスク6がスピンドル7に所定枚数
取り付けられている。磁気ディスク6の表面には、主と
してカーボンからなる保護膜が形成されている(図示せ
ず)。そして磁気ヘッドスライダ1は、磁気ヘッド駆動
部8により磁気ディスク6上の任意のトラック位置に磁
気ヘッドスライダ1を移動させることができる。そして
磁気ヘッドスライダ1に設けられた薄膜磁気変換機(図
示せず)を通じて、磁気ディスク6へ情報の書き込み/
読み出しを行なう。磁気ディスク装置10と上位装置
(図示せず)との書き込み/読み出し信号の応答は、記
録再生信号処理系9を通じて行なわれる。記録再生信号
処理系9は具体的には、上記信号の応答に必要な回路を
備えた基板等からなっている。
取り付けられている。磁気ディスク6の表面には、主と
してカーボンからなる保護膜が形成されている(図示せ
ず)。そして磁気ヘッドスライダ1は、磁気ヘッド駆動
部8により磁気ディスク6上の任意のトラック位置に磁
気ヘッドスライダ1を移動させることができる。そして
磁気ヘッドスライダ1に設けられた薄膜磁気変換機(図
示せず)を通じて、磁気ディスク6へ情報の書き込み/
読み出しを行なう。磁気ディスク装置10と上位装置
(図示せず)との書き込み/読み出し信号の応答は、記
録再生信号処理系9を通じて行なわれる。記録再生信号
処理系9は具体的には、上記信号の応答に必要な回路を
備えた基板等からなっている。
【0024】本発明による磁気ヘッドスライダ1をこの
磁気ディスク装置10に搭載して、磁気ヘッドスライダ
1と磁気ディスク6の摺動評価を行った。
磁気ディスク装置10に搭載して、磁気ヘッドスライダ
1と磁気ディスク6の摺動評価を行った。
【0025】図5は、Cイオン打ち込みの加速電圧とC
S/Sパス回数のグラフを示し、上述した装置を用いて
試験を行った結果を表す。これは、Cイオン5の加速電
圧と磁気ディスク6に目視で確認できる傷が発生するま
でのCS/Sパス回数の関係を示したものである。Cイ
オン5を打ち込む際の加速電圧が高いほど、Cを含むS
i層4を深く形成することができる。Cを打ち込んだS
i層にはSiCが形成されていることが確認された。ま
た、薄膜X線回折法によりアモルファスであることが確
認され、微小欠陥のない緻密な膜であることがわかっ
た。これにより、水分等の通気性が小さく、薄膜磁気変
換器までこのCを含むSi層4を形成することで、薄膜
磁気変換器の耐食性が向上する。
S/Sパス回数のグラフを示し、上述した装置を用いて
試験を行った結果を表す。これは、Cイオン5の加速電
圧と磁気ディスク6に目視で確認できる傷が発生するま
でのCS/Sパス回数の関係を示したものである。Cイ
オン5を打ち込む際の加速電圧が高いほど、Cを含むS
i層4を深く形成することができる。Cを打ち込んだS
i層にはSiCが形成されていることが確認された。ま
た、薄膜X線回折法によりアモルファスであることが確
認され、微小欠陥のない緻密な膜であることがわかっ
た。これにより、水分等の通気性が小さく、薄膜磁気変
換器までこのCを含むSi層4を形成することで、薄膜
磁気変換器の耐食性が向上する。
【0026】摺動による磁気ヘッドスライダ1のスライ
ダレール2の摩耗を考えると、Cを含むSi層4の厚さ
は最低10nmくらいは必要である。10nmくらいの
Cを含むSi層4を形成するには、Cイオン5を打ち込
むための加速電圧が10keV以上は必要である。こう
して10nm前後のCを含むSi層4を持つ磁気ヘッド
スライダ1は、磁気ディスク6に目視で確認できる傷が
発生するまでのCS/Sパス回数が向上する。
ダレール2の摩耗を考えると、Cを含むSi層4の厚さ
は最低10nmくらいは必要である。10nmくらいの
Cを含むSi層4を形成するには、Cイオン5を打ち込
むための加速電圧が10keV以上は必要である。こう
して10nm前後のCを含むSi層4を持つ磁気ヘッド
スライダ1は、磁気ディスク6に目視で確認できる傷が
発生するまでのCS/Sパス回数が向上する。
【0027】このようなスライダの構造を構成すること
により、磁気ヘッド1と磁気ディスク6とのCS/S時
の摺動強度を飛躍的に向上させることができる。比較例
としてAl2O3−TiC複合セラミックスからなるスラ
イダに、上記の薄膜を形成しない場合、浮上量0.09
μmでCS/S試験を行うと、パス回数10k回で磁気
ディスク面に目視のキズが発生した。また磁気抵抗効果
型の薄膜磁気変換器を有する磁気ヘッドの場合、耐食性
が劣り、実用に供することができなかった。
により、磁気ヘッド1と磁気ディスク6とのCS/S時
の摺動強度を飛躍的に向上させることができる。比較例
としてAl2O3−TiC複合セラミックスからなるスラ
イダに、上記の薄膜を形成しない場合、浮上量0.09
μmでCS/S試験を行うと、パス回数10k回で磁気
ディスク面に目視のキズが発生した。また磁気抵抗効果
型の薄膜磁気変換器を有する磁気ヘッドの場合、耐食性
が劣り、実用に供することができなかった。
【0028】Al2O3−TiC系のスライダとC(カー
ボン)系の保護膜を有する磁気ディスクを組み合わせた
磁気ディスク装置では、特に磁気ディスク装置内の相対
湿度が低い使用条件、例えば相対湿度20%以下の時に
本発明と通常のスライダを使用した場合の摺動寿命に顕
著な差が見られた。そのため本発明は磁気ディスク装置
内の相対湿度がより低い場合に、より効果的に作用する
と考えられる。
ボン)系の保護膜を有する磁気ディスクを組み合わせた
磁気ディスク装置では、特に磁気ディスク装置内の相対
湿度が低い使用条件、例えば相対湿度20%以下の時に
本発明と通常のスライダを使用した場合の摺動寿命に顕
著な差が見られた。そのため本発明は磁気ディスク装置
内の相対湿度がより低い場合に、より効果的に作用する
と考えられる。
【0029】本発明は上記に示した例に限定されること
はなく、磁気ディスク6と接触するスライダレール面2
に少なくともCとSiを含む薄膜が形成されていれば、
同様の効果が得られる。この薄膜を形成する方法は上記
に限定されることはなく、C以外にFを同時にSi層内
に注入してもよい。例えばSiH4とCF4のプラズマC
VD法によりSi,C,Fを含むアモルファスの薄膜を
形成することができる。この場合、さらに摺動特性が向
上すると共に薄膜の表面エネルギが低下するため耐食性
も向上する。
はなく、磁気ディスク6と接触するスライダレール面2
に少なくともCとSiを含む薄膜が形成されていれば、
同様の効果が得られる。この薄膜を形成する方法は上記
に限定されることはなく、C以外にFを同時にSi層内
に注入してもよい。例えばSiH4とCF4のプラズマC
VD法によりSi,C,Fを含むアモルファスの薄膜を
形成することができる。この場合、さらに摺動特性が向
上すると共に薄膜の表面エネルギが低下するため耐食性
も向上する。
【0030】スライダ面に形成する膜は上記の1層に限
定されることはなく他の組成の膜を積層してもよい。
定されることはなく他の組成の膜を積層してもよい。
【0031】本発明は磁気ヘッドと磁気ディスクの浮上
スペーシングが0.1μm以下の磁気ディスク装置に特
に効果がある。
スペーシングが0.1μm以下の磁気ディスク装置に特
に効果がある。
【0032】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明を適用する
磁気ディスク装置は、従来装置よりも磁気ヘッドの低浮
上化、及び磁気記録媒体の高速回転化時の摺動強度を向
上させることができ、高記憶容量化、高速データ転送を
実現することができる。
磁気ディスク装置は、従来装置よりも磁気ヘッドの低浮
上化、及び磁気記録媒体の高速回転化時の摺動強度を向
上させることができ、高記憶容量化、高速データ転送を
実現することができる。
【図1】本発明が適用された磁気ヘッドスライダの一実
施例の概要傾斜図である。
施例の概要傾斜図である。
【図2】本発明が適用された磁気ヘッドスライダの構造
断面概略図を示す。
断面概略図を示す。
【図3】CS/S時の磁気ディスクと磁気スライダヘッ
ドの関係を示した図である。
ドの関係を示した図である。
【図4】本発明の一実施例を示す磁気ディスク装置の構
造概略図である。
造概略図である。
【図5】Cイオン打ち込みの加速電圧とCS/Sパス回
数のグラフ。
数のグラフ。
1 磁気ヘッドスライダ 2 スライダレール 3 Si膜 4 Cを含んだSi膜 5 Cイオン 6 磁気ディスク 7 磁気ディスク駆動部 8 磁気ヘッド駆動部 9 記録再生信号処理系 10 磁気ディスク装置
Claims (1)
- 【請求項1】 表面に主としてカーボンからなる保護膜
を有する磁気記録媒体と、少なくとも前記磁気記録媒体
に対向するスライダレール面にCとSiを必須元素とす
る薄膜を持つ磁気ヘッドスライダと、前記磁気記録媒体
を回転させる手段と、前記磁気記録媒体の回転により浮
上する前記磁気ヘッドスライダによって前記磁気記録媒
体へ情報の記録再生を行なう手段とを備えたことを特徴
とする磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15328493A JPH0714336A (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | 磁気記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15328493A JPH0714336A (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | 磁気記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0714336A true JPH0714336A (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=15559114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15328493A Pending JPH0714336A (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | 磁気記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714336A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6603637B1 (en) * | 1998-01-27 | 2003-08-05 | Seagate Technology Llc | Ion beam treatments for magnetic recording heads and magnetic recording media |
-
1993
- 1993-06-24 JP JP15328493A patent/JPH0714336A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6603637B1 (en) * | 1998-01-27 | 2003-08-05 | Seagate Technology Llc | Ion beam treatments for magnetic recording heads and magnetic recording media |
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