JPH07143343A - 符号化装置 - Google Patents

符号化装置

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JPH07143343A
JPH07143343A JP5309678A JP30967893A JPH07143343A JP H07143343 A JPH07143343 A JP H07143343A JP 5309678 A JP5309678 A JP 5309678A JP 30967893 A JP30967893 A JP 30967893A JP H07143343 A JPH07143343 A JP H07143343A
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JP
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quantization
data
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Application number
JP5309678A
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English (en)
Inventor
Takeshi Umezawa
健 梅澤
Yoshihiro Maei
佳博 前井
Yoshiaki Tezuka
芳明 手塚
Takashi Sakayama
隆志 坂山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非可逆符号化の繰り返しによる画情報の欠落
を抑制する。 【構成】 符号化/復号化部40では、主量子化テーブ
ル43および一時量子化テーブル44を用いて量子化お
よび逆量子化が行われる。前記主量子化テーブル43
は、最終的に画情報を送出する際に使用されるテーブル
である。一時量子化テーブル44は、主量子化テーブル
が決定されていない場合に、画情報を一時的に蓄積する
ため一時的な量子化に使用されるテーブルである。前記
一時量子化テーブル44を使用して蓄積されたデータ
は、送信に際して一旦復号され、主量子化テーブル43
で2度目の量子化とエントロピー符号化されて送信され
る。前記一時量子化テーブル44は、前記2度の量子化
が行われた場合でも1回の量子化による情報の欠落だけ
に止めることができるような要素に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は符号化装置に関するもの
であり、特に、符号化および復号化の繰り返しによって
生じる画質の劣化を防止するのに好適な符号化装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】非可逆符号化データ通信方法の例とし
て、ファクシミリ装置によるカラー静止画像の通信方法
を説明する。図12は非可逆式符号化方式を採用した画
像通信方法におけるデータ処理フローを示すブロック図
である。同図において、CCDイメージセンサ等で構成
される読取装置100は、読取った原稿の画像データを
R,G,Bの三原色に分解し、それぞれに対応したアナ
ログ信号を出力する。A/D変換器101は、読取装置
100から供給された各色のアナログ信号を、それぞれ
予定のビット数(例えば12ビット)のデジタル信号に
変換して出力する。
【0003】読取装置100で読取られた画像データ
は、一般に、シェーディングといわれる歪みを有してい
る。このシェーディングは、主走査方向の照明の不均一
や、レンズの性質によるイメージセンサの光量の不均
一、ならびにイメージセンサの感度の不均一に起因して
生じるとされている。シェーディング補正装置102で
は、これらの不均一を補正するための処理が行われる。
【0004】色空間変換装置103は、シェーディング
補正装置102から供給された画像データ(R,G,
B)をCIELAB色空間のL* ,a* ,b* の各信号
に変換する。CIELABは、国際照明学会(CIE)
で定めた色空間の表現法である。符号化装置104で
は、色空間変換された画像データが圧縮符号化される。
ここでは、データの直交変換、量子化、エントロピー符
号化等の処理が行われる。圧縮符号化された画像データ
は、図示しない画情報メモリに一旦蓄積され、送信指令
に応答して受信機側に送信される。前記符号化装置10
4におけるデータの直交変換、量子化、エントロピー符
号化等の処理のためのパラメータは、符号化された画像
データの復号に使用するため、受信機側に送信される。
【0005】画像データとその処理のためのパラメータ
を供給された受信機側では、まず、受信した画像データ
を復号化装置105で信号L* ,a* ,b* に復号し、
次いで、この信号L* ,a* ,b* をYMC変換装置1
06に供給し、ルックアップテーブルを参照して信号Y
(黄),M(マジェンタ),C(シアン)に変換する。
信号Y,M,Cは、K生成装置107に供給され、イン
クやトナーの消費量削減や色再現範囲の拡大つまり黒の
再現性向上等を目的とした下色除去(UCR)の処理が
行われる。さらに、UCR処理が施された信号に対して
は、デジタルフィルタ108で、文字等のエッジ強調
や、画像中のノイズ除去等のために2次元空間のデジタ
ルフィルタ処理が施される。
【0006】TRC処理装置109では、例えば線形な
入力信号が非線形な信号として出力される等のプリンタ
の特性の補正や、濃度の指示への対応を目的として非線
形な変換が行われる。中間調生成装置110では、連続
調を再現できないプリンタや、希望する階調数より少な
い階調数でしか再現できないプリンタを用いる場合のた
め、TRC処理装置109から供給された信号を擬似中
間調画像データに変換する。擬似中間調画像データへの
変換には、ディザ法、誤差拡散法、アナログ・スクリー
ン・ジェネレータによる変換方法等がある。以上の処理
がなされた信号はプリンタ111に供給され、プリント
画として出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のファクシミ
リ装置による画像通信方法では次のような問題点があっ
た。前記符号化装置104は、入力信号を直交変換し、
量子化し、さらにエントロピー符号化して出力するよう
に構成されている。ところで、前記符号化された画像デ
ータをエントロピー復号、逆量子化、および逆直交変換
して復号する場合、前記量子化によって発生する情報欠
落のために、符号化前のデータが完全には再現されな
い。つまり該符号化方式は非可逆性を有している。した
がって、画像データの符号化および復号化の回数は最小
限に止めるのが望ましい。
【0008】しかしながら、画像データを符号化して画
情報メモリに蓄積した後、前記量子化において使用され
る量子化テーブルを変更して再度の符号化を必要とする
場合がある。例えば、受信機とのネゴシェーションによ
り、受信機のプリンタの状態または能力が送信機に通知
され、送信機がその状態や能力等に応じた量子化テーブ
ルを選択してそれを量子化に用いる場合や、受信機のプ
リンタに適した量子化テーブルが受信機から送信機へ通
知され、その量子化テーブルを量子化に用いる場合があ
る。また、同報や中継同報では受信機毎あるいは端局毎
に、これら受信機等のプリンタに適した量子化テーブル
を用いて量子化する場合がある。
【0009】これらの場合、符号化されて蓄積されてい
る画像データを読み出して復号し、新たに決定された量
子化テーブルを使用して符号化することになり、非可逆
処理である量子化が繰り返して行われる結果、画質の劣
化を招くという問題点があった。
【0010】本発明の目的は、上記の問題点を解消し、
非可逆性を有する符号化が度重なったときのデータの劣
化を回避することができる符号化装置を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、目
的を達成するための本発明は、データの量子化/逆量子
化手段と、最終的に使用するための複数の主量子化テー
ブルと、前記複数の主量子化テーブルの同一位置の各要
素を奇数で除したときの共通する任意の商あるいは数値
「1」を前記位置の要素として設定した一時量子化テー
ブルと、前記一時量子化テーブルを使用して量子化され
たデータを蓄積するデータ蓄積手段とを具備し、前記デ
ータ蓄積手段に蓄積されているデータを、前記一時量子
化テーブルを使用して逆量子化した後、前記複数の主量
子化テーブルの1つを使用して量子化することにより符
号化データを得るように構成した点に第1の特徴があ
る。
【0012】また、本発明は、前記複数の主量子化テー
ブルの各要素を前記一時量子化テーブルの同一位置の要
素で除した商を各要素とする簡易量子化テーブルを前記
主量子化テーブル毎にさらに具備し、前記データ蓄積手
段に蓄積されているデータを前記簡易量子化テーブルの
うち、前記複数の主量子化テーブルの1つに対応するも
のを使用して量子化することにより符号化データを得る
ように構成した点に第2の特徴がある。
【0013】
【作用】上記第1および第2の特徴を有する本発明で
は、一時量子化テーブルを使用して量子化されて蓄積さ
れているデータを、該一時量子化テーブルを使用して逆
量子化し、さらに最終的に使用するための主量子化テー
ブルで量子化した場合、該量子化されたデータは、前記
主量子化テーブルで直接量子化したときのデータと同一
になる。したがって、量子化が2度行われるが、データ
の劣化は量子化を1度行ったときと同程度に抑制でき
る。
【0014】また、第2の特徴を有する本発明では、前
記一時量子化テーブルを使用して量子化されて蓄積され
ているデータを、エントロピー復号後簡易量子化テーブ
ルを使用して量子化することによって、前記一時量子化
テーブルでの逆量子化および前記主量子化テーブルでの
量子化の双方の処理を経て得られるのと同一の演算結果
が得られる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図2は本発明の一実施例に係る符号化装置を含むフ
ァクシミリ装置のハード構成(その1)を示すブロック
図であり、図3は同ハード構成(その2)を示すブロッ
ク図である。
【0016】まず、図2を参照して主制御部および画像
信号処理部の構成を説明する。同図において、主制御部
1はファクシミリ装置全体の制御処理を行う。主制御部
1のCPU10は、予定のプログラムを実行してファク
シミリ装置全体を制御する。ROM11には、前記プロ
グラムおよび該プログラムの実行に必要なシステムデー
タが格納される。RAM12には、一時的に記憶すべき
全てのデータ、例えば画像データファイルや制御用のデ
ータが格納される。ハードディスク(HDD)14は大
容量の補助記憶装置として使用され、HD制御部(HD
C)13によって制御される。
【0017】操作部15はオペレータからの入力を受付
ける入力部と、その入力の指示や入力に基づく処理結果
を表示する表示部とからなる。バスインタフェース(B
usIF)16は、後述する各処理部と接続されるVM
Eバス等のシステムバス9とのインタフェース部であ
り、ローカルバス17は、主制御部1におけるデータお
よび信号の伝送手段である。
【0018】画像信号処理部2は当該ファクシミリ装置
に対する入出力信号の処理を行う。CPU20は、予定
の制御処理プログラムを実行して該画像信号処理部2を
制御するとともに、主制御部1との通信を実行する。R
OM21には、当該画像信号処理部2の制御および主制
御部1との通信のためのプログラムおよびデータが格納
される。RAM22には、画像信号処理部2で一時的に
使用するデータが格納される。
【0019】画像入力部23では、図示しないCCDイ
メージセンサで読取られた画像データを取込み、シェー
ディング補正等、明暗の補正や色補正等が行われる。一
方、画像出力部24では、図示しないプリンタの状態に
応じた濃度補正や色補正等を画像データに対して行い、
該図示しないプリンタに出力する。色空間変換部25は
画像データの色空間変換を行う。
【0020】拡大/縮小部26では、画像データの拡大
/縮小処理が実行される。バスインタフェース(Bus
IF)27は、システムバス9とのインタフェース部
であり、ローカルバス28は、画像信号処理部2におけ
るデータおよび信号の伝送手段である。
【0021】続いて、図3を参照して画像符号化部およ
び通信装置部の構成を説明する。同図において、画像符
号化部3は非可逆符号化方式による画像データの符号化
および復号化を行う。CPU30は、予定の制御処理プ
ログラムを実行して、当該画像符号化部3を制御すると
ともに、主制御部1との通信を実行する。ROM31に
は、当該画像符号化部3の制御および主制御部1との通
信のためのプログラムおよびデータが格納される。RA
M32には、画像符号化部3で一時的に使用するデータ
が格納される。
【0022】ハフマン符号化/復号化部33では、量子
化された画像データをハフマン符号化方式で圧縮または
その逆の処理を行う。ハフマン符号化方式による画像デ
ータの処理はテーブル記憶部34に格納されているハフ
マンテーブルによって行われる。このテーブル記憶部3
4は書き換え可能なメモリで構成される。
【0023】画像データを直交変換するDCT/逆
(I)DCT部37では、縦M画素×横N画素に分割さ
れた入力画像の各ブロックに対して離散コサイン変換、
またはその逆の処理が実行される。ここでは、一例とし
て(M=N)の場合を説明する。あるブロックの第
(j,k)番目の画素値をf(j,k)、変換係数の第
(u,v)番目の要素をF(u,v)とすると、DCT
変換は、式(1) で定義され、逆DCT変換は式(2) で定
義される。
【0024】 F(u,v)=(2/N)C(u)C(v)Σ[j=0,N-1]Σ[k=0, N-1]f(j,k)cos{(2j+1)uπ/2N}cos{(2k+1)v π/2N}……式(1) 但し、C(u),C(v)は、u,v=0のときは1/
(21/2 )、u,v≠0のときは1である。 f(j,k)=(2/N)Σ[u=0,N-1]Σ[v=0,N-1]C(u)C (v)F(u,v)cos{(2j+1)uπ/2N}cos{(2k+1)v π/2N}……式(2) 量子化/逆量子化部35では、DCT(離散コサイン変
換)方式で変換された各周波数成分の変換係数を量子
化、またはその逆が行われる。量子化/逆量子化部35
での処理は、テーブル記憶部36に格納されている量子
化テーブルによって行われる。このテーブル記憶部36
は書き換え可能なメモリで構成される。
【0025】前記量子化テーブルにはN×N個の変換係
数にそれぞれ対応する「N×N個の量子化ステップ値」
が設定されており、前記変換係数をこのステップ値で割
り、更に四捨五入をする。例えば、変換係数の第(u,
v)番目の要素がF(u,v)、量子化ステップ値の第
(u,v)番目の要素がQ(u,v)の場合、第(u,
v)番目の量子化インデックスI(u,v)は式(3) で
定義される。 I(u,v)=round{F(u,v)/Q(u,v)}……式(3) 但し、roundは、最も近い整数への整数化を意味す
る。
【0026】バスインタフェース(Bus IF)38
は、システムバス9とのインタフェース部であり、ロー
カルバス39は、画像符号化部3におけるデータおよび
信号の伝送手段である。
【0027】さらに、第1の通信制御部4と第2の通信
制御部5は、回線接続後のG3またはG4のプロトコル
制御を実行する。回線切換制御部6は複数の回線制御部
が提供するインタフェースと前記第1の通信制御部4お
よび第2の通信制御部5との接続および切断を実行す
る。デジタル網インタフェース(IF)制御部7は、I
SDN等のデジタル網に対する接続および切断を実行
し、アナログ網インタフェース(IF)制御部8は電話
網に対する接続および切断を実行する。
【0028】なお、前記DCT/逆DCT部37に代え
て、アダマール変換、KL変換、DST変換、ハール変
換等他の直交変換による変換部で構成してもよい。ま
た、ハフマン符号化/復号化部33についても、算術符
号化等、他のエントロピー符号化手段であってもよい。
【0029】次に、本実施例の要部構成を説明する。図
1は本実施例に係る符号化装置を含むファクシミリ装置
の要部構成を示すブロック図である。同図において、符
号化/復号化部40は読取部41または画像蓄積部42
から供給される画情報を、符号化指令aまたは復号化指
令bに応答して符号化または復号して出力する。前記符
号化/復号化部40では、主量子化テーブル43および
一時量子化テーブル44を用いて量子化および逆量子化
が行われる。前記主量子化テーブル43は、例えば解像
度や送信データの性質等に応じて複数種類準備されてい
て、最終的に、画情報を送出する際に使用されるテーブ
ルである。一方、一時量子化テーブル44は、前記解像
度や送信データの性質等が決定されていない場合に、と
りあえず画情報を前記画像蓄積部42に蓄積するため一
時的な量子化に使用されるテーブルである。前記主量子
化テーブル43として複数準備されているうちのいずれ
のテーブルを使用するかは、ネゴシェーションによって
受信部45で検出された受信機能力に基づいてテーブル
決定部46で決定するか、オペレータの入力によりシス
テムデータの設定に基づいて決定される。また、同報や
中継同報では、受信機毎あるいは端局毎に、適当な量子
化テーブルを選択する必要があり、これらの通信では、
オペレータによって入力された電話番号および同報指示
を検索キーとしてシステムデータから主量子化テーブル
を選択する。
【0030】前記一時量子化テーブル44を使用して蓄
積されたデータは、送信に際して一旦復号され、主量子
化テーブル43で2度目の量子化とエントロピー符号化
されて送信される。前記一時量子化テーブル44は、前
記2度の量子化が行われた場合でも1回の量子化によっ
て生じる情報の欠落だけに止めることができるような要
素に設定されている。このテーブルの詳細は後述する。
【0031】なお、前記符号化/復号化部40には、画
素のブロック/逆ブロック化部、直交変換/逆直交変換
部、エントロピー符号化/復号化部、が含まれるが、図
3に関して説明したので、ここでは図示を省略する。
【0032】次に、前記主量子化テーブルと一時量子化
テーブルの例を説明する。図4は主量子化テーブルの
例、図5は一時量子化テーブルの例であり、主量子化テ
ーブルとして2種類のテーブルを示す。すなわち、本実
施例では、最終的に使用する可能性がある量子化テーブ
ルが2種類存在している場合を示す。
【0033】該2種類の主量子化テーブル(以下、単に
主テーブルという)T1,T2と一時量子化テーブル
(以下、単に一時テーブルという)TAとは、次のよう
な関係にある。つまり、一時テーブルTAの各要素は、
主テーブルT1,T2の同一位置の各要素を奇数で除し
たときの共通する任意の商に設定されている。例えば、
説明のため円で囲んだ要素に着目すると、主テーブルT
1,T2の要素「15」と「25」をその商として整数
が得られるように選択した奇数で除したとき、「15,
5,3,1」と「25,5,1」とがそれぞれ商として
得られる。ここで、共通する値として「1」と「5」と
があるが、「1」を選択した場合は、量子化によってデ
ータが圧縮されないのでこの数値を要素とするのは適当
でなく、結局圧縮効果がより大きい「5」が、一時テー
ブルTAにおける該当位置の要素として選択されてい
る。同様にして、一時テーブルTAのすべての要素は決
定されている。
【0034】ところで、図示した主テーブルT1,T2
において、四角で囲んだ要素に関しては奇数で除したと
きに、互いに共通する商がないため、一時テーブルTA
の該当位置の要素としては「1」を選択している。
【0035】次に、上記各テーブルを使用したときの画
情報つまりデータの変換の様子を説明する。図6におい
て、縦方向A列にはデータの値、B列には一時テーブル
TAで量子化した後のデータの値を示し、C列には主テ
ーブルT1で量子化された後のデータの値を示す。例え
ば、データd0として値「8」が与えられ、これを一時
テーブルTAの前記円で囲まれた要素で量子化(矢印a
1)すると、8÷5=1.6となり、これを四捨五入し
た結果、「2」が量子化後のデータd1となる。このデ
ータd1「2」を一時テーブルTAで逆量子化(矢印a
2)したときのデータd2は2×5=10となり、この
データd2「10」を、選択された主テーブルT1で最
終的に量子化(矢印a3)すると、量子化後のデータd
3の値は「1」となる。一方、前記データd0つまり値
「8」を主テーブルT1で直接量子化(矢印a4)する
と、量子化後のデータd4の値は「1」となり、一時テ
ーブルTAで量子化/逆量子化した後、主テーブルT1
で2度目の量子化をした場合と同値となる。
【0036】以上のデータ変換を図7で更に説明する。
同図において、まず、データd0を一時テーブルTAで
量子化してデータd1を得る。そして、このデータd1
を一時テーブルTAで逆量子化してデータd2を得る。
さらに、このデータd2を主テーブルT1で量子化して
データd3を得る。一方、データd0を直接主テーブル
T1で量子化するとデータd4が得られる。図6に関し
て説明したように、これら2つの異なるデータ変換を経
て得られたデータd3とd4とは同値であり、このこと
は、2度の量子化で生じるデータの劣化と、1度の量子
化で生じるデータの劣化とが同じであることを示す。
【0037】次に、前記ハード構成を有するファクシミ
リ装置において、上記の量子化テーブルを使用して符号
化されたデータを送信する際の送信動作を説明する。図
8のフローチャートにおいて、ステップS1では、画質
モードの選択がされたか否かを判断する。この判断はオ
ペレータによって操作部15から入力される指示の有無
によって行う。画質モードの選択があったと判断されれ
ば、ステップS2に進み、選択された画質モードに対応
する量子化テーブルを選択する。一方、画質モードが選
択されなかったと判断されると、ステップS3に進んで
デフォルトの量子化テーブルを選択する。ここで、量子
化テーブルは前記主テーブルT1,T2のうちから選択
するものとする。
【0038】ステップS4では、原稿を読み込み、ステ
ップS5では、読み込んだ原稿の画情報つまりデータに
シェーディング補正を加え、さらにステップS6では、
前記シェーディング補正がされたデータを色空間変換す
る。これら、シェーディング補正や色空間変換は、前記
画像信号処理部2で実行される。ステップS7では、前
記色空間変換が実行されたデータの符号化が行われる。
この符号化には、直交変換、量子化、エントロピー符号
化が含まれ、量子化においては前記一時テーブルTAが
使用される。符号化されたデータは前記HDD14に蓄
積される。
【0039】ステップS8では、受信機に対して発呼を
行う。回線が接続されるとステップS9に進み、第1通
信制御部4または第2通信制御部5を起動して受信機と
ネゴシェーションを開始する。ネゴシェーションの一例
は図9に示す。同図において、左欄は発呼側から送出さ
れるプロトコル信号の内容を示し、右欄は着呼側から送
出されるプロトコル信号を示し、中欄は前記発呼側およ
び着呼側から送出されるプロトコル信号の種類を表す符
号である。受信機の符号化能力情報はドキュメント能力
リスト応答RDCLPから読取ることができる。
【0040】再び、図8の説明に戻り、ステップS10
では、ネゴシェーションの結果から得られた受信機の符
号化能力に対して、前記符号化で用いられた主テーブル
が適当であるか否かが判断される。例えば、自局では高
解像度に適した主テーブルを選択したにもかかわらず、
受信機が低解像度の能力しか具備していない場合には、
低解像度に適した主テーブルを選択する。低解像度に適
した主テーブルとは、例えば低い解像度に合わせてデー
タ量を少なくできる大きい圧縮率で圧縮する代わりに、
通信速度は大きくなるような量子化テーブル、つまり各
要素の値が比較的大きく設定されているテーブルをい
う。
【0041】主テーブルが適当でない場合は、ステップ
S11に進んで、別の主テーブルを選択する。すなわ
ち、主テーブルT1が先に選択されていた場合は、主テ
ーブルT2を選択する。また、主テーブルが適当である
と判断されたときは、ステップS12に進み、前記HD
D14に蓄積されたデータを復号する。ここでの復号は
エントロピー復号、逆量子化が含まれ、逆量子化では一
時テーブルTAが使用される。なお、この復号において
エントロピー復号だけにすることもできるが、その例は
後で詳述する。
【0042】ステップS13では、逆量子化されたデー
タに関し、符号化が行われる。この符号化での量子化
は、前記主テーブルT1,T2のうち上述の手順で決定
された方のテーブルを使用して行われる。ステップS1
4では、ドキュメントおよびページパラメータCDUI
(図9参照)により、符号化データを送信する。ここで
は、2度目の符号化に使用した主量子化テーブルも送信
する。ステップS15では、通信終了のための所定の手
順を実行し、通信を終了する。
【0043】以上説明した手順は、当該ファクシミリ装
置を中継同報の指示局として使用するときも同様であ
る。さらに、中継同報の中継局でも、同様に、前記ステ
ップS8〜S15の手順を実行して指示局から受信した
符号化データを各端局に送信できる。つまり、各端局の
符号化能力に合わせて選択した適当な主テーブルで量子
化したデータを送信できる。なお、中継局では、端局と
のネゴシェーションに基づいて主テーブルを選択する代
わりに、あらかじめ各端局毎に適した主量子化テーブル
を登録しておき、それに従って量子化を行うようにして
もよい。また、指示局から各端局で使用する主テーブル
を中継局に指示するようにしてもよい。
【0044】次に、前記一時テーブルTAによる逆量子
化と主テーブルT1またはT2を使用した量子化の手順
を簡略化できる実施例を第2実施例として説明する。該
第2実施例では前記一時テーブルTAによる逆量子化を
省略して、エントロピー復号したデータを、前記主テー
ブルT1またはT2とは別の簡易量子化テーブル(以
下、単に簡易テーブル)で量子化するようにする。簡易
テーブルTA1,TA2を図10に示す。この図から分
かるように、簡易テーブルTA1,TA2の各要素は、
主テーブルT1,T2を一時テーブルTAで除したとき
の商である。このような簡易テーブルTA1,TA2は
次のように使用される。
【0045】すなわち、前記一時テーブルTAで量子化
し、さらにエントロピー符号化されて蓄積されているデ
ータを最終的に送信のために符号化する際、まず蓄積さ
れているデータを読み出してエントロピー復号する。そ
して、この復号されたデータを該簡易テーブルTA1ま
たはTA2で量子化する。このように、あらかじめ主テ
ーブルを一時テーブルで除したときの商を求めて、これ
を簡易テーブルの要素としておくことにより、演算量を
低減することができる。
【0046】この簡易テーブルTA1,TA2を使用す
るときの手順を、前記フローチャート(図8)を参照し
て説明すると、ステップS12での復号では、エントロ
ピー復号のみを行う。そして、ステップS13の符号化
では、簡易テーブルTA1またはTA2のうち、それま
での処理(ステップS2,S3またはステップS11)
で決定されている主テーブルに対応するものを使用して
量子化が行われ、さらにこの量子化されたデータのエン
トロピー符号化がなされる。
【0047】次に、前記一時テーブルTAを作成する手
順を図11のフローチャートを参照して説明する。同図
において、ステップS100では、各主テーブルT1,
T2の同一位置から要素を読み出す。どの位置から順に
要素を読み出すかはあらかじめ決定しておく。ステップ
S101では、読み出した要素を該要素の値以下の奇数
で割り算する。ステップS102では、ステップS10
1で算出された商のうち、共通するものがあるか否かを
判断する。共通するものがあれば、ステップS103に
進み、共通する商が2個以上あるか否かを判断する。2
個以上あれば、ステップS104に進み、その2個以上
の商のうちの最大値を選択して一時テーブルTAの該当
位置の要素として決定する。前記商が1つであれば、ス
テップS105に進んで、その商を一時テーブルTAの
該当位置の要素として決定する。また、ステップS10
2の判断が否定の場合は、ステップS106に進んで数
値「1」を一時テーブルTAの該当位置の要素として決
定する。ステップS107では、すべての要素について
処理を終了したか否かを判断する。まだ、処理をしてい
ない要素があればステップS100に戻る。
【0048】なお、以上の実施例では、当該ファクシミ
リ装置の読取部で読取られた原稿の画情報についての送
信のみを説明したが、画情報は読取部で読取られたもの
に限らず、パソコンやワークステーション等、他の情報
処理手段から供給されたものであってもよいし、該ファ
クシミリ装置とは別個に設けられた蓄積手段から供給さ
れるものであってもよい。
【0049】また、上述の実施例では、カラー静止画像
の送信における符号化に関して説明したが、本発明で
は、符号化されるデータは前記カラー静止画像データに
限らず、非可逆式符号化によって符号化されるデータで
あれば同様に適用できる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜3の発明によれば、一時量子化テーブルを使用して
量子化されて蓄積されているデータを、該一時量子化テ
ーブルを使用して逆量子化し、さらに最終的に使用する
ための主量子化テーブルで量子化した場合、該量子化さ
れたデータは、前記主量子化テーブルで直接量子化した
ときのデータと同一になる。したがって、量子化が2度
行われた場合にも、データの劣化は量子化を1度行った
ときと同程度に抑制できる。その結果、最終的に使用す
る量子化テーブルが決定される前にデータを符号化して
蓄積することができ、ネゴシェーションの結果量子化テ
ーブルが決定される通信や、同報、または中継同報のよ
うに相手機毎に量子化テーブルを変換しなければならな
い場合にもデータの劣化を抑制できる。
【0051】また、請求項3の発明では、前記一時量子
化テーブルを使用して量子化されて蓄積されているデー
タを、エントロピー復号後、簡易量子化テーブルを使用
して量子化することによって、前記一時量子化テーブル
での逆量子化および前記主量子化テーブルでの量子化で
得られるのと同一の演算結果が得られる。
【0052】したがって、前記一時量子化テーブルによ
る量子化と前記主量子化テーブルによる量子化に代え
て、簡易量子化テーブルを使用しての量子化だけを行え
ば足り、演算処理を簡単にできる。
【0053】さらに、請求項4の発明では、複数の主量
子化テーブルに基づいて自動的に一時量子化テーブルを
作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すファクシミリ装置の
要部構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施例を示すファクシミリ装置の
ハード構成(その1)を示すブロック図である。
【図3】 本発明の一実施例を示すファクシミリ装置の
ハード構成(その2)を示すブロック図である。
【図4】 主量子化テーブルの一例を示す図である。
【図5】 一時量子化テーブルの一例を示す図である。
【図6】 データ変換の概念を示す模式図である。
【図7】 データ変換の概念を示すブロック図である。
【図8】 データ送信の動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】 ネゴシェーションの一例を示す図である。
【図10】 簡易量子化テーブルの一例を示す図であ
る。
【図11】 一時量子化テーブルの作成手順を示すフロ
ーチャートである。
【図12】 非可逆符号化方式を含むデータ処理を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
40…符号化/復号化部、 42…画像蓄積部、 43
…主量子化テーブル、44…一時量子化テーブル、 4
6…テーブル決定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂山 隆志 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号 富士ゼ ロックス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データの量子化/逆量子化手段と、 前記量子化および逆量子化手段で使用するための複数の
    主量子化テーブルと、 前記複数の主量子化テーブルの同一位置の各要素を奇数
    で除したときの共通する任意の商あるいは数値「1」を
    前記位置の要素として設定した一時量子化テーブルと、 前記一時量子化テーブルを使用して量子化されたデータ
    を蓄積するデータ蓄積手段とを具備し、 前記データ蓄積手段に蓄積されているデータを、前記一
    時量子化テーブルを使用して逆量子化した後、前記複数
    の主量子化テーブルの1つを使用して量子化することに
    より符号化データを得るように構成したことを特徴とす
    る符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記一時量子化テーブルに設定される要
    素が、 前記複数の主量子化テーブルの同一位置の各要素を奇数
    で除したときの共通する任意の商のうちの最大の整数あ
    るいは数値「1」であることを特徴とする請求項1記載
    の符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の主量子化テーブルの各要素を
    前記一時量子化テーブルの同一位置の要素で除した商を
    各要素とする簡易量子化テーブルを前記各主量子化テー
    ブル毎にさらに具備し、 前記データ蓄積手段に蓄積されているデータを前記簡易
    量子化テーブルのうち、前記複数の主量子化テーブルの
    1つに対応するものを使用して量子化することにより符
    号化データを得るように構成したことを特徴とする請求
    項1または2記載の符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記一時量子化テーブルを作成するテー
    ブル作成装置であって、 前記複数の主量子化テーブルの同一位置の各要素を該要
    素よりも小さい奇数で割る除算手段と、 前記除算手段による演算によって得られた商のうち共通
    する数値を検出する手段と、 前記共通する数値のうち任意の数値あるいは数値「1」
    を一時量子化テーブルの前記位置の要素として設定する
    手段とからなるテーブル作成装置を具備したことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の符号化装置。
JP5309678A 1993-11-17 1993-11-17 符号化装置 Pending JPH07143343A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0735771A2 (en) * 1995-03-27 1996-10-02 Hewlett-Packard Company Text and image sharpening of JPEG compressed images in the frequency domain

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