JPH0714321Y2 - 防虫具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、破断開口させるだけで使用できる防虫具に係
る。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 近年、衣料用の樟脳等の固形防虫剤は、複数の透孔を有
するセロハン紙、不織布等の通気性のある袋に収容さ
れ、更に、これが他の包装袋に収納されており、その外
側の包装袋だけを除去して使用するようになっている。

しかし、固形防虫剤が内側の通気性の袋に直に収容され
ているため、この袋で放散が部分的に阻止され、防虫効
果を十分に発揮させることができない欠点がある。ま
た、中の固形防虫剤が外力により崩れると、袋からこぼ
れでる欠点がある。

本案は、斯る従来の欠点を除去しようとするものであ
る。

「課題を解決するための手段」 上記目的達成のため、本案は、揮発性防虫剤を含侵させ
た防虫シート１を枠体２にて支持して、破断開口可能な
密閉容器３内に遊挿し、かつ、上記枠体２をその密閉容
器３に固定して、前記防虫シート１をその密閉容器３内
の空間４に保持させて成る。

「作用」 如上の構成であるから、使用に当たっては、密閉容器３
を破断開口させればよく、これに伴い、防虫シート１か
ら揮発性防虫剤の放散を生じ、これが開口部を通じて外
部に流出する。

而して、防虫シート１が枠体２によって容器内の空間４
に保持されているので、防虫シート１からの放散が阻害
されることはない。

「実施例」 図面は、本案の実施例を示し、図において、１は、揮発
性防虫剤を含浸させた防虫シート、２は、該防虫シート
を支持した枠体、３は、該枠体等を収容した密閉容器で
ある。

防虫シート１は、揮発性防虫剤の含浸に適する紙、合成
樹脂等の長方形のシートに、所要量の揮発性防虫剤を含
浸させて成る。

枠体２は、防虫シート１に適する大きさ及び形状で、か
つ、小間隔を隔てて対峙させた長方形の２つの枠体21,2
1を、一短辺で一体に連ね、該一短辺から舌片22を一体
に突設して成り、適宜合成樹脂の一体成形による。而し
て、この枠体２は、２つの枠片21,21にて防虫シート１
を挟持する。

密閉容器３は、破断帯付き合成樹脂チューブ31から成
り、筒状で、母線方向に一条の破断帯312を有するチュ
ーブ31を横向きにし、かつ、その破断帯312を上面中央
に位置させて、一端を横一字状に溶着閉口し、残る他端
にて、上記枠体２を舌片22が後向きの姿勢で挿入した
後、該舌片を挟み込ませて横一字状に一体に溶着封止
し、この溶着を以て防虫シート１を容器内の空間４に位
置させている。なお、密閉容器３の一端に吊り下げ手段
を講じてもよい。

ところで、破断帯付き合成樹脂チューブ31は、押出成形
により、主部311にこれと異なる材質の破断帯312を一体
に介入接続させて、筒状に成形する。材質としては、例
えば、一方をポリエチレン、他方をポリプロピレンとす
る。なお、この材質は、一例に過ぎず、他の各種のもの
でもよい。また、双方の色を異ならせると、見分けがつ
き易く、都合がよい。

この破断帯付き合成樹脂チューブ31では、破断帯312と
主部311とが異材質であることから、境界部の結合力が
弱く、したがって、破断帯312を強く引けば、その境界
部で破断し、開口する。

「考案の効果」 本案によれば、揮発性防虫剤を含侵させた防虫シート１
を枠体２にて支持して、破断開口可能な密閉容器３内に
遊挿するとともに、上記枠体２をその密閉容器３に固定
することにより、前記防虫シート１をその密閉容器３内
の空間４に保持させているので、使用の際、密閉容器３
を破断開口させることで極めて簡単に使用できるだけで
なく、防虫シート１には、枠体２による支持と密閉容器
３内の空間４により、揮発性防虫剤を何らの阻害もなく
表裏の広い面積にて広範に放散させることができ、した
がって、十分な、そして、安定な一定の防虫効果を得る
ことができる。

構造並びに製作簡単で、安価に提供でき、実用上頗る有
益である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例で、第１図は、斜視図、第２図は、
縦断側面図、第３図は、要部部材の斜視図である。 １…防虫シート、２…枠体 ３…密閉容器、４…空間 21…枠片、22…舌片 31…破断帯付き合成樹脂チューブ 311…主部、312…破断帯

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】揮発性防虫剤を含侵させた防虫シート１を
   枠体２にて支持して、破断開口可能な密閉容器３内に遊
   挿し、かつ、上記枠体２をその密閉容器３に固定して、
   前記防虫シート１をその密閉容器３内の空間４に保持さ
   せたことを特徴とする防虫具。