JPH071420U - 前掛けフロントフレーム及び前掛けフロントフレームを備えたメガネフレーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワタリを持たないメガネフレームに前掛けフ
ロントフレームの装着を可能とし、しかもこの装着手段
がいたって簡単であり、装着した前掛けフロントフレー
ムがガタ付くことのない前掛けフロントフレームを備え
たメガネフレームの提供。 【構成】 前掛けフロントフレームは左右リムに継手を
介してワタリを回動可能に取着し、このワタリの中央に
は樹脂製の止着板を形成し、止着板に設けた嵌合溝にメ
ガネフレームのブリッジを嵌合する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は前掛けフロントフレームを備えたメガネフレームであって、該前掛け フロントフレームが上・下方向の開閉が出来るとともに着脱可能としたメガネに 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来においても、メガネのフロントフレームに、さらに前掛けフロントフレー ムを取着したメガネは多用されている。これは周知の通り、近眼の人がサングラ スを必要とする場合や老眼であるにもかかわらず、近眼でもあるといったケース は多く、このような場合に近眼用のメガネにサングラスの前掛けフロントフレー ムを取着したり、老眼用のメガネに前掛けフロントフレームには近眼用レンズを 入れて使用するといった具合である。

【０００３】 ところで、従来型式の前掛けフロントフレームを備えたメガネフレームには幾 つかの問題がある。その１つは取着構造が複雑であるためコスト高になるととも に、嵌合状態があまくなってガタ付きを生じ、前掛けフロントフレームが安定し ないといった点である。又前掛けフロントフレームを取着するメガネフレームに は、レンズを止着するリムの上端に掛け渡しされるワタリが必要であり、上記前 掛けフロントフレームは該ワタリに取着されている。メガネフレームはその機能 性の他にデザインのウエイトが大きく、前掛けフロントフレームを取着するため のワタリがデザイン上邪魔になることがあり、この種のメガネデザインが該ワタ リによって大きく制約されることになる。

【０００４】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、従来の前掛けフロントフレームを備えたメガネフレームには上記 のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこれら問題点であって、 前掛けフロントフレームの取着構造が簡単であり、又メガネフレームにはワタリ がなくても取着可能な前掛けフロントフレームを備えたメガネフレームを提供す る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の前掛けフロントフレームはメガネフレームのフロントフレームにワン タッチ方式で着脱可能とし、又前掛けフロントフレームは上・下方向に開閉可能 となっている。メガネフレームのフロントはワタリを持たず、左右のリムを連結 する連結板（ブリッジ）を有し、本考案の前掛けフロントフレームはこのブリッ ジに止着される。

【０００６】 前掛けフロントフレームはメガネフレームのフロントとほぼ同一形状のリムを 用い、両リムはワタリに取着され、該リムは上端に固定された継手にて回動可能 な状態で連結している。そしてワタリの中央には樹脂製の止着板が固定されてお り、この止着板はメガネフレームのブリッジに嵌着するように、ブリッジが嵌合 する嵌合溝を形成している。本考案の前掛けフロントフレームは左右のリムを別 々に開閉可能としているが、両リムをブリッジにて連結して、同時開閉を行うよ うな構造とすることもある。以下本考案に係る実施例を図面に基づいて詳細に説 明する。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の前掛けフロントフレームを示す実施例であり、同図に示すよう に左右のリム１、１はワタリ２に取着されている。リム１は閉じたリングで、外 側にはレンズやサングラスを嵌めるためにブローチ３を形成し、ブローチ３のネ ジを緩めるならばリム径は大きくなる。そして、各リム１、１の上端には継手片 ４、４がロウ付けされ、この継手片４、４に上記ワタリ２の両端部が連結してい る。勿論、ワタリ２の両端部にも別の継手片５が設けられていて、両継手片４、 ５が軸ネジを介して連結しているため、ワタリ２に対してリム１、１は回動する 。この場合、両リム１、１は互いに連結されていないため、別々に開閉可能とな るが、両リム１、１をブリッジにて連結することもある。

【０００８】 図２はワタリ２を固定状態として、両リム１、１を旋回して跳ね上げた場合で ある。ワタリ２はその両端部の形状がリム１になじんで湾曲し、中央部分はほぼ 水平となって止着板６が固定されている。この止着板６は樹脂製の成形品で形成 され、上記ワタリ２の中央部分を埋着し、内部にはメガネフレームのブリッジが 嵌合するための嵌合溝を有す。したがって、樹脂にて止着板６を形成する場合、 該止着板６はワタリ２を金型にセットした状態で、該ワタリ２と一体成形可能で あるため、非常に簡単に製作出来る。

【０００９】 図３は止着板６の断面を表わしているが、ワタリ２に該止着板６が固定される ように、ワタリ２の中央部分は止着板６内に埋着されている。又止着板６の両側 には脚７、７を有し、該脚に嵌合溝８が形成されている。嵌合溝８は下端９側の 入口は幅が狭く、奥は幅広となっており、該幅広の嵌合溝８にブリッジが嵌合し て独りでに外れることはなく、又嵌合溝８を挟んで形成される両垂下片１０、１ ０の弾性変形によって上記ブリッジは挟持され、取着されるワタリ２並びに前掛 けフロントフレームはガタ付くことなく安定する。

【００１０】 図４はメガネフレームに前掛けフロントフレームを装着した場合であって、左 側は降ろした状態を、右側は上げた状態をそれぞれ示している。メガネフレーム は上記前掛けフロントフレームと、ほぼ同一形状のリム１１、１１をブリッジ１ ２にて連結し、リム１１、１１の外側にはヨロイ１３、１３をロウ付けしている 。ヨロイ１３には蝶番１４を介してツル１５が折畳み可能に連結し、リム１１、 １１の内側であって、ブリッジ１２の下方には鼻当てパット１６が取着されてい る。

【００１１】 したがって、メガネフレームそのものは従来のものと異なることはなく、しか も両リム１１、１１に掛架されるワタリは存在しない。よって前掛けフロントフ レームのワタリ２に固定した止着板６は山形に湾曲したブリッジ１２に嵌着する 。以上述べたように、本考案に係る前掛けフロントフレームを備えたメガネフレ ームは、この前掛けフロントフレームのワタリに固定した樹脂製の止着板をメガ ネフレームのブリッジに止着可能としたものであり、次のような効果を得ること が出来る。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の前掛けフロントフレームはそのワタリに樹脂製の止着板を固定し、該 止着板に形成した嵌合溝にメガネフレームのブリッジを嵌合させることで該前掛 けフロントフレームの装着を行ない得る。したがって、上記止着板及び止着板に 形成する嵌合溝はワタリを金型にセットして射出成形することが出来るため、そ の製作は従来のものに比べて非常に簡単であり、製作費も安価となる。

【００１３】 又、この止着板はメガネフレームのブリッジに止着され得ることから、該メガ ネフレームにワタリを必要とせず、メガネフレームのデザインに制約を受けない 。さらに、止着板の嵌合溝に嵌合するブリッジは止着板の両垂下片にて弾性的に 挟持されるため、メガネフレームに装着した前掛けフロントフレームはガタ付く ことなく安定する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の前掛けフロントフレームの実施例。

【図２】前掛けフロントフレームの両リムを跳ね上げた
状態。

【図３】止着板の断面拡大図。

【図４】前掛けフロントフレームをメガネフレームに装
着した実施例。

【符号の説明】

１ リム ２ ワタリ ３ ブローチ ４ 継手片 ５ 継手片 ６ 止着板 ７ 脚 ８ 嵌合溝 ９ 下端 10 垂下片 11 リム 12 ブリッジ 13 ヨロイ 14 蝶番 15 ツル 16 鼻当てパット

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 メガネフレームに装着する前掛けフロン
   トフレームにおいて、両リムの上端には継手を介してワ
   タリを回動可能に取着し、該ワタリの中央には樹脂製の
   止着板を設け、該止着板にはメガネフレームのブリッジ
   が嵌合するための嵌合溝を形成したことを特徴とする前
   掛けフロントフレーム。
2. 【請求項２】 前掛けフロントフレームを装着したメガ
   ネフレームにおいて、上記前掛けフロントフレームは、
   両リムの上端に継手を介してワタリを回動可能に取着
   し、該ワタリの中央には樹脂製の止着板を設け、該止着
   板には嵌合溝を形成し、一方のメガネフレームは両リム
   を連結するブリッジを有し、このブリッジを上記止着板
   の嵌合溝に嵌合して前掛けフロントフレームを装着した
   ことを特徴とする前掛けフロントフレームを備えたメガ
   ネフレーム。