JPH07139954A - 光ジャイロ装置 - Google Patents

光ジャイロ装置

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JPH07139954A
JPH07139954A JP5288896A JP28889693A JPH07139954A JP H07139954 A JPH07139954 A JP H07139954A JP 5288896 A JP5288896 A JP 5288896A JP 28889693 A JP28889693 A JP 28889693A JP H07139954 A JPH07139954 A JP H07139954A
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laser light
light source
loop
detection unit
rotation axis
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JP5288896A
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Sadaki Maeda
貞樹 前田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ループ状光導波路が検出対象となる回動軸芯
周りに回転することにより生じた角周波数の変化分を精
度良く検出できる光ジャイロ装置を提供する。 【構成】 レーザ光を一方向に導波するループ状光導波
路を備え、そのループ状光導波路を導波したレーザ光を
出射するレーザ光源と、そのレーザ光源と異なる角周波
数のレーザ光を出射する補助レーザ光源と、前記レーザ
光源からの出射光と前記補助レーザ光源からの出射光と
を干渉させる干渉手段と、その干渉により生ずるビート
信号を検出する検出手段とが備えられた光ジャイロ装置
において、前記ループ状光導波路を、検出対象とする回
動軸芯と交叉する回動軸芯周り回動駆動する駆動手段2
が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光を一方向に導
波するループ状光導波路を備え、そのループ状光導波路
を導波したレーザ光を出射するレーザ光源と、そのレー
ザ光源と異なる角周波数のレーザ光を出射する補助レー
ザ光源と、前記レーザ光源からの出射光と前記補助レー
ザ光源からの出射光とを干渉させる干渉手段と、その干
渉により生ずるビート信号を検出する検出手段とが備え
られた光ジャイロ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる光ジャイロ装置は、レーザ光源の
ループ状光導波路を含む面が、角速度を検出しようとす
る回動軸芯に交叉する姿勢にループ状光導波路を配置す
ると、ループ状導波路の検出対象とする回動軸芯周りの
回転角速度に応じてレーザ光源の出射光の角周波数が変
化するという性質を利用し、従来、レーザ光源の出射光
と、そのレーザ光源と異なる角周波数のレーザ光を出射
する補助レーザ光源の出射光とを干渉させて、その角周
波数差に相当するビート信号を検出することにより、レ
ーザ光源の角周波数の変化を検出して上記回動軸芯周り
の回転角速度を検出するものが考えられている。
【0003】上記のビート信号には、ループ状光導波路
が静止しているときのレーザ光源と補助レーザ光源との
角周波数差の成分とループ状光導波路が検出対象となる
回動軸芯周りに回転することにより生じた角周波数の変
化分の成分との両方を含んでおり、このうちのループ状
光導波路が回転することにより生じた角周波数の変化分
の成分を取り出して、これを角速度に換算するのであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成では、レーザ光源の出射光の角周波数と補助レー
ザ光源の出射光の角周波数とは、レーザ光の角周波数が
もともと非常に高いこともあって、かなりの角周波数差
があり、ループ状光導波路が回転することにより生じた
角周波数の変化分よりもかなり高い値となっている。こ
のため、最終的に検出したいループ状光導波路が回転す
ることにより生じた角周波数の変化分の成分は、ループ
状光導波路が静止しているときのレーザ光源と補助レー
ザ光源との角周波数差の成分に埋もれてしまい、精度良
く検出するのが困難であった。本発明は、上記実情に鑑
みてなされたものであって、その目的は、ループ状光導
波路が検出対象となる回動軸芯周りに回転することによ
り生じた角周波数の変化分を精度良く検出できる光ジャ
イロ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の光ジャイロ装置
は、レーザ光を一方向に導波するループ状光導波路を備
え、そのループ状光導波路を導波したレーザ光を出射す
るレーザ光源と、そのレーザ光源と異なる角周波数のレ
ーザ光を出射する補助レーザ光源と、前記レーザ光源か
らの出射光と前記補助レーザ光源からの出射光とを干渉
させる干渉手段と、その干渉により生ずるビート信号を
検出する検出手段とが備えられたものであって、その第
1特徴構成は、前記ループ状光導波路を、検出対象とす
る回動軸芯と交叉する回動軸芯周り回動駆動する駆動手
段が備えられた点にある。第2特徴構成は、上記第1特
徴構成において、前記駆動手段により回動する前記ルー
プ状光導波路の回動位相のうちの二つの特定位相におけ
る夫々のビート信号の周波数差に基づいて、前記検出対
象とする回動軸芯周りの角速度を検出する角速度検出手
段が設けられている点にある。
【0006】第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構
成において、前記レーザ光源が、半導体リングレーザに
て構成されている点にある。第4特徴構成は、上記第3
特徴構成において、前記補助レーザ光源が、前記ループ
状光導波路の導波方向と逆方向にレーザ光を導波する半
導体リングレーザにて構成されている点にある。第5特
徴構成は、上記第1、第2、第3又は第4特徴構成にお
いて、前記レーザ光源及び前記補助レーザ光源が、前記
駆動手段にて回転駆動される点にある。
【0007】
【作用】本発明の第1特徴構成によれば、レーザ光源か
ら出射したレーザ光と補助レーザ光源から出射したレー
ザ光とが干渉手段にて干渉すると、両方のレーザ光の角
周波数差に応じたビート信号を発生する。両方のレーザ
光の角周波数をある程度接近させることにより、このビ
ート信号の角周波数を検出可能な角周波数まで低下させ
ることができ、そのビート信号を検出手段にて検出する
のである。このビート信号には、静止時におけるレーザ
光源と補助レーザ光源との角周波数差の成分と、いわゆ
るサニャック効果によるレーザ光の角周波数の変化量の
成分とが含まれている。一方、レーザ光源のループ状光
導波路は駆動手段にて検出対象とする回転軸芯と交叉す
る回動軸芯周りに回動駆動されており、サニャック効果
によるレーザ光の角周波数の変化量がループ状光導波路
の姿勢変化に応じて変化することになる。
【0008】上記回動駆動によるループ状光導波路の姿
勢変化の速度を、ループ状光導波路の検出対象の回動軸
芯周りの回動速度よりも十分速くしておくと、サニャッ
ク効果によるレーザ光の角周波数の変化量が、回動駆動
によるループ状光導波路の姿勢変化によって変化した
際、その変化にはループ状光導波路の検出対象の回動軸
芯周りの回動の影響は現れず、ループ状光導波路の回動
駆動のみによるものである。回動駆動によるループ状光
導波路の姿勢変化によって、サニャック効果による角周
波数の変化量がどのような割合で変化するかは予めわか
っており、例えば、ループ状光導波路の姿勢が180°
反転したときは、上記変化量は大きさが同じで符号が反
転する。
【0009】従って、上記ビート信号が回動駆動による
ループ状光導波路の姿勢変化によってどのように変化す
るかを検出すれば、サニャック効果によるレーザ光の角
周波数の変化量の変化分のみを抽出でき、その抽出した
変化分からサニャック効果による角周波数の変化量を求
めることが可能になるのである。つまり、ビート信号中
の静止時におけるレーザ光源と補助レーザ光源との角周
波数差の成分を除去した状態で、サニャック効果による
角周波数の変化量を検出することが可能になるのであ
る。
【0010】本発明の第2特徴構成によれば、角速度検
出手段は、駆動手段により回動駆動されるループ状光導
波路の回動位相のうちの二つの特定位相におけるビート
信号の周波数差に基づいて、検出対象とする回動軸芯周
りの角速度を検出する。つまり、二つの特定位相におい
てサニャック効果による角周波数の変化量がどのような
割合で変化するかは予めわかっているので、二つの特定
位相におけるビート信号の周波数差をとると、サニャッ
ク効果によるレーザ光の角周波数の変化量の変化分のみ
を抽出でき、その抽出した変化分からサニャック効果に
よる角周波数の変化量を求めて、それを検出対象とする
回動軸芯周りの角速度に換算するのである。
【0011】本発明の第3特徴構成によれば、レーザ光
源は、半導体リングレーザつまりリング状のレーザ光発
光部を有する半導体レーザにより構成される。従って、
レーザ光発光部自体がループ状光導波路となっているの
である。本発明の第4特徴構成によれば、レーザ光源ば
かりではなく、補助レーザ光源も半導体リングレーザに
て構成されている。つまり、補助レーザ光源にもレーザ
光発光部を兼ねたループ状光導波路が備えられており、
そのループ状光導波路のレーザ光導波方向は、レーザ光
源と逆方向になっている。従って、レーザ光源及び補助
レーザ光源を一つの半導体基板上に集積して形成するこ
とも可能であり、しかも、この場合、補助レーザ光源も
レーザ光源と同様に回動駆動されることになって、レー
ザ光源のループ状光導波路と補助レーザ光源のループ状
光導波路とでレーザ光の導波方向が逆であることから、
上記ビート信号に含まれるサニャック効果による角周波
数の変化量の成分の割合が大きくなってS/N比が向上
する。
【0012】本発明の第5特徴構成によれば、レーザ光
源と補助レーザ光源との両方を駆動手段にて回動駆動す
るので、片方の光源のみを回動駆動する場合に比べて、
レーザ光源の出射光と補助レーザ光源の出射光とを干渉
させるための光学系を簡素な構成にできる。
【0013】
【発明の効果】上記第1特徴構成によれば、ビート信号
中の静止時におけるレーザ光源と補助レーザ光源との角
周波数差の成分を除去した状態で、サニャック効果によ
る角周波数の変化量を検出することが可能になり、ルー
プ状光導波路が検出対象となる回動軸芯周りに回転する
ことにより生じた角周波数の変化分を精度良く検出でき
る光ジャイロ装置を提供するに至った。上記第2特徴構
成によれば、上記第1特徴構成による効果に加え、二つ
の特定位相におけるビート信号の周波数差を検出するだ
けの簡単な信号処理で、検出対象とする回動軸芯周りの
角速度を検出できるのである。
【0014】上記第3特徴構成によれば、上記第1又は
第2特徴構成による効果に加え、レーザ光発光部自体が
ループ状光導波路となっているので、光ジャイロ装置を
小型化できる。上記第4特徴構成によれば、上記第3特
徴構成による効果に加え、レーザ光源及び補助レーザ光
源を一つの半導体基板上に集積して小型化することや、
S/N比の向上を図ることが可能となり、光ジャイロ装
置を一層便利なものとすることができる。上記第5特徴
構成によれば、上記第1、第2、第3又は第4特徴構成
による効果に加え、レーザ光源の出射光と補助レーザ光
源の出射光とを干渉させるための光学系を簡素な構成に
できるので、ひいては光ジャイロ装置の小型化及び低コ
スト化を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を適用した光ジャイロ装置の実
施例を図面に基づいて説明する。光ジャイロ装置は、図
1に示すように、検出ユニット1と、検出ユニット1を
回転駆動する駆動手段としてのモータ2と、検出ユニッ
ト1の検出情報に基づいて検出対象とする回動軸芯α周
りの角速度を求める演算ユニット3とを備えて構成され
ている。
【0016】検出ユニット1には、図2に示すように、
検出ユニット1の筐体10の一部をなす支持板10a上
に、レーザ光源としての半導体リングレーザ素子L1、
補助レーザ光源としての半導体リングレーザ素子L2及
びレーザ光取出用導波路Gが半導体基板S上に一体に集
積されたジャイロ素子11と、レーザ光取出用導波路G
から出射したレーザ光の強度を測定するフォトダイオー
ドからなる光検出器12とが備えられている。尚、便宜
上二つの半導体リングレーザ素子L1,L2をレーザ光
源と補助レーザ光源として区別しているが、これらはレ
ーザ光取出用導波路Gについて対称に構成されてもので
ある。
【0017】半導体リングレーザ素子L1は,レーザ共
振器を形成するループ状光導波路D1の外周側に、平面
視において時計方向に先細のテーパ状に外方に突出する
膨出部E1が形成されており、膨出部E1による放射ロ
スによって平面視で時計方向(図2中矢印Aの方向)に
のみレーザ発振する。又、半導体リングレーザ素子L2
は、レーザ共振器を形成するループ状光導波路D2の外
周側に、平面視において反時計方向に先細のテーパ状に
外方に突出する膨出部E2が形成されており、膨出部E
2による放射ロスによって平面視で反時計方向(図2中
矢印Bの方向)にのみレーザ発振する。
【0018】モータ2には、モータ2の回転量を検出す
るためのロータリエンコーダ2aが備えられており、モ
ータ2の回転軸2bの回動軸芯βは、角速度の検出対象
とする回動軸芯αに直交する方向で、検出ユニット1の
筐体10に固定されている。
【0019】演算ユニット3には、検出ユニット1の光
検出器12の出力電流を電流/電圧変換するI−V変換
回路30、I−V変換回路30の正弦波状の出力信号波
形をパルス波形に波形成形する波形成形回路31、波形
成形回路31の出力信号の送り先を切り換えるスイッチ
回路32、スイッチ回路32から送られてくるパルス信
号のパルス数をカウントするアップダウンカウンタ3
3、アップダウンカウンタ33のカウント出力値を一時
的に保持するラッチ回路34、ラッチ回路34が保持す
るカウント値に基づいて検出対象とする回動軸芯α周り
の角速度を演算する演算部35、モータ2を駆動するモ
ータドライバ36、及び、モータ2に備えられたロータ
リエンコーダ2aの出力に基づいてスイッチ回路32へ
の入力をアップダウンカウンタ33の「up」入力に接
続する状態と、「down」入力に接続する状態と、何
れにも接続せずスイッチを開放する状態とに切り換える
ように制御するタイミング回路37が備えられている。
尚、図示は省略するが、検出ユニット1の光検出器12
と演算ユニット3のI−V変換回路30との電気的な接
続は、モータ2の回転軸2bに取り付けられたスリップ
リングとそのスリップリングに接触する固定ブラシとを
介して行われる。
【0020】次に、上記構成の光ジャイロ装置が検出対
象とする回動軸芯α周りの角速度を検出する原理につい
て概略説明する。半導体リングレーザ素子L1のレーザ
光の角周波数がω1 、半導体リングレーザ素子L2のレ
ーザ光の角周波数がω2 で、ω1 >ω2 とし、光ジャイ
ロ装置が回動軸芯α周りにおいて静止しているときの夫
々のレーザ光の角周波数をω10,ω20とする。光ジャイ
ロ装置が回動軸芯α周りにおいて静止しているとき、 ω1 =ω10、ω2 =ω20 で、二つの半導体リングレーザ素子L1,L2の出射光
がレーザ光取出用導波路Gで干渉した状態で出射される
と、光検出器12はその干渉により生じたビート信号を
検出する。
【0021】そのビート信号の周波数f0 は、 f0 =(ω1 −ω2 )/2π=(ω10−ω20)/2π であり、これは、検出ユニット1がモータ2によって回
動軸芯β周りに回転する場合にも変化がない。一方、光
ジャイロ装置が回動軸芯α周りにおいてある角速度をも
って回転しているときは、サニャック効果によって二つ
の半導体リングレーザ素子L1,L2の角周波数が変化
する。検出ユニット1に備えられた支持板10aのジャ
イロ素子11等の部品取り付け面側が回動軸芯αの矢印
方向を向いている場合においては、光ジャイロ装置が回
動軸芯α周りの何れの方向に回転しているかによって、
二つの半導体リングレーザ素子L1,L2のうち一方の
角周波数が高くなり、他方の角周波数が低くなる。
【0022】ここでは、半導体リングレーザ素子L1の
角周波数が高くなる回転方向であり、サニャック効果に
より生じた二つの半導体リングレーザ素子L1,L2夫
々の角周波数の変化量の差(夫々の変化量の絶対値の和
に相当)をΔωとすると、光検出器12が検出するビー
ト信号の周波数f1 は、 f1 =(ω1 −ω2 )/2π=(ω10−ω20+Δω)/
2π となる。そして、モータ2によって、光ジャイロ装置の
回動軸芯α周りの回転速度よりも十分速い速度で検出ユ
ニット1を回動軸芯β周りに180°回転させて、支持
板10aの部品取り付け面側が回動軸芯αの矢印方向と
反対方向を向くと、今度は、半導体リングレーザ素子L
1の角周波数が低くなり、半導体リングレーザ素子L2
の角周波数が高くなる。
【0023】検出ユニット1が180°回転する間にお
いては、光ジャイロ装置の回動軸芯α周りの回転速度は
変化しないとみなせるので、サニャック効果により生じ
た二つの半導体リングレーザ素子L1,L2夫々の角周
波数の変化量の差は−Δωとなる。従って、このときの
光検出器12が検出するビート信号の周波数f2 は、 f2 =(ω1 −ω2 )/2π=(ω10−ω20−Δω)/
2π となる。
【0024】ここで、上記の支持板10aの部品取り付
け面側が回動軸芯αの矢印方向を向いている場合のビー
ト信号の周波数f1 と、それから回動軸芯β周りに18
0°回転したときのビート信号の周波数f2 との差をと
ると、 f1 −f2 =Δω/π となり、サニャック効果による各周波数の変動分のみを
抽出できるのである。サニャック効果による角周波数の
変動分からは、半導体リングレーザ素子L1,L2のル
ープ状光導波路D1,D2が占める面積はわかっている
ので、光ジャイロ装置の検出対象とする回動軸芯α周り
の角速度に容易に変換できる。
【0025】以下、上記構成の光ジャイロ装置の作動を
概略的に説明する。図示しない電源から検出ユニット1
のジャイロ素子11に通電が開始されると、半導体リン
グレーザ素子L1,L2がレーザ発振を開始する。半導
体リングレーザ素子L1,L2で生じたレーザ光は、夫
々のレーザ光の一部がレーザ光取出用導波路Gに漏れ出
て、互いに干渉した状態で図2中矢印Cで示す方向に出
射する。光検出器12は、その出射したレーザ光を受光
して光電変換して演算ユニット3へ出力する。従って、
レーザ光取出用導波路Gは、二つの半導体リングレーザ
素子L1,L2からの出射光を干渉させる干渉手段とし
て機能し、光検出器12は、その干渉により生じたビー
ト信号を検出する検出手段として機能する。又、ジャイ
ロ素子11に通電が開始されると同時に、演算部35か
らの指令により、モータ2も一定速度で回転を開始し、
検出ユニット1を回転させる。
【0026】演算ユニット3のI−V変換回路30は、
光検出器12の出力信号である光電流を電圧に変換す
る。I−V変換回路30の出力信号は、光ジャイロ装置
が検出対象とする回動軸芯α周りで静止しているとき
は、図3に示すように、ビート信号は半導体リングレー
ザ素子L1,L2間の角周波数差に相当する一定の周波
数となっている。この信号を波形成形回路31に入力す
ると、図4に示すように、図3に示す信号と同じ周波数
のパルス信号として出力される。波形成形回路31の出
力信号は、スイッチ回路32を介してアップダウンカウ
ンタ33に入力されるのであるが、その入力状態はタイ
ミング回路37によって制御される。
【0027】タイミング回路37は、モータ2に備えら
れたロータリエンコーダ2aの出力に基づいて、検出ユ
ニット1の支持板10aが検出対象とする回動軸芯αと
垂直になる姿勢になる毎に、スイッチ回路32への入力
をアップダウンカウンタ33の「up」入力に設定時間
接続する状態、又は、「down」入力に設定時間接続
する状態にし、それ以外の状態では、スイッチを開放す
る状態にする。上記の設定時間は、検出ユニット1の支
持板10aが検出対象とする回動軸芯αと垂直になる姿
勢の近傍にある状態の短い時間に設定してある。
【0028】検出ユニット1の支持板10aが検出対象
とする回動軸芯αと垂直になる姿勢のうち、支持板10
aへのジャイロ素子11等の部品取り付け面側が回動軸
芯αの矢印方向を向く場合に「up」入力側にスイッチ
を切り換え、部品取り付け面側がそれと反対方向を向く
場合に「down」入力側にスイッチを切り換えるよう
にしてあるが、「up」,「down」への接続はこの
逆でも良い。従って、アップダウンカウンタ33では、
検出ユニット1の支持板10aの部品取り付け面側が回
動軸芯αの矢印方向を向いている状態の設定時間の間、
波形成形回路31の出力パルス信号のパルス数をカウン
トし、検出ユニット1が回転して、検出ユニット1の支
持板10aの部品取り付け面側が回動軸芯αの矢印方向
をと反対方向を向いている状態の設定時間の間、波形成
形回路31の出力パルス信号のパルス数を減算カウント
する。つまり、両方の状態のパルス数の差を求めるので
ある。
【0029】光ジャイロ装置が検出対象とする回動軸芯
α周りで静止して、波形成形回路31が図4に示すよう
なパルス信号を出力しているときは、検出ユニット1の
支持板10aの部品取り付け面が回動軸芯αの矢印方向
を向く場合もそれと反対方向を向く場合も、設定時間内
のパルス数は同一であり、アップダウンカウンタ33の
出力は「0」となる。
【0030】一方、光ジャイロ装置が検出対象とする回
動軸芯α周りにある角速度をもって回動するとき、I−
V変換回路30の出力は、図5に示すように、モータ2
による検出ユニット1の回転周期に応じて周期的にビー
ト信号の周波数が変化する。図5に示す信号が波形成形
回路31に入ると、図6に示すように周期的のパルス幅
及び周期が変化する信号となる。尚、図5では、理解を
容易にするために、ビート信号の周波数自体とその周波
数が変化する周期とをある程度接近した状態で描いてあ
るが、実際には、ビート信号の周波数はその周波数が変
化する周期よりも十分高いものとしてある。従って、検
出ユニット1の支持板10aの部品取り付け面が回動軸
芯αの矢印方向を向く場合とそれと反対方向を向く場合
とでパルス数の差をとると、光ジャイロ装置が検出対象
とする回動軸芯α周りに回動する角速度に応じたパルス
数が得られる。
【0031】タイミング回路37は、スイッチ回路32
のスイッチをアップダウンカウンタ33の「down」
側に接続した状態から何れにも接続せず開放する状態に
切り換えた後、ラッチ回路34にアップダウンカウンタ
33の出力値を保持するように指令する。そして、ラッ
チ回路34がアップダウンカウンタ33の出力値を保持
するのに必要な時間が経過した後、アップダウンカウン
タ33にパルスカウント値をリセットするリセット信号
を送り、演算部35にラッチ回路34がアップダウンカ
ウンタ33の出力値を保持したことを知らせる信号を送
る。この結果、アップダウンカウンタ33の出力値がラ
ッチ回路34に保持された後、アップダウンカウンタ3
3はリセットされて、新たに送られてくるパルス数のカ
ウントが可能な状態になる。
【0032】演算部35は、タイミング回路37からの
信号によって、ラッチ回路34がアップダウンカウンタ
33の出力を保持したことを認識すると、ラッチ回路3
4が保持している値を取り込む。この取り込んだ値は、
上記の如く、光ジャイロ装置が検出対象とする回動軸芯
α周りで静止していれば「0」であり、回動軸芯α周り
にある角速度をもって回動していれば、その角速度に応
じたパルス数のカウント値である。タイミング回路37
が、スイッチ回路32のスイッチをアップダウンカウン
タ33の「up」側あるいは「down」側に接続する
設定時間は予めわかっており、この設定時間とラッチ回
路34が保持しているカウント値とから、上述の検出原
理の説明における、支持板10aの部品取り付け面側が
回動軸芯αの矢印方向を向いている場合のビート信号の
周波数f1 と、それから回動軸芯β周りに180°回転
したときのビート信号の周波数f2 との差に換算でき、
この換算結果から上述の如く、光ジャイロ装置の検出対
象とする回動軸芯α周りの角速度を検出するのである。
従って、演算ユニット3は、検出対象とする回動軸芯α
周りの角速度を検出する角速度検出手段として機能す
る。
【0033】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。 上記実施例では、レーザ光源としての半導体リング
レーザ素子L1は、ループ状光導波路D1とレーザ光を
発生するレーザ共振器とを兼ねた構成としてあるが、フ
ァブリーペロー型のガスレーザや半導体レーザ素子と、
光ファイバをループ状に束ねてループ状光導波路とした
ものとでレーザ光源を構成しても良い。
【0034】 上記実施例では、補助レーザ光源も半
導体リングレーザで構成してあるが、ファブリーペロー
型のガスレーザや半導体レーザにて構成しても良い。
【0035】 上記実施例では、支持板10aの部品
取り付け面側が回動軸芯αの矢印方向を向いている場合
のビート信号の周波数f1 と、それから回動軸芯β周り
に180°回転したときのビート信号の周波数f2 との
差を検出して、検出対象とする回動軸芯α周りの角速度
を求めているが、ビート信号の周波数を検出する位置は
回動軸芯β周りの何れか2箇所を設定しておけば良く、
例えば、支持板10aが回動軸芯αから設定角度傾斜し
た状態の2箇所においてビート信号周波数を測定するよ
うにしても良い。
【0036】 上記実施例では、検出ユニット1をモ
ータ2にて回動軸芯β周りに一定速度で回転している
が、ビート信号を検出する二つの位置間を往復運動させ
るように駆動しても良い。又、ビート信号を検出する二
つの位置で検出ユニット1を一旦停止させ、停止状態で
ビート信号を検出するようにしても良い。
【0037】 上記実施例では、レーザ光源及び補助
レーザ光源を一体に形成して、モータ2によって一体に
回転駆動しているが、レーザ光源と補助レーザ光源を別
体として、レーザ光源のみを回動駆動しても良い。又、
レーザ光源のループ状光導波路のみを回転駆動するよう
にしても良い。
【0038】 上記実施例では、モータ2によって検
出ユニット1を回転駆動し、回動軸芯β周りの2箇所の
位置でビート信号の周波数を測定しているが、検出ユニ
ット1を回転させる間、常時ビート信号を検出し、検出
したビート信号を周波数−電圧変換し、例えばその変換
後の信号のピークtoピークを検出することで、ビート
信号の周波数の変化量を検出して、回動軸芯α周りの角
速度に換算しても良い。
【0039】 上記実施例では、検出ユニット1を回
転駆動される回動軸芯βと検出対象とする回動軸芯αと
は直交するように設定してあるが、回動軸芯βと回動軸
芯αとのなす角度は、平行でさえなければ適宜変更可能
である。
【0040】 上記実施例では、検出ユニット1をモ
ータ2によって回転駆動しているが、ソレノイド等によ
って検出ユニット1の姿勢を変化させるように構成して
も良い。
【0041】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光ジャイロ装置の実施例にか
かる概略構成図
【図2】本発明の実施例にかかる要部斜視図
【図3】本発明の実施例にかかる信号説明図
【図4】本発明の実施例にかかる信号説明図
【図5】本発明の実施例にかかる信号説明図
【図6】本発明の実施例にかかる信号説明図
【符号の説明】
2 駆動手段 3 角速度検出手段 12 検出手段 D1 ループ状光導波路 G 干渉手段 L1 レーザ光源 L2 補助レーザ光源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を一方向に導波するループ状光
    導波路(D1)を備え、そのループ状光導波路(D1)
    を導波したレーザ光を出射するレーザ光源(L1)と、 そのレーザ光源(L1)と異なる角周波数のレーザ光を
    出射する補助レーザ光源(L2)と、 前記レーザ光源(L1)からの出射光と前記補助レーザ
    光源(L2)からの出射光とを干渉させる干渉手段
    (G)と、 その干渉により生ずるビート信号を検出する検出手段
    (12)とが備えられた光ジャイロ装置であって、 前記ループ状光導波路(D1)を、検出対象とする回動
    軸芯と交叉する回動軸芯周り回動駆動する駆動手段
    (2)が備えられた光ジャイロ装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段(2)により回動する前記
    ループ状光導波路(D1)の回動位相のうちの二つの特
    定位相における夫々のビート信号の周波数差に基づい
    て、前記検出対象とする回動軸芯周りの角速度を検出す
    る角速度検出手段(3)が設けられている請求項1記載
    の光ジャイロ装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光源(L1)が、半導体リン
    グレーザにて構成されている請求項1又は2記載の光ジ
    ャイロ装置。
  4. 【請求項4】 前記補助レーザ光源(L1)が、前記ル
    ープ状光導波路(D1)の導波方向と逆方向にレーザ光
    を導波する半導体リングレーザにて構成されている請求
    項3記載の光ジャイロ装置。
  5. 【請求項5】 前記レーザ光源(L1)及び前記補助レ
    ーザ光源(L2)が、前記駆動手段(2)にて回転駆動
    される請求項1、2、3又は4記載の光ジャイロ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001156398A (ja) * 1999-05-19 2001-06-08 Canon Inc 半導体素子の製造方法、半導体素子、及びジャイロ
US6559949B1 (en) 1999-01-22 2003-05-06 Canon Kabushiki Kaisha Gyro apparatus and gyroscope with multiple interfering laser beams affecting an electrical signal flowing therethrough
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