JPH071398A - 切削・切断方法とその装置 - Google Patents
切削・切断方法とその装置Info
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- JPH071398A JPH071398A JP14612891A JP14612891A JPH071398A JP H071398 A JPH071398 A JP H071398A JP 14612891 A JP14612891 A JP 14612891A JP 14612891 A JP14612891 A JP 14612891A JP H071398 A JPH071398 A JP H071398A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 環状スリットからの加圧流体によるスパイラ
ルジェットフローを多重噴出させて切削・切断する。 【効果】 指向性、収れん性が向上し、水中、海中等に
おいても切削・切断が可能となる。
ルジェットフローを多重噴出させて切削・切断する。 【効果】 指向性、収れん性が向上し、水中、海中等に
おいても切削・切断が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、切削・切断方法とそ
の装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明
は、切削・切断効率に優れ、しかも切削・切断面が均一
でバリの生成を抑止することができ、水中、海中におい
ても切削・切断を可能とする新しい切削・切断方法とそ
のための装置に関するものである。
の装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明
は、切削・切断効率に優れ、しかも切削・切断面が均一
でバリの生成を抑止することができ、水中、海中におい
ても切削・切断を可能とする新しい切削・切断方法とそ
のための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、金属の切削・切断
に際しては、ガスの燃焼炎を用いた高温ガス溶断の方法
や、油状物タンクなどの解体において火気使用できない
条件下で採用される液体ジェットカッティングの方法が
知られている。このうちの液体ジェットカッティングに
ついては、高圧水を用いての水ジェットカッティング法
として広く知られており、鋼板の切断などにも多用され
ている。またこの方法は、建築現場においても、火薬類
が使用できない場合の岩石やコンクリートの切断・破壊
の方法として使用されてもいる。
に際しては、ガスの燃焼炎を用いた高温ガス溶断の方法
や、油状物タンクなどの解体において火気使用できない
条件下で採用される液体ジェットカッティングの方法が
知られている。このうちの液体ジェットカッティングに
ついては、高圧水を用いての水ジェットカッティング法
として広く知られており、鋼板の切断などにも多用され
ている。またこの方法は、建築現場においても、火薬類
が使用できない場合の岩石やコンクリートの切断・破壊
の方法として使用されてもいる。
【0003】この液体ジェットカッティング法に用いる
ジェットノズルの一例を示したものが図1であり、通
常、ノズル出口(ア)に向かって高圧水導入部(イ)よ
り高圧水を導入し、横方向に設けた切削粒子導入部
(ウ)より硬質粒子を導入する。そして、ノズル出口
(ア)より噴射されるジェット流によって切削または切
断を行う。この場合、硬質切削粒子を使用しない場合も
ある。
ジェットノズルの一例を示したものが図1であり、通
常、ノズル出口(ア)に向かって高圧水導入部(イ)よ
り高圧水を導入し、横方向に設けた切削粒子導入部
(ウ)より硬質粒子を導入する。そして、ノズル出口
(ア)より噴射されるジェット流によって切削または切
断を行う。この場合、硬質切削粒子を使用しない場合も
ある。
【0004】このような液体ジェットカッティングの方
法は、火気の使用が困難な条件下等での切削・切断方法
としして極めて有用なものであるが、従来の方法および
その装置については、改善すべきいくつかの課題があっ
た。すなわち、従来の方法の場合には、図1に示したノ
ズル出口(ア)より噴射されるジェット流が急速に拡散
するため、所定の切削・切断部に噴射流を集中させるこ
とが困難であり、しかも切削・切断面が不均一で、バリ
の生成が避けられないという問題があった。また、硬質
切削粒子を用いる場合には、ノズル内壁面の摩耗が著し
いという欠点があった。
法は、火気の使用が困難な条件下等での切削・切断方法
としして極めて有用なものであるが、従来の方法および
その装置については、改善すべきいくつかの課題があっ
た。すなわち、従来の方法の場合には、図1に示したノ
ズル出口(ア)より噴射されるジェット流が急速に拡散
するため、所定の切削・切断部に噴射流を集中させるこ
とが困難であり、しかも切削・切断面が不均一で、バリ
の生成が避けられないという問題があった。また、硬質
切削粒子を用いる場合には、ノズル内壁面の摩耗が著し
いという欠点があった。
【0005】このような欠点は、高圧水の導入によるジ
ェット流の噴射においては避けられないものであり、こ
のため、液体ジェットカッティング法の採用にはおのず
と制約があった。そこで、切削・切断の効率向上と、切
削・切断面の均一化とバリ生成の抑止、さらにはノズル
摩耗の減少は重要な課題になっていた。このような課題
を解決するために、この発明の発明者は、コアンダスパ
イラルジェットフローを利用した切削・切断の方法とそ
のための装置をすでに提案してもいる(特開平2-218600
号公法)。
ェット流の噴射においては避けられないものであり、こ
のため、液体ジェットカッティング法の採用にはおのず
と制約があった。そこで、切削・切断の効率向上と、切
削・切断面の均一化とバリ生成の抑止、さらにはノズル
摩耗の減少は重要な課題になっていた。このような課題
を解決するために、この発明の発明者は、コアンダスパ
イラルジェットフローを利用した切削・切断の方法とそ
のための装置をすでに提案してもいる(特開平2-218600
号公法)。
【0006】この方法は、加圧流体の導入によって生成
させたコアンダスパイラルフローにより流体を噴射させ
て切削・切断することを特徴とし、そのための装置とし
て、ノズル噴射口に対して横方向から加圧流体を導入す
る環状スリットと、噴射口に向う湾曲面壁を有するコア
ンダスパイラルフロー生成ノズルを回動および移動自在
としてなる切削・切断装置を使用するものである。
させたコアンダスパイラルフローにより流体を噴射させ
て切削・切断することを特徴とし、そのための装置とし
て、ノズル噴射口に対して横方向から加圧流体を導入す
る環状スリットと、噴射口に向う湾曲面壁を有するコア
ンダスパイラルフロー生成ノズルを回動および移動自在
としてなる切削・切断装置を使用するものである。
【0007】この方法は、前記の通り、コアンダスパイ
ラルジェットを利用するものであって、そのジェットフ
ローは、旋回しつつ管路方向に高速進行するという特徴
を有し、管路方向に導入した流体の流れベクトルに管の
半径方向のベクトルを加えることにより形成することが
できる。この場合、コアンダスパイラルフローの進行方
向の反対側には強い吸引力の負圧が形成され、また管内
壁近傍にはこの旋回流に基づく高速コアンダ層が形成さ
れる。
ラルジェットを利用するものであって、そのジェットフ
ローは、旋回しつつ管路方向に高速進行するという特徴
を有し、管路方向に導入した流体の流れベクトルに管の
半径方向のベクトルを加えることにより形成することが
できる。この場合、コアンダスパイラルフローの進行方
向の反対側には強い吸引力の負圧が形成され、また管内
壁近傍にはこの旋回流に基づく高速コアンダ層が形成さ
れる。
【0008】このようなコアンダスパイラルフローの特
徴を利用して、金属、無機物、セメント、その他固体の
切削・切断が可能となる。また、この方法によってコア
ンダスパイラルフローの進行方向に対しての速度分布を
進行軸に集中させ、この集中によって、切削・切断の効
率を向上させることができる。しかも切削・切断面が均
一でバリの生成を抑制されたものとすることができる。
徴を利用して、金属、無機物、セメント、その他固体の
切削・切断が可能となる。また、この方法によってコア
ンダスパイラルフローの進行方向に対しての速度分布を
進行軸に集中させ、この集中によって、切削・切断の効
率を向上させることができる。しかも切削・切断面が均
一でバリの生成を抑制されたものとすることができる。
【0009】図2は、コアンダスパイラルフローによる
ジェットノズルを例示したものである。たとえば、ノズ
ル出口(1)に向う主筒(2)には水や、その他の流体
を加圧導入するための環状のスリット(3)を設け、こ
のスリット(3)に加圧流体を供給する供給管(7)を
設ける。主筒(2)は、ノズル出口(1)からスリット
(3)に向って相似的に次第にその径を大きくし、滑ら
かに湾曲した壁面(5)を形成する。さらにノズル出口
(1)と反対の端部には、補助筒(4)を設け、流体あ
るいはこれと硬質切削粒子との混合流の導入口(6)を
設ける。この場合、スリット(3)の壁面(5)の反対
の側では、補助筒(4)の壁面(8)が直角または鋭角
状に折り曲げられている。
ジェットノズルを例示したものである。たとえば、ノズ
ル出口(1)に向う主筒(2)には水や、その他の流体
を加圧導入するための環状のスリット(3)を設け、こ
のスリット(3)に加圧流体を供給する供給管(7)を
設ける。主筒(2)は、ノズル出口(1)からスリット
(3)に向って相似的に次第にその径を大きくし、滑ら
かに湾曲した壁面(5)を形成する。さらにノズル出口
(1)と反対の端部には、補助筒(4)を設け、流体あ
るいはこれと硬質切削粒子との混合流の導入口(6)を
設ける。この場合、スリット(3)の壁面(5)の反対
の側では、補助筒(4)の壁面(8)が直角または鋭角
状に折り曲げられている。
【0010】たとえばこのようなノズル装置において、
加圧流体としての加圧水をスリット(3)から主筒
(2)内へ導入することができる。これにより加圧水の
運動ベクトルと、導入口(6)からの水および空気等の
流体の運動ベクトルとを合成し、スパイラルモーション
(10)を生成させることができる。このスパイラルモ
ーション(10)は、流体速度分布の進行軸方向への集
中をもたらし、高速集中流を形成する。また、主筒内に
はコアンダ層が形成されるため、硬質切削粒子を混入す
る場合にもノズルの内壁摩耗は抑制される。また、粒子
を混入する場合には軸方向に集中するため、大きな切削
・切断力が得られる。
加圧流体としての加圧水をスリット(3)から主筒
(2)内へ導入することができる。これにより加圧水の
運動ベクトルと、導入口(6)からの水および空気等の
流体の運動ベクトルとを合成し、スパイラルモーション
(10)を生成させることができる。このスパイラルモ
ーション(10)は、流体速度分布の進行軸方向への集
中をもたらし、高速集中流を形成する。また、主筒内に
はコアンダ層が形成されるため、硬質切削粒子を混入す
る場合にもノズルの内壁摩耗は抑制される。また、粒子
を混入する場合には軸方向に集中するため、大きな切削
・切断力が得られる。
【0011】このように優れた特徴のあるノズル装置に
よる切削・切断は、これまでにない効果を奏するもので
あった。しかしながら、このような優れた特徴のある方
法と装置においても、さらに改善すべき課題が残されて
もいた。その課題は、このスパイラルジェットフローの
特徴を生かしつつ、さらにその指向性、収れん性を高
め、切削・切断効率を向上させることと、前記の方法と
装置の場合には水中、海中等の液中でのジェット流によ
る切削・切断が困難であったため、これを可能とするこ
とであった。
よる切削・切断は、これまでにない効果を奏するもので
あった。しかしながら、このような優れた特徴のある方
法と装置においても、さらに改善すべき課題が残されて
もいた。その課題は、このスパイラルジェットフローの
特徴を生かしつつ、さらにその指向性、収れん性を高
め、切削・切断効率を向上させることと、前記の方法と
装置の場合には水中、海中等の液中でのジェット流によ
る切削・切断が困難であったため、これを可能とするこ
とであった。
【0012】実際、切削・切断力の増大が求められてお
り、また、水ジェット、水−空気の混合ジェット等にお
いても、水中で、金属、樹脂、その他の切削・切断を行
うことは困難であった。さらにまた、切削・切断効率の
向上には、より大きな圧力を必要とするという問題もあ
った。この発明は、以上の通りの事情を踏まえてなされ
たものであって、コアンダスパイラルフローの優れた特
徴を生かしつつ、さらにその指向性、収れん性を高め、
切削・切断力を増大し、エネルギー効率を向上し、水
中、液中においてもジェットフローによる切削・切断を
可能とすることのできる新しい方法と装置を提供するこ
とを目的としている。
り、また、水ジェット、水−空気の混合ジェット等にお
いても、水中で、金属、樹脂、その他の切削・切断を行
うことは困難であった。さらにまた、切削・切断効率の
向上には、より大きな圧力を必要とするという問題もあ
った。この発明は、以上の通りの事情を踏まえてなされ
たものであって、コアンダスパイラルフローの優れた特
徴を生かしつつ、さらにその指向性、収れん性を高め、
切削・切断力を増大し、エネルギー効率を向上し、水
中、液中においてもジェットフローによる切削・切断を
可能とすることのできる新しい方法と装置を提供するこ
とを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、加圧流体の導入によって生成さ
せた多重スパイラルフローにより流体を噴射させて切削
または切断することを特徴とする切削・切断方法を提供
する。また、この発明は、加圧流体を供給する噴出口方
向に向かう傾斜内壁面を有するスパイラルジェットフロ
ーノズルにおいて、傾斜内壁面の内側に、別体のコアン
ダスパイラルフロー生成ユニットを配設して多重構造ノ
ズルとしてなることを特徴とする多重スパイラルジェッ
ト切削・切断装置を提供する。
を解決するものとして、加圧流体の導入によって生成さ
せた多重スパイラルフローにより流体を噴射させて切削
または切断することを特徴とする切削・切断方法を提供
する。また、この発明は、加圧流体を供給する噴出口方
向に向かう傾斜内壁面を有するスパイラルジェットフロ
ーノズルにおいて、傾斜内壁面の内側に、別体のコアン
ダスパイラルフロー生成ユニットを配設して多重構造ノ
ズルとしてなることを特徴とする多重スパイラルジェッ
ト切削・切断装置を提供する。
【0014】以下、さらに詳しくこの発明の多重スパイ
ラルジェット切削・切断方法とそのための装置について
説明する。
ラルジェット切削・切断方法とそのための装置について
説明する。
【0015】
【実施例】図3は、この発明の多重スパイラルジェット
ノズルの一例を示したものである。たとえばこの図3に
例示したように、この発明の多重スパイラルジェット切
削・切断装置のノズルは、環状のスリット(31)と、
この環状スリット(31)から管路方向に向かう接続
口、もしくは噴出口(32)に向かう傾斜内壁面(3
3)を有する外側ユニット(A)の傾斜内壁面(33)
の内側に、傾斜内壁面(33′)を有する別体の内側ユ
ニット(B)の傾斜内壁面部を配設している。そして、
外側ユニット(A)においては、分配室(34)を介し
て環状スリット(31)から供給される加圧流体を、傾
斜内壁面(33)に沿って噴出口(32)に向かって移
動させ、スパイラルジェットフローとして噴出させる。
ノズルの一例を示したものである。たとえばこの図3に
例示したように、この発明の多重スパイラルジェット切
削・切断装置のノズルは、環状のスリット(31)と、
この環状スリット(31)から管路方向に向かう接続
口、もしくは噴出口(32)に向かう傾斜内壁面(3
3)を有する外側ユニット(A)の傾斜内壁面(33)
の内側に、傾斜内壁面(33′)を有する別体の内側ユ
ニット(B)の傾斜内壁面部を配設している。そして、
外側ユニット(A)においては、分配室(34)を介し
て環状スリット(31)から供給される加圧流体を、傾
斜内壁面(33)に沿って噴出口(32)に向かって移
動させ、スパイラルジェットフローとして噴出させる。
【0016】また、内側ユニット(B)においても、同
様に、分配室(34′)を介して環状スリット(3
1′)から供給される加圧流体を、噴出口(32′)に
向かって移動させ、スパイラルジェットフローとして噴
出させる。この外側、内側のいずれのユニット(A)
(B)においても、吸引導入口(35)(35′)から
は、切削・切断のための各種の噴出物を導入する。
様に、分配室(34′)を介して環状スリット(3
1′)から供給される加圧流体を、噴出口(32′)に
向かって移動させ、スパイラルジェットフローとして噴
出させる。この外側、内側のいずれのユニット(A)
(B)においても、吸引導入口(35)(35′)から
は、切削・切断のための各種の噴出物を導入する。
【0017】この吸引導入口(35)(35′)には強
い負圧が生じ、噴出物の導入を円滑に行うことを可能と
する。図4は、別の形状の多重スパイラルジェットノズ
ルを例示したものである。この例においても前記と同様
の構造および作用上の特徴を有している。そして、より
具体的には、たとえば図3および図4にも示したよう
に、外側ユニット(A)の噴出口端部(36)の厚みに
比べて、内側ユニット(B)の噴出口端部(36′)の
厚みをできるだけ薄くしてエッジ効果による流体攪乱を
避けるようにすることが好ましい。
い負圧が生じ、噴出物の導入を円滑に行うことを可能と
する。図4は、別の形状の多重スパイラルジェットノズ
ルを例示したものである。この例においても前記と同様
の構造および作用上の特徴を有している。そして、より
具体的には、たとえば図3および図4にも示したよう
に、外側ユニット(A)の噴出口端部(36)の厚みに
比べて、内側ユニット(B)の噴出口端部(36′)の
厚みをできるだけ薄くしてエッジ効果による流体攪乱を
避けるようにすることが好ましい。
【0018】また、外側ユニット(A)の噴出口端部
(36)は、内側ユニット(B)の噴出口端部(3
6′)よりも前方にやや突出させるか、あるいは少なく
とも両者をほぼ同等の位置にくるようにするのが好まし
い。外側ユニット(A)および内側ユニット(B)のい
ずれにおいても傾斜内壁面(33)(33′)の傾斜角
度は5〜70°程度とし、また、内側ユニット(B)の
外周面も外側ユニット(A)の傾斜内壁面(33)の傾
斜角度にほぼ沿うようにするのが好ましい。
(36)は、内側ユニット(B)の噴出口端部(3
6′)よりも前方にやや突出させるか、あるいは少なく
とも両者をほぼ同等の位置にくるようにするのが好まし
い。外側ユニット(A)および内側ユニット(B)のい
ずれにおいても傾斜内壁面(33)(33′)の傾斜角
度は5〜70°程度とし、また、内側ユニット(B)の
外周面も外側ユニット(A)の傾斜内壁面(33)の傾
斜角度にほぼ沿うようにするのが好ましい。
【0019】そして、外側ユニット(A)と内側ユニッ
ト(B)との噴出口端部(36)(36′)の内径
(d)(d′)の比は、d′/dが8/10〜4/10
程度となるようにするのが好ましい。このようなノズル
において切削・切断のために導入する流体については、
その種類に特に制限はないが、たとえば、内側ユニット
(B)からは、主として切削・切断のためのスパイラル
流体を、また、外側ユニット(A)からは、内側ユニッ
ト(B)からのスパイラル流体を加速し、その拡散を抑
止するための流体を噴出するように選択することができ
る。
ト(B)との噴出口端部(36)(36′)の内径
(d)(d′)の比は、d′/dが8/10〜4/10
程度となるようにするのが好ましい。このようなノズル
において切削・切断のために導入する流体については、
その種類に特に制限はないが、たとえば、内側ユニット
(B)からは、主として切削・切断のためのスパイラル
流体を、また、外側ユニット(A)からは、内側ユニッ
ト(B)からのスパイラル流体を加速し、その拡散を抑
止するための流体を噴出するように選択することができ
る。
【0020】このため、内側ユニット(B)の噴出口
(32′)からは、水等の流体、あるいは水と硬質粒子
としての金属やアルミナガーネット等の無機物との混合
流を噴出させ、外側ユニット(A)の噴出口(32)か
らは、空気や水等を噴出することができる無機物粒子等
の大きさは、通常、50〜150メッシュ程度とする。
この選択においては、外側ユニット(A)からの空気等
が内側ユニット(B)からのスパイラルジェットの拡散
の防御域を形成するため、水中、海中等での切削・切断
も円滑に、かつ効率的に行われることになる。
(32′)からは、水等の流体、あるいは水と硬質粒子
としての金属やアルミナガーネット等の無機物との混合
流を噴出させ、外側ユニット(A)の噴出口(32)か
らは、空気や水等を噴出することができる無機物粒子等
の大きさは、通常、50〜150メッシュ程度とする。
この選択においては、外側ユニット(A)からの空気等
が内側ユニット(B)からのスパイラルジェットの拡散
の防御域を形成するため、水中、海中等での切削・切断
も円滑に、かつ効率的に行われることになる。
【0021】さらにもちろん、この例に限られることな
く、内側ユニット(B)と外側ユニット(A)からは、
同種の流体を噴出させてもよいし、別の異種流体の組合
わせでもよい。加圧流体については、水を使用する場合
にはたとえば10,000psi〜55,000psi
程度までの適宜な圧力とし、必要に応じて低圧力のもの
としてもよい。
く、内側ユニット(B)と外側ユニット(A)からは、
同種の流体を噴出させてもよいし、別の異種流体の組合
わせでもよい。加圧流体については、水を使用する場合
にはたとえば10,000psi〜55,000psi
程度までの適宜な圧力とし、必要に応じて低圧力のもの
としてもよい。
【0022】いずれにしても、小さな圧力で、多重スパ
イラルジェットによって大きな切削・切断作用が実現さ
れる。また、この発明の発明者がすでに提案している単
一ユニット、もしくは直列配置したユニットからなるコ
アンダスパイラルフローに比べて、指向性、収れん性は
はるかに優れ、また噴出距離も著しく延長される。
イラルジェットによって大きな切削・切断作用が実現さ
れる。また、この発明の発明者がすでに提案している単
一ユニット、もしくは直列配置したユニットからなるコ
アンダスパイラルフローに比べて、指向性、収れん性は
はるかに優れ、また噴出距離も著しく延長される。
【0023】その理由としては、噴出物の噴出対象物へ
の噴出において、その境界での摩擦を小さくすることに
よる。すなわち、たとえば前記した通り、液体ジェット
流を空気ジェット流によって包み込んだ状態のこの発明
のスパイラルジェットフローにおいては、液中での液体
ジェット流の摩擦抵抗を著しく小さくする。次に実施例
を示し、さらい詳しくこの発明について説明する。
の噴出において、その境界での摩擦を小さくすることに
よる。すなわち、たとえば前記した通り、液体ジェット
流を空気ジェット流によって包み込んだ状態のこの発明
のスパイラルジェットフローにおいては、液中での液体
ジェット流の摩擦抵抗を著しく小さくする。次に実施例
を示し、さらい詳しくこの発明について説明する。
【0024】
実施例1 図4に示したノズルを用いてコンクリートの切削を行な
った。この時のノズル噴出口径は、内側ユニット(B)
において8mm、外側ユニット(A)において13mmとし
た。
った。この時のノズル噴出口径は、内側ユニット(B)
において8mm、外側ユニット(A)において13mmとし
た。
【0025】ノズル出口と被切削試料のコンクリート壁
との距離は50mmとした。この場合、内側噴出口より2
0,000psiの加圧水を噴射させた。また、外側噴
出口からは20kg/cm2 の空気を噴射させた。硬質の切
削粒子は使用しなかった。切削・切断の深さは、15cm
であった。同様の条件で従来の水ジェット方式による切
削・切断を行ったところ、同一時間内でその深さは5cm
にすぎなかった。また、その切断面は荒れており、微小
なバリが無数に生成していた。また、切断部の幅も、前
記のコアンダスパイラルフローによる切断に比べて2倍
以上になっていた。
との距離は50mmとした。この場合、内側噴出口より2
0,000psiの加圧水を噴射させた。また、外側噴
出口からは20kg/cm2 の空気を噴射させた。硬質の切
削粒子は使用しなかった。切削・切断の深さは、15cm
であった。同様の条件で従来の水ジェット方式による切
削・切断を行ったところ、同一時間内でその深さは5cm
にすぎなかった。また、その切断面は荒れており、微小
なバリが無数に生成していた。また、切断部の幅も、前
記のコアンダスパイラルフローによる切断に比べて2倍
以上になっていた。
【0026】なお、内側ユニット(B)にアルミナ粒子
を混入したところ、切削・切断の深さは約25cmにもな
った。 実施例2 実施例1と同様にして、水中において切削を行った。そ
の結果、ほぼ同様の結果が得られた。
を混入したところ、切削・切断の深さは約25cmにもな
った。 実施例2 実施例1と同様にして、水中において切削を行った。そ
の結果、ほぼ同様の結果が得られた。
【0027】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、この発明に
より、多重コアンダスパイラルフローによるジェット流
を用いて切削・切断する場合には、 1)噴流の拡散が少く、エネルギーが進行方向に集中し
て作用するため、切削・切断の効率は大きく向上する。
より、多重コアンダスパイラルフローによるジェット流
を用いて切削・切断する場合には、 1)噴流の拡散が少く、エネルギーが進行方向に集中し
て作用するため、切削・切断の効率は大きく向上する。
【0028】2)ノズルの耐摩耗性が優れている。 3)硬質切削粒子が流体軸方向に集中するため、より大
きな切削・切断力が得られる。 4)水中、海中等においての切削・切断が可能となる。
このため、従来に比べてはるかに有用な切削・切断の方
法とそのための装置が実現される。
きな切削・切断力が得られる。 4)水中、海中等においての切削・切断が可能となる。
このため、従来に比べてはるかに有用な切削・切断の方
法とそのための装置が実現される。
【図1】従来の切削・切断装置を示した断面図である。
【図2】この発明者がすでに提案している切削・切断装
置を示した断面図である。
置を示した断面図である。
【図3】この発明の装置を例示した断面図である。
【図4】この発明の別の装置例を示した断面図である。
1 ノズル出口 2 主筒 3 スリット 4 補助筒 5 壁面 6 導入口 7 供給管 8 壁面 9 分配室 10 スパイラルモーション 31,31′ 環状スリット 32,32′ 噴出口 33,33′ 傾斜内壁面 34,34′ 分配室 35,35′ 吸引導入口 36,36′ 噴出口端部
Claims (6)
- 【請求項1】 加圧流体の導入によって生成させた多重
スパイラルフローにより流体を噴射させて切削または切
断することを特徴とする切削・切断方法。 - 【請求項2】 多重スパイラルフローとして、内側から
水を加圧流体として硬質切削粒子をとともに噴射し、外
側から加圧空気を噴射する請求項1の切削・切断方法。 - 【請求項3】 加圧流体を供給する環状のスリットと、
このスリットから噴出口方向に向かう傾斜内壁面を有す
るスパイラルジェットフローノズルにおいて、傾斜内壁
面の内側に、別体のスパイラルフロー生成ユニットを配
設して多重構造ノズルとしてなることを特徴とする多重
スパイラルジェット切削・切断装置。 - 【請求項4】 ノズルを2重構造としてなる請求項3の
切削・切断装置。 - 【請求項5】 ノズル噴出口端部を薄くしてなる請求項
3または4の切削・切断装置。 - 【請求項6】 外側に配設したスパイラルフロー生成ユ
ニットの噴出口端部を内側のスパイラルフロー生成ユニ
ットのものより突出させてなる請求項3,4または5の
切削・切断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14612891A JPH071398A (ja) | 1991-06-18 | 1991-06-18 | 切削・切断方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14612891A JPH071398A (ja) | 1991-06-18 | 1991-06-18 | 切削・切断方法とその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH071398A true JPH071398A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15400782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14612891A Pending JPH071398A (ja) | 1991-06-18 | 1991-06-18 | 切削・切断方法とその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH071398A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008207333A (ja) * | 2000-12-21 | 2008-09-11 | Qed Technologies Internatl Inc | ジェットによる基板表面の仕上げ |
-
1991
- 1991-06-18 JP JP14612891A patent/JPH071398A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008207333A (ja) * | 2000-12-21 | 2008-09-11 | Qed Technologies Internatl Inc | ジェットによる基板表面の仕上げ |
JP2010110889A (ja) * | 2000-12-21 | 2010-05-20 | Qed Technologies Internatl Inc | ジェットによる基板表面の仕上げ装置 |
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