JPH07139875A - 窒素発生装置 - Google Patents

窒素発生装置

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JPH07139875A
JPH07139875A JP28691793A JP28691793A JPH07139875A JP H07139875 A JPH07139875 A JP H07139875A JP 28691793 A JP28691793 A JP 28691793A JP 28691793 A JP28691793 A JP 28691793A JP H07139875 A JPH07139875 A JP H07139875A
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JP
Japan
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nitrogen
purity
path
air
low
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JP28691793A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Ayuhara
俊行 鮎原
Toshihiro Wakai
稔弘 若井
Masayuki Tanaka
正幸 田中
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意に迅速にかつ確実に窒素の純度を調節す
ることができるようにする。 【構成】 空気圧縮部2と、不純物吸着ユニット31が
備えられた空気精製部3と、熱交換器41および熱交換
後の原料空気を精留する精留塔42が備えられた精留部
4と、熱交換用の寒冷を発生させる膨張タービン51が
備えられた寒冷発生部5とからなり、精留部4および寒
冷発生部5は断熱処理が施された保冷箱内40に配置さ
れてなる窒素発生装置1において、精留塔42の最も純
度の高い高純度製品窒素を熱交換器41を介して系外に
導出する経路L7と、精留塔42の任意の部位から高純
度窒素製品よりも窒素濃度が低い低純度製品窒素を熱交
換器41を介して系外に導出する経路L11とが設けら
れ、これら経路L7と経路L11との間には窒素の純度
調整用混合手段6が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる深冷分離法に
よって空気から窒素を分離し、製品窒素を製造する窒素
発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窒素は空気中に容量割合で約79%が含
まれた地球上に普遍的に存在する物質であり、従来主に
アンモニア合成の原料として化学工場において使用され
ていたが、現在では不活性で極めて安定した物質である
という特質を活かし、半導体工場におけるプロテクトガ
スあるいはクリーニングガスとして多用されている。こ
のような窒素は、上記のように空気中に多量に存在して
いることから、現在では空気を分離して製造することが
主流になっている。空気の分離は、それを冷却して一旦
液体空気とし、この液体空気中の液体窒素と液体酸素と
の沸点が異なることを利用したいわゆる深冷分離法が採
用されることが多い。
【0003】そこでまず、従来の深冷分離法による窒素
の製造につき説明する。図4は従来の深冷分離法を適用
した窒素発生装置の一例を示す説明図である。この図に
示すように、窒素発生装置10は、原料空気Aを圧縮し
かつ冷却する空気圧縮部2と、この圧縮冷却された原料
空気Aを清浄化する空気精製部3と、清浄化しかつ液化
した液体空気Alを精留する精留部4と、熱交換に必要
な冷却用の寒冷を発生させる寒冷発生部5とから基本構
成されている。
【0004】上記空気圧縮部2には、原料空気Aを所定
圧に圧縮する空気圧縮機21と、この空気圧縮機21に
よって圧縮された原料空気Aを冷却する冷凍機22とが
設けられている。また、上記空気精製部3には、冷却さ
れた原料空気Aを清浄化する不純物吸着ユニット31が
設けられている。また、上記精留部4には、清浄化され
た原料空気をさらに冷却する熱交換器41と、熱交換後
の原料空気Aが液化した液体空気Alを精留する精留塔
42とが設けられている。また、上記寒冷発生部5に
は、精留塔4の塔頂より導出された廃ガスOgを用いて
熱交換用の寒冷を発生させる膨張タービン51が設けら
れている。上記精留部4および寒冷発生部5は断熱処理
が施された保冷箱40内に配置されている。
【0005】そして、空気圧縮機21と冷凍機22との
間には経路L1が配設され、冷凍機22と不純物吸着ユ
ニット31との間には経路L2が配設されている。ま
た、不純物吸着ユニット31と精留塔42の底部との間
には経路L3が配設され、この経路L3は途中で熱交換
器41内を通過している。
【0006】上記精留塔42は、下塔42aと上塔42
bとに分割されており、下塔42aの底部と上塔42b
の上部とは経路L4によって接続されている。この経路
L4の上部には膨張弁43が設けられている。上記上塔
42bの内部には凝縮器44が設けられており、この凝
縮器44と下塔42aの上部とは経路L5および経路L
6によって接続されている。また、上記下塔42aの上
部からは経路L7が導出され、この経路L7は熱交換器
41の内部を通過して保冷箱40外に導き出されてい
る。
【0007】一方、上記上塔42bの頂部には廃ガスO
gを導出するための経路L8が接続されており、この経
路L8は一旦熱交換器41内を通過してから上記膨張タ
ービン51の上流側に接続されている。そして、この膨
張タービン51の下流側から経路L9が導出され、この
経路L9は一旦熱交換器41内を通って不純物吸着ユニ
ット31に接続されている。不純物吸着ユニット31の
下部には廃ガスOgを系外に排出する経路L10が取り
付けられている。
【0008】上記不純物吸着ユニット31は、内部に不
純物を吸着除去するモレキュラーシーブが充填された一
対の吸着塔31aから構成されており、一方の吸着塔3
1aが原料空気Aを吸着により清浄化処理を行っている
ときには、他方の吸着塔31aにおいては経路L9から
導入された廃ガスOgによって吸着物を取り除く脱着処
理が行われ、これら吸着処理および脱着処理が一対の吸
着塔31a間で所定時間毎に交互に切り換えられるよう
になっている。
【0009】従来の窒素発生装置10は以上のように構
成されているので、外気から取り入れられた原料空気A
は、まず空気圧縮機21によって所定の圧力(7〜9k
g/cm2G)に昇圧され、経路L1を通って冷凍機2
2に導入される。そしてこの冷凍機22によって所定の
温度に冷却された原料空気Aは、経路L2を介して不純
物吸着ユニット31の一方の吸着塔31aに導入され清
浄化される。この清浄化された原料空気Aはさらに経路
L3を通って熱交換器41において液化温度近くまで冷
却された後精留塔42の下塔42a底部に導入される。
【0010】そして、下塔42a底部に導入された空気
は下塔42a内を上昇し、下塔42a上部からの還流液
と接触し、精留され、沸点の低い液体空気内の窒素が気
化し下塔42a内を上昇するとともに下塔42a底部に
滞留している液体空気Alは酸素リッチになる。上記下
塔42a内を上昇した窒素ガスは上部に設けられた経路
L5を通って上塔42b内の凝縮器44に導入され、こ
こで液化して液体窒素Nlになり、経路L6を介して下
塔42a内の上部に還流窒素として流下する。
【0011】上記凝縮器44において窒素ガスを凝縮さ
せるための冷熱源としては、下塔42aの底部に滞留し
た酸素リッチの液体空気Alが用いられる。すなわち、
酸素リッチの液体空気Alは、経路L4を介して下塔4
2aの底部から導出され、膨張弁43において断熱膨張
により温度降下し、この温度降下した液体空気Al(一
部は気体になっている)が上塔42b内に冷熱源として
導入され、この冷熱源によって凝縮器44内の窒素ガス
は冷却され液化するのである。
【0012】製品ガス窒素は経路L7を介して導出さ
れ、熱交換器41において経路L3内の原料空気Aを冷
却する寒冷として利用されるとともに、常温の製品窒素
Ngとして次工程に導出される。
【0013】一方、上塔42bに導入された液体空気A
lは、凝縮器44内の窒素と熱交換して自身は加熱さ
れ、気化して廃ガスOgとなって上塔42bの頂部に設
けられた経路L8を介して精留塔42外に導出される。
そして、経路L8を介して導出された廃ガスOgは、一
旦熱交換器41において冷熱源として経路L3内の原料
空気Aに冷熱を与えた後、膨張タービン51に導入さ
れ、ここで断熱膨張して自身は温度降下し、寒冷となっ
て経路L9を介して導出され、熱交換器41において熱
交換により経路L3内の原料空気Aを冷却する用に供さ
れる。
【0014】そして、熱交換器41で上記熱交換に供さ
れた廃ガスOgは、つぎに不純物吸着ユニット31の脱
着処理をしている他方の吸着塔31aに供給され、この
吸着塔31aに充填されているモレキュラーシーブを再
生してから経路L10を介して系外に排出される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上従来の深冷分離法
を適用した窒素発生装置についてその概要を説明した
が、基本的にはその構成は変わらないながらも、各所に
おいて数多くの改良が重ねられ、安定して不純物である
酸素の含有量をppbオーダーにすることができる等現
在ではこの技術はすでに完成したものになっている。
【0016】ところで、窒素を大量に消費する半導体工
場や化学工場においては、使用目的や使用場所に応じて
必要な窒素の純度が異なるというのが一般的である。す
なわち、窒素の純度はそれを使用する対象設備毎に異な
る場合もあるし、同じ設備であっても操業状況に応じて
時間的に変化する場合もある。
【0017】そこで、このような窒素の要求純度の変動
に対応するために、従来は最も純度の高い窒素を製造す
る仕様に基づいて窒素発生装置が建設され、それよりも
純度の低い窒素の要求に対して過剰な高純度窒素によっ
て対応するという方策が講じられることがあった。
【0018】しかしながら、このような方策を講じるた
めには窒素発生装置が過剰設備になることが多く建設コ
スト面で不利になるという問題点が存在した。
【0019】そこで、複数の窒素発生装置が建設され、
それぞれ異なった運転条件で運転される場合があるが、
これこそ建設コストの面ではなはだ不経済である。
【0020】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、建設コスト面では不利にな
らず、しかも運転面では任意に迅速にかつ確実に窒素の
純度を調節することができる窒素発生装置を提供するこ
とを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
窒素発生装置は、原料空気を所定圧に圧縮する空気圧縮
部と、上記冷却された原料空気を清浄化する空気精製部
と、この空気精製部において清浄化された原料空気をさ
らに冷却する熱交換器および熱交換後の原料空気を精留
する精留塔が備えられた精留部と、上記精留塔の塔頂よ
り廃ガス導出経路を介して導出された廃ガスを用いて熱
交換用の寒冷を発生させる膨張タービンが備えられた寒
冷発生部とからなり、上記精留部および上記寒冷発生部
は断熱処理が施された保冷箱内に配置されてなる窒素発
生装置において、上記精留塔の最も純度の高い高純度製
品窒素を上記熱交換器を介して系外に導出する高純度製
品窒素導出経路と、精留塔の任意の部位から上記高純度
窒素製品よりも窒素濃度が低い低純度製品窒素を上記熱
交換器を介して系外に導出する低純度製品窒素導出経路
とが設けられ、これら高純度製品窒素導出経路と低純度
製品窒素導出経路との間には窒素の純度調整用混合手段
が形成されていることを特徴とするものである。
【0022】本発明の請求項2記載の窒素発生装置は、
請求項1記載の窒素発生装置において、上記純度調整用
混合手段は、上記保冷箱の外部に形成されていることを
特徴とするものである。
【0023】本発明の請求項3記載の窒素発生装置は、
請求項1または2記載の窒素発生装置において、上記膨
張タービンの上流側に上記低純度製品窒素導出経路内の
低純度製品窒素の一部を導入するためのバイパス経路が
配設されていることを特徴とするものである。
【0024】本発明の請求項4記載の窒素発生装置は、
請求項3記載の窒素発生装置において、上記バイパス経
路は、上記熱交換器よりも上流側の低純度製品窒素導出
経路と廃ガス導出経路との間に形成されていることを特
徴とするものである。
【0025】
【作用】上記請求項1記載の窒素発生装置によれば、精
留塔に配設された高純度製品窒素導出経路と、低純度製
品窒素導出経路との間には窒素の純度調整用混合手段が
設けられているため、この純度調整用混合手段において
高純度製品窒素と低純度製品窒素との混合割合を適宜設
定することにより、本発明装置で得られる最高の窒素純
度から、上記低純度製品窒素の窒素純度の範囲内の製品
窒素を得ることができ、迅速、かつ、適正に窒素製品の
純度の要求に対応することが可能になる。
【0026】従って、純度調節のために二系統の窒素発
生装置による異純度同時操業を行う必要がなくなるとと
もに、低純度で済ますことができる用途に対して、高純
度の製品窒素を供給するような不都合は解消し、結果と
して設備規模や運転コストを低減させることが可能にな
る。
【0027】上記請求項2記載の窒素発生装置によれ
ば、純度調整用混合手段は、上記保冷箱の外部に形成さ
れているため、純度調整用混合手段内に設けられる各種
の機器に対して特に厳重な低温対策を施す必要はない。
【0028】上記請求項3記載の窒素発生装置によれ
ば、膨張タービンの上流側に低純度製品窒素導出経路内
の低純度製品窒素の一部を導入するためのバイパス経路
が配設されているため、このバイパス経路を介して廃ガ
スよりも相当高圧の低純度製品窒素をバイパス経路内に
送り込むことが可能になり、この高圧の窒素の導入によ
って膨張タービンにおけるガスの膨張比が上昇し、その
分膨張タービンで必要なガスの量を大幅に減少させるこ
とが可能になり、比較的製品圧力の低い装置の場合に
は、製品収率の向上が図れるのである。
【0029】上記請求項4記載の窒素発生装置によれ
ば、バイパス経路は、熱交換器よりも上流側の低純度製
品窒素導出経路と廃ガス導出経路との間に形成されてい
るため、低純度製品窒素が混入された廃ガスは、一旦熱
交換器で寒冷として冷熱を付与して自身は加温されてか
ら膨張タービンに導入され、結局膨張タービンにおける
膨張比が大きなものになり、より良好に寒冷を発生させ
ることが可能になる。
【0030】
【実施例】図1は、本発明に係る窒素発生装置の第一の
例を示す系統図である。この図に示すように、本発明の
窒素発生装置1は、先に図4を基に説明した従来の窒素
発生装置10に改良を加えたものである。
【0031】すなわち、本発明の窒素発生装置1は、原
料空気Aを圧縮しかつ冷却する空気圧縮部2と、この圧
縮冷却された原料空気Aを清浄化する空気精製部3と、
清浄化した空気を精留する精留部4と、熱交換に必要な
冷却用の寒冷を発生させる寒冷発生部5とから基本構成
されている。
【0032】上記空気圧縮部2には、原料空気Aを所定
圧に圧縮する空気圧縮機21と、この空気圧縮機21に
よって圧縮された原料空気Aを冷却する冷凍機22とが
設けられている。また、上記空気精製部3には、冷却さ
れた原料空気Aを清浄化する不純物吸着ユニット31が
設けられている。また、上記精留部4には、清浄化され
た原料空気をさらに冷却する熱交換器41と、熱交換後
の原料空気Aを精留する精留塔42とが設けられてい
る。また、上記寒冷発生部5には、精留塔4の塔頂より
導出された廃ガスOgを用いて熱交換用の寒冷を発生さ
せる膨張タービン51が設けられている。上記精留部4
および寒冷発生部5は断熱処理が施された保冷箱40内
に配置されている。
【0033】そして、空気圧縮部2には空気圧縮機21
および冷凍機22が設けられていること、空気精製部3
には一対の吸着塔31aからなる不純物吸着ユニット3
1が設けられていること、精留部4には熱交換器41お
よび精留塔42が設けられていること、および寒冷発生
部5には膨張タービン51が設けられていること、それ
らを結ぶ経路L1〜経路L10が設けられていること、
および、これらの作用については先に従来技術の欄で説
明したものと全く同じであるため、ここでは詳細な説明
は省略する。
【0034】従って、精留部4において精留の結果得ら
れた液体窒素Nlは、経路L7を介して導出され、熱交
換器41において熱交換により原料空気Aから熱を得て
気化し、製品窒素Ngとなって保冷箱40外に導出され
るようになっていることも従来例と同じである。
【0035】本発明は、基礎となる部分が上記のような
従来と同じに構成された窒素発生装置の精留部4の下塔
42aの下部に低純度製品窒素導出経路としての経路L
11が接続されてなるものである。この経路L11は、
熱交換器41を通って保冷箱40の外部に上記経路L7
に並行するようにして導き出されている。従って、この
経路L11を介して下塔42a内の下部における未だ充
分に精留が行われていない低濃度窒素ガスN′gが導出
され、熱交換器41で熱交換の結果原料空気に冷熱を与
えて自身は常温になり保冷箱40外に導出される。
【0036】因に、この低濃度窒素ガスN′gの窒素濃
度については、経路L11を下塔42aのどの段に接続
するかで異なってくる。どの段に接続するかについては
特に限定はないが、一般的に上段になればなるほど窒素
濃度は高くなり、逆に下段になればなるほど窒素濃度は
低くなる。そして、経路L11を下塔42aの最下段に
接続すれば、低濃度窒素ガスN′gの窒素濃度は、下塔
42aの底部に滞留している液体空気Agの窒素濃度と
ほとんど同じになる。
【0037】そして、本実施例にあっては、保冷箱40
の外部において製品窒素Ngを導出する経路L7と、低
濃度窒素ガスN′gを導出する経路L11とを互いに連
絡するように純度調整用混合手段6が設けられている。
この混合手段6は、経路L11と経路L7とを結ぶ連絡
経路L0と、経路L11上の連絡経路L0よりも上流側
に設けられた第一制御弁61と、上記連絡経路L0に設
けられた第二制御弁62とから構成されている。
【0038】また、精留塔42から純度調整用混合手段
6に到るまでの経路L11内の圧力損失は、経路長を長
くしたり経路L11の途中に減圧弁を設けること等によ
って、経路L7内の圧力損失よりも大きく設定されてい
る。従って、上記混合手段6においては、経路L11内
の圧力は、経路L7内の圧力よりも小さくなっているの
で、第一制御弁61および第二制御弁62の双方を開通
状態にすると、経路L7内の製品窒素Ngの一部が連絡
経路L0を介して経路L11内に流れ込み、ここで低濃
度窒素ガスN′gと高純度のガス状の製品窒素Ngとが
混合して清浄乾燥ガスNmとなって系外に導出される。
なお、連絡経路L0に供給されなかった製品窒素Ng
は、そのまま経路L7から高純度窒素ガスとして系外に
導出される。
【0039】また、流量計、分析計等を設置すれば、需
要に応じた純度調整を自動制御することも可能である。
上記第一制御弁61および第二制御弁62の代わりに通
常の開閉弁を設け、手動操作で開閉するようにしてもよ
い。
【0040】図2は、本発明に係る窒素発生装置の第二
の例を示す系統図である。この図に示すように、この例
の場合は保冷箱40内であって、熱交換器41の上流側
の経路L8と、同じく熱交換器41の上流側の経路L1
1との間に両者を結ぶバイパス経路L12が設けられ、
このバイパス経路L12に第三制御弁63が設置されて
いる。このバイパス経路を介して廃ガスよりも相当高圧
の低純度製品窒素をバイパス経路内に送り込むことが可
能になり、この高圧の窒素の導入によって膨張タービン
におけるガスの膨張比が上昇し、その分膨張タービンで
必要なガスの量を大幅に減少させることができ、製品収
率を向上させることができるのである。
【0041】図3は、本発明に係る窒素発生装置の第三
の例を示す系統図である。純度調整用混合手段6を、熱
交換器41の上流側の保冷箱40内に設けることも可能
である。
【0042】(適用例)以下、本発明の窒素発生装置を
実際に窒素を使用している工場に適用した場合の設備コ
ストおよび運転コストの低減例について具体的に説明す
る。
【0043】この窒素使用工場における窒素ガスの最大
使用量は、1,750Nm3/hrであった。そして、
この工場の第一の操業パターンにおいては、高純度窒素
は500Nm3/hrが必要であり、残りの1,250
Nm3/hrは高純度窒素でなくてもよく、清浄で乾燥
したものであれば空気でもよい。
【0044】一方この工場における第二の操業パターン
では、高純度窒素のみ1,000Nm3/hrが必要と
される。この工場の上記操業パターンをまとめると、以
下の表1に示した通りになる。
【0045】
【表1】
【0046】つぎに、上記工場の二種類の操業パターン
に対応するために、従来の窒素発生装置を適用した場合
と、本発明の窒素発生装置を適用した場合の設備規模お
よび運転状況について比較するためにそれぞれの数値に
ついて表2に取りまとめた。
【0047】
【表2】
【0048】この表で判るように、従来の窒素発生装置
を適用した場合、第一の操業パターンにおいては、高純
度窒素ガスでなくてもよい1,250Nm3/hrに対
しても高純度窒素ガスを使用せざるを得ないため、結局
高純度窒素の発生量が合計の1,750Nm3/hr見
合いの設備を建設しなければならない。
【0049】これに対して、本発明の窒素発生装置を適
用した場合には、高純度窒素の発生量が1,000Nm
3/hr見合いの設備にすることによって、第一の操業
パターンおよび第二の操業パターンの双方に対応するこ
とができる。
【0050】因に、第一の操業パターンにおいては、高
純度窒素ガスは500Nm3/hrだけが要求されてい
るため、高純度窒素発生量自体は500Nm3/hrの
操業を行うことにより、1250Nm3/hrの清浄な
乾燥ガスを供給することができるのである。
【0051】以上のように、本発明の窒素発生装置を適
用すれば、高純度窒素発生量で代表される設備コストお
よび消費電力で代表される運転コストの双方が従来の窒
素発生装置を適用する場合よりも大幅に削減可能である
のが判る。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の窒素発生装
置は、精留塔に配設された高純度製品窒素導出経路と、
低純度製品窒素導出経路との間に窒素の純度調整用混合
手段が設けられているため、この純度調整用混合手段に
おいて高純度製品窒素と低純度製品窒素との混合割合を
適宜設定することにより、本発明装置で得られる最高の
窒素純度から、上記低純度製品窒素の窒素純度の範囲内
の製品窒素を得ることができ、迅速、かつ、確実に窒素
製品の純度の要求に対応することができるようになる。
【0053】従って、純度に応じた二系統の窒素発生装
置による異純度同時操業を行う必要がなくなるととも
に、低純度で済ますことができる用途に対して、高純度
の製品窒素を供給するような不都合は解消し、結果とし
て設備規模や運転コストを低減させることが可能にな
る。
【0054】また、上記純度調整用混合手段を上記保冷
箱の外部に形成させれば、純度調整用混合手段内に設け
られる各種の機器に対して特に厳重な低温対策を施す必
要はなく好都合である。
【0055】さらに、膨張タービンの上流側に低純度製
品窒素導出経路内の低純度製品窒素の一部を導入するた
めのバイパス経路を配設すれば、このバイパス経路を介
して廃ガスよりも相当高圧の低純度製品窒素をバイパス
経路内に送り込むことが可能になり、この高圧の窒素の
導入によって膨張タービンにおけるガスの膨張比が上昇
し、その分膨張タービンで必要なガスの量を大幅に減少
させ、製品収率を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る窒素発生装置の第一の例を示す系
統図である。
【図2】本発明に係る窒素発生装置の第二の例を示す系
統図である。
【図3】本発明に係る窒素発生装置の第三の例を示す系
統図である。
【図4】従来の窒素発生装置を例示する系統図である。
である。
【符号の説明】
1、10 窒素発生装置 2 空気圧縮部 21 空気圧縮機 22 冷凍機 3 空気精製部 31 不純物吸着ユニット 4 精留部 41 熱交換器 42 精留塔 42a 下塔 42b 上塔 5 寒冷発生部 51 膨張タービン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料空気を所定圧に圧縮する空気圧縮部
    と、上記冷却された原料空気を清浄化する空気精製部
    と、この空気精製部において清浄化された原料空気をさ
    らに冷却する熱交換器および熱交換後の原料空気を精留
    する精留塔が備えられた精留部と、上記精留塔の塔頂よ
    り廃ガス導出経路を介して導出された廃ガスを用いて熱
    交換用の寒冷を発生させる膨張タービンが備えられた寒
    冷発生部とからなり、上記精留部および上記寒冷発生部
    は断熱処理が施された保冷箱内に配置されてなる窒素発
    生装置において、上記精留塔の最も純度の高い高純度製
    品窒素を上記熱交換器を介して系外に導出する高純度製
    品窒素導出経路と、精留塔の任意の部位から上記高純度
    窒素製品よりも窒素濃度が低い低純度製品窒素を上記熱
    交換器を介して系外に導出する低純度製品窒素導出経路
    とが設けられ、これら高純度製品窒素導出経路と低純度
    製品窒素導出経路との間には窒素の純度調整用混合手段
    が形成されていることを特徴とする窒素発生装置。
  2. 【請求項2】 上記純度調整用混合手段は、上記保冷箱
    の外部に形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の窒素発生装置。
  3. 【請求項3】 上記膨張タービンの上流側に上記低純度
    製品窒素導出経路内の低純度製品窒素の一部を導入する
    ためのバイパス経路が配設されていることを特徴とする
    請求項1または2記載の窒素発生装置。
  4. 【請求項4】 上記バイパス経路は、上記熱交換器より
    も上流側の低純度製品窒素導出経路と廃ガス導出経路と
    の間に形成されていることを特徴とする請求項3記載の
    窒素発生装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007212039A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Jfe Steel Kk 可燃性ガス置換用窒素ガス製造装置
CN113623943A (zh) * 2021-08-22 2021-11-09 张家港市东南气体灌装有限公司 一种用于制造纯度不同的氮气的氮气制造系统及制造方法

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JP2007212039A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Jfe Steel Kk 可燃性ガス置換用窒素ガス製造装置
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