JPH07138207A - 炭酸エステルの製造法 - Google Patents
炭酸エステルの製造法Info
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- JPH07138207A JPH07138207A JP6134441A JP13444194A JPH07138207A JP H07138207 A JPH07138207 A JP H07138207A JP 6134441 A JP6134441 A JP 6134441A JP 13444194 A JP13444194 A JP 13444194A JP H07138207 A JPH07138207 A JP H07138207A
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 (1)白金族金属またはその塩、(2)金属
銅、銅塩または銅の錯化合物、(3)酸、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩及びオニウム塩よりなる群から選ば
れる少なくとも一種、および(4)2−ヒドロキシピリ
ジン類の存在下に脂肪族アルコ−ルを一酸化炭素および
酸素と反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造
法。 【効果】 本発明は、効率的に炭酸ジエステルを製造す
る方法を提供するものであり、得られた炭酸ジエステル
は、樹脂や医農薬の原料としてさまざまな用途に供する
ことができる。そして、本発明によれば、白金族金属の
不溶化析出を抑制し、副生物のシュウ酸ジエステルの生
成、シュウ酸の生成を抑制し、シュウ酸塩生成による触
媒活性の低下を防止できるという点で工業的に極めて重
要である。
銅、銅塩または銅の錯化合物、(3)酸、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩及びオニウム塩よりなる群から選ば
れる少なくとも一種、および(4)2−ヒドロキシピリ
ジン類の存在下に脂肪族アルコ−ルを一酸化炭素および
酸素と反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造
法。 【効果】 本発明は、効率的に炭酸ジエステルを製造す
る方法を提供するものであり、得られた炭酸ジエステル
は、樹脂や医農薬の原料としてさまざまな用途に供する
ことができる。そして、本発明によれば、白金族金属の
不溶化析出を抑制し、副生物のシュウ酸ジエステルの生
成、シュウ酸の生成を抑制し、シュウ酸塩生成による触
媒活性の低下を防止できるという点で工業的に極めて重
要である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカ−ボネ−ト製造中
間体や医農薬中間体および溶媒として、工業的に有用な
炭酸エステルを製造する方法に関するものである。
間体や医農薬中間体および溶媒として、工業的に有用な
炭酸エステルを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭酸エステルの製造法としてはアルコ−
ルとホスゲンを反応させ製造する方法があるが、ホスゲ
ンの毒性が強いこと、ホスゲンを製造するのに必要な電
解塩素が高価であることおよびアルコ−ルとホスゲンの
反応により腐食性の高い塩酸が副生することなどの問題
点がある。従って、従来よりホスゲンを使用しない炭酸
エステルの製造法が数多く提案されている。その中でも
一般的な方法として、エステル化しようとするアルコ−
ルを触媒の存在下で一酸化炭素及び酸素と反応させる方
法が挙げられる。使用される触媒として代表的なものと
してパラジウム化合物と銅化合物及び塩基を組み合わせ
た系(特公昭61−8816、特公昭61−4333
8)、パラジウム化合物と、銅の弱酸塩及び/又はハロ
ゲン化物と、アルカリ土類金属の弱酸塩及び/又はハロ
ゲン化物とを組み合わせた系(WO89/07587)
がある。パラジウム化合物と銅塩、アルカリ金属塩およ
びアルカリ土類金属塩よりなる群から選ばれる少なくと
も一種の存在下で、さらに2−ヒドロキシピリジン類を
添加した系(特開平4−356446)がある。 しか
しながら、これらの触媒系は、パラジウム化合物が不溶
化し析出すること、反応の副生物であるシュウ酸が反応
の進行により増加するため、触媒成分の一部がそれらと
の反応によりシュウ酸塩ないし金属として不溶化析出す
ること、により触媒活性の低下をもたすため、工業的な
触媒の連続使用が困難であるという問題がある。
ルとホスゲンを反応させ製造する方法があるが、ホスゲ
ンの毒性が強いこと、ホスゲンを製造するのに必要な電
解塩素が高価であることおよびアルコ−ルとホスゲンの
反応により腐食性の高い塩酸が副生することなどの問題
点がある。従って、従来よりホスゲンを使用しない炭酸
エステルの製造法が数多く提案されている。その中でも
一般的な方法として、エステル化しようとするアルコ−
ルを触媒の存在下で一酸化炭素及び酸素と反応させる方
法が挙げられる。使用される触媒として代表的なものと
してパラジウム化合物と銅化合物及び塩基を組み合わせ
た系(特公昭61−8816、特公昭61−4333
8)、パラジウム化合物と、銅の弱酸塩及び/又はハロ
ゲン化物と、アルカリ土類金属の弱酸塩及び/又はハロ
ゲン化物とを組み合わせた系(WO89/07587)
がある。パラジウム化合物と銅塩、アルカリ金属塩およ
びアルカリ土類金属塩よりなる群から選ばれる少なくと
も一種の存在下で、さらに2−ヒドロキシピリジン類を
添加した系(特開平4−356446)がある。 しか
しながら、これらの触媒系は、パラジウム化合物が不溶
化し析出すること、反応の副生物であるシュウ酸が反応
の進行により増加するため、触媒成分の一部がそれらと
の反応によりシュウ酸塩ないし金属として不溶化析出す
ること、により触媒活性の低下をもたすため、工業的な
触媒の連続使用が困難であるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の、白金族金属−
銅系触媒を用いて、アルコ−ル、一酸化炭素および酸素
から炭酸エステルを得る反応では、白金族金属が不溶化
し析出すること、副生する水およびシュウ酸エステルか
らシュウ酸が生成し触媒成分の一部がそれらと反応し、
シュウ酸塩として不溶化析出すること等により触媒活性
の低下をもたらすため、工業的な触媒の連続使用が困難
であった。本発明の目的は、アルコ−ル、一酸化炭素お
よび酸素より炭酸エステルを得る反応において、白金族
金属の析出を抑制するとともに、シュウ酸の前駆体であ
るシュウ酸エステルの生成を低減し、それによりシュウ
酸の生成、シュウ酸塩生成を低減し、触媒活性の低下を
防止し、かつ工業的に利用しうる高い反応速度で炭酸エ
ステルを製造する方法を提供することに存する。
銅系触媒を用いて、アルコ−ル、一酸化炭素および酸素
から炭酸エステルを得る反応では、白金族金属が不溶化
し析出すること、副生する水およびシュウ酸エステルか
らシュウ酸が生成し触媒成分の一部がそれらと反応し、
シュウ酸塩として不溶化析出すること等により触媒活性
の低下をもたらすため、工業的な触媒の連続使用が困難
であった。本発明の目的は、アルコ−ル、一酸化炭素お
よび酸素より炭酸エステルを得る反応において、白金族
金属の析出を抑制するとともに、シュウ酸の前駆体であ
るシュウ酸エステルの生成を低減し、それによりシュウ
酸の生成、シュウ酸塩生成を低減し、触媒活性の低下を
防止し、かつ工業的に利用しうる高い反応速度で炭酸エ
ステルを製造する方法を提供することに存する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、白金族金
属−銅系触媒を用いて、アルコ−ル、一酸化炭素および
酸素から炭酸エステルを得る反応について、白金族金属
錯体触媒および助触媒の探索を鋭意検討したところ、
酸、及び/又はアンモニウム塩、ホスホニウム塩、オニ
ウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも一種の存在
下、さらに2−ヒドロキシピリジン類を添加することに
より、炭酸エステルの生成速度を低下させることなく、
白金族金属の不溶化析出を抑制し、シュウ酸エステルの
生成を低減し、シュウ酸銅の生成を大幅に低減できるこ
とを見だし、本発明に至ったものである。また、予め白
金族金属塩と2−ヒドロキシピリジン類とからなる錯化
合物を使用しても、白金族金属と銅および2−ヒドロキ
シピリジン類とからなる錯化合物を使用しても、同様の
効果が得られることも見出した。作用機構については、
いまのところ明確ではないが、アルカリ金属あるいはア
ルカリ土類金属カチオンの存在は、主触媒である白金族
金属と2−ヒドロキシピリジン錯体の電子状態に影響を
与え、白金族金属のカルボメトキシ錯体への一酸化炭素
挿入の割合を増加させていたのではないかと考えられ
る。従って、触媒系からアルカリ金属あるいはアルカリ
土類金属カチオンを除くことにより、あるいは、アンモ
ニウムカチオン等に替えることによりシュウ酸エステル
の生成を低減できたものと推定される。またアルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属カチオンの存在は、2−ヒ
ドロキシピリジンによる白金族金属の安定化効果を阻害
していたものと考えられる。従って、触媒系からアルカ
リ金属あるいはアルカリ土類金属カチオンを除くことに
より、白金族金属の不溶化析出が抑制されたものと推定
される。
属−銅系触媒を用いて、アルコ−ル、一酸化炭素および
酸素から炭酸エステルを得る反応について、白金族金属
錯体触媒および助触媒の探索を鋭意検討したところ、
酸、及び/又はアンモニウム塩、ホスホニウム塩、オニ
ウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも一種の存在
下、さらに2−ヒドロキシピリジン類を添加することに
より、炭酸エステルの生成速度を低下させることなく、
白金族金属の不溶化析出を抑制し、シュウ酸エステルの
生成を低減し、シュウ酸銅の生成を大幅に低減できるこ
とを見だし、本発明に至ったものである。また、予め白
金族金属塩と2−ヒドロキシピリジン類とからなる錯化
合物を使用しても、白金族金属と銅および2−ヒドロキ
シピリジン類とからなる錯化合物を使用しても、同様の
効果が得られることも見出した。作用機構については、
いまのところ明確ではないが、アルカリ金属あるいはア
ルカリ土類金属カチオンの存在は、主触媒である白金族
金属と2−ヒドロキシピリジン錯体の電子状態に影響を
与え、白金族金属のカルボメトキシ錯体への一酸化炭素
挿入の割合を増加させていたのではないかと考えられ
る。従って、触媒系からアルカリ金属あるいはアルカリ
土類金属カチオンを除くことにより、あるいは、アンモ
ニウムカチオン等に替えることによりシュウ酸エステル
の生成を低減できたものと推定される。またアルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属カチオンの存在は、2−ヒ
ドロキシピリジンによる白金族金属の安定化効果を阻害
していたものと考えられる。従って、触媒系からアルカ
リ金属あるいはアルカリ土類金属カチオンを除くことに
より、白金族金属の不溶化析出が抑制されたものと推定
される。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、(1)白金族
金属またはその塩、(2)金属銅、銅塩または銅の錯化
合物、(3)酸、アンモニウム塩、ホスホニウム塩及び
オニウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも一種、お
よび(4)2−ヒドロキシピリジン類の存在下に脂肪族
アルコ−ルを一酸化炭素および酸素と反応させることを
特徴とする炭酸エステルの製造法ニ存する。
金属またはその塩、(2)金属銅、銅塩または銅の錯化
合物、(3)酸、アンモニウム塩、ホスホニウム塩及び
オニウム塩よりなる群から選ばれる少なくとも一種、お
よび(4)2−ヒドロキシピリジン類の存在下に脂肪族
アルコ−ルを一酸化炭素および酸素と反応させることを
特徴とする炭酸エステルの製造法ニ存する。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。白金族金
属としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリ
ジウム、白金などが使用されるが、中でもパラジウムが
好ましい。これらの金属は、単体としても、ハロゲン化
物、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酢酸塩などの塩として使
用することもできる。より具体的には、塩化ルテニウ
ム、ヨウ化ルテニウム、トリス(アセチルアセトナト)
ルテニウム、塩化ロジウム、臭化ロジウム、ヨウ化ロジ
ウム、硝酸ロジウム、硫酸ロジウム、酢酸ロジウム、塩
化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酢
酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、カプロン酸パ
ラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、燐酸パラ
ジウム、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム、シュ
ウ酸パラジウム、塩化イリジウム、塩化白金酸、テトラ
クロロ白金酸カリウム等が挙げられる。またこれらは活
性炭、グラファイト、アルミナ、シリカ、シリカ−アル
ミナ、珪藻土、アスベスト、イオン交換樹脂、珪酸カル
シウム、アルミノシリケ−ト、ポリビニルピリジン、酸
化マグネシウム等の担体に担持して使用することもでき
る。白金族金属またはその塩は、通常、脂肪族アルコ−
ル1リットルにつき0.01〜100mmol、好まし
くは0.1〜100mmolの範囲で使用される。
属としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリ
ジウム、白金などが使用されるが、中でもパラジウムが
好ましい。これらの金属は、単体としても、ハロゲン化
物、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酢酸塩などの塩として使
用することもできる。より具体的には、塩化ルテニウ
ム、ヨウ化ルテニウム、トリス(アセチルアセトナト)
ルテニウム、塩化ロジウム、臭化ロジウム、ヨウ化ロジ
ウム、硝酸ロジウム、硫酸ロジウム、酢酸ロジウム、塩
化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酢
酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、カプロン酸パ
ラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、燐酸パラ
ジウム、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム、シュ
ウ酸パラジウム、塩化イリジウム、塩化白金酸、テトラ
クロロ白金酸カリウム等が挙げられる。またこれらは活
性炭、グラファイト、アルミナ、シリカ、シリカ−アル
ミナ、珪藻土、アスベスト、イオン交換樹脂、珪酸カル
シウム、アルミノシリケ−ト、ポリビニルピリジン、酸
化マグネシウム等の担体に担持して使用することもでき
る。白金族金属またはその塩は、通常、脂肪族アルコ−
ル1リットルにつき0.01〜100mmol、好まし
くは0.1〜100mmolの範囲で使用される。
【0007】本発明で用いられる金属銅、銅塩または銅
の錯化合物のうち、銅塩としては、塩化第二銅、塩化第
一銅等のハロゲン化物のはか、硝酸塩、硫酸塩、酢酸
銅、プロピオン酸銅、カプロン酸銅等の脂肪族カルボン
酸塩、安息香酸銅等の芳香族カルボン酸塩、燐酸塩など
が使用される。銅の錯化合物としては有機配位子を有す
る錯塩であり、例えば、窒素原子、酸素原子あるいは窒
素原子と酸素原子を有する有機配位子との錯塩である。
さらに具体的には、窒素原子を有する有機配位子として
はトリメチルアミン等の脂肪族アミン、アニリン等の芳
香族アミン、テトラメチルエチレンジアミン等のジアミ
ン類、ピリジン類、イミダゾ−ル類、キノキサリン類等
が挙げられる。酸素原子を有する有機配位子としてはN
−オキサイド類、β−ジケトン類、サリチル酸誘導体
類、ジカルボン酸類等が挙げられる。窒素原子と酸素原
子を有する有機配位子としてはヒドロキシピリジン類、
ヒドロキシキノリン類、ヒドロキシアニリン類等が挙げ
られる。より好ましくは2−ヒドロキシピリジン類、2
−メトキシピリジン類、5−シアノピリジン類、テトラ
アルキルジアミノアルカン類、キノキサリン類が挙げら
れ、特に、2−ヒドロキシピリジン類が好ましい。これ
ら金属銅、銅塩または銅の錯化合物の使用量は白金族金
属原子1モル当たり、通常、1〜105モル、好ましく
は1〜104モル、特に好ましくは1〜103モルの範囲
で使用される。
の錯化合物のうち、銅塩としては、塩化第二銅、塩化第
一銅等のハロゲン化物のはか、硝酸塩、硫酸塩、酢酸
銅、プロピオン酸銅、カプロン酸銅等の脂肪族カルボン
酸塩、安息香酸銅等の芳香族カルボン酸塩、燐酸塩など
が使用される。銅の錯化合物としては有機配位子を有す
る錯塩であり、例えば、窒素原子、酸素原子あるいは窒
素原子と酸素原子を有する有機配位子との錯塩である。
さらに具体的には、窒素原子を有する有機配位子として
はトリメチルアミン等の脂肪族アミン、アニリン等の芳
香族アミン、テトラメチルエチレンジアミン等のジアミ
ン類、ピリジン類、イミダゾ−ル類、キノキサリン類等
が挙げられる。酸素原子を有する有機配位子としてはN
−オキサイド類、β−ジケトン類、サリチル酸誘導体
類、ジカルボン酸類等が挙げられる。窒素原子と酸素原
子を有する有機配位子としてはヒドロキシピリジン類、
ヒドロキシキノリン類、ヒドロキシアニリン類等が挙げ
られる。より好ましくは2−ヒドロキシピリジン類、2
−メトキシピリジン類、5−シアノピリジン類、テトラ
アルキルジアミノアルカン類、キノキサリン類が挙げら
れ、特に、2−ヒドロキシピリジン類が好ましい。これ
ら金属銅、銅塩または銅の錯化合物の使用量は白金族金
属原子1モル当たり、通常、1〜105モル、好ましく
は1〜104モル、特に好ましくは1〜103モルの範囲
で使用される。
【0008】次に本発明による酸としては、特に制限は
ないが、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン
酸、ピバリン酸、モノクロロ酢酸等の脂肪族カルボン
酸、安息香酸等の芳香族カルボン酸、トルエンスルホン
酸等のスルホン酸、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等が使用さ
れる。中でもカルボン酸類は、溶媒としても好適に用い
ることができる。酸の使用量としては銅金属原子1モル
当たり、通常0.01〜300モル、好ましくは0.1
〜10モルの範囲で使用される。本発明のアンモニウム
塩、ホスホニウム塩、オニウム塩としては、酢酸アンモ
ニウム、酢酸シクロヘキシルアンモニウム、酢酸メチル
アンモニウム、酢酸ジメチルアンモニウム、酢酸トリメ
チルアンモニウム、酢酸エチルアンモニウム、酢酸ジエ
チルアンモニウム、酢酸トリエチルアンモニウム、酢酸
テトラエチルアンモニウム、酢酸テトラブチルアンモニ
ウム、酢酸ピリジニウム、カプロン酸アンモニウム、酢
酸テトラブチルホスホニウム、酢酸テトラフェニルホス
ホニウム、酢酸ビストリフェニルホスフィンイミニウ
ム、塩化アンモニウム、塩化シクロヘキシルアンモニウ
ム、塩化メチルアンモニウム、塩化ジメチルアンモニウ
ム、塩化トリメチルアンモニウム、塩化エチルアンモニ
ウム、塩化ジエチルアンモニウム、塩化トリエチルアン
モニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラ
ブチルアンモニウム、塩化ピリジニウム、ヨウ化アンモ
ニウム、塩化テトラブチルホスホニウム、塩化テトラフ
ェニルホスホニウム、塩化ビストリフェニルホスフィン
イミニウム等が使用される。好ましくは、酢酸アンモニ
ウム、カプロン酸アンモニウム等のカルボン酸アンモニ
ウムを用いるのがよい。これらアンモニウム塩、ホスホ
ニウム塩、オニウム塩の使用量としては、銅金属原子1
モル当たり、通常0.01〜300モル、好ましくは1
〜10モルの範囲で使用される。
ないが、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン
酸、ピバリン酸、モノクロロ酢酸等の脂肪族カルボン
酸、安息香酸等の芳香族カルボン酸、トルエンスルホン
酸等のスルホン酸、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等が使用さ
れる。中でもカルボン酸類は、溶媒としても好適に用い
ることができる。酸の使用量としては銅金属原子1モル
当たり、通常0.01〜300モル、好ましくは0.1
〜10モルの範囲で使用される。本発明のアンモニウム
塩、ホスホニウム塩、オニウム塩としては、酢酸アンモ
ニウム、酢酸シクロヘキシルアンモニウム、酢酸メチル
アンモニウム、酢酸ジメチルアンモニウム、酢酸トリメ
チルアンモニウム、酢酸エチルアンモニウム、酢酸ジエ
チルアンモニウム、酢酸トリエチルアンモニウム、酢酸
テトラエチルアンモニウム、酢酸テトラブチルアンモニ
ウム、酢酸ピリジニウム、カプロン酸アンモニウム、酢
酸テトラブチルホスホニウム、酢酸テトラフェニルホス
ホニウム、酢酸ビストリフェニルホスフィンイミニウ
ム、塩化アンモニウム、塩化シクロヘキシルアンモニウ
ム、塩化メチルアンモニウム、塩化ジメチルアンモニウ
ム、塩化トリメチルアンモニウム、塩化エチルアンモニ
ウム、塩化ジエチルアンモニウム、塩化トリエチルアン
モニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラ
ブチルアンモニウム、塩化ピリジニウム、ヨウ化アンモ
ニウム、塩化テトラブチルホスホニウム、塩化テトラフ
ェニルホスホニウム、塩化ビストリフェニルホスフィン
イミニウム等が使用される。好ましくは、酢酸アンモニ
ウム、カプロン酸アンモニウム等のカルボン酸アンモニ
ウムを用いるのがよい。これらアンモニウム塩、ホスホ
ニウム塩、オニウム塩の使用量としては、銅金属原子1
モル当たり、通常0.01〜300モル、好ましくは1
〜10モルの範囲で使用される。
【0009】2−ヒドロキシピリジン類としては2−ヒ
ドロキシピロジン骨格にアルキル基、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子等の本反応を阻害しない置換基を有していて
もよく、具体的には、2−ヒドロキシピリジン、2−ヒ
ドロキシ−4−メチルピリジン、2−ヒドロキシ−5−
メチルピリジン、2−ヒドロキシ−6−メチルピリジ
ン、2−ヒドロキシ−4−エチルピリジン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシピリジン、2−ヒドロキシ−6−メ
トキシピリジン、4,6−ジメチル−2−ヒドロキシピ
リジン、2−ヒドロキシ−4−クロロピリジン、2−ヒ
ドロキシ−6−クロロピリジン、5−シアノ−2−ヒド
ロキシピリジンが使用される。好ましくは、2−ヒドロ
キシピリジンや2−ヒドロキシ−6−メチルピリジン等
の2−ヒドロキシアルキルピリジンを用いるのがよい。
2−ヒドロキシピリジン類の使用量としては、通常、白
金族金属原子1モル当たり1〜104モル、好ましくは
1〜103モルの範囲で使用される。
ドロキシピロジン骨格にアルキル基、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子等の本反応を阻害しない置換基を有していて
もよく、具体的には、2−ヒドロキシピリジン、2−ヒ
ドロキシ−4−メチルピリジン、2−ヒドロキシ−5−
メチルピリジン、2−ヒドロキシ−6−メチルピリジ
ン、2−ヒドロキシ−4−エチルピリジン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシピリジン、2−ヒドロキシ−6−メ
トキシピリジン、4,6−ジメチル−2−ヒドロキシピ
リジン、2−ヒドロキシ−4−クロロピリジン、2−ヒ
ドロキシ−6−クロロピリジン、5−シアノ−2−ヒド
ロキシピリジンが使用される。好ましくは、2−ヒドロ
キシピリジンや2−ヒドロキシ−6−メチルピリジン等
の2−ヒドロキシアルキルピリジンを用いるのがよい。
2−ヒドロキシピリジン類の使用量としては、通常、白
金族金属原子1モル当たり1〜104モル、好ましくは
1〜103モルの範囲で使用される。
【0010】白金族金属またはその塩と2−ヒドロキシ
ピリジン類からなる錯化合物としては白金族金属に2−
ヒドロキシピリジン類の窒素原子で配位した錯化合物で
あり、たとえば、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラ
ジウムクロリド、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラ
ジウムブロミド、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラ
ジウムジアセテ−ト、ビス(4−メチル−2−ヒドロキ
シピリジン)パラジウムクロリド、ビス(5−メチル−
2−ヒドロキシピリジン)パラジウムクロリド、ビス
(6−メチル−2−ヒドロキシピリジン)パラジウムク
ロリド等が挙げられる。この錯化合物は白金族金属と2
−ヒドロキシピリジン類を反応溶媒に添加し、炭酸エス
テルの製造反応系中で合成しても、また予めこの錯化合
物を合成、単離してから、炭酸エステルの製造の反応系
に添加してもどちらでも良い。この錯化合物の一般的な
合成法としては、例えばビス(2−ヒドロキシピリジ
ン)パラジウムクロリドの場合は、塩化パラジウムと塩
化ナトリウムをメタノ−ルに溶解した後、2−ヒドロキ
シピリジンを加えることにより合成できる。白金族金属
またはその塩と2−ヒドロキシピリジン類からなる錯化
合物の使用量は、通常、脂肪族アルコ−ル1リットルに
つき0.01〜100mmol、好ましくは0.1〜1
00mmolの範囲で使用される。
ピリジン類からなる錯化合物としては白金族金属に2−
ヒドロキシピリジン類の窒素原子で配位した錯化合物で
あり、たとえば、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラ
ジウムクロリド、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラ
ジウムブロミド、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラ
ジウムジアセテ−ト、ビス(4−メチル−2−ヒドロキ
シピリジン)パラジウムクロリド、ビス(5−メチル−
2−ヒドロキシピリジン)パラジウムクロリド、ビス
(6−メチル−2−ヒドロキシピリジン)パラジウムク
ロリド等が挙げられる。この錯化合物は白金族金属と2
−ヒドロキシピリジン類を反応溶媒に添加し、炭酸エス
テルの製造反応系中で合成しても、また予めこの錯化合
物を合成、単離してから、炭酸エステルの製造の反応系
に添加してもどちらでも良い。この錯化合物の一般的な
合成法としては、例えばビス(2−ヒドロキシピリジ
ン)パラジウムクロリドの場合は、塩化パラジウムと塩
化ナトリウムをメタノ−ルに溶解した後、2−ヒドロキ
シピリジンを加えることにより合成できる。白金族金属
またはその塩と2−ヒドロキシピリジン類からなる錯化
合物の使用量は、通常、脂肪族アルコ−ル1リットルに
つき0.01〜100mmol、好ましくは0.1〜1
00mmolの範囲で使用される。
【0011】白金族金属またはその塩、銅および2−ヒ
ドロキシピリジン類からなる錯化合物としては白金族金
属に2−ヒドロキシピリジン類の窒素原子で配位した下
記一般式(A)
ドロキシピリジン類からなる錯化合物としては白金族金
属に2−ヒドロキシピリジン類の窒素原子で配位した下
記一般式(A)
【化2】 で示される錯化合物を用いることもできる。たとえば、
錯体I(n=2,m=2,z=0)としてはPdCuC
l2(C5H4NO)2,PdCuBr2(C5H4NO)2,
錯体II(n=2,m=2,z=0)としてはPdCuC
l2(C5H4NO)2(THF),PdCuBr2(C5H
4NO)2(THF),PdCuCl2(6−CH3C5H3
NO)2 EtOH,錯体III(n=3,m=1,z=
0)としてはPdCuCl(C5H4NO)3,錯体IV
(n=3,m=1,z=1)としてはPdCuCl(C
5H4NO)3(MeOH),PdCuCl(C5H4N
O)3(EtOH),PdCuBr(C5H4NO)3(E
tOH),PdCuNO3(C5H4NO)3(EtO
H),PdCuSO3CF3(C5H4NO)3(EtO
H),錯体V(n=4,m=0,z=0)としてはPd
Cu(C5H4NO)4 等が挙げられる。これらの錯体
は、白金族金属、銅と2−ヒドロキシピリジン類を反応
溶媒に添加し、炭酸エステルの製造反応系中で合成して
も、また予めこの錯化合物を合成、単離してから、炭酸
エステルの製造の反応系に添加してもどちらでも良い
が、該錯体化合物を炭酸エステルの製造反応に用いるこ
と、特に錯体I,IIによってより高活性とすることがで
き、また錯体III〜Vによってハロゲン濃度を低減また
はなくすこともできる点で有利である。
錯体I(n=2,m=2,z=0)としてはPdCuC
l2(C5H4NO)2,PdCuBr2(C5H4NO)2,
錯体II(n=2,m=2,z=0)としてはPdCuC
l2(C5H4NO)2(THF),PdCuBr2(C5H
4NO)2(THF),PdCuCl2(6−CH3C5H3
NO)2 EtOH,錯体III(n=3,m=1,z=
0)としてはPdCuCl(C5H4NO)3,錯体IV
(n=3,m=1,z=1)としてはPdCuCl(C
5H4NO)3(MeOH),PdCuCl(C5H4N
O)3(EtOH),PdCuBr(C5H4NO)3(E
tOH),PdCuNO3(C5H4NO)3(EtO
H),PdCuSO3CF3(C5H4NO)3(EtO
H),錯体V(n=4,m=0,z=0)としてはPd
Cu(C5H4NO)4 等が挙げられる。これらの錯体
は、白金族金属、銅と2−ヒドロキシピリジン類を反応
溶媒に添加し、炭酸エステルの製造反応系中で合成して
も、また予めこの錯化合物を合成、単離してから、炭酸
エステルの製造の反応系に添加してもどちらでも良い
が、該錯体化合物を炭酸エステルの製造反応に用いるこ
と、特に錯体I,IIによってより高活性とすることがで
き、また錯体III〜Vによってハロゲン濃度を低減また
はなくすこともできる点で有利である。
【0012】これら錯化合物の一般的な合成法として
は、例えばPdCuCl2(C5H4NO)2(THF)に
ついては、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリドと酢酸銅をTHF中で常温で反応させることに
より合成できる。またPdCuCl2(C5H4NO)
2は、PdCuCl2(C5H4NO)2(THF)を12
0℃に加熱することにより得られる。PdCuCl(C
5H4NO)3(EtOH)については、ビス(2−ヒド
ロキシピリジン)パラジウムクロリドと酢酸銅をエタノ
−ル中で常温で反応させるこより合成できる。またPd
CuCl(C5H4NO)3はPdCuCl(C5H4N
O)3を120℃に加熱することにより得られる。Pd
Cu(C5H4NO)4はビス(2−ヒドロキシピリジ
ン)パラジウムクロリドと酢酸銅と2−ヒドロキシピリ
ジンをメタノ−ル中で100℃で反応させることにより
合成できる。白金族金属、銅と2−ヒドキシピリジン類
からなる錯化合物の使用量は、通常、脂肪族アルコ−ル
1Lにつき0.1〜100mmol、好ましくは0.1
〜100mmolの範囲で使用される。
は、例えばPdCuCl2(C5H4NO)2(THF)に
ついては、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリドと酢酸銅をTHF中で常温で反応させることに
より合成できる。またPdCuCl2(C5H4NO)
2は、PdCuCl2(C5H4NO)2(THF)を12
0℃に加熱することにより得られる。PdCuCl(C
5H4NO)3(EtOH)については、ビス(2−ヒド
ロキシピリジン)パラジウムクロリドと酢酸銅をエタノ
−ル中で常温で反応させるこより合成できる。またPd
CuCl(C5H4NO)3はPdCuCl(C5H4N
O)3を120℃に加熱することにより得られる。Pd
Cu(C5H4NO)4はビス(2−ヒドロキシピリジ
ン)パラジウムクロリドと酢酸銅と2−ヒドロキシピリ
ジンをメタノ−ル中で100℃で反応させることにより
合成できる。白金族金属、銅と2−ヒドキシピリジン類
からなる錯化合物の使用量は、通常、脂肪族アルコ−ル
1Lにつき0.1〜100mmol、好ましくは0.1
〜100mmolの範囲で使用される。
【0013】白金族金属、銅および2−ヒドロキシピリ
ジン類からなる錯化合物を合成する場合に使用される電
子供与体配位子としては、窒素原子、酸素原子、リン原
子、硫黄原子、あるいは窒素原子と酸素原子を有する配
位子である。酸素原子を有する配位子としては、メタノ
−ル、エタノ−ル、フェノ−ル、クレゾ−ル等のアルコ
−ル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類、
エチルアセテ−ト、メチルアセテ−ト等のエステル類、
アセトアルデヒド等のアルデヒド類、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエ−テル等のエ−テル類が挙げられる。窒
素原子を有する配位子としては、アセトニトリル等のニ
トリル類、ピリジン、メチルピリジン等のピリジン類、
酸素原子と窒素原子を含む配位子としては、ジメチルホ
ルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドン、ジメチルウレア、テトラメチルウレア等のアミ
ド類が挙げられる。燐原子を有する配位子としては、ト
リエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のホス
フィン類、トリエチルホスフィンオキサイド、トリフェ
ニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド
類、トリエチルホスファイト等のホスファイト類、ヘキ
サメチルホスホ−ルアミド、ヘキサメチルホスホラスト
リアミド等のアミド類が挙げられる。硫黄を有する配位
子としては、チオフェン、エチルチオフェン等のチオフ
ェン類、ジメチルサルファイド、テトラメチレンスルホ
ン、ジメチルスルホキシド、二硫化炭素等が挙げられ
る。これらは、電子供与体配位子として用いられるが、
白金族金属、銅および2−ヒドロキシピリジン類含有化
合物の合成の溶媒としても使用される。
ジン類からなる錯化合物を合成する場合に使用される電
子供与体配位子としては、窒素原子、酸素原子、リン原
子、硫黄原子、あるいは窒素原子と酸素原子を有する配
位子である。酸素原子を有する配位子としては、メタノ
−ル、エタノ−ル、フェノ−ル、クレゾ−ル等のアルコ
−ル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類、
エチルアセテ−ト、メチルアセテ−ト等のエステル類、
アセトアルデヒド等のアルデヒド類、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエ−テル等のエ−テル類が挙げられる。窒
素原子を有する配位子としては、アセトニトリル等のニ
トリル類、ピリジン、メチルピリジン等のピリジン類、
酸素原子と窒素原子を含む配位子としては、ジメチルホ
ルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドン、ジメチルウレア、テトラメチルウレア等のアミ
ド類が挙げられる。燐原子を有する配位子としては、ト
リエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のホス
フィン類、トリエチルホスフィンオキサイド、トリフェ
ニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド
類、トリエチルホスファイト等のホスファイト類、ヘキ
サメチルホスホ−ルアミド、ヘキサメチルホスホラスト
リアミド等のアミド類が挙げられる。硫黄を有する配位
子としては、チオフェン、エチルチオフェン等のチオフ
ェン類、ジメチルサルファイド、テトラメチレンスルホ
ン、ジメチルスルホキシド、二硫化炭素等が挙げられ
る。これらは、電子供与体配位子として用いられるが、
白金族金属、銅および2−ヒドロキシピリジン類含有化
合物の合成の溶媒としても使用される。
【0014】有機または無機アニオンとしては塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲンのアニオン、硝酸アニオン、燐
酸アニオン、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、安息香
酸等のカルボン酸のアニオン、パラトルエンスルホン酸
アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、テ
トラフルオロホウ素アニオン、ヘテロポリ酸のアニオン
等である。これらのアニオンは、パラジウム−銅錯体を
合成する原料パラジウム化合物中のアニオンとしてパラ
ジウム−銅錯体中に導入できる。また、パラジウム−銅
錯体I、IIのアニオンを他のアニオンに交換することに
よってもパラジウム−銅錯体に導入できる。例えば、塩
素をアニオンをして有するパラジウム−銅錯体IVを他の
アニオンを持つ銀塩と反応させ、アニオン交換を引き起
こすことにより、種々のアニオンを持つ銀塩と反応さ
せ、アニオン交換を引き起こすにより、種々のアニオン
を持つ錯体の合成も可能である。
素、ヨウ素等のハロゲンのアニオン、硝酸アニオン、燐
酸アニオン、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、安息香
酸等のカルボン酸のアニオン、パラトルエンスルホン酸
アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、テ
トラフルオロホウ素アニオン、ヘテロポリ酸のアニオン
等である。これらのアニオンは、パラジウム−銅錯体を
合成する原料パラジウム化合物中のアニオンとしてパラ
ジウム−銅錯体中に導入できる。また、パラジウム−銅
錯体I、IIのアニオンを他のアニオンに交換することに
よってもパラジウム−銅錯体に導入できる。例えば、塩
素をアニオンをして有するパラジウム−銅錯体IVを他の
アニオンを持つ銀塩と反応させ、アニオン交換を引き起
こすことにより、種々のアニオンを持つ銀塩と反応さ
せ、アニオン交換を引き起こすにより、種々のアニオン
を持つ錯体の合成も可能である。
【0015】またこれらの錯化合物を使用する場合でも
触媒の安定性の面から2−ヒドロキシピリジン類を併用
することが好ましい。その使用量は白金族金属原子1モ
ル当たり、1〜104モル、好ましくは1〜103モルの
範囲で使用される。なお錯体(A)の錯化合物を使用す
る場合には前記した酸を使用しない場合でも炭酸エステ
ルの製造方法は可能だが、触媒活性の面から酸を併用す
ることが好ましい。その使用量は前記と同様である。
触媒の安定性の面から2−ヒドロキシピリジン類を併用
することが好ましい。その使用量は白金族金属原子1モ
ル当たり、1〜104モル、好ましくは1〜103モルの
範囲で使用される。なお錯体(A)の錯化合物を使用す
る場合には前記した酸を使用しない場合でも炭酸エステ
ルの製造方法は可能だが、触媒活性の面から酸を併用す
ることが好ましい。その使用量は前記と同様である。
【0016】脂肪族アルコ−ルとしては、好ましくは、
飽和脂肪族アルコ−ル、より好ましくは、メタノ−ル、
エタノ−ル、ブタノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピ
レングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル等炭素数1〜
6の飽和脂肪族アルコ−ルが使用され、通常は、溶媒を
兼ねて過剰量使用される。本発明方法においては、先に
述べたように、通常は過剰量の脂肪族アルコ−ルが溶媒
を兼ねて使用されるが、反応に不活性な溶媒を使用する
こともできる。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼン、トリクロロ
ベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、オクタン、デ
カン等の脂肪族炭化水素、テトラヒドロフラン、1、4
−ジオキサン等のエ−テル、酢酸エチル、安息香酸メチ
ル等のエステル、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の
ニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレン
ジメチルウレア等のアミドなどが、挙げられる。 特
に、白金族金属の不溶化析出抑制に効果のあるN−メチ
ルピロリドン、テトラメチルウレア、N,N−ジメチル
ホルムアミドは、有効な溶媒である。
飽和脂肪族アルコ−ル、より好ましくは、メタノ−ル、
エタノ−ル、ブタノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピ
レングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル等炭素数1〜
6の飽和脂肪族アルコ−ルが使用され、通常は、溶媒を
兼ねて過剰量使用される。本発明方法においては、先に
述べたように、通常は過剰量の脂肪族アルコ−ルが溶媒
を兼ねて使用されるが、反応に不活性な溶媒を使用する
こともできる。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼン、トリクロロ
ベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、オクタン、デ
カン等の脂肪族炭化水素、テトラヒドロフラン、1、4
−ジオキサン等のエ−テル、酢酸エチル、安息香酸メチ
ル等のエステル、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の
ニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレン
ジメチルウレア等のアミドなどが、挙げられる。 特
に、白金族金属の不溶化析出抑制に効果のあるN−メチ
ルピロリドン、テトラメチルウレア、N,N−ジメチル
ホルムアミドは、有効な溶媒である。
【0017】本発明を実施するに当たっては、一酸化炭
素分圧は0.1〜50kg/cm2,好ましくは0.1〜30
kg/cm2の範囲内で、酸素分圧は、0.1〜20kg/cm2,
好ましくは0.1〜10kg/cm2の範囲内で行われる。一
酸化炭素および酸素は純粋なものを使用することもでき
るが、窒素、アルゴン、二酸化炭素等の反応に不活性な
ガスで希釈して使用することもできる。特に、酸素分圧
は、反応系内のガス組成が爆発範囲をはずれるように調
節することが望ましい。
素分圧は0.1〜50kg/cm2,好ましくは0.1〜30
kg/cm2の範囲内で、酸素分圧は、0.1〜20kg/cm2,
好ましくは0.1〜10kg/cm2の範囲内で行われる。一
酸化炭素および酸素は純粋なものを使用することもでき
るが、窒素、アルゴン、二酸化炭素等の反応に不活性な
ガスで希釈して使用することもできる。特に、酸素分圧
は、反応系内のガス組成が爆発範囲をはずれるように調
節することが望ましい。
【0018】本発明は、30〜200℃、好ましくは6
0〜150℃の温度範囲内で30分〜20時間行われ
る。反応は、回分方式、ガス流通、ガス−液流通方式の
いずれで実施することもできる。反応生成液からは、触
媒等を分離回収後、蒸留、抽出等の操作によって炭酸エ
ステルを生成取得することができる。分離回収後の触媒
は再び炭酸エステル製造反応に供することもできる。
0〜150℃の温度範囲内で30分〜20時間行われ
る。反応は、回分方式、ガス流通、ガス−液流通方式の
いずれで実施することもできる。反応生成液からは、触
媒等を分離回収後、蒸留、抽出等の操作によって炭酸エ
ステルを生成取得することができる。分離回収後の触媒
は再び炭酸エステル製造反応に供することもできる。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例により、さらに具体的に
説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお実施例中の略号
の意味は、次の通りである。 TOF:パラジウム原子1モルおよび反応時間1時間当
たりの生成し炭酸ジメチルのモル数(mol/mol
Pd/hr)
説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお実施例中の略号
の意味は、次の通りである。 TOF:パラジウム原子1モルおよび反応時間1時間当
たりの生成し炭酸ジメチルのモル数(mol/mol
Pd/hr)
【0020】(実施例−1)内容積70mlハステロイ
C製ミクロオ−トクレ−ブにガラス内筒を入れ、そこに
酢酸パラジウム0.04mmol、酢酸銅0.5mmo
l、2−ヒドロキシピリジン1.0mmol、酢酸アン
モニウム1.0mmolおよびメタノ−ル10mlを入
れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で十分置換した
後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に3.8容量%の
酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入する。反応温度を
100℃にし、30分反応をおこなった後、常温まで冷
却した。放圧した後、反応ガスおよび反応生成液をガス
クロマトグラフィ−で分析し、定量した。炭酸ジメチル
の生成量は、4.85mmol、シュウ酸ジメチル0.
00mmol、シュウ酸銅0.005mmol以下であ
った。すなわちTOFは220mol/mol Pd/
hrであった。
C製ミクロオ−トクレ−ブにガラス内筒を入れ、そこに
酢酸パラジウム0.04mmol、酢酸銅0.5mmo
l、2−ヒドロキシピリジン1.0mmol、酢酸アン
モニウム1.0mmolおよびメタノ−ル10mlを入
れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で十分置換した
後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に3.8容量%の
酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入する。反応温度を
100℃にし、30分反応をおこなった後、常温まで冷
却した。放圧した後、反応ガスおよび反応生成液をガス
クロマトグラフィ−で分析し、定量した。炭酸ジメチル
の生成量は、4.85mmol、シュウ酸ジメチル0.
00mmol、シュウ酸銅0.005mmol以下であ
った。すなわちTOFは220mol/mol Pd/
hrであった。
【0021】(実施例−2)実施例−1と同様のオ−ト
クレ−ブに酢酸パラジウム0.04mmol、酢酸銅
0.5mol、2−ヒドロキシピリジン1.0mmo
l、酢酸アンモニウム1.0mmol、酢酸3.0mm
olおよびメタノ−ル10mlを入れる。オ−トクレ−
ブ内を一酸化炭素で十分置換した後、一酸化炭素を5kg
/cm2導入し、次に3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを
80kg/cm2圧入する。反応温度を100℃にし、30分
反応をおこなった後、常温まで冷却した。実施例−1と
同様に生成物の定量を行った。炭酸ジメチルの生成量
は、5.00mmol、シュウ酸ジメチル0.00mm
ol、シュウ酸銅0.005mmol以下であった。す
なわちTOFは250mol/mol Pd/hrであ
った。
クレ−ブに酢酸パラジウム0.04mmol、酢酸銅
0.5mol、2−ヒドロキシピリジン1.0mmo
l、酢酸アンモニウム1.0mmol、酢酸3.0mm
olおよびメタノ−ル10mlを入れる。オ−トクレ−
ブ内を一酸化炭素で十分置換した後、一酸化炭素を5kg
/cm2導入し、次に3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを
80kg/cm2圧入する。反応温度を100℃にし、30分
反応をおこなった後、常温まで冷却した。実施例−1と
同様に生成物の定量を行った。炭酸ジメチルの生成量
は、5.00mmol、シュウ酸ジメチル0.00mm
ol、シュウ酸銅0.005mmol以下であった。す
なわちTOFは250mol/mol Pd/hrであ
った。
【0022】(実施例−3)実施例−1と同様のオ−ト
クレ−ブに酢酸パラジウム0.04mmol、酢酸銅
0.5mmol、2−ヒドロキシピリジン1.0mmo
l、酢酸3.0mmolおよびメタノ−ル10mlを入
れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で十分置換した
後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に3.8容量%の
酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入する。反応温度を
100℃にし、30分反応をおこなった後、常温まで冷
却した。実施例−1と同様に生成物の定量を行った。炭
酸ジメチルの生成量は、2.00mmol、シュウ酸ジ
メチル0.00mmol、シュウ酸銅0.005mmo
l以下であった。すなわちTOFは100mol/mo
lPd/hrであった。
クレ−ブに酢酸パラジウム0.04mmol、酢酸銅
0.5mmol、2−ヒドロキシピリジン1.0mmo
l、酢酸3.0mmolおよびメタノ−ル10mlを入
れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で十分置換した
後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に3.8容量%の
酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入する。反応温度を
100℃にし、30分反応をおこなった後、常温まで冷
却した。実施例−1と同様に生成物の定量を行った。炭
酸ジメチルの生成量は、2.00mmol、シュウ酸ジ
メチル0.00mmol、シュウ酸銅0.005mmo
l以下であった。すなわちTOFは100mol/mo
lPd/hrであった。
【0023】(比較例−1)2−ヒドロキシピリジンを
添加しない以外は、実施例−3と同様に反応を行った。
その結果、炭酸ジメチルの生成量は、0.56mmo
l、シュウ酸ジメチル0.10mmol、シュウ酸銅
0.06mmolであった。すなわちTOFは27mo
l/mol Pd/hrであった。
添加しない以外は、実施例−3と同様に反応を行った。
その結果、炭酸ジメチルの生成量は、0.56mmo
l、シュウ酸ジメチル0.10mmol、シュウ酸銅
0.06mmolであった。すなわちTOFは27mo
l/mol Pd/hrであった。
【0024】(実施例−4)実施例−1と同様のオ−ト
クレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmol、2
−ヒドロキシピリジン1.0mmol、酢酸1.0mm
olおよびメタノ−ル10mlを入れる。オ−トクレ−
ブ内を一酸化炭素で十分置換した後、一酸化炭素を5kg
/cm2導入し、次に3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを
80kg/cm2圧入する。反応温度を100℃にし、30分
反応をおこなった後、常温まで冷却した。実施例−1と
同様に生成物の定量を行った。炭酸ジメチルの生成量
は、7.44mmol、Pd析出量0.0035mmo
l,シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅
0.005mmol以下であった。すなわちTOFは3
57mol/mol Pd/hrであった。
クレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmol、2
−ヒドロキシピリジン1.0mmol、酢酸1.0mm
olおよびメタノ−ル10mlを入れる。オ−トクレ−
ブ内を一酸化炭素で十分置換した後、一酸化炭素を5kg
/cm2導入し、次に3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを
80kg/cm2圧入する。反応温度を100℃にし、30分
反応をおこなった後、常温まで冷却した。実施例−1と
同様に生成物の定量を行った。炭酸ジメチルの生成量
は、7.44mmol、Pd析出量0.0035mmo
l,シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅
0.005mmol以下であった。すなわちTOFは3
57mol/mol Pd/hrであった。
【0025】(実施例−5)酢酸の代わりに酢酸アンモ
ニウムを添加した以外、実施例−4と同じ反応を行った
ところ、炭酸ジメチルの生成量は、6.05mmol、
シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.0
05mmol以下であった。すなわちTOFは297m
ol/mol Pd/hrであった。
ニウムを添加した以外、実施例−4と同じ反応を行った
ところ、炭酸ジメチルの生成量は、6.05mmol、
シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.0
05mmol以下であった。すなわちTOFは297m
ol/mol Pd/hrであった。
【0026】(実施例−6)実施例−1と同様のオ−ト
クレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmol、2
−ヒドロキシピリジン1.0mmol、酢酸1.0mm
ol、酢酸アンモニウム1.0mmolおよびメタノ−
ル10mlを入れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で
十分置換した後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に
3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入す
る。反応温度を100℃にし、30分反応をおこなった
後、常温まで冷却した。実施例−1と同様に生成物の定
量を行った。炭酸ジメチルの生成量は、8.25mmo
l、シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅
0.005mmol以下であった。すなわちTOFは4
01mol/mol Pd/hrであった。
クレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmol、2
−ヒドロキシピリジン1.0mmol、酢酸1.0mm
ol、酢酸アンモニウム1.0mmolおよびメタノ−
ル10mlを入れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で
十分置換した後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に
3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入す
る。反応温度を100℃にし、30分反応をおこなった
後、常温まで冷却した。実施例−1と同様に生成物の定
量を行った。炭酸ジメチルの生成量は、8.25mmo
l、シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅
0.005mmol以下であった。すなわちTOFは4
01mol/mol Pd/hrであった。
【0027】(実施例−7)2−ヒドロキシピリジンを
添加しない以外は、実施例−4と同じ反応を行ったとこ
ろ、炭酸ジメチルの生成量は、8.66mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.004mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。すなわちTOFは418mo
l/mol Pd/hrであった。
添加しない以外は、実施例−4と同じ反応を行ったとこ
ろ、炭酸ジメチルの生成量は、8.66mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.004mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。すなわちTOFは418mo
l/mol Pd/hrであった。
【0028】(実施例−8)2−ヒドロキシピリジンを
添加しない以外は、実施例−5と同じ反応を行ったとこ
ろ、炭酸ジメチルの生成量は、7.21mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.004mmol、シュウ酸銅0.00
8mmolであった。すなわちTOFは348mol/
mol Pd/hrであった。
添加しない以外は、実施例−5と同じ反応を行ったとこ
ろ、炭酸ジメチルの生成量は、7.21mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.004mmol、シュウ酸銅0.00
8mmolであった。すなわちTOFは348mol/
mol Pd/hrであった。
【0029】(実施例−9)2−ヒドロキシピリジンを
添加しない以外は、実施例−6と同じ反応を行ったとこ
ろ、炭酸ジメチルの生成量は、7.71mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.004mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。すなわちTOFは372mo
l/mol Pd/hrであった。
添加しない以外は、実施例−6と同じ反応を行ったとこ
ろ、炭酸ジメチルの生成量は、7.71mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.004mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。すなわちTOFは372mo
l/mol Pd/hrであった。
【0030】(実施例−10)実施例−1と同様のオ−
トクレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウ
ムクロリド0.04mmol、カプロン酸銅0.5mm
ol、カプロン酸1.0mmolおよびメタノ−ル10
mlを入れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で十分置
換した後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に3.8容
量%の酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入する。反応
温度を100℃にし、30分反応をおこなった後、常温
まで冷却した。実施例−1と同様に生成物の定量を行っ
た。炭酸ジメチルの生成量は、6.57mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.008
mmolであった。すなわちTOFは328mol/m
ol Pd/hrであった。
トクレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウ
ムクロリド0.04mmol、カプロン酸銅0.5mm
ol、カプロン酸1.0mmolおよびメタノ−ル10
mlを入れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で十分置
換した後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に3.8容
量%の酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入する。反応
温度を100℃にし、30分反応をおこなった後、常温
まで冷却した。実施例−1と同様に生成物の定量を行っ
た。炭酸ジメチルの生成量は、6.57mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.008
mmolであった。すなわちTOFは328mol/m
ol Pd/hrであった。
【0031】(比較例−2)実施例−1と同様のオ−ト
クレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmol、塩
化カリウム1.0mmolおよびメタ−ル10mlを入
れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で十分置換した
後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に3.8容量%の
酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入する。反応温度を
100℃にし、30分反応をおこなった後、常温まで冷
却した。実施例−1と同様に生成物の定量を行った。炭
酸ジメチルの生成量は、6.90mmol、Pd析出量
0.035mmol,シュウ酸ジメチル0.10mmo
l、シュウ酸銅0.018mmolであった。すなわち
TOFは367mol/mol Pd/hrであった。
クレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmol、塩
化カリウム1.0mmolおよびメタ−ル10mlを入
れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で十分置換した
後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に3.8容量%の
酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入する。反応温度を
100℃にし、30分反応をおこなった後、常温まで冷
却した。実施例−1と同様に生成物の定量を行った。炭
酸ジメチルの生成量は、6.90mmol、Pd析出量
0.035mmol,シュウ酸ジメチル0.10mmo
l、シュウ酸銅0.018mmolであった。すなわち
TOFは367mol/mol Pd/hrであった。
【0032】(比較例−3)実施例−1と同様のオ−ト
クレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmolおよ
びメタノ−ル10mlを入れる。オ−トクレ−ブ内を一
酸化炭素で十分置換した後、一酸化炭素を5kg/cm2導入
し、次に3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを80kg/c
m2圧入する。反応温度を100℃にし、30分反応をお
こなった後、常温まで冷却した。実施例−1と同様に生
成物の定量を行った。炭酸ジメチルの生成量は、7.4
3mmol、シュウ酸ジメチル0.01mmol、シュ
ウ酸銅0.14mmolであった。すなわちTOFは3
59mol/mol Pd/hrであった。
クレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウム
クロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmolおよ
びメタノ−ル10mlを入れる。オ−トクレ−ブ内を一
酸化炭素で十分置換した後、一酸化炭素を5kg/cm2導入
し、次に3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを80kg/c
m2圧入する。反応温度を100℃にし、30分反応をお
こなった後、常温まで冷却した。実施例−1と同様に生
成物の定量を行った。炭酸ジメチルの生成量は、7.4
3mmol、シュウ酸ジメチル0.01mmol、シュ
ウ酸銅0.14mmolであった。すなわちTOFは3
59mol/mol Pd/hrであった。
【0033】(実施例−11)実施例−1と同様のオ−
トクレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウ
ムクロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmol、
2−ヒドロキシピリジン1.0mmolおよびメタノ−
ル10mlを入れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で
十分置換した後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に
3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入す
る。反応温度を100℃にし、30分反応をおこなった
後、常温まで冷却した。実施例−1と同様に生成物の定
量を行った。炭酸ジメチルの生成量は、4.7mmo
l、シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅
0.005mmol以下であった。すなわちTOFは2
45mol/mol Pd/hrであった。
トクレ−ブにビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジウ
ムクロリド0.04mmol、酢酸銅0.5mmol、
2−ヒドロキシピリジン1.0mmolおよびメタノ−
ル10mlを入れる。オ−トクレ−ブ内を一酸化炭素で
十分置換した後、一酸化炭素を5kg/cm2導入し、次に
3.8容量%の酸素を含む窒素ガスを80kg/cm2圧入す
る。反応温度を100℃にし、30分反応をおこなった
後、常温まで冷却した。実施例−1と同様に生成物の定
量を行った。炭酸ジメチルの生成量は、4.7mmo
l、シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅
0.005mmol以下であった。すなわちTOFは2
45mol/mol Pd/hrであった。
【0034】(実施例−12)酢酸テトラメチルアンモ
ニウムを1.0mmol添加した以外は実施例−11と
同じ反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、
4.3mmol、シュウ酸ジメチル0.00mmol、
シュウ酸銅0.005mmol以下であった。すなわち
TOFは215mol/mol Pd/hrであった。
ニウムを1.0mmol添加した以外は実施例−11と
同じ反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、
4.3mmol、シュウ酸ジメチル0.00mmol、
シュウ酸銅0.005mmol以下であった。すなわち
TOFは215mol/mol Pd/hrであった。
【0035】(実施例−13)塩化テトラフェニルホス
ホニウムを1.0mmol添加した以外は実施例−11
と同じ反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、
6.98mmol、シュウ酸ジメチル0.00mmo
l、シュウ酸銅0.007mmolであった。すなわち
TOFは349mol/mol Pd/hrであった。
ホニウムを1.0mmol添加した以外は実施例−11
と同じ反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、
6.98mmol、シュウ酸ジメチル0.00mmo
l、シュウ酸銅0.007mmolであった。すなわち
TOFは349mol/mol Pd/hrであった。
【0036】(比較例−4)塩化ナトリウムを1.0m
mol添加した以外は実施例−11と同じ反応を行った
ところ、炭酸ジメチルの生成量は、6.52mmol、
シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.0
66mmolであった。すなわちTOFは326mol
/mol Pd/hrであった。
mol添加した以外は実施例−11と同じ反応を行った
ところ、炭酸ジメチルの生成量は、6.52mmol、
シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.0
66mmolであった。すなわちTOFは326mol
/mol Pd/hrであった。
【0037】(実施例−14)パラトルエンスルホン酸
を0.2mmol添加した以外は実施例−11と同じ反
応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、7.40
mmol、シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ
酸銅0.005mmol以下であった。すなわちTOF
は370mol/mol Pd/hrであった。
を0.2mmol添加した以外は実施例−11と同じ反
応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、7.40
mmol、シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ
酸銅0.005mmol以下であった。すなわちTOF
は370mol/mol Pd/hrであった。
【0038】(実施例−15)カプロン酸を1.0mm
ol添加した以外は実施例−11と同じ反応を行ったと
ころ、炭酸ジメチルの生成量は、7.56mmol、シ
ュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。すなわちTOFは378mo
l/mol Pd/hrであった。
ol添加した以外は実施例−11と同じ反応を行ったと
ころ、炭酸ジメチルの生成量は、7.56mmol、シ
ュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。すなわちTOFは378mo
l/mol Pd/hrであった。
【0039】(実施例−16)トリフルオロ酢酸を1.
0mmol添加した以外は実施例−11と同じ反応を行
ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、5.40mmo
l、シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅
0.005mmol以下であった。すなわちTOFは2
70mol/mol Pd/hrであった。
0mmol添加した以外は実施例−11と同じ反応を行
ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、5.40mmo
l、シュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅
0.005mmol以下であった。すなわちTOFは2
70mol/mol Pd/hrであった。
【0040】(実施例−17)ビス(2−ヒドロキシピ
リジン)パラジウムクロリドの代わりにビス(5−メチ
ル−2−ヒドロキシピリジン)パラジウムクロリドを添
加し、2−ヒドロキシピリジンの代わりに5−メチル−
2−ヒドロキシピリジンを添加した以外は実施例−4と
同じ反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、
9.12mmol、シュウ酸ジメチル0.00mmo
l、シュウ酸銅0.005mmol以下であった。すな
わちTOFは456mol/mol Pd/hrであっ
た。
リジン)パラジウムクロリドの代わりにビス(5−メチ
ル−2−ヒドロキシピリジン)パラジウムクロリドを添
加し、2−ヒドロキシピリジンの代わりに5−メチル−
2−ヒドロキシピリジンを添加した以外は実施例−4と
同じ反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、
9.12mmol、シュウ酸ジメチル0.00mmo
l、シュウ酸銅0.005mmol以下であった。すな
わちTOFは456mol/mol Pd/hrであっ
た。
【0041】(実施例−18)メタノ−ル10mlのか
わりに、メタノ−ル5mlおよびN−メチルピロリドン
5mlを入れた以外は実施例−4と同じ反応を行ったと
ころ、炭酸ジメチルの生成量は、5.16mmol、シ
ュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。また、パラジウム析出量は
0.001mmolであった。すなわちTOFは258
mol/mol Pd/hrであった。
わりに、メタノ−ル5mlおよびN−メチルピロリドン
5mlを入れた以外は実施例−4と同じ反応を行ったと
ころ、炭酸ジメチルの生成量は、5.16mmol、シ
ュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。また、パラジウム析出量は
0.001mmolであった。すなわちTOFは258
mol/mol Pd/hrであった。
【0042】(実施例−19)メタノ−ル10mlのか
わりに、メタノ−ル5mlおよびテトラメチル尿素5m
lを入れた以外は実施例−4と同じ反応を行ったとこ
ろ、炭酸ジメチルの生成量は、4.00mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.005
mmol以下であった。また、パラジウム析出量は0.
000mmolであった。すなわちTOFは200mo
l/mol Pd/hrであった。
わりに、メタノ−ル5mlおよびテトラメチル尿素5m
lを入れた以外は実施例−4と同じ反応を行ったとこ
ろ、炭酸ジメチルの生成量は、4.00mmol、シュ
ウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.005
mmol以下であった。また、パラジウム析出量は0.
000mmolであった。すなわちTOFは200mo
l/mol Pd/hrであった。
【0043】(実施例−20)実施例−1と同様のオ−
トクレ−ブにPdCu(C5H4NO)4(錯体V)0.
04mmol、酢酸銅0.5mmol、2−ヒドロキシ
ピリジン1.0mmol、パラトルエンスルホン酸0.
4mmolおよびメタノ−ル10mlを入れる。オ−ト
クレ−ブ内を一酸化炭素で十分置換した後、一酸化炭素
を5kg/cm2導入し、次に3.8容量%の酸素を含む窒素
ガスを80kg/cm2圧入する。反応温度を100℃にし、
30分反応をおこなった後、常温まで冷却した。実施例
−1と同様に生成物の定量を行った。炭酸ジメチルの生
成量は、2.16mmol、シュウ酸ジメチル0.00
mmol、シュウ酸銅0.005mmol以下であっ
た。すなわちTOFは108mol/mol Pd/h
rであった。
トクレ−ブにPdCu(C5H4NO)4(錯体V)0.
04mmol、酢酸銅0.5mmol、2−ヒドロキシ
ピリジン1.0mmol、パラトルエンスルホン酸0.
4mmolおよびメタノ−ル10mlを入れる。オ−ト
クレ−ブ内を一酸化炭素で十分置換した後、一酸化炭素
を5kg/cm2導入し、次に3.8容量%の酸素を含む窒素
ガスを80kg/cm2圧入する。反応温度を100℃にし、
30分反応をおこなった後、常温まで冷却した。実施例
−1と同様に生成物の定量を行った。炭酸ジメチルの生
成量は、2.16mmol、シュウ酸ジメチル0.00
mmol、シュウ酸銅0.005mmol以下であっ
た。すなわちTOFは108mol/mol Pd/h
rであった。
【0044】(実施例−21)PdCu(C5H4NO)
4(錯体V)の代わりにPdCuCl2(C5H4NO) 2
(THF)(錯体II)を添加し、パラトルエンスルホン
酸の代わりに酢酸を添加した以外は実施例−20と同じ
反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、8.1
6mmol、Pd析出量0.001mmol,シュウ酸
ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.005mm
ol以下であった。すなわちTOFは408mol/m
ol Pd/hrであった。
4(錯体V)の代わりにPdCuCl2(C5H4NO) 2
(THF)(錯体II)を添加し、パラトルエンスルホン
酸の代わりに酢酸を添加した以外は実施例−20と同じ
反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、8.1
6mmol、Pd析出量0.001mmol,シュウ酸
ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.005mm
ol以下であった。すなわちTOFは408mol/m
ol Pd/hrであった。
【0045】(実施例−22)PdCu(C5H4NO)
4(錯体V)の代わりにPdCuCl(C5H4NO)
3(EtOH)(錯体IV)を添加し、パラトルエンスル
ホン酸の代わりに酢酸を添加した以外は実施例−20と
同じ反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、
7.58mmol、Pd析出量0.000mmol,シ
ュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。すなわちTOFは379mo
l/mol Pd/hrであった。
4(錯体V)の代わりにPdCuCl(C5H4NO)
3(EtOH)(錯体IV)を添加し、パラトルエンスル
ホン酸の代わりに酢酸を添加した以外は実施例−20と
同じ反応を行ったところ、炭酸ジメチルの生成量は、
7.58mmol、Pd析出量0.000mmol,シ
ュウ酸ジメチル0.00mmol、シュウ酸銅0.00
5mmol以下であった。すなわちTOFは379mo
l/mol Pd/hrであった。
【0046】
【発明の効果】本発明は、効率的に炭酸ジエステルを製
造する方法を提供するものであり、得られた炭酸ジエス
テルは、樹脂や医農薬の原料としてさまざまな用途に供
することができる。そして、本発明によれば、白金族金
属の不溶化析出を抑制し、副生物のシュウ酸ジエステル
の生成、シュウ酸の生成を抑制し、シュウ酸塩生成によ
る触媒活性の低下を防止できるという点で工業的に極め
て重要である。
造する方法を提供するものであり、得られた炭酸ジエス
テルは、樹脂や医農薬の原料としてさまざまな用途に供
することができる。そして、本発明によれば、白金族金
属の不溶化析出を抑制し、副生物のシュウ酸ジエステル
の生成、シュウ酸の生成を抑制し、シュウ酸塩生成によ
る触媒活性の低下を防止できるという点で工業的に極め
て重要である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 升永 俊雄 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地三菱 化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 東島 道夫 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地三菱 化成株式会社総合研究所内
Claims (12)
- 【請求項1】(1)白金族金属またはその塩、(2)金
属銅、銅塩または銅の錯化合物、(3)酸、アンモニウ
ム塩、ホスホニウム塩及びオニウム塩よりなる群から選
ばれる少なくとも一種、および(4)2−ヒドロキシピ
リジン類の存在下に脂肪族アルコ−ルを一酸化炭素およ
び酸素と反応させることを特徴とする炭酸エステルの製
造法。 - 【請求項2】請求項1において、酸がカルボン酸である
ことを特徴とする炭酸エステルの製造法。 - 【請求項3】(1)白金族金属またはその塩と2−ヒド
ロキシピリジン類からなる錯化合物、(2)金属銅、銅
塩または銅の錯化合物、(3)酸、及び/又はアンモニ
ウム塩、ホスホニウム塩、オニウム塩よりなる群から選
ばれる少なくとも一種の存在下に脂肪族アルコ−ルを一
酸化炭素および酸素と反応させることを特徴とする炭酸
エステルの製造法。 - 【請求項4】請求項3において酸がカルボン酸であるこ
とを特徴とする炭酸エステルの製造法。 - 【請求項5】(1)白金族金属またはその塩と2−ヒド
ロキシピリジン類からなる錯化合物、(2)金属銅、銅
塩または銅の錯化合物、(3)酸、及び/又はアンモニ
ウム塩、ホスホニウム塩、オニウム塩よりなる群から選
ばれる少なくとも一種、および(4)2−ヒドロキシピ
リジン類の存在下に脂肪族アルコ−ルを一酸化炭素およ
び酸素と反応させることを特徴とする炭酸エステルの製
造法。 - 【請求項6】請求項5において酸がカルボン酸であるこ
とを特徴とする炭酸エステルの製造法。 - 【請求項7】(1)白金族金属またはその塩、銅および
2−ヒドロキシピリジン類からなる錯化合物及び(2)
金属銅、銅塩または銅の錯化合物と、(3)酸、及び/
又はアンモニウム塩、ホスホニウム塩、オニウム塩より
なる群から選ばれる少なくとも一種、および/又は
(4)2−ヒドロキシピリジン類との存在下に脂肪族ア
ルコ−ルを一酸化炭素および酸素と反応させることを特
徴とする炭酸エステルの製造法。 - 【請求項8】白金族金属またはその塩、銅および2−ヒ
ドロキシピリジン類からなる錯化合物が、 【化1】 (式(A)中、Xは有機あるいは無機アニオン、Yは電
子供与体配位子、Rは水素またはアルキル基、アルコキ
シ基又はハロゲンを表し、nは2〜4の整数、mは0〜
2の整数、n+m=4であり、zは0又は1の整数を表
わす)である請求項7記載の方法。 - 【請求項9】金属銅、銅塩または銅の錯化合物対白金属
金属モル比が0.1〜1000の範囲を使用する請求項
1〜8記載の方法。 - 【請求項10】反応温度を30〜200℃の範囲に維持
する請求項1〜9記載の方法。 - 【請求項11】酸素分圧を0.1〜50kg/cm2とする請
求項1〜10記載の方法。 - 【請求項12】一酸化炭素分圧を0.1〜20kg/cm2と
する請求項1〜11記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6134441A JPH07138207A (ja) | 1993-06-16 | 1994-06-16 | 炭酸エステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14506693 | 1993-06-16 | ||
JP5-145066 | 1993-06-16 | ||
JP6134441A JPH07138207A (ja) | 1993-06-16 | 1994-06-16 | 炭酸エステルの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138207A true JPH07138207A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=26468559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6134441A Pending JPH07138207A (ja) | 1993-06-16 | 1994-06-16 | 炭酸エステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07138207A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012000602A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Sumitomo Chemical Co Ltd | レドックス触媒、燃料電池用電極触媒及び燃料電池 |
-
1994
- 1994-06-16 JP JP6134441A patent/JPH07138207A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012000602A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Sumitomo Chemical Co Ltd | レドックス触媒、燃料電池用電極触媒及び燃料電池 |
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