JPH07138162A - ピリダジン誘導体を有効成分とする乳癌治療薬 - Google Patents

ピリダジン誘導体を有効成分とする乳癌治療薬

Info

Publication number
JPH07138162A
JPH07138162A JP30745293A JP30745293A JPH07138162A JP H07138162 A JPH07138162 A JP H07138162A JP 30745293 A JP30745293 A JP 30745293A JP 30745293 A JP30745293 A JP 30745293A JP H07138162 A JPH07138162 A JP H07138162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
breast cancer
active ingredient
pyridazine derivative
agent
medicine containing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30745293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3229738B2 (ja
Inventor
Kosuke Bando
孝介 板東
Yasuhiro Ishizuka
泰博 石塚
Hiroshi Shimamura
浩 嶋村
Koji Terajima
幸司 寺島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MORISHITA ROUSSEL KK
Morishita Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
MORISHITA ROUSSEL KK
Morishita Pharmaceuticals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MORISHITA ROUSSEL KK, Morishita Pharmaceuticals Co Ltd filed Critical MORISHITA ROUSSEL KK
Priority to JP30745293A priority Critical patent/JP3229738B2/ja
Publication of JPH07138162A publication Critical patent/JPH07138162A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3229738B2 publication Critical patent/JP3229738B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子又は低級アルキル基、R2は置換
基を有するか又は有しないベンジル基あるいはナフチル
メチル基である。)で表わされる3−(1H−イミダゾ
ール−1−イル)ピリダジン誘導体又はその医薬的に許
容される塩を有効成分として含有する乳癌治療薬。 【効果】ホルモン依存性乳癌の治療に有用な薬剤を提供
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3−(1H−イミダゾ
ール−1−イル)ピリダジン誘導体又はその医薬的に許
容される塩を有効成分として含有する乳癌治療薬に関す
る。
【0002】
【従来の技術】乳癌の発症はホルモン、即ちエストロゲ
ン依存性である。現在、ホルモン依存性乳癌の治療に
は、乳房摘出による外科的療法、卵巣摘出により血中エ
ストロゲンを低下させる外科的内分泌療法あるいは薬物
により腫瘍組織血中エストロゲンを低下させる内科的内
分泌療法が行われている。この療法の代表的な薬物とし
て、腫瘍組織のエストロゲンレセプター拮抗剤であるタ
モキシフェンがあるが、臨床使用中に不応症を生じるこ
とから本剤単独での治療には限界があった。そこで作用
機序の異なる薬剤、即ちテストステロンからエストロゲ
ンへの変換酵素を阻害し血中エストロゲンを低下させる
アロマターゼ阻害剤が注目されている(J. Med. Chem.,
34, 725, 1991)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、他のステロ
イド代謝酵素系への影響が少なく、且つ低毒性のアロマ
ターゼ阻害活性を有する乳癌治療薬を提供することを課
題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記のよう
な状況に鑑みて、鋭意研究を行った結果、特開平1−1
39578号公報に記載された3−(1H−イミダゾー
ル−1−イル)ピリダジン誘導体がその目的に適合する
ことを見いだして本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、下記の一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1は水素原子又は低級アルキル
基、R2は置換基を有するか又は有しないベンジル基あ
るいはナフチルメチル基である。)で表わされる3−
(1H−イミダゾール−1−イル)ピリダジン誘導体又
はその医薬的に許容される塩を有効成分として含有する
乳癌治療薬に関する。
【0008】本発明のピリダジン誘導体の具体例として
は、例えば以下に示す誘導体を挙げることができる。
【0009】
【表1】
【0010】また、本発明のピリダジン誘導体の医薬的
に許容される酸付加塩としては、弱塩基性のイミダゾー
ル基と酸付加塩を形成するに充分な酸性度の酸を用いて
製造し得る。例えば、このような酸としては塩酸、硫酸
等の無機酸、酢酸、マレイン酸等の有機酸が挙げられ
る。
【0011】式(I)のピリダジン誘導体は、特開平1
−139578公報に記載されている公知の方法により
製造できる。
【0012】
【化3】 (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を持つ)
【0013】以上の如くして得られた本発明のピリダジ
ン誘導体の医学的に許容される塩は、常法にしたがって
容易に製造できる。
【0014】本発明のピリダジン誘導体はアロマターゼ
阻害活性を有し、乳癌の治療に有効である。従って、上
記疾患の治療を目的として投与する場合、錠剤、散剤、
顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤などとして経口的に、
また注射剤として非経口的に投与してもよい。製剤化の
際は、通常の製剤担体を用い、当該技術分野における常
法に従って製造できる。すなわち、経口用固形製剤を製
造する場合は、主薬に賦形剤及び必要に応じて結合剤、
崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、
常法に従って錠剤、被覆製剤、顆粒剤、散剤、カプセル
剤などとする。ここで賦形剤としては、例えば乳糖、コ
ーンスターチ、白糖、ブドウ糖、ソルビット、結晶セル
ロース、二酸化ケイ素などが用いられる。また結合剤と
しては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルエー
テル、エチルセルロース、メチルセルロース、アラビア
ゴム、トラガンド、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシ
プロピルスターチ、ポリビニルピロリドンなどが用いら
れる。また、滑沢剤としては、例えばシリカ、タルク、
ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、
硬化植物油等が、崩壊剤としては、例えば澱粉、寒天、
ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水
素ナトリウム、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペ
クチン等が用いられる。矯味矯臭剤としては、例えばコ
コア末、ハッカ油、龍脳、桂皮末などが用いられる。こ
れらの錠剤、顆粒剤に糖衣、ゼラチン衣、その他必要に
より適宜コーティングを施すことは何等差し支えない。
また、非経口投与のための注射剤を調製する場合には、
必要に応じて主薬にpH調整剤、緩衝剤、安定化剤、可
溶化剤などを添加し、常法により皮下、筋肉内、静脈内
用注射剤とすることができる。
【0015】本発明のピリダジン誘導体は、前記のよう
に、経口的又は非経口的に投与してよく、その投与量は
症状の程度、患者の年齢によって異なるが、通常成人一
日あたり約0.01〜200mg/kg、好ましくは0.05〜50mg/kg
の割合で、一日1〜数回に分けて投与できる。
【0016】
【実施例】以下に、実施例及び試験例を記載し、本発明
をさらに具体的に説明する。
【0017】〔実施例1〕化合物1及び乳糖を混合粉砕
し、この混合物に乳糖、結晶セルロース、ステアリン酸
マグネシウムを加えて、さらに均一に混合し、打錠機を
用いて加圧成型して100mg/錠の錠剤とした。 化合物1 2.0mg 乳糖 65.0mg 結晶セルロース 32.0mg ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
【0018】〔実施例2〕下記成分を混合し、打錠機を
用いて加圧成型して有効成分25mgを含有する250
mg/錠の錠剤を得た。 化合物1 25.0mg 微結晶セルロース 45.0mg 乳糖 158.0mg ステアリン酸マグネシウム 3.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 8.0mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 10.0mg タルク 1.0mg
【0019】〔実施例3〕化合物1及び乳糖を混合粉砕
し、この混合物を乳糖、トウモロコシデンプン、ステア
リン酸マグネシウムを加えて、さらに均一に混合した。
これを1カプセルあたり200mgの割合で3号ゼラチ
ン硬カプセルに充填してカプセル剤とした。 化合物2 5.0mg 乳糖 32.0mg トウモロコシデンプン 61.0mg ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
【0020】〔実施例4〕下記化合物をよく混合した
後、湿潤液(30%エタノール)を加えて練合し、押し
出し造粒機で造粒し、直ちにマルメライザーで整粒した
後、乾燥、篩過して12〜42メッシュの柱状顆粒を製
造した。 柱状顆粒200mg中の組成 化合物1 10.0mg 乳糖 69.0mg コーンスターチ 50.0mg 微結晶セルロース 49.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 2.0mg カルボキシメチルセルロース 20.0mg
【0021】〔実施例5〕化合物1を1mlあたり1m
g含有する下記成分からなる注射剤を常法により製造し
た。 化合物2 10mg 注射用ポリエチレングリコール400 5ml リン酸二水素ナトリウム 4mg 注射用蒸留水を加えて全量10mlとする。
【0022】〔試験例1〕アロマターゼ酵素阻害作用 氷冷下、ウシ胎盤ミクロソームに補酵素(NADP+
びにNADPH再生系)を加えた後、基質の〔1β−3
H〕−4−アンドロステン−3,17−ジオンを添加す
ることにより反応を開始した。反応は95%O2 −5%
CO2 通気下、37 ℃で30分間インキュベーション
し、Thompsonらの方法(J. Biol. Chem.,249, 5364-537
2, 1974)を一部改変して測定した。なお阻害効果は、
被検化合物と酵素溶液を37℃で5分間プレインキュベ
ーションした後、NADPH再生系及び基質を加えて反
応を開始することにより測定し、溶媒のみ添加した対照
群の測定値より被験化合物における測定値の差を求め、
これを対照群の測定値の百分率で求めた。表2は50%
阻害濃度(IC50)を示した。
【0023】
【表2】
【0024】〔試験例2〕11β,18α−ヒドロキシ
ラーゼ阻害作用 氷冷下、ウシ副腎ミトコンドリア補酵素カクテル(NA
DPH及び塩化カルシウム)を加えた後、基質の〔4−
14 C〕−デオキシコルチコステロンを添加することに
より反応を開始した。反応は37℃で30分間インキュ
ベーションし、Satoらの方法(Arch. Biochem. Biophy
s., 190, 307-314, 1978)を一部改変して測定した。な
お阻害効果は、被検化合物と酵素溶液を37℃で5分間
プレインキュベーションした後、NADPH再生系及び
基質を加えて反応を開始することにより測定し、溶媒の
み添加した対照群の測定値より被験化合物における測定
値の差を求め、これを対照群の測定値の百分率で求め
た。表3は50%阻害濃度(IC50)を示した。
【0025】
【表3】
【0026】〔試験例3〕 DMBA誘発ラット乳癌モ
デル Shimkinらの方法(Cancer Res., 29, 503-505(1969))
に準じて行った。すなわち、オリーブ油に溶解した7,
12−ジメチルベンズ〔a〕アントラセン(DMBA)
5mg/0.5mlを週1回5週間経口投与した(総量
25mg)。最終投与5〜6週後、乳癌の短径が1cm前
後に発育した時点から被験化合物を1日1回、28日間
経口投与した。なお、7日毎に腫瘍の長径及び短径を計
測し、腫瘍径(長径×短径2×0.5(mm3))を算出し
た。腫瘍増加率は投与開始日を100とし、その増加率
で表わした。上記試験の結果を表4に示した。
【0027】
【表4】
【0028】〔試験例4〕 急性毒性試験 本発明化合物(1000mg/kg)を0.5%カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム溶液に懸濁し、24時間絶食し
たddY系雄性マウス(5週令、一群5匹)に、経口投
与し、投与後7日間観察したところ、死亡例は認められ
なかった。
【0029】
【発明の効果】本発明の3−(1H−イミダゾール−1
−イル)ピリダジン誘導体及びこれらの医薬的に許容さ
れる塩は、他のステロイド代謝酵素系への影響が少な
く、且つ安全性も高いので、選択性のあるアロマターゼ
阻害剤として乳癌の治療に有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子又は低級アルキル基、R2は置換
    基を有するか又は有しないベンジル基あるいはナフチル
    メチル基である。)で表わされる3−(1H−イミダゾ
    ール−1−イル)ピリダジン誘導体又はその医薬的に許
    容される塩を有効成分として含有する乳癌治療薬。
JP30745293A 1993-11-11 1993-11-11 ピリダジン誘導体を有効成分とする乳癌治療薬 Expired - Fee Related JP3229738B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30745293A JP3229738B2 (ja) 1993-11-11 1993-11-11 ピリダジン誘導体を有効成分とする乳癌治療薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30745293A JP3229738B2 (ja) 1993-11-11 1993-11-11 ピリダジン誘導体を有効成分とする乳癌治療薬

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07138162A true JPH07138162A (ja) 1995-05-30
JP3229738B2 JP3229738B2 (ja) 2001-11-19

Family

ID=17969238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30745293A Expired - Fee Related JP3229738B2 (ja) 1993-11-11 1993-11-11 ピリダジン誘導体を有効成分とする乳癌治療薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3229738B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103113349A (zh) * 2013-03-15 2013-05-22 中国药科大学 4-咪唑基喹啉类及喹唑啉酮类芳香化酶抑制剂、制备方法和医药用途

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103113349A (zh) * 2013-03-15 2013-05-22 中国药科大学 4-咪唑基喹啉类及喹唑啉酮类芳香化酶抑制剂、制备方法和医药用途

Also Published As

Publication number Publication date
JP3229738B2 (ja) 2001-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3868762A1 (en) Mst1 kinase inhibitor and use thereof
KR100298807B1 (ko) 파킨슨씨병및파킨슨증후군의치료를위한,리루졸을포함하는제약학적조성물
JP2702280B2 (ja) ヒト前立腺腺癌治療用医薬組成物
US20080293777A1 (en) Weight Loss Treatment
CN103536599A (zh) 用于治疗疾病的NF-κB的非激素甾体调节剂
EP1256344B1 (en) Remedies for endothelin-induced diseases
HU198511B (en) Process for producing 17beta-/cyclopropylamino/-androst-5-en-3beta-ol or -3-one and its derivatives
HUT76338A (en) 8alfa-equilin isomer process for its production and pharmaceutical composition containing it
JPH06234637A (ja) 腫瘍壊死因子アルファを阻害するためのレフルノミドの使用
WO2006041121A1 (ja) 慢性皮膚疾患の治療および/または予防剤
CZ255097A3 (en) Transdermal preparation
EP1092431B1 (en) Lasofoxifene compositions
EP3421483A1 (en) Novel steroidal 17-beta heteroaryl compounds as inhibitors of akr1c3
JPH06234636A (ja) インターロイキン8を阻害するためのレフルノミドの使用
JP4166433B2 (ja) ホルモン依存性疾患治療剤
JPH07138162A (ja) ピリダジン誘導体を有効成分とする乳癌治療薬
JP2700595B2 (ja) アゾール誘導体を含有する抗アロマターゼ剤
EP2556082B1 (en) Substituted androst-4-ene diones
JP2657614B2 (ja) アロマターゼ阻害剤
JPH04211013A (ja) スティグマスタ−4−エン−3−オンを含む薬剤およびその用途
US11730746B2 (en) 17beta-heterocyclyl-digitalis like compounds for the treatment of heart failure
JPWO2004096230A1 (ja) 関節リウマチ治療剤
MXPA96006009A (en) Use of 8,9-dehydroestrone as an antioxide
JPH0759515B2 (ja) アルド−スリダクタ−ゼ阻害剤
JPWO2004082683A1 (ja) 慢性皮膚疾患の治療および/または予防剤

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees