JPH07136492A - 流体供給機構及び濾過脱塩装置 - Google Patents

流体供給機構及び濾過脱塩装置

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JPH07136492A
JPH07136492A JP5290350A JP29035093A JPH07136492A JP H07136492 A JPH07136492 A JP H07136492A JP 5290350 A JP5290350 A JP 5290350A JP 29035093 A JP29035093 A JP 29035093A JP H07136492 A JPH07136492 A JP H07136492A
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和英 高森
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実 秋田
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  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】容器を上下方向に大型化せず流動抵抗を大きく
せず巨視的・微視的流速分布の均一化を図れる流体供給
機構及び濾過脱塩装置を提供する。 【構成】流体供給機構20は、流体を流出させる流出口
13が備えられた流体流出器10と、流出口13から流
入した流体を容器1内へ流出させる流出口14が備えら
れた流体整流器11とを有する。流出口13は、流体流
出器10の軸方向に沿った細長いスリット形状を有して
おり、流体の流出器軸方向についての速度勾配をなくし
速度分布の均一化を図るためにその開口面積の合計は供
給配管4の断面積より小さくなっている。また流出口1
4は多孔形状で設けられており、容器1内における流体
流れの主流方向と逆方向に流体を流出させる構造であ
り、その開口面積の合計は流出口13の開口面積の合計
より大きくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体を容器に供給する
流体供給設備に係わり、特に、配管を経由して流体を容
器に供給する流体供給機構及びこれを用いた濾過脱塩装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、導入水の濾過・脱塩を行う濾過
脱塩装置においては、浄化の前に、樹脂などの粒子を含
む流体を容器に供給し樹脂をエレメントの表面に付着さ
せて樹脂層を形成するプリコートを行う。このプリコー
ト過程においては、樹脂層によるイオン交換量を確保す
る観点から、エレメントの表面に樹脂を均一に付着させ
る必要があり、そのためには供給される流体のエレメン
ト下端における速度分布を均一にすることが必要不可欠
である。そこで、容器に流体を供給する際に、供給配管
を容器に直接接続するのではなく、別途流体供給機構を
設け流速分布の均一化を図る方法が提唱されている。
【0003】流体供給機構の構成に関しては、例えば、
以下のような公知技術が提唱されている。 開口部を有する流体流出器を設けるもの すなわち、例えば、ヘッダと複数の開口部(ノズル・ス
リット・多孔等)とで構成した略円管状若しくは略L字
型の流体流出器を容器内のエレメント下方に挿入して設
け、供給配管からこの流体流出器を介して容器内に流体
を供給することにより、容器内流速分布の均一化を図る
ものである。 流体流出器及び整流板を設けるもの すなわち、の流体流出器に加え、流体流出器とエレメ
ントとの間に容器の水平方向断面形状(例えば円形)と
ほぼ同一形状の多孔板・多孔質板を整流板として設ける
ことにより、容器内流速分布のさらなる均一化を図るも
のである。
【0004】またさらに、濾過脱塩装置用の液体供給機
構に関する公知技術として、以下のものがある。 特開昭59−139989号公報 この公知技術は、容器内の流体を循環させて容器内上部
における速度を増加させることにより、上部におけるイ
オン交換樹脂粒子の付着を向上させ濾過層厚さを厚くす
るものである。 特開昭62−83003号公報 この公知技術は、原子力発電プラントの廃水を処理する
中空糸膜フィルタに脱塩機能を付加する構成において、
整流板としての液分配板及び樹脂流出防止のための支持
鋼を配置するものである。 特開昭62−106883号公報 この公知技術は、容器内に多孔整流板を設けることによ
り、局所的な高速流をなくすとともに均一な高速分布を
作るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術には以下の課題が存在する。すなわち、公知技術
においては、円管状の流体流出器にあっては流出流体
の流出器軸方向についての速度勾配をなくし速度分布の
均一化を図るために、略L字型の流体流出器にあっては
流出流体の方向を分散させ広範囲への噴出を図るため
に、流体流出器開口部の開口面積の合計が供給配管の断
面積より小さくなっており、開口部から流出するときの
流速は供給配管内の流速よりも加速されている。よっ
て、容器内全体でみた場合において、流体流出器近傍の
流体は著しく速い速度となる一方、流体流出器から遠い
容器壁面近傍の流体の速度は比較的遅く、鉛直断面(但
し円管状流体流出器にあっては流出器軸方向と直交する
方向の断面)でみると流体流出器付近を最大とし両端の
容器壁面付近を最小とする凸型の流速分布(以下適宜、
巨視的流速分布という)が生じる。よってエレメント下
端において十分な巨視的流速分布の均一化(以下適宜、
巨視的均一化という)を得るためには、凸型の速度分布
が分散し流速分布が平坦な形状となるための大きな混合
距離をとらねばならず、その結果容器を上下方向に大型
化しなければならない。
【0006】また公知技術は、別途設けた整流板によ
っての流体流出器で生じた上記凸型速度分布の分散を
促進し、巨視的均一化を達成するものである。しかし整
流板として多孔板を用いた場合、微視的にみると整流板
の開口部では流体が加速され著しく速い速度となってい
る一方、整流板の開口部でない部分では流体の速度は0
となっており、新たに細かい周期の微小流速分布(以下
適宜、微視的流速分布という)が生じる。この微視的流
速分布はその性質上、前述した巨視的流速分布よりは分
散しやすく、微視的に概ね平坦な分布形状となる(以下
適宜、微視的均一化という)までの混合距離は上記巨視
的均一化の場合よりは短い。しかしながらこの公知技術
においては、整流板が流体流出器とエレメントとの間
に設けられる構造上整流板とエレメントとの間の距離が
短いのでエレメント下端における微視的均一化は十分で
ない。よって、エレメント下端において十分な微視的均
一化を得るためにはさらにある程度の混合距離をとる必
要があり、その結果容器を上下方向に大型化しなければ
ならなくなる。また整流板に多孔質板を用いた場合は、
上記巨視的均一化を図れるとともに微視的流速分布は発
生しないが、流動抵抗が極めて大きくなり実用性に乏し
い。
【0007】さらに公知技術においては、容器内上部
における流体の速度を増加させ上下方向の樹脂の分布を
均一化させることのみが主眼とされており、エレメント
下端における水平方向の流速分布の均一化についてはあ
まり配慮されていなかった。また公知技術において
は、液分配板及び支持鋼は、専ら浄化過程において導入
水に対して作用するものであり、プリコート過程におけ
る流速分布の均一化については配慮されていない。さら
に公知技術においては、上記流体供給機構の公知技術
と同様の課題がある。すなわち、整流板とエレメント
との間の距離が短いので、エレメント下端における微視
的均一化が十分でない。よってエレメント下端において
十分な微視的均一化を得るためにはある程度の混合距離
をとる必要があり、容器を上下方向に大型化しなければ
ならなかった。
【0008】一方、容器容量増大の要請等により容器が
水平方向に大型化する場合は、上記の問題点に加え、上
記略円管状若しくは略L字型の流体流出器では水平方向
に容器全域をカバーすることが困難である。
【0009】本発明の第1の目的は、容器を上下方向に
大型化することなくかつ流動抵抗を大きくすることな
く、巨視的・微視的流速分布の均一化を図ることができ
る流体供給機構及びこれを用いた濾過脱塩装置を提供す
ることである。
【0010】本発明の第2の目的は、容器が水平方向に
大型化した場合であっても、容器全域をカバーし巨視的
・微視的流速分布の均一化を図ることができる流体供給
機構を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明によれば、配管を介し導かれた流体を
容器内に供給する流体供給機構において、前記流体を流
出させる第1の開口部が備えられ前記配管に接続された
流体流出部と、前記第1の開口部から流入した流体を前
記容器内へ流出させる第2の開口部が備えられ前記流体
流出部の外周部分に前記第1の開口部を取り囲むように
設けられた流体整流部とを有し、かつ、前記第2の開口
部の開口面積の合計が前記第1の開口部の開口面積の合
計より大きいことを特徴とする流体供給機構が提供され
る。
【0012】また上記第1の目的を達成するために、本
発明によれば、配管を介し導かれた流体を容器内に供給
する流体供給機構において、前記流体を流出させる第1
の開口部が備えられ前記配管に接続された流体流出部
と、前記第1の開口部から流入した流体を前記容器内へ
流出させる第2の開口部が備えられ前記流体流出部の外
周部分に前記第1の開口部を取り囲むように設けられた
流体整流部とを有し、かつ、前記第2の開口部は、前記
容器内における流体流れの主流方向と逆方向に流体を流
出させるとともに、開口面積の合計が前記第1の開口部
の開口面積の合計より大きいことを特徴とする流体供給
機構が提供される。
【0013】好ましくは、前記流体供給機構において、
前記第1の開口部及び第2の開口部は、スリット及び孔
のうちの少なくとも一方であることを特徴とする流体供
給機構が提供される。
【0014】また好ましくは、前記流体供給機構におい
て、前記流体流出部は略円管状であるとともにその流体
流出部の外周の一部は2重管構造の内側管を構成してお
り、かつ前記流体整流部の外周の一部は前記2重管構造
の外側管を構成することを特徴とする流体供給機構が提
供される。
【0015】さらに好ましくは、前記流体供給機構にお
いて、前記第1の開口部は、前記流体流出部の軸方向と
直交する方向のスリットであることを特徴とする流体供
給機構が提供される。
【0016】また好ましくは、前記流体供給機構におい
て、前記流体整流部は、前記内側管と外側管との間の空
間を前記流体流出部の軸方向に複数個に分割する少なく
とも1つの仕切壁を有することを特徴とする流体供給機
構が提供される。
【0017】さらに好ましくは、前記流体供給機構にお
いて、前記流体流出部は、略L字型の円管部材とその円
管部材の先端に設けられ前記第1の開口部を備えた半球
状部材とを有しており、かつ前記流体整流部は、前記流
体流出部を覆うように設けられた傘状部材と前記第2の
開口部を備えた凹面状部材とを有していることを特徴と
する流体供給機構が提供される。
【0018】また好ましくは、前記流体供給機構におい
て、前記流体流出部及び流体整流部の少なくとも一方
に、前記容器内における流体流れの主流方向に流体を流
出させる第3の開口部を設けたことを特徴とする流体供
給機構が提供される。
【0019】さらに上記第1及び第2の目的を達成する
ために、本発明によれば、配管を介し導かれた流体を複
数の流体供給部材へと分流し、その複数の流体供給部材
を介して前記流体を容器内に供給する流体供給機構にお
いて、前記複数の流体供給部材は水平方向複数箇所に設
けられ、かつ前記複数の流体供給部材のそれぞれは上記
流体供給機構であることを特徴とする流体供給機構が提
供される。
【0020】また上記第1及び第2の目的を達成するた
めに、本発明によれば、容器と、前記容器内に配置され
濾過・脱塩機能を備えた粒子を付着させるエレメント
と、前記粒子を含む流体を前記容器内に供給する流体供
給機構とを有し、浄化する供試流体を前記粒子が付着し
た状態のエレメントに通じることにより前記供試流体の
浄化を行う濾過脱塩装置において、前記流体供給機構
は、上記流体供給機構であることを特徴とする濾過脱塩
装置が提供される。
【0021】好ましくは、前記濾過脱塩装置において、
前記流体供給機構は上記流体供給機構であり、かつ、前
記流体流出部及び流体整流部の外周の上側部分の前記2
重管軸方向に直交する方向における断面は、中心から左
右方向に離れるほど高さが低くなる向きに傾斜している
ことを特徴とする濾過脱塩装置が提供される。
【0022】また好ましくは、前記濾過脱塩装置におい
て、前記流体供給機構は上記流体供給機構であり、か
つ、前記流体流出部及び流体整流部の外周の上側部分の
鉛直方向断面は、中心から左右方向に離れるほど高さが
低くなる向きに傾斜していることを特徴とする濾過脱塩
装置が提供される。
【0023】
【作用】以上のように構成した本発明においては、流体
整流部の第2の開口部の開口面積の合計が流体流出部の
第1の開口部の開口面積の合計より大きいことにより、
流体は第1の開口部で加速されるものの第2の開口部で
減速されるので、従来の流体流出部のみの場合に比し流
速の凸型分布がより平坦となる。すなわち巨視的流速分
布が生じにくい。また、流体整流部によって流体流出部
で発生した巨視的流速分布を均一化するとともに、この
流体整流部が流体流出部の外周部分に設けられることに
より、従来のように整流板が流体流出部下流に独立に設
けられる場合よりも上流で整流できる。よってその分エ
レメント下端までの混合距離を長くすることができ、流
体整流部で発生した微視的流速分布を流れがエレメント
下端に至るまでに均一化することができる。またこのと
き多孔質板を整流板として用いる従来技術のように流動
抵抗を大きくすることがない。
【0024】また本発明においては、流体整流部の第2
の開口部の開口面積の合計が流体流出部の第1の開口部
の開口面積の合計より大きいことにより、流体は第1の
開口部で加速されるものの第2の開口部で減速されるの
で、従来の流体整流部のみの場合に比し流速の凸型分布
がより平坦となる。すなわち巨視的流速分布が生じにく
い。また、流体整流部によって流体流出部で発生した巨
視的流速分布を均一化するとともに、この流体整流部が
流体流出部の外周部分に設けられることにより、従来の
ように整流板が流体流出部下流に独立に設けられる場合
よりも上流で整流できる。よってその分エレメント下端
までの混合距離を長くすることができ、流体整流部で発
生した微視的流速分布を流れがエレメント下端に至るま
でに均一化することができる。また第2の開口部は、容
器内における流体流れの主流方向と逆方向に流体を流出
させることにより、第2の開口部から流出した流体はい
ったん容器の端部に達した後で反転し、その後に主流と
してエレメントへ流入する。よってこの間流れに沿った
十分な混合距離が確保されるので、確実に微視的均一化
を達成できる。またこのとき多孔質板を整流板として用
いる従来技術のように流動抵抗を大きくすることがな
い。
【0025】このとき上記の構成例としては、第1及び
第2の開口部をスリット・孔とする構成、流体流出部を
略円管状としその外周の一部と流体整流部の外周の一部
とで2重管構造の内側管・外側管を構成する構成等があ
る。さらに、第1の開口部を流体流出部の軸方向と直交
する方向のスリットとすることにより流体流出部内にお
ける流体の軸方向運動量による偏流の発生を防止でき、
また流体整流部の仕切壁で内側管と外側管との間の空間
を軸方向に複数個に分割することによりさらに効果的に
防止できる。また、略L字型の円管部材と半球状部材と
で流体流出部を構成し、流体流出部を覆うように設けら
れた傘状部材と凹面状部材とで流体整流部を構成するこ
とにより、流体供給機構全体がコンパクトにまとまると
ともに流体整流部の水平断面が円形となるので、容器が
小型である場合に好適である。さらに、流体流出部及び
流体整流部の少なくとも一方に設けた第3の開口部で流
体流れの主流方向に流体を流出させることにより、流体
流出部の第1の開口部が設けられていない裏側付近にお
ける後流の影響による流れの不均一性を改善し、流速分
布をさらに改善できる。また本発明においては、上記流
体供給機構を水平方向複数箇所に設けて流体を容器内に
供給することにより、容器が水平方向に大型化した場合
であっても容器全域をカバーし巨視的・微視的均一化を
図ることができる。
【0026】さらに本発明においては、濾過脱塩装置に
おいて、上記流体供給機構で粒子を供給しエレメントに
付着させることにより、容器を上下方向に大型化するこ
となくかつ流動抵抗を大きくすることなく巨視的・微視
的均一化を図れるとともに、第1・第2の開口部の大き
さを粒子より大きくすれば、整流板に多孔質板を用いる
従来技術のように粒子が整流板に付着して目づまりを生
じることがない。また、流体流出部・流体整流部の外周
上側部分の軸直交方向断面・鉛直方向断面が中心から左
右方向に離れるほど高さが低くなる向きに傾斜している
ことにより、逆洗時に粒子が流体流出部・流体整流部に
付着するのを防止できる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図8により説
明する。本発明の第1の実施例を図1〜図3により説明
する。本実施例は、本発明の流体供給機構を濾過脱塩装
置に適用した場合であり、その全体構造を図2に示す。
濾過脱塩装置50は、容器1と、容器1内に配置され濾
過・脱塩機能をもつ樹脂等の粒子を付着させるエレメン
ト2と、エレメント2を支持する管板3と、流体を供給
する供給配管4と、供給配管4を介し導かれた流体を容
器1内に供給する流体供給機構20と、容器1の上部に
接続された流出管5と、容器1の下部に接続された排出
管6とを有する。
【0028】流体供給機構20の詳細構造を図1に示
す。図1及び図2において、流体供給機構20は、流体
を流出させる流出口13が備えられ供給配管4に接続さ
れた流体流出器10と、流出口13から流入した流体を
容器1内へ流出させる流出口14が備えられ流体流出器
10の外周部分に流出口13を取り囲むように設けられ
た流体整流器11とを有する。
【0029】流体流出器10は、略円管状であるととも
にその外周下部10Aは2重管構造の内側管を構成して
おり、流体整流器11の外周下部11Aは2重管構造の
外側管を構成している。また流体流出器10の外周上部
10B及び流体整流器11の外周上部11Bの2重管軸
方向に直交する方向における断面は中心から左右方向に
離れるほど高さが低くなる向きに傾斜しており(図1左
側図参照)、特に、前者については略円形である。この
とき流体整流器11は、平板に流出口14を加工した後
に曲げ加工するか、若しくは、円管に流出口14を加工
した後に切断して使用してもよい。
【0030】流出口13は、流体流出器10の軸方向に
沿った細長いスリット形状を有しており、流体の流出器
軸方向についての速度勾配をなくし速度分布の均一化を
図るためにその開口面積の合計は供給配管4の断面積よ
り小さくなっている。また流出口14は多孔形状で設け
られており、容器1内における流体流れの主流方向(後
述するように、図2中で下から上へと向かう方向)と逆
方向(すなわち上から下へと向かう方向)に流体を流出
させる構造であり、その開口面積の合計は流出口13の
開口面積の合計より大きくなっている。
【0031】上記の濾過脱塩装置50の構成において、
まず、供給配管4を介し導かれた樹脂等(以下適宜、樹
脂と略す)の粒子を含む流体が流体供給機構20によっ
て容器1に供給され、粒子をエレメント2の表面に付着
させ樹脂層を形成する(プリコート過程)。またエレメ
ント2を通過したあとの流体は流出配管5から流出す
る。プリコート終了後、供給配管4を介し導かれた浄化
すべき供試流体が流体供給機構20によって容器1に供
給され、粒子が付着し樹脂層をなした状態のエレメント
2を通過する。これによって、供試流体中に含まれる不
純物の捕獲・イオン交換が行なわれる(浄化過程)。こ
の浄化過程によって浄化された流体は流出管5から流出
する。長期間の運転により樹脂層の性能が劣化すると、
今度は流出管5から流体を供給し、エレメント2に付着
している樹脂とともに排出管6から排出する(逆洗過
程)。
【0032】濾過脱塩装置50においては、これらプリ
コート・浄化・逆洗の過程が繰り返されるが、樹脂層に
おけるイオン交換量の増加・性能向上を図るためには、
プリコート過程においてエレメント2の表面に粒子を均
一に付着させることが必要である。そしてエレメント2
に均一な樹脂層を形成するには、エレメント2の下端に
おける流体の流速分布を均一にする必要がある。本実施
例はかかる必要性に基づき、容器内全体でみた場合にお
ける流体流出器付近を最大とし容器壁面付近を最小とす
る巨視的流速分布と、巨視的流速分布をなくすべく整流
板として多孔板を用いた場合に新たに発生する細かい周
期の微視的流速分布とを均一にすることを目的とするも
のである。以下、本実施例の作用を説明する。本実施例
の流体供給機構20においては、流体整流器11の流出
口14の開口面積の合計が流体流出器10の流出口13
の開口面積の合計より大きいことにより、流体は流出口
13で一旦加速されるものの流出口14で再度減速され
るので、流体流出器10から遠い容器1壁面近傍の流速
との差が小さくなり、従来の流体流出器のみの場合に比
し流速の凸型分布がより平坦となる。すなわち巨視的流
速分布が生じにくい。また、流体整流器11によって流
体流出器10で発生した巨視的流速分布を均一化すると
ともに、この流体整流器11が流体流出器10の外周部
分に設けられることにより、従来のように整流板が流体
流出器下流に独立に設けられる場合よりも上流側で整流
できる。よってその分エレメント2下端までの混合距離
を長くすることができ、流体整流器11で発生した微視
的流速分布を流れがエレメント2下端に至るまでに均一
化することができる。また流出口14が容器1内におけ
る流体流れの主流方向と逆方向に流体を流出させること
により、流出口14から流出した流体は下方へ向かって
一旦容器1の端部に達した後で反転し、その後に上方へ
向かう主流としてエレメント2へ流入する。よってこの
間流れに沿った十分な混合距離が確保されるので、確実
に微視的均一化を達成できる。またこのとき多孔質板を
整流板として用いる従来技術のように流動抵抗を大きく
することがない。このように本実施例の作用として達成
できる流速均一化の具体的数値を図3により説明する。
エレメント2下端での流速分布における最高速度・最低
速度及び平均速度を図3に示す。図3は、三次元流動解
析プログラムを用いて計算した流速分布を、流体流出器
のみの従来技術と流体流出器10及び流体整流器11を
備えた本実施例とを比較して示したものである。横軸は
流体流出器10の入口からの軸方向距離[m]を示し、
縦軸は流体の速度[m/s]を示す。またここでの最高
速度及び最低速度とは、流体流出器10の軸方向に垂直
な面(図1右側図・図2においては上下方向の線で表さ
れる)上での最高値と最低値を示す。
【0033】図3において、最高速度と最低速度の差が
小さいほど流速分布が均一であることを表しているが、
流体流出器のみの従来技術においては、流体流出器内で
の流れの軸方向運動量による軸方向不均一性と、流出口
によって部分的に開口していることによる垂直方向不均
一性とによって、容器内で複数の複雑な循環流が形成さ
れ、最高速度・最低速度ともに軸方向距離による変化が
激しく、よって最高速度と最低速度との差が最大で約2
[m/s]となっている。
【0034】これに対し、流体流出器10及び流体整流
器11を設けた本実施例においては、軸方向・垂直方向
のいずれの偏りも抑制され、最高速度・最低速度の軸方
向距離による変化(特に最低速度の変化)が大幅に低減
し、最高速度と最低速度との差は最大でも約0.6[m
/s]となって従来技術の1/3以下に低減される。す
なわち、エレメント2下端における流速分布の均一化が
図られていることがわかる。
【0035】また、本実施例の濾過脱塩装置50におい
ては、流体供給機構20で粒子を供給しエレメント2に
付着させることにより、流出口13,14の大きさを粒
子より大きくすれば整流板に多孔質板を用いる従来技術
のように粒子が整流板に付着して目づまりを生じること
がない。また、流体流出器10及び流体整流器11の外
周上部10B,11Bの軸直交方向断面が中心から左右
方向に離れるほど高さが低くなる向きに傾斜しているこ
とにより、逆洗時に粒子が流体流出器10・流体整流器
11に付着するのを防止できる。
【0036】以上説明したように、本実施例の流体供給
機構20によれば、流体整流器11の流出口14の開口
面積の合計が流体流出器10の流出口13の開口面積の
合計より大きいので、流体は流出口13で加速されるも
のの流出口14で減速され巨視的流速分布が生じにく
い。また、流体整流器11が流体流出器10の外周部分
に設けられるので、巨視的均一化ができるとともにエレ
メント2下端までの混合距離を長くでき微視的均一化を
することができる。よってこのとき十分な巨視的・微視
的均一化を得るために容器1を上下方向に大型化する必
要がない。また流出口14は、容器1内における流体流
れの主流方向と逆方向に流体を流出させるので、流れに
沿った十分な混合距離が確保され確実に微視的均一化を
達成できる。またこのとき多孔質板を整流板として用い
る従来技術のように流動抵抗を大きくすることがない。
さらに、本実施例の濾過脱塩装置50によれば、流体供
給機構20で粒子を供給しエレメント2に付着させるの
で、エレメント2へ粒子を均一に付着させることがで
き、不純物捕獲・イオン交換などの性能が約2倍に向上
する。またこのとき流出口13,14の大きさを粒子よ
り大きくすれば目づまりを生じない。また流体流出器1
0・流体整流器11の外周上部10A,11Aの軸直交
方向断面が中心から左右方向に離れるほど高さが低くな
る向きに傾斜しているので、逆洗時に粒子が流体流出器
10・流体整流器11に付着するのを防止できる。
【0037】なお、上記の実施例においては、流出口1
3がスリット形状であり、流出口14が多孔形状である
が、これに限られず、流出口13を多孔形状としたり流
出口14をスリット形状としてもよい。またそのスリッ
トも、流体流出器10の軸方向のもの限られず、軸方向
に垂直な方向のものでもよい。これらの場合も同様の効
果を得る。また上記実施例においては、流体流出器10
及び流体整流器11は、軸方向に垂直な断面における断
面積が一様な形状となっているが、容器1が円筒などの
場合には、中央で広く両端で狭い形状としてもよく、こ
の場合も同様の効果を得る。さらに上記実施例において
は、流体流出器10は、外周の一部である外周下部10
Aにおいて、流体整流器11の外周下部11Aと2重管
構造を形成しているが、流体整流器11を略円管状と
し、流体流出器10をとり囲むような完全2重管構造と
してもよく、この場合も同様の効果を得る。
【0038】本発明の第2の実施例を図4により説明す
る。本実施例は、異なる形状の流出口を備えた流体供給
機構を濾過脱塩装置に適用した場合の実施例である。本
実施例の濾過脱塩装置に備えられた流体供給機構220
の構造を図4に示す。第1の実施例と共通の部品につい
ては共通の番号で示す。図4において、流体供給機構2
20が、第1の実施例の流体供給機構20と異なる点
は、流体流出器210において流出口213が流体流出
器211の軸方向と直交する方向のスリットであること
と、流体整流器211に容器1内における流体流れの主
流方向(図中下から上へ向かう方向)に流体を流出させ
る流出口214bと、軸方向に流体を流出させる流出口
214cとを設けたこと、また流体整流器211に内側
管(流体流出器210の外周下部210A)と外側管
(流体整流器211の外周下部211A)との間の空間
を流体流出器210の軸方向に複数個に分割する少なく
とも1つ(この実施例では3つ)の仕切壁212を有す
ることである。その他の点は、第1の実施例の流体供給
機構20とほぼ同様である。
【0039】本実施例の流体供給機構220によれば、
流出口213を流体流出器210の軸方向と直交する方
向のスリットとするので流体流出器210内における流
体の軸方向運動量による偏流の発生を防止でき、また流
体整流器211の仕切壁212で内側管(外周下部21
0A)と外側管(外周下部211A)との間の空間を軸
方向に複数個に分割するのでさらにこの偏流を効果的に
防止できる。また、流体整流器211に設けた流出口2
14c,bで軸方向・流体流れの主流方向に流体を流出
させるので、流体整流器211端面付近・流体流出器2
10の流出口213が設けられていない裏側(図中上
側)付近における後流の影響による流れの不均一性を改
善し、流速分布をさらに改善できる。なお、上記実施例
においては、流体整流器211のみに流体流れの主流方
向に流体を流出させる流出口214bを設けたが、流体
流出器210に同様の流出口を設けても良く、また双方
に設けても良い。この場合も同様の効果を得る。
【0040】本発明の第3の実施例を図5により説明す
る。本実施例は、異なるタイプの流体供給機構を濾過脱
塩装置に適用した場合の実施例である。本実施例の濾過
脱塩装置に備えられた流体供給機構320の構造を図5
に示す。第1及び第2の実施例と共通の部品については
共通の番号で示す。図5において、流体供給機構320
が第1及び第2の実施例の流体供給機構20,220と
異なる点は、流体流出器310が、略L字型の円管部材
310Bとその円管部材310Bの先端に設けられ流出
口313を備えた半球状部材310Aとを有しており、
流体整流器311が、流体流出器310を覆うように設
けられた傘状部材311Aと流出口314を備えた凹面
状部材311Bとを有しており、また流体流出器310
の外周上部310C及び流体整流器311の傘状部分3
11Aの鉛直方向断面が中心から左右方向に離れるほど
高さが低くなる向きに傾斜していることである。その他
の点は第1及び第2の実施例とほぼ同様である。
【0041】本実施例の流体供給機構320によれば、
流体供給機構全体がコンパクトにまとまるとともに流体
整流部の水平断面が円形となるので、容器が小型である
場合に好適である。また本実施例の濾過脱塩装置によれ
ば、流体流出器310の外周上部310C及び流体整流
器311の傘状部材311Aの鉛直方向断面が中心から
左右方向に離れるほど高さが低くなる向きに傾斜してい
るので、逆洗時に粒子が流体流出器310・流体整流器
311に付着するのを防止できる。
【0042】本発明の第4の実施例を図6により説明す
る。本実施例は、複数の流体供給部材を備えた流体供給
機構を濾過脱塩装置に適用した場合の実施例である。本
実施例の濾過脱塩装置に備えられた流体供給機構420
の上面構造を図6に示す。第1〜第3の実施例と共通の
部品については共通の番号で示す。図6において、流体
供給機構420が、第1〜第3の実施例と異なる点は、
配管4を介し導かれた流体が、二股の中間配管404で
分流され水平方向複数箇所(本実施例では4箇所)に設
けられた複数(本実施例では4つ)の流体供給部材42
0a〜dへと供給され、これら流体供給部材420a〜
dを介して流体が容器1内に供給される構造であり、そ
してこれら流体供給部材420a〜dのそれぞれが、第
1又は第2の実施例の流体供給機構20又は220と同
一であることである。すなわち、これら流体供給部材4
20a〜dは、流体流出器410a〜dと流体整流器4
11a〜dとを備えている。その他の点については、第
1〜第3の実施例と同様である。
【0043】本実施例の流体供給機構420によれば、
容器1が水平方向に大型化した場合であっても容器全域
をカバーし巨視的・微視的均一化を図ることができる。
【0044】本発明の第5の実施例を図7により説明す
る。本実施例は、第4の実施例と同様複数の流体供給部
材を備えた流体供給機構を濾過脱塩装置に適用した場合
の実施例である。本実施例の濾過脱塩装置に備えられた
流体供給機構520の上面構造を図7に示す。第1〜第
4の実施例と共通の部品については共通の番号で示す。
図7において、流体供給機構520が、第4の実施例と
異なる点は、配管4及び中間配管504を介し導かれた
流体が、水平方向2箇所に設けられた2つの流体供給部
材520a,bへと分流されて、これら流体供給部材5
20a,bを介して流体が容器1内に供給されることで
ある。すなわちこれら流体供給部材520a,bのそれ
ぞれは、第1又は第2の実施例の流体供給機構20又は
220と同一であり、流体流出器510a,bと流体整
流器511a,bとを備えている。その他の点について
は、第4の実施例と同様である。本実施例によっても、
第4の実施例と同様の効果を得る。
【0045】本発明の第6の実施例を図8により説明す
る。本実施例は、第4及び第5の実施例と同様、複数の
流体供給部材を備えた流体供給機構を濾過脱塩装置に適
用した場合の実施例である。本実施例の濾過脱塩装置に
備えられた流体供給機構620の上面構造を図7に示
す。第1〜第5の実施例と共通の部品については共通の
番号で示す。図7において、流体供給機構620が、第
4及び第5の実施例と異なる点は、配管4を介し導かれ
た流体が水平方向7箇所に設けられた7つの流体供給部
材620a〜gへと分流されてこれら流体供給部材62
0a〜gを介して流体が容器1内に供給される構造であ
り、そしてこれら流体供給部材620a〜gのそれぞれ
が、第3の実施例の流体供給機構320と同一であるこ
とである。すなわちこれら流体供給部材620a〜g
は、流体流出器610a〜gと流体整流器611a〜g
とを備えている。その他の点については、第4及び第5
の実施例と同様である。本実施例によっても、第4の実
施例と同様の効果を得る。
【0046】なお、上記第4〜第6の実施例において、
第4及び第5の実施例においては流体供給部材のそれぞ
れが流体供給機構20又は220と同一であり、第6の
実施例においては流体供給部材のそれぞれが流体供給機
構320と同一であったが、各実施例においてこれら流
体供給機構を混合して用いてもよく、この場合にも同様
の効果を得る。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、流体整流部の第2の開
口部の開口面積の合計が流体流出部の第1の開口部の開
口面積の合計より大きいので、流体は第1の開口部で加
速されるものの第2の開口部で減速され巨視的流速分布
が生じにくい。また、流体整流部が流体流出部の外周部
分に設けられるので、巨視的均一化ができるとともにエ
レメント下端までの混合距離を長くでき微視的均一化を
することができる。よってこのとき十分な巨視的・微視
的均一化を得るために容器を上下方向に大型化する必要
がない。またこのとき多孔質板を整流板として用いる従
来技術のように流動抵抗を大きくすることがない。
【0048】また本発明によれば、流体整流部の第2の
開口部の開口面積の合計が流体流出部の第1の開口部の
開口面積の合計より大きいので、流体は第1の開口部で
加速されるものの第2の開口部で減速され巨視的流速分
布が生じにくい。また、流体整流部が流体流出部の外周
部分に設けられるので、巨視的均一化ができるとともに
エレメント下端までの混合距離を長くでき微視的均一化
をすることができる。よってこのとき十分な巨視的・微
視的均一化を得るために容器を上下方向に大型化する必
要がない。また第2の開口部は、容器内における流体流
れの主流方向と逆方向に流体を流出させるので、流れに
沿った十分な混合距離が確保され確実に微視的均一化を
達成できる。またこのとき多孔質板を整流板として用い
る従来技術のように流動抵抗を大きくすることがない。
さらに、第1の開口部を流体流出部の軸方向と直交する
方向のスリットとするので流体流出部内における流体の
軸方向運動量による偏流の発生を防止でき、また流体整
流部の仕切壁で内側管と外側管との間の空間を軸方向に
複数個に分割するのでさらに効果的に防止できる。ま
た、略L字型の円管部材と半球状部材とで流体流出部を
構成し、流体流出部を覆うように設けられた傘状部材と
凹面状部材とで流体整流部を構成するので、流体供給機
構全体がコンパクトにまとまるとともに流体整流部の水
平断面が円形となって容器が小型である場合に好適であ
る。さらに、流体流出部及び流体整流部の少なくとも一
方に設けた第3の開口部で流体流れの主流方向に流体を
流出させるので、流体流出部の第1の開口部が設けられ
ていない裏側付近における後流の影響による流れの不均
一性を改善し流速分布をさらに改善できる。
【0049】また本発明によれば、上記流体供給機構を
水平方向複数箇所に設けて流体を容器内に供給するの
で、容器が水平方向に大型化した場合であっても容器全
域をカバーし巨視的・微視的均一化を図ることができ
る。
【0050】さらに本発明によれば、濾過脱塩装置にお
いて、上記流体供給機構で粒子を供給しエレメントに付
着させるので、容器を上下方向に大型化することなくか
つ流動抵抗を大きくすることなく巨視的・微視的均一化
が図れる。よってエレメントへ粒子を均一に付着させる
ことができ、不純物捕獲・イオン交換などの性能が約2
倍に向上する。またこのとき第1・第2の開口部の大き
さを粒子より大きくすれば目づまりを生じない。また、
流体流出部・流体整流部の外周上側部分の軸直交方向断
面・鉛直方向断面が中心から左右方向に離れるほど高さ
が低くなる向きに傾斜しているので、逆洗時に粒子が流
体流出部・流体整流部に付着するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による流体供給機構の詳
細構造図である。
【図2】流体供給機構を適用した濾過脱塩装置の全体構
造図である。
【図3】流速分布の均一化の様子を従来技術と対比させ
て示した図である。
【図4】本発明の第2の実施例による流体供給機構の構
造図である。
【図5】本発明の第3の実施例による流体供給機構の構
造図である。
【図6】本発明の第4の実施例による流体供給機構の上
面図である。
【図7】本発明の第5の実施例による流体供給機構の上
面図である。
【図8】本発明の第6の実施例による流体供給機構の上
面図である。
【符号の説明】
1 容器 2 エレメント 4 供給配管 10 流体流出器(流体流出部) 10A 外周下部 10B 外周上部 11 流体整流器(流体整流部) 11A 外周下部 11B 外周上部 13 流出口(第1の開口部) 14 流出口(第2の開口部) 20 流体供給機構 210 流体流出器(流体流出部) 211 流体整流器(流体整流部) 212 仕切壁 213 流出口(第1の開口部) 214a 流出口(第2の開口部) 214b 流出口(第3の開口部) 220 流体供給機構 310 流体流出器(流体流出部) 310A 半球状部材 310B 円管部材 310C 外周上部 311 流体整流器(流体整流部) 311A 傘状部材 311B 凹面状部材 313 流出口(第1の開口部) 314a 流出口(第2の開口部) 314b 流出口(第3の開口部) 320 流体供給機構 404 供給配管 410a〜d 流体流出器(流体流出部) 411a〜d 流体整流器(流体整流部) 420a〜d 流体供給部材 504 供給配管 510a,b 流体流出器(流体流出部) 511a,b 流体整流器(流体整流部) 520a,b 流体供給部材 610a〜g 流体流出器(流体流出部) 611a〜g 流体整流器(流体整流部) 620a〜g 流体供給部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01D 24/38 29/88 (72)発明者 小林 政人 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管を介し導かれた流体を容器内に供給
    する流体供給機構において、 前記流体を流出させる第1の開口部が備えられ前記配管
    に接続された流体流出部と、前記第1の開口部から流入
    した流体を前記容器内へ流出させる第2の開口部が備え
    られ前記流体流出部の外周部分に前記第1の開口部を取
    り囲むように設けられた流体整流部とを有し、かつ、前
    記第2の開口部の開口面積の合計が前記第1の開口部の
    開口面積の合計より大きいことを特徴とする流体供給機
    構。
  2. 【請求項2】 配管を介し導かれた流体を容器内に供給
    する流体供給機構において、 前記流体を流出させる第1の開口部が備えられ前記配管
    に接続された流体流出部と、前記第1の開口部から流入
    した流体を前記容器内へ流出させる第2の開口部が備え
    られ前記流体流出部の外周部分に前記第1の開口部を取
    り囲むように設けられた流体整流部とを有し、かつ、前
    記第2の開口部は、前記容器内における流体流れの主流
    方向と逆方向に流体を流出させるとともに、開口面積の
    合計が前記第1の開口部の開口面積の合計より大きいこ
    とを特徴とする流体供給機構。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の流体供給機構にお
    いて、前記第1の開口部及び第2の開口部は、スリット
    及び孔のうちの少なくとも一方であることを特徴とする
    流体供給機構。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の流体供給機構にお
    いて、前記流体流出部は略円管状であるとともにその流
    体流出部の外周の一部は2重管構造の内側管を構成して
    おり、かつ前記流体整流部の外周の一部は前記2重管構
    造の外側管を構成することを特徴とする流体供給機構。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の流体供給機構において、
    前記第1の開口部は、前記流体流出部の軸方向と直交す
    る方向のスリットであることを特徴とする流体供給機
    構。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の流体供給機構において、
    前記流体整流部は、前記内側管と外側管との間の空間を
    前記流体流出部の軸方向に複数個に分割する少なくとも
    1つの仕切壁を有することを特徴とする流体供給機構。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の流体供給機構にお
    いて、前記流体流出部は、略L字型の円管部材とその円
    管部材の先端に設けられ前記第1の開口部を備えた半球
    状部材とを有しており、かつ前記流体整流部は、前記流
    体流出部を覆うように設けられた傘状部材と前記第2の
    開口部を備えた凹面状部材とを有していることを特徴と
    する流体供給機構。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載の流体供給機構にお
    いて、前記流体流出部及び流体整流部の少なくとも一方
    に、前記容器内における流体流れの主流方向に流体を流
    出させる第3の開口部を設けたことを特徴とする流体供
    給機構。
  9. 【請求項9】 配管を介し導かれた流体を複数の流体供
    給部材へと分流し、その複数の流体供給部材を介して前
    記流体を容器内に供給する流体供給機構において、 前記複数の流体供給部材は水平方向複数箇所に設けら
    れ、かつ前記複数の流体供給部材のそれぞれは請求項1
    又は2記載の流体供給機構であることを特徴とする流体
    供給機構。
  10. 【請求項10】 容器と、前記容器内に配置され濾過・
    脱塩機能を備えた粒子を付着させるエレメントと、前記
    粒子を含む流体を前記容器内に供給する流体供給機構と
    を有し、浄化する供試流体を前記粒子が付着した状態の
    エレメントに通じることにより前記供試流体の浄化を行
    う濾過脱塩装置において、 前記流体供給機構は、請求項1〜9のいずれか1項記載
    の流体供給機構であることを特徴とする濾過脱塩装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の濾過脱塩装置におい
    て、前記流体供給機構は請求項4記載の流体供給機構で
    あり、かつ、前記流体流出部及び流体整流部の外周の上
    側部分の前記2重管軸方向に直交する方向における断面
    は、中心から左右方向に離れるほど高さが低くなる向き
    に傾斜していることを特徴とする濾過脱塩装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の濾過脱塩装置におい
    て、前記流体供給機構は請求項7記載の流体供給機構で
    あり、かつ、前記流体流出部及び流体整流部の外周の上
    側部分の鉛直方向断面は、中心から左右方向に離れるほ
    ど高さが低くなる向きに傾斜していることを特徴とする
    濾過脱塩装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103871500A (zh) * 2012-12-14 2014-06-18 中国核动力研究设计院 一种核反应堆下腔室筒状流量分配装置

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