JPH07135618A - アスペクト比変換のための映像信号処理装置 - Google Patents

アスペクト比変換のための映像信号処理装置

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JPH07135618A
JPH07135618A JP5279429A JP27942993A JPH07135618A JP H07135618 A JPH07135618 A JP H07135618A JP 5279429 A JP5279429 A JP 5279429A JP 27942993 A JP27942993 A JP 27942993A JP H07135618 A JPH07135618 A JP H07135618A
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JP
Japan
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aspect ratio
signal
output
coefficient
ratio conversion
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Application number
JP5279429A
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English (en)
Inventor
Hiroki Mizozoe
博樹 溝添
Yukio Fujii
藤井  由紀夫
Tomomitsu Azeyanagi
朝光 畔柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アスペクト比の変換を行う映像信号処理装置
として、インタレース走査の入力テレビジョン信号の垂
直解像度を最大限に生かし、フィールド単位およびライ
ン単位で係数を切替えて滑らかなアスペクト比の変換を
行うと同時に、30Hzのフリッカ妨害を低減する効果
およびノイズを低減する効果を併せ持つ装置を提供す
る。 【構成】 入力テレビジョン信号を遅延手段11,1
2,13によりフィールド単位またはライン単位で遅延
し、乗算器21によりそれぞれに係数を乗じ、加算器4
1により加算し、出力する。係数はフィールド単位また
はライン単位で可変とし、係数発生器31から乗算器2
1に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インタレース走査方式
を採るテレビジョン信号を入力され、そのアスペクト比
を変換して出力する、アスペクト比変換のための映像信
号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】次世代の高品位テレビジョン方式とし
て、標準テレビジョン方式と比較して走査線数が多く、
画面のアスペクト比が大きいハイビジョン方式が開発さ
れている。また、このハイビジョン信号を衛星放送の1
チャンネル分で伝送するための帯域圧縮方式として、M
USE方式が開発されている。
【0003】一方、MUSE方式によって帯域圧縮され
たハイビジョン信号を標準テレビジョン信号に変換する
装置として、MUSE/NTSCダウンコンバータ(以
下M/Nコンバータと略記する)が開発されている。
【0004】また、標準テレビジョン信号とハイビジョ
ン方式テレビジョン信号とでは、アスペクト比が異なる
ので、アスペクト比の変換が必要となることがあり、こ
の目的のための信号処理装置(即ちアスペクト比変換の
ための映像信号処理装置)が開発されている。
【0005】図11は、アスペクト比変換についての説
明図である。図11の(a)に示すように、HDTV信
号(高精細テレビジョン信号つまりハイビジョン信号)
をM/Nコンバータにより標準テレビジョン信号に変換
すると、縦長の映像となり正しく表示されない。これ
は、HDTVの信号がアスペクト比16:9であるのに
対し、標準テレビジョン信号では4:3となっているか
らである。したがって、このM/Nコンバータによる変
換後の信号を、垂直方向にのみ3/4倍に縮小すること
により、アスペクト比の変換が行われ、正しい映像が得
られる。
【0006】また、図11の(b)に示すように、アス
ペクト比4:3の標準テレビジョン信号を、アスペクト
比16:9の標準テレビジョン信号用のワイドテレビジ
ョンで見ると、アスペクト比の違いにより横長の映像と
なり、やはり正しく表示されない。この場合は、垂直方
向に4/3倍に拡大することによりアスペクト比の変換
が行われ、正しい映像が得られる。
【0007】例えば、テレビジョン学会技術報告 Vo
l.16,No.52,pp.31〜36に記載の論文
「MUSE−NTSCコンバータの開発」には、上述の
M/Nコンバータとアスペクト比変換を兼ねた装置が記
載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記論文に記載のよう
な装置においては、アスペクト比の変換を行うために、
テレビジョン信号の同一フィールド内の信号のみを用い
て垂直フィルタ処理の後、間引くという変換処理を行っ
ている。ここで垂直フィルタ処理というのは、次に行う
走査線の間引き処理に備えて行う処理で、或る走査線の
所へ、別の各走査線の信号をもってきて適当な重み係数
を付けて足したり引いたりすることにより、垂直方向の
画面の解像度を落として粗い画像とし、こうすることに
より、走査線を間引いても画面が全く別物に変化してし
まうというようなことが起きないようにするための処理
である。
【0009】図9は、かかる垂直フィルタ処理の後、間
引くという変換処理を示す説明図である。同図におい
て、○印は走査線(の断面)を表し、縦一列は同一フィ
ールド内の走査線を意味する。入力テレビジョン信号を
同一フィールド内で垂直フィルタ処理し、この後4本に
つき1本の割合で走査線を間引くことにより、垂直方向
に3/4倍に縮小する処理を実現し、処理後の信号を変
換出力としている。
【0010】以上の処理を、図13を参照し、空間周波
数を用いて説明する。図13は、垂直フィルタ処理の後
間引くという従来の変換処理を、空間周波数的に説明す
る説明図である。図13の(a)は、インタレース走査
の入力テレビジョン信号のサンプリング点を空間的に示
したものである。インタレース走査であるから奇数フィ
ールドと偶数フィールドがあるわけであるが、ここでは
奇数フィールドとして第1フィールド、偶数フィールド
として第2フィールドを示し、○印(サンプリング点)
は走査線(の断面)を表わしている。
【0011】図13の(b)は、そのスペクトル図であ
る。第1フィールドと第2フィールドの各フィールドご
との空間サンプリング周波数はf0とした。第2フィー
ルドでは、第1フィールドと位相が半分ずれている関係
で、一つ置きにスペクトルの山が下向きに立つ。奇数フ
ィールド、偶数フィールドとも、それ単独では折り返し
妨害を含んだスペクトルとなっていることが認められる
であろう。
【0012】次にアスペクト比変換のため、垂直方向に
3/4倍に縮小する。すなわち、4本の走査線を3本に
間引くことになり、これは空間サンプリング周波数を4
f0から3f0/4に変換することになる。
【0013】図14は、従来のフィールド内信号処理に
よるアスペクト比変換時のスペクトル説明図である。ま
ず、図14の(a)に示すように、サンプリング周波数
変換に伴う折り返し妨害を防ぐために、信号の帯域をあ
らかじめ元の3/4に制限した後、図14の(b)に示
すように、サンプリング周波数を3f0/4に変換す
る。
【0014】このようにして得られた変換信号を、第1
フィールドと第2フィールドで加算してみると、信号の
帯域を3/4に制限したにもかかわらず、折り返し妨害
が発生していることが分かる。これを、図14の(c)
に示す。
【0015】以上のように、フィールド内の信号処理で
アスペクト比変換、すなわち空間サンプリング周波数変
換を行うと、折り返し妨害が発生するという問題があっ
た。また、簡易型のM/Nコンバータの場合、内挿処理
を簡略化したことによって、15,30,45Hzの成
分を持つフリッカ状の折り返し妨害が発生する。このた
め、簡易型のM/Nコンバータの出力にフィールド内処
理を行うアスペクト比変換装置を接続しても、これらの
フリッカ状折り返し妨害を除去することはできなかっ
た。
【0016】本発明の目的は、アスペクト比変換に伴っ
て映像の垂直方向に発生する折り返し妨害を抑制し、ア
スペクト比変換と同時に30Hzのフリッカ妨害低減お
よびノイズ低減の効果を併せ持つ、アスペクト比変換の
ための映像信号処理装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では、インタレース走査方式を採るテレビジョン信
号を入力され、そのアスペクト比を変換して出力する、
アスペクト比変換のための映像信号処理装置において、
【0018】入力テレビジョン信号を取込みライン単位
で遅延させて出力する第1の遅延手段と、該第1の遅延
手段の出力を取込みフィールド単位で遅延させて出力す
る第2の遅延手段と、該第2の遅延手段の出力を取込み
ライン単位で遅延させて出力する第3の遅延手段と、
【0019】前記第1の遅延手段の入力信号である第1
のテレビジョン信号と、前記第1の遅延手段の出力信号
であり、かつ前記前記第2の遅延手段の入力信号である
第2のテレビジョン信号と、前記第2の遅延手段の出力
信号であり、かつ前記第3の遅延手段の入力信号である
第3のテレビジョン信号と、前記第3の遅延手段の出力
信号である第4のテレビジョン信号と、のそれぞれに対
して、所要の係数を同期させて発生させる係数発生手段
と、
【0020】前記係数発生手段により発生させた係数
を、前記第1乃至第4の各テレビジョン信号の中で、そ
れぞれ対応したものに乗算させる乗算手段と、係数を乗
算された後の前記第1乃至第4の各テレビジョン信号の
和をとって、アスペクト比変換されたテレビジョン信号
として出力する加算手段と、
【0021】アスペクト比変換される前の入力テレビジ
ョン信号と、アスペクト比変換された後のテレビジョン
信号とを位相同期させるため、アスペクト比変換された
後のテレビジョン信号を取込みバッファリングして出力
するバッファ手段と、を具備することとした。
【0022】
【作用】本発明によれば、入力テレビジョン信号が遅延
手段によりフィールド単位あるいはライン単位で遅延さ
れ、時刻の異なる複数のテレビジョン信号が同時刻化さ
れる。さらに、乗算手段により、これらのテレビジョン
信号のそれぞれにある定められた係数が乗じられる。こ
の係数値により、入力テレビジョン信号の持つ有効走査
線数より少ない有効走査線数のテレビジョン信号とな
り、アスペクト比の変換が可能になる。乗算手段の出力
は、次の加算手段により加算され、アスペクト変換され
た信号となる。
【0023】前記の乗算手段及び加算手段における処理
は、2フィールド分の信号を用いて演算を行うので、疑
似的に倍速走査化した信号を作成して演算していると考
えることもできる。
【0024】以上の処理を図15を参照しながら空間周
波数を用いて説明する。なお、図15は、本発明による
アスペクト比変換のための信号処理時におけるスペクト
ル説明図である。入力信号は、前出の図13(a)また
は(b)で示される信号である。本発明では、2フィー
ルドにわたる信号を用いるので、図13の(b)の2つ
のスペクトル(第1フィールドのスペクトルと第2フィ
ールドのスペクトル)を加算すると考えてよい。これに
より、図15の(a)に示すように折り返し妨害が相殺
され、図13の(a),(b)の場合の倍の空間サンプ
リング周波数2f0でサンプリングした倍速走査のテレ
ビジョン信号の空間周波数スペクトルと等価になる。
【0025】この状態で図15の(b)に示すように、
信号の帯域を3/4に制限し、サンプリング周波数を3
/4の3f0/2に変換する。これは、図15(b)に
示すように、折り返し妨害を含んでいない。最後に、図
15の(c)に示すように、第1フィールドと第2フィ
ールドから成るインタレース信号として出力する。その
結果、折り返し妨害を伴わないアスペクト比変換を実現
できるというわけである。
【0026】このように、本発明によれば、入力テレビ
ジョン信号の垂直解像度を最大限に活かした高解像度な
出力テレビジョン信号を得ることが可能である。さら
に、フィールド間演算は30Hz成分を平均化するの
で、簡易型M/Nコンバータに特有の30Hzのフリッ
カ状妨害を低減する副次的な効果も同時に得ることがで
き、あるいは、同成分を有するランダムノイズを減少さ
せる効果も得ることができる。
【0027】前記加算手段の出力はバッファメモリに一
時的に記憶され、入力信号と出力信号とが位相同期さ
れ、出力される。また、本発明によれば、前記乗算手段
においてテレビジョン信号に乗ずる係数値は固定ではな
く、外部からの制御信号により係数値を発生する係数発
生手段から供給される。これにより、係数値を1フィー
ルド単位で可変とすることができるため、変換後の映像
におけるフィールド同士の相対的な位置関係を保つこと
ができる。あるいは係数を1ライン単位で可変とするこ
とができるため、高画質の拡大、縮小を行うことが可能
となる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を用いて説明
する。図1は、本発明の第1の実施例としての映像信号
処理装置の構成を示すブロック図であり、図11の
(a)に示すように、アスペクト比を16:9から4:
3に変換する実施例である。即ち、かかるアスペクト比
変換を行うために、映像を垂直方向に3/4倍に縮小す
る処理を行う映像信号処理装置であるというわけであ
る。
【0029】図1において、1は入力端子であり、イン
タレース走査のテレビジョン輝度信号(Y)が入力され
る。本実施例においては、主にM/Nコンバータの出力
である標準テレビジョン信号で、アスペクト比が16:
9のものを想定している。
【0030】そのほか、11,13はそれぞれ1ライン
の遅延器、12は1フィールドの遅延器である。これら
の遅延器により、入力テレビジョン信号の異なる時刻の
複数のデータが同時刻化される。本実施例では、3個の
遅延器(11,12,13)を用いることにより、図1
のw、x、y、zで示される4ライン分のデータが得ら
れる。なお図10は、本発明によるフィールド間演算処
理によるアスペクト比変換の原理説明図であるが、同図
においても、これら4ライン分のデータw、x、y、z
が示されている。
【0031】更に図1において、21は乗算器であり、
係数発生器31から供給される係数を、それぞれ対応せ
る入力信号に乗じて出力する。係数発生器31では、1
ライン毎あるいは1フィールド毎に係数の組を切替えて
発生し、乗算器21に供給する。
【0032】乗算器21の出力信号は、次の加算器41
にて加算され、垂直方向に3/4倍に縮小された、すな
わちアスペクト比変換された出力となる。たとえば、垂
直方向に3/4倍するためには、具体的には、係数発生
器31から供給される係数の組として、図12に示すよ
うな係数の組を用い、奇数フィールドではα11、α1
2、α13の3種類の係数の組を1ライン毎に順番に切
替えて供給、以下のように演算を行う。
【0033】なお図12は、映像を垂直方向に3/4倍
に縮小する場合に、4ライン分のデータw、x、y、z
に対して乗じる係数の例を示した説明図であり、α11
というのは、データwに対してはh2(=0.363
6)、データxに対してはh1(=0.5828)、デ
ータyに対してはh4(=0.0536)、データzに
対しては0を、それぞれ乗じることを表わす係数を意味
している。他も同様である。
【0034】演算は以下の如くである。 時 刻 演 算 4nH :h2w+h1x+h4y+ 0z (4n+1)H:h4w+h1x+h2y+ 0z (4n+2)H: 0w+h3x+h0y+h3z (4n+3)H: 何もしない
【0035】ここに、Hは1水平走査期間を表す。同様
に、偶数フィールドではα21、α22、α23の3種
類の係数の組を1ライン毎に順番に切替えて、
【0036】 時 刻 演 算 4nH :h3w+h3x+h3y+ 0z (4n+1)H: 0w+h2x+h1y+h4z (4n+2)H: 0w+h4x+h1y+h2z (4n+3)H: 何もしない のように演算を行う。nは整数。
【0037】このような係数切り替えの仕組みを係数発
生器31において実現するためには、たとえば読出し専
用記憶装置にあらかじめ複数の係数の組を蓄えておき、
これを切替えて出力するようにする。
【0038】このように、図1の加算器21に供給する
係数をフィールド単位で切替えることにより、変換後の
映像におけるフィールド同士の相対的な位置関係を保つ
ことができる。あるいは係数をライン単位で切替えるこ
とにより、高画質の拡大、縮小を行うことが可能とな
る。
【0039】前記の乗算器21及び加算器41における
処理は、図1および図10に示したように、2フィール
ド分の信号を用いて演算を行うので、疑似的に倍速走査
化した信号を作成して演算していると考えることもでき
る。このため、フィールド相関のある静止画部分につい
て、入力テレビジョン信号の垂直解像度を最大限に活か
した高解像度な出力テレビジョン信号を得ることが可能
である。
【0040】さらに、フィールド間演算は30Hz成分
を平均化するので、簡易型M/Nコンバータに特有の3
0Hzのフリッカ状妨害を低減する副次的な効果も同時
に得ることができ、あるいは、同成分を有するランダム
ノイズを減少させる効果も得ることができる。なお、図
10においては4ライン分の入力信号のうち3ライン分
を用いて加算を行っているが、入力信号全てを用いても
よく、3ライン分より少なくてもよい。
【0041】図1に戻り、51はバッファメモリであ
る。前記のように、加算器41からの演算出力は4ライ
ンにつき3ライン行われ、1ライン期間分は出力されな
い。これに合わせて、バッファメモリ51では、4ライ
ンにつき3ライン書込みを行い、1ライン期間分は書込
みを停止する。一方、読出しは連続して行われる。ま
た、出力の有効走査線期間以外では読出しは停止され、
ブランキング期間中は書込み、読出しとも動作を停止す
る。これにより、入力信号と出力信号とが位相同期さ
れ、出力される。以上の動作は、図示はしないが、制御
部60によって制御される。
【0042】図1において、60は制御部であり、係数
発生器31に制御信号を与えて、発生する係数をフィー
ルド毎、ライン毎に指定する。あるいは、バッファメモ
リ51の書込み、読出しタイミングを制御する。70は
同期信号発生器であり、制御部60をはじめとする映像
信号処理装置各部の動作タイミングを図るため、入力テ
レビジョン信号を取込み、用いて同期信号を発生する。
【0043】以上の構成により、入力インタレース走査
テレビジョン信号を疑似的に倍速化して演算し、入力信
号の持つ垂直解像度を最大限に活かして高解像度で1
6:9から4:3にアスペクト比を変換することができ
る。また、フィールド間の加算を行っていることから、
入力信号の持つ30Hzのフリッカ状妨害を低減し、あ
るいはノイズを減少させる副次的な効果も得ることがで
きる。
【0044】図2は、本発明の第2の実施例としての映
像信号処理装置の構成を示すブロック図であり、図1に
示した第1の実施例と同じく、アスペクト比を16:9
から4:3に変換する。なお、図1におけるのと同一の
ブロックについては同じ符号を与え、説明を省略する。
【0045】図2を参照する。係数発生器32では、係
数発生器31とは異なり、アスペクト比変換を行わず、
フィールド間加算のみを行うような係数の組を発生す
る。アスペクト比変換を行わないので、係数発生器31
と異なり、各ライン、各フィールドともに同じ係数を発
生する。
【0046】係数発生器31または32から発生し、供
給される係数は、切替器82によってそれらのうち一方
が選択され、乗算器21に供給される。すなわち、アス
ペクト比変換が必要な場合には係数発生器31の係数を
選択する。また、アスペクト比16:9のM/Nコンバ
ータの出力信号をアスペクト比16:9の標準テレビジ
ョン信号を表示することのできるワイドテレビジョンで
見る場合のように、アスペクト比変換が不要の場合には
係数発生器32の係数を選択する。
【0047】これにより、アスペクト比変換を行うとき
は第1の実施例(図1)で述べた効果を得ることがで
き、さらに、アスペクト比変換を行う必要がない上述の
ような場合でも、フィールド間加算のみを行って、入力
信号の持つ30Hzのフリッカ状妨害を低減し、あるい
はノイズを減少させる効果を得ることができる。この2
つのモードは、切替器82によって必要に応じて簡単に
選択することができ、2つのモードを持つことによるハ
ードウエアの増加も最小限にとどめることができる。
【0048】図2において、81は切替器であり、アス
ペクト比変換を行う場合にはバッファメモリ51の出力
を選択し、アスペクト比変換を行わない場合にはバッフ
ァメモリ51をバイパスする。
【0049】以上の構成により、図2に示す第2の実施
例では、第1の実施例(図1)で述べた効果に加え、M
/Nコンバータの出力を16:9のアスペクト比の標準
テレビジョン信号を表示することのできるワイドテレビ
ジョンで見る場合のように、アスペクト比変換を行わな
い場合でも、フィールド間加算のみを行って、入力信号
の持つ30Hzのフリッカ状妨害を低減し、あるいはノ
イズを減少させる効果を得ることができる。また、これ
らの2つのモードを簡単に選択でき、ハードウエアの増
加も最小限にとどめたシステムを実現することができ
る。
【0050】図3は、本発明の第3の実施例としての映
像信号処理装置の構成を示すブロック図であり、図11
の(b)に示すように、アスペクト比を4:3から1
6:9に変換する場合の実施例である。この場合、アス
ペクト比変換を行うために、映像を垂直方向に4/3倍
に拡大する処理を行う。前出の実施例と同一のブロック
については同じ符号を与え、説明を省略する。
【0051】図3において、1は入力端子であり、イン
タレース走査のテレビジョン信号が入力される。本実施
例においては主に、アスペクト比4:3の標準テレビジ
ョン信号を想定している。
【0052】本実施例においては、垂直方向に4/3倍
の拡大するため、走査線数の補間を行う。走査線補間の
ためには、入力信号のうち使用する走査線部分を重複し
て演算に用いる必要がある。たとえば、1ライン単位の
入力信号: 1,2,3,4,5,6,7,8,9,... から、以下の信号を作成して補間演算に使用する。 1,2,3,3,4,5,6,6,7,8,9,
9,...
【0053】これを実現するために、ラインメモリ11
の前段にバッファメモリ51、ラインメモリ15、切替
器88を設ける。バッファメモリ51では、書込み4ラ
イン分につき読出しを3ライン分行い、1ライン期間分
停止する。このように異なるタイミングで書込み、読出
しが行われる。切替器88では、バッファメモリ51の
読出しが停止している間、ラインメモリ15の出力を選
択する。また、入力信号のうち使用する走査線期間以外
では書込みは停止し、ブランキング期間中は書込み、読
出しとも動作を停止する。以上の動作は、図示はしない
が、制御部60によって制御される。
【0054】係数発生器33では、第1の実施例(図
1)の係数発生器31および図12と同様の考え方によ
り、垂直方向に4/3倍に拡大するための係数の組を発
生し、乗算器21に供給する。
【0055】以上の構成により、入力インタレース走査
テレビジョン信号を疑似的に倍速化して演算し、入力信
号の持つ垂直解像度を最大限に活かした高解像度なアス
ペクト比変換出力信号を得ることができる。また、フィ
ールド間の加算を行っていることから、入力信号の持つ
30Hzのフリッカ状妨害を低減し、あるいはノイズを
減少させる副次的な効果も得ることができる。
【0056】以上の構成により、入力インタレース走査
テレビジョン信号を疑似的に倍速化して演算し、入力信
号の持つ垂直解像度を最大限に活かして高解像度で4:
3から16:9にアスペクト比を変換することができ
る。また、フィールド間の加算を行っていることから、
入力信号の持つ30Hzのフリッカ状妨害を低減し、あ
るいはノイズを減少させる副次的な効果も得ることがで
きる。
【0057】図4は、本発明の第4の実施例としての映
像信号処理装置の構成を示すブロック図であり、第3の
実施例(図3)と同じく、アスペクト比を16:9から
4:3に変換する実施例である。前出の実施例と同一の
ブロックについては同じ符号を与え、説明を省略する。
【0058】図4において、83は切替器であり、アス
ペクト比変換を行う場合には切替器88の出力を選択
し、アスペクト比変換を行わない場合にはバッファメモ
リ51、ラインメモリ15、切替器88をバイパスす
る。
【0059】切替器84では、係数発生器32または3
3で発生する係数のうち一方が選択され、乗算器21に
供給される。すなわち、アスペクト比変換が必要な場合
には係数発生器33の係数を選択する。また、アスペク
ト比変換が不要の場合には係数発生器32の係数を選択
する。
【0060】以上の構成により、図4に示す本発明の第
4の実施例では、第3の実施例(図3)で述べた効果に
加え、アスペクト比変換を行わない場合でも、フィール
ド間加算のみを行って、入力信号の持つ30Hzのフリ
ッカ状妨害を低減し、あるいはノイズを減少させる効果
を得ることができる。また、これらの2つのモードを簡
単に選択でき、ハードウエアの増加も最小限にとどめた
システムを実現することができる。
【0061】図5は、本発明の第5の実施例としての映
像信号処理装置の構成を示すブロック図であり、アスペ
クト比を16:9から4:3に、あるいは4:3から1
6:9に、その何れの変換も選択的に行うことのできる
実施例である。前出の実施例と同一のブロックについて
は同じ符号を与え、説明を省略する。
【0062】図5において、係数発生器31は、第1の
実施例(図1)で述べたものであり、映像を垂直方向に
3/4倍に縮小するための係数を発生する。また、係数
発生器33は、第3の実施例(図3)で述べたものであ
り、映像を垂直方向に3/4倍に拡大するための係数を
発生する。
【0063】切替器82では、係数発生器31または3
3で発生する係数のうち一方が選択され、乗算器21に
供給される。すなわち、アスペクト比を16:9から
4:3に変換する場合には、係数発生器31の係数を選
択する。また、アスペクト比を4:3から16:9に変
換する場合には、係数発生器33の係数を選択する。
【0064】そのほか、81,83,84はそれぞれ切
替器である。アスペクト比を16:9から4:3に変換
する場合には、切替器83はb側を、切替器84はb側
を、切替器81はa側を、それぞれ選択する。また、ア
スペクト比を4:3から16:9に変換する場合には、
切替器83はa側を、切替器84はa側を、切替器81
はb側を、それぞれ選択する。
【0065】このように、切替器81,83,84にて
バッファメモリ51の挿入位置を切替えることにより、
2つのアスペクト比変換モードでバッファメモリを共有
できる。バッファメモリは、50H以上の容量を必要と
するため、実質的にはフィールドメモリと同等の規模に
なり、非常に高価である。したがって、バッファメモリ
を共有することにより、2つのアスペクト比変換モード
を持つにもかかわらず、ハードウエアとコストの大幅な
増加を避けることができる。
【0066】以上の構成で、図5に示す本発明の第5の
実施例では、16:9から4:3へ、あるいは4:3か
ら16:9へ、という2つのアスペクト比変換モードに
対応可能であることにより、第1と第3の実施例(図
1,図3)の効果を併せ持つシステムを実現できる。ま
た、これらの2つのモードを簡単に選択でき、かつ、ハ
ードウエアの増加を最小限にとどめたシステムを実現す
ることができる。
【0067】図6は、本発明の第6の実施例としての映
像信号処理装置の構成を示すブロック図であり、アスペ
クト比を16:9から4:3に、あるいは4:3から1
6:9に変換する実施例である。前出の実施例と同一の
ブロックについては同じ符号を与え、説明を省略する。
【0068】図6において、係数発生器31では、映像
を垂直方向に3/4倍に縮小するための係数を発生し、
係数発生器33では、映像を垂直方向に4/3倍に拡大
するための係数を発生する。係数発生器32は、第2の
実施例(図2)で述べたものであり、アスペクト比変換
を行わず、フィールド間加算のみを行うような係数の組
を発生する。
【0069】これらの係数発生器31,32または33
から発生し、供給される係数は、切替器85によってそ
れらのうち一つが選択され、乗算器21に供給される。
すなわち、アスペクト比を16:9から4:3へ変換す
る場合には、係数発生器31の係数を選択する。また、
アスペクト比を4:3から16:9へ変換する場合に
は、係数発生器33の係数を選択する。また、アスペク
ト比変換が不要の場合には、係数発生器32の係数を選
択する。
【0070】そのほか、81,83,84はそれぞれ切
替器である。アスペクト比を16:9から4:3に変換
する場合には、切替器83はb側を、切替器84はb側
を、切替器81はa側を、それぞれ選択する。また、ア
スペクト比を4:3から16:9に変換する場合には、
切替器83はa側を、切替器84はa側を、切替器81
はb側を、それぞれ選択する。あるいは、アスペクト比
変換を行わない場合には、切替器83はb側を、切替器
81はb側をそれぞれ選択する。
【0071】このように、切替器81,83,84にて
バッファメモリ51の挿入位置を切替えることにより、
2つのアスペクト比変換モードおよびアスペクト比変換
を行わないモードの計3つのモードで、バッファメモリ
を共有できる。バッファメモリは、50H以上の容量を
必要とするため、実質的にはフィールドメモリと同等の
規模になり、非常に高価である。したがって、バッファ
メモリを共有することにより、3つのモードを持つにも
かかわらず、ハードウエアとコストの大幅な増加を避け
ることができる。
【0072】以上の構成で、図6に示す第6の実施例で
は、3つのモードに対応することにより、第1、第2、
第3の実施例の効果を併せ持つシステムを実現できる。
また、これらの3つのモードを簡単に選択でき、かつ、
ハードウエアの増加を最小限にとどめたシステムを実現
することができる。
【0073】図7は、本発明の第7の実施例としての映
像信号処理装置の構成を示すブロック図であり、アスペ
クト比を16:9から4:3に変換する実施例である。
なお、前出の実施例と同一のブロックについては同じ符
号を与え、説明を省略する。そのほか、21および22
は乗算器であり、係数発生器34から供給される係数を
入力信号に乗じて出力する。
【0074】係数発生器34では、係数発生器31と同
様、垂直方向に3/4倍に縮小するための係数の組を発
生し、乗算器21および22に供給する。乗算器21の
出力信号は、次の加算器41にて加算され、垂直方向に
3/4倍に縮小された、すなわちアスペクト比変換され
た出力となる。また、乗算器22の出力信号は次の加算
器42にて加算され、やはり垂直方向に3/4倍に縮小
された、すなわちアスペクト比変換された出力となる。
【0075】加算器41では、2フィールド分の信号を
用いて演算を行うので、疑似的に倍速走査化した信号を
作成して演算していると考えることもできる。このた
め、フィールド相関のある静止画部分について入力テレ
ビジョン信号の垂直解像度を最大限に活かした高解像度
な出力テレビジョン信号を得ることが可能である。一方
で、映像の動きの激しい部分では、フィールド間の相関
が小さいため、妨害を生じる場合がある。
【0076】加算器42では、同一フィールド内の信号
のみを用いて演算を行うので、静止部分の垂直解像度は
やや劣るものの、映像の動きに対して、妨害のない良好
な画像を得ることができる。
【0077】これらの加算器41および42の出力を、
映像の動きの程度に応じて適応的に切替えて混合するた
めに、次の乗算器23では、動き検出部90からの動き
量情報に基づき、前記加算器41および42の出力に重
み付けを行う。具体的には、動き検出部90から映像の
動き量情報を受け取り、動き具合に応じて大きくなる係
数K(0≦K≦1)を加算器42の出力に乗じ、また1
−Kを加算器41の出力に乗じる。
【0078】さらに、次の加算器43で前記乗算器23
の出力が加算される。このようにして、映像の動きの少
ない部分ではフィールド間演算である加算器41の出力
を多く用いることにより垂直解像度の高い出力映像を得
ることができ、映像の動きの多い部分ではフィールド内
演算である加算器42の出力を多く用いることにより、
動きに対する妨害の少ない映像を得ることができる。
【0079】動き検出部90では映像の動き量検出を画
素単位で行う。これを実現するため、既に1フィールド
遅延した信号である遅延器13の出力を、さらに1フィ
ールドの遅延器91を用いて遅延し、1フレーム遅延し
た信号を作成する。次の加算器92では前記のフレーム
遅延信号と現在の信号との差をとり、次の絶対値演算器
93で絶対値を得る。このようにして1フレーム間の相
関を求めることによって動き量を検出し、乗算器23に
供給する。
【0080】以上の構成により、図7に示す本発明の第
7の実施例では、映像の静止部分では第1の実施例(図
1)で述べた効果を持ち、映像の動き部分ではフィール
ド内処理を行うことにより動きに対する妨害のない良好
な映像を得ることができ、映像の動き具合に応じて、前
記2種類の処理を画素単位で適応的にかつ段階的に切替
えて出力することが可能となる。
【0081】図8は、本発明の第8の実施例としての映
像信号処理装置の構成を示すブロック図であり、アスペ
クト比を16:9から4:3に変換する実施例である。
なお、前出の実施例と同一のブロックについては同じ符
号を与え、説明を省略する。アスペクト比変換は、ライ
ン間あるいはフィールド間の信号を用いて演算を行うた
め、ライン単位あるいはフレーム単位で反転する副搬送
波を持つ複合カラーテレビジョン信号のままでは演算で
きない。
【0082】そこで、入力信号が複合カラーテレビジョ
ン信号の場合には、アスペクト比変換に先立ち、Y/C
分離を行う。あるいは、M/Nコンバータは、輝度信号
(Y)と色信号(C)が独立した出力を持つので、これ
を利用することができる。
【0083】このようにして得られた入力輝度信号と色
信号を処理するため、前記の実施例のような映像信号処
理装置がそれぞれに必要である。ところが、色信号につ
いては、輝度信号と比較して帯域幅が小さくても実用上
十分な画質が得られることから、色信号に関してはフィ
ールド内演算のみを行う構成とすることで処理を簡略化
できる。このようにして、輝度信号と色信号のそれぞれ
に同一構成のハードウエアを用いた場合に比べ、同等の
高画質でハードウエアの規模を小さくすることができ
る。そこで、本実施例(図8)では、輝度信号と色信号
で別処理を行うこととした。
【0084】図8において、入力端子1にはインタレー
ス走査のテレビジョン輝度信号が、入力端子3には同じ
く色信号がそれぞれ入力される。また、入力端子5に
は、複合カラーテレビジョン信号が入力され、Y/C分
離手段100によって輝度信号と色信号に分離される。
切替器86および87では、輝度信号と色信号とにあら
かじめ分離されて入力された信号と、複合テレビジョン
信号がY/C分離手段100で分離された信号のいずれ
か一方を選択する。
【0085】14は色信号用の1ラインの遅延器であ
り、ライン間で重み付け演算を行うために用いている。
1フィールドの遅延器を使用しないので、ハードウエア
規模は小さくてすむ。21および24は乗算器であり、
係数発生器35から供給される係数を入力信号に乗じて
出力する。係数発生器35では、係数発生器31と同
様、垂直方向に3/4倍に縮小するための係数の組を発
生し、乗算器21および24に供給する。
【0086】乗算器21の出力信号は次の加算器41に
て加算され、垂直方向に3/4倍に縮小された、すなわ
ちアスペクト比変換された出力となる。また、乗算器2
4の出力信号は次の加算器44にて加算され、やはり垂
直方向に3/4倍に縮小された、すなわちアスペクト比
変換された出力となる。加算器44では、色信号につい
て同一フィールド内の信号のみを用いて演算を行い、視
覚特性上十分な解像度を持ち、かつ動きに対する妨害の
ない良好な画像を得ることができる。
【0087】51および52はバッファメモリであり、
それぞれ輝度信号、色信号に対して第1の実施例(図
1)で述べた働きをすると同時に、輝度信号と色信号と
で別処理を行うことに伴う遅延時間の差を吸収する働き
をする。
【0088】図8に示す本実施例では、以上の構成によ
り、輝度信号については第1の実施例(図1)で述べた
効果を持ち、色信号については、色に対する解像度特性
が視覚特性上低いことを利用して、フィールド内演算処
理を行うことにより、輝度信号と色信号のそれぞれに同
一構成のハードウエアを用いた場合に比べ、同等の高画
質でハードウエアの規模をより小さくしたシステムを実
現することができる。
【0089】なお、以上に述べた8実施例において、入
力信号は標準テレビジョン信号やM/Nコンバータ出力
に限定されるものではなく、HDTV信号、あるいはそ
の他のあらゆるテレビジョン信号でもよい。また、遅延
器の遅延時間または数は前記8実施例で述べた内容に限
定されるものではない。これらを変えることにより、フ
ィールド内のライン数、フィールドの数を任意に変え
て、必要なだけのデータを揃えることができる。
【0090】また、前記8実施例中では係数の切替えを
フィールド単位、ライン単位で行う場合を示したが、こ
のほかに、水平方向に画素単位で切替えてもよく、この
ようにすることで、水平方向に縮小、あるいは拡大を行
うことが可能となる。
【0091】また、以上に述べた8実施例中では垂直方
向に3/4倍あるいは4/3倍とする場合を示したが、
アスペクト比変換の考え方はこれに限定されず、他の任
意の倍率でもよい。また縮小、拡大の方向も垂直方向に
限定されず、水平方向でもよく、また水平、垂直同時に
行ってもよい。
【0092】また、第1の実施例(図1)では、図12
によって、垂直方向に3/4倍するための係数の具体的
数値を示したが、これは一例であり、これらの値に限定
されるものではない。また、第7の実施例(図7)にお
いて、動き量検出にフレーム間の相関を用いたが、フィ
ールド間相関を利用してもよく、あるいはその他のフィ
ールド、フレーム間の相関を利用してもよく、またはこ
れらを併用してもよい。
【0093】また、第8の実施例(図8)において、色
信号に対しラインメモリ14を用いてライン間の重み付
け演算を行ったが、色に対する視覚特性上これは必須で
はなく、ラインメモリを省略することによりさらにハー
ドウエアの規模を低減することも可能である。
【0094】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、入
力テレビジョン信号の垂直解像度を最大限に生かし、フ
ィールド単位およびライン単位で係数を切替えて滑らか
なアスペクト比の変換を行うと同時に、簡易型M/Nコ
ンバータにおける30Hzのフリッカ妨害を低減する効
果およびノイズを低減する効果を併せ持つ映像信号処理
装置を提供することが可能となる。
【0095】また本発明によれば、前記のような映像信
号処理装置であって、かつ、アスペクト比の変換を行わ
ないときに30Hzのフリッカ妨害およびノイズの低減
のみを行うモードをもち、このモードをハードウエアの
変更なしに簡単に選択できる映像信号処理装置を提供す
ることが可能となる。
【0096】さらに本発明によれば、前記のような映像
信号処理装置であって、かつ、出力するアスペクト比を
ハードウエアの変更なしに複数の中から簡単に選択でき
る映像信号処理装置を提供することが可能となる。
【0097】さらに本発明によれば、前記のような映像
信号処理装置であって、かつ、装置の対応する複数のア
スペクト比に対してバッファメモリを共有でき、ハード
ウエア規模の増大を避けることのできる映像信号処理装
置を提供することが可能となる。
【0098】さらに本発明によれば、前記のような映像
信号処理装置であって、かつ、画像の動き部分に対する
妨害を低減した映像信号処理装置を提供することが可能
となる。
【0099】さらに本発明によれば、前記のような映像
信号処理装置であって、かつ、色信号はフィールド内処
理のみとすることで、ハードウエア規模を大幅に増大す
ることなく高画質なアスペクト比変換を行う映像信号処
理装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施例を示すブロック図であ
る。
【図4】本発明の第4の実施例を示すブロック図であ
る。
【図5】本発明の第5の実施例を示すブロック図であ
る。
【図6】本発明の第6の実施例を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明の第7の実施例を示すブロック図であ
る。
【図8】本発明の第8の実施例を示すブロック図であ
る。
【図9】垂直フィルタ処理の後、間引くという従来のフ
ィールド内処理によるアスペクト比変換の処理を示す説
明図である。
【図10】本発明によるフィールド間演算処理によるア
スペクト比変換の原理説明図である。
【図11】アスペクト比変換の概念の説明図である。
【図12】映像を垂直方向に3/4倍に縮小する場合
に、4ライン分のテレビジョン信号に対して乗じる係数
の例を示した説明図であ。
【図13】垂直フィルタ処理の後間引くという従来の変
換処理を、空間周波数的に説明する説明図である。
【図14】従来のフィールド内信号処理によるアスペク
ト比変換時のスペクトル説明図である。
【図15】本発明によるアスペクト比変換のための信号
処理時におけるスペクトル説明図である。
【符号の説明】
1,3…入力端子、2,4…出力端子、11〜15,9
1…遅延器、21〜24…乗算器、31〜35…係数発
生器、41〜44,92…加算器、51,52…バッフ
ァメモリ、60…制御部、70…同期信号発生器、81
〜88…切替器、90…動き検出部、93…絶対値演算
器、100…Y/C分離回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インタレース走査方式を採るテレビジョ
    ン信号を入力され、そのアスペクト比を変換して出力す
    る、アスペクト比変換のための映像信号処理装置におい
    て、 入力テレビジョン信号を取込みライン単位で遅延させて
    出力する第1の遅延手段(11)と、該第1の遅延手段
    の出力を取込みフィールド単位で遅延させて出力する第
    2の遅延手段(12)と、該第2の遅延手段の出力を取
    込みライン単位で遅延させて出力する第3の遅延手段
    (13)と、 前記第1の遅延手段の入力信号である第1のテレビジョ
    ン信号yと、前記第1の遅延手段の出力信号であり、か
    つ前記前記第2の遅延手段の入力信号である第2のテレ
    ビジョン信号wと、前記第2の遅延手段の出力信号であ
    り、かつ前記第3の遅延手段の入力信号である第3のテ
    レビジョン信号zと、前記第3の遅延手段の出力信号で
    ある第4のテレビジョン信号xと、のそれぞれに対し
    て、所要の係数を同期させて発生させる係数発生手段
    (70、60、31)と、 前記係数発生手段により発生させた係数を、前記第1乃
    至第4の各テレビジョン信号の中で、それぞれ対応した
    ものに乗算させる乗算手段(21)と、係数を乗算され
    た後の前記第1乃至第4の各テレビジョン信号の和をと
    って、アスペクト比変換されたテレビジョン信号として
    出力する加算手段(41)と、 アスペクト比変換される前の入力テレビジョン信号と、
    アスペクト比変換された後のテレビジョン信号とを位相
    同期させるため、アスペクト比変換された後のテレビジ
    ョン信号を取込みバッファリングして出力するバッファ
    手段(51)と、 を具備して成ることを特徴とするアスペクト比変換のた
    めの映像信号処理装置。
  2. 【請求項2】 インタレース走査方式を採るテレビジョ
    ン信号を入力され、そのアスペクト比を変換して出力す
    る、アスペクト比変換のための映像信号処理装置におい
    て、 入力テレビジョン信号を読み込み、読み込んだ複数ライ
    ンの信号のうち、一定数のライン分については読み出し
    を行わず、読み込んだライン数より少ないライン数の信
    号を出力するバッファ手段(51)と、 前記バッファ手段の出力を取込みライン単位で遅延させ
    て出力する第4の遅延手段(15)と、前記バッファ手
    段が出力している間は該バッファ手段の出力を取り込ん
    で出力するが、該バッファ手段が出力していない間は、
    前記第4の遅延手段の出力を取り込んで出力するよう、
    前記バッファ手段の出力側と前記第4の遅延手段の出力
    側との間で切り替わる切替手段(88)と、 前記切替手段の出力を取込みライン単位で遅延させて出
    力する第1の遅延手段(11)と、該第1の遅延手段の
    出力を取込みフィールド単位で遅延させて出力する第2
    の遅延手段(12)と、該第2の遅延手段の出力を取込
    みライン単位で遅延させて出力する第3の遅延手段(1
    3)と、 前記切替手段の出力信号であり、かつ前記第1の遅延手
    段の入力信号である第1のテレビジョン信号yと、前記
    第1の遅延手段の出力信号であり、かつ前記前記第2の
    遅延手段の入力信号である第2のテレビジョン信号w
    と、前記第2の遅延手段の出力信号であり、かつ前記第
    3の遅延手段の入力信号である第3のテレビジョン信号
    zと、前記第3の遅延手段の出力信号である第4のテレ
    ビジョン信号xと、のそれぞれに対して、所要の係数を
    同期させて発生させる係数発生手段(70、60、3
    3)と、 前記係数発生手段により発生させた係数を、前記第1乃
    至第4の各テレビジョン信号の中で、それぞれ対応した
    ものに乗算させる乗算手段(21)と、係数を乗算され
    た後の前記第1乃至第4の各テレビジョン信号の和をと
    って、アスペクト比変換されたテレビジョン信号として
    出力する加算手段(41)と、 を具備して成ることを特徴とするアスペクト比変換のた
    めの映像信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のアスペクト比変換のた
    めの映像信号処理装置において、前記係数発生手段のほ
    か、前記係数発生手段とは異なる所要の係数を発生する
    第2の係数発生手段(32)を備えると共に、前記バッ
    ファ手段をバイパスするバイパス手段(81)を備え、 入力テレビジョン信号について、アスペクト比変換を行
    わず、単にフリッカ妨害を抑止した、或いはノイズを減
    少した形でのテレビジョン信号として出力したいとき、
    前記第2の係数発生手段により発生した係数を用いて前
    記乗算手段により乗算を行い、前記バイパス手段により
    前記バッファ手段をバイパスすることを特徴とするアス
    ペクト比変換のための映像信号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のアスペクト比変換のた
    めの映像信号処理装置において、前記係数発生手段のほ
    か、前記係数発生手段とは異なる所要の係数を発生する
    第2の係数発生手段(32)を備えると共に、前記バッ
    ファ手段、第4の遅延手段及び切替手段から成る直列回
    路をバイパスするバイパス手段(83)を備え、 入力テレビジョン信号について、アスペクト比変換を行
    わず、単にフリッカ妨害を抑止した、或いはノイズを減
    少した形でのテレビジョン信号として出力したいとき、
    前記第2の係数発生手段により発生した係数を用いて前
    記乗算手段により乗算を行い、前記バイパス手段により
    前記直列回路をバイパスすることを特徴とするアスペク
    ト比変換のための映像信号処理装置。
  5. 【請求項5】 それぞれが、一側又は他側を選択可能な
    第1乃至第4の切替器(81〜84)を備え、前記第1
    乃至第4の切替器が一側を選択したときは、請求項1に
    記載のアスペクト比変換のための映像信号処理装置が構
    成され、前記第1乃至第4の切替器が他側を選択したと
    きは、請求項2に記載のアスペクト比変換のための映像
    信号処理装置が構成されるように、回路接続したことを
    特徴とするアスペクト比変換のための映像信号処理装
    置。
  6. 【請求項6】 それぞれが、一側又は他側を選択可能な
    第1乃至第4の切替器(81,83,84,85)を備
    え、前記第1乃至第4の切替器が一側を選択したとき
    は、請求項3に記載のアスペクト比変換のための映像信
    号処理装置が構成され、前記第1乃至第4の切替器が他
    側を選択したときは、請求項4に記載のアスペクト比変
    換のための映像信号処理装置が構成されるように、回路
    接続したことを特徴とするアスペクト比変換のための映
    像信号処理装置。
  7. 【請求項7】 入力テレビジョン信号を取込み絵柄の動
    き量を検出する動き量検出手段(90)と、入力テレビ
    ジョン信号を取込みその同一フィールド内信号を用いて
    アスペクト比変換されたテレビジョン信号を作成、出力
    する動画向けアスペクト比変換手段と、入力テレビジョ
    ン信号を取込みそのフィールド間信号を用いてアスペク
    ト比変換されたテレビジョン信号を作成、出力する静止
    画向けアスペクト比変換手段と、 前記動き量検出手段から出力される動き量に応じて前記
    動画向けアスペクト比変換手段から出力される信号と前
    記静止画向けアスペクト比変換手段から出力される信号
    とにそれぞれ所定の係数を乗じる乗算手段(23)と、 所定の係数を乗じられた前記静止画向けアスペクト比変
    換手段の出力と所定の係数を乗じられた前記動画向けア
    スペクト比変換手段の出力とを加算してアスペクト比変
    換されたテレビジョン信号として出力する加算手段(4
    3)と、 から成るアスペクト比変換のための映像信号処理装置に
    おいて、 前記静止画向けアスペクト比変換手段として、請求項
    1,2,3,4,5又は6に記載の映像信号処理装置を
    用いたことを特徴とするアスペクト比変換のための映像
    信号処理装置。
  8. 【請求項8】 インタレース走査方式を採るテレビジョ
    ン信号を入力され、そのアスペクト比を変換して出力す
    る、アスペクト比変換のための映像信号処理装置におい
    て、 入力テレビジョン信号を輝度信号と色信号に分離し、色
    信号については、同一フィールド内信号を用いてアスペ
    クト比変換されたテレビジョン信号を作成、出力する構
    成のアスペクト比変換手段を適用してアスペクト比変換
    を行い、輝度信号については、請求項1,2,3,4,
    5,6又は7に記載の映像信号処理装置を適用してアス
    ペクト比変換を行うことを特徴とするアスペクト比変換
    のための映像信号処理装置。
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