JPH07134129A - 組織因子の活性測定用試薬 - Google Patents

組織因子の活性測定用試薬

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JPH07134129A
JPH07134129A JP27944493A JP27944493A JPH07134129A JP H07134129 A JPH07134129 A JP H07134129A JP 27944493 A JP27944493 A JP 27944493A JP 27944493 A JP27944493 A JP 27944493A JP H07134129 A JPH07134129 A JP H07134129A
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JP
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reagent
tissue factor
factor
activity
synthetic substrate
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JP27944493A
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English (en)
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Ryoko Obayashi
良子 大林
Katsumi Yoshikawa
勝己 吉川
Akiko Tougi
彰子 東儀
Yasuo Ono
安男 大野
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 発色性合成基質、リン脂質、カルシウム塩、
血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤と、必要に応じて
界面活性剤とを含む組織因子の活性測定用試薬である。 【効果】 汎用の測定機器でもって組織因子の活性を簡
便にかつ高感度に測定することができる。界面活性剤を
共存させることにより測定感度を一層高めることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学測定装置を使用し
て組織因子の活性を測定する試薬に関するものである。
本発明による試薬は、これを用いることにより、汎用の
測定機器でもって組織因子の活性を簡便にかつ高感度に
測定することが可能であり、医薬品、臨床検査などの分
野において有用なものである。
【0002】
【従来技術および解決すべき課題】血液凝固反応には組
織因子により反応が開始される外因系と、第VII 因子、
高分子キニノーゲンなどにより反応が開始される内因系
との2種類の反応系がある。
【0003】組織因子(Tissue Fector )は、組織トロ
ンボプラスチンとも呼ばれ、上記外因系血液凝固反応の
開始物質として重要な働きを示すことが知られている。
すなわち、組織因子は第VII 因子と複合体を形成し、そ
の複合体が第X因子を活性化する。活性化された第X因
子は第V因子を補酵素とし、リン脂質存在下プロトロン
ビンをトロンビンに変換する。以上の反応は、すべてカ
ルシウムイオンの存在を必要とする。
【0004】組織因子は脂質部分と蛋白部分よりなる糖
脂質蛋白であり、インタクトな細胞では細胞膜中に表面
を覆われた状態で存在すると考えられ、特にガンなどに
おける組織・血管の損傷によって、細胞表面に組織因子
が露呈し、血管内凝固が起こりやすくなる。またTNF
(Tumor Necrosis Factor )やIL(Interleukin )、
サイトカイン類がリンパ細胞や白血病由来マクロファー
ジ系細胞を刺激して細胞表面の組織因子活性が発現する
と報告されている。
【0005】組織因子は全身臓器に存在するが、特に
肺、脳、胎盤に多いことが知られている。
【0006】これまで組織因子の測定方法としては、
「クイック試験」と呼ばれる外因系血液凝固反応系の活
性を生物学的に測定する方法やその改良法、また、近年
においては免疫学的に測定する方法が利用されてきた。
【0007】凝固活性試験は、組織因子とリン脂質及び
カルシウムイオンを含有する試薬液を37℃にインキュ
ベートし、組織因子の働きにより生成されたトロンビン
が試薬液中のフィブリノーゲンをフィブリンに転ずるこ
とより成る凝固物が確認されるまでの時間を測定する試
験法である。外因系血液凝固活性測定用試薬は、バクス
ター・デイド社、オルガノン・テクニカ社などから市販
されている。しかしながら、この方法は、凝固反応の目
視確認に熟練を要し、また、測定法に従ったそれ独自の
測定機器を必要とし、操作が煩雑であるため大量測定に
不向きであるという欠点を有する。
【0008】免疫学的測定法には、組織因子を特異的に
認識・結合するモノクロナール抗体を用いるサンドイッ
チ法による酵素免疫測定法(ELISA)がある。EL
ISA法は検出感度が低く、試薬分注やプレート洗浄な
ど煩雑な操作を要し、判定までに長い時間がかかるとい
う難点を有する。さらにELISA法では脂質部分の欠
落した凝固能不活性な組織因子も測定されるという欠点
がある。このほか、レディオイムノアッセィ(RIA)
による検出法も知られているが、煩雑な操作を要する
上、特殊な設備・装置が必要である。
【0009】近年、多数の研究者により、合成基質を用
いて組織因子活性を直接的に測定する方法が試みられて
いるが、低値の組織因子を検出することは困難であり、
十分な検出感度が得られていない(C.Fukuda et al,Cli
n. Chem.,35/9, 1897-1900,1989 )。また、第X因子お
よび第IX因子の活性化におけるリン脂質の影響が研究さ
れているが(小宮山豊、臨床病理、,73−80,1
992)、リン脂質を組織因子の測定に用いたという報
告はされていない。
【0010】本発明の目的は、上記の実情に鑑み、汎用
の測定機器でもって組織因子の活性を簡便にかつ高感度
に測定することが可能な組織因子活性測定用試薬を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による組織因子の
活性測定用試薬は、上記目的を達成すべく工夫されたも
のであり、発色性合成基質、リン脂質、カルシウム塩、
血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤を主成分として含
む試薬である。
【0012】本発明の好適な実施モードにおいては、上
記組織因子活性測定用試薬は、さらに界面活性剤を含
む。
【0013】以下、本発明による組織因子の活性測定用
試薬を構成する各成分について詳しく説明する。
【0014】本発明において用いられる発色性合成基質
としては、活性化第X因子測定用基質としてテストチー
ム発色基質S−2222(N−ベンゾイル−L−イソロ
イシル−L−グルタミル−グリシル−L−アレルギニル
−p−ニトロアニリド塩酸塩、N−ベンゾイル−L−イ
ソロイシル−L−γ−メトキシグルタミル−グリシル−
L−アルギニル−p−ニトロアニリド塩酸塩;Chromoge
nic 社製)、スペクトロザイムFXa(メトキシカルボ
ニル−D−シクロヘキシルグリシル−グリシル−アルギ
ニル−p−ニトロアニリド−アセテート;American Dia
gnostica社製)、ペファクロムFactor Xa (アセチル−
D−シクロヘキシルアラニル−グリシル−アルギニル−
p−ニトロアニリド−アセテート;Pentapharm社製)、
またトロンビン測定用基質としてテストチーム発色基質
S−2238(H−D−フェニルアラニル−L−ピペコ
ニル−L−アルギニル−p−ニトロアニリド塩酸塩;Ch
romogenic 社製)、ペファクロムTH(H−D−シクロ
ヘキシルグリシル−アラニル−アルギニル−p−ニトロ
アニリド−アセテート;Pentapharm社製)などが例示さ
れるが、発色性合成基質はこれらに限られるものではな
い。上記の発色性合成基質は、いずれも末端にp−ニト
ロアニリド基を有しており、組織因子によって活性化さ
れた活性化第X因子あるいはトロンビンにより分解さ
れ、p−ニトロアニリンを遊離する。遊離したp−ニト
ロアニリンを波長405nmで比色定量することにより
組織因子の活性を求める。本発明試薬中の合成基質濃度
は好ましくは0.1μM〜20mMの範囲である。
【0015】本試薬中のカルシウム塩としては、ハロゲ
ン化塩、ギ酸塩、酢酸塩などの易溶性塩が使用可能であ
り、とりわけ好ましい塩は塩化カルシウムである。本発
明試薬中のカルシウム塩の使用濃度範囲は好ましくは
0.1〜50mMであり、特に好ましくは2.0〜5.
0mMである。
【0016】本発明の試薬のpHを安定させるために用
いる緩衝剤としては、トリス、HEPES(N−(2−
ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N' −2−エタンス
ルホン酸)、イミダゾール、バルビタール酸などが使用
可能である。本発明の試薬のpHは普通にはpH7.0
〜8.5の範囲であり、好ましくはpH7.5〜8.2
に設定される。その際の緩衝剤の濃度は、トリスの場合
20〜500mMが適当である。
【0017】本試薬中のリン酸脂質としては各種のグリ
セロリン脂質、スフィンゴリン脂質が用いられ、代表例
としてフォスファチジルエタノールアミン、フォスファ
チジルグリセロール、フォスファチジルコリンなどが挙
げられる。また、コレステロールを含むことも可能であ
る。好ましくは0〜40モル%のフォスファチジルセリ
ン、0〜50モル%のコレステロール、10〜90%モ
ルのフォスファチジルコリンよりなるものが使用され
る。APTT試薬またはPTT試薬(血液凝固活性を総
合的に測定する試薬)としてベーリング社、バクスター
・デイド社などから販売されているものも使用できる。
【0018】血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤はヒ
ト血漿をバリウム吸着処理などで精製したものであり、
市販の血漿分画製剤を使用できる。たとえば、乾燥ヒト
血液凝固第IX因子複合体PPSB−HT(日本製薬社
製)、Plasma Barium CitrateEluate (Sigma 社製)な
どが挙げられる。
【0019】本発明の試薬において、測定感度を向上さ
せるために界面活性剤が適宜加えられる。界面活性剤と
しては、蛋白質に対する作用が温和であるものが好まし
く用いられる。このうち、非イオン性界面活性剤として
はCHAPS(3−[(コールアミドプロピル)ジメチ
ルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸)、TritonX
−100 (ポリオキシエチレングリコールモノ−p−イソ
オクチルフェニルエーテル)、Tween 80(ポリオキシエ
チレンソルビタンモノオレエート)が例示され、また、
アニオン性界面活性剤としてはデオキシコール酸ナトリ
ウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙
げられる。例えば1−O−n−オクチル−β−D−グル
コピラノシドを添加する場合、その濃度は5×10-4
2.0%(w/v)、好ましくは、5×10-3〜0.1
%(w/v)の範囲である。
【0020】このほか、イオン強度調節のため塩化ナト
リウムを加えることも可能である。本発明の試薬によ
り、光学測定装置を使用して組織因子活性を測定するに
は、Endpoint Assay法あるいはRate Assay法のいずれで
も適用できる。但し、Endpoint Assay法の場合、反応停
止剤を添加する。
【0021】本発明の試薬により、生理食塩水や水に溶
解した組織因子の他、組織因子産生細胞の破砕液および
培養液、血漿や尿中の組織因子を検出することが可能で
ある。
【0022】
【作用】本発明による試薬は試料中の組織因子によって
活性化され、生じた活性化第X因子と該試薬中の発色性
合成基質との酵素反応による生成物量を測定することに
より、組織因子の活性を測定する。こうして、汎用の測
定機器でもって組織因子の活性を簡便にかつ高感度に測
定することができる。
【0023】また、界面活性剤を共存させることにより
測定感度は一層高めるられる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
【0025】各実施例で吸光度を測定する際用いた分光
光度計は日立分光光度計U−3210であり、生化学用
自動測定装置はCOBAS FARAII(バクスター社
製)である。
【0026】実施例1 試薬の調製(用手法) A)試料 ヒト胎盤抽出トロンボプラスチン・トロンボレルS(ベ
ーリングベルケ社製)を精製水4mlに溶解し、生理食
塩水で希釈した。
【0027】本品に含まれる組織因子の抗原量はIMU
BIMD Tissue Factor ELISA KIT(ADI
社製)を使用して測定した。
【0028】B)緩衝液 ・トリス塩化カルシウム緩衝液;1M トリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタン(121.14g/l)20
0mlと1M CaCl2 ・H2 O(147.02g/
l)15mlを混合し、混合液を1N HCl(和光純
薬社製、容量分析用)でpH8.0に調整した後、精製
水で1000mlにメスアップした。
【0029】・トリスEDTA緩衝液;1.4M トリ
ス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(169.6g/
l)500mlを1NHCl(和光純薬社製、容量分析
用)でpH8.0に調整した後、精製水で1000ml
にメスアップした。この溶液にエチレンジアミン四酢酸
・二ナトリウム二水和物(ナカライテスク社製、試薬特
級)を加え、濃度を2.5mMに調整した。
【0030】・酢酸溶液:20%CH3 COOH ・生理食塩水:日本薬局方生理食塩液9g/l(大塚製
薬社製) C)発色性合成基質 テストチームS−2222(kabi社製)を精製水に溶解
し濃度を4.0mMに調整した。
【0031】D)血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤 Plasma Barium Citrate Eluate(シグマ社製)を精製水
に溶解し、濃度を2.25mg/mlに調整した。
【0032】E)リン脂質 ウサギ脳抽出リン脂質・プラテリン(オルガノン・テク
ニカ社製、1.8mg/vial)1バイアルを精製水1.
25mlに溶解した。
【0033】実施例2 測定方法(用手法) 実施例1で調製した試薬を使用して、下記の手法で組織
因子活性を測定した。試料25μlと同量(v/v)の
リン脂質を混合し、トリス塩化カルシウム緩衝液100
μl、血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤100μl
および生理食塩水250μlを添加した。37℃5分間
のインキュベーションの後、トリスEDTA緩衝液30
0μlを加え、第1次反応(活性化第X因子の生成)を
停止し、発色性合成基質S−2222 100μlを添
加した。37℃20分間のインキュベーションの後、2
0%酢酸300μlで第2次反応(P−ニトロアニリン
の生成)を停止し、解離したp−ニトロアニリンの吸光
度を波長405nmで測定した。
【0034】結果を表1に示す。
【0035】
【表1】 実施例3 試薬の調製(用手法) A)試料 実施例1と同様の手法で調製した。
【0036】B)緩衝液 ・トリス塩化カルシウム緩衝液;1M トリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタン(121.14g/l)20
0mlと1M CaCl2 ・H2 O(147.02g/
l)15mlを混合し、混合液を1N HCl(和光純
薬社製、容量分析用)でpH8.0に調整した後、精製
水で1000mlにメスアップした。この溶液に1−O
−n−オクチル−β−D−グルコピラノシド(ナカライ
テスク社製、試薬特級)1.0gを添加し、濃度を0.
1%(w/v)に調整した。
【0037】・トリスEDTA緩衝液;実施例1と同様
の方法で調製した。
【0038】・酢酸溶液:20%CH3 COOH ・生理食塩水:日本薬局方生理食塩液9g/l(大塚製
薬社製) C)発色性合成基質 実施例1と同様の方法で調製した。
【0039】D)血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤 実施例1と同様の方法で調製した。
【0040】E)リン脂質 実施例1と同様の方法で調製した。
【0041】実施例4 測定方法(用手法) 実施例2と同様の方法で測定した。
【0042】結果を表2に示す。
【0043】
【表2】 比較例1 試薬の調製(従来法) 実施例1と同様の方法でA)試料、B)緩衝液、C)発
色性合成基質およびD)血液凝固第II、VII 、X因子含
有製剤を調製した。
【0044】比較例2 測定方法(従来法) 比較例1で調製した試料25μlに、トリス塩化カルシ
ウム緩衝液100μl、血液凝固第II、VII 、X因子含
有製剤100μlおよび生理食塩水250μlを添加し
た。37℃5分間のインキュベーションの後、トリスE
DTA緩衝液300μlを加え、第1次反応(活性化第
X因子の生成)を停止し、発色性合成基質S−2222
100μlを添加した。37℃20分間のインキュベ
ーションの後、20%酢酸300μlで第2次反応(P
−ニトロアニリンの生成)を停止し、解離したp−ニト
ロアニリンの吸光度を波長405nmで測定した。
【0045】結果を表3に示す。
【0046】
【表3】 実施例5 試薬の調製(生化学用自動分析装置用) A)リン脂質 ウサギ脳抽出リン脂質・プラテリン(オルガノン・テク
ニカ社製、1.8mg/vial)1バイアルを精製水1.
25mlに溶解した。
【0047】B)試料 実施例1のA)と同様に溶解・希釈したトロンボレルS
を、上記A)で調製したリン脂質と等量(v/v)混
ぜ、得られた混合物を試料とした。
【0048】C)血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤 乾燥ヒト血液凝固第IX因子複合体PPSB−HT(20
0倍製剤、日本製薬社製)を精製水10mlに溶解し、
この溶液を原液とした。
【0049】D)第1試液 1M トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(12
1.14g/l)50ml、1M CaCl2 ・H2
(147.02g/l)5ml、および1NNaCl
(58.44g/l)50mlの混合液を1N HCl
(和光純薬社製、容量分析用)でpH8.0に調整し、
1000mlにメスアップした。この溶液に1−O−n
−オクチル−β−D−グルコピラノシド(ナカライテス
ク社製)1.0gを添加し、濃度を0.1%(w/v)
に調整した。
【0050】E)第2試液 発色性合成基質スペクトロザイムFXa(AD社製)を
精製水で溶解し、濃度を4.0mMに調整した。
【0051】実施例6 測定方法(生化学用自動分析装置) 実施例5で調製した試料15μlと第1試液170μl
を混合し、混合液を37℃10分間インキュベートし
た。次に第2試液を40μl添加した後、生成したp−
ニトロアニリンの量を波長405nmでの吸光度で測定
した。第2試液添加直後から20秒間隔で10分間測定
を行い、1〜3分における1分間当りの吸光度変化量を
求めた。
【0052】結果を表4に示す。
【0053】
【表4】 実施例7 試薬の調製(生化学用自動分析装置) A)リン脂質 実施例5と同様に調製した。
【0054】B)試料 実施例5と同様に調製した。
【0055】C)血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤 実施例5と同様に調製した。
【0056】D)第1試液 1M トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(12
1.14g/l)50ml、1M CaCl2 ・H2
(147.02g/l)5ml、および1NNaCl
(58.44g/l)50mlの混合液を1N HCl
(和光純薬社製、容量分析用)でpH8.0に調整し、
1000mlにメスアップした。この溶液にCHAPS
(同人化学研社製、試薬特級)1.0gを添加し、濃度
を0.1%(w/v)に調整した。
【0057】E)第2試液 実施例5と同様に調製した。
【0058】実施例8 測定方法(生化学用自動分析装置) 実施例5で調製した試料15μlと第1試液170μl
を混合し、混合液を37℃10分間インキュベートし
た。次に第2試液を40μl添加した後、生成したp−
ニトロアニリンの量を波長405nmでの吸光度で測定
した。第2試液添加直後から20秒間隔で10分間測定
を行い、1〜3分における1分間当りの吸光度変化量を
求めた。
【0059】結果を表5に示す。
【0060】
【表5】 表1〜5の結果から明らかなように、従来法では2ng
/ml以下の組織因子を検出することは不可能であった
が、本発明による試薬を用いることにより10pg/m
l以上の組織因子を検出することが可能となる。また、
本発明の試薬を汎用の生化学用自動測定装置に適用する
ことにより、簡便な操作で短時間に組織因子活性を測定
することが可能である。
【0061】
【発明の効果】本発明による試薬は試料中の組織因子に
よって活性化され、生じた活性化第X因子と該試薬中の
発色性合成基質との酵素反応による生成物量を測定する
ことにより、組織因子の活性を測定する。こうして、汎
用の測定機器でもって組織因子の活性を簡便にかつ高感
度に測定することができる。
【0062】また、界面活性剤を共存させることにより
測定感度を一層高めることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色性合成基質、リン脂質、カルシウム
    塩、血液凝固第II、VII 、X因子含有製剤を主成分とし
    て含む組織因子活性測定用試薬。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、界面活性剤を
    含む組織因子の活性測定用試薬。
JP27944493A 1993-11-09 1993-11-09 組織因子の活性測定用試薬 Pending JPH07134129A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009046274A1 (en) * 2007-10-03 2009-04-09 The University Of Vermont And State Agriculture College Methods of detection of factor xia and tissue factor

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