JP2966968B2 - プラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビターの測定方法、並びにその測定用キット - Google Patents

プラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビターの測定方法、並びにその測定用キット

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は組織プラスミノーゲン活
性化因子(以下tPAと略すことがある)及びウロキナ
ーゼプラスミノーゲン活性化因子(以下uPAと略すこ
とがある)よりなる群から選択されたプラスミノーゲン
活性化因子、及び該プラスミノーゲン活性化因子のイン
ヒビター(以下PAIと略すことがある)の測定方法に
関し、詳細にはα2-アンチプラスミン(以下α2-APと略
すことがある)とマクログロブリン(以下α2-Mと略す
ことがある)の2つのプラズマプロティンへの阻害を含
むプラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビターを
測定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】組織プラスミノーゲン活性化因子及びウ
ロキナーゼプラスミノ−ゲン活性化因子の生理活性は、
プラスミノーゲン活性化因子インヒビターと呼ばれる阻
害物質により調節されている。特に、tPAとPAIは
線維素溶解の調節において非常に重要な役割を果たして
おり、従来知られているtPAとPAIのアッセイ方法
は、プラスミノーゲンから系統的に発生したプラスミン
を、プラスミン特異的(蛍光発色源又は好ましくは発色
源)ペプチド基質により測定するという原理に基づいて
いる。
【0003】上記線維素溶解の目的は、管壁に形成され
やすいフィブリン沈澱物を溶解することにより血管通過
性を回復することである。線維素溶解は、非常に強力な
酵素であってその不活性状態ではプラスミノーゲンとし
てプラズマ内を循環しているプラスミンにより行われ
る。
【0004】プラスミノーゲンが活性化されてプラスミ
ンを形成するにあったては、いわゆる内在(又は内生)
ルートと外在(又は外生)ルートの 2つのルートがあ
り、生体内では血液の流動性が常に維持されるように、
インヒビターの作用によって線維素溶解が絶えず調節さ
れている。参考のために、図1に活性化因子とインヒビ
ターの相互作用によって行われる線維素溶解のメカニズ
ムを示す。尚図1において、太い実線の矢印は活性化を
示し、太い破線の矢印は阻害を示す。
【0005】ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子
(uPA)は、最初プロウロキナーゼ〔または、シング
ルチェーンウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子
(scuPA)と呼ばれる〕の形をとり、その後いわゆる
高分子量プロウロキナーゼ〔または、2チェーン・ウロ
キナーゼプラスミノーゲン活性化因子(tcuPA又はHMW-U
K)と呼ばれる〕として線維素溶解のメカニズム( 内在
ルート) に関与する。tPAは、 sctPA〔いわゆるシ
ングルチェーン組織プラスミノーゲン活性化因子或はt
PA-Iと呼ばれる〕の形で、また tctPA〔2チェーン
組織プラスミノーゲン活性化因子或はtPA−IIと呼ば
れる〕として線維素溶解のメカニズム(外在ルート)に
関与する。
【0006】しかしながら、生理学的には、 scuPA
(内在ルート)が、線維素溶解活動に大きく関与し、t
PA(外在ルート)は僅かな範囲でしか関与しないこと
が指摘されている〔tPAの約95%が放出されるとすぐ
に、PAI-1 により急速に錯体化され、tPAの約 5%の
みが遊離状態を維持し、プラズマ内で活性状態を維持す
る〕。一方、生体がなんらかの種類の攻撃を受けた場合
には、外在ルートがプラスミンの過度に形成されること
を緩和するのに重要な役割を果たす。
【0007】tPAは、主として内皮細胞から放出され
る。この物質は、動物由来(豚の卵巣と心臓等)又は人
間由来(子宮)の種々の組織から抽出できる。しかし、
これらの組織から抽出される精製tPAの量は微小なの
で、精製tPAは人間の黒色腫(BOWES)の細胞培養か
ら得ることが好ましい。大量のtPAを分泌する上記細
胞培養により、精製tPAを得て、その分子量を推定
し、その生物化学的構造を測定し、その生理学的活性を
特徴づけることができる。tPAは、プラスミノーゲン
をプラスミンに転化するものであって、平均分子量約7
0,000のセリンプロテアーゼからなる。フィブリンの存
在は、tPAによるプラスミノーゲンの最適な活性化を
可能にする。
【0008】プラスミノーゲン活性化因子インヒビター
は、プラスミノーゲン活性化因子の調節に関与する。基
本的に、PAIは次の4種類、即ちPAI-1(プラスミノ
ーゲン活性化因子インヒビター1)、PAI-2(プラスミノ
ーゲン活性化因子インヒビター2)、PAI-3(プラスミノ
ーゲン活性化因子のインヒビター3)及びプロテアーゼ
・ネキシン(protease nexine)〔Thrombosis and Haem
ostrasis , 56(No.3),415〜416(1986)参照〕が知られ
ている。
【0009】tPAインヒビターは反活性化因子とも言
われ、主にPAI-1とPAI-2の2つのタイプがある。PAI-1
はプラズマと血小板のアルファ粒に存在し、tPAとu
PAの両方に反応し、不活性錯体である(tPA-PAI-1)
と(uPA-PAI-1)になる。その錯体化の比率は非常に高
いので、遊離PAI-1がプラズマ中にあるという事実は、
このプラズマ内で活性遊離tPAは存在しないことを意
味する。
【0010】PAI-2はマクロファージ(大食細胞)に由
来すると思われるが、妊娠の第 3期にある妊娠した女性
で最大の濃度で存在し、tPAと共に不活性な錯体を形
成するが、uPAに対してはより大きな親和性を有して
いる〔E.D. SPRENGER et al., Blood , 69(No.2), 381
〜387,(1987)参照〕。
【0011】言い換えれば、tPAとuPAの活性が、
内皮タイプ(PAI-1)と胎盤タイプ(PAI-2)という少な
くとも2つの特異的なインヒビターにより調節され、ま
たtPA/PAIとuPA/PAIのペアが線維素溶解
の調節において重要な役割を果たすということである。
【0012】さらに、プラズマのアンチプラスミン活性
は非常に高く、主としてα1-グロブリンとα2-グロブリ
ンに存在することは周知である。精製システムにおいて
プラスミンを阻害できるプラズマプロテインとしては下
記の6種類のものが知られている。
【0013】 1.α1-アンチトリプシン 2.インター -α- アンチトリプシン 3.C1エステラーゼのインヒビター(C1-Inhと略す) 4.アンチトロンビンIII(AT IIIと略す) 5.α2-マクログロブリン(α2-Mと略す) 6.α2-アンチプラスミン(α2-APと略す)
【0014】α2-APとα2-Mが通常のプラズマ濃度であ
る場合には、これ以外のプラスミンインヒビターは、プ
ラスミンの不活性化にわずかに関与するだけである。α
2-Mの役割は、遊離α2-APがなくなった時に、過剰のプ
ラスミンの生成を阻害することである。上記インヒビタ
ー(主に、α2-APとα2-M)は、PAIアッセイで有意
に干渉する[G. CONTANT et al.,Thrombosis Research
,56,377〜386,(1989)及び1988年にアテネのthe C
ongres de la Lingue Mediterraneenne de Lutte contr
e la Thromboseで配布されたW. KAUSEL et al.によるレ
ポート「プラズマのtPA及びuPA阻害能力への周知
のPAIの相対的貢献」参照]。
【0015】従来推奨されているtPAとPAIのアッ
セイ方法を、図10及び図11に示す。これらの方法
は、プラスミン特異的発色源基質により系に発生したプ
ラスミンを測定するものである。
【0016】特に、従来推奨されてきたtPAの生理学
的活性のアッセイ方法は、固相法と液相法であることが
知られている。
【0017】固相法(方法M1)では、フィブリンの網状
組織をマイクロプレートのカップ表面へ固定することを
基本とする技術が知られている。そしてtPAのソース
が固定された後、プラスミンの発生を妨げる大部分の要
因を除くために、洗浄が実施される。この方法は、次の
利点を有する。
【0018】・プラズマといったtPAのどのソースに
ついても使用できる。 ・測定活性がtPAに特異的で、scuPA(プロウロキナ
ーゼ)やtcuPA(ウロキナーゼ)から独立している[こ
れに関しては、「高フィブリン親和組織プラスミノ−ゲ
ン活性化因子に関するスペクトロフォトメトリック固相
フィブリン組織プラスミノ−ゲン活性化因子活性分析
(SOFIA-tPA)」(E. ANGLES-CANO et al.,Anal. Bioc
hem., 153 :201〜210,(1986))で説明されている物
理治療法M1を参照のこと]。
【0019】液相法( 方法 M2)では、過剰のプラスミノ
ーゲンと刺激剤としての溶解性フィブリノーゲンフラグ
メントが、アッセイされるtPAのソースに添加され
る。発生した過剰のプラスミンは、プラスミンに特異的
な基質〔例えば、DIAGNOSTICASTAGO から販売されてい
る基質CBS 33.08(H-D-Abu-L-CHA-L-Lys-pNA)又はCBS3
3.08(H-D-Nle-L-CHA-L-Arg-pNA)の1つ〕を開裂し、
特に405nmで検知できるpNAを放出する。tPAのソース
は、検量線作成のために使用された精製tPA(前記の
様にメラノーマから抽出されたもの)又はプラズマ真正
グロブリン(pH5.9で1/10希釈)のどちらかであり、つ
まり反応の第2段階を妨げるであろうプラスミンインヒ
ビター(特に、α2-AP)を欠いているtPAのソースで
ある。
【0020】方法M2は、DIAGNOSTICA STAGO 社の“STAC
HROM PA "分析(同社のカタログのNo0822参照)に関す
るパンフレットに示されている。
【0021】測定された活性は、特に、フィブリノーゲ
ンフラグメントによりtPAと関与しているが、他の活
性ルート(ファクターXII、プロウロキナーゼ、ウロキ
ナーゼ)により増幅される。従ってtPAに特異的な活
性を測定するため、抗tPA抗体を添加する必要があ
る。
【0022】また、リジン−セファロースのカラムへの
吸着により遊離tPAを分離するという他の方法(方法
M7)[E. GYZANDER et al.,Thromb. Res.,35,547〜5
48(1984)参照]も知られている。
【0023】また、PAIのアッセイに応用できる方法
は、試験されたプラズマに含まれているPAIの錯体化
後の残留tPAの測定に基づくので、tPAのアッセイ
にも利用できる。これらの方法は、特に、真正グロブリ
ンを使用する方法M3[KORNINGER et al.,Thromb. Hae
m. ,46,622〜665,(1981)及び52,127 〜130、(19
84)]、酸性化プラズマを使用する方法M4[J. CHMIELE
WSKA et al.,Thromb.Res.,31,427 〜436 、(198
3)]、純粋又は希釈プラズマへの真正グロビリンの沈澱
を含む方法M5[J. H VERHELKJENA et al. ,Thromb. Re
s.,48,266〜269,(1982)]、DIAGNOSTICA STAGO社が
「STACHROM PAI」(No0824参照)の商品名で販売してい
る分析キットで使用されている、G. CONTANT et al.に
よる上記の論文で説明される方法M6等である。G. CONTA
NT et al.による上記方法では、PAIの存在しない
(つまり、少なくなったか或は使い尽くされた)プラズ
マのテストサンプルを希釈することが重要である。この
場合、プラズマに含まれている(α2-APとα2-M以外
の)プラスミンインヒビターによる干渉は無視できるよ
うになる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらtPA及
び/又はPAIの上記アッセイ方法は、tPA- PAI
とuPA- PAI錯体から遊離tPAを分離する必要
と、プラズマの酸性化(方法M4を参照)、真正グロブリ
ンの沈澱(方法M5を参照)、カラムでの吸着(方法M7を
参照)等の方法により、プラスミンインヒビター(特
に、α2-APとα2-M)の作用を防止する必要とがあり、
実行するのに長時間を要し、また難しく、分析の再現性
や感度が不十分という傾向があるといった問題を有して
いる。
【0025】さらに、酸化によるα−アンチプラスミン
の不活性化が、特にD. JOHNSONらによる論文[J. Biol.
Chem.,254 ,4022〜4026,(1979)]及びD. LAWRENCE
らによるコミュニケーションのアブストラクトNo01358
(「血栓症と止血」会議、San Diego 、1985年)から、
クロラミン(chloramine)Tによる不活性化が、D. LAWR
ENCEらによる論文[Biochem.,25,6351〜6355(198
6)]から周知なので、α2-APの作用を阻害するため
に、クロラミンTのようなメチオニン(methionine)群
に特異的な酸化剤の添加からなる新しい方法(方法M8)
が提案されている[これに関連してT.W.STIEF et al.,
Thromb. Res., 42 ,581〜589,(1988), 50 ,559〜573,
(1988)及び56 ,213〜220(1989)による論文、公表ヨ
ーロッパ特許出願EP-A-0 297 597及び「プラスミノ−ゲ
ン活性化因子インヒビターの機能測定」と言う表題の商
品名「PAI-TEST」でBEHRING DIAGNOSTIKA が販売してい
る分析キットに関するパンフレット(1988年11月)を参
照のこと]。しかしながら上記方法であってもクロラミ
ンT と他の酸化剤の取扱が困難なので、組織プラスミノ
ーゲン及びウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子
と、これらのインヒビターを測定するための新しい技術
的解決手段の開発が要望されている。
【0026】本発明は上記事情に着目してなされてもの
であって、プラズマプロテインであるα2-AP及び/又は
α2-Mを阻害するか又は無効にするという新規な手段に
よって、組織プラスミノーゲン活性化因子及びウロキナ
ーゼプラスミノーゲン活性化因子よりなる群から選択さ
れたプラスミノーゲン活性化因子、或は該プラスミノー
ゲン活性化因子のインヒビターの測定を行う新規な方法
を提供しようとするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明は、組織プラスミノーゲン活性化因子及び/或いはウ
ロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子、またはこれら
のインヒビターを測定する方法において、α2-アンチプ
ラスミン及び/又はα2-マクログロブリンを阻害する物
質を用いるにあたり、前記阻害する物質として、メタロ
プロテイナーゼ作用物質(metalloproteinase material
s)を用いることを要旨とする。
【0028】尚本発明は、α2-AP及び/又はα2-Mを阻
害するメタロプロテイナーゼ作用物質を含むヘビ毒液
が、組織プラスミノーゲン活性化因子及びウロキナーゼ
プラスミノーゲン活性化因子を、或はこれらのインヒビ
ターであるPAIをも解体も破壊もしないという知見
(Hurbert PIRKLE及びFrancis S.MARKLAND Jr.による研
究「止血と動物の毒液」で公表された「プラスマ・プロ
テイナーゼインヒビターに対するヘビ毒液メタロプロテ
イナーゼの作用」と言う表題のL.F. KRESSによる論文、
出版者:MARCEL DEKKER INC., New York, Basel、335〜
348ページを参照のこと)に基づくものである。
【0029】
【作用】本明細書では、便宜上次の略語を用いている。 <a) 線維素溶解に関するもの> α2-AP =α2-アンチプラスミン Cl-Inh =Clエステラーゼ(Cl esterase)のインヒビター α2-M =α2-マクログロブリン tPA =組織プラスミノーゲン活性化因子 sctPA =シングルチェーン組織プラスミノーゲン活性化因子; 別の名称:tPA-I. tctPA =ダブルチェーン組織プラスミノーゲン活性化因子; 別の名称:tPA-II uPA =ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子; 別の名称:ウロキナーゼ 又は尿プラスミノ−ゲン活性化因子 scuPA =シングルチェーンウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子; 別の名称:プロウロキナーゼ tcuPA =ダブルチェーンウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子; 別の名称:高分子量ウロキナーゼ又はHMW-UK PAI =プラズミノーゲン活性化因子インヒビター PAI-1 =プラスミノーゲン活性化因子インヒビター1、それぞれ、tPAと uPAを有する錯合体(tPA-PAI-1)と(uPA-PAI-2)を形成する 物質 PAI-2 =プラスミノーゲン活性化因子のインヒビター2、tPAとuPAを有す る錯体を形成する物質 PAI-3 =プラスミノーゲン活性化因子のインヒビター3、uPAを有する錯体を 形成できる物質 UK =ウロキナーゼ(uPAの別の名称)。
【0030】<b) ペプチド基質に関するもの> Arg =アルギニル Abu =2-アミノブチリル CHA =3-シクロヘキシルアラニル CHT =3-(4-ヒドロキシルシクロヘキシル)アラニル Glu =グルタミニル Gly =グリシル Hyp =ヒドロキシプロリル(3Hyp又は4Hyp) 3Hyp =3-ヒドロキシプロリル(又は3-ヒドロキシピロリジン-2-カルボ ニル) 4Hyp =4-ヒドロキシプロリル(又は4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボ ニル) Leu =ロイシル Lys =リジル Nle =ノルロイシル Nva =ノルバリル Phe =フェニルアラニル Phg =フェニルグリシル Pip =ピペコリノイル(pipecolinoyl) Pro =プロリル Pyr =ピログルタミニル(又はピロリド-2-ワン-5-カルボニル) Tyr =チロシル Val =バリル。
【0031】<c)その他> AMCHA =トラネキサム酸; 体系的な名称:4-(アミノメチル) シクロヘキサンカルボン酸 BSA =牛血清アルブミン Bzl =ベンジル EACA =ε-アミノカプロン酸 EM =エトキシマロニル(EtO-CO-CH2-CO) Et =エチル Me =メチル MM =メトキシマロニル(MeO-CO-CH2-CO) OD =光学密度 tBu =t-ブトキシ PEGn =分子量=nのポリエチレン・グリコール残留物 MW =分子量 pNA =p-ニトロアニリノ[又は(4-NO2)C6H4NH] RT =室温(15〜20℃)。
【0032】本発明において、「メタロプロテイナーゼ
作用物質」とは、1種又は2種以上のメタロプロテイナ
ーゼからなる物質、又は少なくとも1種以上のメタロテ
イナーゼを含む物質を意味するものである。本発明にお
いて用いられるメタロプロテイナーゼ作用物質の目的
は、プラズマプロティンであるα2-AP及び/又はα2-M
を無効または阻害または破壊することにある。
【0033】本発明において好ましく用いられるメタロ
プロテイナーゼ作用物質としては、毒液を挙げることが
できる。特にヘビ又は昆虫から収集又は精製した、少な
くとも1種以上のメタロプロテイナーゼを含む毒液が使
用でき、クサリヘビ(Viperidae)とガラガラヘビ(Cro
talidae)に属するヘビの毒液を、特に挙げることがで
きる。
【0034】本発明において好ましいメタロプロテイナ
ーゼ作用物質とは、分子量68,000程度のα2−アンチプ
ラスミンを開裂し、α2-AP活性を実質上欠き、分子量5
3,000程度のペプチドを生じる物質である。
【0035】本発明において特に好ましいメタロプロテ
イナーゼ作用物質とは、Bitis arietans、Crotalus bas
iliscus 及びLachesis muta(又はLachesis mutus)の
毒液である。
【0036】更に本発明においては、上記のメタロプロ
テイナーゼ作用物質が、少なくとも1つのω-アミノ酸
と組み合わせて使用されることが好ましい。
【0037】AMCHAやEACAのようなω-アミノ酸は、下記
の2つのメカニズムを通じてプラスミノーゲンのプラス
ミンへの変換を促進することが知られている。即ち、グ
ルタミン酸−プラスミノーゲン(Glu-plaminogen)から
リジン−プラスミノーゲン(Lys-plasminogen)への構
造変化を促してプラスミンを形成する様、より活性化さ
れやすくするメカニズム、及びα2-APのプラスミン阻害
効果が少なくとも10分の1以上に減少する様にプラスミ
ンのα2-APとのプラスミンの相互作用を妨害するメカニ
ズムである。
【0038】ここで特記すべきことは、α2-APに関して
使い尽くされていないプラズマを用いる際に、PAIの有
無に関係なく、上記のω-アミノ酸が、α2-APとα2-Mへ
のメタロプロテイナーゼ作用物質に望ましい影響を与え
ることが判明したということである。一方、α2-APに関
して使い尽くされたプラズマを用いる場合は、上記メタ
ロプロテイナーゼ作用物質の効果は発揮されない。した
がってこの場合は、プラスミノーゲンからのプラスミン
の生成は上記のメタロプロテイナーゼ作用物質で十分で
ある。
【0039】また本発明に係る測定方法は、(i)組織
プラスミノーゲン活性化因子とウロキナーゼプラスミノ
ーゲン活性化因子よりなる群から選択されるプラスミノ
ーゲン活性化因子と、(ii)該プラスミノーゲン活性化
因子のインヒビターを測定する方法であって、プラスミ
ノーゲン活性化因子によりプラスミノーゲンをプラスミ
ンへ転換させ、前記メタロプロテイナーゼ作用物質によ
ってα2-アンチプラスミン及び/又はα2-マクログロブ
リンを阻害しつつ、前記プラスミンのアッセイを行うこ
とを要旨とする。
【0040】本発明においてtPAの測定又はアッセイ
を行う場合、刺激剤を含むことが推奨される。上記刺激
剤としては、先行技術の公知のものを用いればよいが、
市販されているフィブリンモノマー[例えば、商品名 D
ESASIF(des-AA-フィブリン原) BIOPOOL製],分析キ
ット[特にSTACHROM PA,DIAGNOSTICA STAGO製]として
市販されているフィブリン原フラグメント(前述したVE
RHEIJEN による論文参照),又はGYZANDERによる上記の
論文で説明されているポリリジン(polylysine)等が例
示できる。
【0041】tPAを測定又はアッセイするにあたって
は、適切な緩衝液を用いて濃度を0.025mg/ml以上(試験
混合物の最終含有量で0.0125mg/ml以上に相当する)と
した毒液を用いることが推奨される。実際には、緩衝液
中における毒液の最大濃度は、1mg/ml以下であり、よ
り好ましくは0.05 mg/ml程度の濃度である。上記緩衝液
としてはpH7.0〜9.0のリン酸塩緩衝液であるのが望まし
く、pH7.5のリン酸塩緩衝液がより望ましい。上記の緩
衝液は、分析キットに用いられる試薬の凍結乾燥を促進
することを目的として牛アルブミン(BSA)を含有させ
てもよい。
【0042】PAIをアッセイ又は測定するにあたり好
ましいプラズマ中の毒液濃度は、0.1〜1mg/mlであり、
0.24mg/mlがより好ましい。
【0043】tPAを測定又はアッセイするにあたり最
も好ましい方法としては、(a) 緩衝液で希釈された、被
検体のプラズマに毒液(メタロプロテイナーゼ作用物
質)を混合し、(b) この混合物を、2 分間、37℃で保温
し、(c) プラスミノーゲンのプラスミンへの転換を刺激
する物質(例えば商品名STIMUGEN,DIAGNOSTOCA STAGO
製)を添加し、(d) これを、150分間、37℃で保温し、
(e) 発色源基質を添加し、(f) 得られた混合物を、5 分
間、37℃で保温する方法である。発色性物質の放出は、
最終点法と呼ばれる静的方法又は2点法と呼ばれる動的
方法(この場合、酢酸が添加される)により、特に405n
mで読み取ることができる。OD(特にトランスミッショ
ン)の読み取りは、ブランクを比較対照として行われ
る。上記ブランクは、被検体のプラズマに毒液を添加す
る代わりに、緩衝液に毒液が添加されたものである。
【0044】尚、上記毒液は、刺激剤とともに、段階
(c)で添加してもよい。
【0045】さらにtPAを測定又はアッセイするにあ
たり好ましい別の方法としては、(a) 緩衝液で希釈され
た、被検体のtPA又はuPAに毒液を混合し、(b) こ
の混合物を、5分間、37℃で保温し、(c) これにω−ア
ミノ酸(特にAMCHA,EACA)と毒液を添加し、(d) これ
を、3分間、37℃で保温し、(e) 発色源基質を添加し、
(f) 得られた混合物を、3分間、37℃で保温する方法で
ある。ODの読み取りをおこなうにあたっては、被検体の
tPA又はuPAの代わりに緩衝液を用いれば良い。
【0046】また本発明においては、組織プラスミノー
ゲン活性化因子インヒビターを測定するにあたり、(a)
組織プラスミノーゲン活性化因子又はウロキナーゼプラ
スミノーゲン活性化因子に、被検体のプラズマを添加
し、(b)この混合物を2分間、37℃で保温し、(c)プラス
ミノーゲン、ω−アミノ酸及び上記メタロプロテイナー
ゼ作用物質を添加し、(d)これを3分間、37℃で保温
し、(e)プラスミン特異的発色源基質を添加し、(f)得ら
れた混合物を3分間、37℃で保温した後、前記組織プラ
スミノーゲン活性化因子又は前記ウロキナーゼプラスミ
ノーゲン活性化因子に代えて緩衝液を用いたブランクと
比較して、発色団の放出に対応する光密度の読み取りを
行うことが好ましい。
【0047】プラスミン特異的発色源基質としては、下
記のいずれかの化合物(尚最後の2つの基質は、フラン
ス特許出願No.90- 01964で説明されている)、または上
記化合物に酸(特に、HCl),酢酸又はトリフルオロ酢
酸を添加した塩のいずれかを用いれば良い。
【0048】 H-D-NVa-L-CHA-L-Lys-pNA、 H-D-Abu-L-CHT-L-Lys-pNA、 H-D-Nle-L-CHA-L-Arg-pNA、 H-D-Phe-L-Pip-L-Arg-pNA、 H-D-Val-Leu-Lys-pNA、 MM-L-Phe-L-Arg-pNA 、 MM-L-4Hyp-L-Arg-pNA、 MM-L-3Hyp-L-Arg-pNA、 MM-L-Tyr-L-Arg-pNA 、 MM-L-Phg-L-Arg-pNA 、 MM-L-Hyp-L-Lys-pNA 、 MM-L-Pro-L-Lys-pNA 、 MM-L-Tyr-L-Lys-pNA 、 MM-L-Hyp(OtBu)-L-Arg-pNA 、 EM-L-Pro-L-Arg-pNA 、 EM-L-Tyr-L-Arg-pNA 、 EM-L-Phe-L-Arg-pNA 、 EM-L-Phg-L-Arg-pNA 、 PEG200 [CO-D-Glu(OBzl)-L-Pro-L-Arg-PNA]2 、 PEG400 [CO-D-Leu-Gly-L-Arg-PNA]2
【0049】本発明において分析キットは、組織プラス
ミノーゲン活性化因子又はウロキナーゼプラスミノーゲ
ン活性化因子、或はプラスミノーゲン活性化因子インヒ
ビターを測定するためのキットであって、少なくとも1
種以上のメタロプロテイナーゼ作用物質を含有している
キットを用いてなることが好ましく、更に分析キット
は、Bitis arietans、Crotalus basiliscus 、Lachesis
muta の毒液及びその混合物から選ばれた少なくとも1
つ以上のメタロプロテイナーゼ作用物質を含有していれ
ば良く、純粋tPA、uPA及び/又はPAIサンプル
を含むものが好ましい。
【0050】
【実施例】実験例1 −tPAの測定− 図10に示された手順を、下記の表1に示された条件に
従って、37℃の温度に保持されたプラスチック溶血チュ
ーブ内で実施する。
【0051】
【表1】
【0052】実験例2 −PAIの測定− 図11に示された手順を、下記の表2に示された条件に
従って、37℃の温度に保持されたプラスチック溶血チュ
ーブ内で実施する。
【0053】
【表2】
【0054】実験例3 −α2- APへのメタロプロテイナーゼ作用物質の影響− 通常のプラズマのα2-AP含有量を、B.arietans、C.basi
liscus又はL.mutaの毒液から成るメタロプロテイナーゼ
作用物質の存在下或は非存在下において、DIAGNOSTICA
STAGO 社により販売されている分析キット「STACHROM
α2-AP」により測定した。尚該毒液は希釈緩衝液内のプ
ラズマにおいて0.50mg/ml以上の濃度である(例えば、
プラスミン含有混合物において0.0125mg/ml以上の含有
量)。
【0055】B. arietans の毒液の 4種類のバッチ、C.
basiliscusの毒液の4 種類のバッチ、L. muta の毒液の
4 種類のバッチで測定されたα2 -AP 阻害活性は、B.ar
ietansの場合はプラズマにおいて0.5 〜1 g/ml( 即ち、
緩衝液において0.025 〜0.050 g/l)の範囲の濃度、一方
C. basiliscus 又はL.mutaの場合はプラズマにおいて0.
5mg/ml(つまり、緩衝液において0.025mg/ml)の濃度で
得られた。
【0056】上記の毒液の1つの存在下で通常のプラズ
マ中のα2-AP(α2-AP含有量が100%とみなされる)を
アッセイする時、約25%(20〜30%)の(相対)α2-AP
含有量が測定された。そしてそのことはB. arietans 、
C.basiliscus又はL.mutaの毒液に含まれるメタロプロテ
イナーゼ作用物質によるα2-APのに対する阻害作用を明
らかにする。
【0057】図2において縦軸にOD(405nm)、横軸
に毒液(B.arietans)の濃度(mg/ml)を示す。曲線2A
は緩衝液とプラスミンを含むサンプルに対応し、曲線2B
はプラズマとプラスミンを含むサンプルに対応し、曲線
2Cはプラスミンなしの緩衝液を含むサンプルに対応する
ものであり、上記の毒液によるα2-APの阻害が確認され
た。
【0058】実験例4 −プラスミノーゲン及びプラスミンへの メタロプロテイナーゼ作用物質の影響− メタロプロテイナーゼ作用物質(特に、B.arietans、C.
basiliscus 又はL. muta の毒液)がプラスミノーゲン
に影響せず、プラスミンに対して統計的に有意な効果を
持っていないことが観察された。
【0059】プラスミンにメタロプロテイナーゼ作用物
質を添加した後、37℃で保温した場合には、メタロプロ
テイナーゼ作用物質が合成プラスミン特異的基質[特
に、基質CBS 30.41 とCBS 10.65(夫々H-D-Abu-L-Lys-p
NA.AcOHとMM-Hyp-Arg- pNA.AcOHである)]を加水分解
することができることが認められる。この加水分解は、
毒液の濃度に相関関係があり、比較的低濃度の毒液(媒
体において0.0125mg/ml)を使用する時、プラスミンの9
5%が基質に有効である。従ってプラスミンへの毒液の
作用は、統計的に有意ではない。
【0060】実験例5 −uPAとtPAへのメタロプロテイナーゼ作用物質の
影響− 特異的基質で直接測定されたuPA(ウロキナーゼ)の
活性が、毒液の存在で変化しないことが認められた。即
ち、図3は縦軸にOD(405nm)、横軸に毒液(B.arieta
ns の) の濃度(mg/ml ) を示すものであり、曲線3A
(uPA 100IU/ml)、曲線3B(uPA 40IU/ml)及び
曲線3C(緩衝液のみ)は、ほぼ直線である。
【0061】STACHROM PA により測定されたtPAの活
性度が、毒液の存在で変化しないことが認められた。即
ち図4は縦軸にOD(405nm)、横軸にtPAの濃度(m
g/ml)を示すものであり、曲線4A(B.arietansの毒液0.
24mg/mlを含む緩衝液)、4B(B.arietansの毒液0.50mg/
mlを含む緩衝液)及び曲線4C(毒液なしの緩衝液)は、
事実上同一の直線である。
【0062】実験例6 −PAIへのメタロプロテイナーゼ作用物質の影響− 図5よりPAIの豊富なプラズマが、メタロプロテイナ
ーゼ作用物質(B. arietans、C.basiliscus又はL. muta
の毒液)の存在下で保温される時、測定されたPAI
の活性が、上記メタロプロテイナーゼ作用物質が存在し
ない場合に上記プラズマにおいて測定された結果と同じ
であることが認められる。またプラズマとメタロプロテ
イナーゼ作用物質(B. arietans、C. basiliscus 又は
L.mutaの毒液)の混合物に精製tPAを添加する時、添
加されたtPAは上記のメタロプロテイナーゼ作用物質
の有無に関係なく、プラズマ内のPAIにより完全に阻
害される(図6参照)。上記2つの結果は、メタロプロ
テイナーゼ作用物質がPAIを阻害しないことを明らか
に証明している。
【0063】尚図5において、縦軸にOD(405nm)、
横軸にPAIの濃度(IU/ml)を示す。曲線5A(B. ar
ietans の毒液を含まないPAI)と曲線5B(B. arie
tansの毒液を含むPAI)は平行な直線である。図6に
おいて、縦軸にOD(405nm)、横軸に毒液(B. arieta
nsの)の濃度(mg/ml)を示す。tPAは0 〜0.50 mg/m
lの毒液濃度において、PAIを欠くプラズマPO(0I
U/mlのPAI)又はPAIで豊富なプラズマP1(7.7IU/
mlのPAI)に添加された。曲線6A(tPAなしのプ
ラズマPO) は、直線6B(プラズマPOと5.2IU/mlの
tPA)にほぼ平行な直線である。直線6C(tPAな
しのプラズマP1)と6D(プラズマP1と5.2IU/mlの
tPA)は、同一である。これは、PAIで豊富なプラ
ズマ(P1)に添加されたtPAが、毒液の有無に関係
なく阻害されることを示している。
【0064】実験例7 −uPA−PAI錯体へのメタロプロテイナーゼの影響
− uPA(ウロキナーゼ)と共にPAIに豊富なプラズマ
(10IU/mlの濃度のPAIを含むプラズマP2)を0.25
時間、37℃で保温して形成されたuPA−PAI錯体と
メタロプロテイナーゼ作用物質(牧畜農場により収集・
供給された、B.arietans の粗毒液)との相互作用は、
実験例6で使用したPAIを欠くプラズマP0との比較
により評価した。
【0065】B. arietans の毒液で得られた結果を、下
記の表3と表4にまとめた。表に示されるように、プラ
ズマP0はPAIが存在しないので錯体の形成がなく、
従って残留uPAがあり、プラズマP2はPAI10IU/m
lを含むので、uPAとの錯体形成があり、添加uPA
の一部のみが残っている。またこれらの結果は、毒液が
uPA−PAIとtPA- PAI錯体の解離に影響しな
いことを示している。
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】実験例8 −uPA又はtPAによるプラスミノーゲンのプラスミ
ンへの転換に対するメタロプロテイナーゼ作用物質とAM
CHA の作用−第一に、基準のω−アミノ酸であるAMCHA
が、ウロキナーゼの存在する場合におけるPAIのアッ
セイにおいてプラスミンの生成を増大させることを確認
した。図7に結果を示す。図7において、縦軸にOD
(405nm)、横軸にPAIの濃度(IU/ml ) を示す。得
られた曲線、即ち7A(AMCHAなし)、7B(試薬中に1.3mm
ol/lのAMCHAを含む)及び7C(試薬中に2.6mmol/lのAMCH
Aを含む)は直線であり、AMCHA が実際にプラスミノ−
ゲンのプラスミンへの転換を増大させることを示してい
る。
【0069】第二に、AMCHA が通常のプラズマ(つま
り、100%のα2-APを含むプラズマ)の効果を減少する
ことを確認することを試みた。前記の「STACHROM α2-
AP」法を用いることによって、平均α2-APレベルが30%
であり希釈緩衝液における0.88mol/lの濃度であること
がわかった。
【0070】第三に、粗毒液(B. arietansの毒液)
が、直接又はα2-AP/プラスミンとの相互作用のどちら
かを干渉することにより、プラズマ内のα2-APを阻害で
きるが、この効果がAMCHAにより強化されるかどうか
を、次の方法で確認した。
【0071】「STACHROM α2-AP」法によるα2-APの測
定によって、5%未満のα2-APが、同時に添加される、
毒液とAMCHA の存在下で保温されたプラズマ内に認めら
れた。この観察により、AMCHAは毒液のα2-APに対する
阻害作用を強化すると結論できる。
【0072】PAIの分析において、毒液がプラスミン
の生成の増加に非常に大きな作用を示し、この作用はAM
CHAの作用よりも大きいことがみとめられた(下記の表
5、表6及び表7を参照)。同様に毒液の作用は、PA
Iの有無に関係なく、AMCHAにより高められることが認
められた。
【0073】
【表5】
【0074】
【表6】
【0075】
【表7】
【0076】α2-APが不十分なプラズマを使用する時、
プラスミンの生成は毒液の存在する場合大きく、AMCHA
の存在する場合はさらに大きい。この結果はGlu-プラス
ミンのLys-プラスミンへの転換と関連しており、AMCHA
がこの場合、毒液の作用高めないことが認められた(下
記の表8参照)。
【0077】
【表8】
【0078】実験例9 −α2-Mに対するメタロプロテイナーゼ作用物質の作用
− EACAのような物質は、生体内におけるプラズマ内にトロ
ンビンの生成を刺激するが、α2-Mの作用を阻害するこ
とが知られている〔 I.G. SLOAN et al.,Thromb. Re
s.,44,761〜769、(1986)参照〕。この現象は、EACAと
AMCHA のようなω−アミノ酸は末端アミングループを有
し、そしてメチルアミンのような化合物はこのような作
用を有すること知られているので、該末端アミングルー
プによりα2-APを阻害できると説明できる。
【0079】更にある種の毒液がα2-Mと共に保温され
る時、蛋白質加水分解活性を失うと言われている。しか
しまた、毒液プロテイナーゼとα2-Mとの錯体化を、α2
-Mのようなプロテイナーゼの基質の存在で阻止できるこ
とが知られている〔L.F.KRESS による上記の論文を参
照〕。
【0080】これらの状況を考慮すると、毒液(B. ari
etansの原毒液)のようなメタロプロテイナーゼ作用物
質が、ω−アミノ酸(AMCHA)と組み合わせて適当であ
れば、PAIの分析において有利な効果を有し得るかど
うか確認することが望まれた。このことを留意して、ア
プロチニンによる阻害後の残留プラズマを測定し、次の
ことが確認された。
【0081】・アプロチニン(0.1TIU/ml)は精製プラ
スミンを阻害するが、毒液を阻害しない ・アプロチニンの存在によって生成したプラスミンは、
緩衝液系中で約 3%である ・プラズマ培地で生成し、α2-Mに結合したプラスミン
は、α2-APが存在しない場合でも、5%未満である。
【0082】従って、α2-Mによる干渉は、α2-APの存
在しない場合でも、無視できることがわかった。
【0083】得られた結果を下記表9と表10にまため
た。表9は、α2-APは普通だが、PAIが欠けているプ
ラズマ内での、ウロキナーゼ(UPA)の存在する場合、
及びアプロチニンの存在下或は非存在下において生成し
たプラスミンの測定に関するものである。表10は、α
2-APが欠けているプラズマ内での、ウロキナーゼ(UP
A)の存在する場合、及びアプロチニンの存在下或は非
存在下において生成したプラスミンの測定に関するもの
である。
【0084】
【表9】
【0085】
【表10】
【0086】実験例10 −tPA測定の至適条件ー tPA測定の至適条件は毒液の濃度(牧畜農場により収
集され、供給されたB. artietansの粗毒液)によって得
られる。該濃度は ・反応混合物中で0.0125mg/mlを超える濃度(つまり、
緩衝液内で0.025mg/mlを超える濃度)、 ・特に望ましくは、反応混合物中で0.025mg/mlを超える
濃度(つまり、緩衝液内で0.050 mg/ mlを超える濃度)
である。
【0087】プラスミンの最適な生成は、ガラス又はプ
ラスチックチューブ内の0〜4IU/mlのtPA範囲で、
2.50時間で得られる。その結果得られた検量線は線形で
ある(図8の曲線8Aを参照)。また、tPAが豊富なプ
ラズマを、tPAとPAIを欠くプラズマで希釈されて
得られる曲線も線形である(図 8の曲線8Bを参照)。尚
図8において縦軸にOD(405nm)、横軸にtPAの濃
度(IU/ml)を示す。
【0088】静脈鬱血後得られた毒液の存在する場合の
プラズマに関して認められた結果は、毒液の存在しない
場合の真正グロブリンに関して認められた結果と類似し
ている(下記の表11を参照)。
【0089】
【表11】
【0090】静脈鬱血前は、tPAの測定値は他のプラ
スミノーゲン活性化因子、特にファクターXIIに依存す
るルートに関連するものと共に評価されるので、結果は
真正グロブリンの方が高い。これらの他の活性化因子
は、真正グロブリンの生産中において活性化される。
【0091】実験例11 −PAI分析の至適条件− PAI分析の至適条件は、次の濃度で得られる。 ・10〜50 IU/mlのuPA(特に、10IU/ml)又はtP
A(「STACHROM PAI」による分析通りの) ・プラスミノーゲンのバッチにかかわらず、反応混合物
において1〜4U/ml(特に、3U/ml)のプラスミノーゲ
ン ・反応混合物において0.4〜4mmol/l(好ましくは0.8mm
ol/l)のAMCHAまたは他のω−アミノ酸 ・プラズマにおいて0.1〜1mg/ml好ましくは0.24mg/ml
の毒液(好ましくはB.arietans の粗毒液) ・プラズマにおいて1〜5μmol/ml好ましくは3.5μmol
/mlの基質(プラスミン特異的な)。
【0092】これらの条件で、プラスミンの最適な生成
は3 分間で得られ、基質の加水分解は3分間で実施され
る。プラズマがPAIを欠いている〔PAI含有量がゼ
ロである(PAI=0 IU/ml)〕状態及びPAIが豊富なプ
ラズマにおいて作成された検量線は、線形である(図9
参照)。図9は縦軸にOD(405nm)、横軸にPAIの
濃度(IU/ml)を示すものであり、直線9A、9B、9C及び9
Dは、B. arietans の毒液の 4種類のバッチにより得ら
れた。
【0093】通常のプラズマと病理学上のプラズマ( 妊
娠している女性と術後の患者) に関して認められた結果
は、「STACHROM PAI」を用いた方法により認められたも
のと類似している。表12において単位は、毒液が存在
する場合のウロキナーゼに対するPAIのIU/ml とtP
Aに対する「STACHROM PAI」をもちいて測定されるPA
IのIU/ml である。しかし、PAI-2 がアンチ-tPA活性よ
り大きいアンチ-uPA活性を有するので、妊娠をした女性
で小さい相違が認められる(プラズマFを参照)。
【0094】
【表12】
【0095】試薬の用法 本発明を実施するにあたり次の通りの試薬を使用するこ
とが好ましい。
【0096】−tPA分析− ・DIAGNOSTICA STAGO からの分析キット「STACHROM PA
」の試薬 ・単独で凍結乾燥されるか又は、「STIMUGEN」で凍結乾
燥される(ヘビの毒液から成る)メタロプロテイナーゼ
作用物質 したがって、ビンの再構成は「STACHROM PA 」のパンフ
レットで説明されるものは同じである。メタロプロテイ
ナーゼの凍結乾燥用の賦形剤は、「STIMUNGEN 」に関し
て説明されたものである。
【0097】−PAI分析− ・tPA : DIAGNOSTICA STAGOからの分析キット「STAC
HROM PA 」の試薬 ・uPA( ウロギナーゼ) : 蒸留水2 mlと混合された、
20 IU/ボトル ・凍結乾燥結合剤 :リン酸塩緩衝液(100mM; pH9.0)及
び5g/lのBS ・防腐剤 : 50mg/lのゲンタマイシン ・蒸留水2mlと混合される、試薬 : −1 体積のpH7.5のリン酸塩緩衝液中の精製プラスミン −3 体積の蒸留水中の0.15mg/mlの濃度のメタロプロテ
イナーゼ作用物質(へびの毒液) −2 体積のリン酸塩緩衝液(50mM; pH7.5)、グリシン3
%及びNaCl0.9%を含む希釈溶液内において4mmol/lの
AMCHA(防腐剤:50mg/lのゲンタマイシン) ・基質:蒸留水2mlと混合される16.5μmol/ボトル(通
常のグリシン賦形剤を含む) ・グリシン3%、ラクトース1%、シュークロース1%
及びゲンタマイシン 50mg/lから成る媒体内で凍結乾燥された標準又は基準プ
ラズマ。
【0098】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されておりプ
ラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビターの活性
を測定するにあたり、該測定を阻害するα2-アンチプラ
スミン及び/またはα2-マクログロブリンを特異的に阻
害することができるメタロプロテイナーゼ作用物質を添
加することにより、上記活性化因子及びその阻害剤の活
性を簡易にしかも正確に測定することができるようにな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】線維素溶解のメカニズムを示す図。
【図2】α2-APへのメタロプロテイナーゼの影響を示す
グラフ。
【図3】uPA活性へのメタロプロテイナーゼの影響を
示すグラフ。
【図4】tPA活性へのメタロプロテイナーゼの影響を
示すグラフ。
【図5】PAIへのメタロプロテイナーゼの影響を示す
グラフ。
【図6】メタロプロテイナーゼ存在下におけるPAIの
tPAへの阻害作用を示すグラフ。
【図7】AMCHA のプラスミン生成への影響を示すグラ
フ。
【図8】tPAの検量線を示すグラフ。
【図9】PAIの検量線を示すグラフ。
【図10】tPAの分析手順を示す図。
【図11】PAIの分析手順を示す図。
フロントページの続き (72)発明者 ジェラール・ケンタン フランス国 コロンベ 92700 リュ・ デ・ルヌイリエール 145 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12Q 1/37 C12Q 1/56 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組織プラスミノーゲン活性化因子及び/
    或いはウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子、また
    はこれらのインヒビターを測定する方法において、α 2 -
    アンチプラスミン及び/又はα 2 -マクログロブリンを阻
    害する物質を用いるにあたり、 前記阻害する物質として、メタロプロテイナーゼ作用物
    質(metalloproteinase materials)を用いる ことを特
    徴とするプラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビ
    ターの測定方法。
  2. 【請求項2】 上記のメタロプロテイナーゼ作用物質
    少なくとも1つのω-アミノ酸と組み合わせて使用
    される請求項1記載のプラスミノーゲン活性化因子及び
    そのインヒビターの測定方法。
  3. 【請求項3】 (i)組織プラスミノーゲン活性化因子
    とウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子よりなる群
    から選択されるプラスミノーゲン活性化因子と、(ii)
    該プラスミノーゲン活性化因子のインヒビターを測定す
    る方法であって、プラスミノーゲン活性化因子によりプラスミノーゲンを
    プラスミンへ転換させ、 メタロプロテイナーゼ作用物質によってα 2 -アンチプラ
    スミン及び/又はα 2 -マクログロブリンを阻害しつつ、
    前記プラスミンのアッセイを行うことを特徴とする プラ
    スミノーゲン活性化因子及びそのインヒビタターの測定
    方法。
  4. 【請求項4】 前記メタロプロテイナーゼ作用物質が、
    分子量68,000のα2-アンチプラスミンを開裂し、α2-ア
    ンチプラスミン活性を実質上欠く分子量約53,000のペプ
    チドを生じる物質から選択される請求項1〜のいずれ
    かに記載のプラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒ
    ビターの測定方法。
  5. 【請求項5】 前記メタロプロテイナーゼ作用物質が毒
    液(venoms)から選択される請求項1〜4のいずれかに
    記載のプラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビタ
    ーの測定方法。
  6. 【請求項6】 前記メタロプロテイナーゼ作用物質がク
    サリヘビ科及びガラガラヘビ科(families of the Vipe
    ridae and Crotalidae)に属するヘビの毒液から選択さ
    れる請求項1〜5のいずれかに記載のプラスミノーゲン
    活性化因子及びそのインヒビターの測定方法。
  7. 【請求項7】 前記メタロプロテイナーゼ作用物質がBi
    tis arietans、Crotalus basiliscus 及びLachesis mut
    a の毒液から選択される請求項1〜6のいずれかに記載
    のプラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビターの
    測定方法。
  8. 【請求項8】 組織プラスミノーゲン活性化因子を測定
    するにあたり、(a)被検体のプラズマを緩衝で希釈し
    てこれにメタロプロテイナーゼ作用物質を添加し、(b)
    得られた混合物を2分間、37℃で保温し、(c)プラス
    ノーゲンのプラスミンへの転換を刺激する物質を添加
    し、(d)これを150分間、37℃で保温し、(e)プラスミン
    特異的発色源基質を添加し、(f)混合物を5分間37℃で
    保温した後、前記被検体のプラズマに代えて緩衝液を用
    いたブランクと比較して、発色団の放出に対応する光密
    度の読み取りを行う請求項1〜7のいずれかに記載のプ
    ラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビターの測定
    方法。
  9. 【請求項9】 前記(a)段階の代わりに前記(c)段階でメ
    タロプロテイナーゼ作用物質が添加される請求項8記載
    測定方法。
  10. 【請求項10】 組織プラスミノーゲン活性化因子イン
    ヒビターを測定するにあたり、(a)組織プラスミノーゲ
    ン活性化因子又はウロキナーゼプラスミノーゲン活性化
    因子に、被検体のプラズマを添加し、(b)この混合物を
    2分間、37℃で保温し、(c)プラスミノーゲン、ω
    ミノ酸及び上記メタロプロテイナーゼ作用物質を添加
    し、(d)これを3分間、37℃で保温し、(e)プラスミン特
    異的発色源基質を添加し、(f)得られた混合物を3分
    間、37℃で保温した後、前記組織プラスミノーゲン活性
    化因子又は前記ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因
    子に代えて緩衝液を用いたブランクと比較して、発色団
    の放出に対応する光密度の読み取りを行う請求項1〜7
    のいずれかに記載測定方法。
  11. 【請求項11】 組織プラスミノーゲン活性化因子又は
    ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子、或はプラス
    ミノーゲン活性化因子インヒビターを測定するためのキ
    ットであって、少なくとも1種以上のメタロプロテイナ
    ーゼ作用物質を含有しているキットを用いることを特徴
    とするプラスミノーゲン活性化因子及びそのインヒビタ
    ーの測定用キット
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