JPH0713371B2 - 杭頭における地震動遮断機構 - Google Patents

杭頭における地震動遮断機構

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JPH0713371B2
JPH0713371B2 JP1237667A JP23766789A JPH0713371B2 JP H0713371 B2 JPH0713371 B2 JP H0713371B2 JP 1237667 A JP1237667 A JP 1237667A JP 23766789 A JP23766789 A JP 23766789A JP H0713371 B2 JPH0713371 B2 JP H0713371B2
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俊平 田中
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建物の支持杭の杭頭における地震動遮断機構
に関するものである。
〔従来の技術〕 従来、第3図に示すように建物の支持杭1の杭頭1aは基
礎フーチング2やべた基礎のスラブ等に埋め込まれてお
り、地震動により地盤とともに杭1が一緒に変動すると
その動きがそのまま建物に伝達される機構となってい
る。
図中3は建物躯体の柱、4は捨てコンクリートである。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような杭1で支持される建物が地震動を受けると、
建物と杭が結合している杭頭1aで大きな力を受け、該杭
頭1aには接合状況に応じて大きな曲げ応力が作用するこ
とになる。
そこで、従来は杭頭1aをすべての状況に応じられる十分
な断面を持つものとして設計しなければならなかった。
また、地震動は杭頭1aから建物に入り、この建物の挙動
で反射波がでて行くために建物の耐震性能には杭頭1aの
状態が大きく影響することになる。
なお、杭頭1aとフーチング2との縁を切る方法も例えば
特開昭58-153823号公報などに示されている。この特開
昭58-153823号公報のものは、杭頭にこれを覆うような
逆さ容器状の仕切りケースをかぶせ、この仕切りケース
がフーチングの一部となるようにコンクリートを打設す
る。
これでは杭頭と仕切りケース間の摩擦は残り、杭頭の摩
擦係数を大幅に下げることはできず、また水平方向の自
由度にも限度がある 本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、建物と杭
との水平方向の自由度を大幅に高めて建物に出入りする
地震動エネルギーの低減を図るとともに、杭頭の摩擦係
数を極端に減少させることにより杭頭に作用する力を減
少してこの部分の破壊を防ぐことができ、さらに、地震
動により建物躯体が変位した場合にこれを復位させるこ
とができ、しかもメンテナンス上の問題もない杭頭にお
ける地震動遮断機構を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は前記目的を達成するため、杭頭に平面的広がり
を有する盤状の下部受座を設け、該下部受座の上面に水
平底面の凹部を形成し、この凹部の外周部近くに排水孔
を形成し、該排水孔を形成した位置よりも内周側に止水
板を突設し、該止水板で囲橈する箇所の内側に多数の球
体を配設し、該球体を介して建物躯体下面に突設する上
部受座を支承し、また、この上部受座と下部受座間に復
位手段を設け、該復位手段の上方で建物躯体の基礎スラ
ブに開口を形成したことを要旨とするものである。
〔作用〕
本発明によれば、杭は盤状の下部受座で球体を介して上
部受座を支承することにより建物躯体を支承する。そし
て地震動により地盤が振動すると杭も一緒に変動する
が、杭頭と一体の盤状の下部受座が水平方向に自由に動
いても上部受座との間の球体が回転して杭頭と建物躯体
間に水平方向の拘束がないことにより、上部受座にはほ
とんど振動が伝わることはない。従って、建物躯体は変
位しない。また、杭頭も下部受座が上部受座の拘束を受
けないので大きな力を受けることがなく破壊するおそれ
はない。
なお、球体は止水板で囲橈する箇所の内側に配設するの
で、特別な止め部材を用いることなく、この止水板より
外側に飛び出すことがない。
仮に、建物躯体が変位したとしても、上部受座と下部受
座間に設けた復位手段が上部受座と下部受座間を所定の
間隔に戻そうと、この変位を復位させる。
そして、この復位手段の上方で建物躯体の基礎スラブに
開口を形成しているので、この開口を復位手段のメンテ
ナンス用開口として定期的な検査などに利用できる。ま
た、下部受座の凹部の外周部近くに排水孔を形成してい
るので雨水がこの凹部に溜まることがなく、さらに、こ
の排水孔を形成した位置よりもさらに内周側にゴム止水
板を突設しているので、球体を配設した側に雨水が浸透
することもない。
〔実施例〕
以下、図面について本発明の実施例を詳細に説明する。
第1図は本発明の杭頭における地震動遮断機構の1実施
例を示す一部切欠いた側面図で、図中1は杭である。
杭1の杭頭1aに補強バンド5を嵌め、この部分にコンク
リートで形成した盤状で水平に広がる下部受座6を取付
ける。該下部受座6は上面に水平底面の凹部7を形成し
たもので、この底面上に多数の鋼球体8を並べて配設し
た。
図中9は地盤の地表面付近のドレイン層であり、前記下
部受座6はこのドレイン層9内に上面を地上に顕出する
ようにして埋設され、この下部受座6が占める部分を除
いてドレイン層9の地表面には排水孔10を設けた舗装11
が施される。
また、下部受座6の凹部7にはドレイン層9に通じる排
水孔12を外周部近くに形成し、前記鋼球体8の配設個所
側にゴム止水板13を突設した。なお、前記多数の鋼球体
8はこのゴム止水板13で囲橈した箇所の内側に配設され
ることとなる。
一方、建物躯体14の下面で柱15の直下に盤状の上部受座
16を下向きに突設するが、この上部受座16は下部受座6
の凹部7に入り込み、かつ横方向に自由に動けるだけの
大きさであり、この上部受座16の下面に鋼球体8を接合
させることで下部受座6は鋼球体8を介して上部受座16
を支承することとなる。
さらに、上部受座16と下部受座6間に復位手段として引
っ張り弾性を有するバネ17と油圧シリンダーによるダッ
シュポット18を並列させて取付け、建物躯体14の基礎ス
ラブ19にこれらバネ17やダッシュポット18のメンテナン
ス用開口20を形成した。
第2図に示すように、前記ドレイン層9の端には集水ピ
ット21を設け、ここに排水ポンプ22を設置する。
このようにして、通常時では杭1は盤状の下部受座6で
鋼球体8を介して上部受座16を支承することにより、建
物躯体14の全体を支承する。
そして地震動により地盤が振動すると杭1を一緒に変動
するが、杭頭1aと一体の盤状の下部受座6が水平方向に
自由に動いても間の鋼球体8が回転することにより、上
部受座16にはほとんど振動が伝わることはない。従っ
て、建物躯体14の動きは地盤、杭系の動きとは全く別の
ものとなり、この建物躯体14はほとんど変位しない。
また、杭頭1aも下部受座6が上部受座16の拘束を受けな
いので大きな力を受けることがなく破壊するおそれはな
い。
地震動の終了の際には、バネ17やダッシュポット18の作
用により別々に挙動していた下部受座6と上部受座16が
元の状態に戻るような復元性を持たせ、その後も適度な
水平剛性を確保するようにしている。
なお、杭1の周囲の地盤沈下が生じたとしても本発明機
構の作用にはほとんど影響がなく、雨水等は排水孔10、
12を介して地盤上のドレイン層9に流れ、集水ピット21
に集められてここから排水ポンプ22で排水される。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明の杭頭における地震動遮断機構
は、建物と杭との水平方向の自由度を大幅に高めて建物
に出入りする地震動エネルギーの低減を図ることができ
るので、建物における耐震性能を一段と向上させること
ができるものである。
また、建物躯体側に対する杭の杭頭の摩擦係数を極端に
減少させることにより、建物躯体側の揺り返しなどを含
めて杭頭に作用する力を減少して、この部分の破壊を防
ぐことができるものとなる。
仮に、建物躯体が変位したとしても、上部受座と下部受
座間に設けた復位手段が上部受座と下部受座間を所定の
間隔に戻そうと、この変位を復位させることができるも
のである。
そして、この復位手段の上方で建物躯体の基礎スラブに
開口を形成しているので、この開口を復位手段のメンテ
ナンス用開口として定期的な検査などに利用できてメン
テナンス上の問題がないものである。
また、下部受座の凹部の外周部近くに排水孔を形成して
いるので雨水がこの凹部に溜まることがなく、さらに、
この排水孔を形成した位置よりもさらに内周側にゴム止
水板を突設しているので、球体を配設した側に雨水が浸
透することもないものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の杭頭における地震動遮断機構の1実施
例を示す一部切欠いた側面図、第2図は全体の側面図、
第3図は従来例を示す側面図である。 1……杭、1a……杭頭 2……フーチング、3……柱 4……捨てコンクリート、5……補強バンド 6……下部受座、7……凹部 8……鋼球体、9……ドレイン層 10,12……排水孔、11……舗装 13……ゴム止水板、14……建物躯体 15……柱、16……上部受座 17……バネ、18……ダッシュポット 19……基礎スラブ、20……メンテナンス用開口 21……集水ピット、22……排水ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】杭頭に平面的広がりを有する盤状の下部受
    座を設け、該下部受座の上面に水平底面の凹部を形成
    し、この凹部の外周部近くに排水孔を形成し、該排水孔
    を形成した位置よりも内周側に止水板を突設し、該止水
    板で囲橈する箇所の内側に多数の球体を配設し、該球体
    を介して建物躯体下面に突設する上部受座を支承し、ま
    た、この上部受座と下部受座間に復位手段を設け、該復
    位手段の上方で建物躯体の基礎スラブに開口を形成した
    ことを特徴とした杭頭における地震動遮断機構。
JP1237667A 1989-09-12 1989-09-12 杭頭における地震動遮断機構 Expired - Lifetime JPH0713371B2 (ja)

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