JPH0713368B2 - 地すべり防止杭 - Google Patents
地すべり防止杭Info
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- JPH0713368B2 JPH0713368B2 JP59113142A JP11314284A JPH0713368B2 JP H0713368 B2 JPH0713368 B2 JP H0713368B2 JP 59113142 A JP59113142 A JP 59113142A JP 11314284 A JP11314284 A JP 11314284A JP H0713368 B2 JPH0713368 B2 JP H0713368B2
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Classifications
-
- E—FIXED CONSTRUCTIONS
- E02—HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
- E02D—FOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
- E02D5/00—Bulkheads, piles, or other structural elements specially adapted to foundation engineering
- E02D5/22—Piles
- E02D5/52—Piles composed of separable parts, e.g. telescopic tubes ; Piles composed of segments
- E02D5/523—Piles composed of separable parts, e.g. telescopic tubes ; Piles composed of segments composed of segments
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、地すべり防止杭を継ぐ必要のあるときの継
手に関するものである。
手に関するものである。
地すべり地帯においては、地すべりを防止するため一般
に地下水排除工事、力学的抑止工事、地下水流入予防工
事、洗堀防止工事、土質改良工事、あるいはこれらを組
合わせた工事が施工されているが、最近では力学的抑止
工事の一つである地すべり防止杭を設置することが多
い。
に地下水排除工事、力学的抑止工事、地下水流入予防工
事、洗堀防止工事、土質改良工事、あるいはこれらを組
合わせた工事が施工されているが、最近では力学的抑止
工事の一つである地すべり防止杭を設置することが多
い。
地すべり防止杭は地すべり地帯に設置されるので、その
施工場所は重機等の搬入が困難な急傾斜地であることが
多く、そのような場所では打撃により杭を打ち込むこと
が不可能なため、オーガーによりボーリングした穴に杭
を建込んでいる。ところで地すべり防止杭の長さは現地
の状況によつて相違するが、一般に20m〜30mに達する場
合が多い。一方原管の長さは10m〜15m程度が限度であ
り、さらに輸送等の関係もあつて、現場で継ぎながら施
工するのが通例となつている。
施工場所は重機等の搬入が困難な急傾斜地であることが
多く、そのような場所では打撃により杭を打ち込むこと
が不可能なため、オーガーによりボーリングした穴に杭
を建込んでいる。ところで地すべり防止杭の長さは現地
の状況によつて相違するが、一般に20m〜30mに達する場
合が多い。一方原管の長さは10m〜15m程度が限度であ
り、さらに輸送等の関係もあつて、現場で継ぎながら施
工するのが通例となつている。
この継手作業は不安定な環境下で行なわれるため、迅速
かつ確実な作業が強く要求される。また地すべりの崩壊
面を予測することがきわめて困難なため、地すべり防止
杭は継手部を含むほぼ全長にわたつて、どの部分でも設
計上の曲げ耐力以上の均一な断面諸性能を有していなけ
ればならない。
かつ確実な作業が強く要求される。また地すべりの崩壊
面を予測することがきわめて困難なため、地すべり防止
杭は継手部を含むほぼ全長にわたつて、どの部分でも設
計上の曲げ耐力以上の均一な断面諸性能を有していなけ
ればならない。
従来、地すべり防止杭の現場継手に関する技術としては (1)原管同志の突合せ溶接による継手 (2)内装式はめ込み継手 (3)カツプリング式継手 (4)フランジ式ボルト継手 等がある。
(1)の突合せ溶接による継手は、第13図に示すように
鋼管杭からなる原管1を突合わせて溶接したもので、適
切な設計と厳重な施工管理が行なわれれば、継手部も原
管と同一の継手強度を得ることが可能であるが、現在の
慣用サイズの原管を用いると一カ所の溶接に数時間を要
し、その上検査に合格しない個所が続出しているのが現
状である。
鋼管杭からなる原管1を突合わせて溶接したもので、適
切な設計と厳重な施工管理が行なわれれば、継手部も原
管と同一の継手強度を得ることが可能であるが、現在の
慣用サイズの原管を用いると一カ所の溶接に数時間を要
し、その上検査に合格しない個所が続出しているのが現
状である。
(2)の内装式はめ込み継手は第14図に示すように継手
3の中央に設けたフランジの両外面にテーパー面5を設
けると共に、原管1の端部内面にテーパー面5と同じ勾
配のテーパー面4を設け、第15図に示すように継手3に
原管1を結合するようにしたもので、突合せ溶接継手の
最大の難点である施工時間を短縮することを狙つたもの
である。しかしながらこの継手は継手部に原管と同じ強
度をもたせることはきわめて困難である。さらに原管の
肉厚が外径に比べて大きいもの(地すべり防止杭はこの
ようなものが多い)については、このような継手を実施
することが全く不可能な場合があり、比較的薄肉の場合
でも継手の重量が大きくなつて高価になるばかりでな
く、施工性も悪くなる等の欠点がある。
3の中央に設けたフランジの両外面にテーパー面5を設
けると共に、原管1の端部内面にテーパー面5と同じ勾
配のテーパー面4を設け、第15図に示すように継手3に
原管1を結合するようにしたもので、突合せ溶接継手の
最大の難点である施工時間を短縮することを狙つたもの
である。しかしながらこの継手は継手部に原管と同じ強
度をもたせることはきわめて困難である。さらに原管の
肉厚が外径に比べて大きいもの(地すべり防止杭はこの
ようなものが多い)については、このような継手を実施
することが全く不可能な場合があり、比較的薄肉の場合
でも継手の重量が大きくなつて高価になるばかりでな
く、施工性も悪くなる等の欠点がある。
(3)のカツプリング式継手は、継手部の曲げ耐力の見
地からは原管と同じ断面性能を持たせることが比較的容
易である。しかし応力伝達機構を持たせるためには、
カツプリングと原管を溶接するかねじ継手(第16図、
第17図)とするか機械的嵌合機構を設けるか、のいず
れかが必要となる。の溶接を行う場合には第13図の従
来例で述べたと同様な問題がある。またのねじ継手と
する場合は第16図に示すように継手6の内周にテーパー
面5を設けると共に、原管1の端部外周にもこれと同じ
勾配のテーパー面4を設け、これら各テーパー面4,5に
それぞれねじ7を設けて螺合するようにしたものであ
る。しかしながら、この場合はねじ7の切削によつて原
管側にも欠損部を生じ、原断面積の保持が不可能であ
る。これをアツプセツト型のねじにすることも考えられ
るが、高価になるばかりでなく、応力集中によりねじ山
が各個にせん断破壊を生ずることは避けられない。さら
にの嵌合機構を設けることも、高価となる上、断面欠
損による機能低下は不可避である等地すべり防止杭の継
手としては多くの欠点を持つている。
地からは原管と同じ断面性能を持たせることが比較的容
易である。しかし応力伝達機構を持たせるためには、
カツプリングと原管を溶接するかねじ継手(第16図、
第17図)とするか機械的嵌合機構を設けるか、のいず
れかが必要となる。の溶接を行う場合には第13図の従
来例で述べたと同様な問題がある。またのねじ継手と
する場合は第16図に示すように継手6の内周にテーパー
面5を設けると共に、原管1の端部外周にもこれと同じ
勾配のテーパー面4を設け、これら各テーパー面4,5に
それぞれねじ7を設けて螺合するようにしたものであ
る。しかしながら、この場合はねじ7の切削によつて原
管側にも欠損部を生じ、原断面積の保持が不可能であ
る。これをアツプセツト型のねじにすることも考えられ
るが、高価になるばかりでなく、応力集中によりねじ山
が各個にせん断破壊を生ずることは避けられない。さら
にの嵌合機構を設けることも、高価となる上、断面欠
損による機能低下は不可避である等地すべり防止杭の継
手としては多くの欠点を持つている。
(4)のフランジ式ボルト継手は第18図に示すように、
原管1にフランジ8を設けてボルト、ナツト9で結合し
たものであるが、フランジ部の肉厚が過大となる上現場
においてトルクレンチを使用する必要があるためその施
工管理を厳重にしなければならず、トータルとしての施
工時間、施工費が増大する欠点がある。
原管1にフランジ8を設けてボルト、ナツト9で結合し
たものであるが、フランジ部の肉厚が過大となる上現場
においてトルクレンチを使用する必要があるためその施
工管理を厳重にしなければならず、トータルとしての施
工時間、施工費が増大する欠点がある。
本発明はかかる欠点を改善する目的でなされたもので、
鋼管を用いた地すべり防止杭の継手に関し、(1)原管
と同等の強度を有し、(2)現場における施工が容易で
施工時間の短縮が可能であり、かつ(3)安価なものを
提供しようとするものである。
鋼管を用いた地すべり防止杭の継手に関し、(1)原管
と同等の強度を有し、(2)現場における施工が容易で
施工時間の短縮が可能であり、かつ(3)安価なものを
提供しようとするものである。
本発明に係る地すべり防止杭は、長さ方向の略中央部か
ら両端部にいくに従い拡径されたテーパー部を内周面に
有する鋼管からなる継手と、端部外周面に前記テーパー
部と同じ勾配で先細りのテーパー部を有する鋼管からな
る原管とを結合してなり、前記テーパー部の勾配を継
手、原管とも1/50〜1/200に形成し、前記継手の長さを
原管外径の2.0倍〜3.5倍とし、前記継手両端部の内径を
前記原管の外径より大きく形成したことを特徴とするも
のである。
ら両端部にいくに従い拡径されたテーパー部を内周面に
有する鋼管からなる継手と、端部外周面に前記テーパー
部と同じ勾配で先細りのテーパー部を有する鋼管からな
る原管とを結合してなり、前記テーパー部の勾配を継
手、原管とも1/50〜1/200に形成し、前記継手の長さを
原管外径の2.0倍〜3.5倍とし、前記継手両端部の内径を
前記原管の外径より大きく形成したことを特徴とするも
のである。
さらに本発明は、上記の地すべり防止杭において、下記
〜の少なくとも1つ以上を備えたことを特徴とする
ものである。
〜の少なくとも1つ以上を備えたことを特徴とする
ものである。
継手及び原管のテーパー部を、該継手に上下の原管を
結合した時、対向する両原管の端部間に20〜30mmの間隙
が存在するように構成したこと。
結合した時、対向する両原管の端部間に20〜30mmの間隙
が存在するように構成したこと。
原管の先端部に補強円板もしくは補強中空円板または
補強十字リブを取付けたこと。
補強十字リブを取付けたこと。
原管の先端部とテーパー終端部にそれぞれ補強円板も
しくは補強中空円板または補強十字リブを取付けたこ
と。
しくは補強中空円板または補強十字リブを取付けたこ
と。
以下図面を用いて本発明を説明する。第1図、第2図は
それぞれ本発明の継手の接合前、接合後の正面図であ
る。1は鋼管杭からなる原管、6は原管と同じ材質ある
いは原管よりも降伏点、引張強度が高い材質の材料から
なる継手である。
それぞれ本発明の継手の接合前、接合後の正面図であ
る。1は鋼管杭からなる原管、6は原管と同じ材質ある
いは原管よりも降伏点、引張強度が高い材質の材料から
なる継手である。
本発明は第2図に示すように、原管1を所定の推力で継
手6に挿入して両者を結合することを特長とするもの
で、このため継手6の内周面両側にはテーパー部5が設
けられており、原管1の端部外周面にもテーパー部5と
同一勾配のテーパー部4が設けられている。これら継手
6と原管1のテーパー部5,4は、切削に際して所定の粗
さ(引き抜き力に対する摩擦抵抗)を持たせるように仕
上げてある。また、上下の原管1を継手6に挿入すると
き、第2図に示すように中央部に間隙lを形成するよう
に結合する。この間隙lは通常20〜30mm、即ち、継手6
の中央断面から上下の原管1の先端までの距離を各々10
〜15mmになるようにしたものである。
手6に挿入して両者を結合することを特長とするもの
で、このため継手6の内周面両側にはテーパー部5が設
けられており、原管1の端部外周面にもテーパー部5と
同一勾配のテーパー部4が設けられている。これら継手
6と原管1のテーパー部5,4は、切削に際して所定の粗
さ(引き抜き力に対する摩擦抵抗)を持たせるように仕
上げてある。また、上下の原管1を継手6に挿入すると
き、第2図に示すように中央部に間隙lを形成するよう
に結合する。この間隙lは通常20〜30mm、即ち、継手6
の中央断面から上下の原管1の先端までの距離を各々10
〜15mmになるようにしたものである。
第3図は継手と原管を所定の位置に接合した後のテーパ
ー先端部の詳細図であり、(a)は断面図、(b)はA
部の拡大図である。図中でa点は継手端部と原管テーパ
ー終了部との接触点であり、t3、t2は各々a点における
継手肉厚と原管肉厚である。またb点は原管先端と継手
の接触点であり、t1はb点における継手の肉厚である。
ー先端部の詳細図であり、(a)は断面図、(b)はA
部の拡大図である。図中でa点は継手端部と原管テーパ
ー終了部との接触点であり、t3、t2は各々a点における
継手肉厚と原管肉厚である。またb点は原管先端と継手
の接触点であり、t1はb点における継手の肉厚である。
第1図、第2図および第3図において示した継手6に用
いる鋼管の長さL、外径D1、中央断面内径d1及び肉厚
t1、t3は、原管1の外径D2、内径d2、肉厚t2に対して次
の関係を満足するものとし、テーパーの勾配は1/50〜1/
200とする。
いる鋼管の長さL、外径D1、中央断面内径d1及び肉厚
t1、t3は、原管1の外径D2、内径d2、肉厚t2に対して次
の関係を満足するものとし、テーパーの勾配は1/50〜1/
200とする。
・L=2.0D2〜3.5D2 ・D2>d2>d2 ・t1≧t2又は (継手中央部の断面係数)≧(原管の断面係数)さらに
継手と原管の最終結合状態において、第3図の斜線部の
ように、継手端部の内径を原管の外径より大きく形成
し、継手のテーパー部の長さを原管のテーパー部の長さ
より長く形成し、接触点aの先の継手に非接触部を形成
する。
継手と原管の最終結合状態において、第3図の斜線部の
ように、継手端部の内径を原管の外径より大きく形成
し、継手のテーパー部の長さを原管のテーパー部の長さ
より長く形成し、接触点aの先の継手に非接触部を形成
する。
上記のように構成した地すべり防止杭は、まず工場で下
杭に相当する原管を所定の推力で継手の一方に挿入して
出荷する。現地ではプレボーリングした穴にこの下杭を
建込んだ後、上杭に相当する原管を所定の推力で継手の
他方に挿入してこれらを一体に結合し、杭の周囲を埋戻
す。なお必要に応じて、設置した地すべり防止杭に、ダ
ラウト工、コンクリート工を実施する。
杭に相当する原管を所定の推力で継手の一方に挿入して
出荷する。現地ではプレボーリングした穴にこの下杭を
建込んだ後、上杭に相当する原管を所定の推力で継手の
他方に挿入してこれらを一体に結合し、杭の周囲を埋戻
す。なお必要に応じて、設置した地すべり防止杭に、ダ
ラウト工、コンクリート工を実施する。
次に本発明の作用について説明する。本発明の特徴は大
別して次の2点に要約することができる。
別して次の2点に要約することができる。
(1)現地における施工が極めて容易で施工時間が短か
い。
い。
(2)継手部は原管と同等以上の曲げ耐力が得られる。
上記の特長をさらに詳述すれば次の通りである。
(1)施工の容易さ、施工時間の短縮について 継手6の先端部の内径が上杭である原管1の先端部の外
径より大きいことから、挿入し易いことは容易に理解で
きる。また上杭である原管1を継手6に挿入した後所定
の推力で結合しなければならないが、それは重力を利用
するか小型のジヤツキを用いる等の方法によれば良いの
で、これまた極めて容易である。さらに継手6及び原管
1のテーパー部5,4の加工精度に若干の誤差があつて
も、両原管1の先端の間げきlで調整できるので問題は
ない。
径より大きいことから、挿入し易いことは容易に理解で
きる。また上杭である原管1を継手6に挿入した後所定
の推力で結合しなければならないが、それは重力を利用
するか小型のジヤツキを用いる等の方法によれば良いの
で、これまた極めて容易である。さらに継手6及び原管
1のテーパー部5,4の加工精度に若干の誤差があつて
も、両原管1の先端の間げきlで調整できるので問題は
ない。
(2)曲げ耐力について 原管1と継手6との継手部の断面は、すべて原管1と継
手6がテーパー部5,4を介して相接している同心円環で
あるから、両者のテーパー部5と4との肉厚の和を原管
の肉厚より大きくしておけば、その幾何学的意味での断
面諸性能はすべて原管のそれより大きくできる。ただ
し、この特長を発揮するためには次の2つの条件が満足
されなければならない。
手6がテーパー部5,4を介して相接している同心円環で
あるから、両者のテーパー部5と4との肉厚の和を原管
の肉厚より大きくしておけば、その幾何学的意味での断
面諸性能はすべて原管のそれより大きくできる。ただ
し、この特長を発揮するためには次の2つの条件が満足
されなければならない。
継手と原管がずれ変位を起こさないこと。
継手が原管の弾性限度以内(地すべり防止杭そのもの
の設計荷重以内)で局部変形を生ずることなく、断面保
持をしていること。
の設計荷重以内)で局部変形を生ずることなく、断面保
持をしていること。
本発明の最大の特長は、この2つの問題点を解決したこ
とにある。まずのずれ変位の問題に対しては、テーパ
ー部の勾配、加工仕上粗さ、及び嵌合時の推力を調整す
ることにより解決した。即ち、通常の切削機による仕上
粗さ▽(JIS−B−0601「表面粗さ」表面粗さ区分の仕
上記号による)で、1/50〜1/200のテーパー接触部を設
けることにより、原管の弾性限度内曲げ載荷時に、継手
と原管に有意なずれの生じないことが理論的実験的に確
かめられた。
とにある。まずのずれ変位の問題に対しては、テーパ
ー部の勾配、加工仕上粗さ、及び嵌合時の推力を調整す
ることにより解決した。即ち、通常の切削機による仕上
粗さ▽(JIS−B−0601「表面粗さ」表面粗さ区分の仕
上記号による)で、1/50〜1/200のテーパー接触部を設
けることにより、原管の弾性限度内曲げ載荷時に、継手
と原管に有意なずれの生じないことが理論的実験的に確
かめられた。
またの断面保持に関しては、継手と原管にずれが生じ
なければ当然断面は保持される。即ちの条件が満足さ
れていれば、弾性限度内での断面保持は達成されるが、
本発明では、その安全率をさらに高めるため、次のよう
な方法を用いた。
なければ当然断面は保持される。即ちの条件が満足さ
れていれば、弾性限度内での断面保持は達成されるが、
本発明では、その安全率をさらに高めるため、次のよう
な方法を用いた。
曲げ載荷時に最も応力が集中し局部変形を生じ易い個所
は、第3図に示した接触点a,b部である。そこで、継手
の局部変形を防止するため第3図の斜線部のように、継
手端部の内径を原管の外径より大きく形成し、継手のテ
ーパー部の長さを原管のテーパー部の長さより長く形成
し、接触点aの先の継手に非接触部を設けた。また杭の
局部変形を防止するために第4図、第5図および第6図
に示すように、原管1の先端部に補強円板10もしくは補
強中空円板12又は補強十字リブ13を嵌装して溶接しても
良い。さらに第7図、第8図および第9図に示すように
上記第4図〜第6図の補強に併せて、原管のテーパー終
端部内側に補強円板10,補強中空円板12又は補強十字リ
ブ13を挿入して溶接しても良く、またこれらを適宜組合
わせても良い。
は、第3図に示した接触点a,b部である。そこで、継手
の局部変形を防止するため第3図の斜線部のように、継
手端部の内径を原管の外径より大きく形成し、継手のテ
ーパー部の長さを原管のテーパー部の長さより長く形成
し、接触点aの先の継手に非接触部を設けた。また杭の
局部変形を防止するために第4図、第5図および第6図
に示すように、原管1の先端部に補強円板10もしくは補
強中空円板12又は補強十字リブ13を嵌装して溶接しても
良い。さらに第7図、第8図および第9図に示すように
上記第4図〜第6図の補強に併せて、原管のテーパー終
端部内側に補強円板10,補強中空円板12又は補強十字リ
ブ13を挿入して溶接しても良く、またこれらを適宜組合
わせても良い。
以上本発明の実施例について述べたが、本発明はこれに
限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で適宜変更し得ることはいうまでもない。
限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で適宜変更し得ることはいうまでもない。
次に本発明の継手を使用した模型杭の曲げ耐力を、模型
杭原管の曲げ耐力と比較した実験結果を示す。試験に用
いた模型杭は外径114.3mm、肉厚6.8mmの継目無管であ
り、これは地すべり防止杭として実際に用いられる外径
339.7mm、肉厚20mmの継目無管のおよそ0.3365倍の縮尺
となつている。また材質はJIS G 3444一般構造用炭素鋼
管に規定されたSTK 41である。
杭原管の曲げ耐力と比較した実験結果を示す。試験に用
いた模型杭は外径114.3mm、肉厚6.8mmの継目無管であ
り、これは地すべり防止杭として実際に用いられる外径
339.7mm、肉厚20mmの継目無管のおよそ0.3365倍の縮尺
となつている。また材質はJIS G 3444一般構造用炭素鋼
管に規定されたSTK 41である。
第10図は実験に使用した試験体の形状・寸法の一例であ
る。継手長Lは杭原管外径D2:114.3mmの3倍として342.
9mmをとつている。継手内周面テーパー勾配Iおよび杭
原管端部外周面の加工部のテーパー勾配IIは同じ値で1/
136である。また継手肉厚は第3図の接触点aにおける
継手肉厚t3が杭原管の肉厚t2と等しい6.8mmとなるよう
に設計している。原管先端と継手中央面との隙間l/2は
規定の10mmの縮尺倍の3.365mmとした。以上の結果継手
中央部の肉厚t4は8.03mm、原管の端部テーパー面の長さ
L′16.74mmとなる。第11図は曲げ試験装置の概要であ
る。また継手管6内に杭原管1を所定の推力をかけて挿
入し試験体とする。この試験体に支点治具16を取りつけ
てローラー支点17上にセツトする。試験体への載荷は、
30ton油圧ジヤツキ18を用いたが、載荷梁19の中央に載
荷された荷重は、ローラー20、ピン21、載荷治具22を介
して供試体に2点載荷され、試験体中央部が、504.7mm
の純曲げ区間23となる。試験に際しては、ロードセルに
よつて載荷重を、変位計によつて試験体各部の変位を、
ワイヤーストレインゲージによつて試験体各部のひずみ
を計測した。
る。継手長Lは杭原管外径D2:114.3mmの3倍として342.
9mmをとつている。継手内周面テーパー勾配Iおよび杭
原管端部外周面の加工部のテーパー勾配IIは同じ値で1/
136である。また継手肉厚は第3図の接触点aにおける
継手肉厚t3が杭原管の肉厚t2と等しい6.8mmとなるよう
に設計している。原管先端と継手中央面との隙間l/2は
規定の10mmの縮尺倍の3.365mmとした。以上の結果継手
中央部の肉厚t4は8.03mm、原管の端部テーパー面の長さ
L′16.74mmとなる。第11図は曲げ試験装置の概要であ
る。また継手管6内に杭原管1を所定の推力をかけて挿
入し試験体とする。この試験体に支点治具16を取りつけ
てローラー支点17上にセツトする。試験体への載荷は、
30ton油圧ジヤツキ18を用いたが、載荷梁19の中央に載
荷された荷重は、ローラー20、ピン21、載荷治具22を介
して供試体に2点載荷され、試験体中央部が、504.7mm
の純曲げ区間23となる。試験に際しては、ロードセルに
よつて載荷重を、変位計によつて試験体各部の変位を、
ワイヤーストレインゲージによつて試験体各部のひずみ
を計測した。
第12図は継手を用いない杭原管、第10図の寸法の継
手を用い、継手及び原管のテーパー部の仕上粗さを仕上
記号▽とした試験体、の2つを曲げ試験した場合に得ら
れた純曲げ区間中央断面の試験体変位(δ)と荷重
(P)の関係を表わすP・δ曲線である。図からわかる
ように、P・δ曲線から線形関係が失なわれる時の荷重
(PY)、及び純曲げ区間中央断面の変位がほぼ原管の
外径に等しい110mmに達した時の荷重(P110)で比較す
ると、の杭原管ではPY=5.99ton、P110=8.04tonで
あるがの継手を装着した試験体ではPY=6.47ton、P
110=8.82tonであり、PY、P110共に原管よりも継手を
装着した試験体の方が大きい。以上より継手部が原管と
同等以上の曲げ強度を有することが実験的に証明され
た。
手を用い、継手及び原管のテーパー部の仕上粗さを仕上
記号▽とした試験体、の2つを曲げ試験した場合に得ら
れた純曲げ区間中央断面の試験体変位(δ)と荷重
(P)の関係を表わすP・δ曲線である。図からわかる
ように、P・δ曲線から線形関係が失なわれる時の荷重
(PY)、及び純曲げ区間中央断面の変位がほぼ原管の
外径に等しい110mmに達した時の荷重(P110)で比較す
ると、の杭原管ではPY=5.99ton、P110=8.04tonで
あるがの継手を装着した試験体ではPY=6.47ton、P
110=8.82tonであり、PY、P110共に原管よりも継手を
装着した試験体の方が大きい。以上より継手部が原管と
同等以上の曲げ強度を有することが実験的に証明され
た。
〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、長さ
方向の略中央部から両端部にいくに従い拡径されたテー
パー部を内周面に有する鋼管からなる継手と、端部外周
面に前記テーパー部と同じ勾配で先細りのテーパー部を
有する鋼管からなる原管とを結合してなり、前記テーパ
ー部の勾配を継手、原管とも1/50〜1/200に形成し、前
記継手の長さを原管外径の2.0倍〜3.5倍として、前記継
手両端部の内径を前記原管の外径より大きく形成したの
で、継手部も原管と同様の曲げ強度を有し、また継手部
の局部変形を防止でき、現場に置ける施工が容易で、施
工時間も大幅に短縮でき、その上安価な地すべり防止杭
が得られるため、実施による効果は極めて大である。
方向の略中央部から両端部にいくに従い拡径されたテー
パー部を内周面に有する鋼管からなる継手と、端部外周
面に前記テーパー部と同じ勾配で先細りのテーパー部を
有する鋼管からなる原管とを結合してなり、前記テーパ
ー部の勾配を継手、原管とも1/50〜1/200に形成し、前
記継手の長さを原管外径の2.0倍〜3.5倍として、前記継
手両端部の内径を前記原管の外径より大きく形成したの
で、継手部も原管と同様の曲げ強度を有し、また継手部
の局部変形を防止でき、現場に置ける施工が容易で、施
工時間も大幅に短縮でき、その上安価な地すべり防止杭
が得られるため、実施による効果は極めて大である。
第1図から第9図までは本発明に係る図面、第10図から
第12図は試験に関する図面、第13図から第18図は従来技
術に関する図である。 第1図および第2図は本発明の継手の接合前および接合
後の正面図、第3図(a)はテーパー先端部の詳細図、
(b)はそのA部分の拡大図である。第4図、第5図お
よび第6図はその先端にそれぞれ補強円板、補強中空円
板および補強十字リブを設けた杭の正面図および平面
図、第7図、第8図および第9図はその先端とテーパー
終端部にそれぞれ補強円板、中空円板および補強十字リ
ブを設けた杭の正面図と平面図である。 第10図は試験体の寸法を示すための断面図、第11図は載
荷装置の正面図、第12図は試験結果を示すP・δ曲線図
である。 第13図は従来の突合せ溶接継手の正面図および断面図、
第14図および第15図は内装式はめ込み継手の接合前およ
び接合後の正面図と断面図、第16図及び第17図はカツプ
リング式継手の接合前および接合後の正面図と断面図、
第18図はフランジ式ボルト継手の正面図および断面図で
ある。 1は鋼管杭、2は突合せ溶接部、3は内装式はめ込み継
手、4は杭のテーパー面、5は継手のテーパー面、6は
カップリング、7はねぢ山、8はフランジ、9はボル
ト、10は補強円板、11は溶接部、12は補強中空円板、13
は補強十字リブ、16は支点治具、17はローラ支点、18は
油圧ジヤツキ、19は載荷梁、20はローラ、21はピン、22
は載荷治具、23は純曲げ区間。
第12図は試験に関する図面、第13図から第18図は従来技
術に関する図である。 第1図および第2図は本発明の継手の接合前および接合
後の正面図、第3図(a)はテーパー先端部の詳細図、
(b)はそのA部分の拡大図である。第4図、第5図お
よび第6図はその先端にそれぞれ補強円板、補強中空円
板および補強十字リブを設けた杭の正面図および平面
図、第7図、第8図および第9図はその先端とテーパー
終端部にそれぞれ補強円板、中空円板および補強十字リ
ブを設けた杭の正面図と平面図である。 第10図は試験体の寸法を示すための断面図、第11図は載
荷装置の正面図、第12図は試験結果を示すP・δ曲線図
である。 第13図は従来の突合せ溶接継手の正面図および断面図、
第14図および第15図は内装式はめ込み継手の接合前およ
び接合後の正面図と断面図、第16図及び第17図はカツプ
リング式継手の接合前および接合後の正面図と断面図、
第18図はフランジ式ボルト継手の正面図および断面図で
ある。 1は鋼管杭、2は突合せ溶接部、3は内装式はめ込み継
手、4は杭のテーパー面、5は継手のテーパー面、6は
カップリング、7はねぢ山、8はフランジ、9はボル
ト、10は補強円板、11は溶接部、12は補強中空円板、13
は補強十字リブ、16は支点治具、17はローラ支点、18は
油圧ジヤツキ、19は載荷梁、20はローラ、21はピン、22
は載荷治具、23は純曲げ区間。
Claims (4)
- 【請求項1】長さ方向の略中央部から両端部にいくに従
い拡径されたテーパー部を内周面に有する鋼管からなる
継手と、端部外周面に前記テーパー部と同じ勾配で先細
りのテーパー部を有する鋼管からなる原管とを結合して
なり、前記テーパー部の勾配を継手、原管とも1/50〜1/
200に形成し、前記継手の長さを原管外径の2.0倍〜3.5
倍とし、前記継手両端部の内径を前記原管の外径より大
きく形成したことを特徴とする地すべり防止杭。 - 【請求項2】前記継手及び原管のテーパー部を、該継手
に上下の原管を結合した時、対向する両原管の端部間に
20〜30mmの間隙が存在するように構成したことを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の地すべり防止杭。 - 【請求項3】前記原管の先端部に補強円板もしくは補強
中空円板または補強十字リブを取付けたことを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の地すべり防止杭。 - 【請求項4】前記原管の先端部とテーパー終端部にそれ
ぞれ補強円板もしくは補強中空円板または補強十字リブ
を取付けたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の地すべり防止杭。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59113142A JPH0713368B2 (ja) | 1984-06-04 | 1984-06-04 | 地すべり防止杭 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59113142A JPH0713368B2 (ja) | 1984-06-04 | 1984-06-04 | 地すべり防止杭 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60258322A JPS60258322A (ja) | 1985-12-20 |
JPH0713368B2 true JPH0713368B2 (ja) | 1995-02-15 |
Family
ID=14604629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59113142A Expired - Fee Related JPH0713368B2 (ja) | 1984-06-04 | 1984-06-04 | 地すべり防止杭 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0713368B2 (ja) |
-
1984
- 1984-06-04 JP JP59113142A patent/JPH0713368B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60258322A (ja) | 1985-12-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |