JPH07132605A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JPH07132605A
JPH07132605A JP30341893A JP30341893A JPH07132605A JP H07132605 A JPH07132605 A JP H07132605A JP 30341893 A JP30341893 A JP 30341893A JP 30341893 A JP30341893 A JP 30341893A JP H07132605 A JPH07132605 A JP H07132605A
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JP
Japan
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substrate
resin layer
thick film
common electrode
layer
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JP30341893A
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Yukihisa Koizumi
幸久 小泉
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2枚の基板間の密着性を改善し、接合品質、
製作歩留まりを向上し、良好なインクジェットヘッドを
提供する。 【構成】 第1の基板1上にガラス層15を形成し、そ
の上に発熱素子14、アドレス電極12、共通電極13
と、保護層16、発熱素子保護層17等を積層し、パタ
ーニングし、さらに、厚膜樹脂層3を成膜して、ピット
9a,9bを形成する。共通電極13は、ダミーピット
9bのパターン端位置から離れた位置に配設する。ダミ
ーピット9bのパターン端と、共通電極13の上部の厚
膜樹脂層3が凸部20、23となり、高低差が減少して
平坦性が向上する。これにより、第1の基板1と第2の
基板2との密着接合状態が良くなり、作成歩留まりが向
上し、インク噴射特性がより安定化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを噴射して記録
を行なうインクジェット記録装置に用いるインクジェッ
トヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より知られているインクジェットヘ
ッドの構造としては、例えば、特開昭62−33648
号公報や、特開平1−148560号公報に記載された
ものがある。図4は、一般的なインクジェットヘッドの
外観の説明図である。図中、1は第1の基板、2は第2
の基板、3は厚膜樹脂層、4はノズル、5はインク流入
口、6はワイヤボンディング、7はインク滴である。第
1の基板1には、ノズル4に対応して発熱素子が配置さ
れ、それぞれの発熱素子に電力を供給する電極が配設さ
れている。電極により電力の供給された発熱素子はイン
クを加熱し、インク中に気泡を発生させる。電極への電
力の供給は、ワイヤボンディング6を介して行われる。
発熱素子、電極の配設された第1の基板1の上層には、
絶縁膜、保護層などが形成され、さらに上層に厚さ10
〜100μm程度の厚膜樹脂層3が形成されている。発
熱素子の上部の厚膜樹脂層3には、発熱素子の発熱によ
って発生する気泡の成長方向を規定する、ピットと呼ば
れる凹部が形成されている。また、例えば、特開平1−
148560号公報に記載されているように、インク流
入口5とインク流路を結ぶ、バイパスピットと呼ばれる
凹部を形成する場合もある。厚膜樹脂層3として感光性
樹脂が用いられ、例えば、フォトマスクなどを用いて凹
部がパターニングされる。第2の基板2には、複数のノ
ズル4となるインク流路が形成されている。また、イン
クの取入口となるインク流入口5が設けられている。記
録のためのインクは、インク流入口5から入り、内部の
インク流路を通って、ノズル4からインク滴7として吐
出される。
【0003】図5は、一般的なインクジェットヘッドの
作成方法の説明図である。図中、8は切断ラインであ
る。図4に示したように、インクジェットヘッドは、第
1の基板1と第2の基板2から構成される。第1の基板
1、第2の基板2とも、図5に示すように、ヘッド要素
を多数配置した第1基板1のウェハと第2基板2のウェ
ハを接着剤で接合し、接合後、切断ライン8に沿って切
断分離して、個々のインクジェットヘッドを作成してい
る。
【0004】接着剤によって2枚の基板を接合する場
合、ノズル内が接着剤で埋まらないように薄く、例え
ば、1μm前後の厚さで接着剤を塗布し、かつ設計どお
りの流路形状を形成し、インク漏れなどが起こらないよ
うに、2枚の基板間を隙間なく密着させる必要がある。
しかし、実際には、2枚の基板間を接合すると、密着不
良が発生し、インクジェットヘッドの歩留りの低下及び
寿命の低下を引き起こしている。
【0005】この2枚の基板間の密着不良の原因の一つ
として、厚膜樹脂層である感光性樹脂の平坦性の悪さが
ある。感光性樹脂層を平坦に塗布しても、パターニング
し、硬化させると、パターニング除去した端部が盛り上
がるという現象がある。この盛り上がり部分が第2の基
板に当接し、他の部分と第2の基板との間に隙間が生じ
てしまう。
【0006】この盛り上がりを避けるため、例えば、特
開平4−357041号公報では、第2の基板の、厚膜
樹脂層の盛り上りが発生する部分に対応する部分に凹部
を設け、盛り上り部分が第2の基板に当接しないように
して、密着性を高めている。また、例えば、特開平5−
24203号公報には、第2基板の接合領域の広い部分
に多数の凹部を設け、接着剤の多数の盛り上り部を形成
して接合面積を広くすることが記載されている。
【0007】このような技術により、2枚の基板間の密
着性は改善されたものの、まだ完全ではなく、ときに
は、図6、図7に示すようなノズル面の密着不良12が
発生した。図6、図7は、2枚の基板間の密着不良の状
態の説明図である。図6は平面図、図7はA−A’断面
図である。図中、図4と同様の部分には同じ符号を付し
て説明を省略する。9はピット、9bはダミーピット、
10は接合領域、11は接着剤である。図6において、
ピット9の列の端部の接合領域10以外はほとんどが接
合不良の状態となっている。このとき、ノズル部分は、
図7に示すように、厚膜樹脂層3と第2の基板2とが接
合されず、それぞれのインク流路が形成されていない。
この状態では、インクジェットヘッドとして使用するこ
とはできない。
【0008】図8は、従来のインクジェットヘッドの構
造の説明図である。図8(A)は平面図、図8(B)は
A−A’断面図である。図中、図4、図6、図7と同様
の部分には同じ符号を付して説明を省略する。12はア
ドレス電極、13は共通電極、14は発熱素子、15は
ガラス層、16は保護層、17は発熱素子保護層、18
はピット間壁、19はチャネル溝、20は凸部、21は
低部、22はダイシング切断領域である。
【0009】図8(B)に示すように、第1の基板1上
には、絶縁性を有するガラス層15が設けられている。
図5でも述べたように、複数のインクジェットヘッドを
ウェハ上に作成し、ダイシングにより切断するが、ノズ
ル切断品質を向上させるため、図8(A)に示すよう
に、ダイシング切断領域22にはガラス層を露出させな
い構造にしてある。
【0010】ガラス層15の上に、インクを吐出するノ
ズルに対応して発熱素子14が配置され、発熱素子14
にアドレス電極12及び共通電極13が接続されてい
る。図8(A)では、下側がインク吐出方向である。発
熱素子14のインク吐出側に共通電極13が、インク供
給口側にアドレス電極12が、それぞれ接続されてい
る。発熱素子14の駆動を行なう駆動回路等への配線
は、インクジェットヘッドの後方あるいは側方から行な
うので、共通電極13はこの例では後方側、すなわち、
図中上方へ向けて配線されている。
【0011】発熱素子14の上層には、発熱素子保護層
17が、また、アドレス電極12、共通電極13など、
他の部分には保護層16が形成される。さらに、その上
層には、厚膜樹脂層3が形成される。そして、発熱素子
14の上部の厚膜樹脂層3にピット9aが設けられる。
このとき、端部のノズルは吐出不良が発生しやすいた
め、吐出を目的としないノズル、及び、ダミーピット9
bが設けられる。従来のインクジェットヘッドでは、共
通電極13が、図8(B)に示すように、このダミーピ
ット9bの端部を通過している。
【0012】一方、第2の基板2には、チャネル溝19
が形成される。このチャネル溝19も、吐出を目的とし
ないダミーピット9bに対応したチャネル溝が形成され
ている。この第2の基板2に接着剤11を塗布し、第1
の基板と接合している。
【0013】このような従来のインクジェットヘッドに
おいては、図8(B)に示したように、厚膜樹脂層3の
表面は、ダミーピット9bの端部、すなわち、図6の接
合領域10に凸部20が形成され、この部分が最も凸で
あることが判明した。すなわち、ピット列の端部となる
ダミーピット9bの端部は、パターンエッジであるため
凸となるとともに、共通電極13が重なっているため、
さらに盛り上がってしまう。ピット間壁18はパターン
エッジのため、多少凸になる程度である。そして、ヘッ
ド端近くでは、低部21が形成された。厚膜樹脂層3が
このような形状となるため、ダミーピット9bの端部に
形成された共通電極13上の凸部20は、第2の基板2
と密着し接合していても、ピット間壁18やヘッド端近
くの低部21が密着接合不良になることがあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、2枚の基板間の密着性を改
善し、接合品質、製作歩留まりを向上し、良好なインク
ジェットヘッドを提供することを目的とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の発熱素
子と該発熱素子に電力を供給する電極が配設されその上
部に厚膜樹脂層を形成し少なくとも前記発熱素子上部の
前記厚膜樹脂層に凹部がパターン形成された第1の基板
と、インクの流路となる溝を形成した第2の基板を接合
して作成したインクジェットヘッドにおいて、前記第1
の基板と前記第2の基板の接合面積が広い部分では、前
記厚膜樹脂層に形成された凹部のパターン端以外の部分
の前記厚膜樹脂層の下層に凸部を配置したことを特徴と
するものである。
【0016】
【作用】本発明によれば、接合面積が広い部分で、厚膜
樹脂層に形成された凹部、すなわちピットのパターン端
以外の部分の厚膜樹脂層の下層に凸部を配置しているの
で、ピットのパターン端のみが他より凸となって密着不
良となることはない。また、下層に配置した凸部によ
り、厚膜樹脂層がやや凸となるため、広い接合面積を確
保することができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明のインクジェットヘッドの第
1の実施例の説明図である。図中、図8と同様の部分に
は同じ符号を付して説明を省略する。23は凸部であ
る。まず、第1の基板1は、LSI等の製造装置、製造
方法を用いて作成される。第1の基板1の材質は、シリ
コンである。第1の基板1上に、蓄熱層または絶縁層と
なるガラス層15を形成する。ガラス層15は、例え
ば、熱酸化膜、SiO2、PSGなどで構成される。ガ
ラス層15の上に、発熱素子14、アドレス電極12、
共通電極13と、保護層16、発熱素子保護層17等を
積層し、パターニングする。発熱素子14は、ポリシリ
コン抵抗体等で構成される。アドレス電極12、共通電
極13は、アルミニウム等で構成される。共通電極13
は、発熱素子14の同時駆動を行なうため、電流を1ア
ンペア程度流すように設計されており、厚さは1〜2μ
m程度である。共通電極13は、図1(A)に示すよう
に、ダミーピット9bとヘッド端部の接合面積の大きい
部分で、ダミーピット9bのパターン端位置と共通電極
13の配置位置との距離Wを100μm以上離して構成
している。発熱素子保護層17は、窒化シリコン、タン
タル等で構成される。保護層16は、ガラス層15と同
様の材料により構成することができる。これらの層が積
層、パターニングされた後、厚膜樹脂層3として、感光
性ポリイミドをスピンコートし、フォトリソ加工して、
硬化後の膜厚が20〜50μmになるようにする。
【0018】次に、第2の基板2は、シリコンから構成
される。第2の基板2上に、窒化膜、熱酸化膜等でマス
クを形成する。そして、KOH溶液の中で結晶方位に依
存した選択的エッチング、すなわち、異方性エッチング
(ODE)を施し、チャネル溝40や他のインク流路を
形成する。チャネル溝が形成された第2基板に、例え
ば、特開昭63−34152号公報に記載されている方
法で、接着剤11を転写塗布する。接着剤11として
は、エポキシ系とシランカップリング剤等が用いられ
る。接着剤の転写塗布厚は、1μm前後である。その
後、第1の基板1と第2の基板2は、例えば、特開昭6
1−230954号公報に記載されているような、赤外
線アライメント法等を用いて整合し、加圧加熱し、密着
させ、接着剤を硬化する。
【0019】このようにして、両基板を接合すると、図
1(B)に示した状態となる。共通電極13に対応した
厚膜樹脂層3の凸部23が、ピット列端部の凸部20と
分離して発生するので、凸部20が特別高くなることは
なく、また、凸部23により密着性が良好になった。ま
た、ピット間壁18の部分も、接着剤11により良好に
接合することができる。この実施例の場合、ヘッド端部
の厚膜樹脂層のダレにより、低部21が発生して、多
少、ヘッド端部の接合不良が発生しているが、インク流
路部分の接合は良好であり、インク噴射に影響するもの
ではない。
【0020】図2は、本発明のインクジェットヘッドの
第2の実施例の説明図である。図中、図1と同様の部分
には同じ符号を付して説明を省略する。24は凸部であ
る。この実施例では、共通電極13をヘッド端部付近の
位置に配設した例を示している。このように共通電極1
3を配設することにより、ピット列端部の凸部20の高
さが従来より減少するとともに、共通電極13の配設に
よる盛り上りによって、ヘッド端部付近に発生していた
厚膜樹脂層3のダレによる低部が補われ、多少の凸部2
4が形成されることになる。これにより、ピット列端部
からヘッド端部に至る接合面積の広い部分は、中程が多
少凹部となるものの、良好な接合性を確保することがで
きる。
【0021】図3は、本発明のインクジェットヘッドの
第3の実施例の説明図である。図中、図1、図2と同様
の部分には同じ符号を付して説明を省略する。25はパ
ターンである。この実施例では、図1に示した第1の実
施例のインクジェットヘッドにおいて、ヘッド端部付近
の位置に、電極と同じ材質のパターン25を設置したも
のである。このパターン25は、例えば、寸法100×
200μm程度とすることができる。このパターン25
の厚さに対応した盛り上りにより、第2の実施例と同
様、厚膜樹脂層3のダレによる凹みを補い、凸部35が
形成されるので、ヘッド端部22の接合も完全になり、
接合強度、シーリング効果が改善された。
【0022】パターン25としては、必ずしも電極と同
じ材質のものを用いなくてもよいが、電極と同じ材料を
用いる方が有利である。理由としては、電極が他の層よ
り厚く、電極用フォトリソマスクの変更のみで凸部を形
成でき、新たな層を追加積層する必要もなく、コストア
ップしないなどの利点がある。また、ヘッド端部にアル
ミパターンを設けても悪影響がない。
【0023】パターン25を電極と同じ材料で形成しな
い場合には、他の材料を用いて凸部を形成するか、ある
いは、他の層または基板の厚さを増加させ、凸状部を形
成するように構成することも可能である。
【0024】パターン25は、図3の例では電極とは電
気的に切り離された凸部として形成されているが、電気
的に並列に接続された電極の一部として形成することも
できる。また、パターン25は、複数本設けることもで
きる。さらに、共通電極13の幅を、ヘッド端部まで広
げ、幅の広い共通電極13がパターン25の役割も有す
るように構成することも可能である。これらの共通電極
13及びパターン25の形状は、電極形成時のフォトリ
ソマスクを変更すればよい。
【0025】上述の各実施例では、厚膜樹脂層の下層
に、例えば、電極の配置位置を変えることによって凸部
を形成し、厚膜樹脂層の厚さを調整している。この原理
について、厚膜樹脂層として感光性樹脂を用いた場合を
例にして説明する。
【0026】一般に、感光性樹脂は、膜厚が数十μmの
時に、完全加熱硬化するとパターニングエッジが数〜1
0μm位盛り上がる。この盛り上がり量は、硬化条件に
よって、多少減少させ、改善することができる。また、
盛り上がり量は、パターンの大きさに依存し、小さいパ
ターンを除去した方が、盛り上がり量が小さいという性
質がある。数十μm程度のピットパターンでは、1μm
前後の盛り上がりが残る。
【0027】次に、感光性樹脂はガスを出して硬化する
ため、硬化後は膜厚が減少し、硬化前の膜厚の50〜8
0%になる。そのため、塗布時に感光性樹脂の表面が平
らでも、下地基板の凹凸の影響により感光性樹脂の膜厚
が違う場合、硬化後は感光性樹脂の表面に下地基板の凹
凸に対応した凹凸が発生してしまう。例えば、膜厚が2
μm違い、膜残存率が50%ならば、硬化後の膜厚は1
μm違うことになる。
【0028】感光性樹脂は、スピンコートによって下地
基板の凹凸をレベリングし、平らに被覆する性質を持っ
ているが、このレベリングの性質は、下地基板の凹凸の
寸法に依存し、膜厚が数十μmで、下地基板の凹凸の長
さが数十μm以下の場合にはレベリングしやすいが、下
地基板の凹凸の長さが数百μm程度に大きくなるとレベ
リング機能がなくなる。
【0029】これらの感光性樹脂の性質を理解すること
によって、従来のインクジェットヘッドの密着不良メカ
ニズムが理解できる。すなわち、共通電極の厚さは1〜
2μm程度であり、下地基板の凸部に相当する。したが
って、感光性樹脂のレベリング程度と硬化時の膜の減少
分とによって0.5〜1μm程度の凸状部が電極に対応
した位置に発生する。そして、この電極の位置に感光性
樹脂のパターンエッジの盛り上がりが重なると、さらに
0.5〜2μm程度、凸状部が付加される。結局、従来
のインクジェットヘッドの構成では、これらのことが考
慮されていなかったため、ピット列端部が1〜3μmも
凸状となり、基板の密着を妨げていた。したがって、ピ
ット列端部の盛り上がり領域と、電極に対応する凸状部
が重ならないように配置すれば、感光性厚膜樹脂の平坦
性が向上することになる。このような見地から、図1に
示した第1の実施例では、共通電極をピット列端部から
離れた位置に配置している。このような配置により、従
来、厚膜樹脂の凹凸が1〜3μmであるのが、1μm以
下にすることができる。
【0030】一方、ヘッド端部に相当するヘッド要素間
のダイシング切断領域には、切断品質を向上させるた
め、熱酸化膜、PSG、SiO2 などのガラス層か除去
されている。ガラス層を除去した領域は、下地基板の凹
部の深さが2〜4μmになり、しかも、この領域は幅が
数百μm前後、長さは基板寸法と同じレベルである。し
たがって、感光性樹脂を塗布した時のレベリング機能が
期待できなく、ガラス層の端部を中心にダレが生じ、感
光性樹脂の表面が凹み傾向になる。そのため、厚めの
層、例えば、電極材料をヘッド端部付近にパターン形成
すれば、下地基板の電極の凸形状の影響が、ヘッド端部
の凹み傾向を補う役目をし、ヘッド端部においても、平
坦性を向上することができる。図2に示した第2の実施
例では、共通電極をヘッド端部に配置することにより、
ヘッド端部の凹みを補い、平坦性を確保している。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、接合面積の広い部分において、厚膜樹脂層の
凹部のパターン端以外の部分の前記厚膜樹脂層の下層
に、例えば、電極等の凸部を配置したので、凹部のパタ
ーン端の凸部が減少して高低差が小さくなり、厚膜樹脂
層の平坦性を向上させることができる。また、ヘッド端
部の厚膜樹脂層の下部に凸部を配置することにより、ヘ
ッド端部においても厚膜樹脂層の平坦性を向上させるこ
とができる。その結果、第1の基板と第2の基板の密着
接合状態が良くなり、作成歩留まりが向上し、インク噴
射特性がより安定化するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットヘッドの第1の実施
例の説明図である。
【図2】 本発明のインクジェットヘッドの第2の実施
例の説明図である。
【図3】 本発明のインクジェットヘッドの第3の実施
例の説明図である。
【図4】 一般的なインクジェットヘッドの外観の説明
図である。
【図5】 一般的なインクジェットヘッドの作成方法の
説明図である。
【図6】 2枚の基板間の密着不良の状態の平面図であ
る。
【図7】 2枚の基板間の密着不良の状態の断面図であ
る。
【図8】 従来のインクジェットヘッドの構造の説明図
である。
【符号の説明】
1 第1の基板、2 第2の基板、3 厚膜樹脂層、4
ノズル、5 インク流入口、6 ワイヤボンディン
グ、7 インク滴、8 切断ライン、9,9aピット、
9b ダミーピット、10 接合領域、11 接着剤、
12 アドレス電極、13 共通電極、14 発熱素
子、15 ガラス層、16 保護層、17発熱素子保護
層、18 ピット間壁、19 チャネル溝、20,2
3,24凸部、21 低部、22 ダイシング切断領
域、25 パターン。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発熱素子と該発熱素子に電力を供
    給する電極が配設されその上部に厚膜樹脂層を形成し少
    なくとも前記発熱素子上部の前記厚膜樹脂層に凹部がパ
    ターン形成された第1の基板と、インクの流路となる溝
    を形成した第2の基板を接合して作成したインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記第1の基板と前記第2の基板の
    接合面積が広い部分では、前記厚膜樹脂層に形成された
    凹部のパターン端以外の部分の前記厚膜樹脂層の下層に
    凸部を配置したことを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002144572A (ja) * 2000-11-07 2002-05-21 Sony Corp プリンタ、プリンタヘッド及びプリンタヘッドの製造方法
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