JPH08187856A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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JPH08187856A
JPH08187856A JP126595A JP126595A JPH08187856A JP H08187856 A JPH08187856 A JP H08187856A JP 126595 A JP126595 A JP 126595A JP 126595 A JP126595 A JP 126595A JP H08187856 A JPH08187856 A JP H08187856A
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豊 森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2枚の基板間の密着性を改善し、接合品質と
作成歩留まりを向上させることができる良好なインクジ
ェット記録ヘッドを提供する。 【構成】 第1の基板1に蓄熱層8が設けられ、発熱素
子7がパターン形成されている。層間絶縁層9は、ヒー
タ部の除去部15とコンタクト部の除去部16を除いて
形成され、発熱素子7のヒータ部の上層に保護膜11
が、また、共通電極6など、他の部分には保護層10が
形成されている。厚膜樹脂層3には、ピット4aとダミ
ーピット4bが設けられている。第2の基板2には、チ
ャネル溝13a,13bが形成され、この第2の基板2
に接着剤5を塗布して、第1の基板1と接合する。ダミ
ーピット下部の保護層10を除去することにより、厚膜
樹脂層の下地に凹部が形成され、ダミーピット端部の厚
膜樹脂層の凸部14が凹部に相殺されて小さくなり、基
板間の密着不良が生じることがなくなった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを噴射して記録
を行なうインクジェット記録装置に用いるインクジェッ
ト記録ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より知られているインクジェット記
録ヘッドの構造としては、例えば、特開昭62−336
48号公報や、特開平1−148560号公報に記載さ
れたものがある。図5は、一般的なインクジェット記録
ヘッドの外観の説明図である。図中、1は第1の基板、
2は第2の基板、3は厚膜樹脂層、20はノズル、21
はインク流入口、22はワイヤボンディング、23はイ
ンク滴である。第1の基板1には、ノズル20に対応し
て発熱素子が配置され、それぞれの発熱素子に電力を供
給する電極が配設されている。電極により電力の供給さ
れた発熱素子はインクを加熱し、インク中に気泡を発生
させる。電極への電力の供給は、ワイヤボンディング2
2を介して行なわれる。発熱素子、電極の配設された第
1の基板1の上層には、絶縁膜、保護層などが形成さ
れ、さらに上層に厚さ10〜100μm程度の厚膜樹脂
層3が形成されている。発熱素子の上部の厚膜樹脂層3
には、発熱素子の発熱によって発生する気泡の成長方向
を規定する、ピットと呼ばれる凹部が形成されている。
また、例えば、特開平1−148560号公報に記載さ
れているように、インク流入口2とインク流路を結ぶ、
バイパスピットと呼ばれる凹部を形成する場合もある。
厚膜樹脂層3として感光性樹脂が用いられ、例えば、フ
ォトマスクなどを用いてピットがパターン形成される。
第2の基板2には、複数のノズル20となる溝が形成さ
れている。また、インクの取入口となるインク流入口2
1が設けられている。記録のためのインクは、インク流
入口21から入り、内部のインク流路を通って、ノズル
20からインク滴23として吐出される。
【0003】図6は、一般的なインクジェット記録ヘッ
ドの作成方法の説明図である。図中、23は切断ライン
である。図5に示したように、インクジェット記録ヘッ
ドは、第1の基板1と第2の基板2から構成される。第
1の基板1、第2の基板2とも、シリコン基板を用い
て、ヘッド要素を多数配置した第1基板1のウェハと第
2基板2のウェハを接着剤で接合し、接合後、切断ライ
ン23に沿って切断分離して、個々のインクジェット記
録ヘッドを作成している。
【0004】接着剤によって2枚の基板を接合する場
合、ノズル内が接着剤で埋まらないように薄く、例え
ば、1μm前後の厚さで接着剤を塗布し、かつ設計どお
りの流路形状を形成し、インク漏れなどが起こらないよ
うに、2枚の基板間を隙間なく密着させる必要がある。
しかし、実際には、2枚の基板間を接合すると、密着不
良が発生し、インクジェット記録ヘッドの歩留りの低下
及び寿命の低下を引き起こしている。
【0005】この2枚の基板間の密着不良の原因の一つ
として、厚膜樹脂層である感光性樹脂層の平坦性の悪さ
がある。感光性樹脂層を平坦に塗布しても、パターニン
グし、硬化させると、パターニング除去した端部が盛り
上がるという現象がある。この盛り上がり部分が第2の
基板に当接し、盛り上がり部分以外の部分と第2の基板
との間に隙間が生じてしまう。
【0006】この盛り上がりを避けるため、特願平5−
303418号において、厚膜樹脂層の凹部のパターン
端以外の部分に凸部を配置するようにして、厚膜樹脂層
の平坦性を向上し、第1の基板と第2の基板の密着接合
状態の改良を行なうことを提案している。
【0007】図4は、厚膜樹脂層を有する従来のインク
ジェット記録ヘッドの構造の説明図である。図4(A)
は透視的に見た平面図、図4(B)はA−A線断面図で
ある。図中、1は第1の基板、2は第2の基板、3は厚
膜樹脂層、4aはピット、4bはダミーピット、5は接
着剤、6は共通電極、7は発熱素子、8は蓄熱層、9は
層間絶縁層、10は保護層、11は保護膜、12はピッ
ト間壁、13a,13bはチャネル溝、14は厚膜樹脂
層の凸部、15はヒータ部の層間絶縁層除去部、16は
コンタクト部の層間絶縁層除去部、17はヒータ部の保
護層除去部である。なお、図4(A)においては、チャ
ネル溝や接着剤は省略して図示していない。ピット4a
およびダミーピット4bは、厚膜樹脂層3の除去部とし
てパターン形成されたものである。
【0008】第1の基板1の表面に、酸化シリコン層
(ガラス層)の蓄熱層8が設けられ、その上に、発熱素
子7がパターン形成されている。PSG等を用いた層間
絶縁層9は、ヒータ部の層間絶縁層除去部15とコンタ
クト部の層間絶縁層除去部16を除いて形成されてい
る。発熱素子7のヒータ部の上層には発熱素子部の保護
膜11が、また、共通電極6など、他の部分には保護層
10が形成されている。さらに、その上層には、厚膜樹
脂層3が形成されている。そして、発熱素子7の上部の
厚膜樹脂層3には、発熱素子7の発熱によって発生する
気泡の成長方向を規定するピット4aが設けられてい
る。
【0009】発熱素子7は複数のチャネル溝13aに対
応して複数設けられ、その端部には、吐出不良の発生を
防止するため、吐出を目的としないチャネル溝13bに
対応したダミーピット4bが設けられている。ダミーピ
ット4bには、発熱素子部と同じ保護膜11も設けられ
ている。
【0010】一方、第2の基板2には、チャネル溝13
a,13bが形成されている。チャネル溝13aは、イ
ンクを吐出するためのノズルを形成し、チャネル溝13
bは、吐出を目的としないダミーピット4bに対応した
ダミーノズルを形成している。この第2の基板2に接着
剤5を塗布して、第1の基板と接合している。
【0011】このような従来のインクジェット記録ヘッ
ドにおいては、図4(B)に示したように、厚膜樹脂層
3の表面は、ダミーピット4bの端部側に凸部14が形
成され、この部分が最も凸となる。すなわち、ピット列
の端部となるダミーピット4bは、共通電極6を被覆す
るための大きな厚膜樹脂層3の形成領域と接している。
厚膜樹脂層3のキュア工程時には、厚膜樹脂層3の体積
収縮によるパターンエッジの盛り上がりが生じて凸部1
4となるが、厚膜樹脂層3を形成する面積が大きいほど
収縮量が大きいため、この盛り上がり量が大きくなる。
【0012】ピット列の端部となるダミーピット4b
は、大きな厚膜樹脂層形成領域と接しているために、そ
の端部で盛り上がり量が大きいが、ピット間壁12で
は、パターンエッジのために多少凸になる程度である。
接着剤5の厚さが1μm前後であるのに対し、この厚膜
樹脂層の表面凹凸の段差が1〜1.5μmもあるため、
凸部14が第2の基板2と密着して接合していても、ピ
ット間壁12では密着が不十分で接合不良になることが
あり、インク流路が形成されず、インクジェット記録ヘ
ッドとして使用することはできなくなるという問題があ
った。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、2枚の基板間の密着性を改
善し、接合品質と作成歩留まりを向上させることができ
る良好なインクジェット記録ヘッドを提供することを目
的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、発熱素子上部
の厚膜樹脂層に、凹部がパターン形成された第1の基板
と、インクの流路となる溝を形成した第2の基板とを接
合して作成したインクジェット記録ヘッドにおいて、前
記厚膜樹脂層のダミーピット部では、少なくとも保護層
を除去したことを特徴とするものである。
【0015】また、前記厚膜樹脂層のダミーピット部で
は、少なくとも層間絶縁層を除去することも特徴とする
ものである。
【0016】また、前記厚膜樹脂層のダミーピット部で
は、少なくとも蓄熱層を除去することも特徴とするもの
である。
【0017】
【作用】本発明によれば、ダミーピット部では、少なく
とも保護層を除去することにより、厚膜樹脂層の下地に
凹部が形成され、ダミーピット端部の凸部が相殺され
る。これによって、厚膜樹脂層の表面平坦性が改善さ
れ、基板間の密着不良が生じない。
【0018】また、少なくともダミーピット部の層間絶
縁膜を除去することにより、厚膜樹脂層の下地に凹部が
形成され、ダミーピット端部の凸部が相殺される。これ
よって、厚膜樹脂層の表面平坦性が形成され、基板間の
密着不良が生じない。
【0019】また、少なくともダミーピット部の蓄熱層
を除去することにより、厚膜樹脂層の下地に凹部が形成
され、ダミーピット端部の凸部が相殺される。これよっ
て、厚膜樹脂層の表面平坦性が形成され、基板間の密着
不良が生じない。
【0020】
【実施例】図1は、本発明のインクジェット記録ヘッド
の第1の実施例の説明図であり、図1(A)は透視的に
見た平面図、図1(B)はA−A線断面図である。図
中、図4と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略
する。図4と同様に、図1(A)においては、チャネル
溝や接着剤は省略して図示していない。
【0021】まず、第1の基板1は、LSI等の製造装
置、製造方法を用いて作成される。第1の基板1の材質
は、図6で説明したように、シリコンである。第1の基
板1の表面に、蓄熱層8となる酸化シリコン層(ガラス
層)を1〜1.5μmの厚さに形成する。酸化シリコン
(SiOx)層は、例えば、シリコン基板の表面を熱酸
化させて形成することができるほか、NSG(Non
Doped Sillicate Glass)、BP
SG(Boron Phospho Sillicat
e Glass)、PSG(Phospho Sill
icate Glass)などを、大気CVD(化学気
相成長)法、熱CVD法、減圧CVD法、プラズマCV
D法、スパッタリング法などにより形成することができ
る。蓄熱層8の上に、発熱素子7を形成する発熱素子
層、層間絶縁層9、共通電極6を形成する共通電極層、
保護層10、発熱素子部の保護膜11等を、例えば、各
種CVD法や、スパッタリング法などにより積層し、パ
ターニングする。
【0022】保護層10は、この実施例では、ダミーピ
ット4bの下部における部分は、除去されている。した
がって、図4(B)と比較すると良く分かるように、ダ
ミーピットの底部に厚膜樹脂層3の端部が入り込んでい
る。すなわち、保護層10の端部が、ダミーピット4b
より後退して形成されている。
【0023】発熱素子7は、例えば、ポリシリコン、ホ
ウ化ハフニウム、窒化タンタル等の抵抗体で構成され、
厚さは、0.5μmとした。共通電極7は、例えば、ア
ルミニウム等で構成される。共通電極6は、複数の発熱
素子7の同時駆動を行なうため、電流を少なくとも1ア
ンペア以上流すように設計されており、厚さは1〜2μ
m程度である。
【0024】発熱素子部の保護膜11は、酸化シリコ
ン、窒化シリコン、タンタル等を、単層、または複数の
層を積層して構成し、厚さは0.5μmとした。この実
施例では、シリコン窒化物による絶縁性保護膜と、その
上にタンタルによる金属保護膜の2層構造とした。層間
絶縁層9と保護層10は、蓄熱層8と同様の材料により
構成し、厚さはそれぞれ0.5μmと1〜1.5μmと
した。
【0025】ヒータ部の層間絶縁層除去部15は、発熱
素子7の表面からインクへの熱伝導を良くするためと、
発熱素子層と個別電極との電気的接続のために形成され
たものであり、コンタクト部の層間絶縁層除去部16
は、発熱素子層と共通電極層を電気的に接続するために
形成されたものである。また、ヒータ部の保護層除去部
17は、発熱素子7の表面からインクへの熱伝導を良く
するために形成されたものである。
【0026】これらの層が積層、パターニングされた
後、厚膜樹脂層3として、感光性ポリイミドをスピンコ
ートして、フォトリソ加工して、硬化後の膜厚が30μ
mになるようにする。ピットの配列方向の配列ピッチは
85μmとした。ピットの寸法は、インク噴射方向は1
20μm、ピット配列方向は60μmとした。
【0027】次に、第2の基板2は、シリコン基板から
構成される。第2の基板2上に、酸化シリコン、窒化シ
リコン膜等でマスクを形成する。そして、KOH水溶液
の中で結晶方位に依存した選択的エッチング(ODE)
を施し、チャネル溝40や他のインク流路,インクリザ
ーバ等を形成する。選択エッチングによって形成される
チャネル溝は、断面が三角形状である。図1(B)のチ
ャネル溝13a,13bの断面は、やや斜めになってい
るように図示されているが、この図は、横方向の寸法に
比べて縦方向の寸法を拡大して図示したために、このよ
うな形状で図示されたものであり、実際のチャネル溝
は、正三角形に近い断面形状である。しかし、図1
(B)を含め、各図における各層の寸法の比率が正確に
図示されたものではない。また、説明中の数値も一例を
示したものであり、この値に限られるものではない。
【0028】チャネル溝が形成された第2の基板に、例
えば、特開昭63−34152号公報に記載されている
方法で、剥離紙に塗布した接着剤5を転写塗布する。接
着剤5としては、エポキシ系とシランカップリング材等
が用いられる。接着剤の転写塗布厚は、1μm前後であ
る。
【0029】その後、第1の基板1と第2の基板2は、
例えば、特開昭61−230954号公報に記載されて
いるような、赤外線アライメント法等を用いて整合し、
加圧加熱し、密着させ、接着剤を硬化する。
【0030】このようにして、両基板を接合すると、図
1(B)に示した状態となる。ダミーピット下部の保護
層10を除去することにより、厚膜樹脂層の下地に1〜
1.5μmの凹部が形成され、ダミーピット端部の凸部
14が凹部に相殺されて小さくなっている。したがっ
て、厚膜樹脂層3の表面平坦性が改善され、表面凹凸の
段差がほぼ無視できるようになり、基板間の密着不良が
生じることがなくなった。
【0031】図2は、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドの第2の実施例の説明図であり、図2(A)は透視的
に見た平面図、図2(B)はA−A線断面図である。図
中、図1,図4と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。図1,図4と同様に、図2(A)において
は、チャネル溝や接着剤は省略して図示していない。
【0032】この実施例では、ダミーピット4bの下部
において、層間絶縁層9を除去している。保護層10の
代わりに層間絶縁層9を除去した点が、第1の実施例と
異なっている。ダミーピット4bの下部の層間絶縁層9
を除去することにより、厚膜樹脂層3の下地に0.5μ
m程度の凹部が形成され、ダミーピット端部の凸部14
が凹部に相殺されて、かなり小さくなっている。凹部の
形成によって、厚膜樹脂層3の表面平坦性が改善され、
表面凹凸の段差が0.5μm程度となり、接着剤の厚み
1μm前後と比べてほぼ半分以下となり、基板間の密着
不良が生じることがかなりなくなった。
【0033】図3は、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドの第3の実施例の説明図であり、図3(A)は透視的
に見た平面図、図3(B)はA−A線断面図である。図
中、図1,図4と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。18はダミーピット部の蓄熱層除去部であ
る。図3(A)は平面図、図3(B)はA−A’断面図
である。図1,図4と同様に、図3(A)においては、
チャネル溝や接着剤は省略して図示していない。
【0034】この実施例では、ダミーピット4bの下部
において、蓄熱層8を除去している。保護層10の代わ
りに蓄熱層8を除去した点が、第1の実施例と異なって
いる。ダミーピット4bの下部の蓄熱層8を除去するこ
とにより、厚膜樹脂層の下地に1〜1.5μmの凹部が
形成され、ダミーピット端部の凸部14が凹部に相殺さ
れて、小さくなっている。この凹部の形成によって、厚
膜樹脂層3の表面平坦性が改善され、表面凹凸の段差が
ほぼ無視できるようになり、基板間の密着不良が生じる
ことがかなりなくなった。
【0035】以上、第1の実施例から第3の実施例で
は、ピット列端部のダミーピットがピット列の片側に1
つずつ設けられる実施例を説明したが、ピット列端部の
ダミーピットが片側に2つ以上の場合でも、外側に配置
された1つのダミーピットの下部において上述した層を
除去することによって、第1の実施例から第3の実施例
と同様の効果が得られる。
【0036】また、これら実施例では、ダミーピットの
下部において除去される層を保護層,層間絶縁層,蓄熱
層のいずれかとしたが、複数の層、保護層と層間絶縁
層、あるいは、保護層と蓄熱層、あるいは、層間絶縁層
と蓄熱層、さらには、保護層と層間絶縁層と蓄熱層につ
いて、ダミーピットの下部を除去するようにしてもよ
く、上述した実施例と同様の効果が得られる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、発熱素子上部の厚膜樹脂層に凹部がパターン
形成された第1の基板と、インクの流路となる溝を形成
した第2の基板を接合して作成したインクジェット記録
ヘッドにおいて、前記厚膜樹脂層のダミーピット部の下
部に凹部を形成することによって、基板間の密着不良が
生じないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第1の
実施例の説明図であり、図1(A)は透視的に見た平面
図、図1(B)はA−A線断面図である。
【図2】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第2の
実施例の説明図であり、図2(A)は透視的に見た平面
図、図2(B)はA−A線断面図である。
【図3】 本発明のインクジェット記録ヘッドの第3の
実施例の説明図であり、図3(A)は透視的に見た平面
図、図3(B)はA−A線断面図である。
【図4】 厚膜樹脂層を有する従来のインクジェット記
録ヘッドの構造の説明図である。
【図5】 一般的なインクジェット記録ヘッドの外観の
説明図である。
【図6】 一般的なインクジェット記録ヘッドの作成方
法の説明図である。
【符号の説明】
1…第1の基板、2…第2の基板、3…厚膜樹脂層、4
a…ピット、4b…ダミーピット、5…接着剤、6…共
通電極、7…発熱素子、8…蓄熱層、9…層間絶縁層、
10…保護層、11…保護膜、12…ピット間壁、13
a,13b…チャネル溝、14…厚膜樹脂層の凸部、1
5…ヒータ部の層間絶縁層除去部、16…コンタクト部
の層間絶縁層除去部、17…ヒータ部の保護層除去部、
18…ダミーピット部の蓄熱層除去部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱素子上部の厚膜樹脂層に、凹部がパ
    ターン形成された第1の基板と、インクの流路となる溝
    を形成した第2の基板とを接合して作成したインクジェ
    ット記録ヘッドにおいて、前記厚膜樹脂層のダミーピッ
    ト部では、少なくとも保護層を除去したことを特徴とす
    るインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 発熱素子上部の厚膜樹脂層に、凹部がパ
    ターン形成された第1の基板と、インクの流路となる溝
    を形成した第2の基板とを接合して作成したインクジェ
    ット記録ヘッドにおいて、前記厚膜樹脂層のダミーピッ
    ト部では、少なくとも層間絶縁層を除去したことを特徴
    とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 発熱素子上部の厚膜樹脂層に、凹部がパ
    ターン形成された第1の基板と、インクの流路となる溝
    を形成した第2の基板とを接合して作成したインクジェ
    ット記録ヘッドにおいて、前記厚膜樹脂層のダミーピッ
    ト部では、少なくとも蓄熱層を除去したことを特徴とす
    るインクジェット記録ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002144571A (ja) * 2000-11-07 2002-05-21 Sony Corp プリンタ、プリンタヘッド及びプリンタヘッドの製造方法

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JP2002144571A (ja) * 2000-11-07 2002-05-21 Sony Corp プリンタ、プリンタヘッド及びプリンタヘッドの製造方法

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