JPH0524203A - インクジエツト記録ヘツドの製造方法 - Google Patents

インクジエツト記録ヘツドの製造方法

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JPH0524203A
JPH0524203A JP20235091A JP20235091A JPH0524203A JP H0524203 A JPH0524203 A JP H0524203A JP 20235091 A JP20235091 A JP 20235091A JP 20235091 A JP20235091 A JP 20235091A JP H0524203 A JPH0524203 A JP H0524203A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2枚の基板を貼り合わせるインクジェット記
録ヘッドの製造方法において、接着不良が発生しない方
法を提供する。 【構成】 図はチャンネル基板を示す。チャンネル基板
11の上面に接着剤と転写してヒーター基板と接着され
る。インク流路を形成する溝12間の接着剤は盛り上が
り、良好な接着ができるが、その両側の比較的広い領域
は、接着剤が広がって、表面に凹凸が生じる状態となる
ことがあり、接着不良が起きやすくなる。この発明は、
広い領域に溝13を形成したことにより、接着剤が、適
当に盛り上がり、十分な接着力を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを吐出して記録
を行なうインクジェット記録ヘッド製造方法、特に、基
板を貼り合わせて構成されるインクジェット記録ヘッド
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式に使用されるイ
ンクジェット記録ヘッドの製造には、少なくとも一方に
複数の溝を有する基板を接合し、マルチノズルを形成す
る方法が一般的である。
【0003】この基板を接着する方法としては、特開昭
63−34152号公報に開示されているように、可撓
性の基板上に薄い接着剤の層を形成し、それを接着面上
に転写して接着剤を付けて接着を行なう転写方法や、特
開平1−255552号公報に開示されているように、
接合する基板の重ね合わせ面に、液状接着剤を毛管現象
により浸透させ接着を行なう浸透方法などが知られてい
る。
【0004】ところで、インクジェット記録ヘッドとし
て、サーマルインクジェットヘッドが注目されている。
サーマルインクジェットヘッドは、発熱素子によって発
生した気泡の圧力により、インク滴を噴射させるもので
あるが、特開昭62−33648号公報には、発熱素子
によって発生した気泡の成長領域を規定して、インクの
噴射安定化を図るためのヘッド構造が記載されている。
具体的には、数10μmの厚膜の樹脂層を、ヒーター基
板上に形成し、フォトリソグラフィーにより、ピットと
呼ばれる凹部を形成したものである。ピットの底部に
は、発熱素子が位置している構造になっている。また、
特開昭60−206663号公報には、発熱素子のオン
・オフを制御するための駆動回路や論理回路をヒーター
基板上に搭載したヘッドが開示されている。さらに、特
開昭61−230954号公報には、チャンネルの作製
方法や接着方法、切断方法など、ヘッドの作製方法が全
般的に記載されている。
【0005】このようなピットを備えた従来のサーマル
インクジェットヘッドの作製工程は、一般的には、ま
ず、2枚の基板が作製される。すなわち、シリコン基板
上に発熱素子、駆動回路、論理回路、保護層等を形成し
た後、厚膜樹脂層を積層してピットをパターニング形成
して作製されるヒーター基板と、チャンネル,インクザ
ーバ等のインク流路を、シリコン基板に異方性エッチン
グにより形成して作製されるチャンネル基板である。チ
ャンネル基板には、例えば、特開昭63−34152号
公報に開示されているように、選択的接着剤塗布法によ
り接着剤が塗布され、ヒーター基板とチャンネル基板
は、アライメントされて接着される。その後、ワイヤボ
ンディングパッドを露出し、ダイサーにより個々のチッ
プに切断分離されて、ノズル面が形成される。このよう
な製造工程を採用するヘッドにおいては、接着状態や、
ダイシング時のノズルチッピングは、噴射時安定化、高
印字品質に大きな影響を与える。
【0006】接着状態について説明する。転写方法を用
いて、例えば、溝を有するチャンネル基板に対して、ヒ
ーター基板を接着する状態を説明する。図4は、接着剤
を転写したチャンネル基板の断面の一部を図示したもの
である。図中、11はチャンネル基板、12は溝、14
a,14bは接着剤である。接着剤が付着された可撓性
の基板を用いて、チャンネル基板11に接着剤を転写す
ると、溝と溝の間では、接着剤14aが盛り上がること
よりに十分な接着力を得られる。これに対して、溝など
がない比較的広い接着部では、接着剤14bは広がっ
て、表面に凹凸が生じる状態となることがあり、接着不
良が起きやすくなる。
【0007】図4で説明した接着状態は、接着面が平坦
である場合でも問題となるが、接着面が平坦でない場合
には、さらに、接着不良の要因となる。上述したピット
の形成に用いられるような厚膜樹脂層を基板に形成する
場合は、樹脂層表面の接着面の平坦さが問題になる。
【0008】図8は、従来の方法による厚膜樹脂層を有
する基板の接着状態の説明図である。この図は、2枚の
基板を接着した状態でのダイシング面近傍のチャンネル
軸に平行な面での断面を図示したものである。図中、3
1はチャンネル基板、32はヒーター基板、33は厚膜
樹脂層、34は積層体、35は接着剤、36はチャンネ
ル溝、37はピット、38はノズル面位置、39は凹み
である。チャンネル溝間の切断面であるから、チャンネ
ル溝36やピット37の断面は見えないので、点線で図
示した。積層体34は、シリコンウェハ上に形成される
駆動回路、論理回路、発熱素子、電極、保護膜等が含ま
れるものであるが、上述したように、チャンネル溝間の
断面であるから、ヒーターや電極等の断面も見えない。
両基板は、接着が完了した後、一点鎖線で示す38の位
置でダイシングブレードで切断されるから、切断面がノ
ズル面38となる。図示の積層体は、最大4〜5μm前
後の厚さであるから、厚膜樹脂層33を積層する前のヒ
ーター基板面の凹凸は、4〜5μm前後あることにな
る。この面に、例えば、感光性ポリイミド樹脂をスピン
被覆した場合、ある程度レベリングして平坦になるが、
完全ではなく、凹み39が発生する。レベリングの程度
は、「最新耐熱性高分子」(株式会社総合技術センター
発行)第225頁に記載されているように、通常50%
程度である。実際、厚膜樹脂層を数10μm積層するよ
うに、スピンコーティングを行なうと、最大1〜2μm
前後の凹凸が残ることは避けられない。さらに、厚膜樹
脂層をパターニングした後、硬化させると、パターンの
エッジが盛り上がる現象が加わるため、最大4μm前後
の凹凸が発生する可能性がある。良好な印字品質を得る
ためには、ヒーター基板とチャンネル基板との接着層厚
は、1μm以下が望ましい。また、チャンネルへの接着
剤のはみ出しがないようにするため、接着剤塗布量は、
平均1μm位が望ましい。厚膜樹脂層のパターンのエッ
ジの盛り上がりの対策は、特願平2−285204号に
おいて、チャンネルウエハに逃げ溝を作製することを提
案し、これによってある程度解決できるが、厚膜樹脂層
の下地層となる積層体34の影響による凹み39は、両
基板の接着不良の原因となっている。基板の接着不良
は、インクの噴射が不安定となり、インク漏れや、接着
強度の不足をもたらし、また、ダイシング時におけるノ
ズル面の欠けを誘発する等の問題となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、接着不良が発生
しないインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1の発
明においては、少なくとも2枚の基板を、転写方法によ
り塗布した接着剤によって貼り合わせることにより、イ
ンク流路とインク吐出のためノズルを形成するインクジ
ェット記録ヘッドの製造方法において、接合面の一部に
溝を形成し、貼り合わせることを特徴とするものであ
る。
【0011】上記溝を、所定のパターンに形成すること
により、ダイシングを行なう際の位置確認用マークとし
て兼用することができる。
【0012】また、請求項2の発明においては、少なく
とも一方の貼り合わせ面に樹脂層が形成された基板を貼
り合わせて作製されるインクジェット記録ヘッドの製造
方法において、前記樹脂層の下地に、凹部を補正する補
正層を形成した後、樹脂層を形成することを特徴とする
ものである。
【0013】上記補正層は、インクジェット記録ヘッド
の論理回路、高圧駆動回路、発熱素子、保護層、電極等
を作製するときに形成される層で作製することができ
る。また、上記補正層を厚膜樹脂層で作製するようにし
てもよい。
【0014】
【作用】請求項1の発明によれば、上述したように溝を
形成することにより、接着剤の塗布状態が好ましくなか
った比較的広い面積の接合部分を、溝により区分して、
実質的に狭い接合部分の集合とすることができ、十分な
接着力が得られる。
【0015】1組の基板から多数のインクジェット記録
ヘッドを製造する場合は、溝を位置をずらして形成する
などにより、パターニングして、ダイシングの際の位置
確認マークとして利用することができる。
【0016】また、請求項2の発明によれば、補正層に
より下地層の段差がならされ、基板接着面である厚膜樹
脂層が平坦になり、接着が良好になる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を説明するため
のチャンネル基板の説明図である。(A)図は平面図、
(B)図は(A)図のB−B断面図である。図中、11
はチャンネル基板、12,13は溝、14a,14bは
接着剤である。チャンネル基板11には、インク流路お
よびノズルを形成するための溝12が設けられている。
溝12間の接着面は狭いが、図では右側の領域は広い接
着面である。この実施例では、この広い接着面の領域
に、溝12と平行に溝13を形成した。接着剤の塗布
は、可撓性の基板に薄い接着剤の層を形成し、チャンネ
ル基板の接着面側に転写する方法を用いる。転写された
溝12間の接着剤14aは、従来と同様に、適当に盛り
上がることよりに十分な接着力を得られる。溝13を形
成した領域も、溝13のために、接着剤14bが、適当
に盛り上がることよりに十分な接着力を得ることができ
る。このように、接着力改善のための溝13は、適当な
間隔をもって、適当なパターンに形成する。
【0018】図2は、本発明の第2の実施例を説明する
ためのチャンネル基板の説明図である。(A)図はチャ
ンネル基板全体の概略を示す平面図、(B)図は端部を
拡大した平面図、(C)図は(B)図のC−C断面図で
ある。図中、11はチャンネル基板、12,13は溝、
15はインク室である。溝12は、インク流路およびノ
ズルを形成するための溝であり、溝13は、接着力を改
善するために設けた本発明による溝である。この実施例
では、溝13は、長さ方向に少しづつずれて形成されて
いる。
【0019】このチャンネル基板11は、シリコンウェ
ハ上に複数個が形成される。また、これらの溝は水酸化
カリウム水溶液による異方性エッチングにより形成され
ている。これとは別に、チャンネル基板11に対応した
ヒーター基板が用意されている。ヒーター基板は、その
表面に、発熱抵抗体、電極およびトランジスタ等が形成
され、その上をポリイミドで覆われた構造を有している
が、チャンネル基板と同じく、シリコンウェハ上に複数
個が形成されている。
【0020】上述した2枚のシリコンウェハを貼り合わ
せるために、チャンネル基板11側に、可撓性の基板に
薄い接着剤の層を施したものを用いて、接着剤を転写す
る。比較的広い面積を有する部分に、接着力改善のため
の溝13を設けたことにより、塗布された接着剤が広が
らなくなり、十分な接着強度を得ることができる。
【0021】次に、2枚のシリコンウェハを貼り合わ
せ、個々のヘッドごとに切り放すために、ダイシングを
行なう。このとき、接着力強化のための溝13は、
(B)図に示すように位置をずらして形成されているた
め、ダイシングの際の位置確認マークとなる。すなわ
ち、仮に、4本の接着強化のための溝13を、溝の垂直
方向のずれdを8μmとなるように形成した場合、所望
のダイシング位置をB−B線の位置とし、実際にはC−
C線の位置でダイシングを行なったとすると、その切断
面の形状は、(C)図に示すように、切断位置限界であ
る右から3番目の溝の断面が完全な三角形とならない状
態である。このとき、ダイシングの誤差は、±4μm以
内であるということができる。
【0022】図3は、本発明の第3の実施例の説明図で
ある。(A)図は、ヒーター基板の端部を拡大した平面
図、(B)図は、ヒーター基板に天板を貼り付けた状態
での(A)図のB−B線に相当する位置で切断した断面
図である。図中、21はヒーター基板、22は感光性樹
脂層、23は天板、24は接着剤、25,26は溝であ
る。溝25は、インク流路およびノズルを形成するため
の溝であり、溝26は、接着力を改善するために設けた
本発明による溝である。この実施例では、表面にインク
流路およびノズルを形成するための溝を有する基板を、
感光性樹脂を用いて形成した場合の実施例である。
【0023】インク吐出のための圧力発生部、例えば、
ヒーターを持つヒーター基板21上に、感光性の樹脂組
成物、例えば、感光性ポリイミドをスピンコートなどの
方法を用いて積層し、その後、フォトリソ技法、エッチ
ング技法などを用いて、溝25ならびに溝26を形成す
る。ヒーター基板は、同一の大きな基板上に複数個が形
成されている。シリコンウェハを用いた第2の実施例と
の違いは、インク流路およびノズルを形成するための溝
25、ならびに、接着力改善のための溝26が、インク
吐出のための圧力発生部を持つ基板上に形成されている
ことであるが、もちろん、これらが別々の基板上に形成
されてたとしてもなんら問題はない。
【0024】次に、可撓性の基板に薄い接着剤の層を施
したものより接着剤を転写する方法、あるいは、その他
の方法で、接着力改善のための溝を設けた基板に接着剤
を塗布し、接合する。その後、ヘッドを個々に切り離す
ためにダイシングを行なうが、接着力強化のための溝
は、第2の実施例と同様に、ダイシングの際の位置確認
マークとすることができる。
【0025】これらの接着力改善のための溝を有する基
板については、上述した実施例に限られるものではな
く、エッチングにより加工されたシリコン基板、あるい
は、型加工された樹脂、感光性樹脂、感光性ガラス等、
転写による接着剤の塗布が可能な材質のすべての基板に
適用できるものである。
【0026】図5は、本発明の第4の実施例の説明図で
あり、2枚の基板を接着した状態でのダイシング面近傍
のチャンネル軸に平行な面での断面を図示したものであ
る。図中、図8と同様な部分には同じ符号を付して説明
を省略する。40は補正層である。図5も、図8と同じ
く、チャンネル溝間の切断面であるから、チャンネル溝
36やピット37の断面は見えないので、点線で図示し
た。積層体34は、シリコンウェハ上に形成される駆動
回路、論理回路、発熱素子、電極、保護膜等が含まれる
ものであるが、上述したように、チャンネル溝間の断面
であるから、ヒーターや電極等の断面も見えない。両基
板は、接着が完了した後、一点鎖線で示す38の位置で
ダイシングブレードにより切断されるから、切断面がノ
ズル面38となる。この実施例では、厚膜樹脂層33の
下地の段差、凹みを埋めるような凸部層を補正層40と
して形成し、厚膜樹脂層33の凹みを補正する構造とし
た。厚膜樹脂層33の凹みは、無視できる程度となり、
接着不良を防止することができる。
【0027】補正層40は、通常の製造工程では積層さ
れない領域にパターニングされる。補正層40を、新た
なプロセスを加えて作製することもできるが、製造コス
トの面からは、ヘッドの論理回路、高圧駆動回路、発熱
素子、保護層、電極等を形成するプロセスで同時に形成
されるのがよい。この場合、積層体34の各層のうちの
1層のみで補正層40を形成してもよく、あるいは、複
数層によって形成するようにしてもよい。
【0028】積層体34のうちの一部の層を補正層40
の形成に利用する場合、比較的厚みのあるガラス層と同
じものを用いるのがよい。ガラス層類には、熱酸化膜、
リフローガラス、PSG(PhosphoーSilic
ateーGlass)などがある。このガラス層類の積
層だけでも、3μm厚の凸部が得られ、補正層40とし
て用いることができる。また、ダイシングの際のチッピ
ングの発生を軽減するため、補正層40として、比較的
厚みがあり軟らかい材質の層を選ぶことができる。例え
ば、アルミニウム、ポリシリコン膜等である。堅めでは
あるが、脆くない、タンタル膜を利用してもよい。
【0029】このようにして形成される補正層40の厚
さは、近傍の積層体34と同じ厚みが望ましい。この観
点からは、近傍の積層体40と同等の層構成であるよう
にすることもよい方法である。
【0030】積層体34と補正層40との間隔Wは、0
〜50μm程度が望ましい。近傍の積層体34と補正層
40とが異なる層で形成される場合、両パターンが互い
に重なると、局部的に異常凸部となり、好ましいもので
はない。また、両パターンが離れすぎていると、厚膜樹
脂層33の間隔Dの部分が凹んでくるのでよくない。
【0031】図6は、厚膜樹脂層をスピン塗布によって
形成する場合のレベリングを説明する図である。サーマ
ルインクジェットヘッドのように、ヒーター基板32上
に形成された下地のパターン41の厚みが、最大4〜5
μmあり、厚膜樹脂層33の厚みが、数10μmである
場合は、(A)図に示すように、厚膜樹脂層33におけ
る下地パターンの段差のエッジ42からの変化領域の幅
Wは、±50μm程度である。ここで、(B)図に示す
ように、ほぼ厚さの等しい下地パターン43,44を形
成し、その間隔Dを50μm程度にとった場合、厚膜樹
脂層33の表面は、凹みがより少ないものとなる。した
がって、下地パターン43,44の間隔Dは、50μm
以下であることが望ましい。
【0032】図7は、本発明の第5の実施例の説明図で
あり、図6と同様に、2枚の基板を接着した状態でのダ
イシング面近傍のチャンネル軸に平行な面での断面を図
示したものである。図中、図6と同様な部分には同じ符
号を付して説明を省略する。この実施例では、補正層4
0は、厚膜樹脂層33と同じ材料を用い、これを下地パ
ターンと同じ厚さにパターニングして形成した。形成後
は、従来例と同じ層構成となるから区別しにくいが、下
地の段差による厚膜樹脂層33の凹みがないため、接着
面は平らになり、良好な接合構造を実現できる。
【0033】第4,第5の実施例では、ヘッドを作製す
るときに使用する材料を補正層の材料として利用した
が、補正層を作製するプロセス、材料を別途のものとし
て作製することも当然可能である。
【0034】なお、以上の実施例では、ノズル面近傍の
構造について説明してきたが、これ以外の領域にも本発
明の方法が適用できるのは当然である。また、本発明の
方法は、マイクロデバイスの接着で、接着層が薄い場合
や、接着面が平坦でない場合に広く応用できるものであ
る。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、複数枚の基板により形成されるインクジェッ
ト記録ヘッドの接着において、より確実な接着を行なう
ことが可能となり、歩留りが向上できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の説明図である。
【図2】 本発明の第2の実施例の説明図である。
【図3】 本発明の第3の実施例の説明図である。
【図4】 従来のインクジェット記録ヘッドの接着状況
の説明図である。
【図5】 本発明の第4の実施例の説明図である。
【図6】 厚膜樹脂層の形成状態の説明図である。
【図7】 本発明の第5の実施例の説明図である。
【図8】 従来の方法によるサーマルインクジェットヘ
ッドの説明図である。
【符号の説明】
11 チャンネル基板、12,13 溝、14a,14
b 接着剤、21 ヒーター基板、22 感光性樹脂
層、24 接着剤、25,26 溝、31 チャンネル
基板、32 ヒーター基板、33 厚膜樹脂層、34
積層体、35 接着剤、40 補正層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚の基板を、転写方法によ
    り塗布した接着剤によって貼り合わせることにより、イ
    ンク流路とインク吐出のためのノズルを形成するインク
    ジェット記録ヘッドの製造方法において、接合面の一部
    に溝を形成し、貼り合わせることを特徴とするインクジ
    ェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方の貼り合わせ面に樹脂層
    が形成された基板を貼り合わせて作製されるインクジェ
    ット記録ヘッドの製造方法において、前記樹脂層の下地
    に、凹部を補正する補正層を形成した後、樹脂層を形成
    することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4845295A (en) * 1987-04-29 1989-07-04 Shell Oil Company Alkylation of amine compounds
US6443565B2 (en) 2000-07-13 2002-09-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Inkjet recording head and manufacturing method thereof, and inkjet recording apparatus
US6471318B2 (en) 2001-02-14 2002-10-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink jet recording head, driving condition setting method thereof, and ink jet recording device

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