JPH0713190B2 - 繊維と樹脂の複合粒状物及びその製造法 - Google Patents

繊維と樹脂の複合粒状物及びその製造法

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JPH0713190B2
JPH0713190B2 JP62081169A JP8116987A JPH0713190B2 JP H0713190 B2 JPH0713190 B2 JP H0713190B2 JP 62081169 A JP62081169 A JP 62081169A JP 8116987 A JP8116987 A JP 8116987A JP H0713190 B2 JPH0713190 B2 JP H0713190B2
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    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/16Auxiliary treatment of granules
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は気相法炭素繊維、炭化珪素ウイスカー等の微細
な繊維を樹脂に付着した複合粒状物及びその製造法に関
する。これらの繊維を樹脂に付着した複合粒状物を用い
て押出成型機、射出成型機等により成形する場合、その
取扱い性、輸送性、成形体中の繊維の分散性を向上させ
ることができる。
従来の技術 繊維状補強材を用いた複合材としては一般に長繊維を主
体とした材料あるいは短繊維を主体とした材料に分類さ
れる。
長繊維を主体としたものは繊維の織布あるいは不織布等
のシートに熱硬化性樹脂を含浸させたのちに硬化する方
法がとられ、短繊維を主体としたものは熱可塑性樹脂あ
るいは熱硬化樹脂と短繊維とを混練し、押出機あるいは
成型機に依って成型する方法が一般的である。
発明が解決しようとする問題点 前記した複合材に用いられる繊維は通常数ミクロンの直
径を有し、繊維の形状も直線的であり相互に絡み合いを
していないのが通常である。
更にはこれらの繊維は集束剤が塗布或いは含浸され輸送
性にも優れ、繊維のほぐれも少いため成型も容易であ
る。
特に短繊維の場合には集束剤を塗布或いは含浸する事に
依って実質的にかさ密度を大きくしこれに熱可塑性樹脂
あるいは熱硬化性樹脂を混合し、押出機、成型機等のス
クリューへの食い込み性を向上させる方法がとられてい
る。
これらに対し繊維径の細いウイスカー状のもの例えば気
相法であって繊維を炉内に浮遊させることにより得られ
た炭素繊維の如きは径0.1〜2.0μmのものが相互に絡み
合い綿状の塊となっているのが通常である。
これらは製造上の問題から反応炉内にて浮遊堆積するた
めに形状も千差万別であり、かさ密度も小さいという問
題を有し輸送性が悪く、かつ混合の際、繊維と樹脂との
かさ密度の差が大きすぎるため樹脂に繊維を分散させる
のがむづかしく、押出機等のスクリューへの食い込みが
悪く繊維含有量の均一な成型が出来ないという問題を有
していた。
かかる問題点に対処するために例えば炭素質繊維重合体
を一旦ミル等に依り粉砕し更に水、液状の樹脂等の集束
剤を添加しミキサーで造粒する事に依りかさ密度を大き
くし、これに熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂を混合
し、押出機への食い込み性を改善する方法が公知であ
る。
しかしながらこの様な方法は粉砕、集束剤の塗布、含
浸、混合、場合に依っては乾燥も必要となり工程数が多
くなる欠点を有し、更に最大の欠点は集束剤は一般的に
液状のものが用いられ、特に熱可塑性樹脂の如き常温で
固体のものは含浸性が悪く、一方では集束剤は複合材と
して使用される母材樹脂との相溶性の良いものが選択さ
れなければならないことである。
本発明の目的は微細な無機繊維、特に相互に絡み合って
いる綿状のウイスカー状無機繊維集合体を用いて樹脂と
の複合材を製造する場合、特に集束材を使用しなくても
かさ密度が大きい複合粒状物にして、その取扱い及び押
出成型機等による成形を容易とし、かつ成形体の繊維の
均一分散性をはかることにある。
問題点を解決するための手段 本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討した結果
ヘンシルミキサーやスーパーミキサー等の高速混合ミキ
サーを使用して加熱下に微細な無機繊維と樹脂粉粒体を
高速混合することにより、無機繊維が樹脂表面に付着
し、かさ密度が大きい粒状体となること、そしてこの粒
状体を用いて成形した場合、押出機等への食い込み性が
大巾に改善されると同時に繊維の分散状態が均一である
ことを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明の第1は合成樹脂粉粒体の表面に多数の微
細な無機繊維が付着した複合粒状物であり、第2は微細
な無機繊維に合成樹脂粉粒体を添加し、加熱下で高速混
合して合成樹脂粉粒体の表面に前記繊維を付着させるこ
とからなる複合粒状物の製造方法である。
以下具体的に本発明を説明する。
本発明の複合粒状物は合成樹脂粉粒体の表面に微細な無
機繊維が多数付着したものである。その大きさは製造の
容易性等より大部分が約0.01〜約10mmであり、粒状体の
かさ密度は0.3〜1.0g/cm3程度である。
無機繊維は炭素繊維、炭化ケイ素等でその径は大部分が
約0.1μm〜約2μm、長さは約1μm〜約1000μmの
ものが用いられる。これらはいずれも公知のものであ
る。例えば炭素繊維については特公昭62−242の方法で
得ることができる。炭化ケイ素繊維はウイカー状繊維と
して公知の結晶成長により得られるものが多く、繊維自
体の特性は優れたものが多い。
本発明において用いられる樹脂は基本的に限定されるも
のではなく、成型分野で使用される樹脂を有効に用いる
事が出来、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、酢酸セルロース、ポリアミド、ポリアクリ
ロニトリル、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサ
イド、ポリケトン、ポリスルホン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリイミド、フッ素樹脂、熱硬化性樹脂として
はフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート
樹脂などの一種以上の粉末であることが出来る。
樹脂と繊維の量的割合については全量中繊維は60%程度
(%は重量、以下同じ)まで付着させることができ、下
限については特に制限はないが、このものから成形体を
得る場合における実用上から1%程度である。
次に図面を参考にして樹脂に繊維が付着した状態につい
て説明する。
図1は本発明の1実施例を示すもので、無機繊維として
微細な炭素繊維を用いた場合の本発明による繊維と樹脂
の複合粒状物の走査型電子顕微鏡(SEM)による表面構
造を示す写真(60倍)である。図2は図1と同じものの
断面のSEM写真(60倍)、図3は同粒状物の表面の繊維
を示す拡大SEM写真(300倍)である。
粒状物の表面は図1からわかるように樹脂によって接着
された微細な繊維が付着している。繊維は図3に示すよ
うに非常に微細で多くは粒の表面に沿って重なり合って
存在している。図1に見られるように多少は繊維が小さ
く凝集して微粒体となり、粒状物表面に付着しているも
のもある。図示のものは繊維間は粒状の樹脂が軟化ある
いは形が崩れない程度に溶融し、それに繊維が付着し、
固化したものである。樹脂の溶融を調整する等により、
繊維を図示のものより多量、即ち60%程度まで付着させ
ることもできる。
粒状物の内部は図2に示すように樹脂同志が融着したも
のと思われ、その融着の界面に多少繊維が含まれる場合
もある。しかし、大部分(繊維の80%以上)は表面に存
在している。内部の合成樹脂については図示のものはい
くつかの粒子が融着したと思われるが、融着しないもの
を得ることは可能であり、本発明は図示のようなものに
限られるものではない。
次に製造法の発明について説明する。
本発明で用いられる樹脂粉粒体は重合プロセスにより生
成される熱可塑性樹脂の重合物いわゆるフラフ、あるい
は熱硬化性のオリゴマーまたはプレポリマーの粉体であ
る場合や、さらにこれらを顆粒状に造粒した樹脂、ある
いは押出機等によりペレット状に造粒したものを用いる
事ができる。さらには一旦顆粒状あるいはペレット状に
造粒された樹脂を所望の粒径分布を有する粉粒体に再度
粉砕して用いることもできる。
これらの樹脂の粒度については、本発明の粒状物は繊維
が付着した状態で最大約10mm程度であり、そして樹脂の
粒度が比較的大きく、かつ付着させるときの温度が低目
の場合は融着が殆んど起さないこと及び繊維の付着量が
少ない場合は、繊維が付着しても大きさは大差がないこ
とから、樹脂は最大約10mm程度のものまで使用される。
繊維がかなり多い場合は樹脂の大きさを目的とする繊維
付着後の粒度より多少小さくする。樹脂の粒度の下限は
特に制限ないが、扱い易さ等より0.01mm位が適当であ
る。
無機繊維は予め必要に応じて公知の方法により表面処理
し、内部加熱した撹拌翼を有するヘンシェルミキサーあ
るいはスーパーミキサー等の高速混合ミキサーを使用し
て前記した熱可塑性樹脂或いは熱硬化性樹脂の粉粒体、
或いは必要に応じて添加剤等とともに撹拌羽根の周速が
10〜65m/secで撹拌すると、混合物と撹拌羽根、槽壁間
の摩擦熱及び粉粒体同志の摩擦熱に依り混合物の温度が
上昇し、そしてついには樹脂表面のみが融点或いは軟化
点に達する事に依り、樹脂粉粒体表面に繊維が付着して
そのまま一つの粒状物となり、また温度にもよるが多く
は樹脂が融着し、その際に1部繊維を巻込み、さらにこ
れらの融着樹脂の表面に繊維が付着し、適度な顆粒状態
に至りかさ密度が大きくなる。
又必要に応じ効率良く行なうために外部よりスチーム加
熱等により内部温度を融点近くまで加温しても良い。撹
拌速度は遅過ぎると繊維の付着が十分でなく、また極端
に早くするのは装置上の問題もあるので、上記の範囲が
適当である。
この方法においては母材樹脂の他の異種の集束剤を加え
なくても良く従って母材樹脂との相溶性を考慮する必要
がないばかりか混合工程が一工程で済みコストダウンも
計れるという長所を有する。一例をあげるならウイスカ
ー状炭素質繊維を用いた場合には最終的に炭素質繊維樹
脂粒状物のかさ密度は約0.3〜約1.0g/cm3のものが得ら
れる。その大きさは約0.01mm〜約10mmのものが容易に出
来る。
以下本発明の実施例により更に詳細に説明する。
実施例1〜4 特公昭62−242に基づいて触媒としてフェロセンをベン
ゼンに2wt%溶解した原料液を1100℃に昇温された内径1
05mmの炉管に定量ポンプで8g/minを水素ガス25/minに
同伴させて供給した。反応時間1時間で240gの炭素質繊
維が気流中で生成し炉管内に堆積した。
得られた炭素質繊維の径は0.1〜2μm、繊維の長さは
1〜1000μmで形態は綿状の塊で相互に絡み合っており
そのかさ密度は圧縮なしで0.048g/cm3であつた。
上記の炭素質繊維の集合体をスチームに依り内部加熱し
た撹拌翼を有する内容積20のスーパーミキサー(株式
会社カワタ製作所)を用い、ポリプロピレン樹脂〔ショ
ウアロマーSMA410,MFR=7g/10分、粒度10〜1000μm(3
00〜600μmが70〜80%)、昭和電工株式会社の商品
名〕とともに撹拌羽根の周速40m/secで混合撹拌した。
結果を第1表に示す。なお、添付写真は実施例1で得ら
れたものの約1.5mmのものを示す。
実施例5 実施例1で得られた炭素質繊維の集合体をスチームに依
り内部加熱した撹拌翼を有する内容積20のスーパーミ
キサー(株式会社カワタ製作所)を用いフレーク状のエ
ポキシ樹脂(ECN1299、チバガイギー株式会社の商品
名)とともに前記周速で混合撹拌した。結果を第1表に
示す。
実施例6 炭化ケイ素ウイスカー直径0.1〜1.0μm長さ50〜200μ
m、かさ密度0.1g/cm3(トーカマックス、東海カーボン
株式会社製)をスチームに依り内部加熱した攪拌翼を有
する内容積20のスーパーミキサー(株式会社カワタ製
作所)を用い、前記ポリプロピレン樹脂粉末とともに前
記周速で混合撹拌した。結果を第1表に示す。
効果 本発明によれば上表の結果が示すようにウイスカー状の
繊維を樹脂粉粒体に付着させ粒状物とする事に依りかさ
密度が上昇し押出機への食い込み押出性が改善される事
が明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の繊維含有樹脂粒状物の表面構造を示す
走査型電子顕微鏡写真、第2図は同断面写真、第3図は
同粒状物の同拡大写真である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂粉粒体の表面に多数の微細な無機
    繊維が付着し、かさ密度が0.3〜1.0g/cm3からなる繊維
    と樹脂の複合粒状物。
  2. 【請求項2】無機繊維が気相法炭素繊維、又は炭化ケイ
    素ウイスカーである特許請求の範囲第1項記載の複合粒
    状物。
  3. 【請求項3】微細な無機繊維に合成樹脂粉粒体を添加
    し、加熱下で高速混合して、合成樹脂粉粒体の表面に前
    記繊維が付着した粒状物とすることを特徴とする繊維と
    樹脂の複合粒状物の製造法。
  4. 【請求項4】無機繊維が気相法炭素繊維又は炭化ケイ素
    ウイスカーである特許請求の範囲第2項記載の複合粒状
    物の製造法。
JP62081169A 1987-04-03 1987-04-03 繊維と樹脂の複合粒状物及びその製造法 Expired - Lifetime JPH0713190B2 (ja)

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