JPH071317A - 金属ストリップ用コイルグラインダー装置 - Google Patents

金属ストリップ用コイルグラインダー装置

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JPH071317A
JPH071317A JP16592793A JP16592793A JPH071317A JP H071317 A JPH071317 A JP H071317A JP 16592793 A JP16592793 A JP 16592793A JP 16592793 A JP16592793 A JP 16592793A JP H071317 A JPH071317 A JP H071317A
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strip
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heating
metal strip
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JP16592793A
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Sadakazu Masuda
貞和 升田
Masaru Miyake
勝 三宅
Yukio Kimura
幸雄 木村
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属ストリップ用コイルグラインダー設備で
の欠陥発生を防止し、簡易且つ低コストに良質のストリ
ップを得る装置を提供する。 【構成】 金属ストリップ1を走行させながら研削手段
によって研削するグラインダー機構2を備え、グライン
ダー機構2からストリップ1を引出し巻き取るためのス
トリップ搬送系に加熱機構3を設けると共に加熱機構3
に連接して冷却機構4を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属ストリップ用コイル
グラインダー装置に係り、金属ストリップ用コイルグラ
インダー設備において欠陥発生を的確に防止し、簡易且
つ低コストに良質のストリップを得ることのできる装置
を得ようとするものである。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼板その他の金属ストリップ
を製造するに当っては熱間圧延後、焼鈍、酸洗に続きグ
ラインダーを実施し、グラインダー研削によってストリ
ップの表面疵を除去してから冷間圧延することが行われ
ている。
【0003】然して上記したような場合においては、研
削時に使用した研削液がストリップ表面に付着し、冷間
圧延時のブライドルロールとストリップ間におけるスリ
ップ等の原因となるため、従来は一般的にグラインダー
研削をほどこした後にECL(電解洗浄ライン)等の洗
浄工程を通してストリップ表面の研削液を除去すること
が行われている。
【0004】また、特開昭62−146300において
は圧延油を燃焼除去する方法が発表されており、即ちこ
の場合の脱脂メカニズムは圧延油を燃焼させるもので、
酸化性雰囲気とするものである。
【0005】なお、特開昭59−185727において
はグラインダーによる表面研削を経たフェライト系ステ
ンレス鋼熱延焼鈍板の冷間圧延を行う場合において、圧
延素材の表面硬さが表面層を除いた素材中央部の平均硬
さの±15%以内の範囲に納まる焼鈍処理を施した後、
ソルト浸漬や酸洗などの脱スケールし、次いで冷間圧延
することが発表されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
一般的技術においては、ストリップにグラインダー研削
を施した後に洗浄ラインに通してストリップ表面に付着
した研削油を除去するものであるから、この方法を実施
するための専用洗浄設備を必要とし、その建設によるコ
スト高が避けられず、また製造工程が増えることによる
生産性の低下を招く不利がある。
【0007】特にステンレス熱延焼鈍酸洗鋼帯などの表
面は、熱間圧延時の焼きつき疵や酸洗時に生じたピット
と呼ばれる凹部等により非常に荒れたものとなってい
る。然して斯かるステンレス鋼帯の如きにおける特徴は
耐食性とともにその表面光沢などの意匠性にあるもの
で、上記したような熱延鋼帯上の疵は冷間圧延時に焼き
つきの原因となったり、オイルピットと呼ばれる表面凹
部を生じさせ、最終製品の表面光沢度や表面粗さなどの
表面性状を著しく悪化させる原因となる。
【0008】前記した特開昭62−146300による
ものは加熱処理の後、アルカリ塩への浸漬あるいは硝
酸、硫酸水溶液中での電解処理が行われ、生産性および
コストの面から不利とならざるを得ない。しかも工程的
に多いことから巻取り巻戻し疵などの新たな疵を伴う欠
点がある。
【0009】特開昭59−185727によるものにお
いてはフェライト系ステンレス鋼に関してグラインダー
による表面研削後の焼鈍に関して1つの指標を示してい
るが、このものにおいては更に、コイルグラインダーに
よる表面研磨の後に酸洗を実施することにより鋼板表面
に凹状のピットが生成され、原板粗さを荒し冷間圧延後
もオイルピットの生成による全体的な光沢の低下を来す
不利がある。またこのものにおいては一定以上の焼鈍を
行うことを要件とするものであるから過焼鈍により表層
の硬度が母層に比べ低下しており、より一層ピットの生
成を助長する。即ち冷間圧延において、この凹凸部に圧
延油が捕捉され、圧下時にピット内に発生した静水圧に
より凹部は潰されずに残存し、この凹部が最終製品の表
面光沢度を著しく低下させ、ステンレス鋼板の意匠性を
大きく損わせる欠点がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来のものにおける技術的課題を解消することについて
検討を重ね、特別な専用設備の如きを必要としないで、
簡易且つ低コストに研削油除去をなし良好なストリップ
を得ることに成功したものであって、以下の如くであ
る。
【0011】金属ストリップを走行せしめつつ研削手段
により研削するグラインダー機構を備え、該グラインダ
ー機構からストリップを引き出し巻取るためのストリッ
プ搬送系に加熱機構を設けると共に該加熱機構に連接し
て冷却機構を設けたことを特徴とする金属ストリップ用
コイルグラインダー装置。
【0012】
【作用】金属ストリップを走行せしめつつ研削手段によ
り研削するグラインダー機構を備えることにより金属ス
トリップを効率的に研削せしめ、上記のような金属スト
リップをグラインダー機構から引き出して巻取るための
ストリップ搬送系に対して加熱機構を設けたことにより
研削の直後において特別な焼鈍、酸洗を行うことなしに
研削表面層を加熱し、該表面層の硬度低下をもたらしめ
る。
【0013】図3には前記したようなコイルグラインダ
ー材とインラインで加熱機構による加熱を行ったストリ
ップおよび特開昭59−185727によるものの板厚
方向における硬度分布測定例を要約して示し、オープン
の測定点はフェライト系ステンレス鋼ストリップの熱延
焼鈍酸洗鋼板にコイルグラインダーを施したときの板厚
方向における硬度分布測定例であり、ソリッドの測定点
はこれにインラインで表層加熱したときの硬度測定例で
ある。
【0014】即ち、コイルグラインダーによる研削を施
した場合、加工硬化により表層から30μm程度の深さ
にかけて硬度が急峻に変化しており、この急激な硬度差
が白筋模様などの発生原因とされるが、このようなコイ
ルグラインダー出側のインラインで鋼板表層を加熱処理
することによりその表層硬度分布をなだらかにすること
ができ、白筋模様などの発生を抑制する。
【0015】更に前記のような加熱後において前記加熱
機構に連設して冷却機構を設けたことにより加熱後の冷
却過程における表面酸化層の生成を抑制する。特開昭5
9−185727などにおいてはコイルグラインダー工
程後の焼鈍処理するものであるからそれによって表面酸
化層(スケール)が発生することは明かで、そうしたス
ケール除去のためソルト硝酸と硫酸による酸洗が必要と
なるが、前記のように加熱機構に冷却機構を連設して急
速冷却することにより加熱後の冷却過程におけるスケー
ル発生を適切に制御し、好ましい製品を簡易に得しめ
る。
【0016】加熱機構における加熱温度については軟化
熱処理、再結晶焼鈍などの加熱目的によって異なるが、
通常は適用される鋼の再結晶温度±200℃程度が採用
される。例えばフェライト系ステンレスの場合は600
〜800℃程度であるが、この温度は適用される金属の
如何によって変えられ、この温度を余りに高温とするこ
とは溶失、過酸化、過焼鈍による表層の軟化とそれに伴
うオイルピット等の表面欠陥を生じやすくなる。加熱方
法としては還元バーナによる加熱以外にも還元雰囲気中
でのレーザ加熱や高周波加熱などを採用してよい。
【0017】前記加熱温度からの冷却はガスジエットな
どを用いた急冷をなし、少くとも50℃/sec 以上の冷
却速度で実施することが好ましい。
【0018】
【実施例】上記したような本発明によるものの具体的な
実施例を添付図面に示すものについて説明すると、先ず
このような金属ストリップに関するコイルグラインダー
装置は1パスで片面のみを研削する構造になっているの
が通例であって、両面を研削するためには1パスで一方
の表面を研削した後、ワインダーに巻取られたストリッ
プをアンコイラーに逆向きにセットし、2パス目で裏面
をグラインドするものであり、本発明においてもこのよ
うな方式を採用した。
【0019】然して図1に示したものは4タンデムのコ
イルグラインダーとして実施した場合を略解的に示した
もので、ストリップ1は巻戻しリール11から引き出さ
れ、フィードレベラーや入側シャーなどを経てから研削
装置2に導かれ、研削油を注加手段7で注加されてから
第1〜第4の各スタンドによりベルト研削されるが、1
パス目では研削後そのまま(加熱機構を作動せしめず、
好ましくは加熱機構を通過せしめることなく)サイドガ
イドやデフレクターロールを介して巻取りリール5に巻
取られ、その後再セットし、2パス目の他面の研削を前
記と同じ行程で実施する。
【0020】本発明における加熱機構3および冷却機構
4はこのような2パス目の再セット時に作動ないし通過
せしめられるもので、該加熱機構3には冷却機構4が連
設され、これらの機構3、4を火災などを防止した条件
下で安定に操業すべく研削装置2から引出されたストリ
ップはガイドロール12、13によって一旦上方に引上
げられ、ガイドロール13から下方に降下せしめられる
過程にそれらの加熱機構3、冷却機構4が設けられ、次
いでガイドロール14から前記巻取りリール5に導かれ
るように成っている。
【0021】前記した研削装置2から加熱機構3および
冷却機構4部分の構成仔細については別に図2に示して
ある如くであって、第1〜第4のベルト研削機構21〜
24を経て送り出されたストリップ1は出側リングロー
ル11、ガイドロール12、13により上方に引き上げ
られてからそれらの機構3、4に送入されるが、研削機
構2とロール11との間に図1に示したようにワイパー
6が設けられ、研削油を拭除した状態で加熱機構3へ送
り込まれるように成っている。
【0022】前記したベルト研削機構21〜24は各ス
タンドの粒度が例えば第1スタンド21から順に#8
0、#120、#240、#320相当のように変化せ
しめられ、総研削量は30〜80μm、特に50μm前
後とされ、通板速度20m/min 程度として適切に研削
することができる。
【0023】加熱機構3における加熱手段としては混合
式還元バーナ31を使用し、燃料としてはプロパンなど
を用い、またアンモニアガスなどを用いた還元雰囲気と
することが好ましく、冷却機構4にはガスジェットノズ
ル41が配設され、50℃/sec 以上の冷却速度で冷却
され、常温レベル近くに冷却されたものは取巻リール5
において巻取られる。
【0024】加熱機構3の入口部分および冷却機構4の
出口部分にはシールロールを設けてストリップの導入導
出を円滑に行わしめ、しかも適切なシールを形成する。
即ちシールロールはライン速度に同調して回転せしめら
れ、また炉内圧を適度に高くし炉内雰囲気を僅かに外部
に放出するような条件を形成して外気の侵入を阻止する
ようにする。またシールロールの背面に耐火性且つ可撓
性材料を接合してシールの完全化を図ることができる。
【0025】加熱機構3と冷却機構4との間においても
ロールを配設して隙間を狹小としてシールを図り、また
炉内に雰囲気ガスを適宜に供給し、品質に影響を与えな
い側に雰囲気ガスを適度に流入せしめ各機構3、4の雰
囲気を適正に維持せしめた条件下に実施する。
【0026】図1、図2に示したような設備による具体
的な操業例をSUS430のステンレス鋼板の場合につ
いて説明すると、前述したように、該ステンレス鋼板に
対して既述のように2パス目の研削を50μm程度行っ
た後、研削油ワイパー6によって残留研削油を拭い取
り、通板速度20m/min で加熱機構3に送り込み、7
00℃前後に加熱し、次いで冷却機構4によって60℃
/sec で冷却した。
【0027】即ち上記のようにして得られた熱延鋼板を
クラスター型12段圧延機により厚さ3.0mmから0.75
mmまで冷延光沢度を、グラインダー研削後そのまま(加
熱機構、冷却機構を通過せず)冷間圧延したA材と、特
開昭59−185727によるB材と共に加熱機構、冷
却機構通過後に冷間圧延した本発明によるC材と比較し
て示すと図4の如くである。
【0028】即ち、図4において明らかなように、A材
は冷間圧延の際に生じた白筋模様により表面光沢度が低
い。また、B材の表面光沢度は研削後の焼鈍効果により
多少改善されているが、焼鈍後の酸洗処理時に生成した
表面凹部に起因するオイルピットにより表面光沢度の低
下を招いている。これらに比べ、グラインダー研削の後
にインライン加熱処理を施した本発明によるC材の表面
光沢値は明らかに高くなっており、これは、インライン
加熱処理により表層の急峻な硬度分布が改善され、ま
た、余分な酸洗処理をなすことなく急冷して酸化スケー
ルの発生を防止したため冷間圧延時にオイルピットが生
成されなかったことによるものである。
【0029】
【発明の効果】以上の説明したような本発明によるとき
はステンレス鋼板などの冷間圧延に関し表面光沢の優れ
た製品を低コスト且つ簡易的確に得しめるものであっ
て、工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるものの全般的な関係を示した概略
図である。
【図2】その研削装置ないし加熱、冷却機構部分につい
ての断面的説明図である。
【図3】SUS430各種研摩材について表層からの深
さとビッカース硬度に関する測定結果を要約して示した
図表である。
【図4】SUS430冷延材に対する各種研摩材につい
ての表面光沢度を要約して示した図表である。
【符号の説明】
1 ストリップ 2 研削機構 3 加熱機構 4 冷却機構 5 巻取リール 6 ワイパー 7 塗油 11 出側リングロール 12 ガイドロール 13 ガイドロール 21〜24 ベルト研削機構 31 還元バーナ 41 ガスジェットノズル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ストリップを走行せしめつつ研削手
    段により研削するグラインダー機構を備え、該グライン
    ダー機構からストリップを引き出し巻取るためのストリ
    ップ搬送系に加熱機構を設けると共に該加熱機構に連接
    して冷却機構を設けたことを特徴とする金属ストリップ
    用コイルグラインダー装置。
JP16592793A 1993-06-14 1993-06-14 金属ストリップ用コイルグラインダー装置 Expired - Lifetime JP2768221B2 (ja)

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JPH071317A true JPH071317A (ja) 1995-01-06
JP2768221B2 JP2768221B2 (ja) 1998-06-25

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100759527B1 (ko) * 2007-05-28 2007-09-18 (주)디메탈 강판의 절개부 연마장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100759527B1 (ko) * 2007-05-28 2007-09-18 (주)디메탈 강판의 절개부 연마장치

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