JPH07129197A - 音声情報暗号化装置 - Google Patents

音声情報暗号化装置

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JPH07129197A
JPH07129197A JP5274600A JP27460093A JPH07129197A JP H07129197 A JPH07129197 A JP H07129197A JP 5274600 A JP5274600 A JP 5274600A JP 27460093 A JP27460093 A JP 27460093A JP H07129197 A JPH07129197 A JP H07129197A
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data
voice
button
control circuit
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JP5274600A
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Hideo Okano
秀生 岡野
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】符号化された音声情報を復号化する際に、短い
処理時間で必要十分な程度の秘密保持を達成できる暗号
化を行うこと。 【構成】DSP部5は、マイクロホン1より入力された
音声情報から線形予測係数と音源情報データとを含む符
号化情報を生成し、主制御回路8に供給する。主制御回
路8は、内部に構成したデータテーブル記憶部8Aに並
べかえのデータが入った複数のデータテーブルを記憶し
ている。そして、予め操作ボタン及びスイッチの組み合
わせにより設定されている暗号データに応じて、一つの
データテーブルを選択し、それに従って、DSP部5か
らの符号化情報の内、少なくとも線形予測係数と音源情
報データ中の音源利得データとを変換して、暗号化され
た符号化情報を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばマイクロホンよ
り入力したアナログ信号をディジタル信号に変換してメ
モリ等の記録媒体に記録し、その記録した信号をアナロ
グ信号に変換してスピーカで再生できるような音声情報
記録再生装置に於いて、記録内容の秘密保護ができるよ
うに音声情報を暗号化する音声情報暗号化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば磁気テープ等の記録媒
体に記録した音声データを再生し、タイピストや秘書が
それを聞きながらその口述内容をタイプ打ちするといっ
た目的に使用される所謂トランスクライバと呼ばれる音
声情報再生装置が知られている(この種の音声情報再生
装置は、再生の開始や停止又は早送りや巻戻しは、直
接、再生装置のモード設定釦を指で操作するか、リモー
トスイッチ例えばフットスイッチ等を操作することによ
って行なわれるようになっている。即ち、タイピストや
秘書は、各個人の技量に合せて、音声の再生時間(フッ
トスイッチによる再生開始から再生停止までの時間)を
手動で調整しながらタイプを行なうことができるように
なっている)。このような音声情報再生装置では、口述
記録された音声を第三者に対して聞かれないようにす
る、つまり秘密保持する機能が必要とされている。
【0003】また、近年、装置の小型化の要求から、例
えば、特開昭63−259700号公報に開示されてい
るように、磁気テープの代わりに半導体メモリに音声を
録音する装置が開発されてきている。このような半導体
メモリを使用する記録媒体としては、半導体メモリとマ
イクロプロセッサを内蔵したICカードと称されるもの
が代表的に使用されている。
【0004】ところで、ICカードには、カード所有者
やカード自身の正当性をチェックする機能を有している
ものがある。例えば、データ伝送をする場合にその安全
性を確保するため、カードの所有者かどうかの確認を暗
証番号のチェックで行うものが知られている。この暗証
番号との照合は、ICカードに内蔵されるマイクロプロ
セッサによって行われ、マイクロプロセッサ内に構成さ
れたメモリ又は音声録音用の半導体メモリの所定アドレ
スに記憶されている暗証番号と、カード所有者(使用
者)によって入力された暗証番号との両者が一致すれ
ば、そのカード所有者は正当であると認められ、半導体
メモリに記憶されたデータを読み出し可能な状態とな
る。
【0005】さらに秘密保持を確実にするためには、半
導体メモリに記憶されるデータつまり音声情報自体も暗
号化することが好ましい。この暗号化としては、例え
ば、無線電話などに於いて採用されているような、すべ
ての音声情報にスクランブル(並べかえ)をかける方法
を採ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、秘密保
持を行うために、無線電話のようにすべての情報にスク
ランブルをかける変換処理には多大な処理時間が必要と
なる。本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、暗
号化の処理時間を短くし且つ必要十分な程度の秘密保持
を達成することができる暗号化を可能とする音声情報暗
号化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による音声情報暗号化装置は、符号化され
た音声情報の一部を暗号化するものであって、入力され
た音声情報から線形予測係数と音源情報データとを含む
符号化情報を生成する音声符号化手段と、上記音声符号
化手段によって生成された上記符号化情報の内、少なく
とも線形予測係数と音源情報データ中の音源利得データ
とを所定の規則に従って変換して、暗号化された符号化
情報を生成する暗号化手段とを備えている。この場合、
上記暗号化手段は、上記線形予測係数の少なくとも第1
項を暗号化することが好ましい。
【0008】
【作用】本発明による音声情報暗号化装置では、音声符
号化手段は、入力された音声情報から線形予測係数と音
源情報データとを含む符号化情報を生成し、暗号化手段
は、この符号化情報の内、少なくとも線形予測係数と音
源情報データ中の音源利得データとを所定の規則に従っ
て変換して、暗号化された符号化情報を生成する。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例を
説明する。図1は、本発明による音声情報暗号化装置の
一実施例を適用した音声情報記録再生装置のブロック構
成図である。この音声情報記録再生装置では、マイクロ
ホン1より得られるアナログ信号を、増幅器(AMP)
2により増幅し、低域通過フィルタ(LPF)3を通し
た後、アナログ/ディジタル(A/D)変換器4によっ
てディジタル信号に変換して、音声符号化手段の構成要
素であるディジタル信号処理(DSP)部5に入力す
る。このDSP部5は、録音動作時に音声を圧縮し、ま
た再生動作時に音声を伸長する。該DSP部5の動作は
制御回路6により制御され、圧縮した音声をデータ入出
力(I/O)バッファ7を介して主制御回路8に送る。
【0010】暗号化手段の構成要素である主制御回路8
は、並べかえのデータが入った複数のデータテーブルを
内部に構成したデータテーブル記憶部8Aに記憶してお
り、後述するような各種操作ボタン及びスイッチの組み
合わせによって設定される暗号データに応じてデータテ
ーブルを選択し、それに従って、上記データI/Oバッ
ファ7を介して上記DSP部5から供給された圧縮デー
タを暗号化する。そして、複数の操作ボタン及びスイッ
チの操作に応じて、上記DSP部5と、アドレス制御回
路9及び当該音声情報記録再生装置に着脱自在な記録媒
体としての半導体メモリ部10の動作を制御する。即
ち、アドレス制御回路9に適当なアドレス信号を与え、
暗号化した音声の圧縮データをメモリ部10に記録、あ
るいは、メモリ部10に記録されているデータを読出
し、復号化した後、上記データI/Oバッファ7を介し
てDSP部5に供給する。
【0011】なお、ここで音声情報の記録位置を示す情
報であるアドレスは、着脱自在な半導体メモリ部10に
記憶させても良く、音声情報記録再生装置側に設けられ
ているアドレス制御回路に付随する不図示半導体メモリ
(内部記憶部)に記憶させるようにしても良い。
【0012】上記DSP部5で伸長された読み出しデー
タは、ディジタル/アナログ(D/A)変換器11によ
りアナログ信号に変換され、増幅器(AMP)12で増
幅された後、スピーカ13に出力される。
【0013】また、上記主制御回路8は、駆動回路14
を制御して表示器15に、動作モードなどの各種情報を
表示させる。上記メモリ部10は、本実施例では、図2
に示すような記録構成を有している。即ち、メモリ空間
は、インデックス部10Aと音声データ部10Bとに大
きく二分されている。インデックス部10Aは、音声デ
ータ部10Bに記録される複数の音声メッセージファイ
ル10B1,10B2,10B3,…それぞれについ
て、操作開始位置情報10A1と操作終了位置情報10
A2、その他符号モードや操作条件等が記録される。ま
た、現在の音声データ部10Bに対する動作位置を示す
動作位置情報10A3が記録される。
【0014】なお、上記主制御回路8に接続されるボタ
ンとしては、録音ボタンREC,再生ボタンPL,停止
ボタンST,早送りボタンFF,早戻しボタンREW,
IマークボタンI,EマークボタンE,音声起動(ボイ
スアクティブディテクタ)ボタンVADがあり、スイッ
チとしては電池BATとの間の主電源スイッチ16があ
る。ここで、IマークやEマークとは、次のようなもの
である。即ち、記録媒体には複数の文章が記録されるこ
とから、この種の音声情報記録再生装置では、文章録音
者により録音時に、IマークボタンIを操作することに
より、記録媒体に記録された複数文章間の優先関係を示
すインストラクション(I)マークというタイピストや
秘書向けの指示用インデックスマークを記録することが
できるようになっており、文章録音者は、このIマーク
を使って、音声によって具体的に優先関係を指示すると
いうことが可能になっている。また、複数文書間の区切
りを示すために、EマークボタンEの操作により、エン
ド(E)マークというインデックスマークを記録するこ
とができるようになっている。
【0015】次に、このような構成の音声情報記録再生
装置の動作を詳細に説明する。電池BATがセットされ
て電源が主制御回路8に供給されると、主制御回路8は
それを電圧検出により検出して、図3のフローチャート
に示すような動作を開始する。
【0016】即ち、まず、主制御回路8の外部条件や内
部の記憶部の初期設定を行う(ステップS1)。ただし
この時点では、当該音声情報記録再生装置の全体への電
力供給を指示するための主電源スイッチ16はOFF状
態にある。初期設定を完了した後、主制御回路8は、主
電源スイッチ16がONされたかどうか検出をする(ス
テップS2)。
【0017】検出の結果、主電源スイッチ16がON状
態にあることを検出したならば、当該音声情報記録再生
装置全体に電力をするための電池BATと各回路との間
に設けられた不図示スイッチをONにし、その後、記録
媒体(メモリ部)10より、インデックス部10Aの情
報を読み込む(ステップ3)。即ち、操作開始位置情報
10A1、操作終了位置情報10A2、その他符号モー
ドや操作条件等を読み込む。
【0018】この時、メモリ部10から読み込んだデー
タによって、メモリ部10がすでにインデックスを正常
に記録したものかどうか、即ちメモリ部10のフォーマ
ットが正常かどうかを判断する(ステップS4)。
【0019】ここで、メモリ部10としてフォーマット
されていないものを入れていた時には、正常ではないと
判断され、その場合には、メモリ部10のインデックス
部10Aに利用条件を示す情報を入力し且つ音声データ
部10Bに“0”を入力する処理であるメモリフォーマ
ット(初期化)を行うかどうかを確認する(ステップS
5)。即ち、駆動回路14を制御して、メモリフォーマ
ットを行うか否かの確認表示を表示器15に行わせる。
【0020】ここで、メモリフォーマット処理を確認指
示するボタン(録音ボタンREC兼用)が押されたなら
ば、メモリ部10のフォーマット(初期化)を行い(ス
テップS6)、このフォーマット完了後、駆動回路14
を制御して表示器15にて初期設定完了表示を行う(ス
テップS7)。
【0021】また、メモリフォーマットをしないことを
確認指示するボタン(停止ボタンST兼用)が押された
ときには、駆動回路14を制御して表示器15にてメモ
リ部10が正常でないことを表示すると共に、メモリ部
10を取り替えるべきである旨の指示表示を行い、当該
音声情報記録再生装置全体に電力を供給するための電池
BATと各回路との間に設けられ不図示スイッチをOF
Fする(ステップS8)。その後、メモリ部10交換の
ために、主電源スイッチ16がOFFされるのを待ち
(ステップS9)、それがOFFされたことを検出する
と、上記ステップS2に戻る。
【0022】一方、メモリ部10が正常に初期設定が完
了されたものは、初期設定完了表示後、インデックス部
10から読出した情報(動作位置情報10A3)より現
在の動作位置を検出し、駆動回路14を制御して表示器
15にてその検出した位置の表示を行う(ステップS1
0)。その後、当該装置の操作ボタンのどれが押された
かどうかを検出しながら各回路を待ち状態にさせる(ス
テップS11)。
【0023】そして、いずれかの操作ボタンが押された
ことを検出すると、まず、操作されたのが録音ボタンR
ECかどうか検出し(ステップS12)、もし録音ボタ
ンRECが押されれば、DSP部5を制御してA/D変
換器4から入力される音声情報を圧縮し、アドレス制御
回路9を制御してメモリ部10の音声データ部10Bに
記録を行う録音処理に入る(ステップS13)。
【0024】操作されたのが録音ボタンRECでない時
には、次に、再生ボタンPLの検出を行う(ステップS
14)。ここでもし再生ボタンPLが押されていれば、
アドレス制御回路9を制御してメモリ部10の音声デー
タ部10Bから記録されているデータを読み出し、DS
P部5に送って伸長処理を行い、D/A変換器11に音
声情報を送る再生処理に入る(ステップS15)。
【0025】また、再生ボタンPLが押されていない時
は、早送りボタンFFが押されているかどうか、ボタン
の状態を検出する(ステップS16)。もし早送りボタ
ンFFが押されていれば、動作位置を順次適当な速度
(例えば、再生時の20倍)で早送りを行う早送り処理
に入る(ステップS17)。
【0026】早送りボタンFFが押されていなければ、
早戻しボタンREWが押されているか釦の状態検出をす
る(ステップS18)。もし早戻しボタンREWが押さ
れていれば、上記早送りの場合とは逆の方向に同様の速
度で動作位置の移動を行う早戻し処理に入る(ステップ
S19)。
【0027】上記ステップS13,S15,S17,S
19の各処理は、停止ボタンSTが押されると、各処理
から抜けて上記ステップS11に戻る。また、操作され
たのが録音,再生,早送り,早戻し等のボタンでなけれ
ば、電源OFF又は各種の設定ボタンの状態の検出を行
う(ステップS20)。主電源スイッチ16が電源OF
F操作された時には、アドレス制御回路9を制御して、
メモリ部10のインデックス部10A内の情報を消去
し、主制御部8内部の不図示記憶部に記憶してあるイン
デックス情報を、メモリ部10のインデックス部10A
に記憶する(ステップS21)。このインデックス転送
処理が完了すると、当該装置全体、つまり各回路に給電
のための不図示電源スイッチをOFFにする(ステップ
S22)。そして、上記ステップS2に戻る。
【0028】また、上記ステップS20において、主電
源スイッチ16がOFFでないと判断された時には、設
定ボタンの状態を検出し、その状態を内部の記憶部に記
憶した後、上記ステップS11に戻る。なおここで、設
定ボタンは、実際に当該装置に設けられたボタンではな
く、録音ボタンREC,再生ボタンPL,停止ボタンS
T,早送りボタンFF,早戻しボタンREW,Iマーク
ボタンI,EマークボタンE,音声起動ボタンVADの
内の幾つかの同時押しにより代用されるボタンである。
【0029】次に、上記ステップS13での録音処理に
ついて、図4のフローチャートを参照して、さらに詳細
に説明する。主制御回路8は、録音ボタンRECが押さ
れたことを検出するとこの録音処理に処理が移り、ま
ず、その時の音声録音条件(例えば、音声起動、又は無
音圧縮やバリアブルレートタイプ利用等)を検出する
(ステップS31)。この検出された条件により、音声
録音の条件モードをDSP部5へ送る(ステップS3
2)。そして、内部記憶部に記憶しているインデックス
情報(動作位置情報)より、メモリ部10の音声データ
部10Bにおける録音スタート位置を求め、そのスター
ト位置を示す情報をインデックス部10Aに操作開始位
置情報10A1として書き込み(ステップS33)、D
SP部5より録音データ転送を行う(ステップS3
4)。
【0030】ここで、操作ボタン及びスイッチの組み合
わせにより設定される動作モードが秘密モードであるか
否かの判断を行い(ステップS35)、秘密モードでな
ければ、後述するステップS38へと進む。また、秘密
モードであれば、予め操作ボタン及びスイッチの組み合
わせにより設定されている暗号データを読み込む(ステ
ップS36)。そして、この読み込んだ暗号データに応
じて、内部のデータテーブル記憶部8Aに記憶されてい
る並べかえのデータが入った複数のデータテーブルの内
の一つを選択して、DSP部5より転送された録音デー
タの内、線形予測係数の量子化情報と音源情報をモデル
化したコードブックの利得情報を並びかえるデータ加工
を行う(ステップS37)。
【0031】そして、DSP部5よりデータ転送された
圧縮データもしくはデータ加工された暗号化データを書
き込むべきアドレスを、内部記憶部に記憶している動作
位置情報より算出し、アドレス制御回路9へ出力する
(ステップS38)。これと同時に、DSP部5よりデ
ータ転送された圧縮データもしくはデータ加工された暗
号化データがメモリ部10に送られ、上記アドレス制御
回路9の制御により音声データ部10Bに記録される
(ステップS39)。次に、内部記憶部に記憶している
動作位置情報を更新し、その更新した値に、インデック
ス部10Aの操作終了位置情報10A2及び動作位置情
報10A3を更新する(ステップS40)。
【0032】そして、停止(STOP)ボタンSTが押
されているか検出し(ステップS41)、押されていな
ければ、上記ステップS34へ戻って上記動作を繰り返
す。また、停止ボタンSTが押されていれば、終了位置
を確定して、この録音処理から抜け出る。
【0033】本実施例では、DSP部5に於いて、コー
ドブックを用いて励起(残差)信号をベクトル量子化す
る符号励起線形予測符号化方式(CELP:Code Excit
ed Linear Predictive Coding )のような音声符号化方
式を利用しており、入力音声信号より線形予測係数(L
PC)(短期フィルタ係数又は反射係数等)を計算し、
音源情報データとしていくつかの音源情報の励起(残
差)信号モデル(コードブック)の類似度を判定し、一
番似ているモデルを見つけ出す。その時の音源情報の励
起(残差)信号モデルの番号(インデックス)と利得情
報を量子化し、符号化を行う。このLPCの量子化符号
は全体の24%、また音源情報データとしてコードブッ
クのインデックスが25%、この利得情報分14%、こ
の他、ピッチ情報のインデックスが20%、その利得情
報分が14%の配分で、符号信号として割り当てられて
いる。
【0034】そして、本実施例では、この内、効率的に
秘密保持できるようにスクランブルをかける部分を限定
している。即ち、意味が聞き取れなくなる部分を実験的
に導き出した結果、上記線形予測の部分と、上記両利得
情報の内どちらか一方についてのみ暗号化(スクランブ
ル)を行うことで、復号化時に音声として意味が聞き取
れなくすることができることが確かめられたので、スク
ランブルをかける部分をそれらに限定する。このような
暗号化方法を採用することにより、すべての情報を暗号
化する(スクランブルをかける)場合に比べて、変換時
間を半分以下にすることができる。
【0035】即ち、暗号化を行う部分として、符号化情
報の中で次のブロック成分、つまり、線形予測部(LP
C),ピッチゲイン,ピッチインデックス,コードブッ
クゲイン,及びコードブックインデックスの各部分をス
クランブルをかけて試聴してみた結果、図5に示すよう
な表のように、線形予測部(LPC部)とピッチゲイン
又はコードブックゲインの部分にスクランブルをかける
と、復号化した時に音声として意味が聞き取れなくする
ことができるということが確かめられた。また、LPC
部については、第1項目にのみスクランブルをかけただ
けでも効果があることが確かめられた。従って、録音時
に暗号化を行う部分としては、本実施例では、LPC部
とコードブックゲイン又はピッチゲイン部についてスク
ランブルかける処理を行うものとする。
【0036】ここで、線形予測係数を暗号化することに
よる効果について説明を行う。線形予測分析は、音声信
号に含まれるサンプル値間の近接相関成分を分析し、音
声信号のスペクトル特性を推定する手法である。換言す
れば、音声生成モデルに於ける声道の特性を近似するフ
ィルタ係数を、入力した音声信号から推定することにな
る。即ち、線形予測モデルによりフィルタの係数(線形
予測係数(Linear Predictive Cofficients )を計算す
る。具体的には、次の(1)式より、過去の音声の重み
付け加算値により音声信号予測値
【0037】
【数1】 を求め、(2)式の予測誤差e(n)を求める。そし
て、予測誤差e(n)の2乗平均値を最小化するよう
に、フィルタ係数αi を求める。
【0038】
【数2】 ここで、予測値は、Pを求めるフィルタの次数とする
と、
【0039】
【数3】 である。このとき、(1)式は、
【0040】
【数4】 となる。このフィルタは図6の(A)のように表現され
る。この(3)式をz変換すると、同図の(B)又は
(C)のように表現され、そのフィルタA(z)の伝達
特性は、
【0041】
【数5】 となる。このフィルタA(z)は、予測フィルタ(逆フ
ィルタ)であり、FIR型フィルタなどで実現する。こ
の予測フィルタの逆特性1/A(z)の伝達特性H
(z)は、
【0042】
【数6】 で計算して求める。一般的に、音声の伝達特性を表すた
めに、サンプリング周波数が8KHzの時、8次〜12
次程度で表される。
【0043】以上のようにして求められる線形予測フィ
ルタ係数の第1項目(1次目)は、ひとつ前のサンプル
値の影響度、また第2項目(2次目)は、2つ前のサン
プル値の影響度ということができる。
【0044】この影響度は、第1項目(一次のフィルタ
係数)が影響力が大きく、この第1項目が全く別の値に
置換えられると、音声として復元しにくくなる。従っ
て、少なくとも線形予測フィルタ係数の第1項目を別の
暗号化された値に変換してしまうことで音声信号に復元
しにくくなる。実際には、これに加えて、音源信号のゲ
イン値をも暗号化することで、音声信号を復元できない
ようにすることができることが実験により確かめられ
た。このような効果は、PARCOR係数(偏自己相関
関数)や、LSP(線スペクトル対(Line Spectrum Pa
ir)等にも同様に効果がある。
【0045】次に、図7のフローチャートを参照して、
上記ステップS15に於ける再生処理を詳細に説明す
る。主制御回路8は、再生ボタンPLが押されているこ
とを検出するとこの再生処理に処理が移り、まず、その
時の音声再生の条件(無音圧縮、スピード再生、ノイズ
除去等)を検出すると共に、読み出しブロック数を計数
するための内部カウンタをリセットする(ステップS5
1)。この検出された条件により、音声再生の条件モー
ドをDSP部5へ送る(ステップS52)。そして、メ
モリ部10の音声データ部10Bの読み出し位置を、イ
ンデックス情報部10Aの動作位置情報より得て、駆動
回路14を制御してその位置を表示部15に表示する
(ステップS53)。そして、メモリ部10の音声デー
タ部10Bから音声メッセージファイル読み込みを行う
ため、内部記憶部に記憶している動作開始位置情報より
算出したアドレスをアドレス制御回路9に出力する(ス
テップS54)。これにより、メモリ部10の音声デー
タ部10Bより1ブロックのデータ(例えば、音声を2
0msのブロックに分けたデータ)が主制御回路8に読
み込まれる(ステップS55)。
【0046】ここで、操作ボタン及びスイッチの組み合
わせにより設定される動作モードが秘密モードであるか
否かの判断を行う(ステップS56)。秘密モードでな
ければ、後述するステップS59へと進む。また、秘密
モードであれば、予め操作ボタン及びスイッチの組み合
わせにより設定されている暗号データを読み込む(ステ
ップS57)。そして、上記暗号データに応じて、内部
のデータテーブル記憶部8Aに記憶されている並べかえ
のデータが入った複数のデータテーブルの内の一つを選
択して呼び出し、この呼び出したテーブル情報をもと
に、メモリ部10から読み込んだデータの内、線形予測
係数部と音源情報をモデル化したコードブックの利得情
報を変換、つまり復号化して音声符号化データを得る
(ステップS58)。
【0047】そして、メモリ部10から読み込まれたも
しくは復号化された音声符号化データをDSP部5にデ
ータ転送することにより(ステップS59)、この音声
符号化データがDSP部5によって復号化される。この
場合、上記操作ボタン及びスイッチの組み合わせにより
設定されている暗号データが、録音時の暗号データと同
一のものでない時には、並びかえのデータが入ったテー
ブルが一致せず、もとの音声データに復号化することは
できない。
【0048】そして、主制御回路8は、内部記憶部に記
憶している再生位置(動作位置)情報を更新し、またイ
ンデックス部10Aの動作位置情報10A3を更新する
(ステップS60)。その後、停止(STOP)ボタン
STが押されているか状態を検出する(ステップS6
2)。もし押されていればこの再生処理を抜け出すが、
押されていなければ上記ステップS54へ戻って、再生
処理を続ける。
【0049】以上のような録音再生時の秘密保護の操作
は、すべての音声情報を加工することなく、短時間、例
えば、従来の半分程度の短い時間で行える。なお、上記
実施例では、データテーブル記憶部8Aに並びかえのデ
ータをテーブルとして記憶させておくものとしたが、デ
ータテーブルのデータを変換データとして記憶させてお
き、排他的論理和をとって加工するなど、データをある
法則に従い変換するようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の音声情報
暗号化装置によれば、入力音声情報から線形予測係数と
音源情報データとを含む符号化情報を生成し、この符号
化情報の内、少なくとも線形予測係数と音源情報データ
中の音源利得データとを所定の規則に従って変換して暗
号化された符号化情報を生成するようにしているので、
従来の音声情報すべてにスクランブルをかける暗号化処
理に比べて、短い時間で暗号化の処理を行うことがで
き、必要十分な程度の秘密保持を達成できる暗号化を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による音声情報暗号化装置の一実施例の
適用された音声情報記録再生装置のブロック構成図であ
る。
【図2】メモリ部の記録構成を示す図である。
【図3】主制御回路の動作フローチャートである。
【図4】図3のフローチャート中の録音処理の詳細を説
明するための動作フローチャートである。
【図5】スクランブル箇所の実験結果を示す表である。
【図6】線形予測モデルのブロック図であり、(A)は
フィルタ表現、(B)は(A)のz変換表現、(C)は
(B)と等価な表現をそれぞれ示している。
【図7】図3のフローチャート中の再生処理の詳細を説
明するための動作フローチャートである。
【符号の説明】
1…マイクロホン、2,12…増幅器(AMP)、3…
低域通過フィルタ(LPF)、4…アナログ/ディジタ
ル(A/D)変換器、5…ディジタル信号処理(DS
P)部、6…制御回路、7…データ入出力(I/O)バ
ッファ、8…主制御回路、8A…データテーブル記憶
部、9…アドレス制御回路、10…記録媒体(半導体メ
モリ部)、10A…インデックス部、10A1…操作開
始位置情報、10A2…操作終了位置情報、10A3…
動作位置情報、10B…音声データ部、10B1,10
B2,10B3…音声メッセージファイル、11…ディ
ジタル/アナログ(D/A)変換器、13…スピーカ、
14…駆動回路、15…表示器、16…主電源スイッ
チ、REC…録音ボタン、PL…再生ボタン、ST…停
止ボタン、FF…早送りボタン、REW…早戻しボタ
ン、I…Iマークボタン、E…Eマークボタン、VAD
…音声起動(ボイスアクティブディテクタ)ボタン。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】スクランブル箇所の実験結果を示す図表であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化された音声情報の一部を暗号化す
    るものであって、 入力された音声情報から線形予測係数と音源情報データ
    とを含む符号化情報を生成する音声符号化手段と、 前記音声符号化手段によって生成された前記符号化情報
    の内、少なくとも線形予測係数と音源情報データ中の音
    源利得データとを所定の規則に従って変換して、暗号化
    された符号化情報を生成する暗号化手段と、 を具備することを特徴とする音声情報暗号化装置。
  2. 【請求項2】 前記暗号化手段は、前記線形予測係数の
    少なくとも第1項を暗号化することを特徴とする請求項
    1記載の音声情報暗号化装置。
JP5274600A 1993-11-02 1993-11-02 音声情報暗号化装置 Withdrawn JPH07129197A (ja)

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