JPH0712897U - 真空誘導溶解炉における材料供給装置 - Google Patents

真空誘導溶解炉における材料供給装置

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JPH0712897U
JPH0712897U JP4529193U JP4529193U JPH0712897U JP H0712897 U JPH0712897 U JP H0712897U JP 4529193 U JP4529193 U JP 4529193U JP 4529193 U JP4529193 U JP 4529193U JP H0712897 U JPH0712897 U JP H0712897U
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昌宏 田所
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神鋼電機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空槽内に傾動可能な誘導溶解炉を据付けた
真空誘導溶解装置に使用され、作業の溶解条件に対応し
て所望の時間間隔と供給量で装入材料を、正確、確実に
分割供給可能な材料供給装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 真空槽の上方外部に真空用ゲ−トバルブで遮
断された補助室を設け、ベロ−ズジョイントを介して電
磁フィ−ダで補助室内のトラフを振動して材料をトラフ
の前方の排出口から導管内に落下させ、補助室の上方に
位置するホッパには放射状に配置された複数個の独立し
た分画室を有する円筒体を設け、この円筒体の下に1つ
の分画室に対応する装入用の穴を設け、駆動源によりこ
の円筒体を回転して1分画室毎に材料が前記のトラフに
落下する構造にする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、真空もしくは不活性ガス雰囲気にされる真空槽内に傾動可能に据 付けられた真空誘導溶解炉における被溶解材料又は添加材料(以下装入材料また は単に材料と称す)の供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、真空槽内に傾動可能に設置された誘導溶解炉の炉内に装入材料を供給す るのには、大別して2種の方法がある。 第1の方法のとしては、ホッパ室に材料を装入、傾斜した円筒形のシュ−タを 介して、るつぼなどの炉内に案内して供給するものがあり、シュ−タの傾斜角度 と材料との滑りによる重力落下に依存する材料供給方式が採用されている。 一方、第2の方法として、真空槽内にバケットを用意し槽外から手動又は電動 でバケットを回転させて溶解材料を供給する方法がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
第1の方法は重力落下方式であるため、材料とシュ−タ間の相対的な滑り具合 により落下量も変動してまちまちになりがちであり、第2の方法ではバケットの 容量が問題であるとともに、バケットの回転具合により材料の供給量にも差異を 生ずる。 従って、前記第1と第2の何れの方式によっても、供給量を正確に制御するこ とは困難であり、炉内で溶解される溶湯に対して多く入れ過ぎたり、少な過ぎた りする欠点があるため、作業者が希望する通りの時間に、所定の供給量を溶解条 件に合わせて正確に確実に供給可能な装置の開発が課題とされていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案では、真空槽の外部上方に、真空用ゲ−トバルブにより真空槽との遮断 と連通が可能にされた補助室を設け、この補助室の外部にベロ−ズジョイントを 介してシ−ルされて配置された電磁フィ−ダにより補助室内のトラフを振動させ 、材料を所定時間に所定量搬送し、更に補助室の上方に位置する円筒状のホッパ の内部に、このホッパと同軸で、内部を放射状に分割して配置した複数個の独立 した分画室が水平に配置された円筒体を設け、各分画室内に少量の材料を装入の 順序に収容して、固定された底板の1箇所に1つの分画室とほぼ同じ寸法の貫通 穴を設け、電動モ−タにより円筒体をホッパに対し1分画室分ずつ順次回転させ 、各分画室内の少量に分割した材料を順に補助室内のトラフに送るようにした材 料供給装置とすることにより上記の課題を解決した。
【0005】
【作用】
先づ真空槽と補助室とを遮断する真空用ゲ−トバルブを閉じて、ホッパの気密 蓋を開け、材料をホッパ内の円筒体分画室全部又は隣接する所要個数室に投入し た後、ホッパの気密温を閉じ、前記の真空用ゲ−トバルブを開いて補助室および ホッパ内を真空槽と同じ真空にする。ホッパには円筒体の下部に1分画室だけ落 下させる開口が設けられているので1分画室分の材料が補助室内のトラフに落下 する。 次に電磁フィ−ダを作動させるとトラフが振動され材料を前方(振動フィ−ダ と反対側)の排出口へ搬送するので、材料はトラフ端部から真空槽内の傾斜した シュ−タへ落下し、シュ−タ上を減速されて滑りながら、炉内の湯のはねを生ず ることなく供給される。 トラフ上の材料が減少すると、タイマとリミットスイッチで間欠的に作動する 電動モ−タで間欠的に回転する円筒体の分画室が1室毎に開口の上に位置され、 材料が少量宛間欠的にトラフに落下し、上記の電磁フィ−ダの加振力の強弱と、 タイマの設定時間とにより一定時間に一定量の材料供給の制御が行われる。
【0006】
【実施例】
図1は本考案による真空誘導溶解炉における材料供給装置の部分切断立面図、 図2は図1に示すホッパのA矢視拡大詳細図、図3は図1のB−B断面拡大図で ある。 傾動可能な溶解炉1と傾斜した材料供給用のシュ−タ2を内部に収容し真空槽 3の斜め上方には、低い円筒形の気密補助室4が水平に配置され、前記の真空槽 3は補助室4から垂直下方に延びる導管5により接続され、導管5の中間位置に 真空用ゲ−トバルブ6が設けられている。 補助室4の内部には垂直断面が円形のトラフ7が、その長手方向に所定の間隔 で配置された2個の板ばね支持具7aにより水平に支持される。 トラフ7の導管5の上端に臨むは開放され、反対側のプレ−ト7bには長手方 向外方に延びる軸8が溶接などで固定され、軸8の他端部は電磁フィ−ダ9のフ ランジ9aにボルト止めなどで固定される。 また補助室4の電磁フィ−ダに近い側のプレ−ト4aには軸8を摺動可能に支 持する円筒状ボス10が取り付けられ、ボス10のプレ−ト4aと反対側にフラ ンジ10aが備えられ、このフランジ10aと電磁フィ−ダ9のフランジ9aと の間には、薄い金属板を円筒形の蛇腹状に成形したベロ−ズジョイント11が取 り付けられ補助室4の内部を外気からシ−ルしている。
【0007】 さらに、補助室4の上方には、上端が気密蓋12aで密閉される円筒部12b を有するホッパ12が配置され、ホッパ12は前記の円筒部12bと、その下方 に連続し下方に向かって直径が減少する倒立円錐台部12cと、この倒立円錐台 部12cの下端から図で斜め右下に延在する導管部12dとを有して、この導管 部12dの下端は補助室4の内部に挿入され、さらに前記のトラフ7の上部切取 り部7c内に斜めに導入されている。 ホッパ12の前記円筒部の内部には、図3に示すように軸心から半径方向外方 に放射状に広がる複数個(この例では10個)の垂直壁13aで等分割された複 数の分画室13bを有する円筒体13が、ホッパ12と同軸に且つホッパ12に 対し相対回転可能に収容されている。 円筒体13内の放射状の垂直壁13aは、円筒体13の中心部の下部にあるボ ス13cと、ボス13cの上方に垂直に溶接されたパイプ13dと、外壁13e との間に溶接で固定される。 ボス13cは、リング状の軸受メタル14を介して底板15aに支持され、底 板15aの下にはさらに別の底板15b、更にその下にリング15cが設けられ て、底板15aはピンなどで底板15bに対し、回転しないようになっており、 底板15bはリング15cに溶接などで固定され、更にリング15cはホッパ1 2の外壁12bに溶接などで固定される。 底板15aと15bを2枚重ねて配置したのは、底板を1枚で構成した場合に は底板の上表面は、粉状、塊状、チップ状などの種々の不規則な形状の装入材料 との摩擦接触により摩損するため1枚の底板全体を交換する必要があり、材料と 交換時間の両面から不経済なため、底板15aと15bの2枚重ねとし、摩損し た場合は上の底板15aを容易に取外し、交換し装着可能にするためである。 これらの底板15aと15bを重ねて固定し、その1箇所を貫通して、図3に 示すように分画室13bの横断面とほぼ同じな扇形の1個の開口15dが設けら れ、底板15a,15bの中心部には軸受部16がボルト止めなどで取り付けら れ、ボス13cとキ−17aを介して係合する垂直軸17を垂直に保持し、軸1 7の下端部には傘歯車18aが取り付けられる。 一方傘歯車18aと係合する傘歯車18bが取り付けられた水平軸19はホッ パ12の倒立円錐形部12cに溶接などで固定された軸受部20に保持されて、 カップリング21を介してギャ−ドモ−タMに連結される。 軸19のカップリング係合部に円板22が垂直に取り付けられて、リミットス イッチLSの作動子23と係合するドグ24が円板22上の同一円周上に複数個 、等間隔に取り付けられる。
【0008】 上記構造を有する材料供給装置の作用について以下に説明する。 最初に真空用ゲ−トバルブ6を閉じ、ゲ−トバルブ6と真空槽3をシ−ルし、 ホッパ12の気密蓋12aを開け、材料を各分画室13b(この例では容量約1 0リットル)に一定量宛投入し気密蓋12aを閉じた後、ゲ−トバルブ6を開い て補助室4及びホッパ12の内部を真空槽3と同程度の真空にする。 この場合、円筒体13の扇形の開口15dの真上の分画室13bの材料はトラ フ7の上に落下している。 次に電磁フィ−ダ9を始動してトラフ7にある材料をトラフ7から落下させ、 導管5、シュ−タ2を経てるつぼ1に落下させる。 テストにより予め設定した1分画室の材料がトラフ7から落下し終る時間が経 過する少し以前に、予めセットされた図示しないタイマによりギャ−ドモ−タM が始動され、カップリング21、水平軸19、傘歯車18b,18b、垂直軸1 7およびキ−17aを介して円筒体13が回転され、二番目の分画室13bが開 口15dの上に位置して、材料がトラフ7へ落下するとともに、リミットスイッ チLSの作動子23がドグ24によって作動しギャ−ドモ−タMが停止し、タイ マ−が入る。以後上記のサイクルが繰り返される。 ここで、電磁フィ−ダ9の加振力とタイマの設定時間とを調整することにより 希望する材料供給の制御が可能となり、シュ−タ2は材料の落下速度を適度に低 減させて、溶湯のはねが生じないように機能する。
【0009】
【考案の効果】
上記の通り材料の供給量を作業者が希望するように制御できて、極めて微量の 供給も可能であり、分画室毎の供給ができるので被溶解材や合金材の添加が円滑 に行われる。又材料の種類により能率と安全操業を考慮した溶解条件に従うこと が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による真空誘導溶解炉に適用する材料供
給装置の一実施例を示す部分断面立面図である。
【図2】図1に示すホッパのA矢視拡大詳細立面図であ
る。
【図3】図1のB−B断面拡大図である。
【符号の説明】
1 溶解炉 2 シュ−タ 3 真空槽 4 補助室 5 導管 6 バルブ 7 トラフ 7c 切取り部 7d 排出口 8 軸 9 電磁フィ−ダ 10 ボス 11 ベロ−ズジョイント 12 ホッパ 12a 気密蓋 12b 円筒部 12c 倒立円錐台部 12d 導管部 12e リング部 13 円筒体 13a 垂直壁 13b 分割室 13c ボス 13e 外壁 15,15a,15b 底板 17 回転軸 18a,18b 傘歯車 M モ−タ

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空槽内に、傾動可能に据付けられ真空
    もしくは不活性ガス雰囲気下で溶解が行われる溶解炉
    と、この溶解炉に溶解材料または合金材料などの被溶解
    材料を供給するシュ−タとが配置される真空誘導溶解装
    置における材料供給装置において、 前記シュ−タの受け口の直上の位置から前記真空槽の頂
    壁を貫通して上方に延び、上端に受け口を、中間に前記
    真空槽と外気とを遮断可能にするバルブが設けられ前記
    被溶解材料を下方に通過させ前記シュ−タに導く導管
    と、 この導管の上部に接続されてほぼ水平に延在し外気に対
    し遮断可能にされた補助室と、 この補助室内に配置されて、長手方向の一方端に前記被
    溶解材料の排出口を、上部に切取り部を有してほぼ水平
    に往復振動され、内部に前記被溶解材料を収容し前記往
    復振動により内部の被溶解材料を前記の排出口から前記
    導管の受け口に導くトラフと、 前記補助室の上部に気密に接続されるホッパとして、気
    密蓋を有する上端部と、環状にされた下端のリング部
    と、側壁を形成する中間の円筒部と、この円筒部の前記
    リング部の下面に一体に接続された倒立円錐台部と、上
    端がこの倒立円錐台部の下端に接続され下端が前記トラ
    フの切取り部内に挿入された導管部とを有するホッパ
    と、 このホッパの内方で前記リング部の上面に固定され中心
    部がボスにされた少なくとも1枚の円盤状の底板であっ
    て、その円の中心を通る複数の直径により放射状に分割
    されたセグメントの一つに相当し、被溶解材料を下方に
    通過させる貫通穴が明けられた底板と、 この底板の前記ボスの内部に同心に立設された回転軸に
    固着され、前記底板の外周縁部に到る半径と前記ホッパ
    の上端近くに達する高さを有して、垂直上方に立ち上る
    外壁と、この外壁と前記のボスとの間を連結する複数の
    垂直壁とを有し、前記外壁の分割された弧の部分と両側
    の前記垂直壁により前記底板のセグメントの一つに相当
    する形状と寸法の分画室が複数形成され上下が解放され
    前記底板に対し相対回転可能にされた円筒体と、 この円筒体を間欠的に所定の角度回転させる回転制御機
    構と駆動モ−タと、 を含んで成る真空誘導溶解炉における材料供給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の材料供給装置において、
    前記被溶解材料を前記シュ−タに導く導管の中間部に配
    置されたバルブがゲ−トバルブであり、前記の底板は固
    定された下の底板と、その上に摩損した場合の交換のた
    め着脱可能に配置された上の底板とから成り、前記円筒
    体を回転させるため垂直に配置され回転軸と前記駆動モ
    −タの水平に配置された回転軸とは1対の歯車により連
    結されていることを特徴とする真空誘導溶解炉における
    材料供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の材料供給装置に
    おいて、前記トラフの水平方向の往復振動は、前記補助
    室内に配置されたトラフの前記被溶解材料の排出口と反
    対側の端部から前記補助室の外方に突出したボス内に収
    容され往復動可能に外方に突出した軸を介し、その先端
    に装着された電磁フィ−ダによって与えられ、前記ボス
    の内部と外部の大気との間はベロ−ズジョイントにより
    シ−ルされていることを特徴とする真空誘導溶解炉にお
    ける材料供給装置。
JP4529193U 1993-07-29 1993-07-29 真空誘導溶解炉における材料供給装置 Expired - Lifetime JP2584164Y2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005121289A (ja) * 2003-10-16 2005-05-12 Nippon Crucible Co Ltd 溶解保持炉及び被溶解材の溶解方法
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