JPH07128912A - 負帯電性電子写真用トナー - Google Patents

負帯電性電子写真用トナー

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JPH07128912A
JPH07128912A JP5273582A JP27358293A JPH07128912A JP H07128912 A JPH07128912 A JP H07128912A JP 5273582 A JP5273582 A JP 5273582A JP 27358293 A JP27358293 A JP 27358293A JP H07128912 A JPH07128912 A JP H07128912A
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toner
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Hitoshi Ueda
仁士 上田
Hachiro Tosaka
八郎 登坂
Toshiki Minamitani
俊樹 南谷
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】安定な負帯電性を持つとともに、樹脂との相溶
性が高く、かつコピーを多くとっても画像カブリの発生
しない高信頼性の負帯電性電子写真用トナーを提供す
る。 【構成】 上記一般式(1)で表される2:1型金属錯塩化合物を
トナー中にXwt%含有し、不純物として含まれるモノ
アゾ化合物が2:1型金属錯塩化合物のYwt%である
とすると X×Y≦0.40 であることを特徴とする負帯電性電子写真用トナー。
〔式中、Rはニトロ基、スルホンアミド基、またはハ
ロゲン原子を、Rは水素原子、ハロゲン原子またはニ
トロ基を、Mはクロムまたはコバルト原子を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコピー、プリンター、フ
ァックス、CAD等の画像出力装置に用いられる負帯電
性電子写真用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真は、光導電性物質等により構成
された光導電体上に静電潜像を構成し、これを粉末現像
剤で現像し顕像化、紙に転写した粉末現像剤を熱、圧
力、あるいは溶剤で定着する方法が一般的である。
【0003】この様な電子写真の現像剤としてトナーと
呼ばれる樹脂と着色剤からなる微粒子粉末とキャリアと
呼ばれる微小な硝子玉または鉄粉等の混合物を用いるい
わゆる2成分方式と、樹脂、着色剤、およびまたは磁性
体からなる微粒子粉末をトナーとして現像剤に用いるい
わゆる1成分方式がある。
【0004】一般にトナーは合成樹脂に染料、顔料等の
着色剤、およびまたは磁性体を混練したものである。ト
ナーを負帯電性にするため混合する染料は着色と共に帯
電制御剤としての静電特性が重要な役割を果している。
特に着色剤として従来使用されている染料、顔料は正に
帯電するものが多く、負に帯電するにしても帯電性が弱
く、かぶり等が発生し鮮明な画像が得られなかった。そ
こで特公平2−16916では、上記一般式(1)で表
される2:1型金属錯塩染料を帯電制御剤および着色剤
として含有する電子写真用トナーが提案されている。
【0005】一般式(1)で示される染料は、一般式
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1,R2は前に定義した通りであ
る。)で表されるアゾ成分を常法によりアゾ化し、この
アゾ化物を、下記一般式、
【0008】
【化4】
【0009】〔式中、R3はアミノ基、アセチルアミド
基、スルホアミド基、ベンソイルアミド基、置換ベンゾ
イルアミノ基を表す。〕で表されるアゾ成分と常法に従
いカップリングすることにより、下記一般式
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R1,R2は前に定義した通りであ
る。)で表されるモノアゾ化合物を合成することができ
る。次にこのモノアゾ化合物を水あるいは有機溶媒中、
常法によりクロム化付与剤あるいはコバルト化付与剤で
処理することにより、下記一般式
【0012】
【化6】
【0013】(式中A+はアルカリ金属イオンまたはア
ンモニウムイオンを表し、R1,R2,Mは前に定義した
通りである。)で表される2:1型金属錯塩染料を含水
アルコールに分散し、化学量論的にやや過剰の塩酸また
は硫酸を加えることにより対イオンをH+とし容易に得
ることができる。この場合アルコールとしてはメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの低級
アルコールを好適に使用することができ、アルコールの
濃度は30%〜50%の範囲が好ましい。
【0014】上記の染料の市販品は、かなりの不純物を
含有する。この不純物が多い染料を帯電制御剤として用
いたトナーでコピー画像を取ると初期は非常に鮮明な画
像が得られるものの多数枚コピー画像を取って行くと次
第に画像かぶりが発生してしまうという問題点がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は安定した負帯
電性を持つと共に樹脂との相溶性が高く、かつコピー物
を繰り返し多数枚取っても画像かぶりが発生しないトナ
ーを提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは研究の結
果、本発明に係わる染料の不純物の内、一般式(2)で
表わされるモノアゾ化合物が他の不純物より多く含有さ
れているのを発見した。すなわち、コピー物を繰り返し
多数枚取った際に発生する画像かぶりは、二成分現像剤
ではトナーの一部がキャリアの表面を汚染しトナーの帯
電を妨げるのみならず逆帯電をさせ易くなることに起因
し、一成分現像剤ではトナーがトナー層厚みを制御並び
に帯電させるドクターの表面及び現像スリーブローラー
の表面を汚染しトナーの帯電を妨げるのみならず逆帯電
をさせ易くなることに起因する。つまりどちらの場合で
もいわゆるトナースペントが原因となっている。
【0017】ところが、本発明者らはトナースペントが
発生しても画像かぶりが発生する場合と発生しない場合
があることを発見した。そして、画像かぶりが発生する
トナースペントの成分には一般式(2)で表わされるモ
ノアゾ化合物が多く検出され、画像かぶりの発生しない
トナースペントには該モノアゾ化合物は殆ど検出されな
かった。そこでトナーを構成する各原材料における該モ
ノアゾ化合物の含有を調査した結果、本発明に係わる染
料中に含有されていることが判明した。そこで該モノア
ゾ化合物の含有量が振れた該染料とトナー中の該染料の
処方量を振り、各トナーについて画像かぶりの発生がど
の程度繰り返せば発生するか検討した。その結果、該染
料に不純物として含まれる一般式(2)で表わされるア
ゾ化合物の量がYwt%とし、トナー中のこの染料の配
合比をXwt%とすると、 X×Y≦0.40 という条件、更に好ましくは、 X×Y≦0.20 を満たせば画像かぶりの発生するまでのコピー枚数は数
倍から十数倍に伸びることを発見した。又、染料の配合
比Xは0.1〜10の範囲で用いられ、さらに好ましく
は1〜5の範囲が良い。
【0018】本発明に係わる染料の不純物である一般式
(2)で表わされるアゾ化合物の含有率を低下させる方
法としては、常法にて洗浄を繰り返し一般式(2)で表
わされるアゾ化合物を除く方法、該染料の合成過程で発
生する中間生成物であることに着目して、該モノアゾ化
合物を水あるいは有機溶媒中、常法によりクロム化付与
剤あるいはコバルト化付与剤で処理する際、該モノアゾ
化合物が残留しないよう反応時間を十分に取ることやや
過剰なクロム化付与剤あるいはコバルト化付与剤で処理
する方法等が可能があり、これらを単独又は組み合わせ
ることにより可能である。
【0019】
【実施例】実施例と比較例を示して、本発明をさらに詳
しく説明する。
【0020】実施例1 本発明の(1)の式中R1をCl,R2をHとした染料で
かつ一般式(2)で表わされるモノアゾ化合物含有量が
0.5wt%、0.3wt%、0.1wt%である3種
を洗浄回数を変えて造り、次にこの染料、スチレンアク
リル系合成樹脂とカーボンブラックを下記表1の割合で
配合し、十分混合後、加熱溶融混練させ、冷却後常法で
粉砕分級し、体積平均粒径9μmの負帯電性トナーを得
た。更にこれらのトナーを重量比3:97で直径90〜
130μmの鉄粉とボールミルで混合し現像剤を得た。
【0021】更にこの現像剤の帯電量をブローオフ法で
測定したところ−15〜−25μc/gで帯電量分布は
±3μc/g程度であった。
【0022】これらのトナー及び現像剤を使用しリコー
製複写機FT−8200を用いて、画像かぶりが発生す
るまで連続してコピーを取った。画像かぶりが発生する
までのコピー枚数を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 本発明の(1)の式中R1をCl,R2をHとした染料
で、かつ一般式(2)で表わされるモノアゾ化合物含有
量が0.5wt%、0.3wt%、0.1wt%である
3種を洗浄回数を変えて造り、次にこの染料、スチレン
アクリル系合成樹脂と体積平均粒子径0.3μmの磁性
体(Fe23)を下記表2の割合で配合し、十分混合
後、加熱溶融混練させ、冷却し常法で粉砕分級して体積
平均粒径8μmとした後、シリカを0.5wt%を外
添、混合し負帯電性トナーを得た。
【0025】更にこれらのトナーを重量比3:97で直
径90〜130μmの鉄粉とボールミルで混合し、トナ
ーの帯電量をブローオフ法で帯電量を測定したところ染
料の配合比に比例して帯電量は平均−17〜−29μc
/g程度で帯電量分布は±4μc/g程度であった。
【0026】これらのトナーを使用しリコー製複写機M
F−150を用いて画像かぶりが発生するまで連続コピ
ーを取った。画像かぶりが発生するまでのコピー枚数を
表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】上記のように、本発明に係わる染料
(1)の不純物として含有される一般式(2)で表わさ
れるモノアゾ化合物の量をYwt%とし、該染料のトナ
ー中の配合比をXwt%としたとき X×Y≦0.4 を満たせば、安定な負帯電性を持つとともに樹脂との相
溶性が高く、かつコピーを多くとっても画像かぶりの発
生しない信頼性の高い負帯電性電子写真用トナー及び現
像剤を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 上記一般式(1)〔式中、R1はニトロ基、スルホンア
    ミド基、またはハロゲン原子を表し、R2は水素原子、
    ハロゲン原子またはニトロ基を表し、Mはクロムまたは
    コバルト原子〕で表される2:1型金属錯塩化合物をト
    ナー中にXwt%含有し(但し、0.1≦X≦10)、
    かつ下記一般式(2)〔式中、R1,R2は前に定義の通
    りである。〕で表わされるモノアゾ化合物が該2:1型
    金属錯塩化合物のYwt%であるとすると、 X×Y≦0.40 であることを特徴とする負帯電性電子写真用トナー。 【化2】
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266790A (ja) * 2004-02-16 2005-09-29 Hodogaya Chem Co Ltd 負帯電性電子写真用トナー
JP2010211233A (ja) * 2004-02-16 2010-09-24 Hodogaya Chem Co Ltd 負帯電性電子写真用トナー
JP2010211235A (ja) * 2004-03-11 2010-09-24 Hodogaya Chem Co Ltd 静電荷像現像用トナー
JP2010237689A (ja) * 2004-03-11 2010-10-21 Hodogaya Chem Co Ltd 負帯電性電子写真用トナー

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JP4558533B2 (ja) * 2004-02-16 2010-10-06 保土谷化学工業株式会社 負帯電性電子写真用トナー
JP2010211235A (ja) * 2004-03-11 2010-09-24 Hodogaya Chem Co Ltd 静電荷像現像用トナー
JP2010237689A (ja) * 2004-03-11 2010-10-21 Hodogaya Chem Co Ltd 負帯電性電子写真用トナー

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