JPH07128508A - 塗膜構造および塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜構造および塗膜形成方法

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JPH07128508A
JPH07128508A JP5272246A JP27224693A JPH07128508A JP H07128508 A JPH07128508 A JP H07128508A JP 5272246 A JP5272246 A JP 5272246A JP 27224693 A JP27224693 A JP 27224693A JP H07128508 A JPH07128508 A JP H07128508A
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JP
Japan
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coating film
retroreflective material
binder
light
retroreflection
Prior art date
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Pending
Application number
JP5272246A
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English (en)
Inventor
Kenji Matsuzaki
賢士 松▲崎▼
Hirokatsu Umeda
裕功 梅田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗膜中に再帰反射材の存在する部分と存在し
ない部分とを形成することにより、所定の意匠形状を発
現させ得るようにする。 【構成】 光反射層2上に形成されたバインダー層3に
対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射材4,
4・・が配列されてなる塗膜構造において、前記再帰反
射材4の存在する再帰反射材存在部Aと前記再帰反射材
4の存在しない再帰反射材非存在部Bとによって所定の
意匠形状を構成するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、再帰反射材を含む塗
膜構造および塗膜形成方法に関し、さらに詳しくは所定
の意匠形状を発現する塗膜構造および塗膜形成方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、再帰反射光を利用した再帰反
射塗膜は良く知られており、例えば、交通標識、安全標
識等に用いられている。この再帰反射塗膜としては、所
定の基板(電着塗装および中塗塗装が施されている)上に
形成された光反射層と、該光反射層の上層側において接
着作用を有するバインダー層を介して均一且つ緻密に配
設された再帰反射材(例えば、ガラスビーズ)を含むクリ
ヤー塗膜とを備えた構成のものが良く知られている(例
えば、特開昭63ー229176号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成の再
帰反射塗膜は、ガラスビーズにおいて再帰反射された再
帰反射光の存在によって高輝度(換言すれば、宝石のよ
うな透明感と輝き、深み感)を発揮するため、これを自
動車外板用塗膜として利用することが考えられる。
【0004】一方、自動車の車体塗膜中に所定の文字・
絵型等の意匠形状を取り入れたいという要望も多くあ
り、従来中塗塗膜の上に形成される着色層の色を変える
ことによって対応してきていた。
【0005】ところで、本発明者らは、上記した再帰反
射材入り塗膜の場合、光反射層の色を変えなくとも、塗
膜中に再帰反射光が得られる部分と正反射光が得られる
部分とを形成すれば、両者の間にはっきりとした明度の
差が生じるという現象を知るに至り、この現象を利用す
ることにより所定の意匠形状を発現できることを知っ
た。
【0006】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、塗膜中に再帰反射材の存在する部分と存在しない
部分とを形成することにより、所定の意匠形状を発現さ
せ得るようにすることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の塗膜構造で
は、上記課題を解決するための手段として、光反射層上
に形成されたバインダー層に対して塗着された状態でク
リヤ塗膜中に再帰反射材が配列されてなる塗膜構造にお
いて、前記再帰反射材の存在する再帰反射材存在部と前
記再帰反射材の存在しない再帰反射材非存在部とによっ
て所定の意匠形状を構成するようにしている。
【0008】請求項2の塗膜構造では、上記課題を解決
するための手段として、前記請求項1記載の塗膜構造に
おいて、前記再帰反射材非存在部を意匠形状部となして
いる。
【0009】請求項3の塗膜形成方法では、上記課題を
解決するための手段として、光反射層上にウェットオン
ウェット方式でバインダーを塗布してバインダー層を形
成するバインダー塗布工程と、該バインダー層における
所定部位のみを硬化させるバインダー硬化工程と、前記
バインダー層における残余の未硬化部に再帰反射材を塗
着させて所定意匠形状を構成する再帰反射材存在部と再
帰反射材非存在部とを形成する再帰反射材塗着工程と、
前記バインダー層上にクリヤ塗装を行うクリヤ塗装工程
とを順次実施することとしている。
【0010】請求項4の塗膜形成方法では、上記課題を
解決するための手段として、前記請求項3記載の塗膜形
成方法において、前記バインダー硬化工程におけるバイ
ンダー硬化部を意匠形状部となしている。
【0011】
【作用】請求項1あるいは2の塗膜構造では、上記手段
によって次のような作用が得られる。
【0012】即ち、塗膜に入射する光は、再帰反射材存
在部においては再帰反射光として入射光と同一方向に反
射されるが、再帰反射材非存在部においては正反射光と
して入射光(換言すれば、再帰反射光)と反対方向に反射
されることとなり、見る方向によって反射光に大きな明
度差が生じることとなる。従って、反射層の色を変えな
くとも再帰反射材非存在部が意匠形状部として発現され
ることとなるのである。
【0013】請求項3あるいは4の塗膜形成方法では、
上記手段によって次のような作用が得られる。
【0014】即ち、光反射層の上層側に形成されるバイ
ンダー層に硬化部と未硬化部とを形成するだけで、再帰
反射材が塗着されない再帰反射材非存在部(即ち、意匠
形状部)と再帰反射材が塗着される再帰反射材存在部と
が容易に形成されることとなる。
【0015】
【発明の効果】請求項1あるいは2の塗膜構造によれ
ば、光反射層上に形成されたバインダー層に対して塗着
された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射材が配列されてな
る塗膜構造において、前記再帰反射材の存在する再帰反
射材存在部と前記再帰反射材の存在しない再帰反射材非
存在部とによって所定の意匠形状を構成するようにした
ので、塗膜に入射する光が、再帰反射材存在部において
は再帰反射光として入射光と同一方向に反射されるが、
再帰反射材非存在部においては正反射光として入射光
(換言すれば、再帰反射光)と反対方向に反射されること
となり、見る方向によって反射光に大きな明度差が生じ
て反射層の色を変えなくとも再帰反射材非存在部を意匠
形状部として発現させることができ、塗膜の意匠性が大
幅に向上するという優れた効果がある。
【0016】請求項3あるいは4の塗膜形成方法によれ
ば、光反射層上にウェットオンウェット方式でバインダ
ーを塗布してバインダー層を形成するバインダー塗布工
程と、該バインダー層における所定部位のみを硬化させ
るバインダー硬化工程と、前記バインダー層における残
余の未硬化部に再帰反射材を塗着させて所定意匠形状を
構成する再帰反射材存在部と再帰反射材非存在部とを形
成する再帰反射材塗着工程と、前記バインダー層上にク
リヤ塗装を行うクリヤ塗装工程とを順次実施するように
したので、光反射層の上層側に形成されるバインダー層
に硬化部と未硬化部とを形成するだけで、再帰反射材が
塗着されない再帰反射材非存在部(即ち、意匠形状部)と
再帰反射材が塗着される再帰反射材存在部とを容易に形
成することが可能となり、光反射層とバインダー層との
密着性確保等の点から両層をウェットオンウェット方式
で塗装した場合でも意匠形状部の形成が作業性良く実施
できるという優れた効果がある。
【0017】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の好
適な実施例を説明する。
【0018】本実施例の塗膜構造は、図1に示すよう
に、所定の基板1上に形成された光反射層2と、該光反
射層2のの上層側に塗布されたバインダー層3と、該バ
インダー層3上に均一且つ緻密に配設された再帰反射材
4,4・・を有するクリヤ層5とを備えて構成されてお
り、前記再帰反射材4の存在する再帰反射材存在部Aと
再帰反射材4の存在しない再帰反射材非存在部Bとによ
って所定の意匠形状が構成されている。
【0019】前記基板1としては自動車用外板(エポキ
シ樹脂系塗料を電着焼付けした電着塗膜が形成されてい
る)が用いられている。
【0020】また、前記再帰反射材4としては、ユニオ
ン製の屈折率2.2、径40〜60μmのガラスビーズ
が用いられている。
【0021】次に、図2(イ)〜(ニ)を参照して本実施例
の塗膜を形成する形成方法を説明する。
【0022】本実施例の塗膜形成方法においては、基板
1上にポリエステルメラミン塗料を塗布した後140℃
×30minで焼付けて光反射層2を形成する光反射層形
成工程と、該光反射層2上にアクリルウレタン塗料(日
本ビーケミカル製:R−256)を塗布してバインダー層
3を形成するバインダー塗布工程と、該バインダー層3
における所望の意匠形状部X(図3参照)と対応する部位
のみを硬化させるバインダー硬化工程と、前記バインダ
ー層3における残余の未硬化部にガラスビーズ4,4・
・を塗着させて所定意匠形状を構成する再帰反射材存在
部Aと再帰反射材非存在部Bとを形成する再帰反射材塗
着工程と、前記バインダー層3上にアクリルメラミン塗
料を塗布した後140℃×30minで焼付けてクリヤ層
5を形成するクリヤ塗装工程とを順次実施する。
【0023】前記バインダー塗布工程は、図2(イ)に示
すように、光反射層2上にウェットオンウェット方式で
アクリルウレタン塗料を塗布することにより行なわれ
る。
【0024】また、前記バインダー硬化工程において
は、図2(ロ)に示すように、バインダー層3の所定部位
(即ち、意匠形状部Xと対応する部位)にコテあるいは熱
型11を用いて熱をかけ、当該部位のバインダーを硬化
させてバインダー硬化部3aを形成する。すると、該バ
インダー硬化部3aには後工程の再帰反射材塗着工程で
の再帰反射材塗着が行なわれなくなり、その他の未硬化
部3bはガラスビーズ4が塗着し易い状態で残る。
【0025】従って、前記バインダー層3上に通常の方
法でガラスビーズ4を散布すれば、図2(ハ)に示すよう
に、バインダー未硬化部3bにのみガラスビーズ4が塗
着され、バインダー硬化部3aにはガラスビーズ4が塗
着されない。この状態においてクリヤ塗装を行うと、図
2(ニ)に示すように、ガラスビーズ4の存在する再帰反
射材存在部Aとガラスビーズ4の存在しない再帰反射材
非存在部B(意匠形状となる)とを有する塗膜が得られ
る。
【0026】上記のようにして得られた塗膜において
は、図1に示すように、塗膜に入射する光I0は、再帰
反射材存在部Aにおいては再帰反射光Iとして入射光I
0と同一方向に反射されるが、意匠形状とされる再帰反
射材非存在部Bにおいては正反射光I′として入射光I
0(換言すれば、再帰反射光I)と反対方向に反射される
こととなり、見る方向によって反射光に大きな明度差が
生じる。従って、反射層の色を変えなくとも再帰反射材
非存在部Bを意匠形状部Xとして発現させることがで
き、塗膜の意匠性が大幅に向上するのである。
【0027】ちなみに、本実施例の塗膜上における入射
角ー45°での反射光特性(即ち、反射率R)を三次元変
角測定法により調べたところ、図4に示す結果が得られ
た。
【0028】これによれば、再帰反射光Iと正反射光
I′とが互いに反対方向に集中して反射されることが明
らかである。
【0029】また、上記したように、光反射層2の上層
側に形成されるバインダー層3に硬化部3aと未硬化部
3bとを形成するだけで、ガラスビーズ4が塗着されな
い再帰反射材非存在部B(即ち、意匠形状部)とガラスビ
ーズ4が塗着される再帰反射材存在部Aとを容易に形成
することが可能となる。従って、光反射層2とバインダ
ー層3との密着性確保等の点から両層をウェットオンウ
ェット方式で塗装した場合でも意匠形状部の形成が作業
性良く実施できるのである。
【0030】なお、上記実施例では、再帰反射材非存在
部を意匠形状部としているが、請求項1あるいは3の発
明においては、意匠の形状によっては再帰反射材存在部
を意匠形状部としてもよい。
【0031】なおまた、上記実施例では、再帰反射材と
してガラスビーズを用いているが、ガラスビーズと同等
の性状を有するものであれば、他のものを用いることも
差し支えないことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる塗膜構造を示す断面
図である。
【図2】本願発明の実施例にかかる塗膜形成方法におけ
るバインダー塗布工程以後の工程を示す説明図である。
【図3】本願発明の実施例にかかる塗膜構造における意
匠形状部を示す平面図である。
【図4】本願発明の実施例にかかる塗膜構造における反
射率を三次元変角測定法により測定した場合の特性図で
ある。
【符号の説明】
1は基板、2は光反射層、3はバインダー層、3aは硬
化部、3bは未硬化部、4は再帰反射材(ガラスビー
ズ)、5はクリヤ層、Aは再帰反射材存在部、Bは再帰
反射材非存在部、Xは意匠形状部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光反射層上に形成されたバインダー層に
    対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射材が配
    列されてなる塗膜構造であって、前記再帰反射材の存在
    する再帰反射材存在部と前記再帰反射材の存在しない再
    帰反射材非存在部とによって所定の意匠形状を構成した
    ことを特徴とする塗膜構造。
  2. 【請求項2】 前記再帰反射材非存在部が意匠形状部と
    されていることを特徴とする前記請求項1記載の塗膜構
    造。
  3. 【請求項3】 光反射層上にウェットオンウェット方式
    でバインダーを塗布してバインダー層を形成するバイン
    ダー塗布工程と、該バインダー層における所定部位のみ
    を硬化させるバインダー硬化工程と、前記バインダー層
    における残余の未硬化部に再帰反射材を塗着させて所定
    意匠形状を構成する再帰反射材存在部と再帰反射材非存
    在部とを形成する再帰反射材塗着工程と、前記バインダ
    ー層上にクリヤ塗装を行うクリヤ塗装工程とを順次実施
    することを特徴とする塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記バインダー硬化工程におけるバイン
    ダー硬化部が意匠形状部とされていることを特徴とする
    前記請求項3記載の塗膜形成方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5146274U (ja) * 1974-10-02 1976-04-05
JPS63229176A (ja) * 1987-03-18 1988-09-26 Koito Mfg Co Ltd 再帰反射塗装に於けるガラスビ−ズの均一固着方法及び塗装層の構造

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