JPH07128176A - 車輪のアンバランス測定方法 - Google Patents

車輪のアンバランス測定方法

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JPH07128176A
JPH07128176A JP29911193A JP29911193A JPH07128176A JP H07128176 A JPH07128176 A JP H07128176A JP 29911193 A JP29911193 A JP 29911193A JP 29911193 A JP29911193 A JP 29911193A JP H07128176 A JPH07128176 A JP H07128176A
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wheel
vibration
unbalance
horizontal
weight
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JP29911193A
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Shigefumi Yasuhara
原 成 史 安
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Altia Co Ltd
Original Assignee
Nissan Altia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な測定で車両に装着したタイヤのユニフ
ォミティーの良否を容易かつ正確に判定でき、安全で快
適な乗り心地を得られる良質の車輪を判定できるととも
に、設備の小型化と低廉化を図れるようにした車輪のア
ンバランス測定方法を提供すること。 【構成】 車輪2を回転させ、該車輪2の振動を検出す
る振動検出器によって車輪のアンバランスを測定する車
輪のアンバランス測定方法であること。車軸4の振動に
応動する部分に、車軸4の垂直方向の振動を検出する振
動検出器11と、車軸4の水平方向の振動を検出する振
動検出器10とを近接して配置する。水平方向の振動の
検出信号から車輪2の重量アンバランスWx を求め、か
つ水平および垂直方向の振動の検出信号の相関からタイ
ヤ16のユニフォミティーアンバランスUx を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は簡単な測定で車両に装着
したタイヤのユニフォミティーの良否を容易かつ正確に
判定でき、安全で快適な乗り心地を得られる良質の車輪
を判定できるとともに、設備の小型化と低廉化を図れる
ようにした車輪のアンバランス測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輪に、重量アンバランスま
たはユニフォミティーアンバランス、つまり車輪の形状
や剛性の不均一があると、シートやステアリングハンド
ル、フロア等が上下左右に振動して乗り心地が悪くなる
ため、これらのアンバランス量を測定し必要に応じ補正
して、快適な乗り心地を維持し管理する必要がある。
【0003】このような要請に応ずるものとして、従来
より種々のアンバランス測定方法が提案されている。例
えば特開昭59ー217129号では、車輪を載せて回
転するローラと車体を昇降するリフトとを設け、測定時
にはリフトを介して車体を持ち上げ、ローラに車輪の部
分荷重を掛けた状態で、またはリフトを下降してローラ
に車輪と車体の重量を掛けた状態で車輪を回転し、該車
輪のアンバランスによる振動を振動検出器で検出し、ま
たそのアンバランス位置を位置検出器で検出するように
している。
【0004】しかし、この方法は、測定時にいちいちリ
フトの昇降操作を要して煩雑かつ手間が掛かるととも
に、リフトや高価な検出器を要して、設備が大掛かりで
高価になる、という問題があった。
【0005】ところで、タイヤのユニフォミティーは、
タイヤ固有の特性によるところが大きく、そのアンバラ
ンス修正も一般的に困難であるため、補正作業の合理化
や簡潔化を図る上では、ユニフォミティーは良否の判定
に留め、その測定はなるべく簡単であることが望まし
い。また、重量アンバランスは、アンバランス量に見合
う重量のバランスウェイトをアンバランス位置に取付け
ることで修正されるが、ユニフォミティーアンバランス
については、一般に未修正ないし修正不可能な場合が多
いため、ユニフォミティーアンバランスによる振動が残
留して、安全かつ快適な乗り心地を得られない、という
問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決し、簡単な測定で車両に装着したタイヤのユニ
フォミティーの良否を容易かつ実用上十分なレベルに判
定でき、安全で快適な乗り心地を得られる良質の車輪を
判定できるとともに、設備の小型化と低廉化を図れるよ
うにした車輪のアンバランス測定方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の車輪
のアンバランス測定方法は、車輪を回転させ、該車輪の
振動を検出する振動検出器によって車輪のアンバランス
を測定する車輪のアンバランス測定方法において、車軸
の振動に応動する部分に、車軸の垂直方向の振動を検出
する振動検出器と、車軸の水平方向の振動を検出する振
動検出器とを近接して配置し、前記水平方向の振動の検
出信号から車輪の重量アンバランスを求め、かつ前記水
平および垂直方向の振動の検出信号の相関からタイヤの
ユニフォミティーアンバランスを求めるようにして、測
定が簡単でタイヤのユニフォミティーの良否を容易かつ
正確に判定できるようにしたことを特徴にしている。ま
た、本発明の車輪のアンバランス測定方法は、車輪を回
転させ、該車輪の振動を検出する振動検出器によって車
輪のアンバランスを測定する車輪のアンバランス測定方
法において、ホイール円周上の所定位置に既知重量のダ
ミーウェイトを取付けて車輪を回転し、該回転下におけ
る車軸の垂直方向と水平方向の振動を測定するととも
に、ダミーウェイトの取付け位置を順次ずらせて車輪を
回転し、この複数の測定箇所における垂直および水平方
向の振動の振幅値のうち、水平方向成分から車輪の重量
アンバランスとその位相角を求め、水平方向成分に対す
る垂直成分の差異から、タイヤのユニフォミティーアン
バランスの凡その位置と大きさを求めるようにして、こ
の種の測定を正確かつ合理的に行えるようにしたことを
特徴にしている。更に本発明車輪のアンバランス測定方
法は、重量アンバランス修正後の垂直方向の振動成分の
波高値から、タイヤのユニフォミティーアンバランスの
大きさを求め、これを許容値と比較し良否を判定するよ
うにして、ユニフォミティー補正の可否判断を行なえる
ようにしたことを特徴にしている。また、本発明車輪の
アンバランス測定方法は、二つの振動検出器の信号を少
なくとも1次から6次まで次数分析可能な振動分析機に
入力し、重量アンバランスを求める水平方向の振動成分
の測定値として、前記分析機の第1次成分を用い、ユニ
フォミティーアンバランスを求める垂直方向の振動成分
の測定値として、前記分析機の第1次乃至6次の成分を
用いて、ユニフォミティーアンバランスの原因に即した
データを採用し、合理的かつ精密な測定を行えるように
したことを特徴にしている。
【0008】
【作 用】1番目の発明は、車軸の振動に応動する部分
に、車軸の垂直方向の振動を検出する振動検出器と、車
軸の水平方向の振動を検出する振動検出器とを近接して
配置して、車軸の水平および垂直方向の振動を測定す
る。水平方向の振動の検出信号から車輪の重量アンバラ
ンスを求め、水平および垂直方向の振動の検出信号の相
関から、タイヤのユニフォミティーアンバランスを求め
る。2番目の発明は、ホイール円周上の所定位置に既知
重量のダミーウェイトを取付けて車輪を回転し、該回転
下における車軸の垂直方向と水平方向の振動を測定す
る。ダミーウェイトの取付け位置を順次ずらせて車輪を
回転し、この複数の測定箇所における垂直および水平方
向の振動を測定する。そして、前記振動の振幅値のう
ち、水平方向成分から車輪の重量アンバランスとその位
相角を求め、水平方向成分に対する垂直成分の差異か
ら、タイヤのユニフォミティーアンバランスの凡その位
置と大きさを求める。3番目の発明は、重量アンバラン
ス修正後の垂直方向の振動成分の波高値から、タイヤの
ユニフォミティーアンバランスの大きさを求める。4番
目の発明は、二つの振動検出器の信号を少なくとも1次
から6次まで次数分析可能な振動分析機に入力し、重量
アンバランスを求める水平方向の振動成分の測定値とし
て、前記分析機の第1次成分を用い、ユニフォミティー
アンバランスを求める垂直方向の振動成分の測定値とし
て、前記分析機の第1次乃至6次の成分を用いる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
ると、図1乃至図11において1は駆動用モータ(図示
略)に連係するローラで、該ローラ1上に自動車の車輪
2を載置可能にしている。実施例では車輪2として前輪
を図示している。図中、3はホイール3、4は車軸であ
る前輪軸、5はサスペンション機構を構成するナックル
サポートチューブで、上端を車体に固定しており、6は
前輪軸4の振動に応動可能なサスペンションアームで、
その内側端部を前車軸体7に連結している。
【0010】サスペンションアーム6の相直交する側面
と底面には、マグネット8,9を介して振幅検出器であ
る同様な加速度センサ10,11が取付けられ、それら
の信号を振動分析機12へ入力可能にしている。このう
ち、一方の加速度センサ10はサスペンションアーム6
の横振動、つまり車両の前後方向の水平振動を検出可能
にされ、他方の加速度センサ11はサスペンションアー
ム6の縦振動、つまり車両の上下方向の垂直振動を検出
可能にされている。
【0011】振動分析機12は、実施例ではフーリエ変
換型のものを使用しており、これは縦横振動を選択的に
周波数分析または次数分析可能にしていて、それらの周
波数成分と、これをフーリエ変換した次数成分と、それ
らの位相とを、振動波形およびスペクトラムとして出力
可能にしていて、これらの情報を演算器13へ入力可能
にしている。
【0012】また、半径rのホイール3のリム部には、
測定に当たって重量mのダミーウェイト14がホイール
3の等角度位置、つまり図示の場合は120°位置P1
,P2 ,P3 に順次取付けられ、各取付け位置でのサ
スペンションアーム6の縦振動と横振動とを測定可能に
している。
【0013】演算器13は振動分析機12の情報に基い
て、実施例では次数成分から各取付け位置P1 ,P2 ,
P3 における縦振動の振幅値av ,bv ,cv と、横振
動の振幅値aH ,bH ,cH とを演算し、また各取付け
位置における縦横振幅値の差Sa ,Sb ,Sc と、ダミ
ーウェイト14による遠心力A,B,C(=mrω2、
ω;車輪2の回転角速度)とを演算し、かつこれらによ
って車輪2の重量アンバランスWx と、ユニフォミティ
ーアンバランスUx 、およびそれらの位置、つまり位相
角とをベクトル演算し、それらの結果を表示器15に表
示可能にしている。
【0014】この場合、重量アンバランスWx の演算に
際しては、当該アンバランスWx が大きく影響する横振
動のうち、1次成分の測定値を用い、またユニフォミテ
ィーアンバランスUx の演算に際しては、当該アンバラ
ンスが関与する縦振動の1〜6次成分の測定値を用いて
いる。
【0015】演算器13には重量アンバランス修正後に
おける横振動の振幅値の許容値が記憶され、これに基い
て上記修正の合否を判定し、その結果を表示器15に表
示可能にしている。また、演算器13には所定のバラン
スウェイト取付け後の縦横振動の各振幅値の許容値と、
それらの差および積の許容値とが記憶されていて、これ
らの許容値に基いてユニフォミティーの合否を判定し、
その結果を表示器15に表示可能にしている。図中、1
6はタイヤである。
【0016】このように構成した本発明のアンバランス
測定方法は、同様な二つの加速センサ10,11と、振
動分析機12と、演算器13と表示器15とからなり、
従来のように自動車用リフトや高価な振動検出器や位置
検出器を要しないから、設備の大型化と設備費の上昇を
防止し得る。
【0017】次に上記測定方法の使用に際しては、測定
車両を試験場に入場させ、その車輪2をローラ1上に載
せて停止させる。そして、二つの加速センサ10,11
をマグネット8,9を介して、前輪軸4の振動に応動可
能な取付部材、実施例ではサスペンションアーム6の相
直交する垂直面と水平面に近接して取付け、その信号ケ
ーブルを2チャンネル式の振動分析機12に接続する。
このように加速センサ10,11をマグネット8,9で
取付けているから、取付けが簡単で位置調整も容易に行
える。なお、振動分析機12の出力側に演算器13を接
続し、該演算器13に表示器15を接続する。
【0018】このような状況の下で駆動用モータ(図示
略)を駆動し、ローラ1を回転させると、車輪2が回転
し、その振動がこれを支持する前輪軸4を介して、サス
ペンションアーム6に伝搬し、該アーム6の振動が加速
センサ10,11によって検出される。
【0019】車輪2の振動は、これにアンバランス量が
ある場合、前輪軸4が図8のようにすりこぎ運動し、そ
の横成分bH が加速センサ10によって検出され、縦成
分bV が加速センサ11によって検出され、これらの信
号が振動分析機12に入力される。
【0020】振動分析機12は、上記入力を周波数成分
または次数成分に選択的に分析して出力する。図4は車
輪2を1200rpmに回転し、重量バランスを極小に
した場合の周波数成分を、縦横振動に分けて分析したも
ので、双方とも基本波形に複数の高調波成分が重畳して
いる。図5は同様な条件下で、上記振動をフーリエ変換
して次数成分に分析したもので、横振動では高調波成分
のうち第3次成分が最も大きく現れ、縦振動では第1次
成分、つまり基本波が最も大きく現れている。
【0021】そして、これらの出力において、重量アン
バランスWx を演算するデータとして、該アンバランス
Wx が車輪2の1回転毎に現われ、かつこれが大きく影
響する横振動の第1次成分の測定値が用いられ、またユ
ニフォミティーアンバランスUx を演算するデータとし
て、一般にタイヤ16は6個の金型で成形され、その影
響が現われる縦振動の第1〜6次成分の測定値が用いら
れ、これらのデータが演算器13に入力される。したが
って、図4,5の場合には、重量アンバランスWx が僅
少であるから、これを修正する必要は殆どなく、またユ
ニフォミティーアンバランスUx は大きいから、車輪2
の形状または剛性分布が不均一で、全体としてはユニフ
ォミティーアンバランスが問題あることが示唆される。
【0022】そして、重量が既知量mのダミーウェイト
14をホイール3の所定位置P1 に取付け、車輪2を前
述と同一条件で回転させて、その際のサスペンションア
ーム6の縦横振動を加速センサ10,11で検出し、こ
れを振動分析機12で分析して、その次数分析出力のう
ち、第1〜6次成分aH ,aV …の測定値と位相とを演
算器13に記憶させて置く。
【0023】次に前記ダミーウェイト14を取り外し、
これをホイール3の所定位置P2 に取付け、車輪2を前
述と同一条件で回転させて、その際のサスペンションア
ーム6の縦横振動を加速センサ10,11で検出し、こ
れを振動分析機12で分析して、その次数分析出力のう
ち、第1〜6次成分bH ,bV …の測定値と位相とを演
算器13に記憶させて置く。
【0024】更に前記ダミーウェイト14を取り外し、
これをホイール3の所定位置P3 に取付け、車輪2を前
述と同一条件で回転させて、その際のサスペンションア
ーム6の縦横振動を加速センサ10,11で検出し、こ
れを振動分析機12で分析して、その次数分析出力のう
ち、第1〜6次成分cH ,cV …の測定値と位相とを演
算器13に記憶させて置く。
【0025】このように車輪2にバランスウェイトを取
付けると、その遠心力成分が増加して高調波成分が減殺
され、図6のように縦横振動波形の正弦曲線が顕在化し
て、それらの第1次成分が図7のように増加する。した
がって、この場合の前輪軸4は、ユニフォミティーアン
バランスがない場合には、図8(a)のように略同大な
縦横振動の各振幅を回転半径とした、比較的大径の真円
に近いすりこぎ運動をすることが予想される。
【0026】演算器13は、互いに120°の位相差を
有するダミーウェイト14の各遠心力成分A,B,C
(=mrω2 、ω;車輪2の回転角速度)を演算し、ま
た前記記憶情報のうち、各取付け位置P1 〜P3 におけ
る横振動の振幅aH ,bH ,cH の大きさと位相に基い
て、これらのベクトルと前記遠心力成分A,B,Cとの
合力をベクトル演算し、その重量アンバランスWx の大
きさと位置とを求め、これを表示器15に入力する。図
9は、この演算内容を模式的に示したものである。
【0027】したがって、表示器15の表示に基いて、
重量アンバランスWx の大きさに相当するバランスウェ
イトを、前記アンバランス位置と180°対向位置に取
付ければ、重量アンバランスを修正し得る。
【0028】一方、ユニフォミティーアンバランスUx
については、各取付け位置P1 〜P3 の測定値である横
振動の振幅aH ,bH ,cH と、縦振動の振幅aV ,b
V ,cV とをベクトル演算して、その大きさと位置を求
めることができる。図10は、この演算内容を模式的に
示したものである。
【0029】しかし、ユニフォミティーアンバランスU
x は、実際上は車輪2に1箇所以上存在するため、上記
演算結果は必ずしも正しくはない。しかも、ユニフォミ
ティーアンバランスUx は、その性質上、形状や剛性に
原因して修正が困難であるから、測定の簡潔化や合理化
のうえで簡潔に処理することが望ましい。
【0030】そこで、前記演算の代わりに、重量アンバ
ランスWx を修正した車輪2、すなわち重量アンバラン
スWx の大きさに相当するバランスウェイトを、前記ア
ンバランス補正位置に取付けた車輪2について、再度前
述と同一条件で試験し、サスペンションアーム6の縦横
の振幅を前述と同様の要領で測定し、この測定値を演算
器13に入力する。
【0031】演算器13には縦横振幅の各許容値と、縦
横振幅の差およびそれらの積の各許容値とが記憶され、
この記憶情報に基いて前記入力値の大小を比較し、許容
値以下であればユニフォミティーは合格と判定し、許容
値以上であれば不合格と判定し、その判定結果を表示器
15に入力し、これを表示させる。この場合、縦横振幅
の各許容値と、縦横振幅の差またはそれらの積の許容値
とで合否判定しても良い。
【0032】したがって、本発明は車輪2の重量アンバ
ランス修正後の縦横の振幅によって、ユニフォミティー
の合否を簡単に判定することができる。そして、このよ
うな判定法を採用しても、ユニフォミティーについて
は、その影響が大きい縦振動の振幅によって一定の範囲
内に規制され、また重量アンバランスに大きく影響する
横振動の振幅と相関関係を持たせ、つまりそれらの差や
積で規制することで、ユニフォミティーと重量バランス
の何れか一方が不合格に近いものや、合格水準の低いも
のを規制することができ、安全で乗り心地の良い車輪2
を判定することができる。
【0033】すなわち、図8(b)の仮想線で示すすり
こぎ運動を描く車輪2のように、横振動が大きく、した
がって重量アンバランスの修正を要するものに対し、所
定のバランスウェイトを取付けると、概念的には同図
(b)の実線のように横振動が減少し、上記アンバラン
スは解消するが、代わりに縦振動が増大することがあ
り、つまりタイヤ16のユニフォミティーが悪化する場
合が多々ある。このような場合、縦横振動の振幅を一定
の許容値内に入れるため、重量アンバランスの補正量を
加減する等すれば、上記車輪2を排除することができ、
更にそれらの差や積の値で規制すれば、一層良質の車輪
2を判定することができる。
【0034】なお、ユニフォミティーが不合格と判定さ
れた場合、各取付け位置P1 〜P3における縦横の振幅
の差Sa ,Sb ,Sc によって、図10または図11の
ように、P1 方向のみ横振動>縦振動となるので、P1
方向にユニフォミティーアンバランスUx が存在し、そ
の大きさは少なくともSa である。このようにユニフォ
ミティーアンバランスUx の凡その大きさと位置とが分
かるから、そのアンバランスUx に相当するバランスウ
ェイトを、その位置と反対方向に取付けて、前述と同様
な要領で試験し、振幅が更に縮小し許容値以内になれば
合格と判定する。
【0035】そして、再度不合格になった場合は、前記
重量バランスを修正した状態の下で、再度ダミーウェイ
トを取付け、横振動の振幅の最小値を算出して最適補正
値と方向とを求めた後、当該バランスウェイトを取付け
て縦横の振幅を測定する。このようにしても、縦振動の
振幅が許容値以下にならないときには、ユニフォミティ
ーアンバランスUx は、ホイール3とタイヤ16との嵌
合い位置を変えてみると、重量バランスとの合成で変動
するので、嵌合い位置を変えて再調整するのも、修正法
の一つである。しかし、そのようにしても前記振幅が許
容値以下にならないときには、タイヤ16が不良品であ
ると判定して、タイヤ交換する。
【0036】
【発明の効果】本発明の車輪のアンバランス測定方法は
以上のように、車軸の振動に応動する部分に、車軸の垂
直方向の振動を検出する振動検出器と、車軸の水平方向
の振動を検出する振動検出器とを近接して配置して、車
軸の水平および垂直方向の振動を測定するようにしたか
ら、車両昇降用のリフトや高価な検出器を要し、かつ測
定時に車両の昇降作業を要する従来の方法に比べて、設
備の大型化と設備費の上昇を防止でき、しかも簡単に測
定することができる。また、水平方向の振動の検出信号
から車輪の重量アンバランスを求め、水平および垂直方
向の振動の検出信号の相関から、タイヤのユニフォミテ
ィーアンバランスを求めるようにしたから、ユニフォミ
ティーアンバランスの良否を簡単に判定することができ
る。本発明の車輪のアンバランス測定方法は、ホイール
円周上の所定位置に既知重量のダミーウェイトを取付け
て車輪を回転し、該回転下における車軸の垂直方向と水
平方向の振動を測定するとともに、ダミーウェイトの取
付け位置を順次ずらせて車輪を回転し、この複数の測定
箇所における垂直および水平方向の振動を測定するよう
にしたから、測定精度の信頼性を高めることができる。
そして、前記振動の振幅値のうち、水平方向成分から車
輪の重量アンバランスとその位相角を求め、水平方向成
分に対する垂直成分の差異から、タイヤのユニフォミテ
ィーアンバランスの凡その位置と大きさを求めるように
したから、正確な重量アンバランス値を得られるととも
に、ユニフォミティーと重量バランスの何れか一方が不
合格に近いものや、合格水準の低い車輪を規制すること
ができ、安全で乗り心地の良いの良質車輪を判定するこ
とができる。しかも、ユニフォミティーアンバランスに
ついては、その性質上、精密測定の代わりに良否判定に
留めて、この種測定の合理化と簡潔化を図ることができ
る。また、本発明は、重量アンバランス修正後の垂直方
向の振動成分の波高値から、タイヤのユニフォミティー
アンバランスの大きさを求めるようにしたから、ユニフ
ォミティーアンバランス測定の合理化と簡潔化を図るこ
とができる。更に本発明は、二つの振動検出器の信号を
少なくとも1次から6次まで次数分析可能な振動分析機
に入力し、重量アンバランスを求める水平方向の振動成
分の測定値として、前記分析機の第1次成分を用い、ユ
ニフォミティーアンバランスを求める垂直方向の振動成
分の測定値として、前記分析機の第1次乃至6次の成分
を用いたから、各アンバランスの原因に応じた良質の測
定データを採用することで、測定精度の向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車輪のアンバランス測定状況を示
す正面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す説明図である。
【図3】本発明によるダミーウェイトの取付け状況を示
す説明図である。
【図4】本発明に使用した振動分析機による周波数分析
の出力を示す分析図で、バランスウェイト未装着の車輪
の横振動と縦振動とを示している。
【図5】本発明に使用した振動分析機による次数分析の
出力を示す分析図で、重量バランスを極小にした車輪の
横振動と縦振動とを示している。
【図6】本発明に使用した振動分析機による周波数分析
の出力を示す分析図で、前記車輪に重量25gのバラン
スウェイトを装着した際の横振動と縦振動とを示してい
る。
【図7】本発明に使用した振動分析機による次数分析の
出力を示す分析図で、前記車輪に重量25gのバランス
ウェイトを装着した際の横振動と縦振動とを示している
【図8】同図(a)はユニフォミティーアンバランスが
ない場合の車軸の運動の概念図、同図(b)はユニフォ
ミティーアンバランスがある場合の車軸のすりこぎ運動
を示し、これをダミーウェイトの取付け位置P2 点で示
している。
【図9】本発明のダミーウェイトの取付けによる重量ア
ンバランスWx の演算内容を示すベクトル図である。
【図10】本発明のダミーウェイトの取付けによるユニ
フォミティアンバランスUx の演算内容を示すベクトル
図である。
【図11】本発明のダミーウェイトの各取付け位置にお
ける縦横振動の振幅と、その差異を示す説明図である。
【符号の説明】
2 車輪 3 ホイール 10,11 振動検出器 12 振動分析機 14 ダミーウェイト 16 タイヤ Wx 重量アンバランス Ux ユニフォミティーアンバランス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転させ、該車輪の振動を検出す
    る振動検出器によって車輪のアンバランスを測定する車
    輪のアンバランス測定方法において、車軸の振動に応動
    する部分に、車軸の垂直方向の振動を検出する振動検出
    器と、車軸の水平方向の振動を検出する振動検出器とを
    近接して配置し、前記水平方向の振動の検出信号から車
    輪の重量アンバランスを求め、かつ前記水平および垂直
    方向の振動の検出信号の相関からタイヤのユニフォミテ
    ィーアンバランスを求めるようにしたことを特徴する車
    輪のアンバランス測定方法。
  2. 【請求項2】 車輪を回転させ、該車輪の振動を検出す
    る振動検出器によって車輪のアンバランスを測定する車
    輪のアンバランス測定方法において、ホイール円周上の
    所定位置に既知重量のダミーウェイトを取付けて車輪を
    回転し、該回転下における車軸の垂直方向と水平方向の
    振動を測定するとともに、ダミーウェイトの取付け位置
    を順次ずらせて車輪を回転し、この複数の測定箇所にお
    ける垂直および水平方向の振動の振幅値のうち、水平方
    向成分から車輪の重量アンバランスとその位相角を求
    め、水平方向成分に対する垂直成分の差異から、タイヤ
    のユニフォミティーアンバランスの凡その位置と大きさ
    を求めるようにしたことを特徴する車輪のアンバランス
    測定方法。
  3. 【請求項3】 重量アンバランスを修正後の垂直方向の
    振動成分の波高値から、タイヤのユニフォミティーアン
    バランスの大きさを求め、これを許容値と比較して良否
    を判定するようにしたことを特徴とする請求項2記載の
    車輪のアンバランス測定方法。
  4. 【請求項4】 二つの振動検出器の信号を少なくとも1
    次から6次まで次数分析可能な振動分析機に入力し、重
    量アンバランスを求める水平方向の振動成分の測定値と
    して、前記分析機の第1次成分を用い、ユニフォミティ
    ーアンバランスを求める垂直方向の振動成分の測定値と
    して、前記分析機の第1次乃至6次の成分を用いたこと
    を特徴とする請求項1記載の車輪のアンバランス測定方
    法。
JP29911193A 1993-11-05 1993-11-05 車輪のアンバランス測定方法 Withdrawn JPH07128176A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100377543B1 (ko) * 2000-06-01 2003-03-26 금호산업 주식회사 타이어 고무조성물의 마모/승차감 성능 동시측정기
JP2009162655A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Toshiba Corp 回転機械の調整装置、回転機械の調整方法及びx線ct装置の製造方法

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