JPH07126578A - 接着方法 - Google Patents

接着方法

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JPH07126578A
JPH07126578A JP29755793A JP29755793A JPH07126578A JP H07126578 A JPH07126578 A JP H07126578A JP 29755793 A JP29755793 A JP 29755793A JP 29755793 A JP29755793 A JP 29755793A JP H07126578 A JPH07126578 A JP H07126578A
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Japan
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water
adhesive
paper
soluble
glue
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JP29755793A
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English (en)
Inventor
Yukio Okada
之男 岡田
Nobuyuki Sato
信幸 佐藤
Motoya Nakamura
元弥 中村
Mitsukatsu Hagita
充克 萩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAN ORIENT KAGAKU KK
Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
SAN ORIENT KAGAKU KK
Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来より、水溶性接着剤は取扱が容易なこと
から紙器、製本、家具等の接着剤として、盛んに使用さ
れている。しかし、水溶性接着剤は、ラフ紙に優れた接
着性を示すが、多少疎水性処理を施したもの、例えばコ
ート紙などへの接着が極端に悪くなる欠点を有してい
る。そこで本発明者らは、上記欠点を解決するために鋭
意検討したところ、接着剤塗布予定面に予めプライマー
として、水や水を含んだアルコール、ケトン、エーテル
等で、その表面を濡らしておくと、その後に塗布された
水溶性接着剤は接着強度が向上することを知見して、本
発明を完成したのである。 【構成】 すなわち本発明は、パルプを原料とする基材
表面を、(A)水、(B)水溶性であるアルコール類、
ケトン類、エーテル類の一種もしくは二種以上、以上
(A)及び/又は(B)からなる液状プライマーで濡ら
した後、水溶性接着剤を塗布することを特徴とする接着
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性接着剤の接着力
を向上するための接着方法である。詳しくは、パルプを
原材料とする基材、例えば紙器用、製本用及び木工用の
水溶性接着剤を使用する場合に、優れた接着効果を示す
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より紙器及び製本用接着剤として
は、酢酸ビニルエマルション、でんぷん、ポリビニルア
ルコールやニカワ等水溶性接着剤、またはホットメルト
接着剤が一般に使用されている。特に水溶性接着剤は、
取扱が容易なことから接着剤として、従来から盛んに使
用されている そのなかでも古来より使われているニカワ接着剤は、水
を含んでいても、その特性として加熱すると液化し、冷
えると容易に固化する、いわゆるゾルーゲル可逆変化に
より初期接着力の発現が速いという利点を有している。
しかも、経時により水分が除去され木材、紙、布等に優
れた接着力を発揮するため、かっては家具、紙器、製本
等の接着剤として盛んに使用されていた。しかし、これ
らの水溶性接着剤はラフ紙に優れた接着を示すが、コー
ト紙への接着が悪いといった例でも分かるように、親水
性物質にはよく接着するが、多少疎水性処理を施した物
への接着は極端に悪くなる欠点を有している。
【0003】このため近年、安価で作業性がよく、被着
体を選ばず優れた接着性を持つEVA(エチレン/酢ビ
コポリマー)系ホットメルトの出現により、紙器、製本
業界はホットメルトへの移行が図られ、現在ではニカワ
系接着剤はごく一部で使用されるのみとなっている。一
方近年、森林の過伐採による異常気象や洪水、ごみ焼却
による酸性雨、ごみの埋立処理用地不足等が国際的な問
題となっている。このためエコロジー思想、資源の再利
用の気運が高まっており、各分野で再利用の検討がなさ
れており、紙の再利用も早くから図られ、利用率も現在
ではかなり向上している。
【0004】しかし、紙の需要は増大を続け森林の伐採
は進み、不必要となった紙の大半は焼却または埋め立て
処理されているのが現状である。このような紙の再利用
を妨げている要因の一つに接着剤の使用が挙げられる。
特に、紙器、製本には、接着剤として多く使用されてい
るホットメルト接着剤が古紙再生に及ぼす悪影響が問題
となっている。ホットメルト接着剤を使用している古紙
を再生する場合、紙を繊維状に離解する工程で、ホット
メルト接着剤の一部が紙繊維スラリー中に微分散する。
微分散したホットメルト接着剤は、分散が難しく抄紙後
汚点やブロッキングの問題を引き起こすため、白紙等の
きれいな紙への再生には使用できず、板紙の増量紙とし
てか使用できないのが現状である。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、上記欠点を解消するために次の性能を持った接着剤
の使用方法の検討を行ったのである。 1)水溶性またはアルカリ水溶性で故紙再生し易い。 2)接着強度の立ち上がりが早く、ホットメルト接着剤に
相当する。 3)紙質を選ばず強い接着性を有する。 その結果、前述のようにニカワ接着剤は、初期接着強度
の立ち上がりが期待でき、また、水溶性のため故紙再生
に適しており、ニカワ接着剤が故紙再生が可能な紙器、
製本用接着剤として最適であることが判明した。しか
し、ニカワ接着剤は、水を含んだ状態で接着剤として使
用するために、ラフ紙の様な親水性の紙には良好な接着
強度を示すが、多少疎水化処理をしているコート紙、ア
ート紙、印刷された紙または殆どの加工紙に対して、接
着力が著しく低下するという致命的な欠点もまた有して
いることが分かった。
【0006】この欠陥のため、上記の様々な長所を持ち
ながらニカワ接着剤は様々な紙が混在する一般雑誌の製
本には使用できないのが現状である。これらの問題を解
決すべく、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、水溶性
接着剤の塗布前に、接着剤塗布面に予めプライマーとし
て、水や水を含んだ有機溶剤を塗布したところ、水溶性
接着剤の接着力の向上に極めて有効であり、良好な接着
力が得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
たのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、パル
プを原料とする基材表面を、(A)水、(B)水溶性で
あるアルコール類、ケトン類、エーテル類の一種もしく
は二種以上、以上(A)及び/又は(B)成分からなる
液状プライマーで濡らした後、水溶性接着剤を塗布する
ことを特徴とする接着方法である。更に、液状プライマ
ーに(C)成分として水溶性接着剤を配合した、(A)
及び/又は(B)成分と、(C)成分からなる液状プラ
イマーで濡らした後、水溶性接着剤を塗布することによ
り、より優れた本発明での接着効果が発揮される。又、
液状プライマーとして100℃以下での液状物を使用する
と、塗布が容易となり、水溶性接着剤塗布後の接着強度
も充分に発揮される。
【0008】本発明で使用する(A)成分としての水
は、飲料水でも、工業用水でも良い。本発明で使用する
(B)成分としては、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘキサノー
ル、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール等アルコール類、アセトン、メチルアセト
ン、メチルエチルケトン、アセトニルアセトン、ジアセ
トンケトン等ケトン類、1,4-ジオキサン、1,2-プロピレ
ンオキシド、テトラヒドロフラン等エーテル類等が挙げ
られる。本発明での接着方法は、最初に、刷毛、スポン
ジ、スプレー等を使用して20〜100℃程度に加温した50
〜200g/m2の液状プライマーを塗布した直後、この上
に水溶性接着剤を通常の方法で塗布する。この様に予め
液状プライマーを塗布する方法で、製本部と表紙の接
着、紙器の製造の際に、水溶性接着剤が強固に接着す
る。
【0009】本発明で(C)成分として使用する水溶性
接着剤は、通常使用している、でんぷん糊、ポリビニル
アルコール接着剤、ニカワ接着剤等が挙げられる、その
配合量は、液状プライマー中に1〜30重量%程度、好ま
しくは1〜10重量%を使用すると良い。本発明で液状プ
ライマー塗布後に使用する水溶性接着剤としては、従来
より使用のでんぷん糊、ポリビニルアルコール接着剤、
ニカワ接着剤等が挙げられる。予め紙器や雑誌に液状プ
ライマーを塗布した後に水溶性接着剤を塗布する方法
は、従来直接水溶性接着剤を塗布したときに得られる強
度より遥かに優れた強力な接着強度が得られる。特に、
水溶性接着剤としてニカワ接着剤の使用すると、本発明
の効果が一層発揮される。尚、この際に使用するニカワ
とは、従来より接着剤として用いられているものでよい
が、通常ゼラチンと呼ばれているものもニカワに含める
ものである。ニカワは、動物の皮、骨、筋、腱などの原
料から抽出されるものであり、不純物を多く含んでい
る。これに対して、ゼラチンは、同じ原料より抽出され
るが、入念に処理され、ニカワより透明度、ゼリー強度
が高く、不純物が極めて少ないものである。
【0010】本発明のニカワ系接着剤のニカワの濃度
は、特に限定はないが重量濃度で5〜80%を含有した水
溶液は取扱が容易であり好ましい。この濃度を上回る
と、粘度が高くなって塗工適正が悪くなる恐れがあり、
この濃度を下回ると、ゼリー強度が低くなって初期接着
性が低下する恐れがある。
【0011】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を述べる。尚、重
量部は部と省略する。 実施例1 (A)水50部、(B)イソプロピルアルコール50部、以
上(A)及び(B)成分からなる液状プライマーを製造
する。また、水溶性接着剤としては、ゼラチン系接着剤
(東京インキ(株)商品:GA)を使用する。上記液状プ
ライマーと水溶性接着剤を用いて、製本製造試験により
接着強度測定を行う。製本の際の製本部と表紙との接着
強度を測定するためにB5サイズのコート紙を50枚重ね
て端を裁断し、いわゆるガリの入らない製本部の背部と
して、また、表紙にも上記コート紙を使用する。そし
て、製本部の背部に、上記液状プライマーを30℃で100
g/m2になるように刷毛により塗布した後、その上に
上記水溶性接着剤を60℃で塗布量500g/m2となるよう
に塗布して、表紙を合わせて製本する。製本後、23℃、
50%RH中に10日間放置した試料をページプルテスター
(頁紙の引き抜き強度測定機)で測定する。その結果
は、単位g/10cmで
【表1】 に示す。
【0012】実施例2 (A)水80部、(B)アセトン20部、以上(A)及び
(B)成分からなる液状プライマーを製造する。以下、
実施例1と同様とする。 実施例3 (A)水80部、(B)テトラヒドロフラン20部、以上
(A)及び(B)成分からなる液状プライマーを製造す
る。以下、実施例1と同様とする。 実施例4 (B)エタノール50部、アセトン30部及びテトラヒドロ
フラン20部、(B)成分のみからなる液状プライマーを
製造する。以下、実施例1と同様とする。
【0013】実施例5 (A)水65部、(B)イソプロピルアルコール25部及び
テトラヒドロフラン10部、以上(A)及び(B)成分か
らなる液状プライマーを製造する。以下、実施例1と同
様とする。 実施例6 (A)水80部、(B)メタノール10部、(C)でんぷん
系接着剤(ヤマト(株)商品:ヤマト糊)10部、以上
(A)、(B)及び(C)成分からなる液状プライマー
を製造する。以下、水溶性接着剤として、でんぷん系接
着剤(ヤマト(株)商品:ヤマト糊)を使用する以外は実
施例1と同様とする。 比較例1 実施例1に於て、液状プライマーを使用せず水溶性接着
剤として、ゼラチン系接着剤(東京インキ(株)商品:G
A)のみにより実施例1記載の製本製造試験を行う、以
後同様とする。 比較例2 実施例Aに於て、液状プライマーを使用せず水溶性接着
剤として、でんぷん系接着剤(ヤマト(株)商品:ヤマト
糊)のみにより実施例A記載の製本製造試験を行う、以
後同様とする。
【0014】
【発明の効果】本発明の方法では、木、布、紙等繊維を
基材とする繊維物質に水溶性接着剤を使用する接着の際
に、予め、本発明で使用の液状プライマーを接着剤塗布
面に塗布することで、水溶性接着剤を単独使用した場合
よりも遥かに優れた接着強度が得られるものである。ま
た、水溶性接着剤の使用が困難であったコート紙や印刷
インキコート紙等の加工紙にも、予め本発明の処理を行
うことで、水溶性接着剤の使用により極めて良好な接着
強度が得られる様になったのである。このように水溶性
接着剤の用途が拡大され、これにより紙製品と接着剤の
分離が容易な製品が増え、古紙再生の能率が飛躍的に拡
大可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプを原料とする基材表面を、(A)
    水、(B)水溶性であるアルコール類、ケトン類、エー
    テル類の一種もしくは二種以上、 以上(A)及び/又は(B)からなる液状プライマーで
    濡らした後、水溶性接着剤を塗布することを特徴とする
    接着方法。
  2. 【請求項2】 パルプを原料とする基材表面を、(A)
    水、(B)水溶性であるアルコール類、ケトン類、エー
    テル類の一種もしくは二種以上、(C)水溶性接着剤、 以上の(A)及び/又は(B)成分と、(C)成分から
    なる液状プライマーで濡らした後、水溶性接着剤を塗布
    することを特徴とする接着方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の液状プライ
    マーが、100℃以下で液状であることを特徴とする接着
    方法。
JP29755793A 1993-11-04 1993-11-04 接着方法 Pending JPH07126578A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006525384A (ja) * 2003-05-07 2006-11-09 クレープヒェミー・エム・ゲー・ベッカー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト 接着結合のために準備する方法

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JP2006525384A (ja) * 2003-05-07 2006-11-09 クレープヒェミー・エム・ゲー・ベッカー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト 接着結合のために準備する方法

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Effective date: 20040224