JPH0712627U - レース一体型スラストころ軸受 - Google Patents

レース一体型スラストころ軸受

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JPH0712627U
JPH0712627U JP4710793U JP4710793U JPH0712627U JP H0712627 U JPH0712627 U JP H0712627U JP 4710793 U JP4710793 U JP 4710793U JP 4710793 U JP4710793 U JP 4710793U JP H0712627 U JPH0712627 U JP H0712627U
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JP
Japan
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race
cage
peripheral edge
roller bearing
flange
Prior art date
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Application number
JP4710793U
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English (en)
Inventor
且弘 池沢
敏之 山本
和彦 狩野
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0712627U publication Critical patent/JPH0712627U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レース内側への潤滑油の送り込み量を確保しつ
つ、レースとスラスト軸受本体との結合強度を高める。 【構成】レース2aの外周縁に形成した短円筒状のフラ
ンジ部8aの端縁複数個所に、直径方向内方に突出する
突出部10aを形成する。この突出部10aの先端部と
スラスト軸受本体を構成する保持器の外周縁とを係合さ
せる。突出部10aの形状を、円周方向に亙る寸法が大
きな略台形とし、上記先端部と外周縁との引っ掛かり代
を大きくする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案に係るレース一体型スラストころ軸受(ニードル軸受を含む。)は、 例えば自動車のトランスミッションやカークーラ用コンプレッサの回転部分に装 着して、この回転部分に加わるスラスト荷重を支承するのに利用する。
【0002】
【従来の技術】
トランスミッションやカークーラ用コンプレッサの回転部分に加わるスラスト 荷重を支承する為に、図7〜8に示す様なレース一体型スラストころ軸受が、例 えば米国特許第2891828号明細書に記載されている様に、従来から知られ ている。このレース一体型スラストころ軸受は、スラスト軸受本体1を2枚のレ ース2a、2bでサンドイッチ状に挟持して成り、これら各部材1、2a、2b 同士を、互いに非分離に結合している。
【0003】 上記スラスト軸受本体1は、放射方向に配列された複数のころ3、3と、全体 を円輪状に造られて、上記複数のころ3、3を転動自在に保持する保持器4とか ら構成される。図示の例ではこの保持器4は、それぞれが金属板を絞り成形する 事で円輪状に造られた半片5a、5bを最中状に組み合わせて成る。そして、そ れぞれが放射方向に設けられたポケット6、6内に上記ころ3、3を1本ずつ、 転動自在に、且つポケット6、6からの脱落を防止した状態で保持している。
【0004】 一方、上記各レース2a、2bは、軸受鋼、ステンレスのばね鋼等、硬質金属 板により、断面L字形で全体を円輪状に形成している。即ち、一方(図7〜8の 上方)のレース2aは、円輪状の平板部7aの外周縁に短円筒状のフランジ部8 aを形成する事により、他方(図7〜8の下方)のレース2bは、円輪状の平板 部7bの内周縁に短円筒状のフランジ部8bを形成する事により、それぞれ上記 形状としている。そして、上記両平板部7a、7bの互いに対抗する面を上記複 数のころ3、3の転動面に当接させている。この状態で上記1対のレース2a、 2bは、複数のころ3、3の転動に基づき、相対的回転が自在となる。
【0005】 更に、上記各フランジ部8a、8bの端縁複数個所(通常は3〜4個所)には 突出部9a、9bを、上記保持器4の周縁部に向け突出形成している。即ち、外 周縁側に形成したフランジ8aの端縁複数個所を直径方向内方に曲げ形成する事 で突出部9a、9aとし、内周縁側に形成したフランジ8bの端縁複数個所を直 径方向外方に曲げ形成する事で突出部9b、9bとしている。そして、上記突出 部9a、9a先端の内接円の直径を上記保持器4の外径寸法よりも小さくし、上 記突出部9b、9b先端の外接円の直径を上記保持器4の内径寸法よりも大きく している。
【0006】 従って、上記各レース2a、2bと、保持器4を含んで構成されるスラスト軸 受本体1とは、各突出部9a、9bの先端と上記保持器4の内外両周縁部との係 合により、互いの相対回転を自在としつつ非分離に結合される。この様に各部材 1、2a、2b同士を非分離に結合する事で、これら各部材を一体に取り扱う事 ができ、部品管理、搬送作業、組立作業等の簡略化を図れる。尚、従来構造の場 合には、上記各フランジ8a、8bの軸方向(図7〜8の上下方向)から見た場 合に於ける、これら各突出部9a、9bの形状を、図9(A)又は同図(B)に 示す様に、半円形又は三角形としていた。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上述の様に構成される従来のレース一体型スラストころ軸受の場合 、各レース2a、2bに形成した突出部9a、9bの形状に起因して、構成各部 材1、2a、2b同士の結合強度を十分に確保できない場合が生じる。即ち、従 来構造の場合に上記突出部9a、9bの形状は、半円形又は三角形としていた為 、これら各突出部9a、9bの先端と保持器4の周縁部との引っ掛かり代を大き くする事は難しかった。この為、上記構成各部材1、2a、2bを分離する方向 の力が加わった場合には、この力が狭い面積に集中して、上記各突出部9a、9 bの先端部を破損し、これら各部材1、2a、2bの分離防止を図れなくなる可 能性がある。
【0008】 一方、米国特許第3913994号明細書には、レースに設けたフランジの端 縁をその全周に亙り保持器の周縁部に向けて折り曲げて折り曲げ部とし、この折 り曲げ部と上記周縁部とを係合させる事で、レースと保持器との分離防止を図る 構造が記載されている。ところが、この様な構造の場合には、上記折り曲げ部が 潤滑油の流れに対して大きな抵抗となり、レースの内側に存在するスラスト軸受 本体への潤滑油供給が円滑に行なわれなくなる可能性がある。
【0009】 更に、米国特許第4174138号明細書には、レースとは別体の抑え金をこ のレースに固定し、この抑え金によってレースと保持器との分離防止を図る構造 が記載されている。ところが、この様な構造の場合には、部品点数並びに組み立 て工数が増え、レース一体型スラストころ軸受の製作費を高くするだけでなく、 重量増大にも結び付く為、好ましくない。
【0010】 本考案のレース一体型スラストころ軸受は、上述の様な不都合を何れも解消す べく考えたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案のレース一体型スラストころ軸受は、前述した従来のレース一体型スラ ストころ軸受と同様に、放射方向に配列された複数のころと、全体を円輪状に造 られて、上記複数のころを転動自在に保持する保持器と、この保持器に対向して 設けられ、上記複数のころの転動面を当接させる少なくとも1枚のレースとを備 え、このレースは円輪状の平板部と、この平板部の周縁に形成された短円筒状の フランジ部とから成る。そして、このフランジ部の端縁複数個所には、上記保持 器の周縁部に向け突出する突出部が曲げ形成されており、各突出部と上記保持器 の周縁部との係合により、この保持器と上記レースとを互いの相対回転を自在と しつつ非分離に結合している。
【0012】 特に、本考案のレース一体型スラストころ軸受に於いては、上記フランジの軸 方向から見た上記各突出部の形状を、上記フランジの直径方向に亙る寸法に比較 して周方向に亙る寸法が大きな、略台形とした事を特徴としている。
【0013】
【作用】
上述の様に構成される本考案のレース一体型スラストころ軸受の軸受作用自体 は、従来のスラストころ軸受と同様である。特に、本考案のレース一体型スラス トころ軸受の場合には、レースと保持器とを結合する為の突出部の先端と上記保 持器の周縁部との引っ掛かり代を、従来に比べて大きくできる。この為、上記レ ースと保持器との間に引き離し方向の力が作用しても、上記突出部の先端が破損 しにくくなって、これらレースと保持器との結合強度が向上する。又、上記突出 部はフランジの端縁に間欠的に設けられており、隣り合う突出部同士の間部分で 上記フランジの先端縁と保持器の周縁との間には、十分な隙間が形成される。従 って、レースの内側に存在する保持器部分への潤滑油供給も円滑に行なわれる。
【0014】
【実施例】
図1〜4は本考案の第一実施例を示している。尚、本考案のレース一体型スラ ストころ軸受の特徴は、スラスト軸受本体1とレース2a、2bとを互いの相対 回転を自在としつつ非分離に結合する為、これら各レース2a、2bのフランジ 部8a、8b(図7〜8参照)の端縁に形成する突出部の形状に特徴があり、そ の他の部分の構成及び作用は、前述した従来構造と同様である。よって、重複す る説明を省略し、以下、本考案の特徴部分に就いて説明する。
【0015】 先ず、レース一体型スラストころ軸受の片側(図7〜8の上側)に設けられる レース2aの外周縁に形成したフランジ8aの端縁複数個所には、図1〜2に示 す様に、上記フランジ8aの直径方向に亙る寸法Hに比較して周方向に亙る寸法 Lが大きな略台形の突出部10aを、直径方向内側に突出させて形成している。 又、他側(図7〜8の下側)に設けられるレース2bの内周縁に形成したフラン ジ8bの端縁複数個所には、図3〜4に示す様に、やはり上記フランジ8bの直 径方向に亙る寸法hに比較して周方向に亙る寸法lが大きな略台形の突出部10 bを、直径方向外側に突出させて形成している。これら各突出部10a、10b の先端縁は、上記各フランジ8a、8bと同心円弧状に湾曲させている。
【0016】 それぞれが上述の様な突出部10a、10bを、それぞれのフランジ8a、8 bの端縁部に形成したレース2a、2bは、前述した従来構造の場合と同様に、 スラスト軸受本体1と組み合わせて、図7〜8に示す様なレース一体型スラスト ころ軸受を構成する。この様にレース一体型スラストころ軸受を構成した状態で 、上記突出部10aは保持器4の外周縁と、上記突出部10bは保持器4の内周 縁と、それぞれ係合して、上記各レース2a、2bとスラスト軸受本体1との分 離防止を図る。
【0017】 特に、本考案のレース一体型スラストころ軸受の場合には、突出部10a、1 0bの形状を工夫し、各突出部10a、10bの円周方向に亙る寸法を大きくし ている為、これら各突出部10a、10bの先端と上記保持器4の内外両周縁部 との引っ掛かり代を、従来に比べて大きくできる。この為、上記各レース2a、 2bと保持器4との間に引き離し方向の力が作用しても、上記突出部10a、1 0bの先端が破損しにくくなって、これら各レース10a、10bと保持器4と の結合強度が向上する。
【0018】 又、上記各突出部10a、10bは上記各フランジ8a、8bの端縁複数個所 に間欠的に設けられており、隣り合う突出部10a、10b同士の間部分で、上 記各フランジ8a、8bの先端縁と保持器4の内外両周縁との間には、十分に大 きな面積を有する隙間が形成される。従って、上記各レース2a、2bに挟まれ たスラスト軸受本体1部分への潤滑油供給も円滑に行なわれる。
【0019】 次に、図5〜6は、本考案の第二〜第三実施例として、突出部10aの形状の 別例を示している。先ず、図5に示した第二実施例の形状は、上記突出部10a の先端縁を、フランジ8aの直径方向に対し直角な直線状としている。又、図6 に示した第三実施例の形状は、上記突出部10aの先端縁を、フランジ8aの湾 曲方向とは逆方向に湾曲した円弧状としている。何れの実施例の場合も、上述し た第一実施例の場合と同様に、スラスト軸受本体1部分への潤滑油供給を確保し つつ、レース10aと保持器4との結合強度を向上させる事ができる。尚、レー ス2b側に設ける突出部10bを図5〜6に示す様な形状とする事も自由である 。
【0020】
【考案の効果】
本考案のレース一体型スラストころ軸受は、以上に述べた通り構成され作用す る為、製作費を高くする事なく、結合強度が高く、しかも潤滑性の良好なレース 一体型スラストころ軸受を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例に組み込む一方のレースの
形状を示す、図8のA矢視に相当する図。
【図2】図1のB−B断面図。
【図3】本考案の第一実施例に組み込む他方のレースの
形状を示す、図8のC矢視に相当する図。
【図4】図3のD−D断面図。
【図5】本考案の第二実施例に組み込むレースの形状を
示す、図1と同様の図。
【図6】本考案の第三実施例に組み込むレースの形状を
示す、図1と同様の図。
【図7】本考案の対象となるレース一体型スラストころ
軸受の1例を示す断面図。
【図8】図7のE部拡大図。
【図9】従来構造に組み込まれているレースの形状の2
例を示す、図8のA矢視に相当する図。
【符号の説明】
1 スラスト軸受本体 2a、2b レース 3 ころ 4 保持器 5a、5b 半片 6 ポケット 7a、7b 平板部 8a、8b フランジ部 9a、9b、10a、10b 突出部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射方向に配列された複数のころと、全
    体を円輪状に造られて、上記複数のころを転動自在に保
    持する保持器と、この保持器に対向して設けられ、上記
    複数のころの転動面を当接させる少なくとも1枚のレー
    スとを備え、このレースは円輪状の平板部と、この平板
    部の周縁に形成された短円筒状のフランジ部とから成
    り、このフランジ部の端縁複数個所には、上記保持器の
    周縁部に向け突出する突出部が曲げ形成されており、各
    突出部と上記保持器の周縁部との係合により、この保持
    器と上記レースとを互いの相対回転を自在としつつ非分
    離に結合したレース一体型スラストころ軸受に於いて、
    上記フランジの軸方向から見た上記各突出部の形状を、
    上記フランジの直径方向に亙る寸法に比較して周方向に
    亙る寸法が大きな、略台形とした事を特徴とするレース
    一体型スラストころ軸受。
JP4710793U 1993-08-09 1993-08-09 レース一体型スラストころ軸受 Pending JPH0712627U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007205484A (ja) * 2006-02-02 2007-08-16 Nsk Ltd スラストころ軸受
JP2007298136A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Nsk Ltd スラストころ軸受

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