JPH07126229A - ジアリールケトン化合物およびその医薬用途 - Google Patents

ジアリールケトン化合物およびその医薬用途

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JPH07126229A
JPH07126229A JP27461193A JP27461193A JPH07126229A JP H07126229 A JPH07126229 A JP H07126229A JP 27461193 A JP27461193 A JP 27461193A JP 27461193 A JP27461193 A JP 27461193A JP H07126229 A JPH07126229 A JP H07126229A
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JP
Japan
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carbons
phenyl
alkyl
compound
general formula
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Application number
JP27461193A
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English (en)
Inventor
Yuji Ono
雄二 小野
Hideo Tomomi
英雄 友實
Seigou Ishibuchi
正剛 石渕
Takanori Oe
孝範 大江
Toru Nakajima
透 中島
Akira Kato
顕 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Welfide Corp
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Welfide Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 【化1】 (式中、R1 ,R2 は水素、ハロゲン、アルキル等を、
Arはフェニル、チエニル、フリル、ピロリル等を、X
はNまたはCHを、Aはアルキレンを、R3 ,R 4 は同
一または異なって水素、アルキル等を示すか、R3 ,R
4 は結合してピぺリジノ、モルホリノ等の環を形成す
る。)により表されるジアリールケトン化合物およびそ
れを含有するプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤。 【効果】 本化合物はプロリルエンドペプチダーゼ阻害
作用を有し、抗痴呆薬、あるいは消化管運動異常、悪性
腫瘍、炎症の治療薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロリルエンドペプチ
ダーゼ阻害作用を有し、痴呆、悪性腫瘍、炎症、消化管
機能障害等の治療に有用なジアリールケトン化合物また
はその医薬上許容される酸付加塩およびその医薬用途に
関する。
【0002】
【従来の技術】プロリルエンドペプチダーゼは神経ペプ
チドのプロリンのC端側に特異的に作用する酵素であ
り、記憶に関係が深いといわれているバゾプレッシンや
TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)を不活性化
する。従って、この酵素を阻害することにより脳内のぺ
プチド性神経伝達物質の量を変化させ、痴呆あるいは学
習障害の進行を抑えたりあるいは改善することが期待さ
れる。さらに、プロリルエンドペプチダーゼ阻害剤が抗
健忘作用を持つことからこの酵素が記憶のメカニズムに
何らかの関連を有している可能性が報告されている。ま
た、近年の分子生物学的研究によれば、アルツハイマー
型痴呆患者の脳に認められる老人班と呼ばれる特徴的な
組織変性成分の主成分であるアミロイド蛋白質は、前駆
体となる正常蛋白質の異常なプロセッシングによって生
じるとされている。最近この異常なプロセッシング、つ
まりアミロイド蛋白質の切り出しに関わる酵素の一つが
プロリルエンドペプチダーゼであるという報告がなされ
ている。さらに、最近発見されたアミロイド蛋白質の神
経毒性をプロリルエンドペプチダーゼの基質となるサブ
スタンスPが抑制するという報告もある。従って、プロ
リルエンドペプチダーゼ阻害剤はアミロイド蛋白質の生
成あるいはその神経毒性を抑える働きを持った、新しい
抗痴呆薬となる可能性も考えられる。またプロリルエン
ドペプチダーゼの基質には消化管運動に関与するペプチ
ドであるモチリンやLH−RH(黄体形成ホルモン放出
ホルモン)等も存在することから、本酵素を阻害するこ
とにより、消化管運動亢進作用や制ガン作用も期待でき
る。さらに炎症部位においてプロリルエンドペプチダー
ゼ活性が上昇しているという報告もあり、抗炎症剤とし
ても有用である。
【0003】これまでに、プロリルエンドペプチダーゼ
阻害作用を有する化合物としては、ペプチド結合を有す
るプロリン誘導体(特開昭63−130579号、特開
昭63−162672号)、ピリジン化合物(特開平2
−275858号)およびベンゼン化合物(特開平3−
255080号)などが知られている。また、本件と類
似の構造を有する化合物が特公昭47−47019号
(Ger. Offen. 2,000,365)、特開昭56−100765
号、特開昭58−8783号(EP−A68875)、
特開昭63−126872号(EP−A26839
6)、特表平3−500249号(WO90/0062
3)、特開平3−24043号(EP−A40179
8)、特開平3−215456号(EP−A33119
5)、米国特許第4,323,691号などの公報に記
載されているが、プロリルエンドペプチダーゼ阻害活性
に関する記載はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プロリルエ
ンドペプチダーゼ阻害活性を有し、かつ作用が持続的な
新規ジアリールケトン化合物およびその医薬用途を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プロリル
エンドペプチダーゼ阻害剤の開発を目的とし、より有用
な化合物を見出すべく鋭意研究を行った結果、すぐれた
プロリルエンドペプチダーゼ阻害作用を有する新規なジ
アリールケトン化合物を見出し、本発明を完成した。す
なわち、本発明は次の通りである。
【0006】1.一般式
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1 ,R2 は同一または異なって
水素、ハロゲン、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数1
〜8個のアルコキシ、フェニルまたは置換基としてハロ
ゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数
1〜8個のアルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、
ニトロ、シアノから選ばれる1〜3個を有するフェニル
を示す。Arはフェニル、ナフチル、ヘテロアリール、
または置換基としてハロゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜
8個のアルキル、炭素数1〜8個のアルコキシ、トリフ
ルオロメチル、炭素数1〜8個のアルキルチオ、炭素数
1〜8個のアルキルスルフィニル、炭素数1〜8個のア
ルキルスルホニル、アミノ、ニトロ、シアノから選ばれ
る1〜3個を有するフェニル、ナフチルまたはヘテロア
リールを示す。XはNまたはCHを示す。Aは炭素数1
〜12個のアルキレンを示し、適宜分枝鎖を有すること
ができる。R3 ,R4 は同一または異なって水素、炭素
数1〜8個のアルキル、炭素数1〜8個のヒドロキシア
ルキル、炭素数2〜5個のアルカノイル、アダマンチ
ル、フェニル、アラルキル、ヘテロアラルキル、または
置換基としてハロゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜8個の
アルキル、炭素数1〜8個のアルコキシ、トリフルオロ
メチル、アミノ、ニトロ、シアノから選ばれる1〜3個
を有するフェニル、アラルキルまたはヘテロアラルキル
を示すか、あるいはR3 ,R4 は結合して隣接する窒素
原子とともに窒素含有複素環を形成する基を示す。但
し、XがCHのとき、−CO−Arは−A−N(R3
(R4 )のオルト位に置換する。)により表されるジア
リールケトン化合物およびその医薬上許容される酸付加
塩。
【0009】2.一般式
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R1 ,R2 は同一または異なって
水素、ハロゲン、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数1
〜8個のアルコキシ、フェニルまたは置換基としてハロ
ゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数
1〜8個のアルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、
ニトロ、シアノから選ばれる1〜3個を有するフェニル
を示す。Arはフェニル、ナフチル、ヘテロアリール、
または置換基としてハロゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜
8個のアルキル、炭素数1〜8個のアルコキシ、トリフ
ルオロメチル、炭素数1〜8個のアルキルチオ、炭素数
1〜8個のアルキルスルフィニル、炭素数1〜8個のア
ルキルスルホニル、アミノ、ニトロ、シアノから選ばれ
る1〜3個を有するフェニル、ナフチルまたはヘテロア
リールを示す。XはNまたはCHを示す。Aは炭素数1
〜12個のアルキレンを示し、適宜分枝鎖を有すること
ができる。R3 ,R4 は同一または異なって水素、炭素
数1〜8個のアルキル、炭素数1〜8個のヒドロキシア
ルキル、炭素数2〜5個のアルカノイル、アダマンチ
ル、フェニル、アラルキル、ヘテロアラルキル、または
置換基としてハロゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜8個の
アルキル、炭素数1〜8個のアルコキシ、トリフルオロ
メチル、アミノ、ニトロ、シアノから選ばれる1〜3個
を有するフェニル、アラルキルまたはヘテロアラルキル
を示すか、あるいはR3 ,R4 は結合して隣接する窒素
原子とともに窒素含有複素環を形成する基を示す。)に
より表されるジアリールケトン化合物またはその医薬上
許容される酸付加塩を含むプロリルエンドぺプチダーゼ
阻害剤。
【0012】上記定義および本明細書中の各定義の具体
例は次の通りである。ハロゲンとは塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素を示す。炭素数1〜8個のアルキルとは分枝
鎖を有していてもよく、たとえばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、オクチルなどを示し、特に炭
素数1〜4個のアルキルが好ましい。
【0013】炭素数1〜8個のアルコキシとは分枝鎖を
有していてもよく、たとえばメトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第
3級ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オク
チルオキシなどを示し、特に炭素数1〜4個のアルコキ
シが好ましい。前記の置換基を有するフェニルとは、た
とえばクロロフェニル、メチルフェニル、トリメトキシ
フェニル、アミノフェニル、ニトロフェニル、シアノフ
ェニルなどを示す。
【0014】炭素数1〜8個のアルキルチオとは分枝鎖
を有していてもよく、たとえばメチルチオ、エチルチ
オ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イ
ソブチルチオ、第3級ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキ
シルチオ、オクチルチオなどを示し、特に炭素数1〜4
個のアルキルチオが好ましい。炭素数1〜8個のアルキ
ルスルフィニルとは分枝鎖を有していてもよく、たとえ
ばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピル
スルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスル
フィニル、イソブチルスルフィニル、第3級ブチルスル
フィニル、ペンチルスルフィニル、ヘキシルスルフィニ
ル、オクチルスルフィニルなどを示し、特に炭素数1〜
4個のアルキルスルフィニルが好ましい。
【0015】炭素数1〜8個のアルキルスルホニルとは
分枝鎖を有していてもよく、たとえばメチルスルホニ
ル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロ
ピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホ
ニル、第3級ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、
ヘキシルスルホニル、オクチルスルホニルなどを示し、
特に炭素数1〜4個のアルキルスルホニルが好ましい。
【0016】ヘテロアリールとは、たとえばフリル、チ
エニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チア
ゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリ
ル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピ
リダジニル、ピラジニル、インドリル、ベンズイミダゾ
リル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリルなどが挙
げられ、特にフリル、チエニル、ピロリルが好ましい。
【0017】前記の置換基を有するフェニル、ナフチル
またはヘテロアリールとは、たとえばクロロフェニル、
フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、トリメトキシ
フェニル、アミノフェニル、ニトロフェニル、シアノフ
ェニル、クロロナフチル、メチルナフチル、メチルフリ
ル、メチルチエニル、メチルピロリルなどが挙げられ、
特に4−フルオロフェニル、5−メチル−2−チエニル
などが好ましい。
【0018】炭素数1〜12個のアルキレンとは、たと
えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレ
ン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウ
ンデカメチレン、ドデカメチレンが挙げられ、適宜分枝
鎖を有していてもよく、炭素数4〜12個のアルキレン
が好ましい。
【0019】炭素数1〜8個のヒドロキシアルキルと
は、アルキル部が分枝鎖を有していてもよく、たとえば
ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロ
キシプロピル、4−ヒドロキシブチル、5−ヒドロキシ
ペンチル、6−ヒドロキシヘキシル、8−ヒドロキシオ
クチルなどが挙げられ、特に炭素数1〜4個のヒドロキ
シアルキルが好ましい。
【0020】炭素数2〜5個のアルカノイルとは、分枝
鎖を有していてもよく、たとえばアセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、バレリル、ピバロイルなどが挙げられ、
特に炭素数2〜3個のアルカノイルが好ましい。
【0021】アラルキルとは、アルキル部の炭素数が1
〜8個であって、たとえばベンジル、2−フェニルエチ
ル、2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル、3−フェニ
ルプロピル、4−フェニルブチル、6−フェニルヘキシ
ル、8−フェニルオクチルなどが挙げられ、特にアルキ
ル部の炭素数が1〜4個のアラルキルが好ましい。ヘテ
ロアラルキルとは、アルキル部の炭素数が1〜8個であ
って、たとえば2,3または4−ピリジルメチル、2−
(2−ピリジル)エチル、2または3−チエニルメチ
ル、2または3−フリルメチル、2−(2−チエニル)
エチル、3−(2−チエニル)プロピル、4−(2−ピ
リジル)ブチルなどが挙げられ、特にヘテロアリール部
がピリジル、アルキル部の炭素数が1〜4個のヘテロア
ラルキルが好ましい。
【0022】R3 とR4 が結合して隣接する窒素原子と
ともに形成する窒素含有複素環とは、たとえば1−ピロ
リジニル、2−オキソ−1−ピロリジニル、ピペリジ
ノ、1−ピペラジニル、1−ホモピペラジニル、モルホ
リノ、チオモルホリノなどが挙げられ、これらはホルミ
ル、炭素数1〜8個のアルキル(前記と同義)、炭素数
2〜5個のアルカノイル(前記と同義)、アラルキル
(前記と同義)、前記と同義の置換基を有するアラルキ
ル、ヘテロアラルキル(前記と同義)、前記と同義の置
換基を有するヘテロアラルキル、カルバモイル、モノま
たはジ置換カルバモイル(メチルカルバモイル、ジメチ
ルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジエチルカルバ
モイル、プロピルカルバモイルなど)、ピペリジノ、1
−ピロリジニル、1−ピペラジニル、アミノ、フェニ
ル、前記と同義の置換基を有するフェニル、モノまたは
ジ置換アミノ(メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチル
アミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジプロピル
アミノなど)、炭素数1〜8個のヒドロキシアルキル
(前記と同義)、炭素数1〜8個のアミノアルキル(ア
ミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、
4−アミノブチル、5−アミノペンチル、6−アミノヘ
キシル、8−アミノオクチルなど)、モノまたはジ置換
アミノアルキル(アルキル部の炭素数が1〜8個、好ま
しくは1〜4個であって、たとえばメチルアミノメチ
ル、エチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、2−
ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノブチル、6
−ジメチルアミノヘキシル、8−ジメチルアミノオクチ
ルなど)などで置換されていてもよい。さらに、R3
4 が結合して、たとえば3−オキソ−1−チア−4,
8−ジアザスピロ〔4.5〕デカン−8−イル、2−オ
キソ−1,2,3,5,6,7,8,8a−オクタヒド
ロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−スピロ−4’
−ピペリジノなど、窒素含有複素環とスピロ結合した基
も含む。
【0023】上記一般式(I)において、R1 としては
水素、R2 としては水素またはメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチルなどの炭素数1〜4個のアル
キル、Arとしてはフェニル、ハロゲン置換フェニル、
チエニル、フリル、ピロリルまたは炭素数1〜4個のア
ルキルが置換したチエニル、XはCHまたはN、Aは炭
素数4〜12個のアルキレン、N(R3 )(R4 )はア
ミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、アダマンチルアミノ、ピペリジノまたはモルホリノ
である化合物が好ましい。
【0024】医薬上許容される酸付加塩としては塩酸、
臭化水素酸、硫酸、硝酸、燐酸などの無機酸との塩また
はp−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、クエン酸、乳酸、マレイン酸、フマル
酸、酒石酸などの有機酸との塩が挙げられる。また水和
物(たとえば1水和物、1/2水和物、1/4水和物、
3/2水和物など)も包含される。また、本発明の一般
式(I)で表される化合物は、光学異性体の存在するも
のも含まれるが、本発明はこれらの個々の異性体および
これらの混合物のいずれをも包含するものである。
【0025】本発明のジアリールケトン化合物は以下の
方法により製造することができる。 方法1:一般式(I)の化合物は、一般式
【0026】
【化5】
【0027】〔式中、Yは水酸基または水酸基から誘導
される反応性の原子または基(ハロゲン、メタンスルホ
ニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシなど)を示
し、他の記号は前記と同義である。〕により表される化
合物と一般式
【0028】
【化6】
【0029】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物とを反応させることによって製造す
ることができる。
【0030】反応は適当な溶媒、たとえばメタノール、
エタノール、プロパノール、ベンゼン、トルエン、ジメ
チルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリ
ル、アセトンなどの反応を阻害しない溶媒中、適当な脱
酸剤(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、ピリジン、トリエチルアミンなど)の存在下、2
0〜150℃にて30分から30時間反応させることに
より進行する。
【0031】なお、Yが水酸基である場合、反応は適当
な溶媒、たとえばジメチルホルムアミド、ベンゼンなど
の反応を阻害しない溶媒中、アミノホスホニウム試薬
(N,N−メチルフェニルアミノトリフェニルホスホニ
ウム ヨーダイドなど)の存在下、20〜150℃にて
30分から5時間反応させることにより進行する。
【0032】方法2:一般式(I)の化合物は、一般式
【0033】
【化7】
【0034】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物と一般式 Ar−MgZ (V) (式中、Zはハロゲンを示し、Arは前記と同義であ
る。)により表されるグリニヤール試薬または一般式 Ar−Li (VI) (式中、Arは前記と同義である。)により表される有
機リチウム化合物とを反応させることによって製造する
ことができる。
【0035】反応は、非水溶媒中、たとえばエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン
およびそれらの混合溶媒中、常法に従い反応させ、次い
で加水分解することにより進行する。
【0036】方法3:一般式(I)の化合物は、一般式
【0037】
【化8】
【0038】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物と一般式
【0039】
【化9】
【0040】(式中、Phはフェニルを、nは1〜11
の整数を示し、他の各記号は前記と同義である。)によ
り表されるウィティッヒ(Wittig) 試薬とを反応させた
のち、還元することによって製造することができる。反
応は非水溶媒中、たとえばエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン中、常法に従い反
応させ次いで還元することにより進行する。
【0041】このようにして製造される一般式(I)の
ジアリールケトン化合物は、必要により塩酸、臭化水素
酸、硫酸、硝酸、燐酸などの無機酸およびp−トルエン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、
クエン酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸等の有
機酸との酸付加塩とすることができる。また水和物など
の溶媒和物としても存在する。また、本発明の化合物
中、不斉炭素を有する場合は、ラセミ体または光学異性
体として存在する。ラセミ体を個々の光学異性体に分割
する必要がある場合には、分別再結晶、種々のクロマト
グラフィーなどの公知の手段が利用できる。
【0042】一般式(II)、(IV)および(VI
I)により表される中間体は以下の方法により合成する
ことができる。 1)一般式(II)の化合物の合成法:一般式
【0043】
【化10】
【0044】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物と一般式 Z−A’−OQ (X) 〔式中、Qは水酸基の保護基(アセチル、テトラヒドロ
ピラニルなど)を示し、A’は炭素数がAより1個少な
いアルキレンを示し、Zは前記と同義である。〕により
表される化合物とを反応させ、得られる一般式
【0045】
【化11】
【0046】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物と一般式 Ar−H (XII) (式中、Arは前記と同義である。)により表される化
合物とを反応させ、次いで得られる一般式
【0047】
【化12】
【0048】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物を酸の存在下、脱保護するか、また
はさらに反応性の基に誘導することによって、一般式
(II)の化合物を製造することができる。
【0049】一般式(IX)と一般式(X)の化合物の
反応は、非水溶媒中、たとえばエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエンおよびそれら
の混合溶媒中、適当な脱水素化剤、たとえばリチウムジ
イソプロピルアミド、ナトリウムアミド等の存在下、−
100℃から室温にて30分から24時間反応させるこ
とにより進行する。
【0050】一般式(XI)と一般式(XII)の化合
物の反応は、適当な溶媒、たとえばジクロロメタン、ジ
クロロエタン等の反応に関与しない溶媒中、適当なハロ
ゲン化剤、たとえば塩化チオニル等により一般式(X
I)の化合物を酸ハライドに誘導した後、適当な溶媒、
たとえばジクロロメタン、ジクロロエタン等の反応を阻
害しない溶媒中、塩化スズ、塩化アルミニウム等のルイ
ス酸の存在下、0℃から100℃にて30分から24時
間反応させることにより進行する。
【0051】2)一般式(IV)の化合物の合成法:一
般式
【0052】
【化13】
【0053】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物と一般式
【0054】
【化14】
【0055】(式中、R5 はメチル、エチルなどのアル
キルを示す。)により表されるマロン酸ジエステルを反
応させて得られる一般式
【0056】
【化15】
【0057】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物を一般式(X)の化合物と反応さ
せ、酸の存在下に脱保護するか、またはさらに反応性の
基に誘導することにより一般式
【0058】
【化16】
【0059】(式中、各記号は前記と同義である。)の
化合物とし、次いで一般式(XVII)の化合物と一般
式(III)の化合物を反応させることによって、一般
式(IV)の化合物を製造することができる。
【0060】一般式(XIV)と一般式(XV)の化合
物の反応は、適当な溶媒、たとえばエーテル、テトラヒ
ドロフラン、トルエン、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン等の反応に関与しない溶媒中、適当な脱水素化剤、た
とえば水素化ナトリウム等の存在下、0℃から100℃
にて30分から24時間反応させることにより進行す
る。
【0061】一般式(XVI)と一般式(X)の化合物
の反応は適当な溶媒、たとえばエーテル、テトラヒドロ
フラン、トルエン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等
の反応に関与しない溶媒中、適当な脱水素化剤、たとえ
ば水素化ナトリウム等の存在下、0℃から100℃にて
30分から24時間反応させることにより進行する。一
般式(XVII)と一般式(III)の化合物の反応
は、前記方法1と同様の条件下で進行する。
【0062】3)一般式(VII)の化合物の合成法:
一般式
【0063】
【化17】
【0064】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物を加水分解して得られる一般式
【0065】
【化18】
【0066】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物を酸化することによって一般式(V
II)の化合物を製造することができる。
【0067】一般式(XVIII)の化合物の加水分解
反応は適当な溶媒、たとえば水、エタノール、メタノー
ル等の溶媒中、塩基、たとえば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の存在下、0℃から100℃にて30分か
ら24時間反応させるか、または一般式(XVIII)
の化合物を酢酸ナトリウムを用いて酢酸エステルとした
のち、加水分解することにより進行する。
【0068】一般式(XIX)の化合物の酸化反応は適
当な溶媒、たとえばジクロロメタン、ジクロロエタン、
ジメチルスルホキシド等の反応を阻害しない溶媒中、適
当な酸化剤、たとえばピリジニウムクロロクロメート、
ピリジニウムジクロメート、無水硫酸−ピリジン錯体の
存在下、0℃から100℃にて30分から24時間反応
させることにより進行する。
【0069】なお、一般式(XVIII)の化合物は、
一般式(IX)の化合物と一般式(XII)の化合物を
反応させて、得られる一般式
【0070】
【化19】
【0071】(式中、各記号は前記と同義である。)の
化合物をブロム化することによって製造することができ
る。
【0072】一般式(IX)と一般式(XII)の化合
物の反応は適当な溶媒、たとえばジクロロメタン、ジク
ロロエタン等の反応に関与しない溶媒中、適当なハロゲ
ン化剤、たとえば塩化チオニル等により中間体(IX)
を酸ハライドに誘導した後、適当な溶媒、たとえばジク
ロロメタン、ジクロロエタン等の反応を阻害しない溶媒
中、塩化スズ、塩化アルミニウム等のルイス酸の存在
下、0℃から100℃にて30分から24時間反応させ
ることにより進行する。
【0073】一般式(XX)の化合物のブロム化反応
は、適当な溶媒、たとえばクロロホルム、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、四塩化炭素等の反応に関与しない
溶媒中、適当なハロゲン化剤、たとえばN−ブロモサク
シンイミド、臭素等により0℃から100℃にて30分
から24時間反応させることにより進行する。
【0074】
【作用および発明の効果】
試験例(プロリルエンドぺプチダーゼ阻害活性の測定) プロリルエンドぺプチダーゼ阻害活性の測定は、ラット
大脳可溶性画分を粗酵素として用い、芳本ら( Bioche
m.Biophys.Acta., 第569巻、184頁、1979
年)およびKatoら(J.Neurochem., 第35巻、527
頁、1980年)の方法に従って定量する。すなわち、
0.25mMサクシニル−グリシル−プロリル−メチル
クマリンアミド0.1ml、0.1M Na/K燐酸緩
衝液(pH7.0)1.15ml、粗酵素0.1mlお
よび本発明化合物の溶液(最終ジメチルスルホキシド濃
度0.25%)0.1mlを含む混合液を30℃、15
分間加温した後、0.1M酢酸緩衝液(pH4.2)
1.5mlを加えて反応を止める。遊離したメチルクマ
リンアミドの蛍光強度(a)を蛍光光度計(Ex.370nm,
Em.440nm)で測定する。同時に、本発明化合物の代わり
にジメチルスルホキシド溶液(最終濃度0.25%)の
みを用いた対照群の蛍光強度(b)を測定し、プロリル
エンドペプチダーゼ阻害率を次式で計算し、50%阻害
に必要な濃度(IC50)を算出する。
【0075】阻害(%)={(b−a)/b}×100
【0076】本発明の化合物はプロリルエンドペプチダ
ーゼ阻害作用を有する。詳しくは、本酵素の基質とし
て、記憶学習に深く関与すると考えられているバゾプレ
ッシンやTRHが、さらにアミロイド蛋白質の細胞毒性
を抑える作用を有するサブスタンスP等が存在する。ま
たプロリルエンドペプチダーゼがアミロイド蛋白質の前
駆蛋白からの切り出しを抑制するという報告もある。よ
って、本発明化合物は痴呆の進行遅延あるいは治療に有
効である。一方、消化管運動に関与しているモチリンや
LH−RHも本酵素の基質であり、さらに炎症部位にお
いてプロリルエンドペプチダーゼ活性が向上していると
の報告もあることから、本発明化合物は消化管運動異
常、悪性腫瘍や炎症の治療にも有効である。
【0077】本発明の化合物(I)およびその医薬上許
容される酸付加塩を前述の医薬として用いる場合、それ
自体あるいは適宜の薬理学的に許容される担体、賦形
剤、希釈剤などと混合し、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセ
ル剤、注射剤、徐放性製剤などの形態で、経口的または
非経口的に投与することができる。投与量は対象疾患、
症状、用いる化合物によっても異なるが、経口投与の場
合、通常成人1日あたり1〜200mg程度である。
【0078】
【実施例】以下、参考例、実施例により本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれらにより限定されるもので
はない。
【0079】参考例1 テトラヒドロフラン300mlに水素化ナトリウム8g
を懸濁させ、室温でマロン酸ジエチル32gを加えた。
30分間攪拌後、2−クロロ−3−シアノ−6−イソプ
ロピルピリジン36gを加え、溶媒を留去し、100℃
にて2時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで
抽出、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去
した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、
2−(3−シアノ−6−イソプロピル−2−ピリジル)
マロン酸ジエチル9.5gを得た。得られた化合物を水
素化ナトリウム0.76gとテトラヒドロフラン200
mlの混合溶液に氷冷下加えた。30分間攪拌した後、
2−(8−ブロモオクチルオキシ)テトラヒドロピラン
9.2gを加え、溶媒を留去し、100℃にて18時間
攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出、水洗
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣を
カラムクロマトグラフィーにより精製し、得られた化合
物13.6g、エタノール200ml、水酸化ナトリウ
ム4.2gと水8.8mlの混合溶液を50℃にて2時
間攪拌した。反応液に濃塩酸を加え酸性とした後、1時
間攪拌還流した。溶媒を留去したのち、注水し、アルカ
リ性としたのち酢酸エチルで抽出した。水洗、乾燥後減
圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精
製し、9−(3−シアノ−6−イソプロピル−2−ピリ
ジル)ノニルアルコール3.7gを得た。得られた化合
物3.7gとピリジン15mlの混合溶液に氷冷下p−
トルエンスルホニルクロライド3.8gを加え、2時間
攪拌した。反応液を水にあけ、ベンゼンで抽出、水洗
後、減圧濃縮した。残渣をジメチルホルムアミドに溶解
した後、ジメチルアミン50%水溶液5.7gを加え、
50℃にて1時間攪拌した。反応液を水にあけトルエン
で抽出後、水洗、乾燥した。溶媒を留去し、残渣をカラ
ムクロマトグラフィーにて精製し、3−シアノ−2−
(9−ジメチルアミノノニル)−6−イソプロピルピリ
ジン2.9gを得た。
【0080】参考例2 ジイソプロピルアミン2.0gとテトラヒドロフラン1
0mlの混合溶液に窒素気流下、−78℃にてブチルリ
チウム12mlを加えた後、o−メチル安息香酸1.0
8gとテトラヒドロフラン2mlの混合溶液を滴下し、
0℃にて1時間攪拌した。さらに2−(8−ブロモオク
チルオキシ)テトラヒドロピラン3.5gを加え、室温
にて12時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチル
で抽出後、水洗、乾燥し、溶媒を留去した。残渣をカラ
ムクロマトグラフィーにて精製し、2−(9−テトラヒ
ドロピラニルオキシノニル)安息香酸0.35gを得
た。得られた化合物0.35gを酢酸に溶解したのち、
酢酸クロライド0.1gを加え、1時間攪拌還流した。
反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、水洗、乾燥
後、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーに
て精製し、2−(9−アセトキシノニル)安息香酸0.
31gを得た。得られた化合物0.31gとジクロロエ
タン2mlの混合溶液に、塩化チオニル0.09mlを
加え、2時間攪拌還流した。反応液を減圧濃縮後、チオ
フェン0.1g、ジクロロエタン1mlを加えた後、冷
却下、塩化第一スズ0.14mlを滴下した。室温にて
3時間攪拌したのち、水にあけ、酢酸エチルで抽出し
た。水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−
(9−アセトキシノニル)フェニル 2−チエニル ケ
トン0.19gを得た。得られたケトン体0.19gを
メタノール4mlに溶解したのち、ナトリウムメトキシ
ド0.009gを加え室温にて6時間攪拌した。反応液
を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、水洗し、硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマト
グラフィーにて精製し、9−(2−(2−テノイル)フ
ェニル)ノニルアルコール0.144gを得た。
【0081】実施例1 チオフェン0.13gとテトラヒドロフラン3mlの混
合溶液に窒素気流下、ブチルリチウム1mlを氷冷下滴
下したのち、3−シアノ−2−(9−ジメチルアミノノ
ニル)−6−イソプロピルピリジン0.33gのテトラ
ヒドロフラン3ml溶液を滴下し、室温にて3時間攪拌
した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢
酸エチルで抽出し、水洗後減圧濃縮した。残渣をカラム
クロマトグラフィーにて精製した後、1規定塩酸20m
lに溶解後、80℃にて2時間攪拌した。反応液に5%
水酸化カリウム水溶液を加えアルカリ性にしたのち、酢
酸エチルで抽出した。水洗後減圧濃縮して、2−(9−
ジメチルアミノノニル)−6−イソプロピル−3−ピリ
ジル 2−チエニル ケトン0.09gを得た。
【0082】400MHz-1H-NMR(CDCl3)δ: 1.15-1.40(m,1
6H), 1.44(m,2H), 1.70(m,2H), 2.24(s,6H), 2.26(t,2
H), 2.83(t,2H), 3.10(m,1H), 7.06(d,1H), 7.13(m,1
H), 7.41(m,1H), 7.65(d,1H), 7.75(m,1H) シュウ酸塩の融点:118〜119℃
【0083】実施例2 9−(2−(2−テノイル)フェニル)ノニルアルコー
ル0.144gをピリジン0.6ml中に溶解させ、−
5℃にてp−トルエンスルホニルクロリド0.125g
を加えた。−5℃にて2時間攪拌したのち、氷水中に注
ぎ、エーテルで抽出した。5%酢酸水溶液および水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去して
9−(2−(2−テノイル)フェニル)ノニルアルコー
ル p−トルエンスルホネートが粗生成物として得られ
た。得られた化合物にジメチルホルムアミド1ml、ジ
メチルアミン50%水溶液0.197gを加え、40℃
にて4時間攪拌した後、水中に注ぎ、エーテルで抽出し
た。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し、2−(9−ジメチルアミノノニル)フェ
ニル 2−チエニルケトン0.069gを得た。
【0084】400MHz-1H-NMR(CDCl3)δ: 1.15-1.30(m,1
0H), 1.45-1.55(m,4H), 2.34(s,6H), 2.38(t,2H), 2.68
(t,2H), 7.10(m,1H), 7.25(m,1H), 7.30(m,1H), 7.39-
7.43(m,3H), 7.73(m,1H) シュウ酸塩の融点:114〜116℃
【0085】上記実施例と同様にして、以下の化合物を
製造することができる。 実施例3 2−(7−ジメチルアミノヘプチル)−6−イソプロピ
ル−3−ピリジル 2−チエニル ケトン 実施例4 2−(11−ジメチルアミノウンデシル)−6−イソプ
ロピル−3−ピリジル2−チエニル ケトン 実施例5 2−(9−ピペリジノノニル)フェニル 2−チエニル
ケトン 実施例6 2−(9−ジメチルアミノノニル)フェニル 2−フリ
ル ケトン 実施例7 2−(9−ジメチルアミノノニル)フェニル 2−ピロ
リル ケトン 実施例8 2−(9−ジメチルアミノノニル)−4’−フルオロベ
ンゾフェノン
【0086】実施例9 2−(7−ジメチルアミノヘプチル)フェニル 2−チ
エニル ケトン 実施例10 2−(11−メチルアミノウンデシル)フェニル 2−
チエニル ケトン 実施例11 2−(9−ジメチルアミノノニル)ベンゾフェノン 実施例12 2−(9−アミノノニル)フェニル 2−チエニル ケ
トン 実施例13 2−(9−ジエチルアミノノニル)−4−メチルフェニ
ル 2−チエニル ケトン 実施例14 2−(9−モルホリノノニル)フェニル 2−チエニル
ケトン
【0087】実施例15 2−(9−ジメチルアミノノニル)−3−ピリジル 2
−チエニル ケトン 実施例16 2−(9−ジメチルアミノノニル)−6−メチル−3−
ピリジル 2−チエニル ケトン 実施例17 2−(4−ジメチルアミノブチル)−6−イソプロピル
−3−ピリジル 3−チエニル ケトン 実施例18 2−(5−ジメチルアミノペンチル)−6−イソプロピ
ル−3−ピリジル フェニル ケトン 実施例19 2−(6−ジエチルアミノヘキシル)−6−イソプロピ
ル−3−ピリジル 2−フリル ケトン
【0088】実施例20 6−イソプロピル−2−(7−メチルアミノヘプチル)
−3−ピリジル 2−ピロリル ケトン 実施例21 6−イソプロピル−2−(11−ピペリジノウンデシ
ル)−3−ピリジル 2−チエニル ケトン 実施例22 6−イソプロピル−2−(11−モルホリノウンデシ
ル)−3−ピリジル 2−チエニル ケトン 実施例23 2−(12−アダマンチルアミノドデシル)−6−イソ
プロピル−3−ピリジル 4−フルオロフェニル ケト
ン 実施例24 2−(9−ジメチルアミノノニル)−6−メチル−3−
ピリジル 5−メチル−2−チエニル ケトン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/44 AAM 9454−4C AED 9454−4C 31/445 9454−4C 31/535 9454−4C C07C 225/16 7457−4H C07D 207/333 213/50 307/46 333/22 401/06 207 405/06 213 409/06 213 C12N 9/99 (72)発明者 石渕 正剛 福岡県築上郡吉富町大字小祝955番地 吉 富製薬株式会社創薬研究センター内 (72)発明者 大江 孝範 福岡県築上郡吉富町大字小祝955番地 吉 富製薬株式会社創薬研究センター内 (72)発明者 中島 透 福岡県築上郡吉富町大字小祝955番地 吉 富製薬株式会社創薬研究センター内 (72)発明者 加藤 顕 福岡県築上郡吉富町大字小祝955番地 吉 富製薬株式会社創薬研究センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、R1 ,R2 は同一または異なって水素、ハロゲ
    ン、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数1〜8個のアル
    コキシ、フェニルまたは置換基としてハロゲン、ヒドロ
    キシ、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数1〜8個のア
    ルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、シア
    ノから選ばれる1〜3個を有するフェニルを示す。Ar
    はフェニル、ナフチル、ヘテロアリール、または置換基
    としてハロゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜8個のアルキ
    ル、炭素数1〜8個のアルコキシ、トリフルオロメチ
    ル、炭素数1〜8個のアルキルチオ、炭素数1〜8個の
    アルキルスルフィニル、炭素数1〜8個のアルキルスル
    ホニル、アミノ、ニトロ、シアノから選ばれる1〜3個
    を有するフェニル、ナフチルまたはヘテロアリールを示
    す。XはNまたはCHを示す。Aは炭素数1〜12個の
    アルキレンを示し、適宜分枝鎖を有することができる。
    3 ,R4 は同一または異なって水素、炭素数1〜8個
    のアルキル、炭素数1〜8個のヒドロキシアルキル、炭
    素数2〜5個のアルカノイル、アダマンチル、フェニ
    ル、アラルキル、ヘテロアラルキル、または置換基とし
    てハロゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜8個のアルキル、
    炭素数1〜8個のアルコキシ、トリフルオロメチル、ア
    ミノ、ニトロ、シアノから選ばれる1〜3個を有するフ
    ェニル、アラルキルまたはヘテロアラルキルを示すか、
    あるいはR3 ,R4 は結合して隣接する窒素原子ととも
    に窒素含有複素環を形成する基を示す。但し、XがCH
    のとき、−CO−Arは−A−N(R3 )(R4 )のオ
    ルト位に置換する。)により表されるジアリールケトン
    化合物またはその医薬上許容される酸付加塩。
  2. 【請求項2】 一般式 【化2】 (式中、R1 ,R2 は同一または異なって水素、ハロゲ
    ン、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数1〜8個のアル
    コキシ、フェニルまたは置換基としてハロゲン、ヒドロ
    キシ、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数1〜8個のア
    ルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、シア
    ノから選ばれる1〜3個を有するフェニルを示す。Ar
    はフェニル、ナフチル、ヘテロアリール、または置換基
    としてハロゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜8個のアルキ
    ル、炭素数1〜8個のアルコキシ、トリフルオロメチ
    ル、炭素数1〜8個のアルキルチオ、炭素数1〜8個の
    アルキルスルフィニル、炭素数1〜8個のアルキルスル
    ホニル、アミノ、ニトロ、シアノから選ばれる1〜3個
    を有するフェニル、ナフチルまたはヘテロアリールを示
    す。XはNまたはCHを示す。Aは炭素数1〜12個の
    アルキレンを示し、適宜分枝鎖を有することができる。
    3 ,R4 は同一または異なって水素、炭素数1〜8個
    のアルキル、炭素数1〜8個のヒドロキシアルキル、炭
    素数2〜5個のアルカノイル、アダマンチル、フェニ
    ル、アラルキル、ヘテロアラルキル、または置換基とし
    てハロゲン、ヒドロキシ、炭素数1〜8個のアルキル、
    炭素数1〜8個のアルコキシ、トリフルオロメチル、ア
    ミノ、ニトロ、シアノから選ばれる1〜3個を有するフ
    ェニル、アラルキルまたはヘテロアラルキルを示すか、
    あるいはR3 ,R4 は結合して隣接する窒素原子ととも
    に窒素含有複素環を形成する基を示す。)により表され
    るジアリールケトン化合物またはその医薬上許容される
    酸付加塩を含むプロリルエンドぺプチダーゼ阻害剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1760076A1 (en) * 2005-09-02 2007-03-07 Ferring B.V. FAP Inhibitors
CN102516164A (zh) * 2011-12-09 2012-06-27 中国科学院成都生物研究所 1,2-二芳基-5-取代吡啶盐化合物及其制备方法和用途

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